2009年11月 7日 (土)

この世の闇よりも心の闇の冥きこと(仲間由紀恵)ルイ13世300万円で嬢王V06(原幹恵)

金曜日のドラマ4本立てはやはり甲乙つけがたい・・・。

しかも流れるような・・・4本立てなのである。ただし・・・「マイガール」から「嬢王Virgin」は3分かぶるのである。嬢王をあらすじから見るためには「マイガール」の泣かせどころが見れないのである。

これは絶対に闇の組織の陰謀だと思う。・・・録画しろっ。

で、『アンタッチャブル~事件記者・鳴海遼子・第4回』(テレビ朝日091106PM9~)脚本・橋本裕志、演出・下山天を見た。謎の匿名告発者「名無しの権兵衛」を追及する遼子(仲間)の記事は三度目のボツになるがそれを拾い上げた美鈴(芦名星)は遠山(要潤)の指示に従って自分の署名記事として記事を「週刊アンタッチャブル」に掲載し発表してしまう。うっかり最終チェックを怠った編集長・樫村(田中哲司)は蒼ざめる。

そこには「日本福祉募金振興会」が名指しで闇の組織とつながると示されていた。

しかし「日本福祉募金振興会」を傘下にする永倉ホールディングスは「週刊アンタッチャブル」のスポンサーだったのである。

美鈴の自宅は何者かによって荒らされ「信念なき腐れ外道ジャーナリスト」として美鈴が標的になることが暗示される。

中原は美鈴に謝罪記事を書くように求めるが・・・美鈴は「国民ジャーナル」への移籍を宣言するのだった。国民ジャーナルは朝日新聞のような大新聞「国民新聞」系列で「テレビ国民」では「日本福祉募金振興会の闇」を糾弾する報道番組を企画。一流ジャーナリストの遠山が番組に関与しており、美鈴も一緒に参加するという。

遼子は「記事も昔の男も盗られて可哀想」と編集部一同に同情される。

ここで・・・どう考えても貫禄不足のヒロイン(主人公の相手役)・ポジションのカメラマン鷹藤(佐藤智仁)と主人公・遼子の共通点が明らかになる。

二人は苦学生で「永倉ホールディングス」の傘下の「杉の子育英基金」の奨学金にたよって大学を卒業していたのである。ふたりは「永倉ホールディングス」に「お世話になりました」的シンパシー(親和性)を感じているのだった。

テロリズムとジャーナリズムにはいくつかの共通点がある。それはテロが暴力を伴うようにペンにも暴力性が伴うからである。すでに思想闘争の終焉した国家においても右翼と左翼は必ず羽ばたく。右翼は常に既成権力寄りの翼で左翼は反権力の翼である。この場合は資本主義者と共産主義者という対比ではないのでご注意ください。現在の日本のように権力者の交代が起こるとジャーナリズムは混乱するのである。

「今の政府は間違っている」と主張してきたジャーナリストはその意見が入れられ「正しい政府」が誕生した場合は当然、それを支持する言論を行う。そうでなければジャーナリストの正当性がなくなるからである。しかし、一方で新しい権力を批判する姿勢がジャーナリストには求められる。このあたりの戸惑いが今、テレビのコメンテーターたちの揺れる言動になって現れるのである。

いつ・・・「今の政府は間違っている」という方向に言論を翻し、本来の役割に戻るかのタイミングをはかっているわけである。つまり「民主党最高だ」から「民主党最低だ」にシフトしても「言ってること違うじゃん」と後ろ指をさされないために・・・。なにしろ・・・権力者を批判しないことにはおまんまが食べられないのだから。

で、このドラマはこのあたりのニュアンスを痛烈に批判してくるわけです。

なにしろ・・・朝日新聞、週刊朝日、テレビ朝日的な国民新聞、国民ジャーナル、テレビ国民が長いものに巻かれていく話なんですから。ある意味、凄いぞ。

ただし・・・左翼的ジャーナリズムの矜持なのか敵対組織は極右的様相で描かれるところが微笑ましい点であると言えます。

何度も言いますがこの点についてはジャーナリストとテロリストは同じ穴の狢なのでございます。

国民ジャーナルのように「闇の組織」を追及したいと主張する遼子ですが・・・与えられた仕事はイケメン俳優・雨宮翔(内田朝陽)のスキャンダル追求取材だった。

雨宮のマンションで張り込んだ遼子と鷹藤は・・・雨宮とテレビ国民アナウンサーの小池雫(国分佐智子)の密会現場に遭遇する。鷹藤がさらなる待機にそなえ買出しにでかけると・・・雨宮の部屋にはアイドル歌手の鮎川ミク(金子さやか)も現れて三角関係の大スキャンダルに発展。遼子は「うひょひょひょ・・・」と鷹藤のカメラのシャッターを切るが調子に乗りすぎて発見されてしまう。四人がドロドロになってもめているところに・・・ロープと拳銃を持った男(原田龍二)が現れ、四人は雨宮の部屋で監禁されてしまうのだった。

三角関係の俳優と歌手とアナウンサーと雑誌記者を人質にとった男は手始めに雨宮がテレビ国民のドラマで語ったセリフ「真実を報道するためには手段を問わない」について謝罪をするように要求する。テレビ電話で雨宮が拉致されたことを知ったドラマのプロデューサー湊(神保悟志)は報道局長(山田明郷)に相談。犯人の要求を呑むと同時に現場に中継車を派遣し、警察に通報する。

そんな大事になっているとは知らず、消息不明となった遼子を探して美鈴の荒らされたマンションを訪ねた鷹藤は「温泉グルメ」の取材で箱根にいるはずの同僚・城之内(酒井敏也)が美鈴のマンションから姿を見せたのを目撃。疑惑を感じる。

通報を受けて雨宮の現場に到着したのは何故か警視庁・公安部の刑事で遼子の兄・鳴海刑事(小澤征悦)と部下の片山(辻谷嘉真)だった。

しかし、その姿は周囲に仕掛けられた監視カメラで犯人の知るところとなる。

「警察には知らせるなと言ったのに・・・ま・・・いい・・・中継させてやるからテレビ・カメラを持って1人遣せ、そして警察には付近の住民避難させろ・・・下手にケガ人出したくないからな」と支持する犯人。否応なく湊は中継カメラを持って部屋に召喚されるのだった。

人質(内田朝陽)、犯人(原田龍二)、追加人質(神保悟志)・・・もうサスペンスな顔ぶれがそろって今週、「相棒」お休みのためスケジョールが空きました的賑わいです。

現場に戻ってきた鷹藤は意外な成り行きに驚愕。

編集長は遼子の監禁体験手記で発行部数倍増が見え興奮です。

そしてお茶の間はスキャンダル含みの立てこもり実況中継に釘付けです。

ああ・・・ドラマでなかったら確かに視聴率はうなぎのぼりだ・・・。

室内では犯人の出す「1人だけ解放」の支持に醜い人間関係が展開。しかし、犯人が「信念なき腐れ外道ジャーナリスト」というキーワードをもらすことで・・・遼子には真相が見えてきます。

「あなた・・・日本福祉募金振興会の支援者ね・・・報道特番をつぶすのが目的なのでしょう・・・」

「余計なことを詮索しない方がいい」

「私は真実を追究します」

「ふふふ・・・身内相手にできるかな」

思わせぶりな犯人である。しかし犯人の狙い通り・・・報道特番は緊急生中継により潰されるのだった。もちろん・・・そういう報道のためにお蔵入りになった番組スタッフの怨念がこもる話なのである。

犯人は遼子を残し、人質を解放・・・遼子を盾に脱出を図ろうとするが・・・鳴海刑事たちの待ち伏せにあって阻止される。

「約束がちがうじゃないか・・・」という謎めいた言葉を残し・・・見えない場所で自殺する犯人。

「そんな・・・子供もいるし・・・死ねないと言ってたのに・・・」・・・遼子の心に疑惑が宿る。

鳴海刑事も片山刑事も・・・恐ろしく怪しいのである。

一方、遼子に会った遠山は「日本福祉募金振興会の件はガセネタだった」と明らかに口ごもる言動である。しかし・・・心の貧しい遼子は「美鈴の移籍の件も立ち消えになった」と聞かされ冥い喜悦に満ちるのだった。

編集長のおごりのウナギ弁当をえさに先輩記者の中原(田中要次)に性感マッサージじゃなくてただのマッサージを受けつつ手記を綴る遼子・・・。

その頃・・・鷹藤は美鈴の部屋で女性のものと思われる猟奇的な死体を発見していた。

さあ・・・面白くなってまいりましたーっ。

関連するキッドのブログ『先週の金曜日のレビュー

で、『嬢王Virgin・第6回』(テレビ東京091107AM0012~)原作・倉科遼(他)、脚本・梶木美奈子、演出・小山田雅和を見た。腹違いの妹・泉優衣華(原紗央莉)の嬢王への夢を断ち切ろうとする桜木(大口兼悟)の意向を酌んで「敗者復活戦」を実施する雨宮(永田彬)・・・桜木に応援される舞(原幹恵)と桜木の父に恩を売ろうとする桐島(大河内浩)に応援される朋(黒川芽以)の親友同士のデス・マッチが始まる。

「お互いをつぶし合え」という雨宮に・・・「朋ちゃんをつぶすことなんかできない」と答える舞だったが・・・朋は舞に水をぶっかけ「宣戦布告」をするのだった。

そして・・・清楚な白から妖艶な黒へ衣装チェンジした朋は「夜の蝶」へと鮮やかな変身を披露するのである。もきゅファンを悩殺である。

一方、桐島と桜木の客としての参戦を封じる雨宮。桜木はともかくオーナーである桐島が店につぎ込んでどうするという話である。

一方、前回大会で嬢王にはなれなかったものの戦い抜いたことで自信を得、昼の世界で成功した亜莉沙(蒼井そら)は前回・嬢王・彩(北川弘美)に通ずるものを舞に見出し接近する。

返り咲きを狙う亜美(麻美ゆま)は再び、朋に接近するが・・・実は武芸の達人でもあった朋に軽くあしらわれるのだった。

朋「あたしを落としいれようとするなんてムダよ・・・雑魚がっ

そんな亜美に先輩として亜莉沙は「社長に体を許して何かを勝ち取ろうとしてもそれはあなたが勝ったことにはならないのよ」とアドバイスするが・・・亜美には理解不能なのだった。

敗者復活戦は蝶に変身した朋と舞の一騎打ちの様相となる。しかし・・・出勤途中で道に倒れた老女を救ったためにお約束の遅刻をした舞は遅刻の罰金を科せられた上に指名客を朋に奪われ・・・200万円のビハインドを負ってしまう。

亜莉沙「さすがは毒蜘蛛女・・・なかなかやるわね」

しかし・・・舞はあくまでマイペースで・・・様子を探りにきた雨宮にお礼の気持ちをこめておにぎりを作ったりするのだった。

雨宮が恋人である優衣華にキャバ嬢をやめさせようとしていると誤解した舞は優衣華に「雨宮様の気持ちは分るけど私は自分のために戦いたい」と告げる。

しかし優衣華は「よしてよ・・・愛だなんて・・・私と雨宮は兄と妹なのよ・・・」

雨宮「そうなのだ・・・ボクは・・・妹の夢を潰そうとしているのさ・・・」

舞はとりあえず困惑するのだった。

のほほんと・・・舞の敗北が決定しそうになった瞬間、お約束で来店する老女とその夫。

認知症を発症している老女は舞を亡き娘と思い込み、病院で夫がかけつけるまでつきあった舞に夫は感謝の意を示すために来店したのだった。

喜んで接客を開始する舞に加藤店長(津村知与支)は「このままだと負けるよ」と告げる。

しかし・・・舞は「今、私のお客様はあの方たちなのです」ときっぱり。

朋が勝利を確信した瞬間・・・事情を察した老女の夫はメニューを指差し注文するのだった。

加藤「そ、それはコニャックの最高峰レミーマルタン『ルイ13世』・・・この店ではお値段が300万円になりますが・・・」

夫「支払いはこれで・・・」と差し出すのは利用限度額不明のブラックカードである。

舞「そんなことをしていただいては・・・」

夫「子供のために何かしてやれるのは親にとって最高の喜びなのです・・・親孝行をしたと思ってくだされ

そんなのありかよ・・・と予想外の敗北に我を失う朋。

朋にとってはようやくできた親友も嬢王の座も一度に失う二重の敗北だった。

そして・・・最後に胸元を強調しつつ・・・グラスの破片でざっくりいくのだった。

トイレで自殺未遂の朋を発見した加藤店長。またしても朋は地獄から生還する。

逆転勝利をした舞を加藤店長が祝福しようとするが、強姦未遂がフラッシュバックした舞は加藤を突き飛ばしてしまう。

気色ばむ加藤を「乙女の恥じらいは仔猫の爪のようなもの・・・許しておあげなさいな」と宥める亜莉沙。成り行きで舞をお持ち帰りするのだった。

亜莉沙にマッサージをほどこし・・・サービス・タイムの亜莉沙。

舞「私・・・こわくて・・・男性と交際したことがないのです」

亜莉沙「処女・・・というわけね・・・いいわ・・・私があなたのフタをあけてあげる

舞「・・・・・・・・・あぅ」

そして・・・決勝ラウンドに顔をそろえる予選通過者たち・・・新たな戦いのゴングが鳴るのだった。

一方、朋は・・・失踪である。もうなんか・・・朋と舞は力石と丈みたいな感じがします。どこまで限界サービスを続ける気なのだ・・・。(つづく)

