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2006年10月 7日 (土)

春は牡丹、秋は萩、片平なぎさでございます。

ま、「ぼたもち」と「おはぎ」の話なんですね。石原明子(片平なぎさ)の経営する石原葬儀社のCM(フィクションです)で「お彼岸のお供えもの」にまつわるマメ知識を披露するわけです。このマクラ部分が秀逸。石仏と蝋燭の群れに囲まれたなぎささんが白装束で語りかけるのですが、この部分はサスペンスではなくてホラーです。

人類の最大の虚構とも言うべき「葬儀」を営む会社と虚構の王様である「犯罪劇」を組み合わせた素人探偵ものである。この手のフィクションが「なんで素人が犯罪捜査なんてするんだ」という疑問でのりきれない人も多いのだが、キッドの場合は「霊柩車を見たら親の死目に会えない」という迷信というフィクションのために霊柩車を見るたびに親指を隠す(にぎりこむのです)というおまじない(フィクション)をしなければならず、それが面倒といえば面倒なのであります。

昨日、ハンニバルがらみのハードな犯罪捜査(犯人探しのために刑事は死ぬ覚悟を要求される)を見た後に、この、いわば、単なる好奇心というか、余計なお世話で犯罪捜査をしていく片平・神田正輝(初代・美木良介、二代・国広富之で三代目となる恋人の医師・黒沢晴彦役、片平は21作ずーっと石原役)というコンビを見るとやや脱力感を伴うのだが、それもまたエンターティメントというものなのだなぁ。

で、『金曜プレステージ・山村美紗サスペンス赤い霊柩車21灰色の容疑者』(フジテレビ061006PM9~)原作・山村美紗、脚本・石原武龍、演出・合月勇を見た。舞台は京都だが、片平は標準語、方言担当は一級葬祭ディレクターの資格を持つ秋山専務(大村崑)である。ま、番頭はんです。他にも社員がいるのだが、山村紅葉以外には影のように存在が薄い。大村と山村は軽いつなぎのコントで脱力にさらに拍車をかけるのである。

大村・山村のコント①ぼたもちとおはぎの名称について口論する。片平の解説で納得して仲直り。②大村がカメラによりながら、机や置物などに躓き続ける。③大村が口を開きすぎ顎がはずれる。③友人の殺害現場にかけつける山村が太り気味で走れない。④大村が営業先で取引相手にカバンを持たせる。これはもうダメ人間ですわぁのレベルである。⑤間違い電話に「ソバ屋じゃありません」と大村がくりかえし、山村が「葬儀社じゃありません」と逆にボケる。⑥お客からの電話に大村が「毎度、ご愁傷様です・・・」と言ってしまう。・・・ま、一度も笑えないのだが、二人の熱演には敬意を払いたい。ストレートに笑いたいなら裏の『イロモネア』(TBSテレビ)を見るべきだろうしな。ハリセンボンでも面白いときは面白いし。TBSのお笑いネタものには珍しく企画が・・・。

いや、『赤い霊柩車』だったな。被害者は小松千春。土地つきのお嬢様で転落死。山村の華道友達で共通の友人としてナースまゆみ(北原佐和子)が登場する。もちろん、キッドが注目するのは北原佐和子である。国民的美少女以前のオスカーモデルであり、82年デビュー組の中でも美少女といえば佐和子なのである。スカウトキャラバン以前のホリプロアイドル片平なぎさ(1975スター誕生デビュー)とはいいコンビネーションなのだ。

被害者の友人でもあるナース北原は事情通で素人探偵・片平に基本情報を伝える役である。「被害者の小松も元ナースで・・・、夫(石橋保)の医者と結婚したばかり・・・、同居している母親(丘みつ子)は一度、出奔して、父親の死後、遺産目当てで戻ってきたという噂があるの。なにしろ、このお屋敷は時価数十億円はするでしょうし、しかも母親は男連れで戻ってきたの、この男がホストクラブの経営者で、女を騙すなんて朝飯前でしょ。母親はあの男に操られているんじゃないかと彼女(被害者)も言ってたし・・・」キッドが探偵なら、まず北原佐和子が怪しいと思うぞ。

第二の被害者・派遣会社社長(今村恵子)が最初に登場した時に、たくさんの葬儀の出席者の中から「あれ、あの人、誰だったかしら」とピックアップするのもナース北原である。おいおい、そりゃ、直感優れすぎだぞ。

ここよりネタバレ注意。結局、三角関係のもつれで石橋の愛人・今村が小松を殺害。スキャンダルをネタに石橋に結婚を迫り、嫌気のさした石橋に殺害されたのであった。丘は夫の家庭内暴力でやむを得ず家を出て、石橋の女癖の悪さを知って、娘の身を案じて恥ずかしながら戻ってきたそんなに悪い人じゃなかったし、丘の男も善意の幼馴染だったという真相である。・・・ええっ、その真相、怪しすぎる。だって全部、丘の口から語られるのである。そして、北原の完璧なミスリードぶり。キッドの結論としては北原・丘の共謀説が有力だな。北原が今村に小松殺害をしむけ、石橋が今村を殺害せざるを得ない状況に追い込む。なにしろ、結局、得をしたのは誰かを考えれば・・・。ま、金がすべてじゃないのですけれど。娘の遺影に涙ながらに語りかける母親。心の中で「遺産は母さんがいただいたわよ」と語っている気がしてならないキッドは大村レベルのダメ人間ですわぁ。

元アイドルとしては片平も北原も抜群の演技力である。この世界で長く生きていくためには実力が必要だということを物語るのだ。もちろん、運も大切ですがね。秋ドラマがそろそろスタートである。蒼井優、綾瀬はるか、長澤まさみ、上野樹里、志田未来、堀北真希、山田優・・・これでもかと魅力的な若手女優のラインナップ、はたして20年後に彼女たちの誰が片平なぎさのポジションにいるのかなぁ。

日曜日に見る予定のテレビ『功名が辻』(NHK総合)『あずみ』(TBSテレビ)『ライオン丸G』(テレビ東京)なんとなく豪華な三本立てで。秋の夜長なので。・・・。

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