彼女が私じゃないんでびっくりしたよ。(綾瀬はるか)
みなとみらいの交差点で抱き合ってキスしたから恋人だと思ったら大違いなのだが、なにしろ、あれがファーストキスなのだから、そう思ってもおかしくないし、実際、相手だって恋人だと思っているのだが、ストレートなウソでいよいよ、恋人同志を周囲が引き離す幕が上がったのです。
なにしろ、弘人(亀梨和也)がうじうじもたもたうじうじしている間に三話が重なり、ようやく、二人がその気になったのだが、この期に及んで弘人はまたもたもたなのかよっ。これ、周囲が邪魔しなくても成立しないんじゃないかと思えるほどの弘人、しっかりしなさい状態ではないですか。
しかし、辛抱しきれん状態でついに障害者(体の不自由な人たちではありません)が立ち上がった。先頭を切ったのは天使の弟(斉藤隆成)である。あいやーっ。君が邪魔するのかーっ。まあ、普通の恋愛でも恋人とのデートをキャンセルして昔の女に逢いに行くようでは、それがどんなに善意にあふれる行為だろうと、恋愛の神様は天罰を下すのである。地上の恋愛の神様もまた、それに習うわけですね。
で、『たったひとつの恋・第四話・僕の怒り、君の涙』脚本・北川悦吏子、演出・南雲聖一を見た。すべての鍵を握る男・亜裕太(平岡祐太)の視点から見てみよう。「オレの涙ぐましい献身によって、・・・一体何度、仲をとりもってやったことか、ようやく、弘人と菜緒は恋人っぽくなってきて、わたしたちこれからいいところになるはずだったのだが、そんなにうまくいってはたったひとつの恋にはならないので、なにしろ、菜緒にとっては初恋なのだから、たったと言うからには最後の恋にしなければならない。恋愛の神様のコマにすぎないオレにはなす術もなく、『妖怪大戦争』で川姫の太もものヌメヌメで河童娘ファンを悩殺した高橋真唯が元カノ、ヤンキー、美容師くずれ、貢ぎ女、ノーノーローン、ギャルでもちょっと可愛いという最悪の敵キャラ・ユキとして召喚されてたのだった」
綾瀬はるかVS高橋真唯。なんか、はさまれたらとてもこわい組合せです。
「今回、神様は本来の恋人たちを引き離すために四つのデートを用意した。オレは、まあ、どのデートも脇役として静かにみまもっていただけですけどね。一つ目のデート、恋人たちを引き合わせるために努力した甲(田中聖)とどうやらいい女の子らしい裕子のご褒美ドライブである。オレが何から何までお膳立てを整え、裕子の出方までを綿密に計算し、策を授けたので、上手くいくはずなのだが、予想以上にいい感じになったようだ」
田中聖V戸田恵梨香、焼きソバは食べたのか? それだけが気がかり。
「二つ目のデート。弘人と由緒正しく映画を見る予定が野暮用(ウソ)で弟と菜緒(綾瀬)の草野球見学デートに発展。まあ、教育的指導としてはその後、あれよあれよと破局的展開になるのは恋愛の神様の常套なので実生活においては野暮用(ウソ)でデートをキャンセルしたりしちゃだめだよ」
生まれて初めて立った打席でヒット。弟よ・・・。
「三つ目のデート。ウソをついてまでゴミ屋敷に住む元カノの家に行く弘人。そんなんじゃないとか言うのだが、下心ないとか、未練ないとか、とりあえず一回しておかないとか、オレだったらありえないですけどね」
っていうか、元カノに渡す金があるのなら田口さん他数名の従業員にボーナス出してやれよ~。地上の恋愛の神様、その点は抜かりすぎ~。
