相武紗季VS若槻千夏。小学館風味で。
プロ野球オールスター戦でフジテレビがめざましテレビ実況展開。アヤパン、中野アナなど入り乱れてのコメント交錯にちょっと楽しかったが、その間に赤星がSHINJOの真似してジャンピングキャッチしているのに誰もかまってあげず、可哀相だったのね。パ・リーグに清原とSHINJOという二大スターがいて、ずっと注目されて試合はセが勝って、いつの間に実力のセ、人気のパになっちまったのか。読売の人たちには少し考えてもらいたいの。今日のワンコからのお願いなの。スポーツはドラマなのよね。
で、スポーツのドラマなのだが、原作者は野球をテーマでそこそこくだらなく、大学生くらいのラブコメからコメディーを抜いたなんとなくありそうストーリーが得意の人。そして小学館。それはタッチ以上にはならないテイスト。男の子視点の少女マンガ。なよなよしすぎなんだよ~展開。しかも種目はボート。こ、こりゃ、辛そうだ。
さらに思い切ったキャスティングである。速水もこみちは通る道としてはそろそろということだったろう。原作のキャラは無口な男でありごまかしの効く範囲。しかし、ヒロインと準ヒロインはかなり問題がある。この作家のヒロインはパーフェクトレディーなのである。美しく、才能もあり、性格的にも問題はない、そんな女性が愚かな男に傷つけられ、ふりまわされ、それでも愛をつなごうとするけなげさを持つ。そんな女いねえよ的男の夢ですヒロインなのだ。それをゴールデンでは万年フラレ役でここまで来ている相武さんと中山ヒデちゃんにマンピコされてコラーッと言っている若槻さんでは・・・無理がありすぎじゃね。役を演じるから女優論者のキッドとしては不本意なのだが、あまりにもハードル高すぎなのであるよ。
で、『レガッタ~君といた永遠~』(テレビ朝日060721PM9~)脚本・江頭美智留、音楽・大島ミチル、演出・新城毅彦を見た。脚本は『1リットルの涙』からここへ。高校生の悲恋は描けたが、大学生はどうかな。音楽は『CAとお呼び!』とかけもちであるスポーツドラマの担当の記憶がなく、このスコアは無難だけどノリがいいとは言えない。ドラマ的競技の部分ではおそらくBGMが命なのである。古い話で恐縮だが映画『ロッキー』がその証拠だ。ハイスコアをたたき出してもらいたいものだ。
さて、原作的には青年コミックなので主役はもこみちである。しかし、テレビドラマとなれば相武と若槻への比重は高まる。そういう意味で二人はがんばっていると考えることもできる。嵐の夜、オリンピック級のボート選手が女を賭けて競艇し、元彼が溺死。すんげえありえない展開のトロフィー役でリアリティーを出すのは至難の技だと思うが、今回、真相を聞いた相武の愕然はなかなか見事だった。また、そうとは知らずにもこみちと同棲し、神話的に古いタイプのかわいい女の子を演じる若槻はギリギリ知らぬが仏の無垢の笑顔を表現している。作品のキャラクター設定と演技者のキャラクターのギャップを考えればもはや好演と言ってもいいかもしれない。
相武演じる小田切操がホラー映画が好きというキャラ設定は岩館真里子の傑作コミック『アマリリス』を連想させるが、ここに注目したキッドは窪塚俊介演じる元彼の亡霊が出現した瞬間、そっかー。ホラー・コメディー展開なのかぁと意識を切り替えることにしました。愛とはメモリーですから。もこみちの記憶に蘇生する元彼亡霊の愛こそがゴースト、埼玉県戸田公園漕艇場の幻なのですねっと。こりゃ、面白い。もこみちのピンチに現れてナイスアドバイスをした亡霊窪塚が相武・もこみちラブシーンではどんな行動に出るのか。楽しみだ。出ないんじゃないか。キッド。たぶんね。
だ、だってさ。~君といた永遠~だよ。永遠といえばゴーストでしょ。君って窪塚ブラザーだよね。今、崩壊学級世代が大学生で運動部員なんて輪姦のことしか頭にないし、恋敵埋めちゃうのが大学生でしょ。こんないい話を展開するにはそのぐらいのロマンスがないと無理だと思うのよ。で、ゴースト最初は元相棒と元彼女の幸福を願うんだけど最後はメラメラと嫉妬の炎が燃え上がってきて、ボート部全員、川に引きずり込まれるスペクタクルあって、千夏だけが生き残り、ウエーンと泣くって展開でいいんじゃない。・・・いいわけないだろ。キッド。絶対。
日曜日見る予定のテレビ『NHKスペシャル・ワーキングプアー』(NHK総合)
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