神秘的という意味で吉祥天女キャストは可。
2ch的には吉祥天女は岩田さゆりの適役ではない。という意見が多いようだ。キッドはプリンのCMで岩田さゆりにマジられて(魅惑されて)10日間くらい、ミルクたっぷりのプリンを食べ続けたので、吉祥天女という魔性の女を演じることに問題はないと思う。
岩田さゆりは「金八先生」で障害のある生徒を演じており、それが天使サイドのイメージなので、魔性と天使が同根であることを理解していないと「イメージ違う」と感じる幼子は多いだろう。とにかく「松たか子」のように絶世の美貌に恵まれていなくとも美女を演じることができるのが「女優」なのだ。そして岩田さゆりはそのような素質を備えていると判断できる。
平凡な顔立ちの岩田さゆりが美少女にも見え、魔性にも見え、狂おしくも儚くもみえれば、本作品も成功したと言える。原作ヲタの人も岩田ヲタの人も修行だと思ってみるべきだ。
で、『吉祥天女』(テレビ朝日060423AM0125~)原作・吉田秋生、脚本・福島治子、監督・田村直己を見る。前回、教師を蠱(まじ)によってか、性的魅力によってか、暴行犯にしたてた主人公が、政略結婚の見合いの場に登場するのが今回の主筋。前回をついでは教師は自殺に追い込まれる。ある意味、主人公による害虫駆除としての殺人である。
死刑制度反対の人からはすでにこのドラマは主人公が否定されなければ立場を失う、許されざる展開である。彼らがゴールデンタイムの殺人を許可するのはそれが発覚し裁かれるという前提に立つ。よって国家による死刑は発覚するが裁かれない殺人だから許せないのである。彼らは死刑執行人を裁き、無期懲役にし、執行を認めた大臣を殺人教唆で無期懲役にしなければ気がすまないという心の病にかかっているのだ。
現の世ではまた、15才の少年が少女を殺した。もちろん、さらに裏はあるかもしれないが。けれど下手をすればこのドラマがまたもや、問題になるかもしれない。しかし、識者の人々には情報というものはそういうものではないと理解していただきたい。「人が人を殺す」という情報を流すのと流さないのではどちらが「人が人を殺せなくなるか」という問題が大切なのだ。モンテカルロ法を使わなくても答えは明白だ。どちらにしても「人は人を殺す」のである。
「人が人を殺す」という想像力を「殺される人」が育むこと。それがもっとも肝心なのだ。だからこのドラマをキッドは殺されても支持します。
岩田さゆりは可愛い顔と美しい顔をゆらぎの中で見せる。女優とは表情なのだなあ。
月曜日に見る予定のテレビ『SMAPXSMAP』(フジテレビ)
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