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2006年10月13日 (金)

内山理名&鈴木えみVS柴咲コウ&蒼井優

おそろしい戦いがはじまりました。涼子VS涼子が子供のケンカに見えるほどです。

ちなみに相棒は15.5%。14才の母は19.7%でした。・・・とってる。とってる。この調子だと今夜はどんなことになっているんだ。

原作が小説VS漫画の戦い。発行部数でいえばコトーが圧倒してますがね。かたや、映画がそこそこヒット。かたや平均視聴率19%ドラマの続編。松子映画版は中谷美紀-柴咲コウのそっくりさんライン。松子ドラマは内山-鈴木の似ているといえば似ているラインである。コトーの柴咲-蒼井はダブル泣き落としで来るのだが、内山は必殺のどんな笑いなんだ天使の笑顔でいい勝負に持ち込んでいる。

で、『Dr.コトー診療所』(フジテレビ061012PM10~)原作・山田貴敏、脚本・吉田紀子、演出・中江功を見た。前作が2003年夏ドラマである。登場人物たちはほぼ持ち越しており、前作を見ている人たちはなつかしさに震える。

ここに途中参加するのが蒼井優で、大病院にいたので経験が不足しているナース・ミナ役である。前作でコトーと島民の融和、コトーと柴咲のふれあい、コトーの過去の清算などのネタは消費されているので、新人投入である。点滴ができない。手術で気絶。患者の優しさに泣き出す。ミナと呼んでと強要する、声が妙にせつなげ、ニセ看護士の容疑がかかる、子供にパンチラをサービスするなど、とんでもなく怪しいムード満載である。

一方、古参のナース柴咲は資格取得のために島を出る展開。しかし、原作によればコトーによからぬ思いを持つ医師・鳴海(堺雅人)の診療をひそかに受け、乳がんと診断されてしまう。原作通りなら手術は成功するのだが、なにしろ、原作では死んでいる母親が生きているからな、何が起きてもおかしくない。生きている朝加真由美、熱演だ。

真相を知ったゲゲゲの鬼太郎が・・・失礼、コトーが「どうして、ボクに相談してくれなかったんですかぁ」問われて柴咲嗚咽しつつ「だって、先生に胸とか見られるのはどうしてもいやだった」うんうん、そうだろう。キモいもんね・・・って違うだろう。この告白の前後の柴咲が神なみの可愛さを炸裂させる。特に正面顔はおそらく最高のアングルとライトをもらった女優歴に輝くショットだったのではないか。

時任三郎・富岡涼親子も健在で、ああ、北の国からをやろうとしているのだなぁと思う。中島みゆきはさだまさしなのかあ。どうするんだ。鬼太・・・いや、コトー、蒼井に乗り換えるのかぁ。柴咲の病状しだいなのかぁ。泉谷しげるは村長の座を狙っているのかぁ。大塚寧々の出番は多いのかぁ。・・・これは。来週も見るよ。

で、『嫌われ松子の一生』(TBSテレビ061012PM10~)原作・山田宗樹、脚本・成瀬活雄、演出・酒井聖博を見た。脚本がやや、硬い印象があるが、賛否は分かれるだろう。とにかく、原作が絶妙の上、豪華な映画版があるので気苦労があるだろうなと思う。しかし、内山も映画版の中谷と同様に「この役のための女優」であると言えるだろう。いや、この役のために生れてきたと言ってもいいのではないか。

理由。①途中経過がどうあれ、最後は汚れて死んでいる役だ。②個性的な美女である。③幸が薄いという役のキャリアが深い。最近では『大奥~華の乱~』ちょっと前なら『ハンドク!!!』『SOS』、そして『QUIZ』にいたっては財前直見のトラウマ(によって生じる分裂人格の幻影)役である。まだ、あるがこの辺にしておく。

原作は1971年に23才だった松子が2001年に53才で死亡するまでの物語である。今回は転落のきっかけとも言える校長によるレイプ未遂。未遂とは言うが出血しているので立派に犯罪だ。教え子の現金盗難事件にからんで冤罪で中学教師をクビになり、家出するところまで。

松子は一種の発達障害者のようでもあり、パニック障害者のようでもあるし、いわゆるボーダーラインの普通の人のようでもあり、単なるダメ人間ととらえることも可能で、少しまじめすきただけととらえることもでき、運がいいとか悪いとか人は時々口にするけどそういうことって確かにあると思える人だとも・・・、このあたりが原作の放つ松子のどうにでも解釈できる魔性の魅力と言える。

初回の内山は最後の謎の微笑みに至るまで松子の持つ曖昧さを完璧に演じた。

①校長と同じ部屋に宿泊することを拒否できない。②凌辱されても告発できない。③生徒を信じながら疑う ④同僚教師から窃盗 ⑤犯人じゃないのに自分を犯人だと言ってしまう ⑥妹の首を絞めて殺人未遂 ⑦父親を独り占めできないのが苦痛 ⑧生徒を真犯人だと疑う自分を信じられない ⑨やがて河原で一人泣く ⑩とにかく河原で凄い微笑みをする。

きっと置き去りにされた視聴者は山のようにいるはずで、人を置き去りにすればするほど傑作になるという哀しい宿命を背負ったドラマと思われる。でも、来週も見るよ。

妹・久美(渡辺夏菜)は実は本当に悪気がないのだが、悪気がないのに許されないことをしてしまうというのが人間というものなのだな。キッドはそういうキャリアを死ぬほど積んでいるのですごく納得できる。でもね。仕方ないじゃないですか。そういう風にしか生きられない。それも人間というものですから。たとえどれほど「あんたなんかいなくなればいいのに~」と思われようとも。

土曜日に見る予定のテレビ『たったひとつの恋』(日本テレビ)ふう。やっと折り返し地点かぁ。

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コメント

コトーvs松子…視聴率では見事コトーが
圧勝だったようですね_| ̄|○ ガクッ
理名ちゃんの好演空しく、松子は視聴者にも
嫌われてしまったのかな?ぐすん

投稿: まこ | 2006年10月13日 (金) 20時29分

まこ様、いらっしゃいませぇぇぇ。
まあ、しょうがないですよねぇ。
後は、目指せ10%ですが・・・。
脚本がもう少しテレビよりになって
演出がもう少し落ち着く。
・・・ぐらいかなぁ。
それにしても、
出て行く人とやってくる人の差がなぁ。
理名さんはもうパーフェクトな出来だった。
このまま行けば代表作になるので、
・・・なんとか、・・・ねえ・・・。10ヲ(²♢²)マツ。

投稿: キッド | 2006年10月14日 (土) 00時06分

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