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2006年8月20日 (日)

一番気持ちのええことはSEXやなかった。(加賀美早紀)

「それは人を愛することやった」と言うのは加賀美早紀(ワタナベエンターティメント)である。映画『プラトニックセックス』でデビューし、『結婚できない男』(フジテレビ)第四話ゲストからここである。20年前の家なき援助交際少女の役なのでイメージとしての実態に合致している。ナイスキャスティングだ。

愛されたのは男の子である。それも血のつながらない母親として、加賀美早紀が一夜をともにした男が捨てた子供をずっと育てるという設定だ。男の子は平野孝世(キリンプロ)くんで成長すると川岡大次郎になる。これは似ている。本当に成長したみたいだ。という意味でナイスキャスティングである。

そこでヒロインの新聞記者がサトエリ(佐藤江梨子)なのだが、うーん、まあ、ギリギリでナイスキャスティングかな。配役に神経を使うスタッフでこうなのだ。やはり、サトエリのキャスティングは難しいのだ。ボディーフィットを上回る敵役はそうないからな。映画『キューティーハニー』はお見事。映画『プレイガール』はまあまあ。ドラマ『相棒』のゲスト殺人鬼でそこそこ。サトエリにピッタリの役。みんな真剣に考えてもらいたい。ちょっとバカな女ゴルゴ13みたいな役がいいと思うぞ。・・・そんな役は無いと思うぞ。キッド。

で、『土曜ドラマ・新・人間交差点』(NHK総合060819PM9~)原作・内海隆一郎(他)、脚本・矢島正雄、演出・本木一博を見た。ドジでグズでノロマでカメで思い込みの激しい新米新聞記者のサトエリと引退して鬱屈している元・新聞記者の仲代達也の凸凹珍道中ものである。凹のサトエリは新聞記者だが人の話を聞かない。凸の仲代は時々食事を忘れて倒れる程度に恍惚としている。という凸凹ぶりを披露する。二人は赤木春恵の弟と孫娘という血縁関係にある。

仲代はサトエリの新聞記者適性のなさにあきれつつ、血筋の思い込んだら突き進む性格にかっての自分を見て指南を始めるのである。舞台は二人のふるさと・出雲とサトエリの勤める新聞社のある大阪。ここでサトエリは血のつながらない母娘ストリートダンサーを取材するのだが、取材相手ととっくみあいのケンカを始めるというなんじゃそりゃーパワーを炸裂させる。かりそめの母が加藤千果(グレース)、かりそめの娘が相園涼夏(キャレス)である。キャレスはダンススクール系の事務所なので涼夏はそこそこ踊る。二人は実はそろって虐待家出少女なのだった。話を聞いた仲代が20年前にも似たような事件があったと記事にならなかった取材メモを取り出し、サトエリはその記事を読んで涙を流して人間性を獲得するのである。

この後は人情の機微に触れて泣かせる展開の連打。20年後、加賀美早紀と平野孝世の母子のアパートを訪ねた凸凹は二人がまだ暮らしつづけ、しかも若年性認知症でボケた母を息子が介護しているという美談を目撃、涙。息子が二人のことを見守っていた仲代の存在を知り涙。サトエリが交通事故死した涼夏の墓で加藤千果と会い、真相を知って涙なのである。こうしてサトエリは知力が1あがった。この展開はグッドジョブだと思う。

「忘れたつもりでも過去は存在する。ある日突然、波のように押し寄せてくる」ボケが進み、田んぼのカエルやら、卓袱台の上のイモリやらに話しかける仲代に一通の手紙が届く。それは遠い昔に別れた息子からの手紙だった。はたして、どんな涙が待ち受けるのか。それは次回のお楽しみ。

メッセンジャー(吉本興業)の黒田有がドラマ初出演。サトエリとコンビを組むカメラマン役であるが、まあ、可もなく不可もない役。どうみても貧乏育ちの悪たれにしか見えないので、この後、サトエリをドス黒い罠にはめたりしてもいいと思うのだが。・・・ないない、そんな展開。キッド~。

月曜日に見る予定のテレビ『月曜ゴールデン・税務調査官 窓際太郎の事件簿14』(TBSテレビ)

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