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2007年1月 4日 (木)

キャッチ&リリースでござりまするな。(長澤まさみ)

Hcinhawaii0003 本題に入る前にH☆Cホノルル速報。正月三日。アンナ☆ランちゃんは幼馴染の結婚式に参列するため、カメハメハ教会へ。挙式後、日本の文化を紹介するために余興として羽子板を披露。ファンクラブ会長から贈られた特製あんぱんち羽子板とお気楽羽根を使い、ろーじー様と羽根突きの実演。打たれているのはお気楽社長ではなく、あくまで羽根です。アンナ☆ランちゃん「華麗なる勝利なのでーす」ろーじー「結局・・・・一族ネタかぁ」

では本題に入ります。正しくはひろ子(光秀の妻)「釣りに行きましょう」光秀「殺生はしたくない・・・釣ってすぐ逃がすとしよう」です。ま、どっちにしろ、とんでも時代劇なのでたいして違いはないのですが。

で、『新春ドラマスペシャル・明智光秀・神に愛されなかった男』(フジテレビ070103PM9~)企画・石原隆、脚本・十川誠志、演出・西谷弘を見た。ま、そもそも歴史というものはフィクションですから、どんなデタラメもOKなのですが、定番と考えると、それはどうかな・・・と思うシーンが多ければ多いほどお客は逃げると思います。演出としては暗い夜景や室内の描写のこだわりが過ぎ、ちょっと見難かった。

ただし、出演者は豪華。明智光秀に唐沢寿明、妻ひろ子が長澤まさみ。娘たまに佐々木麻緒(相棒Ⅴ元日スペシャルからここ)。甥で養子の秀満に大泉洋。織田信長に上川隆也。羽柴秀吉に柳葉敏郎。おねに小西真奈美、丹羽長秀に本田博太郎である。

ま、どうやってもダイジェストなのだが、詰め込めるだけ詰め込んだ感はある。長澤まさみを起用したのであれば青春ものにしてもよかったのだが、カット数から言って長澤まさみはあまりスケジュールをくれなかったようだ。

愛妻家・光秀としてはちょっとものたりなかった。貧乏流浪中ひろ子が髪を売るくだりなんかは定番としては落としてはいけないと思う。魔王・信長、天才・秀吉、秀才・光秀という色彩で描くにしてもやや中途半端の感がある。筋立てとして「海には土地によって色が変わる」というひろ子の感性と「瑠璃色の海を見たい」という信長の気性とのはざまで揺れ動く光秀がついに「金柑として猿に食らわれよう」とする滅びの美学の物語なのだが、ま、伝わっていないと考えます。

ひろ子の回想を除けば、織田に仕官して山崎の戦いに敗れるまでの14年間の物語。定番としては足利義昭(谷原章介)との葛藤(ただし、おんぶで脱出なし)、金ケ崎退却戦の秀吉殿助成(ますまず)、叡山焼き討ちの指揮(ただし、最後までへたれ・・・苦笑)、坂本城築城(ただし農民に土下座・・・失笑)。武田壊滅の宴。本能寺の変(ただし、信長と直接対話・・・微笑)、山崎の戦(ただし、秀吉との鉄砲一騎打ち・・・爆笑)となかなかにとんでもない展開であった。

信長が爪弾くチェンパロの音色はなかなかに、せつない魔王の心情を物語る。「そんなこともわからんのか」と絶望する信長に「理解できないビジョンは無に等しい」と独善的に信長の形成する未来を解釈する光秀。日本が大英帝国になる可能性を小心者がつみとる物語としては非常に明確なのだが、そう理解するものは少ないのではないか。

当時、鉄甲船は世界にもなく、銃の生産量は世界一、銃の武装兵数も世界一であった信長軍団が、世界征服に進出していればまったく違う歴史があったのだが、それはまた夢のまた夢である。少なくとも尾張弁が英語に変わる可能性はあり、全世界でみんながみゃーみゃー言ってたかもしれないと思うとちょっとうれしいのである。

下層民の哀しさで限界のあった秀吉のように朝鮮半島から大陸へという進路をとらず、南洋から太平洋、そして新大陸へと信長が侵攻した可能性は充分に考えられ、織田天国が形成された歴史。想像しただけで快感だ。おそらく、月にも一世紀は早く到達することになっただろう。そういう意味では明智光秀は日本国にとって非常に痛い存在なのだが、まあ、光秀を生んでしまう日本的土壌というものもまた必然なのかもしれない。

