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2006年8月28日 (月)

十年後の私なんて判るわけないじゃん。(堀北真希)

恐怖とは何か。恐怖の根源はおそらく「死」なのである。人間は「死ぬのがこわい」のである。なぜ「死ぬのがこわい」のだろうかと問うのは愚かだが、あえて問うと「死んだらどうなるか解らないからだ」という答えが得られる。「不明なことはこわい」のである。ここで恐怖は二つの顔を見せていく。「死ぬのがこわい」と「わからないからこわい」の二つの顔である。どちらに偏っていくかで恐怖の質は変化する。

たとえば幽霊を出せば「死の正体」がある意味で解るので、「死ぬのはこわい」のだが「幽霊になるというのならそれはそれでわかる」ということで「こわさ」は半減するのである。「こわいものみたさ」というのはそういう臆病な構造を持っている。だが、じっくりと考えると「それ」は嘘だと解るので、背中の方からじわりじわりと「不明」がはいあがってきて、結局こわいのである。

子供をコントロールするとき、体罰とならんで有効なソフトは「怪談」である。肉体的な痛みよりも精神的な痛みの方が効き目があることもある。嘘をついたら「針千本飲ます」のと「地獄で閻魔様に舌を抜かれる」のとどっちがこわいかということなのだな。もちろん、死後の世界を信じるキッドと死後の世界を信じないキッドが両立するのがこの世界。美輪明宏様をこよなく愛しく思うキッドがいて江原啓之を限りなく嘘くせ~と思うキッドがいる。そうでないとやっていけないのである。

で、『怪談新耳袋・劇場版(2004)』(TBSテレビ060828AM0220~)原作・木原浩勝(他)、脚本・三宅隆太、監督・吉田秋生(他)を見た。オムニバス形式のテレビ・シリーズの劇場版の放映である。基本的には霊的なものの無力感が漂うのが特徴と言えば特徴のホラーシリーズである。原作が実話怪談集なので「ほんこわ」シリーズと本質的には同じなのだが、あえて実話に基づくところが「幽霊の正体見たり枯れ尾花」に「それを言っちゃあおしまいだよ」的クリエーターの苦慮があるのである。半信半疑だとバカまるだしだしな、大体、霊的な目撃談、体験談は錯誤か、当事者の頭がおかしなことになって・・・ウク゜ッ・・・ええと、不信の方のキッドが創作者にあるまじき言動をしそうなのでバトンタッチします。はい、死後の世界はありますとも。あるに決まってるじゃありませんかぁぁぁ。

「劇場版(2004)」は次のような構成です。①「夜警の報告書」幽霊てんこもりのビルの警備の人たちの物語。竹中直人や嶋大輔は逃亡、林泰文は適応します。暗喩として廃ビルの夜警は汚れ仕事が明白。吉田監督の職業差別容赦なし。②「残煙」温泉宴会を抜け出したOL三人組が霊界流しに遭う。べっぴん女優・坂上香織が車内でスパスパ喫煙し、コギャル女優・佐藤康恵も喫煙、ミラクル女優・坂井真紀は禁煙中と言うことで『嫌煙キャンペーンホラー』である。「タバコ吸うような女はろくな目にあいませんよ」という主張である。ほっといてくれ。嫌煙バカのためにこっちはこそこそと吸うからさぁ。③「手袋」自宅で金縛りプラス生霊もの。だと思うのだが、高岡早紀の元カレ(大沢樹生)が地獄で結婚している可能性もある。④「重いッ!」自宅で金縛りその2なのだが、母子家庭である。母・井上晴美を金縛るのが、出ました、北村一輝のこわい霊です。クーククククッはありません。残念です。真夜中、北村に乗られてみたい人は多いと思う。重いのかな。⑤「姿見」鏡の国のこわい人展開。学校の怪談テイストです。三宅監督なので新耳袋クォリテイーのひとつの証です。とりあえず、最後はお化けを出しとけば何とかなるという信念ですね。⑥「視線」心霊ビデオもの。待ちくたびれちゃったよぉで堀北真希の登場。「ほんこわ」ではカラオケで自殺霊にとりつかれていましたが、今回はビデオ撮ったら戦争で死んだ人が写っちゃったんですけどお、どうしようである。えーい、文化祭で出し物にしちゃえ。おいおい。深田恭子に続きいつまでも制服の似合う女優路線をお願いします。ずぅっとぉ~見ぃてぇいぃてぇあぁげぇるぅ~。腰が抜けて後ずさりを見るならコレ。⑦「約束」小野寺昭殿下登場。ボロボロ大好き雨宮慶太監督なので巨大ゴミ少女も登場します。怪談映画と怪獣映画のボーダーラインを華やかに駆け抜けるのです。クマのぬいぐるみも登場。ロシアのガモワが好きな人にもお勧めです。おっきいの。おっきいの。おっきいのが好きなの。⑧「ヒサオ」烏丸せつこが家政婦は見たシリーズの後継を狙っているのではと思わせる一品。まさに一人舞台。拭いても拭いても水びたしなんですわぁ。愛しすぎて失うのがこわくて失ったらこわいものがなくなりましたから死ぬのなんて平気ですわという錯誤。そうね、人間は「まちがうこと」もこわいんですよね。