日曜日に見る予定のテレビ『天地人』(NHK総合)『JIN・仁』(TBSテレビ)

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2009年11月 6日 (金)

私が殺した将軍(唐沢寿明)お母さんを泣かせるようなことはなさらないで(多部未華子)

ドラマはあくまでフィクションなのだが・・・ラッキードなんていう軍用機メーカーが登場すれば現実世界に対してモデル料金を払わなくていいから小説家は楽だよなぁと思ったりもする。

今回は政府与党の三島幹事長(神山繁)が登場し、うっすらと鼻の下に髭を伸ばし、ややダミ声で語り始めれば・・・この当時の岸内閣で一時期郵政大臣を務め、数年後、佐藤内閣で自民党の幹事長になり、やがてロッキード事件の主役となる田中角栄を連想するしかなかったりして。

その三島幹事長と盟友的な役割を果たす久松経済企画庁長官(伊東四朗)は田中と連携する三木武夫を彷彿とさせたりして・・・それでも原作者はモデルなんてございませんと断言したりしちゃったりして。

そうなると徹底して悪として描かれる防衛庁の貝塚官房長(段田安則)のモデルも連想したくなるわけだが・・・本来は派閥抗争なのでどちらが善でどちらが悪とはいい難い側面があり・・・武士の情けなのである。

ドラマとしては汚職は許容範囲・・・ただし自衛隊員により堅実な戦闘機を与えようとした主人公側にやや正義があった・・・という話なのだから。

秋ドラマ第二次なんちゃって高校生ビッグ3(もう二人なんちゃってじゃないじゃん)の陣(順位は平均視聴率)

①多部未華子「不毛地帯」・・・・14.1%↘11.1%↗11.6%↘*9.9%

②大後寿々花「サムライハイスクール」14.0%↘11.3%↘*9.6%

③志田未来「小公女セイラ」・・・*7.4%↗*8.0%↘*7.8%

※主役と脇役を同列で論じる脈絡のなさを責めないでください

で、『不毛地帯・第4回』(フジテレビ091105PM10~)原作・山崎豊子、脚本・橋部敦子、演出・平野眞を見た。次期戦闘機の機種決定をめぐり、激しく火花を散らすラッキード社とグラント社。軍人としての苦い経験から民間企業に就職した元・帝国陸軍参謀の壹岐正(唐沢)だったが・・・かっての戦友で現在は自衛隊幹部の川又空将補(柳葉敏郎)に「日本を独立した国家として維持するための必要最低限の軍事力の確保」に協力してほしいと頼まれる。

当時の自衛隊はシビリアン・コントロールの名の元に「軍事」を知らない「官僚」が私腹を肥やす温床になっていたのである。

「あいつら(代表=貝塚官房長)はワイロさえもらえば実体のない戦闘機を平気で購入する売国奴なのだ」と愛国の志に燃える川又は壱岐の心を揺さぶるのだった。

実際にグラント社の戦闘機スーパードラゴンがプロトタイプの二機しかないことを知った壹岐は勤務する近畿商事を通じて実績あるラッキード社のF-104の導入実現に向けて、グランド社の窓口である東京商事の鮫島部長(遠藤憲一)と謀略合戦を展開する。

グランド社から東京商事を経て政府に流れる賄賂の流れを遮断することで窮地に追い込まれた鮫島は・・・壱岐が防衛庁の機密を不正入手したルートを突き止め、近畿商事の不祥事を追求しようとする。

情報源である自衛隊隊員・芦田(古田新太)に自社株を譲渡したことでシッポをつかまれたのは里井専務(岸部一徳)だったが、壹岐の部下である小出(松重豊)を警察に差し出しトカゲのしっぽ切りを命ずる。

実行部隊として汚れ仕事をこなしてきた小出は鬱屈し・・・汚職の指導的役割を果たしたのは壹岐だと自供するのだった。

ついに捜査の手は壹岐の穏やかな朝食風景に及んだのである。

ちなみに壹岐のモデルはある実在の経済人(故人)だとされる説がある。そのモデルを思い浮かべると妄想が膨らむのが壹岐の妻・佳子(和久井映見)の存在である。戦後11年間、夫の帰りを待ち家庭を守った佳子だが・・・モデル通りだと佳子の父は陸軍軍人で総理大臣秘書官なのである。そして母は内閣総理大臣の妹だ。この内閣総理大臣は二・二六事件(1936年)の当時の総理大臣である。つまり佳子のモデルは総理大臣の姪なのである。二・二六事件で佳子のモデルの父親は義理の兄の身代わり(影武者)となって反乱軍に射殺され、押入れに隠れていた総理大臣は九死に一生を得たのである。つまり・・・佳子はそういう血縁を持つ娘をモデルとしているのである。ただのエリート軍人のよくできた妻ではないという妄想もしてください。

つまり、壹岐の娘の直子(多部未華子)にとって母方のお祖父ちゃんは総理大臣の身を守って死んだ英雄であり、直子の母は超有名総理大臣の姪なのである。壹岐が時々・・・すごい人脈を持っているのはこのためです。

前回・・・佳子が高圧的にふるまって驚いた人もいるかもしれないが・・・佳子はある意味超・お嬢様なのでございます。

だから娘が警察に連行される壹岐に食ってかかるのは演出的にはギリギリアウトで・・・本来は「お父様、よもやお母様の一族にご迷惑がおよぶようなことはないのでしょうね」ぐらいでないと。それに対して壹岐は「安心しなさい・・・お母さんの父上(当然・故人)や伯父上(故人・昭和27年死亡)の名を辱めるようなこと断じてない」と答えるべきなのです。

いや・・・あくまで一説による壹岐のモデルとされる人物の上での妄想ですから・・・くれぐれも事実誤認にご注意ください。

ただし・・・キッドはそういう妄想の上で見ているということです。

だから・・・小出を取り調べた刑事(設楽統・36歳)に対して、壹岐を取り調べる刑事(藤木孝・69歳)が貫禄あるのはただ厳しいだけでなく手心を加えられる配慮があるからだと考えるべきです。

刑事「小出はすべてあなたの指示だと自供しているのですがね・・・」

壹岐「小出くんが何故そのような事実無根の証言をするのか・・・理解できません」

刑事「・・・なるほど・・・よしなにということですな」

こうして壹岐は任意で出頭、無罪で放免である。

なぜなら・・・その間に・・・近畿商事は与党の幹事長と与党の大臣に働きかけ、ごねる官僚の貝塚官房長を昇進を餌につりあげ・・・政治的決着にこぎつけたからである。

日本政府首脳はグラントからもラッキードからも賄賂を受け取っており・・・それが証拠付で表沙汰になることは全く望まない。

鮫島は・・・やりすぎたのだった。

しかし・・・機密文書の出所が川又だったという動かぬ証拠だけが残ってしまう。

つまり・・・与党幹部と捜査関係官僚の間で賄賂汚職までは踏み込まないが、機密文書の流出には決着を着けるという線引きがなされたのだった。

釈放された壹岐は娘に「一体・・・お父様は何をなさったのです」と問われると「安心しなさい・・・何も問題はなかった」と答えるのだが・・・戦争には犠牲がつきものであるとは説明しないのだった。

近畿商事で川又を庇うための工作をしようとする壹岐に大門社長(原田芳雄)は「これは手打ちなんよ・・・仁義を欠いたら破談になるんや・・・出すもんは出さんとおさまらん・・壹岐くん、こらえてや」と冷酷に告げる。

一方で文官として軍官を蔑む貝塚は結局「ラッキード」に決まったことの腹いせに川又を左遷の上に尋問にかけ貶めることに淫靡な喜びを見出す。

貝塚「ふふん。キミの横槍で煮え湯を飲まされたことをボクが忘れると思ったかい。キミのような危険な軍人野郎は拷問されちゃえばいいと思ってるんだよ~ん」

川又は貝塚の下腹部をひねり上げて言う。「ほほう・・・貴様のような腐れ官僚は去勢されているのかと思ったがついているものはついているんだな。我が国の将来に禍根を残さぬためにオレがひねりつぶしてくれる」

貝塚「いや~ん。やめてーっ」

決意を秘めて防衛庁に背を向ける川又。救いは祖国の空を守る戦闘機が・・・「実用的なもの」であることを・・・死守できたことだった。

川又は壹岐に別れを告げ・・・敬礼する。しかし・・・壹岐は敬礼を返さない。

壹岐「俺は・・・もう軍人ではないのだ・・・そう家族に約束したのだ」

そして川又は貨物列車を使って轢死し、我が身の始末をつけた。

壹岐「川又・・・すまない」

その葬儀に善人顔でやってくる貝塚。

貝塚「川又空将は・・・変な遺書など残していないでしょうな・・・」

壹岐「お前は・・・ここへ・・・何をしにきたのだ・・・!」

ついに軍人魂が着火し貝塚の息の根を止めようとする壹岐。

しかし・・・それを制止する佳子。

佳子「あなた・・・いけません・・・戦争はもう・・・終ったのです・・・」

壹岐「佳子・・・・・・・・・・・・・すまない」

貝塚「野蛮人、バカ、単細胞・・・おぼえてらっしゃい・・・」

貝塚は失禁しながら走って逃げた。こういう官僚は今も妄想的には実在します。

とにかく・・・これは一種の時代劇なので・・・もう少し説明しないと分からないし・・・説明すると退屈されそうだしで・・・困っている雰囲気は伝わってきます。

関連するキッドのブログ『第3話のレビュー

土曜日に見る予定のテレビ『チャレンジド』『アグリー・ベティ2』(NHK総合)『志田未来の小公女セイラ』(TBSテレビ)『大後寿々花のサムライ・ハイスクール』(日本テレビ)『ターミネーター:サラ・コナー クロニクルズ』(フジテレビ)

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2009年11月 5日 (木)

やっちゃいましたね(本仮屋ユイカ)お母さーん(吉田里琴)カイザー、カイザー、カイザー(藤原紀香)

宇宙は今加速しつつ膨張している。

科学を信仰する人々は収縮しなくなった宇宙に神を見る。宇宙は永遠になったが太陽が死に、地球が滅び、人が死ぬことには変わりが無い。

神様はいるが何もしないのがお約束なのである。

だから「神様がいてよかった」も「神様なんていない」も不正解である。

繰り返すが、神はいるし、いたからといって人にとってよいことはひとつもないのである。

水曜日のダンスは「相棒」お休み、「ギネ」50分遅れスタートというものすごい変則だが・・・奇跡のダンスになりました。

「相棒」19.4%↘16.6%↗18.9%・・・・・・・

「ギネ」14.8%↘11.6%↘11.1%↗12.1%

「最終章」・・・・10.9%↘*7.0%↗12.2%

これは取り残されたものたちのナイス・ステップ。

で、『ギネ 産婦人科の女たち第4回』(日本テレビ091104PM1050~)原作・岡井崇、脚本・大石静、演出・久保田充を見た。実はこの脚本家はどちらかといえば奇をてらう方だと思う。キッドは奇をてらうタイプをあまり好ましく思わないが、この脚本家の場合は基本が地味なのでなんだかいたいけない感じがしてほだされる場合があります。「ハンドク!!!」(2001年)の場合、地味な脚本を派手にしてしまう演出がなんとも言えずに微妙な味わいをもたらしていた。今回は医療ものとしてそれに順ずるだろう。

すでに大きな問題がある。このドラマには産科医の現状というものが苛酷であるという視点がある。当然、標準的な医師たちが現実と折り合いながら妥協点を見出していくというメイン・テーマが浮かびあがる。ところがドラマの主人公は精神障害者というある意味では突出したキャラクターとして設定されている。それは社会的な問題ではあるが精神障害と言う点で普遍的であり・・・産婦人科医としては標準ではありえない。つまり、ドラマ全体は産婦人科の問題を描きつつ、主人公は個人的問題を抱えているのである。

