いーよって言うまで息を止めてくださ~い。(小出早織)
月曜日に見た週刊天気予報では台風接近により、お彼岸の東京は雨だったのだが、実際には絶好のお墓参り日和になってしまった。夜明けとともに墓の掃除に出かけたキッドは・・・両親が墓好きのため、身分不相応にでかい墓を前に分裂した主要人格がこんな会話を・・・死後の世界を信じないキッド「無駄なんだよ。こんなことしても」死後の世界を信じるキッド「まあまあ、夏の間になめくじやらかまきりやらが巣を作ったり、卵を産んだり、どんぐりも散乱しているし、実に適度に汚れているじゃないか」不信者「・・・それはそうだが」信者「これが磨くとピカピカになりますよう・・・」「・・・ピカピカか」「ピカピカですよう」・・・磨き上げることが趣味の死後の世界を信じないキッドはたちまち墓掃除の虜になり、気がつくと疲労困憊していたのだった。だから、VS「特命係長・只野仁スペシャル'06」展開は中止。ま、どうせ'07があるだろうし、その時でいいや。
さて、公開ブースのアニメ「月面兎兵器ミーナ」(アニメ化決定)の声優・武田花梨(小出早織)が「電車男は手をあげて~」「ビョンビョンして~」に続いてタイトルの指令を出したので、まだ息を止めているんですが、もう、いい加減「いーよっ」って言ってください。超人的おタクの肺活量にも限度がありますから。
ま、おタクも十人十色なので、賛否両論あると思いますが、2005年に伊藤淳史(電車男)と伊東美咲(エルメス)のラブストーリーしかもハッピーエンドで・・・という企画が成立した時点でもうなんでもありだと思いますので、キッドは全面的支持。これを賞賛しない奴はおタクじゃねえって。という態度でレビューに臨みたいと考えます。
で、『土曜プレミアム・電車男デラックス・最後の聖戦』(フジテレビ060923PM9~)原案・中野独人、脚本・武藤将吾、演出・武内英樹を見た。今回最大の問題点は「エルメスが一度も掲示板を見ようとしない」ということなのですが、見てしまうと成立しないストーリーなので板の住人たちが「見てないことを確認しる」という「これだけは見逃してくれよ」というサインを発します。見逃してくれ→キョンキョン→見逃すしかないという脳内補完が行われ、すべてのとんでも展開が承認されました。レベル「ギャルサー」でGO!です。
いきなり映画『電車男』の広告幕登場。映画派VSドラマ派の楽しくってちょっと不毛の争いを虚空の彼方に葬りさる「あんなにいい男じゃないよう」発言。映画はドラマの虚構内虚構に位置づけられました。まさに独り勝利宣言です。クヒュー。
今回のテーマは「オタクのプロポーズ」なのですが、ケケケケ血液型占いは好きですか、ケケケケコケッコッコのくりかえしのギャグでオチは「ボクとケッ」でエンディングへ。という由緒正しい三段落ちのスカシ。うーん、ちょっと綺麗すぎて脱落者がいるかな。クヒュー。
ソニンがもっとも重要なセリフ「でも本当に淋しいのは・・・」を言うのですが、怪しい東南アジア訛りだいぶ修正されてるじゃねえか。キッドとしては「電車男」ではなくて「エルメスしゃん」と続くのが東南アジアの怪しいキャバクラ嬢として素直だと思いますが、毒男スレ住人としては電車で正解なのかな。それを思いやってティファニー(ソニン)が言い換えたと脳内補完。クヒュー。
さて、今回は宇宙戦艦ヤマト、それも『さらば宇宙戦艦ヤマト愛の戦士たち』へのオマージュが濃厚なのですが、『銀河鉄道999』のメーテルから、テレサへ伊東美咲がスライド。テレサを悲しませたのは・・・サプリか。サプリがなぁ。テレビシリーズでは桜井(豊原功補)の陰謀を電車がかいくぐるというのがひとつのお約束展開だったわけてすが、桜井→デスラーと考えると、パワーアップした人の恋路を邪魔する奴は犬に食われて死んじまえポジションは白色彗星帝国ガトランティス皇帝ズォーダー→前園(北村一輝)ということになります。IT企業サイバーネクストかあ。クヒュー。
もちろん、おタク的には「アキハバラ@DEEP」のクーククク中込威が早くも復活しクヒュー前園という偽名を使っていることは暗黙の了解。さらに進化したオタクとして交通博物館を電車男ミュージアムに改装するのです。「純愛なんてありえない」は哀しいOD(オーバードーズ)事故死のユイ(ほんじょ、いや本上まなみ)のメモリーが未だトラウマになっているから。TBS→フジという局のボーダーも突破して進化したおタクはさらにシャー(マザコンのシンボル)に突入。「会議休むーっ」「いい加減にしなさい」美人秘書(吉瀬美智子)は「逆襲のシャア」のナナイ・ミゲルですな・・・って、今回、一般の人置き去りレビューですか。いいじゃん。わからなくても根性ある奴はぐぐれぱいいのさ。それがクルル→クヒュークオリティ。でも、深夜のおタクドラマが局枠超えてゴールデンドラマに侵入してくるなんてアナログ末期の予兆か。それを言うなら原点テレビ東京か。クルル、ケロロ、クーククククッ、クヒューっ。陰謀の現場にお気に入りの着ぐるみで自ら参加してしまう習性は全く進化なし。
