卵焼きを美味しそうに食べる人は万引きはしても殺人はしませんから。(酒井法子)
う~ん。すごい。のりピーだから許される論理展開。まったく説得力ないのに納得してしまうキッドもキッドなのだが。でも人が人を信じるってこういうことなんだよなぁ。・・・おい、本当かよっ。
鉄板少女アカネでお料理ドラマの暗礁に乗り上げたキッドが一条の光を求めてやってきた新枠「火曜ドラマゴールド」ののりピーシェフドラマ。・・・う、ここでもお料理バトルが~。
その頃『役者魂!』では「浮気するのは恋の道に反するが、告げ口するのは人の道に反するんだよ~」里奈(加藤ローサ)のフリオチテンドン風味。視聴率は↘だったがこの黒歴史部分は見逃さなくってよかったと考える。
で、『火曜ドラマゴールド・出張料理人 最後の晩餐届けます』(日本テレビ061114PM9~)脚本・今井詔二、演出・井坂聡を見た。ドラコンの後のドラゴー、視聴率的にはまた苦戦っぽいスタートだが、看板替えるだけではねえ。でも、脚本が原田知世版『セーラー服と機関銃』の人でのりピー主演ということでなんだかそそられてしまいました。いじめ対策として毎年春休みに新作『セーラー服と機関銃』をやればいいのにと思っているキッドとしてはのりピー版のそれを見る気持ちでいっぱいです。・・・何じゃそりゃ。ま、今回、のりピーが機関銃を撃つことはなく、包丁持っても美味しい料理を作るだけでしたが・・・。
のりピーは人妻・神崎直。旦那は高田延彦(刑事)、子供は鈴木悠生です。川島なお美と組んで出張料理人をしていたのですが、川島なお美の「悪」な部分、営業のため、有閑マダムの成り上がりいじめに加担して料理を冒涜する・・・(例)安物のロシアチョウザメのキャビアを高級なオオチョウザメと交換して成金マダムの舌をバカにする・・・ので袂を分かちます。このあたりがのりピーの正義です。
メインの事件は親しくしていた料理人が殺人の容疑者として逃亡。卵焼きを美味しそうに食べたので殺人犯ではないと断定、警察の捜査を妨害します。このあたりがのりピーの人道主義です。もちろん真犯人は他にいてのりピーが正しいに決まっているのです。
いつも正しいのりピーですが、死んだ両親に冷たく当たった祖父には冷たい態度で接します。孫かわいさでのりピーにつきまとう料理界の大御所は藤村俊二さんです。
サイドストーリーとしてノリピーは究極の料理をさまざまな相手に訪問サービスします。料金は不明です。最初にアンケート調査で10の質問。その中に最後の晩餐は何を食べたいですか。という項目があり、それは心の求める料理だからとのりピーは言うのですが、深淵すぎてちょっと意味不明です。他に食べる人のアルバムなどを参考に作る料理をイメージします。このあたりがのりピーの天才です。
①死んだお父さんを怨んでいる嫁入り前の森口博子にはお父さんが死の直前に作ろうとしていたピーナッツ入りなますを作ってあげます。②ガンの手術を受ける、本当は優しいのに世間から怨まれている火野正平には亡き母の作った赤飯おにぎりを作ってあげます。これで一人前1万円くらいとったらキッドだったら「詐欺だーっ」と叫ぶところですが、こころに訴えかけられた森口も火野も涙を流して美味しくいただきます。
さて、袂を分かった川島がのりピーのアイディアを盗んでやりたい放題なのでテレビ番組の料理対決で決着をつけることに。審査委員長がおじいさんなので川島がクレームをつけるのですが「料理に関して贔屓しない」とおひょい宣言。そんなんで納得できるかーっ。しかも番組の途中で旦那と容疑者が「メロンコロッケが作れない」と困っていると聞き、勝負を放棄。料理番組の制作者の生活を省みないドラマ制作者の姿勢が感動的です。
ちなみにリポーター兼司会に彦摩呂を起用してそれなりにちゃんとした番組内番組でした。・・・奥さん、困るんですよね。(料理バトル番組制作者・前田耕陽)
かけつけたのりピーは「メロンを直接使っちゃダメなの。メロンパンでパン粉を作るのよ」ってそれなら電話で指示できるだろうけれどそれをしないのがのりピーの底力です。だってメロンの桂剥きの皮から真犯人を特定。犯人は桂剥きの下手な料理人だったのです。そんなやつ何人いるんだよーっなどとけして言わせないところがのりピーの神通力なのです。
最後は情にほだされたのりピーがおじいちゃんをすきやきに招待。このドラマを見た多くの家庭が今夜はすきやきに。ああ、そろそろ、お肉買いに行かなくっちゃだわ。いただきマンモスー。
結論、料理人ドラマの理想系はまだまだ捜索の余地があるようです。
容疑者が包丁持ってわが子を人質にとりながら「卵焼きを美味しそうに食べたのだから悪い人じゃない」と信じ続けるのりピー。のりピー以外にはけして演じきれない素晴らしい役柄でした。それはそれとして火曜ドラマゴールドの先行きがとても心配になったのはキッドだけではないと考えます。
サンミュージックのオシャレ小鉢として柳沢なな(87年生)がついていました。可もなく不可もなくです。
木曜日に見る予定のテレビ『だめんず・うぉ~か~』(テレビ朝日)さあ、そろそろ視聴率最下位(アンナさんのおまめを除く)の様子を見てみよう・・・。
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コメント
トラックバック、失礼します。
投稿: よしごろう | 2006年11月15日 (水) 16時03分
PPPのりPPP~よしごろう様、いらっしゃいませ~PPPのりPPP
関西支部長代理、気が向いたらまた遊びに来てくださいね。
投稿: キッド | 2006年11月15日 (水) 19時28分
トラックバックありがとうございました!
この記事、すごいおもしろかったです。
投稿: 日向充 | 2007年3月30日 (金) 19時26分
♬♬♬~日向充様、いらっしゃいませ~♬♬♬
おほめにあずかり恐縮です。
ヴァイオリンの練習、
がんばってくださいね。
またのご来訪、お待ちしています。
投稿: キッド | 2007年3月30日 (金) 23時00分