これはドラマとしてはかなりアクロバットな展開を要求されるので・・・奇をてらっているというしかないのだな。

よく言えば冒険的で・・・野心的なドラマだが・・・結局、主人公がドラマのメイン・テーマとは違う場所で生きている違和感はどこまでもつきまとうだろう。

今回もドラマとしてはとても面白いのだが・・・それはボーダーラインをタイトロープでヨロヨロしていた主人公がついにダーク・サイドに転落した面白さである。そんなことでいいのか・・・と思わざるを得ないのだな。

母の命と引き換えにこの世に生まれてきたことを柊(藤原)が気に病むようになったのがいつなのか・・・それは謎とされている。自然の掟では母親がいなければ子は育たないが子を失っても母親は新たな子を生むことができる。その掟に基づいて母子に危険がある場合には母体が優先される。

妊娠・出産・育児の様々な段階で親が子供より自分を優先させることは現代では憚れることだが・・・かって漢帝国の創始者である劉邦は敵に追われ馬車で逃亡する際に荷を軽くすめためにわが子を投げ捨てたという。「子供はまた生めばいいから」である。

もちろん・・・現代ではそういう論理は許されないのが建前だが・・・個人的な本音がそういう方向にあってもおかしくはないのである。

たとえば・・・本心でなくても・・・妻を失った夫は疲労困憊の果てについ「お母さんが生きていればなぁ」とわが子にこぼしたかもしれない。それを子が「お前が死んでお母さんが生きていた方がマシだった」というニュアンスで受け取ることはままあるだろう。それを飲み込んで折り合って生きていく子供もいるが・・・そうでない子もいるだろう。

そのことの是非とか・・・母を持たない虚無感、想像上の喪失感、胸に残るもやもや・・・そうした一切と距離を置こうとすれば虚しさがつのり、思い切って向き合おうとすれば悲しみが満ちる。

そういう葛藤を抱えつつ、能力に恵まれた柊は母体を守る産婦人科医になってしまったのである。さらには愛にも恵まれ、結婚し、息子の雄太(中村柊芽)を出産するに到る。しかしその後の離婚の理由は伏せられている。

とにかく・・・夢の中で誰かが「自分の母親を殺しておいて母親になるのか。母親を不幸にして自分だけ幸福になるつもりか」と囁くことはありえる。

1万人に1人いるかいないか・・・十年に1人いるかいないかの・・・特別な存在。生まれてきたときにすでに人殺しだった子供。母親殺しの汚名を身にまとい・・・ついにそれを克服できないまま・・・他人の子供をとりあげる日々。

もちろん理性では「そんなことを気に病んでも無意味だ」ということは柊にも分っている。しかし、心のどこかに「とりかえしのつかないことをしてしまったものはどんな償いの道も残されていない」と囁き続ける何者かをすまわせているらしい。

柊の心の一部は荒涼とした孤独な世界を常に無意識状態で彷徨っているのだ。

いつもの産婦人科医たちのエレベーター。「昨日は大変だったね」「誕生日のお祝いに出席できなくて申し訳ありません」「いや患者のことが一番だ」「徳本さん(西田尚美)また出血して最手術したそうだね」「でも今は安定して快方に向かっています」「そうかよかった神様はいるもんだな」「教授(國村隼)は何か信仰をお持ちなんでしょうか」「玉木(上地雄輔)、神様なんていないわよ」

いれば・・・私から母親を奪ったりしないはずだから。

しかし・・・徳本の出血原因の特定は不明だった。新人の玉木にはもちろん、柊にも分らず、上司の君島(松下由樹)にもわからなかった。

柊は薬の副作用を疑った。投与を控えれば症状の改善が期待できるからだ。

しかし、新人で経験の浅い嶋(本仮屋ユイカ)は率直に院内感染を疑っていた。

新人に分るほどだから柊も君島も当然分っているのである。そのために血液検査を急がせていた。

しかし・・・院内感染ならば・・・もはや打つ手はないのである。誰もがその可能性から目を背けていたのである。その細菌はどこにでもある細菌である。健康な人間には何の問題もない細菌である。しかし、手術による出産と大量出血そして再手術で抵抗力を失った母体には凶悪な毒性をふりまく。すでに毒素は体内を駆け巡っている。

しかし・・・そんなことは起こるべくして起こることではない。万にひとつの出来事なのである。手術室は清潔に保たれ・・・そのような細菌は存在を許されない。

「それはどうかな」「お前は呪われた子だからな」「万にひとつの起こらないことが起こる子だ」「どうする・・・また出血したら」「また血種をとりのぞくのか」「そしてもっともっと体力を奪うのか」「DIC(播種性血管内凝固症候群)か・・・MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)かもよ・・・それとも」「もはや万事休すだろう」「死んではならないものが死ぬのだ」「いやお前が殺すのだ」「命をまかされたお前が殺すのだ」「呪われたお前がな」

じわじわと自分の首を絞めにかかる柊の中のもう1人の自分。

最初の手術の執刀医の1人である君島は・・・自分が菌の搬入者である可能性に戦慄する。そして再び始まる徳本の出血。

君島「手を尽くしたということを示すために三度目の手術をするべきよ」

柊「それでは患者の生きる気力を奪ってしまいます」

・・・いいや・・・お前が絶望したくないだけなんだろう。お前が望みを失いたくないからだ。もう・・・手遅れだと認めたくないのだ。

正体を隠したまま緑膿菌はゆっくりと着実に徳本を蝕んでいく。

発熱40℃越え。

自宅に戻った柊に緊急呼び出しがかかる。

かけつけると徳本は重態だった。すでに出血箇所は拡散していた。

夫・慎一(八嶋智人)と娘・優美(吉田)が駆けつけると妻であり母である女・美和子はすでに心臓が止っていた。心臓マッサージを続ける柊・・・しかし・・・君島が臨終を告げる。

柊「だめなの・・・あなたは死んではいけないの」

優美「お母さん、お母さん、あああああああ、お母さん、あああああ。お母さん、お母さん、お母さん、お母さん・・・・あああああ・・・・・」

優美の完璧な泣きに同化して幼児退行を起こし、自我が崩壊し、やさぐれて、不機嫌な柊は・・・出棺を見送りませんでした。

万にひとつの母体死亡に・・・震え上がる顧問弁護士・瀬川(内田有紀)。

瀬川「経過報告書をすぐに・・・」

翌日、躁状態で出勤する柊。「前向きに生きるので経過報告書は書きません」と意味不明な言動を開始する。名曲「鬼のパンツ」を院内で熱唱。誰の目にも正常には映らない。

世界中が後ろ指をさしている気分が喉元までこみあげる柊。

それを無造作に押し上げる嶋。「こわいですね・・・起こってはいけないことが起こるのは」

柊の鳩尾を世界中の夫と子供がスマッシュする。

「暖めすぎたあちち」「お母さん」「ミルクはあちち」「お母さん」「哺乳壜はあちち」

昇天の定まらない目で妊婦を見る柊。

恐怖を感じて陣痛が始まる初産の佐藤(西尾まり)・・・。

助産師・木村(映美くらら)「羊水が混濁していますけど・・・」

柊「えーっ、なんですってー。・・・カイザー(帝王切開)です。もうカイザーしか母子を助ける方法はありません。カイザー、カイザー、カイザーです」

お母さんあちちカイザーお母さんあちちカイザーお母さんあちちカイザー・・・・・・・。

君島「誰か・・・柊を捕まえて・・・柊を止めて・・・前から変だったけど・・・今や完全にまともじゃない・・・」

痛いほど痛いほど

笑ったり泣いたり・・・

関連するキッドのブログ『第3回のレビュー

金曜日に見る予定のテレビ『嬢王Virgin』(テレビ東京)『仲間由紀恵のアンタッチャブル』『石井萌々果のマイガール』(テレビ朝日)『酒井若菜のおひとりさま』(TBSテレビ) 

ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。

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2009年11月 4日 (水)

強い男(岡田将生)強い女(夏帆)弱い女(香里奈)弱い男(高岡蒼甫)

そういうジャンル分けでないとしたら超人VS凡人か・・・青春のはじまりVS青春のおわりである。

その結果として火曜日のドラマ対決は①「リアル・クローズ」↗12.5% ②「オトメン」→8.4%

とりあえず→キターッ!!は言っとくとして、日本シリーズ17.2%が来ているので→はがんばったと思う。

とにかく「オトメン」は剣道がらんだら視聴率はとれない法則をまた証明しました。

ちなみに「東京DOGS」は暴走族がらんだら↘14.4%である。っていうか・・・店主が元ヤクザであることが発覚し殺人の容疑で逮捕されたクリーニング屋が平常営業は無理だろう。いや・・・ワンワンワンに何言ってもしょうがないけど。まさか・・・少女時代の吉高由里子・浅見れいな(子役・文屋愛海・中川真桜)姉妹に吠えかかった犬が東京DOGSじゃないだろうな。友達だと犯罪者を見逃す刑事というキャラ設定って・・・ま、いいか。

で、『オトメン(乙男)~秋~・最終回』(フジテレビ091103PM9~)原作・菅野文(『別冊花と夢』)、脚本・野口照夫、演出・谷村政樹を見た。最終回にしてようやくヒロインがヒロインとしての出番を確保である。飛鳥(岡田)とりょう(夏帆)といえばデビルマンのサタンだが・・・最後まで怪奇趣味は貫かれていた。磯野(澤部佑)の熱狂的ファンは別として、この最終回ぐらいのバランスでないと・・・そもそもドラマとして成立しないのである。

その最終回もほとんどが回想シーンで押すのだが・・・土曜深夜枠時代(平均視聴率*6.3%)の回想をやられても「秋」の視聴者には意味不明なのである。

もちろん・・・「夏」からのファンは堪能できる。しかし、それじゃダメじゃないの?

突然、女になると言って出奔した夫の為にノイローゼになった母・浄美(山本未來)のために乙女心を隠し男の中の男として生きる宿命を背負う飛鳥。しかし・・・飛鳥は同性愛者ではなくて・・・ただ料理とか裁縫とかファッションとかかわいいものが好きなだけで異性であるりょうを愛しているのだ。

一方、父親(高田延彦)に男として育てられたりょうもまたがさつで下ネタ好きで豪快で乱暴だがけして同性愛者ではなく異性である飛鳥を愛している。

このニュアンスがすでにかなり分りにくい。お茶の間向きでないんだよなーっ。それなのにそこをかなりスルーして・・・ブサイクであるから人間として扱われない磯野の哀愁にスポットライトを当てられても困っちゃうんだな。

そんな二人の間に仄暗いかわいい世界から突然出現した・・・ロリータ姫・入香(菅野莉央)は少女マンガの定番「親が決めた許婚をゴリ押し」である。

入香は「オトメンであることをお母様にばらされたくなかったら婚約しなさい」と飛鳥を脅迫し・・・婚約式の挙行を迫るのだった。

そんな折・・・福岡にいるりょうの祖父の容態が悪化・・・りょうは看病のために転校を決意するのだった。

お互いの心を知りながら・・・なかなか告白できない二人に現役高校生少女マンガ家・充太(佐野和真)は気をもみ尊敬するマンガ家で実は飛鳥の父であるミラ(鶴見辰吾)に相談する。

ミラのアドバイスは「正直ものは少ないがあなたにはそうであってもらいたい」という願いであった。

まあ・・・はっきり言うと・・・諸悪の根源はミラという考え方もあります。

迷いながら・・・飛鳥とりょうは思い出の残る校舎で夜のデートをする。

はじめて作った巨神兵ケーキ・・・夏の夜の貞子・・・声をつまらせてむせび泣くことが嗚咽・・・二人の思い出は楽しいことばかりだし、足元には呪怨の少年が佇むのである。

そんなコネタも悪くはないんだけどね。

りょうは「卒業試験に成長した私のケーキを食べてください」とかなり進化したストロベリー・オン・ザ・ケーキを作る。

しかし・・・飛鳥は「まだまだ伝えたいことがあるんです・・・」と勇気を出して告白しようとするが浄美がそれを阻止する。

充太の妹・久利子(武井咲)や典型的なお蝶夫人・雅(桐谷美玲)もりょうにこのままでいいの?と説くが「男」だけど「乙女」のりょうは「告白は男子から」の一点は譲らないのだった。