主を失った安土城でチェンパロを信長よりさらに拙く弾く光秀。それは「とりかえしのつかないことをしてしまった男」の哀愁が漂う。光秀の謎は多いが、それというのも輝かしい日本の未来を奪う分岐点に光秀が立ってしまったからだとキッドは思うのだなぁ。

信長を殺した後、光秀は我を失い、味方を失い、そして数日で命を失う。哀れである。

関連するキッドのブログ『スペシャルドラマ・信長の棺

長澤まさみと唐沢寿明のラブシーンは長澤が唐沢の手をとって頬にあてしなだけかかるというソフトなものだったが、ま、しょうがないところなのでしょうね。東宝芸能さん。

金曜日に見る予定のテレビ『花より男子2』(TBSテレビ)VS『悪魔が来たりて笛を吹く』(フジテレビ)なるほど冬ドラマ第一弾、ジャニVSジャニ、井上VS国仲なのですねーっ。とてもまぐろまでは手がまわらない。渡さん以下ごめんなさーい。

ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。

皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。

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コメント

こんばんはです。

個々の戦闘シーンはなかなかいい味を出しているものの
兵での合戦ではアップのシーンが多く、大軍らしさを割愛した事で
なんかこじんまりしたような感じがしました。
フジでこの手の時代の歴史人物を扱うドラマは
難しいかもしれんというのを実感した今日この頃です。

池波正太郎や藤沢周平原作の剣術をメインにしたドラマの方がいいかもしれんですね。

ただ、明智光秀が信長の南蛮人を信用する事で
南蛮人に日本を奪われるかもしれないと危機感を抱いたという点については
ありえるかもしれんと思いました。

たしか最近の歴史の研究で宣教師として有名なフランシスコ=ザビエルは
キリスト教の布教の最中、日本の情報を母国に
「攻め込んで要塞をつくるなら天草がいい」とか知らせていたようで。


そういえば唐沢さん、大泉さん、谷原さんは「小早川伸木」関連でしたねぇ。
だから主人公はバカがつくくらいとってもイイ人だったのかもしれんですね(苦笑)

投稿: ikasama4 | 2007年1月 6日 (土) 01時00分

✥✥✥ピーポ✥✥✥ikasama4様、いらっしゃいませ✥✥✥ピーポ✥✥✥

そうですねぇ。民放の限界はありますね。
ただし、もう少ししぼりこんで
若き日の明智光秀を中心にやれば
娯楽作品にはなったと思います。
光秀が秀吉に天下を譲ったという妄想を
描きたいがための
作品になってしまったので
やや、通俗的な光秀のように
理屈っぽい仕上がりになってしまったようです。

戦闘も叡山と本能寺、そして山崎の合戦。
あるいは丹波攻略戦のいずれかひとつを
じっくり描くだけでよかったと思います。
光秀はクリスチャンで
黒幕はイスパニヤという説もあるので
本当になんでもありの本能寺ですね。

イメージ戦略部長、
ファンクラブ関連のお仕事ご苦労様です。
黒い会員証、オツです。
キッドは今、ハワイ報告で手一杯ですが
明日のランちゃん編では
ikasama423先生のイラストを
大胆加工させてもらうつもりです。
どうかご容赦ください。

沖縄-ハワイとオフの時間を目一杯つかってしまったので
速報はしばらくお休みする予定。
そろそろ、新しいメンバーの妄想もしなければ
いけないようだし・・・。

おおまかなところでは1月末レコードデビュー。
2月歌番組出演。
ここが一番、著作権的に悩むところですねーっ。
ま、ゲリラしちゃいそうだけど・・・。
3月に全国縦断ライブ桜前線追いかけて。
そして春休み主演映画・・・。
うーん。ハードスケジュール。
次は新曲のステージ衣装ですかね。
バレンタインモードとか。
お姫様ドレスとか。
あず先生の新曲によっても・・・。

ikasama4様、くれぐれもご自愛くださいね。

投稿: キッド | 2007年1月 6日 (土) 01時40分

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