「そして、四つ目のデートは天使の発作、どうぶつ奇想天外(ウソ)・弘人の逆上、金持ちの道楽→ボランティア訂正(好きな人の言葉を忘れない綾瀬)、母(余貴美子)のある意味、余計なお世話、ある意味、先回りしすぎの老婆心、ある意味、意地悪のための意地悪なぶちこわし宣言で暗礁に乗り上げ切羽つまった弘人を救済するために裕子に菜緒の過去を教えてもらう海辺のひととき・もらい泣きデートをセッティング。ドリンクの出し入れまで気をつかうオレ。そう、オレは『たっ恋』のフロアマネージャー。神様、オレはこれでいいのでしょうか?」
ま、祐太、それが脇役っていうものだから。つらいだろうが、徹してくれ、なのだな。
ま、映画『卒業』の『スカーボローフェア』のようなのや映画『ロミオとジュリエット(オリビア版)』のメインテーマのような旋律(その気になるとはずれるのでキッドはちょっとメロディー酔いで気持ち悪くなりました)に乗せて、逃げる綾瀬、追う亀梨とドラマは急展開を迎えたのだった。
さらに帝国の要塞内では密偵からの報告をダースヘ゛・・・父・財津和夫が受けていた。本田博太郎ほどのこわさはないが、キレルとこわいいじめられっ子タイプのこわさをかもし出しているのだった。「こんな奴のために娘を育てたわけではない」のである。白血病、クジラおタク(要潤)の骨髄移植、すべてのピースがでそろい、亀梨と綾瀬の恋の試練がようやくスタートしたみたいです。そして、母、兄、本人の前でもじもじ弘人は誤解を解くことができるのか。あまりにも教科書的な・・・つづくなのね。
ま、とにかく、くれぐれも野暮用(ウソ)でデートをキャンセルしてはいけません。キッドはそれをするたびに人生の階段を転げ落ち、重傷を負いましたから、自信を持って断言することができます。・・・ってお前が反省しろっ! いっぺん死んでみるぅ? う、地獄少女・・・。
関連するキッドのブログ『・・・・・・あれ、・・・・・・・・・・違うから。(亀梨和也)』
月曜日に見る予定のテレビ『のだめカンタービレ』(フジテレビ)
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コメント
こんばんは♪
いやぁ、タイトルがいいですネ!
やっぱ、あのセリフは軽いギャグでしょうか。
笑うタイミングを逃しちゃったかなぁ。
アユタの視点ってのは斬新ですが、
デートじゃないものが混ざってるような気も。。(^^ゞ
しかし、いくら脇役とはいえ、アユタって
あれでいいんですかネ。。
妙に野暮用(ウソ)が強調されてると思ったら、
重症経験者でしたか。
僕はホントの事を言うんで、軽傷で済んでます(^^)v
投稿: テンメイ | 2006年11月 5日 (日) 04時04分
現役雑誌記者による、ブログ日記!の管理人をしています北岡です。TBありがとうございます。
うちの連中は、無粋ですからテレビドラマはほとんどみないのですけど、実は、テレビドラマの傾向というのは、社会の流れや傾向をみるには、最適なんですよね。
そうか、ここにくれば、最近のテレビドラマの傾向やら、役者さんの動向がわかるのか!いいもの、発見!
投稿: 北岡隆志 | 2006年11月 5日 (日) 07時39分
キッドさん、こんにちは。
あいかわらずキッドさんておもしろいわあ。尊敬しちゃいます。
今回は5人いっしょのシーンがなかったですね。5人で爽やか青春ラブストーリーがいいんだけどな。
亜裕太くんのポジションはおもしろくて好きですけど。
しかし、私が今回1番腹がたったのは、弘人くんの元カノの彼、あのやなやつの名前が「ヤマシタ」だったことです。なんで「ヤマシタ」なんだよ!Pちゃんへのいやがらせか!よびすてなのもはらたつし、ってか、ほかの名前にしてよ!