かっては敵役だった多武峰(木村了)も「飛鳥とりょうは二人で一人であるべきだ」とりょうに忠告する。

これほど周囲にくっつくことを求められるカップルも珍しいのである。現実的でない以上・・・これは理想のカップルなのだなぁ。

しかし・・・りょうの旅立ちの日・・・。その日は飛鳥と入香の婚約式当日でもあった。

充太は「飛鳥が・・・悪の秘密結社に攫われた・・・」とりょうに伝える。

ここで充太は(我ながら何言ってんだ・・・)と自嘲するが・・・疑うことを知らぬりょうはただちに救出に向かうのだった。

ここで充太は(信じるのか~い)とか(さすがだーっ)とかベタにツッコミを入れるべきなのだが・・・それを書けないのがこの脚本家の未熟なところだ。

一方は飛鳥は・・・「僕には好きな人がいるので君とは婚約できない」と宣言。

入香は「王子様とお姫様は結ばれるべきだ」と最後の抵抗。

しかし、ガードマンを必要最低限のダメージで無力化したりょうが登場。

「僕が・・・好きなお姫様は・・・りょうなんだ」と告白である。

ここで浄美は「周囲に流されず・・・自分の信念を貫く・・・それでこそ男の中の男。そうであれば生涯一人の女を愛しぬきなさい」と手のひらを返すのだった。

入香「私・・・間違ってました。飛鳥さんはお姫様だったのですね・・・だって王子様が助けに来るんですもの・・・」

りょう「私は・・・飛鳥さんと会って守ってあげたくなって・・・戦いたくなって・・・そして今ははなれたくないんです・・・」

飛鳥「僕は思い出を大切にしたいなどと逃げていました・・・思い出なんていらない・・・キミがいればそれでいいんです」

一同「万歳」である。最初からこのくらい主人公とヒロインを立てる方向で作らんかっ。

まあ・・・いくら「イエスタデイ・ワンス・モア/カーペンターズ」と願っても昨日犯した過ちはとりかえせないのである。悔いのない青春をおくってもらいたい。

好きな きみのそばにいつもいたい

ずっと あたしのことだけ 見ていて

交わした約束守り抜く

世も末 嘆かないでオトナたち

関連するキッドのブログ『先週の火曜日のレビュー

で、『リアル・クローズ・第4回』(フジテレビ091103PM10~)原作・槇村さとる(『YOU』)、脚本・大島里美、演出・本橋圭太を見た。抜群の男と抜群の女の夢の後は・・・どこかどん臭いファッションの世界の話である。キッドは都会人と田舎者のどちらが創作者として有利かと考えると・・・いつも田舎者に軍配をあげる。たとえば東京都民を1000万人と考えると日本人のが1億人なら10%の少数派である。つまり、90%を占める田舎者の気持ちは分らないのである。他人の共感を得る創作をする場合・・・この不利はものすごい。基本的に都会の人間は田舎の人間の10倍努力をしないと田舎者の気持ちは勝ち取れないのである。もう、こんなこと書いていることが問題外なのだな。

そういう意味で・・・このドラマがじりじりと数字をあげている感じ・・・あせります。

なにしろ・・・主人公とその恋人が福島県出身で・・・高校の先輩・後輩である。

別々の会社に就職して通い同棲である。

もう・・・東京生まれの人間には意味不明ですわ・・・いい加減にしとけよ。

さて・・・そういう背景は別として和田アキ子役で有名な中鉢明子が演ずる同級生の結婚式に出席した絹恵(香里奈)と達也(高岡)・・・共通の友人たちは「そろそろ結婚すれば・・・」と冷やかし、達也は結構その気なのだが・・・「見果てぬ幸せを求めるタイプ」である絹恵は潜在的にそれを拒絶する。その気持ちが顔に出ているのである。

絹恵は百貨店の正社員として昇進試験に合格し・・・仕事に対して積極的な気持ちになっていたのだった。さらに母子家庭で育った絹恵は漠然としたわだかまりを・・・結婚に対して持っている。

一方・・・絹恵には黙っているが故郷の父親が重病で心穏やかではない達也。実家は工場を経営しているが・・・職人気質の兄を営業面でフォローするために・・・実家に戻るのも悪くないと考えているのだ。この不況の時代にそれが是か非かは別として・・・要するに帰る場所があると考えるのが田舎ものです。

そして・・・ついに父が死亡・・・絹恵にプロポーズである。

達也の心にどんな野望が秘められているかは謎だが・・・日本一の自動車修理工場にしようとか・・・かな・・・とにかく・・・絹恵のキャリアは全部捨てて黙って俺についてこいなのである・・・つまるところは。

そうでなければ別れると云われ・・・「一人ぼっちはイヤだから結婚する」という絹恵だった。

ああ・・・ものすごく・・・特殊そうで・・・ものすごく・・・ありふれた話である。

とにかく・・・そうなるとリアル・クローズ(おわり)なのでそうはならないという先の見えた話なのだ。

そして・・・故郷で美容師になったそれなりにいい女・晴美(山田麻衣子)登場である。

山田麻衣子といえば「青い鳥」(1997年)で鈴木杏の後の姿を演じたわけだが・・・今年の夏の昼ドラマ「夏の秘密」が初主演というものすごい遅咲きでいつの間にやら28歳なのである。高岡蒼甫と同い年なのだな。香里奈は25歳だが・・・達也と晴美が高校三年の時、絹恵が高校一年の設定なのか・・・まあ・・・凄くせまい人間関係なんだなぁ。

きっと地方出身者にはすごく分りやすいことなんだろうなぁ・・・やはり地方出身者は有利だよなぁ。

大丈夫~ 大丈夫~

きっといつかたどり着ける

木曜日に見る予定のテレビ『傍聴マニア』(日本テレビ)『その男、副署長』『交渉人THE NEGOTIATOR』『飛鳥凛と原幹恵のラストメール』(テレビ朝日)『ROMES/空港防御システム』『グイン・サーガ』(NHK総合)『不毛地帯』(フジテレビ)

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2009年11月 3日 (火)

星影静香からココでありんす(柴田杏花)仁は掘削(大沢たかお)吉原潜入(綾瀬はるか)

ドリルでゴリゴリで気弱な人が退場する「仁」なのだが・・・根性がためされているな。

関東ローカルなテレビ東京ネタで申し訳ないが「怨み屋本舗REBOOT」で母親が凌辱を苦に自殺したヒロイン星影(長谷部瞳)の幼少時代を演じた柴田杏花が野風(中谷美紀)の幼少時代を熱演である。ちなみにその前は「Tomorrow~陽はまたのぼる~」の遠藤医師(緒川たまき)の幼少時代を演じている。

長谷部瞳、中谷美紀、緒川たまき・・・その幼少時代を演じて違和感なしということは・・・すごい美少女なのである。

今回、坂本龍馬(内野聖陽)は落語「明烏」をモチーフに行動するわけだが、ドラマ「タイガー&ドラゴン」(2005年)では第6話のサブタイトルが「明烏」である。ここでは女嫌いの落語家・どん吉(春風亭昇太)が竜二(岡田准一)とどん太(阿部サダヲ)という遊び人に「女遊び」に誘われたあげく甘納豆の販売員(薬師丸ひろ子)のハートを射止めるというオチになっている。

「明烏」というタイトルはこの廓話の元ネタである新内節「明烏夢泡雪」が夢オチであることによる。遊女・浦里と町人・時次郎が恋の果てに心中を覚悟で廓の塀から飛び降りるがそこで夜明けの烏がカアと鳴き・・・すべては夢だったという趣向なのである。

まあ・・・ともかく・・・悪い遊びを覚えるとつい人に教えたくなり、教えた相手が自分より遊び上手になったりすると・・・複雑な気持ちになるというのが「お笑い」のポイントなのであります。

で、本題に入る前に恒例の週末の視聴率チェック。「アンタッチャブル」↘*6.2%(「オールスター芸能人歌がうまい王座決定戦スペシャル」20.3%なんてことを~)、「おひとりさま」↘*8.4%(「オー・・・以下同文」)、「隠し砦の三悪人」11.6%(ひどいもんな~無駄遣いの極み)、「マイガール」↗*9.7%(金曜ドラマのトップだよ)、「行列48時間」↘*3.8%(このワク・・・辛すぎる)、「チャレンジド」↗*6.7%(ラクダ、アンタに勝つ)、「小公女セイラ」↘*7.8%(エロゲだからな)、「サムライ・ハイスクール」↘*9.6%(文句を言う相手が違うんだなきっと)、「検事・朝日奈耀子8」14.8%(悪い母子を成敗・・・やはり怨み屋テイストか)、「天地人」↘19.5%(ついに最後まで・・・)、「JIN~仁~」→17.2%(→キターッ!!)・・・以上。

で、『JIN~仁~・第4回』(TBSテレビ091101PM9~)原作・村上もとか、脚本・森下佳子、演出・川嶋龍太郎を見た。タイム・パラドックスというものがある。これは「時間旅行」ものというジャンルが生んだ「矛盾」のヴァリエーションである。たとえば「タイム・マシンで過去に戻りタイムマシンの発明前に発明者を殺す」とどうなるのか?・・・という問題がある。一つの答えは「それではタイム・マシンが発明されないゆえに発明者が過去に戻れないので行為そのものが実行できない」というものだ。そこでは時間は一本化されていると考えられている。しかし、多元宇宙であれば時間軸の乗り換えという考え方が導入され、殺人者はタイムマシンの発明される時間軸からタイムマシンの発明されない時間軸に乗り換えるだけなので実行可能となる。その世界では「過去の自分を殺しても自分が消えたりはしない」のである。

このドラマでは明らかな「タイム・マシン」は登場しない。一種のマジックによって仁(大沢たかお)は現代から幕末にタイム・スリップするわけだが、時間軸が一本なのか、多元なのかはまだ伏せられている。マジックということはファンタジー属性なのでいわば「なんでもあり」なのである。そういう意味ではそのことにこだわっても仕方ないという一面はあります。でもあえて言うと、仁が過去に干渉することによって歴史が変容し・・・それが未来の仁に影響を与えるのはかなり・・・時間の一本化に近いアイディアです。それが示されるのは「写真」の変化。つまり・・・未来が変わると同時にその未来から持ち帰った「写真」も変わるという現象。しかし・・・その場合は仁の記憶も同様に変容するのが辻褄としてはあっています。つまり・・・もし未来の未来(中谷)が発病していないとすると・・・仁の記憶も更新されているはずなのです。まあ、心と体は別ものだという宗教的発想もあるわけですが・・・現代では記憶がほぼ物質的現象に過ぎないことは明白なわけですから。

その場合、仁の持っている写真は一種の「マジック・アイテム」だと考えることが必要です。仁の記憶が変容しない以上、そうでないと辻褄があわないからです。あの写真は未来の出来事が判る一種の超科学装置なのです。きっとそうなのです。

さて・・・もしも、時間が一本だった場合には、そろそろ、タイム・パトロールが来るはずです。だって~、未来が変更されて自分たちが消滅するなんて・・・未来人は絶対反対だからなのです。・・・来ないと思うぞ。特にスーパー・ジェッターはな。

さて・・・いくら、大金を積まれても好かない人のお相手はしない・・・という建前の吉原の花魁世界。もちろん・・・ほとんどの花魁は大金を積む人即ち好きな人なんですが。

ただ、欲望処理機関にも情緒は大切で、恋愛気分を楽しませるのも重要な要素にはなっています。

そのための建前が「好きな人だからお相手をする」というお約束なわけです。

とにかく、吉原の鈴屋(六平直政)を暴漢から救った坂本龍馬は鈴谷お抱えの花魁・野風(中谷)に一目惚れしてしまいます。この手の高級娼婦はいろいろと手間暇がかかるのですが、基本的に最初の一回が初見(ふり)、二回目が裏を返すことになり、三回目から馴染みとなるという段取りがあります。ところが・・・高級になると最初の初見がなかなか敷居が高いのです。客をじらすのも手のうちなのですな。「遊ぶ金」はかなりかかるのが普通です。そもそも、寝床のある部屋にたどり着くのが至難のワザなのです。まずは、茶屋でご馳走したり粋なところを見せて花魁の気をひかねばならない。

坂本龍馬はこの・・・初見にもたどり着けないのでございます。そんな折、鈴屋が病床に・・・。鈴屋を父と慕う野風は医師を求めます。たちまち、龍馬の頭に仁が浮かび、野風に恩を着せようと仁を「明烏」よろしく吉原に誘い込むのでした。

仁が吉原に行ったと知った咲(綾瀬)は「夕餉には揚げ出し豆腐」を用意したのに・・・と心穏やかではないのですが・・・野風と会った仁は未来の未来のそっくりさんに遭遇して唖然とするのです。

しかし・・・病人を目の前にするとたちまち医は仁術モードに・・・。

検査機械などに頼ることの出来ない仁は「脳内の血種」の除去手術をヤマカンで決行します。まあ・・・まさに運も実力のうちの展開。鈴屋の頭、穴だらけにならないでよかったよ。

