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2006年12月15日 (金)

祇園の女やさかい、言えへんこともあるんどす。(高岡早紀)

そんな理由で黙秘されたら捜査もへったくりもありゃしないのだが、お茶屋の女将にそう言われたら黙るのが京都府警の方針らしい。最終回なので祇園、舞妓がらみの事件である。キッドの「そうだ、京都へ行こう」のハートを直撃する展開であることは間違いないのです。

実は「松子」VS「コトー」が山場なのであるが、①今、スケジュール的に表裏視聴はきついのである。②おみやさんが最終回だ。③視聴率がついに*5.9%VS23.0%になってあまりにも松子が不憫だ。という様々な理由から今回はやめたのだが、これだけは言っておきたい。今回のコトーの終盤はあまりにもき、き、鬼太郎ーっ。なのであった。

ちなみにおみやさんは平均視聴率13.5%でフィニッシュ。相棒ほどではないが、まずまずだったのではないか。これでしばらく、渡瀬恒彦さんの「洋子」という呼びかけもお休みだ。洋子は櫻井淳子さんだが、キッドはなぜか「洋子」と呼びかける渡瀬さんの声が好きなのだなあ。どんなフェチなんだ。

で、『おみやさん・最終回スペシャル』(テレビ朝日061214PM8~)原作・石ノ森章太郎、脚本・塩田千種(第一部)、石原武龍(第二部)、監督・吉田啓一郎を見た。変則的なスペシャルで共通テーマの二本立てである。テーマは出生の秘密をめぐる母と子の葛藤である。

第一部は出産を望む母と望まない父の間に生まれた少年(松川尚瑠輝、「女王の教室」の志田未来のボーイフレンド)の物語。父は殺害、母も病死なのだが、ここからはネタバレです。父を殺したのは産婦人科の医師(中田喜子)であり、時効寸前、少年に真相を告げるために罪の告白。少年の母が殺されそうになったため、母子を守るために医師が犯行に及んだのだと告げるおみやさん。孤児の上に半分のぞまれない子供だったのは中学生の少年にとってつらいことだと思うが「君の命を守るために君のお父さんを殺さなければならなかった人を責めないでくれ。そして、君の命を命懸けで守った人がいることを忘れないでくれ」と励ます。・・・そんなこと言われてもと普通なら思うのだがおみやさんが言うのでは納得するしかないのである。

さて、少年の出産に立ち会った元・看護士で現・保母さん(西尾まり)が転落死体となって発見され、第二部のスタートである。西尾まりさんといえば、ケイゾクの柴田刑事の親友で恋人に催眠暗示をかけられ転落するので有名だが、また墜ちてしまったのだなぁ。

現場には千鳥の根付(和服の生地を使ったデザイン)が落ちていて、いよいよ話は祇園の方向へ。元・舞妓で現・お茶屋の女将(高岡)が捜査線上に浮かび上がる。根付はお茶屋のお客様への粗品だったのだ。そして、その根付は迷宮入り寸前の暴力団員構成員の殺害事件の現場で発見されたものと酷似していた。

そして女将には一人娘(小池里奈、14才の母にも出演中だが、美少女戦士セーラームーン(2004)のセーラールナであり、グラビアチャイドル系子役)がいることがある。祇園の女として子供の存在を隠してきた母に中学生の娘は憎しみを抱く。そして、殺された保母さんは家族同然の関係だった。事実をつきつけられても「言えへんものは言えまへん」なのである。祇園のしきたりは刑法を越えるのだ。さすがは京都。やがて、御茶屋の跡目を争った芸子の存在が浮上する。出生の秘密を嗅ぎつけ、恐喝、止めに入った保母さんは誤って転落なのであった。橋から勢いあまって落ちちゃうなんて。さすがだ。なかなかできることではない。そして、父親が男衆(おとこし、尾美としのり)であることがある。舞妓と男衆の色恋はご法度なので隠していたのだが、さらにそれを嗅ぎつけた暴力団員を殺してしまっていたのだった。こうして、殺人犯として逮捕直前の父親はようやく、娘に名乗りをあげることができる。

男は黙って資料室のおみやさんなのだが、逮捕直前ははげましの言葉なのである。「母を母と名乗れず、父を父と名乗れず、お母さんとお腹の中の君を守るために人を殺してしまい、ずっと君を見守り続けた人が、君の父親であることをどうか忘れないでほしい。君がどれほど愛されているかってことを」と娘をはげますのだが、京都の人間にしかわからない独特の感情が流れているのだろう。しかし、おみやさんにそう言われたら納得するしかないではないか。

関連するキッドのブログ『木曜八時か。そうだ、京都へ行こう

面白さの要素に「懐かしさプラス珍しさ」というちょっと矛盾したジャンルがある。例として「再放送」の魅力が挙げられるのだが、シリーズ展開もその口。さらに多くの日本人は京都という舞台に「懐かしさと珍しさ」を感じるのである。ま、ある意味とんでもドラマでもこういう有利な条件に支えられてある程度面白いのだなぁ。

舞妓や芸妓の世界はある意味芸能界、児童福祉法が子供に芸をしこむことを困難にさせたり、児童買春防止法が子供の色気を禁じたりして、それはまことに正しいことなのだが、そのスキマを縫って、子役があったり、ジュニアアイドルのグラビアがあったりする。そんなことを話題にすることさえ、背徳的なことなのだが、そういうグレーなゾーンにも確実に面白さは潜んでいる。それをキッドは否定しない。

土曜日に見る予定のテレビ『たったひとつの恋・最終回』(日本テレビ)純情きらり、消しゴム、エデンの園に西村京太郎。完全な包囲の中を二人の恋は突破できるのでしょうか。

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コメント

TB有難うございます。私も櫻井さんの役の洋子っていう名前を渡瀬さんがいうの好きですよ。それに、気まぐれというか、洋子お茶でも飲みに行こうか・・・って言い出すところ大好きです。私だったらもちろん!!みたいな爆。櫻井さんも好きですし、渡瀬さんがやってるおみやさんも好きなので、終わってしまって残念です。また半年後ですか…。長いですね…。

投稿: inaba | 2006年12月16日 (土) 18時47分

♧♧♧✤♧♧♧inaba様、いらっしゃいませ♧♧♧✤♧♧♧

渡瀬さんが犯人や関係者・・・
おそらく、心にわだかまりを持つ人に
とにかく語りかけるドラマ。
おいおい、それで本当に納得させられたのか・・・
と思うこともあるのですが
おみやさんがそうするのだということが大切。
人と関わるときに
キッドはつい必要以上のことを
キッドのしたいようにしてしまうのですが
やりすぎたと思った時、
まあ、おみやさんもそうだから。
と思うことにしています。

投稿: キッド | 2006年12月16日 (土) 22時32分

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