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2007年2月28日 (水)

・・・ごめんなさい。よけいなことをしちゃったみたい。(釈由美子)

こんなに言いたいことが言えない主人公がかってあっただろうか。そういう意味ではすごいな。しかも言いたいことが言えないどころか。自分が何を言いたいのかもわかっていない主人公なのである。そういう意味でもすごいな・・・。そして、「できればお仕事でいろいろ大変なのはいやなのやさしさに包まれていたいの」という本心を隠し持つキャラクターって・・・ひょっとしてみんなはコレに感情移入するはずだという確信があるのか。なるほどな。発達障害の物語なのか。これは。「結婚できない男」(晩婚化)「僕の歩く道」(自閉症)と来ているのだからそう来ても不思議ではないな。

「恋に燃え仕事に燃えるのが生きてるってことなのよ」を体現して理想の恋も理想の仕事も失った困った脇役・川村(真矢みき)と「その場その場の人の言うなりに生きてます」で結局どこかで袋小路に追い詰められる困った主役・月山(釈)である。二人とも調整者としての編集者にはあまり向いてないな。

ここまで釈は「花園ゆり子の代役をひきうける」→「ファンをだませなくなりぶちこわし」、「ドラマ化の担当を引き受ける」→「原作改変を受け入れられずぶちこわし」と二回続けてぶちこわしている。その原因は突然、言いたいことを言ってしまうという病気のせいなのだな。たえがたきをたえ、しのびがたきをしのんでいるのに突然、爆発する。ま、日本人らしいのですかな。それは。ああ、困ったやつなのだなぁ。あんぱんち様を発見できないのも困ったことなのだが。

で、『ヒミツの花園・第8話』(フジテレビ070227PM10~)脚本・永田優子、演出・二宮浩行を見た。突然、嵐のように恋愛ドラマにシフトする今回。いや、最初からそうだったんですけどね。で、色恋沙汰からは程遠い、小学生の初恋モードなので、週刊誌の見出し的な恋愛力の高さを誇る川村がすべてを仕切り始めるのである。「えーっ、じゃ、長男狙いなんだーっ。違うって、何とぼけてんのよーっ。泣きながら胸に飛び込んだんでしょ。それ、もう、好きですって告白してるのと同じじゃない。鈍い鈍いって思ってたけど、拝啓、父上様のニノより鈍いわー。もう、ちょっとでも自分の心に恋愛の気配があったら、自分で勝手にとことん萌えて登りつめるのが女ってもんでしょう。決まり。ツキヤマ、あなたは長男にぞっこん。ちなみに私は三男狙いねーっ」なのであった。月山としてはおどおどとするしかないのである。

そして、突然「花園のヒミツ」を暴露する週刊誌発売。テレビのワイドショーでも取り上げている。うーん。これを取り上げるのは相当に人気がある必要があり、あるいはファンが女だと信じてツボを買わされたとか、そういう社会的な悪である必要があると思うが、ま、いいか。とにかく、イメージダウンの方向に進んでいるわけだ。それはリークした週刊チャーミー編集長の思惑の外であったらしい。早速、月山に「イメージアップのための正体紹介取材記事」を命じる。いつもの月山。「えーと、長男の人が秘密を守るのに固執してて、それに表に出るのをひどく警戒しているので無理だと思いますが、そう言っても許してくれないんですよね。分かりました。この場はとりあえず月山的には了解です」

珍しく、編集長が自ら、説得に乗り出す。四男が超能力で「信用できない」と言い出してマスコミ批判開始である。「マスコミは大衆を相手にするビジネスである。大衆は愚かで嫉妬深く劣っているために善きもの美しいもの優れているものに憧れるがたちまちつぶしにかかる。マスコミは商売である以上、そういう情報の売り方しかできないのだ」・・・いや、陽(本郷奏多)くん、その通りだけど、みんな、そうやってオマンマ食べているんだから、ほどほどにね。・・・とにかく「これ一回の特例で」ということで認めてもらうことができる。いつもの月山「きっと、次もあるんだけど、とにかく、今は一回ってことでOKとれて、で、約束やぶることになって、私が責められて・・・了解です」

ミニコント。ナウシカみたいな変な帽子の女・みすず(松岡璃奈子)がペット(山本裕典)にエサの週刊誌を与える。ヤギじゃないので食べない。

乗り込んできたイケメン紹介記事のプロフェッショナル・川村とスタッフ一同。四兄弟をその気にさせるために「あー、いー、すてきー、きてるー、もー、さいこう」と卑猥な言葉で攻め立てる。ついに全員がまんざらでもない様子に。ここで陽が「普段着の家族写真撮影」を提案する。そうか。片岡家にはカメラがなかったのだな。

ミニコント。小料理屋「みなえ」のママ・美那絵(滝沢沙織)は龍二のためにサインを求める。謎の男は泣いている。

売り上げ倍増である。喜ぶ編集長。作家はベストセラーよりもロングセラーが欲しいものだ。一年で一億円よりも一千万円ずつ十年の方がいいのだ。累進課税だからである。しかし、サラリーマンは売り上げイコール出世のための得点なのでそんな都合はかんがえない。

ミニコント。石仏と花園ゆり子で企画を出せと部下にせまる川村。この企画を口実に三男の手を握る川村。それを目撃する元・婚約者・田中(寺島進)。

やはり、一度ではすまなかった取材。ここでノリノリの二男・三男と長男・四男に亀裂が入る。二男・三男はちやほやされることに有頂天になり、仕事をほったらかしにする始末。長男は月山にクレームをつける。「一回の約束だったじゃないですか」月山「あー、やっぱり、こうなると思ってたの。了解」「了解ってなんですかーっ」「わかりたいんです」「そんなこと軽々しく言う・・・」最近、月山贔屓の四男が「言いすぎだよ」と長男をたしなめる。

四男抜きの場面で上の三人のケンカが勃発。「約束を忘れたのか」「大丈夫さ。15年前のことなんてみんな忘れてる」「忘れない人間もいる。俺は忘れない」ここで釈が「やめてくださいっ」である。四男が聞いていたじゃないのだな。次男(池田鉄洋)が退却。三男(要潤)が退却して残された釈と航(堺雅人)。航はついに譲れない一線を越えた釈を突き放す。「あなたが来てから家族はめちゃくちゃになった。もう、来ないでください」「・・・・・・・・・・・・・・・・・えーっ・・・了解です」釈は返さなければならないどうやら好きになった人のハンカチをテーブルに置きました。そしてスリッパをそろえてヒミツの花園を去って行きます。

追いかけてくるとにかく女性には冷たくできない三男。そして振り返った釈の目には涙。差し伸べた手を振り払う釈。「もう、何もかも了解したのです。でもあなたのその手は了解できないのです・・・」うわーっ、釈が初めて主人公に見えた瞬間。一方、弟思いの航は追憶にひたる。出生のヒミツか。出生のヒミツなのか。四男はじいさんの子供だったのか?・・・ちがうよねでつづくである。

関連するキッドのブログ『第七話のレビュー

翼の折れた天使たちの第二シリーズ。石原さとみの「衝動」に続いて戸田恵梨香の「サクラ」なのだが、木南晴夏が出ていたこと以外には特に。香里奈の回には岩佐真悠子も出るわけだが・・・。岩佐とか木南とかが二番手でいいのかっ。

木曜日に見る予定のテレビ『拝啓、父上様』(フジテレビ)

ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。

皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。

Hcinhawaii0088 H☆C関連情報。ヒミツの花園は沖縄では深夜一時からやっているらしいと出演者のあんぱんち様が言っている。そういうあんぱんち様とH☆C関係者は「ファンの集い~H☆Cと沖縄ツアー」で沖縄にいるらしい。一同に会した関係者の記念写真。じいやも時々、関係者の名前を間違えるほど・・・いつもだろう・・・大所帯になっているのだなぁ。

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2007年2月27日 (火)

オカンに死なれた方がずっと迷惑たい!(速水もこみち)

いよいよ、佳境なのである。永遠の別れ-死-の匂いが漂いはじめたのである。昔々、『マミー・ブルー』というポップスがヒットしたとき、キッドがオー、マミー、オーマミーマミーブルーオーマミーブルーと鼻歌していると幼い弟がその歌は「やめてー」と哀願した。「どうして?」と聞くと「ママが死んじゃう歌なんでしょう」と言う。どこかで耳にかじったらしい。確かに「お母さんが真っ青になった」のは死んだからである。母の死を悼む歌なのである。それが弟には果てしなく恐ろしかったらしい。そうだ。母を持つに者に限って言えば、それは自分の死と等しいほどに「こわい」ことと言えるかもしれない。

「こわい」から「見ない」というのがこの名作ドラマの視聴率に反映しているのではないか。「こわいものみたさ」という根性はないのかっとキッドは思う。

本題に入る前の恒例の週末視聴率チェック。「わるいやつら」↗*8.7%(そろそろ結末に向かい、ちょっぴり盛り上がってきた)、「花より男子2」↗22.7%(しげるしげるしげるーっで華麗を抜き去った)、「只野」↘13.7%(微下げ。しかし平均はほぼ14%である)、「新・細うで」*6.4%(ふるわず)、「隠し剣」14.4%(まあまあ)、「演歌の女王」↗*9.1%(あがったーっ。しかし、あずさ2号は演歌ではない)、「ハゲタカ」↘*7.3%(浮遊しているな)、「ローレライ」14.8%(こっちに流れたのかな。それにしてもこの程度が絶賛されるとは・・・)、「風林火山」↘19.4%(意外だな。戦が地味なのか。あまりにもマイナーすぎたか)、「華麗なる一族」↘21.1%(ふー。アンナ様のためにもこれ以上は落せない)、「スウィングカールズ」13.4%(のだめーっ。ミツー。アユター。なんどめだ。あ、あるある枠か)

で、『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン・第8話』(フジテレビ070226PM9~)原作・リリー・フランキー、脚本・大島里美、久保田哲史を見た。今回、時々、オトン(泉谷しげる)である。今はどうだか知らないが、30代半ばの泉谷さんは愛妻家だった。「今でも手をつないで寝てる」と言っていた。だから、今回の演技は自然体だったと思う。

オカン(倍賞美津子)とマーくん(速水)との東京同棲生活。鳴沢(平岡祐太)の紹介してくれた新しい仕事も「一時間遅刻が基本なので三時の会議に二時に呼ばれて三時半に到着する」マーくんだけどそこそこ順調。彼女のまなみ(香椎由宇)もローレライを終えて生き残ったのである。特殊潜航艇の航続距離があまりなさそうだったので心配だった。しかし、幸福はつかのまなのである。オカンのガン再発。

声を失うことを怖れるオカンはかたくなに手術を拒否する。オトンに電話してもノミ屋などの稼業が忙しく・・・あるいはこわいので・・・「そっちはそっちでやれや」である。なお、電話したのが夜なのに競馬やってんのかよというツッコミは東京と九州の時差、あるいは録画をチェックしながら、翌日の受付をしていたと脳内補完するように。じゃあまたねのオバン(浅田美代子)が上京。説得に加わる。「ごはんできた」も「お風呂沸いた」も「起きんしゃい」も「マーくん」も言えずに優しいマーくんに迷惑ばかりをかけたくないというオカン。後ろで立ち聞きのマーくん。二夜連続寅さんで「オカン、家族やろ、迷惑ってなんね」である。そして、ついに説得成功。さっそく、オカンオリジナル手話が編み出されていた。

手術のために声を失うかもしれないオカンのために歌い納めカラオケ大会開催。ここでかくし味がある。かくし味はあくまで隠されているのだが、一味違うのである。おかんの歌う歌は『うそ』(中条きよし・1974)である。「折れたタバコの吸殻であなたの嘘がわかるのよ 誰かいい人出来たのね出来たのね」である。オトンには別の家族があるのである。そして、オカンのシンボルとして・・・男女雇用機会均等法からこっち薄れつつあるが・・・「エプロン」が挿入される。「ああ、エプロン姿がよく似合う」である。オカンの割烹着、何着持ってるんだという疑問はさておき、「今度はマーくん」と指名されてマーくんが歌うのは『夜の銀狐』(森雄二とサザンクロス・1969)である。「淋しくないかい うわべの恋は こころをかくして 踊っていても ソーロ・グリス・デ・ラ・ノーチェ 信じておくれよ」である。独身女性を口説く歌なのである。で、この歌をDNA的にありえないとウワサされる(キッドは全然ありえると思う)マーくんのオトンが同じ時に違う場所で歌っている。この歌を最後までしっかり歌いきるとこうなるのである。「愛しているのさ きれいな服も すてきだけれど 似合うと思うよ エプロン姿」・・・なのである。

東京タワーの見える名医のいる病院に入院したオカン。明日は手術という日にオトンが上京する。マーくんの子供の頃の思い出。ひさしぶりの少年マーくん(広田亮平)登場である。ついでにオトンのオカン(佐々木すみ江)も登場。夜中に酒乱と化して、マーくん母子を襲うオトン。障子をやぶり突き出す手は映画『シャイニング』である。鍵かかってないですけど。そして「みやげじゃー」と焼き鳥をマーくんの口に突っ込む。おびえるマーくん。ま、キッドなら間を置いて、もぐもぐと食べ、「うまかー」と言いますが・・・。

偶然、オトンを出迎えた腹ペコトリオはすっかりびびり、徳本(高岡蒼甫)が「モノホンじゃん」とお墨付きを与える展開。とにかく、体から魔獣の匂いがするのであろう。すっかり手懐けられる腹ペコトリオ。「マーくん以上のマイペースじゃん」なのである。見舞いに行こうと誘うマーくんにオトンは「腹が減った」とこばみ、ぐずぐずとして病院に向かわない・・・こわいのだな。こわくて・・・照れくさいのである。

サイドストーリーとしてまなみとまなみの母(朝加真由美)の物語が挿入される。函館らしき町で旅館を営む母。経営が苦しいらしい。心細くて娘に「帰ってきてほしい」のである。入院中のオカンとうさぎリンゴを食べながら「私、故郷の母から逃げてマーくんのお母さんのところにいるんです・・・」というまなみに「家族はむずかしいけんね。でも弱ったときは家族の笑顔が一番たい。笑顔が100点」と諭すのだった。まなみ、リンゴ持って帰郷。母となんとなく和む。旅館の女将としてはまなみ母、髪型がちょっとやつれすぎ、それじゃあ、客が逃げるけんね。