その頃、夜風から身の上話を聞いた龍馬はますます野風に惚れこむわけですが・・・女郎の身の上話なんて筋書き決まってますから~。

ちなみに鈴屋の女将が水沢アキ、咲の兄・恭太郎(小出恵介)がふと見つめあう女郎が水沢エレナです。まあ、たまたま苗字が一緒です。

結局、野風が気に入ったのは仁だったらしく、龍馬涙目です。

一方、咲は仁と未来の未来の写真を発見、吉原に乗り込むとそっくりの野風を発見、またも唖然です。

そして・・・吉原には不治の病(当時)に冒された女郎・夕霧(高岡早紀)が待っていたのでした。

さて・・・なんとなくおっさんくさい・・・そこがいい・・・坂本龍馬ですが、文久二年(1862年)にはまだ25歳・・・いくら昔の人が老けやすいと言ってもまだピチピチの若者でございます。しかし・・・なんとなく坂本龍馬としては最高のフィット感がございます。

歴代龍馬を演じた俳優を振り返ると・・・故人をのぞく・・・映画『竜馬暗殺』(1974年)の原田芳雄をキッドはかなり印象深く感じるのです。暗殺寸前なのですでに31歳の竜馬ですが当時原田は34歳。ほぼ実年齢。中岡慎太郎を石橋蓮司が演じていて、その妻(桃井かおり)をいきなり犯そうとする竜馬。妻「さ、坂本様はケダモノですっ」というのが龍馬の獣性を象徴していて・・・そういう意味では内野龍馬はかなりいい感じにケダモノ感がございます。

同じ年、大河ドラマ『勝海舟』では藤岡弘が坂本龍馬。こちらはショーケンの演じた岡田以蔵がもの凄いインパクト(脚本・倉本總)だったのですが・・・仮面ライダーの演じる龍馬もなかなかに存在感があり、龍馬暗殺の報を聞いた勝海舟(松方弘樹)が「もう・・・日本には本当の夜明けは来ないかもしれねぇなぁ」というのが凄く納得だったのです。この時、藤岡は28歳。しかし・・・どちらかといえば大人顔でしたから・・・原田との落差はそれほどなかったような記憶があります。なんといっても改造人間としての超越感があった。これ以上ない正義の味方です。

とにかく、原田と藤岡の坂本龍馬は結構、原型を形成しているようです。役者も研究対象になりますからね。龍馬は結構ワイルド、そしてとてつもない正義漢なのです。

最近の大河では「翔ぶがごとく」(1990年)で佐藤浩市(当時30歳)、「新撰組!」(2004年)で江口洋介(当時37歳)、「篤姫」(2008年)で玉木宏(当時28歳)となっています。とにかく・・・龍馬は30歳前後のイメージが強いらしい。ちなみに内野聖陽は現在41歳。ま・・・とにかく・・・それがドラマというものでございます。それとも・・・最初から歴史は変わっているのかもしれないっ。坂本龍馬が15年早く生れた過去に~。

関連するキッドのブログ『第3話のレビュー

水曜日に見る予定のテレビ『浅見光彦・毎週が最終章』(TBSテレビ)『本仮屋ユイカのネギ・産婦人科の女たち』(日本テレビ)

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2009年11月 2日 (月)

ええいああ天地人(妻夫木聡)契りたいのです(逢沢りな)いのちがけだよ(並木瑠璃)

とにかく・・・もうあとちょっとです。大国実頼(小泉孝太郎)の退場によりついに解禁、本多政重あらため直江勝吉(黄川田将也)である。ご存知、仮面ライダー1号・二代目本郷猛である。1999年デビューなのでもう10年目でクールな二枚目の代名詞と言っていいだろう。最近は悪の役も多くて「怨み屋本舗REBOOT」第7回で悪徳金融業者で実質的殺害されてました。

謎の多い本多一族の中でも特に怪しい政重役はうってつけだったな。

勝者が敗者の家系を犯すのはよくあることで・・・織田家でいえば信長の息子たちは信長が伊勢を攻略した後に北畠信雄、神戸信孝と伊勢の名族の跡目を簒奪したのである。

そういう意味では家康が家来筋の本多に上杉の家来の直江の名を継がせるのは勝利の刻印というべきものだ。

しかし、それはまた平和的な解決の手段でもある。すべては安全保障のためなのである。

文字通りの政略結婚の相手はお松(逢沢りな)だった。逢沢りなといえば「炎神戦隊ゴーオンジャー」(2008年)のゴーオンイエローなので・・・仮面ライダーと戦隊ヒロインの結婚なのである。

とにかく・・・二人とも臭い演技にヒケはとらないのでしっとりと泣かせます。

ついでに言えば早世するお松の妹(並木瑠璃)は「さんまのSUPERからくりTV」のギター少女である。

二人とも突然出てきてさっと死ぬのですが・・・その呆気なさが逆にジンと来たりして・・・憐れで。

で、『天地人・第44回』(NHK総合091101PM8~)原作・火坂雅志、脚本・小松江里子、演出・一木正恵を見た。例によってシナリオに沿ったレビューはikasama4様を推奨します。今回もあらすじ五行ですが・・・ま・・・仮面ライダーとゴーオンイエローの熱演に免じてこらえてつかあさいっ。とにかく・・・政重と結婚してすぐ亡くなったのは政重が精力絶倫だったからではないか・・・と考えたりするわけですが。特にキッドは姉のお松が先に死んで、お梅が後妻に入ってすぐ死んだのではないかと考えているのです。もう夜の生活が激しくて身が持たない感じ?・・・だから・・・三番目の妻となるお虎はものすごいタフネスだったのだと考えます。そういうあれやこれやを妄想すると・・・人身御供状態の直江姉妹が憐れで涙でモニターが見えない状態にっ。そしてお虎は天晴れです。・・・これはしたり。

Tenchijin160501 慶長10年(1605年)である。前年の夏にお市の方の三女で徳川秀忠を三番目の夫とした江の方は長男の竹千代(後の家光)を出産している。家康はこれを天佑と感じただろう。すでに天下の実権は征夷大将軍たる家康にあったが・・・織田家と徳川家の血を引く家光こそはまさに名実を伴った天下の支配者足りうるからである。すでに秀頼に嫁いだ千姫に子があれば話は別となる。千姫の子は徳川・織田・豊臣の血が流れるからである。しかし・・・七歳で嫁いだ千姫は未だ九歳だった。初潮を迎えていなかったのである。家康は天下統一の潮流が流れ出したのを感じた。征夷大将軍を秀忠に譲り・・・さらに家光に譲る。それで・・・と家康は考える。徳川家は将軍家と呼ばれるようになるだろう。家康は決断した。

米沢城下の直江屋敷に婿入りした本多政重は景勝より直江勝吉の名を賜っていた。二十五歳の勝吉は精気に満ち溢れている。重光(兼続)も樋口の忍びとして修行し、初音に鍛えられ、戦場を往来したそれなりの忍びであったが・・・陽忍として城勤めが長い。その野生は抑圧されるうちに輝きを失っている。さらに言うならば政重は常人とは異なる獣の匂いを発散している。勝吉は十七歳で主君家康の後継者である秀忠の乳兄弟を切り殺し、徳川家を一度出奔している。それからは流浪と仕官、そして出奔の漂泊の日々を重ねてきた。関ヶ原の戦いでは宇喜田秀家の侍大将として東軍と戦ったのである。その実力は天下に知れ渡り、戦後も福島正則、前田利長ら有力大名に招かれ万石級で召抱えられてきた男である。

その恐ろしいほどの獣性はただ座っているだけでも周囲の空気を生臭く感じさせるのだ。

その凄まじさは婿に迎えてわずか半年で・・・重光の長女・お松を衰弱させていた。お松とてくのいちとして相応の鍛錬は受けていたが・・・相手が強すぎたのである。慶長10年が明け早春の雪も溶けぬ季節・・・お松は逝った。重光は衰弱したお松の体を見て・・・その無惨さに胸を痛めたが・・・本多との縁を切ることはできなかった。

重光は後添えとして次女のお梅を勝吉に差し出した。

重光「・・・のう・・・婿殿・・・少し・・・控えてくださらぬかの・・・」

勝吉「・・・こればかりは・・・」

勝吉は重光の懇願を一蹴した。

お梅もまた夏を越えるのが精一杯であった。二人の娘を失った重光は悄然とした。そこへ・・・大国家より・・・亡き弟・実頼の忘れ形見・お虎がやってきたのである。

「伯父上・・・心配めさるな・・・このお虎の名・・・伊達ではございませぬ・・・」

お虎は十三歳、しかし・・・その姿からは重光と同じ気が発散していた。そのギラキラした輝きに目を細め・・・重光はお虎を拝み伏した。

その夜から直江屋敷は夜な夜な獣の咆哮が聞こえるようになる。

勝吉はようやく己に相応しい女を得たのである。

嬉々として勝吉の世話を焼くお虎の姿に重光はようやく安堵の息をもらす。

その頃、宮本玄信は京から越前へと向かっていた。玄信は三兄弟の長男である。古い藤原の忍びの末裔である父・無信に育てられた戦忍びである。何れも武蔵守玄信を名乗っているが後に宮本武蔵として高名になるのは三男の鞭助だった。次男が槍助。そして長男は剣助である。ちなみに剣助は勝吉と同じ年の生まれ、槍助は二つ年下、鞭助はさらに二つ年下だった。剣助は勝吉とともに宇喜田秀家の下で戦っている。まだ、修行中の身だった槍助と鞭助は父・無信とともに東軍である黒田勢に加わっていた。

弟の鞭助が京に出て、修行を始めたのを機として・・・剣助は武者修行の旅に出たのである。

武蔵守剣助が越前で結城忍軍の結界に足を踏み入れたのは偶然ではなかった。武蔵は女を追いかけていたのである。近江で見かけたその女は巧に穏形していたが並々ならぬ力量を秘めていた。

「一手お相手したい」という熱望が武蔵に巻き起こった。しかし・・・女は巧に武蔵を交わし北に向かっていた。武蔵は追う。しかし・・・武蔵の健脚をもってしても女には追いつくことはできなかった。それでも女は誘うように後姿を武蔵に見せている。

「くのいちか・・・」武蔵は相手の正体をそう見たが・・・かといって女に追いつくわけでもない。武蔵は執念深い性質であったので女に固執した。

もはや・・・剣の相手ではなく凌辱する女として武蔵の目には女の後ろ姿が映っている。

越前の国境を越えたところで・・・女がふと振り返ったとき、武蔵の男のものは激しく怒張しているほどだったのである。

女は笑ったように見えた。武蔵の胸に甘美なものがこみあげた瞬間、女は姿を消し、次に恐ろしいまでの殺気が武蔵に襲い掛かってきた。

「女の連れと思われたか・・・」と武蔵が悟ったときには忍び戦が始まっていた。武蔵は国境を守る結城忍びの結界の真ん中に飛び込んでいたのである。

火薬の匂いを感じ取った武蔵は素早く森に飛び込む。銃声がこだまし、左右からは抜刀した忍びが斬りかかって来る。武蔵は一撃で左右の敵を同時に切り伏せる。

真っ二つになった胴体が二体、吹き飛ぶように転がった。武蔵の中に修羅の風が吹き荒れる。それから一昼夜、武蔵と結城忍びの暗闘は続いた。二日目の夜明け、無数の死体を残し・・・ついに武蔵は力尽きた。

「女め・・・せめて名など知りたかったぞ・・・」

武蔵にとどめを刺した忍びもまた精魂尽き果てていた。

その頃・・・初音は結城秀康を闇に葬っていた。偶然にもその日、江戸では秀康の弟の一人、松平忠吉も古傷が原因で死んだと言う。

数日後・・・徳川二代将軍に秀忠が就任する。

家康は同時に二人の息子を失ったが・・・彼にとって身内の死は日常のことだった。そして家康は天下をほぼ手中にしていた。

関連するキッドのブログ『第43回のレビュー

火曜日に見る予定のテレビ『オトメン(乙男)・秋』『リアル・クローズ』(フジテレビ)『ケータイ刑事銭形命』(TBSテレビ)

ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。

皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。

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2009年11月 1日 (日)

侍高校許婚は顔を隠して(谷村美月)調教されてもプリンセス(志田未来)

「わたしたちの教科書」(2007年)ペアである。

谷村美月も虐められ続けているが、今回はシークレット・ゲストである。クレジットを見るまで気がつかんわっ。

一方、いじめられっ子の集大成か・・・セイラ(志田未来)・・・。

で、『小公女セイラ・第3回』(TBSテレビ091031PM0756~)原作・フランシス・E・H・バーネット、脚本・岡田惠和、演出・吉田秋生を見た。超亜空間に存在する聖ミレニウス女学院。そこでは未だに人身売買と奴隷制度が残されているのである。ネットとか携帯とかはたまに気が向いたときだけ存在する。どこなんだよ~とか、いつなんだよ~とかけして思わないでください。

昔風にいえば明らかに成金の武田寛(不破万作)の娘、武田寛子いや真里亜(小島藤子)はせっかく練習したフランス語のスピーチの出番をセイラに奪われ、ついに堪忍袋の緒がきれたのであった。