関連するキッドのブログ『メアリー・シェリー

凸と凹、●と○、♡と♥、この世を複雑にするもの、二つあるということ。時々、人はそのうざさに耐えられなくなるわけだが、何、楽しいと思えばなんだって楽しいですよ。生きることも楽しいし、死ぬことも楽しいのですよ。そう考えるとなかなか死ねませんねぇ。私、楽しみを最後までとっておくタイプなので。もちろん、そのために獲物を逃がしたりもするのですが、それはそれで楽しいんですから。・・・お前って本当に幸せな奴だな。

水曜日(火曜深夜)に見る予定のテレビ『ガラスの艦隊』(テレビ朝日)

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コメント

⑧「ヒサオ」烏丸せつこが家政婦は見たシリーズの後継を狙っているのではと思わせる一品。
・・・・・・おぉ、そこまで烏丸せつこを評価するか。けっこうでした。今度本人に言っておく。

投稿: 烏丸せつこの友人 | 2006年8月28日 (月) 18時19分

>>烏丸せつこの友人様。コメントありがとうございました。
『次郎長背負い富士』(NHK総合)のふな役でますます好評価であります。
よろしくお伝えください。

投稿: キッド | 2006年8月28日 (月) 20時52分

この前水戸黄門見たぞと電話。なんと今年の大河ドラマから時代劇をはじめてやったんだそうだ。そういえばそうだな。テレビより映画のほうが好きですっていうから、水戸黄門は視聴率13% 1000万人が見ているよ、というと少し感心したような。
中年には吉永小百合に次ぐ知名度はあると大いに持ち上げておきました。

投稿: 烏丸せつこの友人 | 2006年11月10日 (金) 13時13分

>>マノン>>烏丸せつこの友人様、いらっしゃいませ<<マノン<<

水戸黄門36部12話(061023)13.4%役柄は相撲巡業の追っかけをする後家さん・・・。しかし、それは火事で死んだ相撲好きの夫と子供の供養の色合い。美貌の女優がこの役柄を演じるのは難しいでしょうねえ。初老感を演じれば、色あせたと評される可能性があり、華やかさを出せば演技力不足と評される可能性がある。世の中、慧眼の持つ主ばかりじゃないですから。しかし、最近の烏丸さんはこうした役柄をひとつひとつ大切に演じていて素晴らしいと思います。

投稿: キッド | 2006年11月10日 (金) 16時29分

映画が好きだというのはじっくり演技を研究したいということなのでしょうね。えらいまじめ・・・でちょっと見直しました。そこいらのグラビアタレントとはちょっと違いましたね。映画の主演ができる女優ですから、家政婦の後釜の話は失礼かなと伝えませんでした。

