彰と野ブタでクロサギ(つまり修二抜きで)
ヤングサンデー(小学館)のコミック『クロサギ』が原作。前作は『夜王~YAOH~』(ヤングジャンプ・集英社)だったので次作はヤンマガからか。で、犯罪者が主人公だが、小学館なので前作より悪濃度は薄い。そしてちょっぴり知的であろう。犯罪者が主役といえば『白夜行』という最終回以外はトレビアンなドラマが記憶に新しいが、もう少し、甘口にしあがっているだろう。
主人公の父親役が杉本哲太である。出番は一瞬だけど、哲太。立派な役者になったな。『キリコの風景』あたりから開眼している。キッドはずっと見守っているぞ。
堀北真希さんはキャラのつかみ方が上手だ。素顔からしっかり仮面をかぶるな。あなどれない。
で、『クロサギ』(TBS 060414PM0915~)原作・夏原武、原案・黒丸、脚本・篠崎絵里子、演出・石井康晴を見る。詐欺被害の無理心中の生き残りが詐欺師狙いの詐欺師になる。という復讐劇。山下くんといえば永遠の弟でいてもらいたいのだが、今回は原作のイメージにも合っているので主役も仕方ない。
周囲は詐欺師の元締め・山崎努、敵役の刑事に哀川翔、ゲスト詐欺師に杉田かおると強面オーラほとばしるメンバー。映画『スティング』的な正攻法の詐欺手法とコミック『ナニワ金融道』的な法の抜け道教えます手法、どちらの要素の強いコンゲームなのかといえば、前者を後者で倒す第一回。それはあまり楽しくないな。
悪を悪で制する。このためにはある程度、悪の天性を見せなければならない。山下くんの歪んだ笑みが見たい。山崎努さんの「面白いからだよ」に対する山下くんの不敵さ。堀北さんの平手打ちの後なんかがインサートチャンスだったと思うが。凄みを身につける絶好の機会だと思うのだが・・・。ま、事務所の意向もあるだろうけどね。
犯罪者主役指向が続くTBS。この自己責任と実力主義の管理社会においてアクロバットな展開だとは思いますが・・・。
月曜日(日曜深夜)に見る予定のテレビ『ドキュメント06』(日本テレビ)
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