父親から女学院への援助を引き出し、院長(樋口可南子)を巻き込んで、本格的なセイラいじめを開始するのである。

手始めにセイラに自分の召使とするのである。

しかし、セイラは「貧乏だってプリンセスなの」と意地を張るので真里亜の怒りはさらに増幅するのであった。

「貧乏なセイラには何の価値もないことを思い知らせる」ために、いかなる手段を使ったのかセイラを無視させるのだった。

言うことを聞かないセイラの友人・まさみ(岡本杏理)には言うことを聞かないとセイラを家なき子にするという脅迫をし、カイト(林遣都)は高校進学資金で買収する。

この透明人間攻撃にセイラの心は折れてゆく。

極力中立のかをり(忽那汐里)にも「頑固さ」を辟易され・・・セイラは孤独に耐えかねる。

カイトは「これは神にあたえられた試練だとか言ってるけど家は仏教徒なんだよ。日本じゃまだまだお墓に十字架立ってる人は少ないぞ~」と云われ・・・違うだろう・・・とにかく・・・自分がまだまだ貧乏人を下に見るお嬢様気質であったと思い知らされ・・・さらに鬱になるセイラだった。

もはや天国の母(黒川智花)の声も届かなくなったセイラ。ネズミたちとでは会話が成立しないのだ。

ついに真里亜に膝を屈するのである。脚本家は凌辱系育成ゲームのやりすぎではないのか。

そして「謝るくらいでは許せなくてよ」と真里亜は嗜虐的な性格をあらわにする。もう怨み屋に実質的殺害を依頼されるレベルの悪である。ここまでいくともう悪の道からは戻れない。

いかなる手段を使ったのか・・・子分の二人以外にもトマト投げを実行させる真里亜。

いろいろな部分がトマトまみれになるセイラ。一部愛好家熱狂である。

そういう変態の一員にならないためにかをりはいち早く脱走である。

しかし・・・セイラを守るためにセイラにトマトを投げざるを得ないまさみ。

その最後の一投を阻止したのは・・・カイトでした。

真里亜「なんてことを・・・高校に行きたくないの」

カイト「行きたいさ・・・しかし、頭にビッグ・リボンをつけた女の金では行かない」

泣きじゃくるセイラをかかえるカイト・・・突然ラブ・ロマンスですかっ。

眠れよ眠れすみれの様に

幼い少女の その頬の 涙の中の悲しみよ

関連するキッドのブログ『先週の土曜日のレビュー

で、『サムライ・ハイスクール・第3回』(日本テレビ091031PM9~)脚本・井上由美子、演出・佐藤東弥を見た。今週の妹・優奈(大後寿々花)は「お兄ちゃんが模試で志望校合格率*5%未満だと私がとばっちりを受けるのよ・・・しっかりしてよ」・・・以上である。む、無駄遣いじゃないか。

一方、模試がA評価だったあい(杏)だが・・・なんとなく受験鬱になり、ストリート・シンガーを突然始めるのだった。芸達者なのでYUIみたいな歌を披露するのである。

しかし、その盗撮画像がネットの掲示板に公開すると書き込みが殺到(主にクラスメート)・・・怪しい音楽プロデューサーも書き込んできて・・・有頂天になるあいだった。

しかし、罵詈雑言が始まるとたちまち落ち込むあい・・・もはやちょっと危ういキャラだな。

まあ・・・現在の普通の高校生は小学生あるいはそれ以前からネット世代なので・・・ネットに対しての耐性は問題なくあるだろう。ネットがあるから問題なのではなくて・・・トイレの落書きだって傷つくタイプは傷つくだけだ。

しかし・・・サムライモードの小太郎(三浦春馬)には到底許せることではなく・・・果たし状で書き込み者に勝負を挑むのであった。

ちなみに今回、ただの小太郎が鬼スタディーしたのは「サムライには許婚(谷村美月)がいる」ということである。サムライは「天下をとれば戦はなくなる」などといっているが・・・真田幸村(信繁)の家来のサムライが参戦するのは上田城攻防戦や大坂の陣なので・・・どちらかといえば戦国時代が終焉しているのに好戦的なサムライたちが乱を好んで挙行した反平和戦争である。まさか・・・この脚本家も大河ドラマの脚本家と・・・同じ種族なのか?

とにかく・・・意外なことに書き込みをしたのはあいの親友の百合香(小林涼子)だった。

百合香「だってこうでもしないと・・・出番がないんですもの」

和沙(折山みゆ)「それは私も同感・・・ごめんじゃねーよーだけなんです」

あいは百合香を突き飛ばして擬似パンチラ・サービスを許した後で仲直りするのだった。

強い男になれと死んだ父親の願いがこもる剛(城田優)はあいを密かに懸想しているのでホッとする。

この展開に教師・サヤカ(市川実日子)はひそかに感激、亀井校長(室井滋)は「アホクサ・・・」と退出する。

勇気を出して音楽プロデューサー大室(丸山智己)の面接を受けるあいだったが・・・大室は単なる変態だった。

幼馴染の嗅覚でたちまち拉致されたあいを発見する自転車に乗った小太郎だったが、誤って川に転落。サムライモードに変身するとジャンク船の手作り鉄弓に傘の柄の矢で大室のクルマを撃破。

「将を射んとすれば馬を射よなのだ」である・・・そんなセリフはないけどね。

まあ・・・ひょっとすると歴史オンチ・・・の匂いが漂ってきたが・・・ま・・・これはそれでもいいか。

幽霊司書(ミムラ)いわくスイーツな夢とは袂を分かつらしいし・・・。

月曜日に見る予定のテレビ『吉高由里子の東京DOGS』(フジテレビ)『前田亜季の狩矢警部⑦』・・・さあ、最初の刺客だな。

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2009年10月31日 (土)

この世の闇の作り方(仲間由紀恵)友情と宿命の嬢王V05(原幹恵)

人にとって世界は闇そのものである。そういう考え方もあるわけだが、「陽のあたる場所」は光に満ちている。光と闇はこの世を示すもっともシンプルなシンボルのひとつである。

昼と夜。それは光と闇の存在を人に教えてくれる。光の中で人は自由を感じるし、闇の中で人は平等を感じる。光は心に闊達をもたらすし、闇は心に安寧をあたえる。

健やかな人は光にも闇にも美点を見出す。

しかし・・・時に人は闇をおそれる。暗いところで眠ることをこわがる子供のように。闇の中に何か得体の知れぬものが潜んでいる思いに不安になる。

あるいはその気持ちの果てに神秘的な憧れが生じる場合もある。やがてそれは闇に輝きを求める心を生む。

エンターティメントで闇が重要な主題になるのには理由があります。

で、『アンタッチャブル~事件記者・鳴海遼子・第3回』(テレビ朝日091030PM9~)脚本・橋本裕志、演出・唐木希浩を見た。演出が変わりかなり見にくくなってしまった今回だが、脚本的にも一種の転調部分であり、やや雑然と盛り込みすぎたのが粗(あら)になっている。演出はこの世の闇についての考察が不十分だし、脚本はそれを伝える段取りの構成力が未熟なのである。

もちろん、演出力を読み込んで脚本を書くのは至難のワザだが、この世の闇を描くにはそれなりに力量が求められるということです。

まず、前提としてこの世界における「闇の組織」について考えてみよう。ある意味、掟破りの明解さで主人公に敵対する闇の組織はお茶の間に提示されている。

その組織は「永倉ホールディングス」で社長は永倉(寺島進)である。どんでん返しのためのミス・リードが仕掛けられていないとすると永倉は「名無しの権兵衛」を名乗り、マス・メディアに対する情報操作を行っているらしい。ただし・・・「名無しの権兵衛」は別人の可能性がないわけではない。

主人公と闇の組織の対立軸を見ると遼子(仲間)は名無しの権兵衛の正体を暴くための記事を書き、それを「週刊アンタッチャブル」の編集長・樫村(田中哲司)に握り潰されてきた。「週刊アンタッチャブル」のスポンサー企業は永倉ホールディグスである。樫村は永倉社長から圧力を受けているようでもあり、それとは別に「特ダネ」をリークしてくれる名無しの権兵衛に対する持ちつ持たれつの関係への配慮が窺える。

永倉社長と名無しの権兵衛が同一人物と見せかけて実は違うというのはよくある手なのである。

ただ、今回の主題は「闇の組織」であるのでそれについては推移を見守ることにしよう。

金曜日は「アンタッチャブル」が闇の組織にふれた後で「おひとりさま」「マイ・ガール」と自分の人生で精一杯で闇の組織なんて知ったことじゃないという日常のドラマがあり、ローカルだが「嬢王Virgin」で生活そのものがすでに闇社会というサンドイッチになるわけである。まあ、ハムやレタスも食べたいが今日はパンに塗装されたバターとマスタードについて書きたい気分なのだな。

さて、「アンタッチャブル」における闇の組織とは「世論を誘導する組織」と考えることができる。人々が自分で考えていると思うことの多くは他の誰かの考えであることは多い。思考そのものが情報の処理に過ぎない以上、有益な情報をそのままの形で利用するのは経済的だという心のシステムがあるからである。もちろん、そういうシステムは「詐欺」の温床でもある。「息子だと信じて金を振り込む」のも「恋人だと信じて金を貸す」のも自分の考えが自分にとってでなく他人にとって都合のよいものに過ぎないという懐疑をすりぬけて成立する行為なのである。

それと同じように・・・人は「郵政民営化賛成の小泉政権」に投票し、「郵政民営化反対の鳩山政権」に投票する。もちろん、考えが変わるのはよくあることだが、それが誰かに変えられていることもよくあることなのである。

この誰かに変えられること。つまり他人にコントロールされていることに恐怖を感じるかどうかがひとつの分岐点だ。「アンタッチャブル」も「嬢王Virgin」も恐怖を感じているドラマで「おひとりさま」や「マイガール」はその点については興味がないドラマなのである。もちろん、どちらがいいとか悪いとかの問題ではありません。

さて・・・闇の世界がある以上、光の世界があるわけである。遼子は遠山(要潤)に顔を近づけただけでうっとりしたり、その名を怨みノートに記して怨んだり、全くその気がない鷹藤(佐藤智仁)に過剰な欲望を妄想して拒絶したりとかなり心に闇を抱えているわけである。・・・脱線するが、この部分は明らかにボケなので鷹藤はスルーではなくえーっとわざとらしいあきれ返ったリアクションにしないと笑えない。・・・それはともかく、遼子は自分の心の闇は置いて社会の闇を暴くことが自分の使命だと考えている。言うならば、その正義を貫徹することが光の社会を守ることだというのがジャーナリストの建前なのである。

この場合はジャーナリズムが正義であり、その他のあらゆる不正は悪なのである。しかし、本来、ジャーナリズムはビジネスであり、ビジネスである以上、善悪併せ持つのである。少なくとも敵対企業がある場合、各社は互いに自分を悪、他社を善とは位置づけない。

つまり、その根底にあるのは自分以外は敵。敵は悪という考え方である。そういう考え方はあまり得策ではないという考え方もあるが、多くの人間が自分の心を覗き込んでみれば悪を見出すのも必然である。たとえば拉致被害者には同情するが、憲法を改正して北朝鮮に宣戦布告することはできないという人は多いはずであり、それが善悪の共有であることは言うまでもないだろう。

つまり、自分に悪がある以上、他人にも悪があるのは必然で、その悪が恐ろしいから他人を敵であると考えるのはごくまともで健全な考え方であるということだ。

もちろん、それに凝り固まるのは疑心暗鬼というもので敵とも仲良く付き合うのが人間というものなのである。

以上のような心の闇と社会の闇の付かず離れずの関係を描くドラマというものがある。その原型のひとつが「沙粧妙子~最後の事件~」(1995年・フジテレビ)である。犯罪心理を研究するものが犯罪にとりこまれ犯罪者に変容するというスタイルが主人公(光)が敵(闇)を倒すというファンタジーの定番に対するアンチテーゼであることは間違いない。それは「ケイゾク」(1999年・TBSテレビ)に続いて、ここでは光と闇はめまぐるしく立場を変えていく。心の闇と心の闇の衝突なのである。この場合、社会そのものがすでに闇なのである。さらに「トリック」(2000年・テレビ朝日)では闇の社会も心の闇もジョークに過ぎないという究極の黄昏が訪れる。貧乳と巨根という心の闇を抱えたコンビが光を装った闇を迎え撃つのである。

「鳴海遼子」がその系譜に名乗りを上げているのは明らかなのだが・・・そして仲間が「トリック」のヒロインである以上、その資格はあるのだが・・・今のところ、完成度の低さが障害になっていて・・・ちょっと困難な感じになっています。最近ではこの系譜に属する「MR.BRAIN」がありましたしね。