結局、朝になっても帰らないオトン。「まったく、もう」と頬をふくらませながら、病院にいくと売店でオトンとオカンがデートをしている。幸せそうなオカン。まったく、男と女ってやつは・・・泣かせるじゃん。

長期手術のために一端帰宅するマーくんとオトン。いや、時間があれば病院で待機していてもいいと思うけれど・・・。部屋に帰ったオトンは眠ってしまう。周囲にはマーくんの作品が散らばっている。かって絵を描いていた父を思い出すマーくん。まったく、父と息子ってやつは・・・泣かせるじゃん。

オトンに添い寝するマーくん。・・・おいおい。ハッと気がつくと「おあ゛ーっ、遅刻じゃーっ」である。8時に戻る予定が10時半だった。街を走る父と息子。手術の担当医も帰宅する始末。病室に眠る母。生きていた。「ナースステーションで聞いたが手術は成功。声も大丈夫らしい」とオトン。「よかったねー」とオカンをつかむマーくん。オカンは筆談で「いたい・やめれ」である。手鏡をのぞきこむオカン。そこには東京タワーが映っていた。バラバラだった家族が東京タワーに吸い寄せられるように集まってきた・・・飛んで火に入る夏の虫なのか・・・「家族を幸せにするのが一番大切で一番難しい」・・・でつづくである。

関連するキッドのブログ『第七話のレビュー

ちなみに今回の視聴率は↘14.4%で微下げである。ここまで最高は4話の16%なのであるが、これは祖母の死の直後、オカンの発病までのダレ場だった。みんな、「こわい」のか。「こわくてドラマが見れない」ほどに「臆病ものなのか・・・」とキッドはちょっぴり思う。

水曜日に見る予定のテレビ『ハケンの品格』(日本テレビ)

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2007年2月26日 (月)

ごめん・・・・・・・・僕は父のようには生きられない・・・・・・・・・。(木村拓哉)

・・・えーと、父が愛人同居してるって鉄平(木村)は芙佐子(稲森いずみ)に告白しているんだっけ? キッドとしたことが思い出せない。愛人(高須相子・鈴木京香)が二人の仲を引き裂いたことを告げた時に正体ばらしていたか。一応、大川(西田敏行)の臨終後の病院の庭で匂わせているけれど・・・。なんだか、そんなこと言われても芙佐子は「???」と思うようなセリフだ。仮に愛人と知っているとすると「君を愛人にはできない」という意味になるよな。「妻を裏切れない」というためにはもう少し思慮あるセリフの方が良かったのではないか・・・。キッドが直感的に思ったことは「かって愛した女にヨリを戻したいと言われてそれができないこと」も父親のせいだ・・・と鉄平が言ったということ。それってカッコイイのか?

鉄平を主役にして、すべての軌道修正が終ったと思われる今回。このセリフが最後の膿なのかもしれないなぁ。恋さえも「あの悪魔のような父親」が引き裂いたのだということを強調しようとするあまりに変なセリフになってしまったようである。「僕にできることは何でもする」と言った後だけにあまりにもつれないセリフだぞ。「それだけはできない・・・」という苦渋はないのか・・・。

今回、イーグルスの「ならず者」がかかるのはこのシーンである。テンメイ様の言う絶望者あるいは絶望的な賭けをする者のテーマとすると、ここで絶望的な賭けをしているのは芙佐子なのか。それともその賭けに答えることのできない鉄平の絶望なのか。この後、ほとんど、ドラマオリジナルのキャラクターとなっている芙佐子は重要な情報を鉄平にもたらす。一体、結末がどうなるのか、全く分からなくなる展開であり、連続ドラマとしてのスタッフの賭けは成功したように見えるのだが・・・。

で、『華麗なる一族・第七話』(TBSテレビ070225PM9~)原作・山崎豊子、脚本・橋本裕志、演出・福澤克雄(他)を見た。ちなみにもう一人の演出家は山室大輔である。さて、この物語で鉄平を愛しながら、妻に中絶をせまる歪んだ精神の持ち主・銀平(山本耕史)もまた原作から遠く離れた展開を見せていくのだが、そんな銀平は輝けるヒーローである鉄平の前ではいつも明るい笑顔を見せる。銀平もまた一子や二子と同様に鉄平萌えのようである。キムタクが主人公であるということは本当に大変なことだな。

今回はいわゆる一つの死亡フラグをたてるために鉄平、銀平、六平(玄さん)がトリオでそろうのであるが、ナレーション(倍賞千恵子)は淡々と前回から「二ヶ月あまりが経過している」と告げる。五月である。昼夜兼行の突貫工事が二ヶ月も続いたら、現場は相当に殺気立っているはずだが、昼飯時にじゃんけんで・・・演歌の女王のヒトシを想起する人間が少ないのはラッキーだった・・・昼飯代を賭けるのである。和気藹々である。兄は弟に相談し、はさみ(チョキ)を出す指示を受け勝利する。そして、勝ちながら奢るのである。そんなにかっこよくなくてもいいだろうというぐらいかっこいいのである。

ここは鉄平がドライな人間に見えないための工夫と言えるだろう。この後に起こる出来事を考えれば、このあたりには次のようなことがあったはずなのである。鉄平「作業工程が遅れてるじゃないかっ」一之瀬工場長(平泉成)「しかし、夜間工事には照明ひとつとっても限界があり・・・」鉄平「そんな言い訳はたくさんなんだよ」一之瀬「しかし、安全に作業を続けるためには・・・」鉄平「安全? 安全なんて二の次だろう。会社が・・・僕の夢がつぶれるかどうかの瀬戸際なんだ。間に合わなければすべては水の泡なんだよ。何がどうなろうともやるんだ。やりぬくんだ」一之瀬「わかりました」鉄平「じゃ、僕は現場にネジまきに行ってきますから・・・まったく、ある程度、無理をしなきゃ予定通りには行かないんですよ。安全よりも作業効率が大事なんです」

一方、二子(相武紗季)は鉄平のためと閨閥作りのお見合いをする。ここでは一之瀬の息子(成宮寛貴)にはこっそりなのだろうが、二人の交際経過から言って次のような会話があってもおかしくない。二子「一応、お見合いをするけど、あくまで形式だけだから」一之瀬の息子「でも、もしも、相手が・・・」二子「何、言ってるのよ。これは鉄平お兄様のためなのよ」一之瀬「でも、専務(鉄平)は鉄のことしか、頭にないからな。僕らのことなんて気にかけてくれないんじゃ」二子「まあ、何を言ってるの、鉄平お兄様がそんなはずあるわけないじゃないの・・・」一之瀬の息子「・・・・・・・」

さて、大介(北大路欣也)は着々と阪神特殊製鋼を倒産させて大同銀行を飲み込むための密会を繰り広げる。ある意味ライバル会社である帝国製鉄と密談。「高炉建設の頓挫」のための人夫の引き抜きの算段。そして大同銀行専務(笑福亭鶴瓶)と合併後の主導権をめぐる密約。二子のお見合いに同席後、相子との語らい。すべては悪役の陰謀の匂いを充満させている。

そこで挿入される芙佐子の養母(多岐川裕美)のお見舞いを兼ねた過去との決別なのである。養母の病室ではしつこく「彼女が握っている秘密のあること」を提示する。これはオリジナルの要素なので注意深いしつこさなのである。それを補うための「芙佐子のせつない恋の行方~引き裂かれた恋人たちのその後」が展開される。「あの日、本当は会えたらいいと思っていた。奥様と一緒のあなたを見たら決別ができるかと・・・。でも、その後、あなたと何度か会うたびに、あなたを慕う気持ちがふくらんで・・・」しかし、鉄平はほとんど無言で彼女の愛を拒絶するのだった。その理由が「父親」であると言うのはちょっとやりすぎだと思うのだが、「父親」のために「不幸に追い詰められていく英雄」という物語のためには仕方がないのかもしれない。

そして、「デスペラード」の後半は「順調に完成に向かう高炉。さらに海外進出の再開も・・・」という鉄平の勝利の方向へ向かう。作業工程の3/4というのは山を越えたというべき6月なのである。第二の死亡フラグとして大同銀行頭取(柳葉敏郎)との「みんなで記念写真」に玄さんが参加するのだった。

ここで敵役と化した大介側は逆転前のピンチに陥る。「倒産するはずの鉄平の会社が成功してしまいそうになる」のである。このため、大同銀行専務からは「負け戦には参加できない」と云われ、相子までが二子に「お兄様の会社が成功すれば政略結婚は必要ないでしょう」言われてしまう。鉄平は素知らぬ顔で自分では何もしないのだが「お見合いさせられて心配していたのに元気いいじゃないか」なのだが・・・ああ、しつこいようだがヒトシの匂いが漂うのだよなぁ・・・。

そして、気が早い「高炉完成の前祝の夜」である。そこで大介は命の大切さを知らない銀平のために大切なものを失う。それは銀平の子供。大介の孫の命だった。家庭を大事にして仕事に情熱を燃やす英雄との対比のためにやりたい放題とも言える。ここで動転した大介は場所柄をわきまえず「鉄平なんかできればこの世から消えてしまえばいいと思っている」と発言。それを鉄平に聞かれてしまう。まあ、フーテンの寅さんで言うとおいちゃんが「寅ってやつは本当にどうしようもないバカだねっ」というとふすまが開いて寅さんか顔を出すというシーンなのでキッドとしてはギャハハでしたけれど・・・。

「お父さんは本当に僕のことを嫌ってたんだ」という鉄平を夜景のきれいな庭で妻(長谷川京子)が慰めるという「嵐の前の静けさ」である。「あなたを誇りに思っていますから」という職場の現実を知らない昭和40年代の専業主婦しかもお嬢様出身として輝くセリフを残す。

そして美しい大爆発でスペクタクルへ突入。爆発を知った相子は驚愕と限りなくポーカーフェイスに近い微笑みをたたえ、大介は「天は我に味方したか」とつぶやく。八甲田山では見放されていたのだが・・・。そして、銀平は「うははぁん」と発狂し、鉄平は「ウソだろ」とあくまで他人事なのであった。

そして時代考証に熱心な人々がそんな消防車があるか、そんな救急車があるか、作業員がパステルカラーの作業衣の背中に昇竜の刺繍なんてしているかなどとつぶやく間に玄さんは最後の死亡フラグ「若、わかったな、ここはワイにまかせとけっ」を残し爆死。

さあ、困ったときのナレーションであるハウルの悪事を包み隠す淡々とした口ぶりで「鉄平は不眠不休で被害者たちの見舞い、弔問、警察の事情聴取、関係各社への事情説明と対応に追われ苦しい時間をすごす」のだった。

次に二子が「結婚を決意」して一之瀬の息子と不本意ながら「女は時々ウソをつく」というウソまでついてお兄様の犠牲になるほどお兄様は魅力的であり、また、本人は自分に命を捧げた玄さんとの美しい回想にひたるのだった。

いや、常識的に考えて帝国製鉄による破壊工作の可能性を除けば、「昼夜兼行の突貫工事」で作業工程を短縮した事故の最大の責任者はどう考えても鉄平であり、いわば鉄平が玄さんを殺したも同然なのだが、鉄平はぬけぬけと「彼らのためにも夢は絶対にあきらめない」と宣言するのである。まさに特撮ヒーローレベルのヒーローだな。

というような考えを抱かれないためにメロドラマはあるのだと言わんばかりに芙佐子の母の臨終挿入である。ここでまず芙佐子の母が実母であるという告白。ここで鉄平とは一応、叔母と甥の関係になる。大介と大同銀行専務との名刺の裏に「御高配多謝・御約束厳守」と機密資料の取引をはさんで、「どうしても秘密を持ったまま他界できなかった妾の告白」を記した遺書が鉄平の元へと届く。つづく。

関連するキッドのブログ『第六話のレビュー

この妾の心理は「何も知らず天涯孤独になる娘が不憫、どうか財閥の皆様、この娘が血縁者であることをお忘れなく」という心理である。まあ、「拝啓、父上様」の八千草薫が芙佐子の年齢だった時の話で、その母の世代の日陰の身の心境なのだということをメモしておく。

火曜日に見る予定のテレビ『ヒミツの花園』(フジテレビ)

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皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。

Hcinhawaii0084 華麗ごっこの時間です。アンナ☆ラン「ああ、ここは悲しいお別れの場面だけれど、鉄ちゃんと一緒に『デスペラード』を聞いているとそれだけで満足なのよね。ああ、あきらめるつもりだったのに、やっぱりあきらめられない。当然よね。だって相手がダーなんですもの。あきらめられる人がいる方がびっくりよね。ああ、じいやー。もう一回、『デスペラード』をリピートしてちょうだいっ」

Hcinhawaii0085 アンナ☆ラン「やはり、妻としてのごっこが格別なのよね。このシーンのために街全体を改造したんだから、ベンチで手をつなぐだけじゃものたりないの。ここはあなたにあすなろ抱きをしてもらわねば・・・あ、そ、そこは・・・」

Hcinhawaii0086 ぼぎゃーっ。

まこ☆ミキ「さすがはアンナ☆ランちゃん、あすなろ抱き爆発も破壊力が一味ちがうのデスー。メット着用正解だったのデスーっ、はうぅん」

Hcinhawaii0087 お気楽社長「やっぱりメットは男のロマンなのかなーっ。作業車は酔うから一切のらないけどね」ikasama4様「出張から帰ったばかりなのに借り出されしまってダブルメットだし」あんぱんち様「今週はヒミツの花園に出演するので忙しいのに」ろーじー様「おい、屋敷の方で爆発してるぜ」ads(あず)様「じゃ、解散かなっ。オレ様のビスタが待ってるし」

Newimage1hcmpr1 H☆C THE MOVIEの会議開催中。スタッフ&ファンクラブの皆さん。←クリックするとミニミニ予告編アリマス。

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2007年2月25日 (日)