ドラマと関係ないところですみません。Pファンは怒っていると思いますが、もしかして私だけってことはないよね。
投稿: youko | 2006年11月 5日 (日) 14時18分
○-○)))テンメイ様、いらっしゃいませ。○-○)))
ギャグはお笑いの基本の一つですが、映画用語としてのそれは本来、めくらまし、あるいはひきつけとしてのいわば観客に対する強制的な笑いです。
コミカルなセリフまわしは当然、これに含まれる要素の一つですから、キッドは「ギャグ」であると考察します。
お笑いを分析する場合のシステムはまあ、複雑といえば複雑、単純といえば単純なのですが、キッドが基礎としているのは動物行動学的アプローチと精神生理学的アプローチ。
そして美学的アプローチになります。これに別枠として演劇論的アプローチでの補完をしています。
それらをすべて説明すると一冊本が書けますので
ここでは参考までに
動物行動学的に「お笑い」を分類した項目を記しておきますね。
①感情的優越のお笑い
②矛盾認知のお笑い
③心理的緊張発散のお笑い
④構えたお笑い
⑤つられたお笑い
⑥快(欲求充足)のお笑い
⑦複合されたお笑い
ということになります。
たとえば「他人の不幸は蜜の味」というお笑いは①プラス⑥のお笑いであり、お笑い度は高いのです。
弘人と菜緒の会話は基本的に
問題を抱えた会話ですからベースに失敗があるわけです。
これだけでも充分に「お笑い」なのですが、
それを強化して表現するために「シェーマのずれ」という
②の要素を投入する技巧を用います。
シェーマとは構図、あるいは構造の認識です。
これがズレるというのは最も安易な言葉を使うと
ボケということになります。
「気持ちのすれちがい」が問題となっているところで
「ささいな言葉使いを訂正する」のは
シェーマをずらすことになるわけです。
だから「道楽」→「ボランティア」のくだりもまた
ギャグであるということになります。
キッドが表現者としての
綾瀬はるかを高く評価するのは
こういうささいだけれども捨てがたい
コミカルな部分を
そつなく表現できるところにあります。
・・・もちろんポカリあっての評価ですけどね。
キッドの過去の出来事については・・・。
放置しておいてください。しくしくしく。
投稿: キッド | 2006年11月 5日 (日) 18時30分
✑officeM✑北岡隆志様、いらっしゃいませ✑officeM✑
これはこれは匿名社会に実名分子の方が。
ま、キッドもあんまり匿名ではないですけれども。
キッドはこの世はすべてフィクション論者なので
自称ノンフィクション分野の方は言わば天敵。
でもまあ、敵もまたフィクションなりなので大歓迎します。
本ブログはドラマだけのブログじゃありませんが
TBしてくださる方々の中にはドラマ分析のつわものが
揃っていますのでどうか訪問してみてください。
またのお運びをお待ちしています。
現実に疲れたら、すべては幻と考えることが肝心ですから。
投稿: キッド | 2006年11月 5日 (日) 18時55分
キッドさん、こんばんは!
地上の恋に空の一番きれいな星が落っこちてきましたね。
いつか星になって帰るよと暗示かと身震いしたり。
金持ちのボランティアはただ自分の空想の出来事が実現できたように、廉にもバットを振らせてあげたかった。
だけどそれが看板を蹴散らすほどの怒りになるとはそのときは思ってなかったのね。
空回りの恋はいつか破綻しそうに見えて逆に妨害するものが現れた以上、しっかりと手を結びそうです。
もう、胸わくわくです。どれだけ辛い思いをさせられるでしょう?ドSの胸はわくわく震えていますの・・。
投稿: かりん | 2006年11月 5日 (日) 18時58分
♢♦~亀~♦♢youko様、いらっしゃいませ♢♦~梨~♦♢
キャーッ!ヽ('A`)ノ ホメゴロサレマシターッ!
おひさしぶりです。
まきまきドラマをいつも浮気してすみませ~ん。
「セーラー」→「たっ恋」→「のだめ」
のローテーションに「アカネ」をいれると
キッドが破綻しそうになるので許してくださ~い。
脱落しないで「たっ恋」仲間でいてくれて
うれしいで~す。
山下と聞いただけで・・・山Pを連想するなんて。
いけませんのよ。
ここは横浜だけに元ベイスターズの山下監督。
スキンヘッドの怖い奴を連想。
ハゲてませんでしたーっ。
じゃ、山下達郎を連想。
う、竹内まりやさんが貢ぐ姿を想像。涙がとまりません。
じゃ、柔道の山下泰裕を連想。
う、こわい。大外刈り、炸裂っ!
グェッ・・・ただいま、キッド失神中・・・。
・・・も、もう、山Pでもいいや。
本当は似ても似つかぬヤンキー野郎でしたが。
・・・なるほど。たった今、
キッドは彼をヤン山と呼ぶことにしましたーっ。
投稿: キッド | 2006年11月 5日 (日) 19時36分
✿❀✿❀✿かりん様、いらっしゃいませ✿❀✿❀✿
キャー、ドSかりん様、降臨!
