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2006年8月 4日 (金)

約束は守る。それがあなたの善い所です。(岩下志麻)

褒めたーッ! ついに大姉御が褒めました。そこでアネゴが「ほめた」と一言。長いフリオチだったけど、兄(矢部浩之)が一度も褒められなかったのに弟(小山慶一郎)が褒められたのは篠原涼子のお手柄ということでいいのでしょうか。そりゃ、篠原、胸尻、ダブルポッチと一生懸命サービスサービスしてますからねえ。努力が報われることはあってもいい。設定が凝りすぎて、首をしめてるこのドラマ。今回は一番、流れで見ることができるものになっていたようです。それとも、設定(苦い薬)を飲み込まされて理解(観念)した視聴者(キッド)なのかぁ。

ともかく、農家の女主人である大姉御とニセ嫁であるアネゴ、この二人が正面衝突しないで、ドラマを盛り上げようとする設定にしていることの意味がもう一つ不可解なこのドラマ。分かりやすく言うと無駄な設定ありすぎ。しかし、そうしたややこしさもいろいろな事情があるのだろうなぁと想像するしかありませんねぇ。

つい最近豚毛の深キョンが押しかけ農家の嫁ドラマやってるし、とか、嫁姑だけだと昨日のトリプルキッチンがらみとか、農家だけだと地味になりそうだからここは都会のテレビ局でもからめておくかという心配安易つけたし症候群とか。行ったり来たりの列車内で弁当食べる役でどうしても蛭子能収をキャスティングしたかったからとか。グラビアアイドルを水につけてちょっとエッチなシーンをとると同時になんらかのおいしいマージンが発生するといいなあなんて誰かが思ったりとか。ま、そんなところですかーっ。

で、『花嫁は厄年ッ!』(TBSテレビ060803PM10~)原案・青月ぱそる、脚本監修・秦建日子、脚本・松田知子・白石まみ、演出・池添博を見た。おお、設定をいじるだけいじって脚本家逃亡か。おかげで今回すっきりか。でも、岩下志麻さんの存在感を限りなく引き出した「聞くの?」というセリフは秀逸だったとメモリーしておきたい。つまり、完璧主義者でギリギリまで物事を見据えている人間が、どうしようもなくその場主義で、安易で、軽薄な人間におバカな質問された時、「私に聞くの?」「本当に答えていいの?」という逆質問は非常に適切ということなんです。例・・・バカなテレビ局のバカなニュースキャスターが「この国はこのままでいいのでしょうか?」・・・と問いかけたとき、視聴者は心の中で志麻さんになりきり、「聞くの?」と呪文を唱えれば、見たくないのにバちくしてつやカをたまたま見てしまったときの言いようのないストレスから開放されるということです。TBSのTBSによるTBSのための処方箋なのです。

応用としては金玉高貴くんが暫定王者獲得の勝因をほざく時には「語るの?」、摂理の広告塔と名指しされた有閑倶楽部の人が沈黙を守っているときは「語らないの?」、殺人プールの管理責任者には「責任とらないの?」、凍死死体放置の地元警察には「捜査しないの?」、妙に美しい中国の女性にモテだした時には「スパイなの?」・・・ああ、自分が岩下志麻さんではないことに今、気付きました。すみませんにゃ。

やべっちが「福島生まれなのに関西で仕事してたら関西弁に染まってしまった」という設定なんですが、やべっちはその気になれば福島弁をマスターすることはできるでしょう。これはスタッフ側の過剰配慮。昔の恋人の無理な頼みもしぶしぶ受け入れ、極度のマザコンゆえの哀しい自立心、優しい優しいみちのくの男をなかなか上手に演じていると思います。控えめのやべっちですが、役作りについて意見があるときはもう少し積極的に発言してもいいと思いますよ。もう、そういうステータスにあるんだから。今田くんほどではないけれどすでに世界にツッコミを入れてもOKの器になっていると考えます。

原作の『奥様は毒舌』が『奥様は魔女』のもじりと考えるとグラディス・クラビツ(隣家の夫人)の役を小沢真珠が演じていると読める。「あたしゃ見たんだよ、サマンサは魔女なんだってばぁ」を「あたしゃ知ってんだぁ、ニセ嫁なんだってばぁ」とやっているわけである。1人だけ訛り強調は確信犯だな。クラビツの主人役を一家で「また始まったか・・・やれやれ」ということなので小沢が睡眠薬あるいは精神安定剤を飲まされるようになるのは秒読み段階だ。

佐藤仁美もボケではなく、ツッコミ役にまわってしまったが、これも設定過剰のしわ寄せだよなあ。しつこいようだが、映画『バウンス ko GALS』(1997)でアネゴ肌のコギャル以来、映画『リング』(1998)を経て『R-17』(テレビ朝日2001・栗山千明・宮崎あおい・上野なつひ・水川あさみ・三船美佳・黒澤優・・・って集めたなあ)のコギャルあがりの業界人、という流れが彼女にはあり、これが途切れている。渋いワキ役に徹しているのもいいのだが、「昔コギャルだった」大人の女性路線をどっかで爆発させて欲しいものだなぁ。今回も作り話が大好きの設定、消えかけているし。仁美の妄想あるいは虚言癖で周囲を大混乱させる巻、お願いします。もう、無理か。電波真珠で決定か。

とにかく、これでもかと設定しまくり、設定の回収に大童のドラマである。裏とのデッドヒートにやや、失速の気配があった先週、話がまとまった今週でどれだけ盛り返せたかなぁ。とにかく、しっかりと設定を回収し、テンドンの部分(志麻の大きさ小出し、真珠の電波、やべと篠原のヨリ戻しラブなど)をいくつか打ち出せば、もっとそこそこ笑えて楽しめるコメディーになるはずだ。なってほしいと考えます。

土曜日に見るテレビ『ETV特集・被爆者 心の傷は癒えず・1300人のアンケート調査から』(NHK教育)VS『土曜プレミアム特別企画映画・スウィングガールズ』(フジテレビ)いい大人はどちらをみるべきか・・・。深夜には『世紀の謎 空飛ぶ円盤地球を襲撃す』(テレビ東京)もあるのだが。

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