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2006年8月25日 (金)

月よ。吾が妹よ。顔色が悪いね。(メアリーの夫)

メアリーはシェリーの二人目の妻である。一人目の妻はハリエット・ウエストブルック。結婚したのはシェリー19才、ハリエット16才。シェリーが22才の頃、16才のメアリーに出会い、不倫、熱愛、駆け落ちである。ハリエットとは離婚し、ハリエットは後に池に身を投げ自殺。メアリーは正式にシェリー夫人になるのだった。

19世紀初頭の過激な夫妻である。その頃、日本は幕末まで半世紀を残していました。シェリーは「世界を俺の手でぶっこわす」「神なんていないってところから始めよう」「愛がすべてさ後は知ったこっちゃねえ」的な危険思想で疾走し、ついた仇名が「きちがいシェリー」ですから素敵。

思想家ゴドゥインの娘でロンドン生まれのメアリー、イングランドの貴族の出身のシェリー、ま、特権階級の夫婦なのですが、シェリーが30才の頃、イタリアに在住。夫は所有していたヨットで遭難。メアリーは若くして未亡人となりました。黒衣の未亡人です。詩人シェリーの妻なのでシェリー夫人と呼ばれていたのですが、夫の詩集よりもメアリーの書いた『フランケンシュタイン』の方がメジャーになるにつれ、メアリー・シェリーの御名が輝くようになったのです。キッドの中ではパーシー・シェリーは最初から、あ、メアリーの死んだ旦那ね。でしたが。

で、『メントーズ・世界の偉人たちからのメッセージ・第44話ホラー作家メアリー・シェリー』(NHK教育060824PM7~)脚本・アリ・マリー・マジスン(他)、演出・ノーム・ファスベンダー、日本語台本・中村久世(他)を見た。タイムマシンものであり、マッドサイエンティストものであり、心霊メカものである。過去や未来の人間を36時間だけ現代に出現させることの出来る超機械「ビジクロン」を使って子供たちが有名人を召喚してしまうという設定である。第2シリーズの44話でようやく、メアリー・シェリー様の出番である。遅いじゃねえか。

ちなみに一般常識に欠ける方のために一言。『フランケンシュタイン』は怪物を生み出した博士の名前です。でも、父フランケンシュタインなら子供もフランケンシュタインでいいのではないかという考え方もあります。フランケンシュタインのモンスターは主に死体から作られます。あと、ちょっとしたメカです。このことから、フラモン(今、略してみました)は人造人間(サイボーグ)である。屍蘇生体(リビングデッド)である。妖怪(ネクロマンシー)である。と科学と魔法の狭間で類別が揺れ動くのですが、とりあえず、フラモンとフラモンの母メアリーはあらゆるその手の話のパクリ元、原型主であると推察できます。平伏します。

ざっと思いついただけでもフラモンをぱくったものとして一連の「フラモン映画」、エイトマンは死んだ刑事復活、ロボコップはそのパクリ、仮面ライダー生きたままフラモン化、鉄人28号そのまんまモンスター、怪物くんフンガー、アンドロイドは電気羊の夢を見るか、さらにそこから生れたブレードランナー、ガンダムではクローン技術導入で、フォウ・ムラサメ~ロザミヤ~プル~プルツー、エヴァならレイ、ハルヒは世界をフラモン化、宮崎アニメなら巨神兵もナウシカも蘇るフラモンヴァリエーション、ゾンビがくるりと輪をかいた、黄泉がえり、ダースベイダー、キューティーハニー、そして木更津キャッツアイ・・・キリが無いのでもうやめよう。忘れちゃいけないゲゲゲの鬼太郎。這い蹲ります。拝みます。

で、フラモンよろしく復活したメアリーを演じるエミリー・パーキンス(映画「IT」の紅一点)が語るのは「知識が邪魔して可能性を見失う」「命あるものが怪物であるはずがない」とほとんど意味不明のお言葉。全世界のメアリー信者激怒これ必然。しかし、フランケンシュタインのモンスターの読書歴として「若きヴェルテルの悩み」(ゲーテ)「英雄伝」(ブルタルコス)「失楽園」(ミルトン)をあげてキーワードとしたことになだめられ・・・なだめられるか。

ま、いいか。偉人として取り上げられたことに意義があるということで。教養とは何かという問題に触れると長くなるもんなあ。パクリ元に自ら触れるメアリーは偉い人。奴隷階級に生れたスパルタカスのような英雄でアダムとイブのように楽園を追われた人間が思春期の恋の病に犯される。それがフラモンだから。フラモンはいじめられっこの復襲劇。でも『ヤングフランケンシュタイン』は巨根導入でご夫人方はメロメロですから。

関連するキッドのブログ『学校の怪談

「となりのトトロのような傑作を期待してたのに」と海の向こうで原作者が怒るゲド戦記。親と子の永遠の葛藤。それがフラモン・クオリテイー。創作の基本は模倣ですが、いつか、原点を越える日を目指して、創作者たちの苦闘は続く。それはフラモンとの果てしなきサバイバルレースなのです。「ふりかえるとエデンの東では天使たちが二人を見ていた。神の剣は正義の炎で燃え上がっていた。二人は涙をぬぐい、手をとりあった。そして、ゆっくりとした足取りで、二人だけの淋しい道を歩み始めた。荒野へ向かって」(『失楽園』より)

土曜日に見る予定のテレビ『めちゃ²イケてるッ!24時間対抗テレビ』(フジテレビ)

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