バスガイド、デパートガール、遊園地の迷子係、コスプレにもほどがありますけれどそれが何か?(福田麻由子)

それとも日テレの受付のお姉さんの制服は今はこうなのか? ま、グリーンベースのチェックは嫌いじゃないから、いいか。絶叫顔までいかないのが、いい演出なのか、どうか微妙だが。ジェットコースターって・・・ま、たとえとして申し訳ないけれど浅草・花やしきのそれっていう意味なら、ちょっと分かってやってもいい。

もう、普通の神経では対応できないドラマになってきたので、妄想のレベルをあげることにします。目盛り3で・・・。

ああ、正気の間に酒井若菜のメモだけはしておこう。キッドは酒井若菜の出ているドラマは見たい度が倍増するのだからな。『池袋ウエストゲートパーク』(2000)は加藤あいがこけしをこよなく愛する二重人格者を演じるのだが、その親友で恋敵で犠牲者・リカが酒井若菜である。いわゆるかわいくってちょっとバカのキャラはすでにここで成立している。それは『木更津キャッツアイ』のバンビに愛されながらぶっさんを愛してしまうやっさいもっさい好きの処女なのにサセコというありえない設定のモー子で爆発する。さらに『マンハッタンラブストーリー』では下半身ゆるゆるの女子アナでバカなフリをしているけれど本当にバカというさらにありえないキャラクターを演じて、クドカン作品の重要なファクターになっている。そして『恋の門』(2004松尾スズキ監督)でコスプレーヤーの両親を持つ同人誌おタクとしてのぼりつめてしまったようだ。最近では『黒い太陽』(テレビ朝日)で情の厚い普通のキャバクラ嬢を淡々と演じている。そして、ここに来て、キッドの期待はいやがおうにも高まったのだが、ああ、なぜ、普通を目指すのですか。なぜいつまでもありえない女でいてくれないのですか・・・という気持ちばかりがつのる今日この頃である。でも、それが時は流れて、時は流れて・・・ということなのだなぁ。

で、『演歌の女王・第七話』(日本テレビ070224PM9~)脚本・遊川和彦、演出・木内健人を見た。まず、今回の歌は『あずさ2号』(狩人1977作詞・竜真知子、作曲・都倉俊一)である。歌のジャンル分けにそれほど厳密さがあるわけではなく、それが当時のレコードショップで陳列ケースに並べ立てるための便宜上のものだとしても、キッドが店主ならこの曲を演歌の棚には置かない。邦楽・ポップスか、フォークソング、あるいは歌謡曲である。人によってはフォーク・ロックにだって置きかねない。・・・だが、まあ、今回はこの部分の演出は極めて良かった。このドラマの定番であるひまわりの人命救助の「階段落ち」はダサダサだったが、それも、まあ、普通といえば普通の手法である。ただし転げ落ちるのではなく、ひまわりが下になって頭を下に一段づつガンガンと頭を強打しながら血まみれになっていくぐらいでないとインパクトも整合性もないと考える。

さあ、もたもたとのろのろとあらすじを最初からたどっていこう。前回、ひまわり(天海祐希)に対し狂人・ヒトシ(原田泰造)が「女房と別れるから一緒に暮らしてくれ」と要求した後の物語である。「いやな予感に背筋が寒くなった」ひまわりは統合された人格ではなく、ひまわりの上位自我ともいうべき昔のひまわり・幸子(福田麻由子)に近い人格である。これをひまわりAとする。複合人格であるひまわりの主体ともいうべき日常のひまわりは「いよいよ私の恋の終着駅がやってきた」とばかりに「身重の妻と別れたというヒトシの報告」を一日千秋の思いで待っている。携帯電話の着信記録から目が離せない執念の恋する女。それがひまわりBである。貞子(成海璃子)がヒトシの告白の現場にいたことを記憶していないのはひまわりBならば当然なのである。ついでに前半の定番であったひまわりの妄想で啖呵をきる暴力的なひまわりはひまわりAの抑圧により、ひまわりBから分離したひまわりCなのである。ひまわりCは超人的なひまわりの守護者なのでひまわりが人間離れした体力を発揮するのはこのひまわりCが体内を活性化するためである。超人なので集中力を要するためにその活動期間は短期的であるという特徴を持つ。同時にひまわりAは内なる他者としてひまわりBとの対話が可能であり、主体となるひまわりには幸子という擬似人格として認知が可能なのである。

そこへやってきたのは妻に逃げられ従業員に逃げられた元マネージャー・萩本(段田安則)だった。ひまわりBはがっかりするのだが、萩本は心機一転、金回り、立ち回りのためにひまわりが必要だと、演歌歌手とマネージャーとの再出発を提案する。ここで燃え上がる演歌魂の持ち主・歌手ひまわりはすでにひまわりDなのである。

ひまわりDは一時的な支配権を確保し、萩本ともに地道なキャンペーン活動を開始する。有線放送の会社を回ったりするのである。誰もが待ち望む展開・・・しかし、当然の如くにヒトシと呆けた老母(池内淳子)が進入して、誰もが待ち望まない、狂人と狂人の母の狂化の物語のリフレイン。正気を取り戻す奇跡の「女のわかれ道」独演である。・・・それ、前回もうやっただろうという全国のここまできたらしょうがないからひまわりウォッチャーのやるせないツッコミがこだまする。さらにヒトシの妻・真佐美(酒井)とヒトシの兄(矢島健一)と妹(中島ひろ子)がなぐりこんでくる。三人は共謀して母を施設に送り、母の店を売却処分しているのである。ヒトシは施設に送るのは母が自分にお金を援助してくれなくなることだと本能的に察し、とりあえず反対しているのだ。ここでひまわりCが覚醒し、「お前ら親を介護するのが嫌なだけだろう」とヒトシの兄妹をつきとばす。たちまち消耗してひまわりBが登場。ひまわりAが混濁したひまわりABなので優柔不断である。「あの、最近、私、あれで・・・」と意味不明なつぶやきをもらす。母を連れ去ろうとする三人、とにかく、母親の保護を失うのは絶対いやなヒトシは「なんで奇跡を信じちゃいけないの」と泣く。三人は「何をバカな」と当然の対応。すると母親が「私はうれしかった」と正気発言。ああ、お母さん、あなたのその親バカがヒトシを果てしなく狂わせていくのですけれど・・・。そして「施設に入る。店は売らない」と巨額な貯金があることを匂わせるのである。

こうして施設に入ったヒトシの母を見舞うひまわりは当然、ひまわりABである。老母・正気バージョンは「あなたの歌を聞くと若かった頃の恋の思い出が蘇る」と呆けて若返る引き鉄がひまわりの歌にあるともとれる発言。「若い頃に失くした恋に未練があり、今の自分の来た道が間違いだったかもと弱気になった時、あなたの歌にはげまされた」という母。いや、「女のわかれ道」の歌詞(前回レビュー参照)にそんな気配はこれっぽっちもないですけれど、お母さん、あなたの心にそう聞こえるんだとすればそれはそれでしかたないんですけどね。

ひまわりABは施設のロビーで真佐美を発見。店を売ろうとしている真佐美に「あのお母さんの正しい行為を無にしようとしている真佐美は悪い」ということで良心的なAの拘束が弱まり、ひまわりBが前面に突出。「ヒトシと別れて、ヒトシを私にちょうだい。ちょうだい」土下座攻撃である。ここで「自分のためにする悪、他人の為にする善という誰かの都合のいい道徳観」論争が始まる。「あんたは愛していないならヒトシとわかれるべきだ」とひまわりBである。自己中心的な恋愛バカなので真佐美や真佐美の子供の幸福は念頭にはない。ひまわりAを抑えるためにあくまで「真佐美が悪なので自分の主張は世の為、他人の為を願った善意」を偽装する。他人の偽善に敏感な真佐美はこれをたちまち見抜き、そこまで言うのなら「階段から落ちてあんたの誠意を証明しろ」と要求。たちまち、自己中心的なひまわりBは行き場を失いひまわりABに。さらに真佐美は「私にはできるのよ」と階段の縁を危険方向に移動。「私のお腹の子供の幸せのことをあなたは考えて言ってるわけ?」とひまわりBの痛いところをついていく。こうなると前面に出で来るひまわりA。「お腹の言葉に罪はない」と正論。さらに「本当はあなたもヒトシやお母さんを愛しているのでしょう」とひまわりBにとっては致命的な性善説を展開し始めるひまわりA。真佐美もひまわりの180度違う言説に「この人、いやだ、キチガイだわっ」と悟る。恐怖で足のすくんだ真佐美は足をすべらせ落下。充電のすんだひまわりCが発動。超人的な力で真佐美を受け止め人命救助。

例の病院で死の淵から蘇ったひまわり。ここで、真佐美は命の恩人に土下座。「あなたの言う通り、私は本当はヒトシを愛してしまったのです」と泣く。嘘泣きとも誠の涙とも判別しがたい展開。しかし、病院ではなぜか力が弱まるひまわりBは表出できず、ひまわりAはうなづくばかり。おそらくBは病院の死のムードや、痛みに我慢できないのだろう。

そこでひまわりDが登場。ひまわりBの妨害でできなかった演歌興行どさまわりの旅を決意するのである。

雪の降る旅立ちの道。母の代用品(いざとなったらお金をくれるから)ひまわりの脱出を察知したヒトシはさっそく妨害に。しかし、痛みのためにセーブされたひまわりBを圧倒する演歌魂満載のひまわりDにはヒモのテクニックが通用しない。「あんたが私をダメにする。私があんたをダメにする。私たちは一緒だと一生しあわせになれませぬ」とヒトシを突き放すのである。いよっ。ひまわりさん、日本一。ああ、この瞬間のために7回か。7回必要だったのか。それは・・・フリが長すぎます。「さようなら、あなた。生まれ変わったら、今度は・・・」と心のナレーション入りで去るのだった。

そして駅、イントロに乗って雪が舞う。明日、私は旅に出ます。今夜だけどね。あなたの知らないひとと二人で。マネージャーの萩本だけどね。いつかあなたと行くはずだった春まだ浅い信濃路へ。ひまわりBの妄想ではね。8時ちょうどのあずさ2号で私は私はあなたから旅立ちます。ひまわりDだけどね。駅がひなびた田舎駅である。「外用駅」なのだが、これはおそらく外用薬、塗布された鎮痛消炎剤の象徴なのであろう。つまり、この駅は幻想なのである。ひまわりは不死身のエピソードのどこかの場面で生死の境にあり、長い夢を見ているのだった。温水刑事は今日は結婚詐欺師をおとり捜査中だった。つづくである。

関連するキッドのプログ『第六話のレビュー』

もう、このまま、旅の思い出編に突入し、すべてを水に流してもらいたいくらいだとすべての視聴者が嘆願書を提出したいぐらいだが、傷が治ればひまわりBは復活し、当然、ヒトシもつきまとうのである。ま、みなさん、あきらめるしかないのです。ハゲタカを見に行く人を止めませんからーっ。

月曜日に見る予定のテレビ『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』(フジテレビ)

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2007年2月24日 (土)

家政婦(井上真央)は見た!けれど最後はしげるっしげるっしげるーっで眼から水が出るのです。

いにしえから語られる「女と女の間に友情なし」とか、「女の敵は女」とかもある程度の真理を含んでいるのかもしれないが、キッドは「女の友情」の話が好き。女と女が友情を確認しつつ別れるというシーンでは眼から水がこぼれるのです。そうですね。映画『バウンス ko GALS』なんかは号泣ですからっ。

ま、性別を越えて友情というのは本当は得がたいもの。そして移ろいやすいもの。しかし、あることはあるんだよなぁという感動です。そういうエモーションが描かれていれば泣いてもいいなぁと思います。

前回、更(貫地谷しほり)が去り、今回は滋(加藤夏希)が去り、いよいよ、司(松本潤)とつくし(井上)に物語は回帰していく模様ですが、加藤夏希も少し、好感度あがったのかしら。なにしろ、三代目、黒井ミサなのでキッドとしてはがんばってもらいたい。「うたばん」に出たときに貴さんと相性が悪かったのがもったいなかったのである。ま、「ブスと美人の差別化でちゃかす」ということに本能的な嫌悪を感じる美人は多いですけれども。それを越えてベタな「お笑い」は成立するので、難しいところではありますが。そういうお笑いのためにモ娘。が継続したのか、失速したのかもまた微妙なんだよなぁ。

黒井ミサは異端の少年雑誌系魔法少女物語「エコエコアザラク」シリーズの主人公。ここまで、吉野公佳、佐伯日菜子、上野なつひ、近野成美と様々な美少女が演じてきたのだが、加藤夏希のものは黒井ミサがまったく活躍しないというある意味、くそっな出来の作品ですごく損であった。「燃えろ!!ロボコン」(1999)から「エコエコ」を経て、ココリコミラクルタイプでコント的な美人で生き延び、天才てれびくんMAXだとか、自殺少女隊の元ネタのような自決少女隊の『GO!GO!HEAVEN!』だとか、マイナーに路線を歩きつつ、なっちの「仔犬のワルツ」だとか、上戸の「アタックNO.1」だとか、主人公のライバルの美女役に活路を見出してここなのである。うん、うん、がんばってるよねーっ。だからキッドは今回のラストは二倍泣けました。

で、『花より男子2・第8話』(TBSテレビ060223PM10~)脚本・サタケミキオ、演出・石井康晴を見た。主人公の敵役としては一種のボケを展開する今回の滋。そのためのフリとしてこれでもかと、「主人公視点で見ている観客にとっていやなこと」を演じていく。前回、お互いの相思相愛を微妙に確認しあったつくしと司なのであるが、そのつくしに「これから司と婚約者として一夜を共にする」と宣言。司の部屋に行って肉弾攻撃である。ドレスを脱いで半裸で司を誘惑、司に拒絶されると無理矢理ベッドに押し倒し、様子を見にきたつくしを司に馬乗りの姿勢で強烈ににらみつけ、その後でつくしに「私たちは愛し合った」とウソをつくというたたみかける攻撃である。