ムチはやめてー、ロウソクにしてーっ。
・・・失礼しました。
ようやく弘人が追いかける展開でエンジンかかってきましたねーっ。
彼女の家の前で秋風にふかれる。
うん、うん男の子はそうでなくっちゃ。
で、キッドの妄想はとめどがなくなってきましたーっ。
菜緒おばあちゃんが「誘拐が心配」と言ってましたので
菜緒パパは菜緒にシークレットサービスをつけている模様。
24時間監視警備体制です。しかし、菜緒がきっと嫌がるのでガードマンたちは隠密行動しているのです。
だから、みなとみらいのキスの時も・・・。
無線「・・・本部、本部。男性一名、急速接近」
無線「こちら、本部。繊細を報告せよ」
無線「あ、キスしました」
無線「お嬢様の様子はどうか」
無線「・・・まんざらではない模様。男性を排除しますか。どうぞ」
無線「待機されたし・・・」
無線「あ、二度目です。二度目のキス、ただ今、継続中」
無線「お嬢様の様子はどうか」
無線「・・・うっとりしている模様。男性を排除しますか。どうぞ」
無線「接近しつつ、待機。非常警戒態勢発令」
無線「あ、移動開始、二人はすっかりラブラブの模様」
無線「尾行続行。なお、男性が別行動になった場合は一名、追尾せよ」
無線「了解。一名は男性を尾行任務に移行・・・。長瀬、お前が行け」
無線「ラジャー・・・」
なお、キッドの妄想の中では警備陣はSMAPとTOKIOのメンバーで構成されています。
う、豪華すぎるラインナップ。
そ、それは妄想だからーっ。
来週、菜緒が襲われたとき、全員が登場し
ヤンキーたちをボコボコにするところをただ今、妄想中。
投稿: キッド | 2006年11月 5日 (日) 20時08分
主要キャストを見ただけで、あぁ、田中くんは可愛そうな役割なのね~と勝手に決めつけていたのですが、
気が付けば何故か平岡くんがはみ出してしまってるでは無いですかっ!!!
何じゃこりゃぁぁぁ~~~!ヽ(`⌒´メ)ノムカッ
山口県出身の彼。えぇ、県内のみならず、中国地方出身の
有名人は皆応援しますわよぉ~♪
しかしお嬢さまっていう人種は、クラシック音楽しか聞かないのだと思ってたのに、ポップスも聞くのですね~。
しかし、何故にスガシカオ?何故に福耳?
まさか空耳というボケを使いたかっただけ?
投稿: まこ | 2006年11月 6日 (月) 20時31分
●chocolate●まこ様、いらっしゃいませ●chocolate●
広島生まれの山口育ち平岡くんはジュノンですからねえ。
武田真治くんのようにひっそりと二枚目を展開中
というところでしょうか。
新人賞もらったスウィングガールズからはのだめの樹里、僕の歩く道・妹のユイカも秋ドラマはがんばっていて、平岡くんもこのままただの脇役では終らないムード。のだめもオレ様を平岡くんがやってもいいくらいだったんだけど・・・。いや、もうオレ様はオレ様以外考えられんか。
ロミジュリなら弘人の仲間が死んだりすることもありうるわけで、要と平岡が決闘して平岡死亡なんて展開も・・・。
・・・オレ様の妄想がとまりませ~ん。
スガシカオはやはり『Real Face』の作詞者としてヨイショされているのでは・・・まあ、菜緒も兄も母も知っているという『大人も好むポップス』のアーチストとして挿入・・・いや、やはり空耳→福耳でだじゃれたかったんだろうなあ。
まこ様の言う通りなのでしゅー。なにしろ、ひみつの・・・アッコちゃんですから~。
初デートのBGMにオフコースってのもいつの時代なんですか~感が漂うけど、まあ、オフコースは永遠なのかな。
流れで言うと選曲したのは亜裕太っぽい。亜裕太・・・。
亜裕太の献身ぶりが怪しい。前回の弘人のセリフから考えると女に対してはかなりミルヒなキャラクターらしいし。
当然、まだ登場していない隠し妻や、隠し恋人がいる可能性もある。なにしろ、恋人いないって一言も言ってないしな。
あるいはふたまたみまたOKのジゴロタイプ・・・。
三人とも元野球部だと木更津になってしまうが、木更津で言うとリトル山田(妻夫木聡)のようなキャラだったりして・・・。
そうか、要の彼女(がいるとして)に手を出して刺されるという展開もあるな。ああ、妄想の夜はふけますぅ~。
・・・そして要は逃亡して松子の世界へ行くのかにゃ。
投稿: キッド | 2006年11月 6日 (月) 23時18分