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2006年9月29日 (金)

あの夏の忘れ物は美山加恋があぶりだしで。

お届けしました・・・ということでいいのかな。ま、ファンタジーだからとやかくいってもなぁ。一番すっきりする解説は・・・こうして、結婚式当日事故で意識を失った辺見えみりは夢の中を彷徨い続けるのでした・・・なのだが。

もちろん、このドラマは良作と言える。「できることならあの日に戻りたい」という後悔を伴う欲望と「未来の幸福な自分を見て安心したい」という不安に基づく欲望を両方叶える夢物語として素晴らしかったと言える。

企画的には子役(美山加恋)と主役(辺見えみり)という二人のスターを子供時代、大人時代両方とも起用し続けることができるという画期的な手法だった。まあ、何度も使われても嫌だが。つまり、えみりが過去へタイムスリップで加恋がいる。加恋が未来へタイムスリップでえみりがいるということである。

加恋とえみりが時間旅行の出発点に戻ったとすると、肉体的には年齢を損したことになるのだが、精神的には貴重な体験をしたことになるだろう。だから、辻褄としては未来のもも(遠藤久美子)はすべてを知っていて、過去のもも(加恋)が帰還した直後に現れ、古びた携帯電話を取り出し「やっと会えたね」というお約束の展開にした方が騙せた気がする。ま、携帯電話をタイムマシンにしているのが亡き母(いしのようこ)の霊能力という説明なので(すごい出力である)最後にこもも&こまち(鈴木理子)が登場するとんでもラストカットの方が、・・・ファンタジーなんであんまり細部にこだわらないで楽しんでねぇ・・・というスタッフの甘えた態度に相応しいかもな。

で、『がきんちょ~リターン・キッズ~(最終話)』(TBSテレビ060929PM0130~)脚本・李正姫、演出・池沢辰也を見た。最終週の問題点「子供の頃に別れた初恋の男の子が父親の復讐のために鬼になってしまった場合どうすればいいの」を「ま、いいか」ではなくて心からの説得で解消するおおまちを前回クリアしてしまい、さらに「子供の頃から大人だったもも」よりもひょっとしたら「大人になったおおまち」がこももに幸せになったおおももを見せて「がきんちょ魂」を浄化するところから最終回である。

ももには二重の友情がある。ももとこまちの友情。そしてももとおおまちの友情である。まちにもこももとおおもものそれがあり、「あの夏」にもっと深められていたはずの友情を深めにいった物語なのである。だから、おおももとおおまちは秘密を守ってきたももとそれに気がついたまちとして最後に会った方がやはり、すっきりするのだな。

タイムスリップがなかったらどうなっていたか。まちはももに助けられるばかりで、もものピンチを救うことができなかったかもしれない。それどころか、ももと友達になることもなかったかもしれない。孝之(姜暢雄)を止めることもできず、小学校の教員にもなれなかったかもしれない。麻由香(菊池麻衣子)は結婚しなかったかもしれない。ま、そこはどっちでもいいか。風花先生(甲斐麻美)が立ち直れなかったかもしれない。これは大事。そういうもう一つの別の未来を想像するとカカの愛で作られた二人の友情は神秘の輝きを増すだろう。ただし、サービスが悪いので脳内補完が必要なのだが。

このあたりの心情まできっちりと示すには小説の方が向いていると思うが、ドラマとしては細部の辻褄あわせ(年齢のセッティングなど)も投げやりのようだし、地上げや山村留学、IT長者、亡き愛しい人のそっくりさんなどあまりにもお手ごろネタの詰め合わせセットになっていて、ほんの少しですが残念な気がします。

しかし、前半(過去編)のかっぱの森の金色の蝶捜索、秘密基地たてこもりや、後半(現代編)の「オズの魔法使い」上演、ミッションインポッシブル大行進など、いにしえの名作映画『わんぱく戦争』(1961フランス)を彷彿とさせるイメージが連打されていて、夏休みの昼ドラマとしては秀作であったと考えます。

愛とは記憶です。飼い犬が飼い主のピンチを助けるのは飼い主がエサをくれた記憶があるからなのです。こももとおおまちの別れのシーン。過去に戻ると忘れてしまう可能性に二人は「そんなのいやだ」と涙します。そして「タイムカプセル」から飛び出した「おおまちちゃんだいすき」のあぶりだし。忘れたみんなが怪訝に思う傍らで愛の号泣をするおおまちちゃん。そして、海岸で「初恋の人」の記憶を「現在の恋人」と重ねるまち。ねえ、いいシーンだと思いませんか? だって愛とはメモリーなんですから。

関連するキッドのブログ『★あの夏に忘れ物を取りに行こうよ!(美山加恋・他)』

「ほっさま、ほっさま」に名残を惜しんでいた頃、安倍新総理の所信表明演説(NHK総合)が行われていた。ますまずの内容だったが、教育の再生の段落で郷土のスター吉田松陰をもちだしたくだり(小規模・短期間の教育で明治維新の原動力となる人材を輩出したたとえとして)で議員席の大賄賂議員の娘が笑っていた。何がおかしかったのか、キッドはいろいろ想像したが、ここには書かない。

日曜日(土曜深夜)に見る予定のテレビ『喰いタンスペシャルin香港』もありますがここは『ドラマスペシャル一生忘れない物語』(テレビ朝日)で。

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