一方、つくしは類(小栗旬)に会い「オレはお前をあきらめない。お前を幸せにできるのは司じゃなくてオレだから」と類祭り会場にピンク色のため息をつかせる発言をうけて「答えられない」・・・おっ、迷ってるの?「あなたの思いに答えられない」・・・そげなーっというやや技巧的なやりとりで、一応、「恋をつらぬいたものが勝利する」という少女マンガの王道に復帰するのである。

こうなると主人公には誰も逆らえないので、「オレはつくしをあきらめない」という類に対して司は土下座であやまり、「あきらめてくれ」と嘆願。類に「オレは本当に愛した人とは結ばれない運命みたいだ」と類祭り会場を桃色に染めさせるのだった。

さらに、敵とみせかけたメイドの大先輩タマ(佐々木すみ江)が楓(加賀まりこ)に「この家のことはすべてこのタマにおまかせするという遺言をお忘れですか」と使用人頭として日曜日の華麗なるあの人もタジタジのパワーを発揮して、つくしは道明寺家住み込みの立場を保証されてしまうのである。

しかし、ボケるその瞬間まで「いやなこと」のボルテージをあげる滋。結納の席で「婚約破棄」を申し出ると宣言する司に対して「そんなことをして道明寺グループが破綻してもいいの」と恫喝。さらに「自分には最後の手段」があると思わせぶりな態度に出る。とにかく、ボケるのであるから、どこまでも「いやな女」になっておく必要があるのである。

そして、ボケ。「私は婚約を解消します。司が好きになれないから、私の勝手ですることなので合併の話はそのまま進めてください」なのであった。そしてつくしにも留守電にメッセージを残して「幸せになってね。友達でいてね。呼び捨てにしてね。ニューヨークに帰ります」である。

あわてて空港に向かうつくし。すると類が愛車に乗ってお出迎え。何しろ、つくしが困ったときは何でもする男なのである。頼んだのは司である。類祭り会場は薔薇色のせつなさに包まれるのであった。るいーっ。るいさまーっ。かんばってーっ。るい、せつないよーっ、るいーっ・・・なのであろう。

ギリギリのタイミングで滋に追いついたつくし。滋「来てくれたんだ」つくし「しげる、しげる、しげるーっ」である。まあ、司とつくしの新婚家庭に行く時は滋にもパートナーがいた方がいろいろと気苦労がないとは思うが、そんな未来の話はさておき、今、この時は涙で前が見えないのですがーっ。このドラマで泣かされるとは・・・・・・・不覚。つづくのであるが、ウソのようだが来週はまたもや二人の恋は危機なのである。ま、そうじゃないと最終回なんですがーっ。

関連するキッドのブログ『第七話のレビュー

「松たか子の隠し剣 鬼の爪」「沢口靖子の新・細うで繁盛記2」とあったのだが、「米倉涼子のわるいやつら」はどうだったのかなーっ。心配だーっ。加藤夏希のためにも「井上真央の花男2」もちょっと心配だけど・・・。いや、単なる視聴率の話ですけどね。

日曜日に見る予定のテレビ『華麗なる一族』(TBSテレビ)

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Hcinhawaii0082 ルイロイド三号がぶっち☆翠様に撃破されている頃、華麗セットの廊下にアンナ☆ラン様とまこ☆ミキ様の姿を発見。

アンナ☆ラン「ねー、F4ロイドはどうしたのよっ。おわびのしるしにくれるって言ったでしょ」まこ☆ミキ「んーっ、それがデスね、じいやが発注ミスをしてデスねー」

Hcinhawaii0083 アンナ「あら、これ?・・・・・・んー、かわいい、かわいい、かわいいーっ」

まこ☆ミキ「ほーっ。ご機嫌なおったみたいデスーっ。ミニF4ロイドでかしたデスーっ。小さいけれど全員あすなろ抱き機能搭載なのデス。手がとどかないのが残念なのデス・・・でもおかげでぷっち☆翠ちゃんの魔手からは逃れられるのでしゅー」

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2007年2月23日 (金)

二宮和也はちょっとぐらいなら許されるのだが、ちょっとぐらいってどのぐらいなのか、わからないくらいにぶくてかっこわるい子なわけで。

今日は一平(二宮)と時夫(横山裕)で始まり、また二人で終るのである。朝、例によって「ここまできたんだからもっといこう・・・楽しいよ」という時夫の夢の中身が気になってしょうがない一平。夜そして「オレを犯そうとしたのか?」と時夫に疑われる一平である。ともかく、まだ師走です・・・。しかも、クリスマスもまだなのです。ゆるゆると時が流れていくのです。このペースなら来年の春なんていつまで待っても来ないな。永遠にもうすぐつぶれる坂下が続き、結局、坂下はつぶれないのではないかと思うキッドです。

今回は客商売の難しさを訴えつつ、一平の恋がつつがなく前進するのです。つつがむしにさされると死ぬこともあるのですが、つつがなくてよかったのです。

でも、一日の物語ではなく、一日目、日常を離れて恋の序章にスキップをする一平。2日目、母親に「あんたどこまでにぶいの」とやりこめられる一平。こらっ、中学生が酒飲んだらだめだろっと注意してはいけないのです。二宮くんは成人だし、一平は23才なのですからーっ。たとえ、どんなに童顔でもーっ。ともかく、2日たったーっ。

で、『拝啓、父上様・第七話』(フジテレビ070222PM10~)脚本・倉本聰、演出・宮本理江子を見た。一平は時夫の足の匂いを嗅ぎつつ、目覚める。その心には竜次(梅宮辰夫)が料亭・坂下から身を引くという予想から重たいものがあったのだが、時夫の奇妙な寝言に気をとられ、そればかりが気になってしまうのである。他人の夢ほどどうでもいいことはないだろうにな。いや、キッドは美しい女の人が「昨日、こんな夢見ちゃったんだけど・・・」なんて打ち明けてくれれば、次の日の朝までとことん夢の分析をいたしますけれど・・・。

いつものように市場の買出しから、ちょっと腹ごしらえ。おっと。穴子丼なのか、穴子の天ぷら山盛りなのか。築地の食堂で寿司でもつまみたくなるではないかっ。いや、ここは保(高橋克実)の不在を強調するシーンなのだな。

その保は妻で若女将・律子(岸本加世子)とともにとある会合に出席。不穏である。

板場に律子から全員集合のふれがかかる。そして・・・。「実はまだいろいろなことが決まってないのだけれど、はっきりするまで黙っていたかったのだけれど、いろいろウワサもとびかって、もう隠し切れないので、今、決まっていることだけ伝えます。今、昔ながらの古い商売じゃつぶれる店が多いんだけど、ウチも経営が苦しくなって・・・来年の3月で店じまいすることになりました。後のことはちゃんとするから、みんなはあんまり他所でこのことを話さないようにお願いします」と頭を下げるのである。ああ、セリフは長いので適当に簡略化してあります。

ここで「わかりました」というのは松子(律子派の仲居)だと思うのだが、澄子(夢子派)と顔の区別がよくつかないキッドにはよく分かりませんでした。もっとメリハリのある配役がよかったなーっ。いや、キッドに限ってのおねだりですけど。他の仲居が意外(怪訝)な顔で見るので「なによ、あんたは若女将の手先のくせに、勝手に了解しないでよ」というシーンであったと思うのですが、澄子が気風のいいところを見せて、「女将さん、あんたには言いたいこともあるけれど、頭を下げられたんじゃ、ここはひとまず胸におさめておくわ」というシーンでもよかったわけで、ハリセンボンくらい見分けのつく配役なら見るのが楽なのになーっと思うキッドなのです・・・そんなわがままについていけるかっ。

お昼休み。つまり、夜の料亭なのでランチタイムは準備と準備の間の休息時間になるわけです。近所の蕎麦屋に集まった従業員一同。お座敷で今後についての腹の探りあい。松子が槍玉にあがるのですが、新しい部屋を若女将に借りてもらう約束の一平にも飛び火してきます。そしらぬ顔でかわす一平。おびえる小動物です。ならではっです。「いや、給料から天引きされるけど・・・」うーん、このあたりがかっこ悪いのか。うんうん、いーんだよ。それで、もめごとは気が重いもんねーっ。

大女将・夢子(八千草薫)は猫にえさをくれました。近所迷惑だけど、猫は大喜びです。さっそく、現代的に地域環境を考える最近の近所の人が夢子を罵倒します。猫に言葉が分かるならひっかいてやるところですが、とにかく今は食欲が大切です。偶然、通りかかった一平は見て見ぬフリです。そう、そう、君子危うきに近寄らずだから。お世話になった女将さんを助けるなんて無理なのです。ああ、かっこ悪い。

ああ、そうですよ。生きていくのはかっこ悪いのですよーっ。でも悪いところはみんなまだ見ぬ父親の遺伝のせいにできる都合のいい男なのです。しかし、その夜、マンション反対の地域の皆さんが糾弾にやってくる。若女将の裏切り行為にゴネにきたのである。しかし、一平たちにできることはない。と、もやもやした一平は夢にまで思い描く月水金・フランス語の怪しい女・ナオミ(黒木メイサ)の働くケーキ屋に張り込み。閉店まで師走の街角にへばりつくのであった。しかし、待った甲斐があってナオミをキャッチ。そして、家路を共にする幸福を味わうのである。・・・お、いやな顔しないし、サウンドを共有してくれるし、別れ際に「フレンチ、メールするね」(12時過ぎて火曜日になったので日本語解禁である・・・あーっ、面倒くせーっ)と言われて・・・もう、うひょーっなのである。階段で一人スキップである。もう、小動物のかわいさ爆発である。全盛期のミニモニ。かっ。

翌日、新規の客がやってくる。銀行の紹介である。はぶりのいい客である。しかもヒルズ族であるらしい。好奇心かっ。成り上がり者の好奇心なのかっ。若女将としてはぜひ贔屓にしてもらいたいのだ。すべては新・坂下のためにっ。一方、パイプ同好会である。これは煙モクモク前世紀の馴染み客・大女将の大切なお客様だ。客商売としてはどちらも大切だ。ああ、新旧激突の予感たっぷり。

そして、昼休み。若女将に呼び出された一平は新・坂下の設計図を見せてもらい、まんざらではない気分に。若女将の一平取り込み工作進行中である。店を出ると大女将が待ち構えている。反目を装いながら裏では繋がっているのか、連携プレーである。一平はウキウキ気分をひっこめて何もできなくて申し訳ないモードに。「反対同盟を裏切ったんだからあやまるっきゃないでしょ」という大女将「・・・そんなことより、エリのことよろしくね。将来のことでなやんでいるから。高校卒業したら芸者に出るのか、お嫁に行くのか、保さんと律子も23と18で結婚したんだから。クリスマスにアタックしてきても許しちゃダメよ。ちょっとぐらいならいいけれど・・・ムフフ・・・一応監視はつけておくけど・・・」なのである。ま、そこまで言われるといい加減気がつくものだが、一平は心身ともに中学生なので気がつきません。

そして、夜。いかにも乗っ取りでベンチャーでバブルでやくざなご一行様は芸者三人あげてのご乱行。エリ(福田沙紀)をはじめ仲居たちも「最低っ」と客の品位を疑います。竜次がいさめに行きますが、聞く耳持つような輩ではないようです。一方、香りを楽しむ会の上品で知性的な老人たちは神をも怖れぬ「路上禁煙とかいう前にクルマ文化をなんとかしろよなぁ。タバコすって即死する奴はいないが、排気ガスなら死ぬんだから、どっちが毒性が強いか小学生にだって分かるだろう。車運転しながら禁煙なんて言うヤツは知性のかけらもないですな」ぐらいのことをおっしゃるのであった。しかし、ご老体(山谷初男)は廊下でやくざに轢き逃げされてしまう。大騒ぎとなる坂下。救急車が飛んでくる。ご老体は骨にひびの入る重傷。

「これはとんだことを・・・」の侘びの一言もなく、その後のバカ騒ぎを続けるヤクザな人々。その帰り際についにキレる大女将「名刺いただけますかっ」攻撃である。ヤクザな酔っ払いは逆ギレ状態で「客にむかってなんだその口の利き方は」で名刺投げつけ行為。イエローカードです。客を選んじゃいられないんだよぉ若女将は笛を吹きません。大女将を制止します。一度、両チームがベンチに下がり、事態が収拾したと思った瞬間、するすると時夫が飛び出します。「うちの女将さんに無礼な真似しやがってーっ」胸元で両襟つかんで威嚇です。さあ、・・・先になぐらせましたーっ。これは確信犯。出ました、不気味な笑い。ニッコリ笑って人を斬る。定番です。しかし、回し蹴りだーっ。これは効いた。ゴロゴロ転がる柔道三段。「さあ、何人でもかかってきやがれーっ」これです。これがゴロマキです。ゴマキではないのです。さあ、盛り上がってきたーっ。しかし、止めに入る板前軍団。保、失敗。一平失敗。しかも、塀に手をぶつけて痛いから点検中。それをしっかり見ているエリ。うわぁ。かっこ悪い。かっこ悪いよ。一平。ついでに大女将も品定めをする目で一平を見る。そこへ竜次が登場。平手打ちで時夫をいさめ、やくざに「もう、いいでしょう」しかし、女ヤクザが傘でさらにからんでくる。「客に向かって何様よーっ」竜次「無作法な客は客じゃありません。女だって同じだ・・・」凄んだか、凄んだのか、カメラ目線でないところで、やくざがスゴスゴとタクシーで退却するような不気味な光線を発射したのかーっ。

かくて、時夫はヒーローに。「男だね」「男をあげたねー」とモテモテ状態に。一平はエリにもかまってもらえません。・・・か、かっこ悪い。いいんだよ。一平。ケンカは良くないからね。ま、イザっていう時に役に立たない男はもっと良くないけどね。

ああ、なぐさめてもらいたい一平は母・雪乃(高島礼子)の元へ。しかし、母は「律子にいいようにとりこまれてあんたって本当にかっこ悪い子だね。えーっ、婿さん候補にされているって気がついてないのかい。まったくどこまで鈍いんだかっ」とけちょんけちょんである。オカン、オカンも味方してくれんのね・・・いや、それどころではなく、突然指摘されたエリとの結婚の可能性に蘇ったのか、あの下乳の感触が。もう、飲まずにはいられない一平である。そして千鳥足で帰った部屋では時夫が包丁をにぎりしめ、「切腹する気かっ」と思わず飛びついた一平は時夫に「男色家疑惑」の眼差しで見つめられつつ、つづくなのである。うわーっ。傑作だった。

