宇梶剛士と辻希美がアンコを吸うのだ。
トークショーである。もう13年も続いている。スタートの時、生まれた子供が中学生だ。途中、クイズスタイルになったりもしているが現在はオーソドックスなトークショーになっている。
ゲストのテリー伊藤がかって演出していた『やすきよのスター爆笑Q&A』(1982~1992)とテイストが似ているので、これはテレビ番組の定番スタイルと言って良いだろう。「スターのプライベート」をテーマに「楽しいおしゃべり」をする。『踊る!さんま御殿!!』も同ジャンルだ。「好奇心」という欲望に答えるのである。
トークのきっかけとしていくつかのコーナーが設置されている。「数値で見る芸能界」「視聴者は見た!」「スターのぞき見ランキング」などであるが、基本は「どんな話?」「こんな話」の繰り返し。話し手の話術や話題の豊富さが問われる部分だが、どんな話でもそれなりに面白くなるように誘導するのがダウンタウンの腕の見せ所となる。こういうショーでは事前取材の段階でネタを決めるのが普通だが、プライベートの話題を聞き出したり、ちょっと装飾したりするスタッフの実力も大切な要素である。
お笑いがベースの場合、優位の笑いを誘う「失敗談」が核になる。これに恋愛要素や家族がらみなど、よりプライベート色が強くなるほどおいしいネタということになるのだ。下ネタや非日常性の強いあぶない話も喜ばれるが刺激の強弱には加減が必要となる。こうして集まった話をより楽しくなるように並べていく。基本は面白いネタを先にするである。今回はキッドとしては初登場の人選が良いことから最後まで面白い回だったと思う。
で、『ダウンタウンDX』(日本テレビ060601PM10~)構成・倉本美津留(他)、ディレクター・並木慶(他)、演出・西田二郎を見た。初出演ゲストは眞鍋かをり、辻希美、浅草キッド(DTと初対面)など、他に宇梶剛士、テリー伊藤、勝俣州和、長州小力、佐藤めぐみ、綿引勝彦、青田典子である。
辻希美はモーニング娘時代に後藤真希が主演したドラマ『伊豆の踊り子』で踊り子一座の少女を演じていたがここで人間離れした可愛さを発揮していた。その後、『ハロー!モーニング』のゲームコーナーで負けて賞品の焼きそばが食べられなかったので本番中に泣くという食いしん坊キャラ、そして『めちゃイケ』の期末テストでバカ女(じょ)となり、泣きながら笑うという、まさに天使なキャラを獲得した逸材。今回は業務用餡子1kgを持参。本番中もやはり甘いもの好きな宇梶さんと袋から直接吸うという方法で食べ続ける。これはすごいボケだ。対抗して天使好きなDT松本のツッコミという名のボケが冴え渡るのだ。特大モンブランの大きさをボディランゲージで伝えようとして伝えられない辻のもどかしさに「もっと勉強したらよかったのにね」で始まり、辻が甘いもの好きだけど骨太と主張すれば「だから勉強もしないとね」接骨医にすごく神経が太いと言われたに応じて「人間、勉強するのも大切なんだ」と義務教育中からアイドル・・・の哀愁を引き立たせるのだが、ボケはボケとしてライバル意識があるものなのだなあとも感じられる。あー、面白かった。
もちろん、青田典子の別れのキスで顎がはずれる話、テリー伊藤のオリバーくん秘話、眞鍋かをりのつっ走る青春の話、綿引さんの失禁話なども面白いのだが、天使のようなボケの辻ちゃんと天使を見たと言い募るボケの松本くんのからみあいはほとんど天上界の出来ばえだったと思う。
のの(辻の愛称)はちょっとほっぺに吹き出物の気配が・・・だから甘いものは控えなさい・・・とはキッドは思わない。今を生きるアイドルとして天使の通る道をスキップしていけばいいじゃん。彼女がいるだけでこの世は天国じゃん。ついでに今回は浜ちゃん控え目だったよな。
土曜日に見る予定のテレビ『世界がもし百人の村だったら4』(フジテレビ)
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