さて、テレビ版、最強のキャラクターは特命係長を敵に回して下ネタを独り担当。言わずもがなの陣釜美鈴(白石美帆)である。バチカンの人まで食ってしまったか。失恋レストランにいてもいいもこみちは不在。・・・サプリか。サプリがなぁ。・・・今回もとんでも展開のタヒチ(木更津キャッアイだな)に参加するなど無駄に語録を増加させる。ドイツから帰国して曰く「本場のフランクフルトも期待したほどじゃなかったし」タヒチの男を殲滅して曰く「ナリは立派だけどナニは大したことない」タヒチで水上バイクで制服で曰く「や~ま~だ~っ」黒真珠の男をGETして曰く「あんなに複雑なのは初めて」、岸辺シローに曰く「オヤジ、話なげーんだよっ」、恋のキューピッドとなりて曰く「前園って男やばいらしいよ」(で、ウインクするのだが、ここは素直に山田の恋を応援するのではなく、前園をターゲットにしたと認識。ただし、前園も彼女の前では通過点にすぎないのだな)陣釜さん、いい人っぽいと感じた人はだまされるな~。
最後に「悪い奴なんて一人もいないさ」展開で匿名と売名、エンターティメントとショービジネス、ネットとテレビといった対立軸をなぎ倒し、一番偉いのはハッカー・カップルじゃね?を暗示しつつ、「背中を押すこと」それは時には「背を向ける」ことでもOKというダイナミックなクライマックス。トレビアン。
とんでも展開のタヒチだが、発端はエルメスの「ブラックパールってロマンチックですよね」という一言。あの崖に咲く花をとってきてください型のヴァリエーションなのだよなぁ。好きな女のためならばインディジョーンズにもなってしまう。それがバカな男の典型のひとつ。だってさぁ。世界はそれを愛と呼ぶんだぜ~っ。
関連しているキッドのブログ「ククククッ・・・クルル曹長です。(北村一輝)」
あ、堀北真希について書くの忘れてた。・・・それほどまでに電車男デラックス、濃い目。
月曜日に見る予定のテレビ『月曜ゴールデンSP秋の特選サスペンス・浅見光彦シリーズ22佐用姫伝説殺人事件』(TBSテレビ)
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コメント
オタク的な分析に脱帽、うなずけるところもあり、意味不明なところもありで、私の実力がわかる踏み絵のような記事でした。私としては、結構辛い感想を書いてしまったわけですが、そもそも電車がエルメスにプロポーズという段取り自体イメージより早すぎてついて行けなかったわけです。もう少し違う段取りで危機を作れるとなあ。特番だからはちゃめちゃでよいのか?ちょっとね。もう少し大事に作っても良いかなって感想でした。
投稿: 焼酎いっき | 2006年9月24日 (日) 19時10分
焼酎いっき様。
そうですね。
情報の共有化とオタク問題というのは根深いですからね。
たとえばアニメおタクも
ハルヒ世代、エヴァ世代、ガンダム世代、ヤマト世代、
有史以前の世代とジェネレーションギャップがあるわけです。
しかし、キッドの考えるおタクはどの世代であろうとも
前後に触手を伸ばし知的領域を広げる意志を持つものなのです。
そういうおタクが左右に触手を伸ばしたとき、
つまり電車の中で恋をした・・・ということですが。
そこで起こる葛藤をもう少し丁寧に描いた方が
一般化はしやすいと考えます。
ただし、このドラマはおそらく、レギュラーの時に
そういう点はもう描ききったという認識なんでしょうね。
いわば、グリコのおまけなのかな。
投稿: キッド | 2006年9月24日 (日) 19時29分
はじめましてm(_ _)m
TB&コメント、ありがとうございました♪
ガンダムやヤマト…アニメ系に弱いので、使われてた音楽や
色んな小ネタがこれらにリンクしているのだという事に
気が付かず・・・_| ̄|○ ガクッ
知ってたら、それこそ
キタ━━━━━(゚ ∀゚ )━━━━━!!!!! な気分で
数倍楽しめたんでしょうね・・・トホホ
投稿: まこ | 2006年9月24日 (日) 20時34分
こんばんは!
初めて見た電車男でしたが、思ったよりも楽しめました。
見たいのに「見ない」というのが今回のテーマですか。
美咲ちゃんも見てないことを前提に、そしてラストまでもが
山田本人がすぐそこにいるのに見ないということになって、ファンタジーとも言えました。現実には有り得ないラストが、仮想世界ともリンクしてなかなか面白かったです。
私的に白石@陣釜さんは大ヒットでした^^
投稿: かりん | 2006年9月24日 (日) 21時33分
まこ様、いらっしゃいませ。
作品が作品なので、
今回、オタク丸出しです。
引かずにコメントまでいただき、
ありがとうございました。
さすがに「マイボス」「結婚不可」最優秀同時受賞。
視聴番組すべてに賞を授与しちゃうところが、
*・゜☆゚・*:.。..。.:*☆・まこ様・*:.。..。.:*・☆゜゚・*
*・゜゚・*:.。.☆.。.:*・゜やさしー゚☆・*:.。..。.:*・゜゚・*
秋ドラマもヨロシクお願いします。
投稿: キッド | 2006年9月24日 (日) 22時20分
かりん様、いらっしゃいませ。
顔を合わせないことが
友情の証なんて・・・。
本当にファンタスティックですよね。
ばかばかしいドラマの裏に
はずかしそうに顔をのぞかせる
もうひとつのドラマ。
そこがかわいいと思うのです。
陣釜さんは別格ですが。
陣釜さん以上の白石さんはありえるのかっ。
・・・心配になってしまいます。
でも「あなたの隣に誰かいる」でも
そう思ったから、大丈夫か。
投稿: キッド | 2006年9月24日 (日) 22時37分