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2006年12月 4日 (月)

痛みは我慢するが腹ペコは我慢できない。

受信料の徴収に苦労するNHKの国民健康保険料(税)の徴収に苦労する地方自治体のドキュメンタリーである。先週の世界的自動車製造業者PR番組といい、アナログ断末魔のNHKの自分を見失った番組作りは続いていくのである。キッドは何度も爆笑をこらえ切れなかった。

あけて、国会では国民健康保険の問題を含む予算質疑である。予告編だったのか。

驚くほどの貧しさというものが世界一の公務員給与額をほこる日本で今日も進行しているのだ。

で、『NHKスペシャル・もう医者にかかれない~ゆきづまる国民健康保険』(NHK総合061203PM9~)ディレクター・中関武志(他)、制作統括・佐藤高彰(他)、語り・柴田祐規子、インタビュアー・堀尾正明を見た。我が国は1958年から国民皆保険を建前として、国民の健康に留意する先進国の仮面をかぶってきた。つまり、いつ病気になってもどんな人も医療を受けられるというシステムである。その中で、今回、問題とされるのが国民健康保険である。現役のサラリーマン(公務員を含む)の人々とはある意味無関係の国保。それはかっては個人経営者などのための健康保険であった。ところが、非正規雇用者の増加や、定年退職者の増加とともにその対象者は増加し、また、国家における医療費負担も大きくなったのである。

もちろん、ご存知だろうが、保険というものは用心である。つまり、ギャンブルの一種であって、危機管理の方法でもある。つまり、いつ誰が病気になるか分からないので健康な人もある程度、病気の人の負担を支えておきましょう。という助け合いの精神に基づくものだ。キッドはここ、一年、医者にかかっていないので、保険に入っていることはすごく損をしているわけである。・・・おいおい、違うだろう。

とにかく、国民健康保険の加入者の医療費は30%自己負担、45%国庫、25%保険料だったのが1984年アップルマック誕生の年にだじゃれ的にはナカソネを泣かそうね内閣が国庫負担を7%削減、38%国庫、32%保険料にした頃から溺れ始め、保険料をアップアップしなければなんともはやの状態になってしまったのである。もちろん、驚くべき無駄遣いの役人たちも松本人志が「もっとうまくできるかと思った」という驚きの白さに対する驚き顔のスカシボケ並みに爆笑なのだが、高度先進医療に金がかかり、経済格差が広がり、保険料滞納者が増えるという問題は必然的に発生してきたのである。

今回、主役は60代の福岡ドームの建設でも活躍した左官職人さん。福岡市民である。彼はヘルニアではみだした腸が腸閉塞を起こす恐れがあるため、医師に手術をすすめられている。日常的に激痛を感じることもある状態だ。しかし、彼は入院治療を受けようとしない。それは国民健康保険の対象外だからだ。保険料(税)を滞納しているからである。職人さんの仕事はいかにも腸をはみ出させるような姿勢で痛々しい。なぜ、滞納しているか、もちろん、生活が苦しいからである。「痛みは我慢できるが、ガス・水道を止められたら困る」のである。「ガス・水道費を払うと保険料は払えない」のだった。・・・ま、そうなると痛みをこらえてもらうしかないですねー(役人風)なのだが、痛々しい。

しかし、このように働いてなんとか生活もできるが保険料を払う金が足りない。という人は福岡市内の保険料滞納世帯32万の10人に1人だとしても3万人強いるのである。福岡市内に三万人もの痛みをこらえて暮らしている人の痛々しさは街の中で魔女に遭遇してかえるにしようと杖を出される前におぉっっとと通り過ぎるぐらいの緊迫感があるではないか。なお、文中に「ガキの使い」で松本人志様がネタにしていた表現が混じるのは気のせいです。

ここでNHKはそんなに大変なら全国で100万人いる生活保護者の一人になればいいのにという示唆をする。そうすれば生活保護の枠組みで医療が受けられるからである。しかし、気分はまだまだ現役職人「若いものには負けない」男には到底受け入れられない。ま、NHKとしてはそこが狙いだよな。

ここで堀尾くんは厚生労働省に素朴な疑問を「国民が医療を受け入れられない実態をどう考えるのか」とぶつける。役人は「しかし、国民保険は国民保険料を払っている人のための制度ですから」と当然の回答。「国に出来ることには限界がありますから、後は地方の自助努力におまかせする」のであった。

これに対し地方は「保険料を払えるのに払わない人からどうやって徴収するか」という対策に取り組んでいた。はい、NHKの抱える問題と接近してきました。そして、未払い者の資産調査や、取立てマニュアルの特訓などが紹介されます。なるほどと肯くNHKの顔。しかし、口から出る言葉は「心を鬼にして取り立てるんですね」それに対し地方公務員は「鬼じゃありません。結局、本人のためになるのですから」・・・キッド爆笑。

保険証の変わりに資格証明書を発行せよと国家指令。これは窓口10割支払いで保険料納入で七割返還というシステムである。そうすれば、あるくせに払わない不届き者は減るはずだという役人発想。しかし、未納者はガンガン増加。そこで地方では短期保険証という案を提示。一ヶ月分の保険料で一ヶ月の保険証発行というテクニック。ああ、小手先のやりとり。

例によって問題からは遠い立場の大学教授が発案。①医療費のみ保護という準生活保護制度の導入。試算で負担が半額になると予想。②非正規雇用者の企業負担。パートの人の健康は企業の責任という発想。・・・ま、どちらも賛否両論の分かれるところ。NHK的結論は「とにかく抜本的解決が求められる」である。どんな苦情も「明日にしましょう」という漫才的なテクニックだなぁ。

結局、短期保険証を発行されたおじいちゃん。しかし、「入院したら、退院後の生活がなぁ・・・死にたいとも思うけど、死んだら借金が返せんから、死ぬに死ねん」・・・働けど貧乏。この世のワーキングプア地獄はまだまだ続く模様。国民健康保険制度ただ今崩壊中と言うレポートでした。

関連するキッドのブログ『貧乏人は早く死ねというのと同じこと。(老テーラー)』

番組の発端はNHK生活食料番組(すごいジャンルだ)の「難問解決!ご近所の底力」「生活ほっとモーニング」に「保険料が高くて払えない」「保険証をとりあげられた」という投書が600通近く来たことだという。値上げにふみきった役人を追及するのだが、とにかく、保険料滞納者に対する視線がNHK独自の視線だったような気がしたことだけは追記しておく。まあ、気のせいかもしれませんが。

水曜日(火曜深夜)に見るテレビ『ケータイ刑事銭形雷』(TBSテレビ)

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平均年齢57才のおじんライダーです。 ちょっとお腹はふくらみぎみですが・・・ライダーのマナーは今の若い奴等にはに負けてませんよ! 毎日の生活にお役に立ちますように・・・・ [続きを読む]

受信: 2006年12月 6日 (水) 19時12分

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