出生の秘密の話と妊娠が秘密の話。
ま、世の中、おちょくっていいことと悪いことがあると思うのですが、キッドはその区別が上手にできません。タイトルには悪気も悪意もないのですが、ネタバレであることは認めます。
今夜は『相棒』を見る。途中でサッカーAFCアジアカップ2007予選「日本VSインド」を見る。『相棒』の後半を見る。夜のニュースを見る。『14才の母』を見る。というそこそこハードなスケジュールだったために志田未来妊娠物語がそこそこゆるめになっている可能性大。でも、「CAとお呼び」の100倍面白かった。
おいおい、それがもうゆるゆるじゃないかぁ。
で、『相棒シーズン5 スタートスペシャル・杉下右京 最初の事件』(テレビ朝日061011PM8~)脚本・輿水泰弘、監督・和泉聖治を見た。ネタバレですが、奥菜恵がお嬢様役で登場した瞬間から、父親が幼女姦・母親は浮気・本当の父親が犯人・一家でかばいあい・時効は成立していないが思い浮かんだのはキッド一人ではないと思う。
うわあ、お前は右京さんかよ。・・・まあまあ。冒頭、サバイバルゲームオタク、あるいはミリタリールックオタク、あるいは軍ヲタの臓腑をえぐるような展開があるが、たまたまね、軍オタにもバカはいるし、役所の役人にもおかしな人はいるし、そういう人たちのことを描いたのであってスタッフが偏見に凝り固まった人々とは思わないようにしておきます。
フレキシブルでない右京さんが、最後ちょっとゆらぐのですがそれもまた許容範囲かな。
だって「政治家だから法と戦う」という姿勢満々では法治国家とはいえないでしょう。被害者の妻「見逃してください」って見逃せるかぁ。「先生は国民を幸せにできる政治家なんです。それなのに逮捕するんですかっ」って法を破って生き残る奴が立派な政治家になれるという奥菜恵の思想はすでに危険思想ですな。相棒ついに思想的に汚染され始めた悪寒が。
もっとも右京さんは「時効成立」に逆らい続けたわけで、法への反抗心ととるか、脱法の可能性を見逃さなかったかととるかと言えばもちろん、後者なのでしょう。亀山ぁ、調子に乗るなよぉ。妻がイスラームしているのに気がつかないとやばいですよぉ。
小野田警察庁長官官房室長・今夜の恫喝「お前のしていることは時効制度をないがしろにしていることになるのよ。だから、もうこういうマネは二度としないでね。おまえなら、どういう意味か、分かるよね」・・・わかんない人なのはあなたが一番知っているのでは・・・。
それにしても遺族が「事件のことを思い出したくない」というのは分かるが事件隠蔽者が事件のことに触れないでと主張しすぎるのは容疑を深めるだけだという心理はなかったのかしら。とくに被害者の妻。少なくとも犯人隠匿の上、偽証罪だし、夫が異常になったのは案外、浮気のせいだったりして、・・・一番悪いのはお前じゃねえか。右京さん、そこはお咎めなしですかぁ。
・・・間をとりました。日本VSインド3-0。停電。試合続行。犬一匹乱入。試合中断。おいおい、インド。ここここここ国際試合だろうがぁ。ダイジョーブゥ?
で、『14才の母・愛するために生れてきた』(日本テレビ061011PM10~)脚本・井上由美子、演出・佐藤東弥を見た。脚本が優秀なので展開によどみがまったくない。ちょっとバカなところがある女子中学生が調子に乗ってセックスをして妊娠してしまうというだけの話を志田未来の熱演を引き出すところまでは持ってきている。前半はいつ、受精するのかで引っ張った。レイプ妊娠の可能性もあったわけで、ここをクリアして「これっていけないことなのかな?」見ていたのは金色の月だけって。レベッカなのか。ま、個人的にはリアルを求めるのであれば志田には破瓜の後はガニマタで帰ってきてもらいたかったです。
オープニングでシーツをまとう室井滋と河本淳一のちょっと気持ち悪い部分も志田未来をちょっとドス黒くした谷村美月の美しい登場で汚染除去できたしな。
生瀬勝久がオヤジギャグを飛ばすのは来週の展開を考えるとスリリング。
鳥は時期が来れば巣を作り卵を生み雛にエサを運ぶ。それができない人間がどれほど自然の摂理からの狂いを生じているかという問題はある。ラブシーンが苦手な親子とか。美醜の問題もからみセックスそのものの否定や嫌悪。性教育から逃避する人々。そして人間にかかわれば猫だって犬だって避妊させられるのである。
戦争の対極にあるのが平和ではなく避妊であるというのがひとつの答えだな。そして避妊あるいは堕胎を殺人と考えた瞬間。世界の殺人者は一挙に倍増するわけだ。井上由美子はどちらかといえばつきつめるタイプ。妊娠出産を「きらきらひかる」や「タブロイド」のようにつきつめていくと、おそらくかなりの問題作が出来上がることになるだろう。
田中美佐子が北村一輝によろめく方向にいかないで済むといいなあ。
「初めて自分が一人だと思った。お母さん、お母さん、助けて」と泣き出す未来。そうだ。彼女は「努力さえすれば何でもできると思っているタイプ」なんかじゃない。ちょっぴりののたん(体は大人だけど心は子供の代名詞・通用範囲極小)なだけなのである。
関連するキッドのブログ『14才の母・第二話のレビュー』
『僕の歩く道』初回19.3%かぁ。とったなぁ。ドラマ内容の濃さでいえば、結局、『相棒』も、『14才の母』も素晴らしかった。秋ドラマはやはり、相当に魅力的なラインナップになりそうだな。夏と違いコメディー濃度は低めになる予感もする。まじめに作って笑えるのが一番いいのだが。はたして・・・。
金曜日に見る予定のテレビ『セーラー服と機関銃』(全⑦回TBSテレビ)ふーん、短期決戦で来たのかぁ。その手もあるよな。
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