投稿: 友人 | 2006年11月10日 (金) 17時23分

キッドさんて元気の出るテレビの構成をやっていた?
あの番組歴史に残る名品だった。今も記憶残る。山形の高校生に南に向かって「東京さいきて~」とか言わせてクイズに勝ち残ったら旅行をプレゼントするコーナーなんか、いまだに山形のイメージを語るときに引用してますけど。

投稿: 友 | 2006年11月12日 (日) 09時16分

>>マノン>>烏丸せつこの友人様、いらっしゃいませ<<マノン<<

キッドのプロフィールについては
キッドのホームページで確認してくださいね。
投稿名のキッドで飛びますから。

上京のためのクイズ? う~ん。記憶にない。
後期の企画かなぁ。
キッドは7年目くらいで隠遁してしまいましたので~。
単にボケて忘れてしまっているだけかもしれませんが。

別番組でせつ子(当時)様にもインタビューした記憶も
あるんですが、内容を思い出せません。
年は取りたくないですね・・・。

投稿: キッド | 2006年11月12日 (日) 17時22分

烏丸せつこさんから直々に後援会長を承りましたので報告します。「烏丸せつこを再ブレークさせる会」を作って頂戴というのでそれでは小生が会長をします、ということになりました。活動は人のブログにせつこさんの近況を書き込むことです。4月から野際陽子さんと同じ事務所に所属だそうです。野際陽子さんから「わたしみたいにがんばれるわよ」と激励されたそうですが、姑役はできないしね~とおっしゃってましたね。バラエティーではなくドラマの仕事を希望しているそうですが、小生はバラエティーは良い宣伝になるから出たらといいました。けっこう軽いノリのおしゃべりができますね。

投稿: 友人改め後援会長 | 2007年7月12日 (木) 17時25分

>>マノン>>烏丸せつこ再生会長様、いらっしゃいませ<<マノン<<

「烏丸せつこを再ブレークさせる会」という名称の
後援会長になられたわけですね。
就任おめでとうございます。

そしてご報告ありがとうございます。

烏丸さん、フロムファーストおやめになったのですか?
劇団テアトルジェンヌに移ったのかしら?

それは初耳です。

キッドはバラエティーとかドラマとかの
ジャンルにあまり意味はないと思いますね。

演じる空間があって演じる。
演じる役柄があって演じる。
演じる自分があって演じる。

ということだと思います。
まあ、烏丸さんは再ブレークという言葉を
どう考えているのかにもよりますが
役者でいえば「当たり役」を
つかむかどうか・・・になるのでしょうか。

野際さんは「母」という当たり役をつかんだ。
すると演出家は「姑」だったり
「鬼姑」だったりと
ワクをひろげやすくなる。
そして野際さんのイメージが
大衆に広がる・・・。
これが再ブレークというものなら
そうかもしれません。

ま、「こういう役はできない」
というのはポリシーとしてあっても
いいのですが
基本的にはブレークにはマイナス要因。
「なんでもやります」
でないとあたりは引けませんからね。

・・・とキッドは考えます。


投稿: キッド | 2007年7月12日 (木) 18時11分

そのポリシーとやらを誰が考えるかですね。
事務所の企画担当者のセンスですかね。
おっしゃるとおり、客があっての商売ですよね。
その、客の居場所を見つけるのか、見つけられるのか、はたまた、偶然の成り行きなのか・・・頭痛いです。

投稿: 後援会長 | 2007年7月12日 (木) 19時32分

>>マノン>>烏丸せつこ再生会長様、いらっしゃいませ<<マノン<<

烏丸さんももう50代ですからね。

同世代には渡辺えり子さんとか、伊藤蘭さん、
高橋恵子さん、高畑淳子、秋吉久美子さん
大地真央さん、余貴美子さん
などがいらっしゃるわけです。

結局、女優としてはこの人たちとの
サバイバル。

基本的には選ぶ立場ではないのだ。
という認識が必要と思われます。
そして特異な分野を開拓すること。

どちらかといえば
ポリシーは選択する立場になって
初めて問題になることですから。

投稿: キッド | 2007年7月12日 (木) 23時32分

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