今回・・・遼子は空から降る1億円の雨に遭遇して、スリット美香子ではなくて整形外科医・桂木ミチル(高橋ひとみ)の闇に迫っていくのである。

①アイドル・安奈サクラ(多岐川華子)の整形疑惑を追った遼子と鷹藤。桂木美容整形外科に闇を感じる。

②一流誌「国民ジャーナル」の遠山(要潤)などに「名無しの権兵衛」から桂木病院の顧客リストが流出する。

③その名簿には与党の大物議員・岸川(六平直政)の名前があった。

④岸川は整形疑惑を否定。

⑤一万円札の降った川から美容整形に失敗した死体が発見される。

⑥岸川は献金を受け桂木の不正をもみ消していた。

⑦サクラの妹・ツボミ(小野真弓)はその犠牲者としてすべてを内部告発する。

ここまでが今回の事件なのだがここから・・・転調が始まるのである。

⑧遼子の兄・鳴海刑事(小澤征悦)の活躍で岸川と桂木の悪事は発覚する。しかし、その裏には「名無しの権兵衛」とつながる「日本福祉募金振興会」の影が浮上する。遼子の記事は三度目のボツになるがそれを拾い上げた美鈴(芦名星)は鷹藤の指示に従って自分の署名記事として記事を掲載し発刊してしまう。おタクの人・城之内(酒井敏也)は驚愕し、編集長は破滅の予感に怯え・・・記事の盗用に憤慨した遼子が美鈴をたずねると・・・美鈴の部屋は名無しの権兵衛の強迫的な落書きで埋め尽くされていたのである。

この中で・・・鳴海刑事、城之内、遠山が実に怪しいそぶりをするのである。

どう考えてもつめこみすぎだろう。結局、構図としては総裁候補の一方の側が政敵である岸川を名無しの権兵衛を用いて潰した・・・という図式になっている。

基本的にはよくあることなので「闇の組織」の恐ろしさはもうひとつ伝わらない。美鈴は戦慄するのだが・・・だから芦名星がおののいても訴求力がないんだって言ってるだろうがっ。

大衆は多数派であり、個人は少数派である。闇はそのはざまに潜んでいる。禁煙社会では喫煙者は隠れてタバコを吸い、闇社会はたちこめる煙で一寸先が闇なのである。其の中では紫煙はもはや迫害される悪のシンボルである。そんな社会に誰がしたのか・・・キッドは考えるだけで恐ろしいのに。

関連するキッドのブログ『先週の金曜日のレビュー

で、『嬢王Virgin・第5回』(テレビ東京091031AM0012~)原作・倉科遼(他)、脚本・梶木美奈子、演出・岩田和行を見た。闇の社会と社会との境界線にはいつもお水の世界があるわけである。違法行為である売春と合法行為である接客の狭間・・・限りなく闇に近い世界が舞台である。SMの女王様キャラである沙羅(辰巳奈都子)の客・志賀に同伴を求められた舞(原幹恵)はカラオケ店でレイプされかかる。スタントなしで乳をもまれる体を張った演技である。なにしろ・・・キャバクラ嬢だけどVirginなのである。舞はピンチなのだった。

そこへ駆けつけたのは朋(黒木芽以)だった。朋は志賀を灰皿で殴りつけ昏倒させる。

地獄を見た暗さを雨宮(永田彬)に買われた朋だったが・・・はじめて出来た友達・舞だけはどうしても焼き尽くすことができないのだった。今回は最終決戦の前の舞と朋の友情関係の再確認に費やされる。

朋は志賀に強姦を命じた沙羅に矛先を向ける。

朋「警察には黙っておいてあげるから嬢王レースは辞退するのよ」

沙羅「そんな証拠もないことで警察は動かないわ」

朋「私・・・見たんです・・・沙羅さんが志賀さんに舞さん犯せって・・・命令しているところを・・・って、私ウソ泣き上手いでしょう・・・私の涙の証言は立派な証拠になるのよ」

沙羅「朋・・・恐ろしい子・・・」

沙羅はアドバイザーの亜美(麻美ゆま)に泣きつく。しかし・・・。

亜美「あなたは自分の欲望に負けて犯罪に手を染めた・・・愚かな人間は一生、欲望の奴隷なのよ・・・

一方・・・はじめての体験でショックを受けた舞。なにしろキャバクラ嬢だが・・・Virginなのである。部屋に引きこもり出勤しなくなる。

朋は「地獄を見たもの」としては舞を放置しなければならないのだが・・・舞は朋にとって特別な存在なのでまたしても手を差し伸べるのだった。

海岸に誘い・・・舞に「走る喜び」を思い出させる朋。

舞「・・・どうしてって・・・なんで私がこんなひどい目に遇うんだろうって考えた。考えても考えても答えが見つからなかったの・・・」

朋「つらいことって・・・みんなそうじゃん

舞「だから・・・もう考えることはやめた・・・私・・・最後まで逃げないでまっすぐに走る

こうして舞を救った朋に雨宮は「友情に負けて手をさしのべるなんて・・・お前の地獄はそんなものか・・・」と朋と握った手をきるのだった。

一方、予選最終ジャッジメントに向けて、火花散らす嬢王レース。舞の売り上げを支えているのはドンペリ・ゴールドを入れ続ける桜木(大口賢吾)だった。すべては優衣華(原紗央莉)を予選敗退させるためである。

亜美は脱落した沙羅の後釜に朋を帝王に推奨するが・・・それ以上、上の世界に踏み込むことは拒絶される。窓に胸乳を押し付けられるほどに。

帝王「その女・・・どんな感じなんだ」

亜美「あの声で蜥蜴食らうかホトトギス(宝井其角・・・つまり美しいものでもゲテモノ食いだったりするということ)・・・です」

しかし、朋はタバコの火を指先でもみ消して「私の心はもう死んでいる」と根性を示すのだった。

雨宮の婚約者・香織(かでなれおん)の父で夜の帝王(大河内浩)は雨宮にレース結果を工作するように命じる・・・すべては大物議員である桜木の父親の命令だった。その理由はアンタッチャブルなのである。

しかし・・・雨宮は拒絶し・・・優衣華は予選を1位通過してしまう。

帝王によって優衣華の対抗馬として仕立てられた朋も、前回決勝進出者である亜莉沙(蒼井そら)の応援むなしく敗退してしまう。まして、長期病欠の上、桜木が「接客させてくれないならドンペリ・ゴールドもいらない」などと意味不明な主張をする舞は負けるべくして負けるのだった。舞・・・主役としていいとこないぞ。

荷物をまとめて帰れと云われ泣きべそをかく舞だった。

最後まで走りたかった・・・」だったらもう少し形振り構わずがんばるべきなのだが。

しかし・・・雨宮が帝王に逆らうために桜木に接近・・・「どうして優衣華を妨害するのか」と問う。

桜木「・・・妹だからです

つまり・・・大物議員の娘が嬢王になったら・・・アンタッチャブルなのである。一族の恥だからです。そんなものを目指している主人公は・・・アンタッチャブルなのです。

雨宮「私は女たちのレースを弄ることはできないが・・・演出することはできる

雨宮たちに呼び出された敗残者たち。

「これより・・・敗者復活戦を開始する。勝ち残ったものは・・・優衣華とともに決勝に進出できる・・・ただし一人だけだ」

ふたたび・・・生き残りを賭けて朋と舞のいじめられっこ同志の骨肉の争いが再開するのだった・・・闇の社会もただの社会も社会は社会なのである。(つづく)

日曜日に見る予定のテレビ『天地人』(NHK総合)『JIN・仁』(TBSテレビ)

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2009年10月30日 (金)

私が殺した刑事(米倉涼子)図書館で勉強してもいいですか?(多部未華子)

さて・・・本当は「不毛地帯」一本にしぼりたいのだが・・・一応・・・ヨネクラく~んにも触れておく。当然・・・今回は出番多めだった「美山加恋のROMES/空港防御システム」↗*7.0%はスルーになります。まあ・・・もういいよね。

秋ドラマ第二次なんちゃって高校生ビッグ3(もう二人なんちゃってじゃないじゃん)の陣(順位は平均視聴率)

①大後寿々花「サムライハイスクール」14.0%↘11.3%

②多部未華子「不毛地帯」・・・・14.1%↘11.1%↗11.6%

③志田未来「小公女セイラ」・・・*7.4%↗*8.0%

※主役と脇役を同列で論じる脈絡のなさを責めないでください。

で、『交渉人THE NEGOTIATOR(Season2)第2回』(テレピ朝日091029PM9~)脚本・寺田敏雄、演出・松田秀知を見た。第1回が前編(15.0%)であり、今回が解決編(↘13.0%)なのだが、事件の仕掛け人であるサマー・クロースの正体は不明・・・長い話になりそうである。前シリーズで失脚した高林課長(大杉漣)に代わり警視庁刑事部捜査一課長には弓坂警視正(浅野ゆう子)が就任する。特殊犯捜査係の宇佐木交渉班主任(米倉)とは早くも敵対である。「決めるのは私だから」だ。

新人刑事として王子(八神蓮)が配属される。前シリーズの新人刑事・甘利(高岡蒼甫)の前途に暗雲がたれこめているのだ・・・。それにしても毎度のことながら役者かぶりまくるな・・・。昨日は犯人、今日は刑事みたいな。

組織犯罪対策本部の現場指揮官・片山警視(高橋克実)のマークしていた拳銃密輸組織の密輸船が漂流されているのが発見される。船内には無数の血痕とデジタル・カメラが残されていた。そのカメラには「密輸犯人と思われる無数の死体と・・・テーブルに並べられた27丁のグロック17(オーストリア製の自動式軍用拳銃)」の画像が残されていた。

そして・・・都内各所では部下(鈴木拓)が上司を射殺、下請け業者(渡辺いっけい)が取引先で発砲、幼い兄妹が拳銃の奪い合いで負傷とグロック17を使用した事件が多発する。

正体不明の宅配業者が「サマー・クロース(夏のサンタ・クロース)」を名乗り・・・グロック17を無差別配布したことが判明する。

相変わらず監禁されている真里谷(城田優)は「心を人質にとられたんだ」と宇佐木に語りかける。「力を与えれば欲望が覚醒するから」なのである。城田、三本かけもちか・・・。一週間に三回も会うのかよ。

そんな折・・・精神的に不安定な甘利は「ひきこもりの少年・弘樹(立花裕大)」の相談相手になるが本人が鬱なのに・・・困ったものだの展開である。

中学生時代にいじめを受け、四年間ひきこもっていた弘樹の元へもグロック17が送られてくるのである。力を手に入れた弘樹は外出可能となり・・・やがてサマー・クロースの代理人であるという妄想を発症する。

警察への脅迫電話の声が・・・弘樹の声であると感じた甘利は・・・弘樹の家へ向かうがすでに弘樹は母親(長野里美)を人質に立て篭もりを始めていた。

弘樹の憎悪は・・・いじめから自分を守ってくれなかった両親へと向かっていたのである。

強行突入寸前・・・説得に失敗した弘樹、甘利、宇佐木の三人の拳銃がお互いに照準を向ける。

その時、弘樹の母親が宇佐木に体当たりを敢行。暴発した宇佐木の拳銃から発射された弾丸は甘利に致命傷を負わせる。

甘利、殉職である。すべてが古きよき刑事ドラマの香りだな。しかし・・・いきなり殉職って・・・エンターティメントにもほどがあるだろう・・・。

やがて26丁までが回収される拳銃。弓坂課長は「線引き」をして事件の終息を宣言する。

真里谷「最後の一丁はでてこないよね・・・」・・・その一丁はおそらくサマー・クロースが記念品として持っているのだろう・・・。

まあ・・・可もなく不可もなく・・・そういうお話でございます。

人は「線引き」をしないではいられない。たとえば新型インフルエンザワクチンの副作用の問題がある。摂取した85万人のうち重い副作用(いずれも回復)の報告は6件あり、推定される発生率はおよそ0.0007%である。人は線引きをするだろう。おそらく「ワクチンに問題なし」というラインをだ。ちなみに季節性インフルエンザワクチンの副作用発生率はおよそ0.0003%とされている。

そうした線引きをときに人はまるでものすごい間違いであるように主張することがある。そしてそれが間違いであるのかないのか・・・人はまた線引きをするのだ。

関連するキッドのブログ『交渉人(Season1)

で、『不毛地帯・第3回』(フジテレビ091029PM10~)原作・山崎豊子、脚本・橋部敦子、演出・平野眞を見た。第2次防衛力整備計画をめぐる次期戦闘機機種選定の熾烈な戦いが本格化する。