関連するキッドのブログ『第六話のレビュー

これで一平が男を下げたかというとそうでもないのです。エリは「お父さんみたいにならないで」というのですが、保を選択するのが坂下のシステムなのです。無難であればあるほど、小動物を捕獲しようとするアミの目は狭まっていくとキッドは考えます。

土曜日に見る予定のテレビ『演歌の女王』(日本テレビ)

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2007年2月22日 (木)

でも、涙がとまらないんですーっ。(加藤あい)

小学生かっ。ま、それでこそ、キッドの理想とする加藤あいですけれどもーっ。みんなにいじめられて、トイレで泣く。泣く。さらに泣く。森美雪(加藤)である。大前春子(篠原涼子)が「昼休みまで我慢しなさい」と来てもにゃにゃにゃーん。電話で一ツ木(安田顕)が「邪念はすてて業務に戻ってください」と言ってもにゃにゃにゃーんである。黒岩(板谷由夏)も慰めにきて・・・泣き止むまで待っていたのが微笑ましいのだが、突然、男社会VS女の路線になり、「男につぶされるな」と違う方向に励ますのだが、森にそんなこと言ったって無駄だろう。

筋立てとしてはちょっと強引な展開なのだが、主人公が強引なので、みんなついてくるのだなぁ。

企画提出者をめぐる問題である。ま、それはアイディアの権利の問題なのだが、「会社」とは何かという重要な問題にはげしく肉薄していくのである。

で、『ハケンの品格・第七話』(日本テレビ070221PM10~)脚本・中園ミホ、演出・佐藤東弥を見た。いきなり、名刺百人一首である。久しぶりの社内リクレーションである。今回の対決は大前VS霧島部長(松方弘樹)である。わざとお手つきで勝ちを譲る大前。霧島部長と大前の関係は謎だが、ここは一応フリである。東海林(大泉洋)がミもフタもないヨイショをするのに対して、大前は実力があるからできるヨイショをする。ヨイショは追従であるから、大前は「会社」というものの維持に必要な上意下達を理解していることを示す。

「マジメに仕事をしてください」このフリを受けて第二のフリが始まる。「社内の営業企画コンペ」の提示である。里中主任(小泉孝太郎)は企画書のプロである大前に自分の企画書のチェックを頼む。分厚い企画書は読む気にならない。要点は冒頭に短く。補足事項は箇条書きで。漢字は減らして読みやすく・・・ここで、ハケンの大前と正社員の東海林が企画書のポイントについて口論する。企画書に大切な三つのTである。東海林は「タイトルとテーマとたくさんの根回し」とボケるのだが、大前は「タイミング」ですとツッコミを入れる。ボケの方が人気が出るので大前はここでも下手にでているのである。

「タイトル」は英語で意味は「題」である。「テーマ」はドイツ語で意味は「題」である。ただし、日本では「タイトル」は「題名」であり、「テーマ」は「主題のあらまし」であると考えるならわしがある。漢字を減らす方向でカタカナにするのである。ま、暗号のようなものだな。で、タイトルは「コレ」であり、テーマは「これというのはナニナニなのです」といったように使う。タイトル「ハケンの品格」でテーマは「今の日本ではハケンと正社員の人間関係が面白いのですが、結局、品格を求められるのはハケンなのです」ということになる。

これが番組企画だと「~という番組を目指しています」とか、ドラマ企画なら「~なので、お茶の間が拍手喝采するドラマになります」などと加えればよろしい。根回しとは篠原涼子とスポンサーで一席もうけるとか、篠原涼子と編成の人間でゴルフに行くとか言うことで、タイミングとはガンダムが完成する前にジオンが和平交渉を成功させておけばマチルダさんは結婚できたのに・・・ということである。

さて、正社員たちが「出前レストラン」(妄想)だの「出張酒場」(妄想)だの「デリバリーどんぶり」(妄想)だの「米プラスチック」(里中)だの「解体対決ショー」(東海林)だのとどうでもいい企画を考える間に突然、そこの森美雪が「ハケン弁当」と言い出して会社に激震をもたらすのである。

ま、キッドは大人ですから、会社が設備投資とか、伝統とか、いろいろなものを準備していることを盾に吹けば飛ぶような100円ライターから二束三文で企画を買い叩くことに文句を言ったりしないのですが、そこのところが分からない里中は「提案者は森くん」だからと「企画提案者」を「森美雪」にすることにこだわります。そのために森美雪が反逆者として処刑されかかるという物語です。

さて、組織を維持するためには保守が大切なのですが、組織を発展させるためには革新が必要となります。新しい血の導入です。それは保守が上意下達なら、革新は下克上として表現されるでしょう。若者の気持ちは若者じゃなきゃ分からないからまず若者にやらせてみたらどうだということです。しかし、調子に乗った若者が主導権を握ったりするとたまったものじゃないので、やらせるだけやらせて、おいしいところは持っていくというのが大人と言うものなのです。

大前も東海林も大人なので意見が一致するのですが、甘えん坊で東海林のことを愛している里中(妄想)は意地になって「イチャイチャするなよ、僕は絶対、森くんの名前で提出するんだからーっ」(妄想)と「会社」というものを理解していないものならではの暴走行為でアドバイスを無視します。反抗期なのです。

ここで謎の女(白川由美)が謎の男(大滝秀治)と一席をともにして意味不明の会話をかわします。おそらく、昔なじみの情報交換で、謎の男は会社の偉い人だったようです。

そのためかどうかは謎なのですが、コンペの上位に「ハケン弁当」がランクされてしまうのです。しかも、社の内外を問わずという「建前」を無視してハケンの名前で出ているのですから、さあ、大変なのです。いや、問題のない会社もあるかもしれませんが、会社の上下関係を揺るがす大問題です。里中主任が「それでいいじゃない」と言ったように霧島部長も「それでいいじゃない」気持ちがないわけでもないのですが、霧島部長の上司が「それはまずいじゃない」という可能性もあるのです。そういう可能性を考えて、松方部長は「まずい」と言うのであり、そういう可能性を考えて里中主任も「まずい」と思わなければなりません。そう思わないことが「甘い」と大前は再三指摘するのですが、子供相手にかんでふくめるように教えてあげないあたりがドラマですからっ。

「三ヶ月しかいないハケンに企画の責任がとれるか」「部下の意見を上司がとりあげるというのは不思議でもないだろ」ともっともな意見を聞かされても里中は「たまにはボクのやりたいようにやらせてくれなきゃ、やだ、やだ、やーだーっ」なのでした。

そのため霧島部長は「社風に合わないから」という理由で即刻、森美雪の契約解除に踏み切ります。大前に「森を守れますか?」と念を押された里中主任は伝家の宝刀「業務命令」も抜かずに、休日の部長を襲撃です。

(休憩)里中「ちょっとそこのラブホで休憩していかない?」大前「それは業務命令ですか?」里中「そうです」大前「わかりました」(閑話休題)

チビッコたちに剣道をコーチする霧島部長。里中の話に耳を貸しません。そこへ、大前四段が登場。面なし木刀の勝負を部長に挑みます。そ、それはちょっと危険。確実に死にますから。しかし、圧倒的な実力で部長を追い詰める大前。「子供たちの前で恥をかきたくなかったら(殺されたくなかったら)森美雪の契約解除を取り消しなさい」と脅迫。現行犯逮捕ですね。そして勝ちを譲られた霧島は命あってのものだねだからと「契約解除の取り消し」に応じるのだった・・・オチです。もう、メチャクチャですけど、これがみんなは大好きなんですねーっ。そして、企画のことは東海林あずけとなり、社内の里中の立場は微妙なものに・・・つづくです。

関連するキッドのブログ『第六話のレビュー

霧島部長の人格、品格、品性その他もろもろを総合的に判断して、暴力に訴えた大前。オブラートに包まれているとなんだかご都合主義と捉えられるところですが、人間、最後は実力行使ですから。そうならないようするのが大人の安全保障なのですから。

金曜日に見る予定のテレビ『花より男子2』(TBSテレビ)

ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。

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2007年2月21日 (水)

約束したのに・・・ダメになっちゃった。(釈由美子)

えーっ。楽しみにしてたのにーっ。デートの約束じゃねえよっ。どうしても、釈に対する脚本家の悪意が感じられるが、ひょっとしたら無自覚なのかもしれないな。で、ここは美しい女に男が言われたくない言葉「約束してたけど、ダメになっちゃった」を言わせるのだが、ストーリーとしては「失敗したからなぐさめてもらえる」パターンに持ち込んでいるので辛うじて悪印象と好印象のバランスがとれてる。航(堺雅人)がギュッとしてあげないのはものたりないが・・・やはり確信犯なのか。

まあ、妄想ですからね。ピンと来ないかもしれませんが、たとえば、一緒にディズニーランドに行く休日の朝とかに、「ごめん、急に予定が入っちゃって」とか、一緒に帰る約束していたパーティーで「ごめん、私、もう一件つきあいがあるの」とか、結婚式当日に電話で、「ごめん、あなたとは一緒に歩いていけないわ」とか・・・そういうことだからなー。そういうことなんだよなー。そういう嫌な思い出を連想させるセリフを脚本に書く時は注意してもらいたいなぁ。・・・そんなこと言うのは世界でキッドだけですかーっ。そうなのですかーっ。

逆に真矢みきはすごくバカであつかましい女に描かれているけれど、おいしいところはちゃんと与えられている。花占いとか、心霊ネタとか、三男の褒め言葉につまるとか、倒れるところでダンスの決めポーズを作るとか、いらないって言えばいらないシーンに妙に力が入っているのだ。主役は主役、脇は脇ですから。抑えてほしいぐらい。もちろん、それはそれで面白いんですけどーっ。どうして主役にそれを求めないっ。潜在的な悪意がね。潜在的な悪意がねーつ。美人って損ねーっ。って思うのもキッドだけなのですかーっ。釈の三年前のTシャツの人はいつ出てくるのですかーっ。

で、『ヒミツの花園・第七話』(フジテレビ070220PM10~)脚本・永田優子、演出・池添博を見た。おタクだから楽屋オチは許すのだが、あくまで隠し味にしないと「まだまだだね」と思うのである。でも、テニスで兄(池田鉄洋)に勝つ王子様(本郷奏多)だから・・・いいのか。というわけで、今回は四男大活躍である。一座の人々を観察して、幼いながら精一杯のアドバイスを展開。しかし、鈍い女(犬に近いレベル)として描かれている釈にはピンと来ないのだが。ついでに言っておくが、前回、航と月山(釈)を見る智(要潤)と、今回、川村(真矢)と智を見る月山はワンセットだと思うのだが、それぞれの心理状況がもやっとしているので・・・もちろん、川村はのぞく・・・だからどーしたーって思うはキッドだけ・・・もういいか。

で、編集長から「忍法アラベスク」ドラマ化担当を命じられる月山。ドラマプロデューサーは光石研である。みんな大河ドラマで死ぬと出てくるような気がする。いや、寺島進は最初からいるけど。主演は「人気アイドルのさとうれいな(工藤晴香)でバレエもアクションも未経験だけどすでに特訓してますから」とノリノリである。月山は例によって素人のノリで流れに乗る。いや、素人の方がもう少し、考えるか。次男はミーハーでノリノリ。長男は三男におまかせ。しかし、四男は「反対」である。反対の理由「作品のイメージを壊されたら困る」さらにこの後、プロデューサーに会い「いい加減そうな人だった。大体、マンガを原作にしようなんて自分たちが楽しようとしているだけでしょう。筋を考えるのが面倒だから・・・」と筋を考える人として当然の主張。でも、まあ、原作料が入るんですから、プロはまずそうは考えませんけど。オリジナルの脚本家がマンガ化を断ったという話も聞いたことないしな。っていうか、マンガ化かよっ。

ファンも期待と不安が入り混じるしな、幼い時なんて、アニメ化で声優がイメージしてた声と違うので違和感なんてこともあったが、静止画が動画になる喜びには大した問題じゃなくなるし。フィギュアだってそうだしな。立体になるってことは夢が現実になるってことだからな・・・それは違うと思う。

失敗とか成功とかも相対的なものでアカネぐらいの大失敗でも、原作者にとっては勲章のようなもので、幸運だったと思っているのではと思う・・・う、撃たないで。

ま、ともかく、テレビ局に見学にいった次男たちはさとうれいなのバースディーに遭遇。かぶりである。・・・これももういいか。ハケン→タワー→ヒミツと誕生日のリレー。誕生日強化月間かっ。ま、1/365の人が誕生日なので、その中の何人かが、誕生日を誰にも祝ってもらえず・・・ひっそりと泣くのかーっ。

で、弟思いの兄は「これ以上有名になるとヒミツが・・・弟もいやがってるし」で月山に中止を求める。月山は「でも業務だし」なのか「乗りかかった船だから」なのか「作品を売りたいから」なのかよく分からないが中止に抵抗する。そして、どう考えても唐突に「何を隠しているんです」と言い出す。そりゃ、視聴者はみーんな、ヒミツがあることは知ってますが、月山はいつ知った。いつ「ヒミツにする理由があるヒミツ」をいつどこで知ったんだーっ。・・・ま、いいか。女のカンって奴はあなどれないからな。しかし、「ヒミツを守れないならやめてください」と真相告白を拒絶。ついに一人ヒミツの扉の鍵を開く。中は見せないけどねーっ。

一方、四男はすべてを知っているかのように月山を応援。「兄を嫌いにならないで」である。そそのかしてるのかっ。

月山は美那絵の店で「どうして男は本心をかくすのーっ」とクダをまくが、美那絵(滝沢沙織)は「気持ちは必ず伝わりますよ」で謎の男は「沖のカモメはダンチョネー」で「この惑星の八代亜季がいい」ので号泣するのだった。伝わるのかーっ。この描写で何か伝わるのかーっ。

