« カレーを作ってあげました。(小田茜) | トップページ | 女はわからんが向こうは男を知っている。 »

2006年8月18日 (金)

・・・おいで、バカ。(今井蛍★★★)

★(星)三つはアリス学園の階級制度で星階級と呼ばれているもの。つまり、今井蛍はトリプルという星階級に属するのである。平等神話が崩壊し、隠匿されていた階級社会が前景化してきた現代に相応しい、エリート教育の実効性を世に問う学園コメディーアニメーションを教育テレビでやっていることが恐ろしい。NHK-BS2のおさがり(2004オンエア)であることも怖ろしい。BS化された小学生とされていない小学生の情報格差の放置もまたおぞましい。

ちなみに主人公・佐倉蜜柑は★なしである。大親友である蛍がアリス学園に転校してしまい、蛍に逢いたい一心で追っかけてくる。再会した蜜柑に「抱きついていい?」と聞かれ蛍は「友達に会いたいというだけでこんなところまでやってくるものは、そういないなわね」とクールに分析、タイトルのセリフになる。ちなみに蜜柑はツインテールで、蛍はショートカット。ま、エヴァヲタの目にはアスカとレイの小学生ヴァージョンとしか映らないのでは。・・・あ、うんざりしてると思いますが前後にネタバレ満載ですのでご注意ください。

ちなみにアリスマニア必死のローティーンアニメ(主人公の設定11才)ですが、タイトルのアリスは『不思議の国のアリス』ではなく、この虚構世界の特殊用語で「超能力」を意味します。この「超能力」には「天才的な知能」や「魔法」も含まれ、なんでもありのサイキック大会を展開します。主人公・蜜柑はスペシャル超能力ともいうべき「無効化のアリス」の持ち主。基本的には一人一芸なので、超能力(芸)を無効化する蜜柑は超能力者の天敵。防御的超能力としては最高のアリスを持っているということです。ま、最高の攻撃能力である「願望達成能力」の持ち主が登場すると矛盾というものの説明ができるわけですがね。

で、『学園アリス』(NHK教育060817PM0725~)原作・樋口橘、脚本・横山雅志、絵コンテ中村賢太郎、演出・加藤顕、監督・大森貴弘を見た。ああ、「花とゆめ」である。サイキック専門小学校という設定がすでにサイキック。ジョンベネ殺害事件の急展開がまたシンクロニティーであり、不法占拠ロシア軍による日本人殺害事件がこれまた天の配剤であるかの如しだなあ。もちろん、蛍なら「よりによって一番やっかいなものを相手にして」とクールに分析するでしょうがね。「マザコン擁護」「ロリコン擁護」「愛国擁護」もほどほどにしておかないと本人がビョーキと判断される可能性大ですからねえ。

しかし、母を愛さずにして愛が語れるでしょうか。幼子を愛さずにして強きをくじき弱きをたすける正義がなされるでしょうか、国を愛さずに国籍が維持できるでしょうか。すべてはあまりにも根幹なので邪を生み、邪のクローズアップによって根幹が否定されるという倒錯の阻止のため。そして、悪にのめりこむあまり、悪になる危険を冒してまでキッドは戦うのです。それは戦争が好きだから。・・・違う。違う。違うよ、キッド。

・・・失礼しました。で、異常能力者おタクの究極の妄想世界が展開していきます。炎を操るファイヤースターター小学生(美少年)、動物操るムツゴロウ小学生(美少年)、念力操るフューリー少年(美少年ではない)、バカを殴る馬手袋(鹿手袋も)を発明する天才少女(美少女)、すべてを誘惑するフェロモンを発する理想教師(美青年)など(今回は超能力控えめでお届けしています第二回)なのである。

しかし、「泣かしてやろうと思ってさ」と主人公に覆いかぶさる男子小学生。主人公をうつぶせにして背後からいたぶる男子小学生、あげくの果てに主人公のスカートを脱がし「あばよ、水玉模様ちゃん」とセクハラ言動を残す男子小学生、そしてそれを看過する男性教師と、おいおい子供のやることに限度はないのか。それとも特権階級にはここまでだったら許されるという教育的指導なのかと、うわあこりゃこりゃやってくれちゃった描写満載である。

ドラマ『花より男子』(TBSで再放送中)でも思うことなのだが、この国の創作者たちは明らかに病んでいるし、いじめを否定しながら肯定しているし、性的いやがらせを否定していながら肯定している。もちろん、ポルノグラフィティーは創作の原点だから、当然といえば当然なのだが、どこかにそれを恥とする感覚も維持しなければならない。恥の気持ちがあってのうれし恥ずかしなのだからな。残酷描写=残酷奨励という低脳批判者と同じように性愛描写=性愛堪能という図式に堕ちてはならない。

もちろん、スカート脱げてもパンツは見せずでこのアニメは寸止めが達成されています。・・・のでしょうか。ああ、常時パンチラのウランちゃん(鉄腕アトム・手塚治虫)で幼少期を過ごしたキッドにはいかんとも判別できません。

ともかく、親友との再会を果たし、クラスのボスに目をつけられ、メガネッ子委員長(男子)にも声をかけられて蜜柑のアリス学園での生活がスタート。第三回『アリスなんかにまけてたまるか☆』に続くのであります。

遺書を前にしてダブルツインテールで涙する描写。男尊女卑の匂いは韓国面(ダースベーダーのように列島民衆が堕ちる可能性のある半島文化的誘惑の力)の強さのバロメーターなので要注意。蛇足ですがキッドとしては のの という目の描写が 回回 という目の描写より好きなのでエンディングはグッドでした。

関連するキッドのブログ『女子中学生(姉)と女子小学生(妹)と寡老人(大家)の日。』

土曜日に見る予定のテレビ『新・人間交差点』(NHK総合)

|

« カレーを作ってあげました。(小田茜) | トップページ | 女はわからんが向こうは男を知っている。 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/83353/3104852

この記事へのトラックバック一覧です: ・・・おいで、バカ。(今井蛍★★★):

« カレーを作ってあげました。(小田茜) | トップページ | 女はわからんが向こうは男を知っている。 »