ロッキード社のスターファイターをモデルとしたラッキードF-104か・・・グラマン社のスーパータイガーをモデルとしたグラント・スーパードラゴンか・・・。

巨額な予算が発生することにより・・・ラッキード社とグラント社から伸ばされた触手は・・・二つの大きなパイプとなって・・・日本国内の対立を形勢する。

ラッキード派は商社・近畿商事、仕掛け人・壱岐正(唐沢寿明)、防衛庁・川又空将補(柳葉敏郎)、政府要人・久松経済企画庁長官(伊東四朗)・・・ちなみに現実の岸内閣(1957~1960年)の経済企画庁長官は宇田耕一→河野一郎→三木武夫→菅野和太郎とリレーされていく。

グラント派は商社・東京商事、仕掛け人・鮫島辰三(遠藤憲一)、防衛庁・政府要人を兼ねて貝塚官房長(段田安則)という布陣である。

「墜落・・・うひゃひゃひゃ」とラッキードの墜落事故で人が死んで喜んだのは鮫島だ。恐ろしいことである。鮫島は飼っている新聞記者・田原(阿部サダヲ)に米軍の極秘データをリークし・・・ラッキード欠陥機の捏造記事を書かせようとする。

壱岐は記事の掲載を防ぐために久松に手を回し政府所有地の払い下げで新聞社と取引して田原の記事を握りつぶす。

田原は圧力には屈するが記事をライバル紙に売り渡し・・・結局、捏造記事は世に出てしまう。

そこで壱岐はラッキード社の社長を来日させ、緊急記者会見を開くことで「事故の真相」を明らかにし・・・欠陥説の火消しを行う。

この勝負は壱岐の勝ちである。

しかし、近畿商事の古いコネクションが壱岐の足を引っ張るのである。壱岐の上司である近畿商事里井専務(岸部一徳)→元防衛庁職員・小出(松重豊)→現防衛庁職員・芦田(古田新太)という機密漏えいルートがあり・・・芦田の金銭の要求に里井が近畿商事の株券を譲渡するという失態を演じるのだ。

鮫島はこのルートに目をつけ、女スパイのホステス(白石美帆)から情報を得ると・・・貝塚官房長を動かし、警務官(憲兵)に芦田を内偵させる。

警務隊は芦田の機密漏えいの証拠をつかみ・・・同時に動いた警視庁捜査二課の刑事(設楽統)によって小出も取り調べを受ける。

一方・・・壱岐の家庭にも波風が立っていた。直属の部下である小出の逮捕を・・・小出の妻からの電話で知った壱岐の妻・佳子(和久井映見)はただならぬ事態に心を乱される。

「あなた・・・大丈夫なのですか」

「心配するな」

「そんなこといっても・・・」

「お前は・・・俺が信じられないのか・・・俺が11年もの間留守をしたことを咎めるのか・・・それとも俺が軍人だったことを責めるのか・・・」

深夜の夫婦喧嘩を諌めるのは娘の直子だった。

「お父さんがいない間・・・お母さんはひっそりと泣いていたのです・・・なにがあってもお母さんだけは・・・大切にしてください」

「・・・すまなかった・・・」

翌朝・・・何事もなかったように平穏さを取り戻した壱岐の朝食風景。ある意味、やりすぎの鮫島の息子(石田卓也)と図書館デートの直子はルンルンなのである。

その平和を破る刑事の訪問。小出は自供し・・・壱岐は任意での出頭を求められた。

現在・・・壱岐と鮫島が火花を散らしているのは第2次防衛力整備計画をめぐる商戦である。それはその名の通り、日本の防衛力を強化する予算の話である。

つまりこの時点では第1次防衛力整備計画(1958~1960年)が執行中なのである。

第二次世界大戦に敗戦し、解体された日本の軍備は世界情勢の変化とともに再生し、主に米国の主導の下に生育していく。

国家に軍備が必要不可欠がどうかには賛否があるだろうが、好むと好まざるとに関らず人類は戦争する生き物であり、朝鮮戦争(1950~1953年)はすでに起こり、まもなくベトナム戦争(1965~1975年)が起こり、やがてソビエト・アフガン戦争(1979~1989年)が起こるのである。日本が戦火を逃れているのは米国による核の傘もさることながら・・・防衛力を獲得していたからだと言っても過言ではないのである。

壱岐がまだシベリアに抑留されていた昭和30年(1955年)、現実の鳩山一郎(鳩山由紀夫の祖父)内閣は国防会議(現在の安全保障会議)によって「国防の基本方針」を決定した。

国防の目的は直接および間接の侵略を未然に防止し

万一侵略が行われるときはこれを排除し

もって民主主義を基調とする我が国の独立と平和を守ることにある。

この目的を達成する基本方針を次の通り定める。

イ 国際連合の活動を支持し、国際間の協調をはかり、世界平和の実現を期する。

ロ 民生を安定し、愛国心を高揚し、国家の安全を保障するに必要な基盤を確立する。

ハ 国力国情に応じ自衛のため必要な限度において、効率的な防衛力を漸進的に整備する。

二 外部からの侵略に対しては、将来国際連合が有効にこれを阻止する機能を果たし得るに至るまでは、米国との安全保障体制を基調としてこれに対処する。

以来・・・キッドの知る限り・・・この基本方針の変更はなされていないはずである。祖父の名の元に決定されたこの方針に・・・孫の鳩山内閣が異を唱えるならば・・・キッドは唱えかかっていると考える・・・方針の転換をはっきりと安全保障会議で決定するべきである。そうでないなら・・・いい加減なことを言うでないと墓の下で鳩山一郎(1883~1959年)は言うのではないか。

ともかく・・・ハの項目にしたがって・・・防衛力整備計画が立案されるのである。

壱岐が苛酷で悲惨な経験を胸に秘め・・・防衛力の実現に真摯にとりくもうとするとき・・・真っ白な不毛地帯に直立する彼の姿が示されるのはおそらくそこに姿勢を正して聞くべき彼の悲痛な叫びがあるからだと考える。

関連するキッドのブログ『第2話のレビュー

Hcinhawaii0593 ごっこガーデン。アンナ様芯様のお誕生日祝賀会々場。お誕生日おめでとうございます。今年もアンナ様は高校2年生、芯様は中学3年生でよろしくお願い申し上げます。なお・・・ドラマ・レビュー・ブロガーの集いH☆Cについてはお気楽事務所を訪問してください。キャラクター・イラストはikasama4画伯によるものです。その他のメンバーの皆様についてはこちらの「薔薇のない花屋をめぐるメンバー大集合」を参照してください。皆さん、秋ドラマもよろしくお願いします。また、最近、更新少なめの方もいらっしゃいますがすべての問題はキッドの妄想が責任を転嫁します。地球滅亡まであと・・・。

土曜日に見る予定のテレビ『オトコマエ2』『チャレンジド』『アグリー・ベティ2』(NHK総合)『志田未来の小公女セイラ』(TBSテレビ)『大後寿々花のサムライ・ハイスクール』(日本テレビ)『ターミネーター:サラ・コナー クロニクルズ』(フジテレビ)『木下あゆ美の検事・朝日奈麗子⑧』(テレビ朝日)・・・しかるべく。

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2009年10月29日 (木)

狂乱産婦人科(藤原紀香)火災産院・天井崩落妊婦水泳(本仮屋ユイカ)母再出血(吉田里琴)

さて、水曜日はダンスの日だが・・・そっといつもの水10体制に移行である。

今日の浅見光彦(沢村一樹)は朝美(笛木優子)に「もう一泊しませんか・・・」ともちかけられたのに「ボ、ボクは東京に仕事が・・・」とうろたえるので「・・・冗談ですよ」とお茶を濁させてしまう。脚本は「怨み屋本舗」シリーズの川嶋澄乃だ。いつものオチも一味違う気がするのが妙である。

「相棒」19.4%↘16.6%↗18.9%

「ギネ」14.8%↘11.6%↘11.1%

「最終章」・・・・10.9%↘*7.0%

メイン・ダンサーに二人のバック・ダンサーみたいなことに。「ギネ」は内容にも問題あるが先週の野球延長が響いたな。「相棒」(脚本・太田愛)は「ふざけた大きなおともだち」に復讐者(草笛光子)がお灸をすえるわけである。「若い芽」の新相棒ミッチーが「あなたには摘めません」といいところをもらえるのだった。笛婦人対決も草笛が笛木を一蹴である。まあ・・・キッドとしては大きなおともだちがお兄さんではなくお姉さんやカップルでもよかったと思う。しかし・・・視聴率的にはこれが正解なんだな・・・きっと。

で、『ギネ 産婦人科の女たち・第3回』(日本テレビ091028PM10~)原作・岡井崇、脚本・大石静、演出・岩本仁志を見た。う~ん。微妙だ。柊の元夫・隆弘医師(長谷川博己)の語る柊医師の異常人格の理由が・・・である。出産の時に母親が産褥死し、まもなく父も他界・・・伯父に引き取られて・・・両親の愛を知らない。それは・・・あれだな・・・弱いな。もう半端のない異常人格なんだから・・・もっと海外で暴徒に両親を殺害されて12才くらいまで現地の少女売春宿にいたのをたまたま買春ツアーに来た伯父が発見くらいでないと・・・それはどうだろう。

まあ・・・母親のいない理由を父親から怨みがましく聞かされて・・・父親もやや鬱で子供を虐待してあげくに自殺くらいな感じか?

どちらにしろ・・・自己中心的が過ぎた性格なので・・・これは疑問が解消されないのかもなぁ。まあ・・・この脚本家にはよくあることだしな。よっぽど他人からブスって言われたことがトラウマだったんだろうなぁ。気難しい主人公ばかりを造形しちゃうのもそのせいかなぁ。「四つの嘘」の永作博美と同じといえば同じだし。

とにかく・・・①無口である ②離婚前に何があったか不明だが夫の言葉に耳を貸さない ③とりあえず患者の生活より生存を重視する。

このキャラクター設定への応答はまだ未解明ということにするしかない。

とにかく・・・そういうもどかしい気持ちを感じつつ・・・聖修大学医学部付属病院・産婦人科主任教授・須佐見(國村隼)の何度目かの誕生日がやってきた。その日は会費五千円で焼肉パーティーが開催される予定だったのだ。

どうしても愛人のようなものを出さないと気が済まない脚本家なので不倫かどうかもわからない交際相手の弁護士・瀬川(内田有紀)を焼肉屋に同伴する國村だった。

しかし・・・関係者は誰一人いなかったのである。

その数時間前・・・久しぶりに休日を迎えた柊は息子の雄太(中村柊芽)と過ごす。息子・・・生きてました・・・すると障害児か・・・五体満足そうです・・・すると精神障害児か・・・買い物中に工事現場で遊んでいた少年たちが巻き込まれる事故発生。たまたま居合わせた徳本(八嶋智人)に雄太を預け負傷者の応急手当をする柊。今日の関東地方はお昼頃から建築資材の降る空模様らしい。

そこへ・・・病院から非常呼集の合図が鳴る。柊は「託児所から迎えが来るまでお願いします」と言い残し・・・他人の都合は一切考えず・・・去って行く。

呆れる徳本と娘の優美(吉田里琴)に雄太が一言。「いつものことですから・・・」・・・しゃべった~しかもかなり普通に・・・ということは子供には何も問題ないのだな。

そうなると・・・もう・・・変な人だ・・・ということだな。この主人公・・・これは・・・困ったなぁ。

かけつけると・・・多数の妊婦のいた産院が火事。さらにマタニティー・スイミング教室のプールの屋根が崩落で・・・大量の妊婦が搬入され・・・お祭り騒ぎの産婦人科である。

各所で同時出産、各所で負傷治療なのだった。

別大学の外科部長で君島医師(松下由樹)と同期の菊池(山下容莉枝)は初産で錯乱しながらドーンと出産するのだった。

蹴っ飛ばされた柊は足の届かない範囲で待機である。押取り刀で駆けつけた須佐見がかっての教え子のお産を軽く処置する。・・・名医らしい。

須佐というのは嵐のことである。それを見るというネーミングが何かを暗示している模様です。

結局・・・この狂騒的なお祭り騒ぎは・・・嵐の前の静けさだったらしい。

やがて・・・須佐見と瀬川が二人焼肉を始めた頃・・・入院中の徳本の妻・美和子(西田尚美)の容態が急変する。出産後に大量出血を起こし止血したばかりなのにまた原因不明の出血である。

再手術を執刀する柊。子供を生んだ後の母親の死。それが柊のトラウマである以上・・・物語的には・・・美和子の命が風前の灯であることは間違いないのである。

それが・・・心に沁みるかどうかは別として・・・。

関連するキッドのブログ『先週の水曜日のレビュー

金曜日に見る予定のテレビ『嬢王Virgin』(テレビ東京)『長澤まさみの隠し砦の三悪人』(日本テレビ)『仲間由紀恵のアンタッチャブル』『石井萌々果のマイガール』(テレビ朝日)『酒井若菜のおひとりさま』(TBSテレビ)『平愛梨の行列48時間』(NHK総合) 

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