みすず(松岡璃奈子)もまあまあ美人なのでストーカーのようにしつこい女探偵をやらされている。カラフルな帽子が印象的です。四男はみすずには徹底してつれない。

結局、プロデューサーが原作を改変。月山が「これじゃダメ」というと一発で話が流れる。いや、流れますけどね。でもね。その段階で流れるのは修羅場でしょう。お互いに歩みよってね。ま、のだめはフジでよかったけど。花男はTBSでよかったわけだし、ケースバイケースだからっ。いい、編集者なら、このスタッフなら「こういう展開が期待できる」まで研究すると思いますけど。それでも失敗するときはするしね。人間のやることだからっ。

そして、月山は恒例の家の前まできたけど引き返す。でも、偶然、そこに会いたい人がいるパターン。月山、今日二度目。昨日はアユタが・・・ま、いいか。でも「守ろうとしたんだけどダメにしちゃったんです」と涙で航の胸に頭をぶつける。・・・・・・・・・・・あーっ。されるがままですか。髪をなでろとまではいいませんが、背中に手を添えるくらいもできんのですかーっ。ニヤニヤだけなのですかーっ。今日はあ゛ーっもなしでつづくのである。

関連するキッドのブログ『第六話のレビュー

視聴率は↗12.5%とやや回復。ま、筋立て以外はまあまあのドラマですからねぇ。じっくり見れば釈のサービスも抱負だし。でも、さらっと見ただけで分かるようにサービスしてもいいと思うんですけど~。

木曜日に見る予定のテレビ『拝啓、父上様』(フジテレビ)

ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。

皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。

Hcinhawaii0078 ついに、「華麗ごっこ」のセットにワタルロイドが出現。まこ☆ミキお嬢様、仕事はさておき、学校はどうしたのですかーっ。ぷっち☆翠様だって今年は高校受験でしょう。ぶっち☆翠「堀出学園高等部にエスカレーターでゴーなのです」まこ☆ミキ「ikasama4様の特注ワタルロイドの威力を魅せつけるのデスーっ・・・本編にはないヒミツのあすなろ抱き機能つきなのデスーっ。」

Hcinhawaii0079 ワタルロイド「コトー先生、カヨッペ、ガッサン、隊士募集中・・・ニヤニヤ・・・あすなろーっ」

ぷっち☆翠「はぅん、そ、そこは」

Hcinhawaii0080 ぼぎゃーっ。まこ☆ミキ「てっしゅーっ。ぷっち☆翠ちゃんの破壊力がバワーアップしてます。てっしゅーっ」

Hcinhawaii0081その時、アンナ☆ラン様はダーリンのためにHERO復習中のデリケートな時間を邪魔されてついに卓袱台をひっくりかえしていたのだった。

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2007年2月20日 (火)

ウサギは寂しいと死んじゃうけんね。(速水もこみち)

いや、それは別にマーくん(速水)オリジナルのセリフじゃないけれど、ついにウサギ来たか・・・。今回はマーくんもオカン(倍賞美津子)も脇に徹して、鳴沢(平岡祐太)と徳本(高岡蒼甫)のサイドストーリー的展開なのだが、これがまた泣かす・・・のである。

アユタ(たっ恋の平岡の役名=いい人の代名詞)はともかくとして、高岡蒼甫はいろいろあってここなので、メジャーだかマイナーだが微妙な役者である。知らない人もいるかもしれないのでメモをしておく。ことのおこりは去年のNHKの朝ドラのヒロインとの同棲発覚だった。で、ヒロインが純情がきらりするイメージだったり、マンガ原作の大ヒット映画の続編に「濡れ場があるので出ない」と発言した後だったり、熱狂的なファンが存在するスターだったりしたため、高岡は過去のあることないことを徹底的にリサーチされ、特に映画「パッチギ!」に在日朝鮮人役で出演したことから、半島系のメディアに取材され、不勉強で不用意な反日的発言を記事にされたことや、女子高生コンクリート殺人事件を題材にしたあまり評判のよくない映画「コンクリート」に主演していることなどを論われ、軽率に反論した自らのブログが炎上。破局報告をした恋人のブログまでが炎上というネット世界でのキッドにとっては記憶に残る2006年の大事件の主人公が高岡くんなのだ。ある意味、高岡くんはなんの犯罪も犯していないし、ただ、スターの恋人だっただけなのであるが、それを犯罪的行為だと考える困った人にターゲットにされ、たまたま、「ちょっとバカである」ことが追求され、ひどい目にあってしまうのである。キッドは基本的に役者と役は別ものと考えるのであるが、作品の魅力は役と役者が渾然一体となったときに輝くことを否定しない。そういう意味で今回の高岡蒼甫は素晴らしかった。

で、『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン・第七話』(フジテレビ070219PM9~)原作・リリー・フランキー、脚本・大島里美、演出・谷村政樹を見た。今週のオトン(泉谷しげる)はオカンもマーくんも上京してしまい淋しいだろうと酔っ払いにからかわれるだけ。・・・いや、もう一つ別の家族がいるんですけど。一方、上京したオカンは住めば都で、いや本当に都なんですが、すっかり東京の生活に馴染んだ模様。っていうか、もう、知る人ぞ知る名物オカンの域に達していた。地域住民と溶け込むは、蒲田や巣鴨で遊ぶは、マーくんの友達には人気者だは、マーくんの恋人(香椎由宇)とは仲良しだは・・・ガンをかかえる病人にはとても見えないのであった。

マーくんの同級生・鳴沢は職場でステップアップを目指し、ややオーバーワークに。多くの場合、慣れてしまえばなんでもないことが、最初のうちは負担になるものである。ステップアップをするということは慣れないことをすることなので、ゆとりを失うことが多い。そういう場合、人は「時間に追われる」という感覚を味わうことになる。ま、「時間に追われる」のは「時間さえあればできる」ってことだから、それほど深刻ではないのですが。本当にこわいのは「これは自分にはできない」という気持ちになることです。ま、大抵、できないことはないのですけれども。

今日ものんびりマイペースのマーくんのイラスト原稿に待たされる鳴沢。オカンもマイペースで「ごはん食べてらっしゃい」である。いや、今、鳴沢は「時間に追われている」のである。とてもごはんなんか食べていられないのだ。なにしろ、相手は時間だから。60秒過ぎたら1分なのだ・・・もう、にっちもさっちもどうにもブルドッグなのである・・・最近、お気に入りだな。オカンの誘いを断る鳴沢にたまたま遊びにきていた徳本がキレてしまうのだった。「なんで、オカンのせっかくのさそいをことわるんや、ボケ、オカンのごはんがたべられねーっていうんかっ」・・・いや、そんなセリフはないですけれど・・・ま、ネクタイ組がお高くとまっていると作業着組が反感を高めるという構図なのですが、実は徳本にはもう少し深いコンプレックスがあったのです。それは「自分にはできない」悩みです。こわいのです。彼ができないのは「実家に帰ること」・・・うーん、つらいのだな。

そして鳴沢ともみあい、止めに入ったオカンを突き飛ばしてケガをさせるハメに。呆然とした徳本が語る帰れない理由とは「昔、やんちゃだった頃、母親に乱暴してケガをさせ、父親に二度と顔を出すな」と言われたためだった。それ以来、数年、徳本は家に帰っていないのであった。帰ればいいのに・・・。「帰れない」という徳本にオカンは「どんなケガの痛みより息子に会えないことの方が痛いんよ」と一言。

徳本はともかく、それ以来マジメに工場で働いてきた。そして勤続十年の金一封の封筒を渡されるのだった。揺らぐ徳本の心。「できない」というコンプレックスがオカンの一言で緩んだのである。久しぶりに訪ねる故郷の町。ああ、貧しそうな集合住宅。そこには表札が昔のままにある。しかし、ドアノブに伸ばした手が動かない。だって「できない」ことだから。ふと見ると、台所の窓が開いている、「できないけどのぞくくらいなら」と・・・。いた。徳本の母(りりィ)である。年老いてメガネをかけるそのしぐさ。「のぞけるけど声をかけるのは無理」・・・でも窓辺に「勤続10年の封筒を置くぐらいはいいだろう」と・・・。徳本は去る。ああ、もう、辛抱たまらん。そして東京に帰った徳本の工場宛てに母からの手紙が届くのであった。勤続10年の封筒に住所があったのかな・・・。「いつでも帰っておいで」・・・その後は涙で読めません・・・ナレーションだろうが。徳本は笑顔を取り戻したのだった。

一方、鳴沢はさらに「時間の時間の時間に追われ」もう何がなんだかわからないうつろな目に、簡単なイラストの発注も忘れ、いつもは「きちんと仕事をしろ」と叱責するマーくんを頼る羽目に。部屋の前までくるが・・・これが鳴沢の「できない」ことだったのだ。「マーくんに助けてもらう」なんて。男の意地か。男の意地なのか。運よく、マーくんが彷徨う鳴沢を発見。限界に達していた鳴沢は失神。救助されてしまう。

ふと気がつくとおかゆを準備して待ち構えるオカン。鳴沢の餌付けに成功。一度食べたら病みつきたい。会社にノルマが達成できないと謝りの電話を入れる鳴沢にマーくんが割り込む。「すみません。もう少し待ってもらえませんかー」・・・マーくん、成長したなー。鳴沢、それで友だち同志じゃないか。めでたしめでたし。なのである。もう、涙で前が見えないんですけど。

オカンとみんなが自分をのけ者にしていると九州男子ならではの直感で悟るマーくん、しかし、大人になったのですねて家出したりせず、ウサギを買うのだった。ああ。ウサギの季節です。徳本が何食ものお礼なのかウサギ小屋を制作。

オカンはみんなに名前入りのお箸をプレゼント。徳本寛人、佐々木まなみ、バカ・ボン・・・・。

のけもの気分でベランダでウサギを抱くマーくんを彼女が呼びにやってくる。「みんなが待ってるよ」・・・サプライズで誕生パーティーでした。はい、ハケンとかぶった。でも、こっちの方がナチュラルですねーっ。スポンサーはマーくんなわけだし。でも、オカンはブタのようなウサギのクッションを編んでくれたのです。どんなクッションなのか、涙でよく見えないのですが・・・ああ、コブクロ、遅いと思ってたら、オカンののどが、のどがーっ・・・つづく。

関連するキッドのブログ『第六話のレビュー

恒例の週末視聴率チェック。「わるいやつら」↘*6.2%(演歌にまた負けた~でも平均ではまだ勝ってる)、「花より男子2」→21.0%(貫地谷しほりはもはや隠れ視聴率の女王なのでは)、「只野」↗14.0%(0.1%でもアップはアップ)、「ハゲタカ」*8.7%(スローが*4.9%だから倍近いよ~)、「演歌の女王」↘*8.0%(ああ、下げがとまらない。分かれ道で別の選択をしたら毎回あがっていったのではと妄想)、「風林火山」↗21.9%(来週もっと上がると戦の勝利なのだが)、「華麗なる一族」↗23.5%(ううん、けして首位は譲らないのだな)・・・以上です。

水曜日に見る予定のテレビ『ハケンの品格』(日本テレビ)最近、気がついたのだが、フジ→フジ→日本テレビ→フジ→TBSテレビ→日本テレビ→TBSテレビなのだな。キッドが楽しみにしているのは「風林火山」(NHK総合)と「相棒」(テレビ朝日)なのにだっ。なぜだっなぜなんだっ。

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2007年2月19日 (月)

・・・僕も少し感情的になりすぎたかもしれません。(木村拓哉)

本来の主役の変更というのは視点の変更になる。犯人と被害者の立場を入れ替えたり、日本軍と米軍の立場を入れ替えたり、ひとつの事件がそれによってまったく違うものに見えてくるのである。視点を変えるだけでまったく別のドラマになることもある。「盗人猛々しい」というが、「盗まなければならなかった理由」を探ることで隠された動機が見えてきたり、場合によっては被害者が「悪」に見えてきたりすることもある。

で、今回の「華麗なる一族」は主役を大介から鉄平に変更するという一つの冒険を展開しているのだが、そうすることによって、物語の筋そのものが微妙に変わる可能性がある。原作ものには「結末が分かっている」という特徴がある。それを長所と考えるか、短所と考えるかは場合によって様々だが、仮に弱点だったとした場合、「結末が変わるかもしれない」と匂わせることは一種の克服であろう。

かって日本にも「良心」という言葉が生きていた時代があった。いや、今も生きているのかもしれないが、たとえば東京の下町では鍵をかけないで家にいることができた。いや、今も鍵をかけない人はいるかもしれないが、キッドはかける。電話が鳴れば相手が誰だか分からなくても応答した。いや・・・もう、いいか。今回、主人公である鉄平(木村)に対しあきらかに父親・大介(北大路欣也)を敵役として描くことが明確になった。その中間で弟の銀平(山本耕史)は悩む。それはまるで兄に正義があり、父に悪がある。その狭間で良心が痛むというかのようである。そういう良心があった時代である。キッドは今はもう、そういう良心はないのではないかと疑うのだが。

で、『華麗なる一族・第六回』(TBSテレビ070218PM9~)原作・山崎豊子、脚本・橋本裕志、演出・福澤克雄を見た。今回は日付を追ってレビューしていく。物語は昭和43年の1月2日に始まり3月1日でつづくとなる。前回は1月2日に父を誤射してしまった鉄平が・・・テンメイ様は狂言の疑いを捨てないかもしれないが、ともかく・・・逃げるように家族の憩うホテルから離れ帰宅すると、「大口の契約破棄」という危機の一報がもたらされたところでつづくだったのである。

1月2日、鉄平の率いる阪神特殊製鋼は米国の取引先企業ベアリング社が他者に吸収合併されたことにより、契約を破棄され、打撃を受ける。海外の輸出先という大口の顧客を失ったことにより先行きの不安感から会社の株価は250円から150円へと急落した。たちまち、経営は危機に陥ったのである。この間、鉄平の動きは不明だが、情報収集と社内における事態の対応に動いたのであろう。

