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2006年11月 1日 (水)

森迫永依のちびまる子ちゃんと姉の福田麻由子と友達の美山加恋。

豪華子役スター共演である。やがて女優となる女の子役には杉田かおる(64年生)や安達祐実(81年生)など、一斉を風靡した子役スターが過去にもあった。最近では鈴木杏(87年生)や、成海璃子(92年生)などがいるわけだが、競争の激しさなのか、システムの完成なのか、驚異的な演技力を持つ子役が続々と誕生しているのである。

『14才の母』の志田未来(93年生)だが、子役というよりはすでに主演女優の域にある。志田と『女王の教室』(05日テレ)で共演した福田麻由子(94年生)がちびまる子のお姉ちゃん「さきこ」役。今春のドラマに続いての出演。ドラマ『白夜行』で綾瀬はるかの少女時代を演じ、「やったのは私だよ」でキッドのハートを奪い、映画『下妻物語』で深田恭子の少女時代を演じ、「だって面白いから~」でキッドを驚嘆させた存在感で、まる子のはじけた演技を文字通りお姉さんとして支えている。ちなみに『役者魂!』の川島海荷も(94年生)だ。

『がきんちょリターンキッズ』で鈴木理子(95年生)と共演した美山加恋(96年生)はまる子の親友「たまちゃん」役で登場。『僕と彼女と彼女の生きる道』の凛ちゃんでブレイクしてから2年。もうすっかりベテラン感がただよっている。

そしてまる子は森迫(97年生)、『野ブタ。をプロデュース』で堀北真希の少女時代を演じ、今春のドラマでそっくりまる子になったわけだが、これだけのビッグタイトルを背負い、前回22.8%、今回17.7%を獲得して立派に仕事をしている。お分かりのように92年生まれの成海から97年生まれの森迫まで、毎年、名子役と呼ばれるクラスの子役が途切れることなく出現しているのである。もちろん、脇をしめる子役をいれればその数はかなりのものになるのだ。この状況を異常と感じるかどうかは人それぞれだが、「子役と動物には勝てない」法則はとにかく子役に限って言えば今も生きているのだった。いや、最高潮なのであった。

で、『祝アニメ放送750回記念スペシャルドラマ・ちびまる子ちゃん』(フジテレビ061031PM7~)原作・監修・さくらももこ、脚本・樫田正剛、演出・西浦正記を見た。三部構成で、各話にゲストが登場する。子役の成長を考えると森迫版はこれが最後かなぁ。

①「まる子作文に悩む」まる子の作文の宿題にさくら家が右往左往する。極めつけはおじいちゃん友蔵(モト冬樹)が年金でカウンター寿司に挑む。お姉ちゃんの失敗は「人生なんて後悔のくりかえしよ」をまる子に「毎日、失敗ばかりしている」と書かれてしまったこと。作文の評価をめぐりブー太郎一家の入浴シーンが。父(河本準一)母(大島美幸)で脱力感漂う場面を構成していた。

②「まる子、ウソをつく」まる子とはまじの恋愛スキャンダルにはじまり、まる子の家で有閑マダムごっこを展開。まる子と姫子(奥ノ矢佳奈)のはみ出し口紅に対し、とし子(朝日梨帆)とたまえはやや上品系。もう少し遊んでもよかったがたまえは「タクの主人はおならがとーってもくさいんですのよ」というセリフをもらっている。しかし、ここで食べたクッキーが他家への贈答品だったため、まる子は困った立場に。ウソをウソでかためたまちゃんにまでもウソをつかせるまる子だった。ウソがばれるきっかけとなる警官役に原田泰造。

③「さくら家、大ピンチ」夜霧よ今夜もありがとうの口笛で始まる父ひろし(高橋克実)と母すみれ(清水ミチコ)のなれそめ物語。回想シーンとして二人の美化された青春時代を玉木宏と国仲涼子が演じる。声は高橋と清水が吹き替え。なれそめがイヌのウンチだったため、お姉ちゃんは「ウンチ、ウンチ」のセリフをもらう。ま、本質的にお下品がちびまる子の売りではあるが、ややあざとすぎるぞ。翌朝、夫婦は離婚の危機に。姉妹がはなればなれになることをおそれたまる子。最初は冷たくあしらったお姉ちゃんだったが最後は二人で泣いて慰めあう。まあ、これが笑って泣けるストーリーといえばその通りである。

750回といえばおよそ、15年である。5才から見ていた子供が20才。だから「のだめ」や「たっ恋」の主人公たちはこれを見て育ったのだなあとふと思う。ま、少しおバカになってもしょうがないか。

メジャーとマイナーの基本でいうと、都会の感性はマイナーで田舎の感性はメジャーである。日本で言えば東京の人は10人に1人で、残りは地方の人だ。共感とは文字通り感性の共有であるから、メジャーの共感を得るためには地方の人は素直でいいし、東京の人はひとひねりしなければならない。その一例がちびまる子である。舞台を富士山の見える駿河の国と考えるとマイナーなのだが、一地方と考えるとそれはメジャーとなる。日本全国にちびまる子的世界があり、それが共感を誘うのである。また地方には時差が存在する。つまり、文化的後進性である。つまり、同時代であっても都会から見れば田舎は懐かしい時間を漂っている。地方はそのために「なつかしさ」というエンターティメントとしての必殺技を持っている。メジャーでなつかしい。地方の人々の持つセンスはヒット作品を作るために絶対に欠かせないということがご理解いただけるだろうか。

生粋の都会人として田舎の人はまことにうらやましいとキッドは時々思う。ちびまる子ちゃんを堪能する時は特に。

ちびまる子ちゃんの高視聴率もあってフジテレビのドラマ二本立ては『役者魂!』11.8%、『僕の歩く道』18.2%と回復。松たか子の妄想はいよいよ予言の展開になってきた。しかし、ドラマとして何かが核心からずれているような気がしてならない。天涯孤独の女性と周囲の人々の人間模様。「コトー」とある意味、まったく同じ設定だけに視聴率が半分であることは興味深い。もちろん「ダンドリ。」のせいであることも否定はしませんが。かぶりでいえば「セーラー服」も「アカネ」もヒロインが若くして両親なしという点は同じである。「14才の母」は若くして親になる話だからこれは際立つな。やはり。

木曜日に見る予定のテレビ『おみやさん』(テレビ朝日)

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コメント

がんばってね。

投稿: 香織 | 2006年12月16日 (土) 18時28分

✭✭✭~香織様、いらっしゃいませ~✭✭✭

がんばります。

投稿: キッド | 2006年12月16日 (土) 22時13分

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