昔、井川遙。今、蛯原友美、そして村上知子。
キターッ!!『電車男』の女性版と思ったのだが、そうでもないようだ。
かといって『ふぞろいの林檎たち』における中島唱子・柳沢慎吾のピックアップでもない。もちろん、フィクションとしての鈴木おさむと大島美幸夫妻のビジュアルを知る人間にとっては違和感いっぱいのキャスティングですが、そんなことは些少な問題ですよね。『OLヴィジュアル系』の鈴木紗理奈とも違うし、『101回目のプロポーズ』の武田鉄矢とも・・・ん、これはかなり近いか。なるほど先行系はこれで男女入れ替えワザということで。
顔の区別の苦手なキッドだが、MEGUMIと優香と村上知子の区別はつくのだった。大島と村上はブスとしてはタイプが違うのではとも考える。
しかし、主演はあくまで稲垣吾郎なのでブスの恋という側面はあまりないのかもしれない。好きになった人がたまたまブスだったと。そういうこと?
で、『ブスの瞳に恋してる』(フジテレビ060509PM10~)原作・鈴木おさむ、脚本・マギー、演出・本橋圭太を見た。サブキャラクターとして、怪しい占い師ミセス熊岡を清水ミチコが演じていてこのパターンを高橋ひとみか未唯で見た記憶があるのだがいつどこでだかどうしても思い出せない。…年だなあ。誰か教えてくれ。
(ブスな)女の格言ということで、(ドラマ内番組で)コーナーを作ることになり、スタッフが考えたのが「身を捨ててこそ浮かぶブスもあり」「ブスの魂百まで」「苦しい時のブス頼み」「泣きっ面にブス」「残り物にはブスがある」「すべての道はブスに通ず」「目は口ほどにブスという」「彼は人なり我はブスなり」などとホワイトボードに記されている。
これに対して村上が稲垣のために徹夜で書いた女の格言の手紙にはぎっしり数枚に渡り「上を向いて歩こう正面から見られないために」「情けはブスのためならず」「涙は恋の調味料フラれて初めて味がつく」「能あるブスは顔を隠す」「ブスが西向きゃ俺東」「井の中のブス大海を知らず」「合言葉は女は性格」などとあり、中には重複するものもあるが、これは量で村上の想いを表現するために仕方のないことであろう。
稲垣の心が動くのは「幸せのパスポートに顔写真はいらない」というフレーズ。
そして、井川の登場で稲垣が取り落とした手紙には「あなたといれば毎日がハッピーブースデ」・・・とあった。なかなかそつのない演出であった。
私ってブスだったの? と多くの人々が思う。俺ってチビだったの? 僕ってデブだったの? 自己を認識するのは難しい。もちろん本作品は自分を客観的に見るために、役に立つドラマではありません。だから、どうして稲垣が井川や蛯原でなく村上を選ぶのか。視聴者を納得させることをあまり考えず、そういうこともあるよなあという姿勢でドラマを作ってもらいたい。稲垣は変わってる人というイメージがありますから。どんな展開でも視聴者はそこそこ理解できると考えます。
木曜日に見る予定のテレビ『とんねるずのみなさんのおかげでした』(フジテレビ)
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