1月4日、結局、メインバンク阪神銀行(預金高9位)に頼るしかない鉄平は会いたくない父親を訪問する。ここでナレーションは「正月以来気まずくなっていた」とあっさり説明するのだが、それは「父親を誤射したからなのか」「義父を裏切った父親への憤慨からなのか」は明確にしない。各自で想像するほかはないのだが、おそらく、両方なのだろう。いわば、ここで父親を訪ねる鉄平には恥も外聞もないのである。しかし、そこを追求すると主役としてのかっこよさに波紋が広がるのでスルーするのだな。父親は「報告が遅すぎる」とやんわりとたしなめ、経営難脱却のための追加融資は保留にする。

1月5日頃、鉄平はサブバンクである大同銀行(今回の設定では預金高第5位である)の三雲頭取(柳葉敏朗)に面会する。三雲はメインバンクの意向を確かめるために大介との面会のセッティングを鉄平に要求する。

1月6日頃、三雲と大介が面会。金貸し同志の腹の探りあいだが、天下りの三雲は「鉄平に賭けたい」という不用意な発言をして、二代目とは言え、戦後の混乱期にのし上がってきた大介の欲望に火をつける。大介の脳裏には第五位の「蟷螂」を第九位の「蜘蛛」が喰らい尽くすイメージがわきあがった。三雲は「鉄平くんにはそれだけの価値がある」と大介の口の中に飛び込んでいく。素早く計算を終えた大介は「小が大を食う合併のための第一手」を繰り出す。それは「鉄平への20億円の追加融資」を行うと三雲に告げることだった。後にそれは三雲を釣るための見せ金であることが明らかになるのだが・・・。

1月7日頃、大介は阪神銀行内部で鉄平の義父を密告した罪を部下に因果を含めて押し付ける。それを知った弟・銀平の反発に「男は大切なものを守るためにはウソをつくことも必要だ」と教育的指導。ここは大介が充分に甘いところで、血縁に対する甘えによりリスクを背負ったことは明らかだ。大介的には「兄と違い弟のお前は血縁だから打ち明ける」という意味があるのだが、銀平にとっては「血縁の兄を裏切るのだから、弟の自分もどうなるか分からない」という不安を抱かせるのである。このため、情緒不安定になった銀平は後に懐妊を知らせる新妻に妊娠中絶を求める始末。

1月8日頃、鉄平夫妻は大介夫妻と面会。大介は「密告者は左遷した」と報告。鉄平の妻(長谷川京子)に対して頭を下げる。そして鉄平には「20億円の追加融資を決めた」と告げる。たとえ、上辺だけでも感謝の念を示さなければならない鉄平だが、それをすると主役のかっこよさに問題が生じるので、手のひらを返したような父親に直感的な疑惑の目を向ける。これまでのバカさがウソのような直観力の冴えである。あくまで、主役だけに与えられた特権的豹変と言えるだろう。

1月9日頃、大介は大同銀行の弱点を探るべく情報収集。部下の大亀専務(武田鉄矢)より、「日銀派と生え抜き派の確執」を聞き、生え抜き派の筆頭・綿貫専務(笑福亭鶴瓶)の取り込み工作を決意。後に綿貫専務の血縁企業へのバーター融資と「ポスト」についてのさりげない取引を行うことに成功する。

1月11日、銭高常務(西村雅彦=阪神銀行から出向)が「阪神銀行からの20億円の振込み」を報告。鉄平は喜ばず「早いな」と主役としての不信感を演じる。

1月13日、大同銀行から20億円の追加融資。

1月14日から月末までの間に、危機を脱して一息ついた鉄平は昔の恋人・芙佐子(稲森いずみ)を訪ね、病床の養母に敬介(鉄平の祖父)と間違えられる。ここ、かぶりです。しかし、演歌の女王とかぶっても全然問題ないわな。まあ、鉄平と芙佐子には兄妹疑惑があるのは世間の一致した見方だが、とにかく、それはおいといて「僕に出来ることがあれば何でも言ってくれないか」と芙佐子の心を揺らす発言をするけれど鉄平にはなんの疾しいところはない模様である。主役だからな。

心の中に父への疑惑があるはずなのだが、それは半月ばかり放置しておく鉄平。

大介の陰謀は着々と進み、後は大同銀行の日銀派のバックにつく、日銀を抑えるために政治的なパイプを必要とする段階に。そのためには佐橋総理の甥と二子の政略結婚が要になってくる。大介の計画では「鉄平の会社」の倒産。融資していた「大同銀行の三雲専務」の追い落とし。大同銀行の幹部をとりこんでの合併という計算が立っていた。そのため、帝国製鉄のせん鉄供給停止さえもお膳立てる。

1月末日。阪神銀行から阪神特殊製鋼への20億円の融資の一時転用。実際には全額回収である。

そして、2月初旬。二子が「縁談を回避したい」と例の社員食堂に鉄平を訪問。前回も書いたが、鉄平は二子の味方のフリはするが、基本的に他人の恋愛に興味はないので本気で応援する気はさらさらないのである。・・・と言う風に見える。今回も上の空で「父親が示してくれた好意の裏が気になる」という執着心をのぞかせる。そんなこと妹に言ってもしょうがないだろう。そこへ銭高登場。「せん鉄の供給が6月でストップされる」という緊急事態を報告。

周知のことだが、鉄平が情熱を傾ける「高炉建設」とは「せん鉄生産」のためである。予定では10月に高炉が完成し、「せん鉄の自給」が可能になるのだ。しかし、7~9月の三ヶ月間せん鉄の供給がなければ「鉄の生産」はストップし、「会社は倒産する」ということである。鉄平は絶対絶命になったのだ。

大介は腹心の部下たちに計画の全貌を明かす。銀平はそれが「兄の会社をつぶす」事と知り、激しく動揺する。そして「祖父」を持ち出して「兄には理想と信念があるが父には策謀しかない」と父を追及。父は「家とわが社を守るという大義がある」と反駁。しかし、銀平は兄の正義を言葉の上では支援するため「企業を育てる理念を失えば金融に大義はない」と主張する。父は「すべてお前のためだ」と言い切る。

酒に溺れ街を彷徨う銀平は兄と邂逅。鉄平が「突貫工事で六月中に高炉を完成するために作業員を確保しようとしている」ことを知る。「夢をあきらめない」という鉄平に「なんで兄さんはそんなに強いんだ」と銀平。それはね。銀平、主役だからなのさ。

ここで、唐突に沖仲士の玄さんの仲間が海で溺れ、鉄平が人命救助。服を着たまま飛び込んだ鉄平の海中の姿に萌えよ、ファンの皆々様である。万博前の人手不足。なかなか、求人が集まらないのだが、敵が陰謀をめぐらしている間に人命救助をしておけば天が味方につくと信じられていた時代なのであった。とにかく、玄さんには鉄平は「バカーッ」ではなく「若ーっ」だったのです。

3月1日、ついに人員確保ならずとヒーローが唇をかみしめた瞬間、例のバラードが鳴り響き、靴音たからかに、玄さんが仲間を引き連れて到着。つづくなのである。とにかく「父と僕との悲劇が加速した」と主人公本人が言うのだが、どちらの方向に向かうのかは謎につつまれているようだ。祖父の言う理想と信念が「公家のマシュマロのような肌を味わう理想のためなら息子の嫁にだって手を出すという信念だった」と銀平が知らないので大介の孤独な戦いを誰も分かってくれないのがすでに充分悲劇なのですけれど。

関連するキッドのブログ『第五話のレビュー

それにしてもリンクしている『風林火山』である。今回も武田晴信と父・信虎が激しく葛藤。いつになく可憐な三条夫人(池脇千鶴)はやがて悲しくジョゼになるのかーっ。そして、山本勘助はめぐりめぐって信州へ。来週は合戦ですかーっ。

火曜日に見る予定のテレビ『ヒミツの花園』(フジテレビ)

ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。

皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。

Hcinhawaii0076 華麗ごっこの時間です。久しぶりに食堂のシーンである。今回、鉄平お兄様に萌える二子役はaki様がゲット。あんぱんち様を筆頭にikasama4様、ろーじー様、お気楽社長ぶっち☆翠ちゃんがエキストラ参加。まこ☆ミキ様は念願のお茶ぶっかけごはんにチャレンジしたのだが。まこ☆ミキ「こ、これはー、結局、お茶づけ・・・デスーッ」

Hcinhawaii0077 華麗ごっこの主役アンナ☆ラン様は今回は妻・早苗モードを堪能。アンナ☆ラン「いろいろやるとつかれちゃうの。でもやっばりフッコもやらないとな。じいやー、フッコの衣装準備ーっ」じいや「グーグー」アンナ「えー、困るー。寝てる場合じゃないのー。早く、衣装出して、それからF4ロイドの発注してー」じいや「・・・か、かしこまり・・・」

Hcinhawaii0075 一方、すっかりお茶をひいているads(あず)様は一人、冥想にふけるのだった。まこ☆ミキ「ビスタもいいけどそろそろ新曲をお願いしたいものデスーッ。ま、H☆Cはすっかり、ごっこにひたってますけどー。なんてったってアイドルなんですからーっ」と言いながらまこ☆ミキ様はセットぶっこわしの罰として掃除をしているのだった。

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2007年2月18日 (日)

私が何を占おうとレビューするブロガーがどんどん減るんですけどそれが何か?(福田麻由子)

このドラマに関して言うと、タイトルが何回か、まったく妄想なのだが、そのぐらいなんでもないさあと開き直れるくらい評判のないドラマである。評判の悪いのはつらいことだが、評判のないのは淋しいよぉなのであるな。

「いいときもあれば悪いときもある」のが世の常なのだが、「いいも悪いもない」となると断末魔なのであるな。信長様で言うと「是非もなし」状態だから・・・。

今回はいいのである。特に演出が優れているのであるが、もう、演出がいいくらいではにっちもさっちもどうにもブルドッグ・・・また、これか。ヒットしてないのに頭にこびりついているって相当なインパクトがあったんだよな。

で、『演歌の女王・第六話』(日本テレビ070217PM9~)脚本・遊川和彦、演出・岩本仁志を見た。裏のNHKのドラマが相当に面白そうなのだが、もう意地になってこれをレビューしている。そういう点はキッドもひまわりなのだなぁ。今回の福田麻由子(主人公の幻想の少女時代)は「アラビアンな占い師」である。アラビアンな占い師好きにはたまらないコスプレだ。このクールな少女と現代のひまわり(天海祐希)が結びつかない人のために毎回「私は子供の頃のひまわりなんですけれど」と本人が言うのだが、あえて解説すれば「私は選択を誤らなければもっと幸せだったはず」という現代のひまわりの心境を投影した理想化された少女時代のキャラクターなのだろう。そこまで脚本家が確信して書いているかどうかは別として。映画『下妻物語』の深田恭子の少女時代の福田麻由子をそのまんまいただいてしまったのでなければね。

今回、ヒトシ(原田泰造・史上最強のだめんず・悪い意味で)がこれまでのラッキーを清算するために不幸になる。と予言されて本題へ。ひまわりの部屋では弟子の貞子(成海璃子)やヒトシの子供・信(武井証)に「今日から演歌一筋で生きていく。駅前でCDを直売する」と宣言。そのためののぼりを筆書きしている。そこへ来客。ヒトシが訪ねてきたかと思う相変わらずのひまわりだったが、来たのは芸能事務所の社長・萩本(段田安則)だった。長年連れ添った妻に突然離縁を切り出されたのでなんとか説得してくれと頼む萩本。

驚くべき豪邸に住んでいることが明らかになり、タイトルである。

事務所に戻ってきたひまわりは「愛想が尽きた」という萩本の妻の伝言をストレートに伝える。「女として気持ちが分かるし」とつれない態度。萩本は絶望する。

一方、ひまわりのパート先の弁当屋の店長・矢沢(平山広行)も恋人に冷たくされ、嘆く。ひまわりはおにぎりで無意識にヒトシと書いてしまう。昭和の少女ヴァージョンの幸子(ひまわりの本名=福田)に「まだみれんがあるんでしょう」と指摘され、例によって反発。未練を断ち切るために嫌なところを列挙しろと云われ、いいとこ尽くしをしてしまうのだった。バカである。

街頭セールスで唯一のヒット曲っていうか持ち歌『女の分かれ道』を貞子たちと歌っているとテレビ番組のプロデューサーに声をかけられる。演歌歌手のM-1グランプリであるE-1グランプリに参加してみないかという夢のような話。子連れで直売というのがセールスポイントになったらしい。2000年に22年間続いた『演歌の花道』(テレビ東京)が終了して以来、そういう番組を思いつく制作者がいてもおかしくないが安易である。

ヒトシの血を引く信は詐欺ではないかと疑うが、番組は実際にあり、アンパンマンやチアガールがうろうろするテレビ局には審査員の山本譲二(本人)もいて「いつか大輪の花を咲かせるひまわり・・・いい名前だ」と励ましの声を。大挙来週の訪問販売や勧誘、そして渋滞を越えてやってきたひまわりに一条の光が差し込む。そこへ、社長から電話。自殺の予告である。控え室の壁の向こうから「恩人を救う」「チャンスをつかむ」の運命の分かれ道が登場。黒バックのシンプルな・・・もう予算ないのか・・・幻想シーン。幸子も「どうせ止めたって無駄なんだから」とそっけない。でもなぜか笑顔は可愛いのだった。

事務所にかけつけるひまわり・・・しかし、社長はリストカットに失敗、睡眠薬を一錠飲んで寝入ったところだった。「私にとってどれだけ大事な日だかわかってるんですか」と怒るひまわり。しかし、社長の机の上には自殺の手引書が。

楽屋に戻ったひまわりに今度はヒトシから「アルツハイマーの母(池内淳子)がいなくなった」と電話が運命の分かれ道2である。風圧で幸子の髪がなびくのだった。ヒトシの呉服屋にかけつけると「母はトイレにいた」と事態はすでに終焉。もう時間がないのにヒトシの嫁(酒井若菜)と「もう来ないんじゃなかったの?」「あなたこそお母さんを施設に入れるなんてひどいじゃない」「家族でもないのによけいなお世話よ」と口論。さらにヒトシの母が「女の分かれ道」を聞いて「不安なときにこれを聞くと落ち着く。あなたとヒトシを結婚させればよかった」とまったり。ついに番組には間に合わず。

いつものようにショー・バプで女の分かれ道キャンペーンをするひまわり。店のママから「あんたもこれに出ればいいのに」と出るはずだった番組を携帯テレビで見せられるひまわり。と、そこにはいつもの男メンバーが。全員、酒に溺れている。嫁が出て行ったと萩本。彼女に振られた店長。子供が冷たいと温水刑事。そして病院が赤字だと志田医師(半海一晃)である。まとわりつく彼らに酒をぶっかけ、「いい加減にしろ、女房のため、子供のためと他人のせいにするなっ。人の為と書いて偽(いつわり)と読むのねと矢吹健(『夜は千の目を持つ』より)も言っている」と壁に大書。・・・いつもなら妄想だが今回は実行。つまり、本当はそれだけショックだったのだな。しかし、正気に戻って「今度、弁償しますから」と退散するのであった。

アパートの部屋に戻るとプロデューサーが・・・「子供たちから事情は聞きました。恩師のために番組をすっぽかすなんて感動的だと審査員の皆さんもおっしゃって特別に決勝へ進出が決まりました」と言うのだった。

さあ、今回、地道にあらすじを追っているのだが。ここである。ここは成海璃子の見せ場だったのではないか。回想シーンでいいから、収録後のスタジオに飛び出し、「ひまわり先生にもう一度チャンスをあげてください。今日は師匠の恩人のピンチだったんです・・・」と涙ながらに訴えるというシーンを挿入してほしかった。貞子シリーズで「貞子は訴えた!」でいいではないか・・・。ま、スケジュールとかいろいろあるだろけどさーっ。ねばってくださいよーっ。

さあ、「三度目の正直」である。しかし、楽屋のひまわりにまたもやヒトシから電話が。またもや「母蒸発」である。「二度あることは三度ある」できたのだった。心を鬼にして収録に入るひまわり、しかし、心はヒトシの元へ、はっと気がつくとイントロは終っていたのだった。「すいません」でスタジオから逃走。ヒトシとともに母を捜索。母を発見。しかし、病院で目覚めた母はヒトシが誰だか分からなくなっていた。うろたえるヒトシ。騒ぐ母。ここでひまわりは「女の分かれ道」を初めてじっくり歌うのだった。

宵闇に 泣き濡れて

鏡戸 映る 涙顔

ふりむけば 茨道

腰帯しめて けもの道

あなた追いかけ 奄美越え

酔って酔いしれ 未練橋

・・・・・・・ひどい歌詞です。しかし、歌声にアルツハイマーからの一時帰還を果たす母。ひまわりのこともヒトシのことも思い出すのだった。実際に介護に疲れ果てた皆さん、どうかお許しください展開である。

そしてつかのまのハッピーエンドに病院(志田病院内装と外見の落差巨大)の屋上からマネージャー飛び降り。ここです。この描写です。この描写は映画『回路』(2001)には遠く及ばないにしろテレビとしては非常に秀逸。効果音オチもエレガント。

身を挺して萩本を救ったひまわりは緊急入院。今度こそはと臨終かと志田医師の願いも虚しく、医学の常識を乗り越えて復活するひまわり。となりのベッドには萩本が「飛び降りてすぐに死にたくないと思った。ひまわりに助けてもらった」と言えばひまわりが「社長は私を見捨てなかった。紅白に出る時には(妄想)一番近くにいてもらいたい。だって冬でもひまわりのように花咲けと名前をつけてくれたのは社長じゃありませんか」・・・あ~あ。毎回、このクオリティーの演出なら、もう少しどうにかなったのになぁ。きっと。

即時退院したひまわりをヒトシが捕獲。「妻と別れるから母と信とひまわりと四人で暮らそう」とプロポーズ・・・って言うのかどうかはしらないが「好きな人に初めて好きと言われて」たまらなく不安になるひまわりのアップでつづくなのである。

関連するキッドのブログ『第五話のレビュー

シモネタ抜きで、もやもやするエピソードの連続でも、一応、泣ける話までは来た。いきなり、矢吹健の藤本卓也作品という渋いところ持ってきておタク心もそそった。歌わなかったけどな。でも、もう時すでに遅しなのかなーっ。どうなのかなーっ。今回、良くても来週、クダグダだったりするしなーっ。

月曜日に見る予定のテレビ『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』(フジテレビ)

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2007年2月17日 (土)

好き!(貫地谷しほり)と一期一会のおもてなし告白をしたのだがそりゃ一期一会が過ぎるのです。

象徴としてはわかるけどねーっ。一世一代の告白をすっぽかされて、タイミングを逃して相思相愛の二人が結ばれないなんて・・・それにしても田中圭・・・見事なほどの脇役ぶりだったな・・・何秒あったのだ。

だから、面倒くさいことしてちゃダメなんだよな。若者は。ガツーンとやりたいときにやればいいんだよな。でも若者は面倒くさいの大好きだったりするんだよな。それにしても「すきやき」が「すき」になって・・・それってロマンチックなんですかーっ。でも、今の更(貫地谷)が幸せならそれでいいやーっ。ミツがーっ。輪廻転生して幸せになりましたからーっ。

っていうか、結局、今週もたっぷりバレンタインデイネタだよ。しかも翌々日だからきちんと後日談だよ。さすがだなーっ。さすがだ。さ・す・がだーっ。いや、マジでーっ。

で、『花より男子2・第七話』(TBSテレビ070216PM10~)原作・神尾葉子、脚本・サタケミキオ、演出・武藤淳を見た。今回は司(松本潤)の妄想。更と西門(松田翔太)の初恋物語の顛末を優希(西原亜希)が追体験。そして司とつくし(井上真央)と類(小栗旬)と滋(加藤夏希)の四角関係清算序章というサンドイッチな構成。中太りの序破急である。

まずは司の妄想。ま、井上真央のファンにとってはここで今回はすべてが終ったも同然の展開でした。メイドの妄想なので王道だ。しかも司専用つくしメイドである。なんだかんだ言って男ってやつは・・・。ま、H☆C妄想をくりひろげるキッドがなんだかんだ言う資格はこれっぽっちもないのですが。ひざまくらで耳掃除・・・。りんご切ってア~ン・・・。ストレートだ。言うことなーし。原作よりバカモードが強いと言われる松潤司だが、ま、そうだよな。「武闘」→「葡萄」、「三角関係」→「三角形」、「仕来り」→「舌切り」・・・今回はつくしが「話分かんないなら無理しなくていいよ」とまで言うのだった。イエ~ィ。

さあ、中核はいよいよ、幼馴染の二人、更と西門の一期一会な恋の話である。原作よりかなりアレンジが加えられており、賛否が分かれるところだろう。幼馴染として育った二人。ドラマでは西門は更が好きなのだが更は西門の兄を好きなのだろうと思い込んでいたという展開で進んでいく。過去のバレンタインデー、更はとある場所へ朝六時に西門を呼び出すのだった。そんな時間に告白されるはずはないと決め込んだ西門は待ち合わせをすっぽかしてしまう。・・・ま、ここに無理があると感じる人は感じるが・・・ドラマですから・・・それ以来、更は姿を消してしまうのだった・・・ま、ここも無理があるけれど・・・ドラマですから・・・偶然、再会した二人、しかし、更は茶碗を残してまたもや失踪・・・ま、ここも無理・・・もう、いいか・・・してしまい、西門は更の姿を求めてツーリングに出発。

事情を聞いた優希は恋心から真相を確かめるべく「東京タワーの見えるビルの屋上」を探し回る。そのため、行方不明に心配した幸代(加藤たか子)はお菓子も満足にならべられないのでつくしに捜索を依頼。専用メイドを抱きしめたりしつつ、すっかりノリノリの司も「一緒にいられるから」と捜索にくわわり、「一緒にまずいものを食べて」いい思い出を作るのだった。言い忘れたがモップはテーブルを拭くものではないのでございます。

ついに、優希を発見。そして優希も問題の場所にたどり着く。一方、西門も無事に帰ってきた。司が事情聴取をすると・・・。田舎で発見された更は西門兄を「お兄ちゃん」としか、思っていなかったと言うのであった。それならば「俺のことは・・・」と問うのだが、答えない更。西門が指定席であるバイクの後部座席に誘うと更は「私、結婚するつもりなんだ・・・」と彼氏を紹介したのだった。告白することもなく玉砕した西門の恋心。西門は傷心を慰めるために新鮮な野菜を購入して帰ってきたのだった。

そんな西門を優希が早朝のビルに呼び出す。朝日を浴びて光の反射で看板の文字が消え「スキヤキジロー」が「スキ・・・ジロー」になる魔法の三分間を教える。事情を飲み込んだ西門は「とりかえしのつかない・・・ことを・・・してしまった・・・」と号泣するのだった。おいおい、いいじゃねえか、今から、バイクを飛ばして強奪に行けば・・・とキッドは思うのだが、それがドラマだからな・・・。「一期一会」の告白を逃してしまったらすっぱりあきらめる・・・よく分からないがそれが茶道家としての美学らしい。

一方、つくしは「守ってくれた類の優しさ」と「司を思う滋への友情」に押されて一度は身を引こうとした前回、土星のネックレスを拾い上げ、微妙に揺れる乙女心。そして本当に好きな心は消すことはできないという優希の励ましを受けてついに「類にお断りをすること」を司に宣言。にぎりしめた手の内には土星のネックレスである。バックには宇多田ヒカルがかかりまくる。電話で類は「どんな用件でも君に逢えるならうれしい」と泣かせるセリフを吐くような態度。今夜は類祭りもひっそりなのか~。ごめんなさいで胸がいっぱいのつくしの部屋へ滋が登場。「今夜は司の部屋で寝る」宣言である。対決する司と滋。司は「俺の気持ちはもう分かっているんだろう」とこの期に及んで逃げ腰発言であるのだが・・・いよいよ本題に突入ということでつづくなのだった。

関連するキッドのブログ『第六話のレビュー

ま、裏番組の「日本アカデミー賞」を意識したのか、今回は番外編的なエピソード。一週、見逃しても大丈夫よぉ的側面もあるのかもしれない。キッドとしてはミツが幸せになってよかったと思う反面、これで本当によかったのかと・・・ちょっと不憫です。

日曜日に見る予定のテレビ『華麗なる一族』(TBSテレビ)『ハケン』の20%越えで油断できない『華麗』・・・それにしてもフジテレビはどうしたっ。あるあるか。あるあるなのかっ。

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Hcinhawaii0072_1 類の出番が少なくて類祭りの盛り上がりが心配な金曜の夜。「華麗ごっこ」の豪邸セットに怪しい三人組を発見。まこ☆ミキ「くう様、くう様、今回、完成したツカサロイドはかなりの自信作なのです」くうふう3「ツカサロイド・・・ってマツ・・・」まこ☆ミキ「おっと、それ以上は言わぬが花なのです。さあさあ・・・メイド妄想プレーをぶちかますのデス!」

Hcinhawaii0071 ツカサロイド「耳ソウジ、オネガイスルゼ~」

くう「こ、これは、私のイメージが・・・」

Hcinhawaii0073 その頃、セットにはぷっち☆翠様が登場。ぷっち☆翠「出番も少なく、傷心モードのルイロイドをなぐさめてあげるしかないのデス。ポイントなのデス。はぅん・・・」

Hcinhawaii0074 ぼぎゃーっ!

まこ☆ミキ「またやらかしましたかーっ。てっしゅーっ。撤収デスーっ。またまたアンナ☆ランちゃんにお仕置きなのデスーッ!」

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2007年2月16日 (金)

二宮和也は夢の中にシャンゼリゼが現れるほどおフランスなのだがもんだかどうだか三週続けて引っ張っているわけで。

先週に引き続き、二宮クンがグイグイ引っ張っていく。今週もいい感じなのだが、松子(高橋史子)、澄子(森上千絵)、ルオー(久保隆徳)と富良野塾の地味な役者で押されるとあまりの地味さに「優しい時間」になってしまうのだなぁ。ルオーはまだいいとして、松子や澄子にはもう少し相応しい女優の顔がつい浮かんでしまうのはキッドだけなのだろうか。

先週は一平(二宮)-松子でつづき、今週は夢から醒めて松子である。なんのインパクトもないぞ。しかも澄子は大女将・夢子(八千草薫)派で、松子は若女将・律子(岸本加世子)派という流れがあるのだが、松子も澄子も単に同じような演技をする地味な女優なのでキッドには区別がつかないんですけど。

いや、別にそれはそれでいいんですけど、せめて片方は名のある別系統の脇役女優さんにした方がキャスティング的に親切だと思うのです。

で、『拝啓、父上様・第六話』(フジテレビ070215PM10~)脚本・倉本聰、演出・西浦正紀を見た。先週はかなり凝った一平の妄想シーンが展開されたのだが、今回は白い背景で竜次(梅宮辰夫)がナオミ(黒木メイサ)を連れ去るという悪夢。このフランスへのこだわりはオヤジのロマンなのですかっ。シェーッザンス。そして夢の原因と思われる「竜次が坂下(一平の勤める料亭)の板前を辞める」という話をした松子が夜中にその話を否定しにくる。・・・いい場面なのだが、やはり、・・・いや、もう止めておこう。女優に罪があるわけではないからな。同居人の時夫(横山裕)が「アンダーバスト・・・ムニャムニャ」と寝言を言うのだがキッドには後半が聞き取れなかった。ま、重要じゃないからいいのだが、気になる。

エリ(福田沙紀)が見習いとして仲居に参加。ビールの本数の注文も間違え、戸の開け方も知らない。ま、ご愛嬌なのだが、父(高橋克実)が叱り、一平が助け舟を出したときの笑顔が良かった。話の流れから、エリは一平を婿候補と考えているわけだが、一平はナオミにときめいているという設定であるのだが、キッドの拙い経験から言って一平を幸せにする確率はどうみてもエリの方が高く、それなのに一平が青春の過ちを起すというところが「やきもきする」ポイントなのである。ここで本当は「一平はそれとなく察するがその気がないので困る」という選択もあるのだが、まったりしているドラマなので「鈍感すぎて一平はそれを指摘されるまで気がつかない」という方向で話は進んでいく。

この後、一平はナオミの店へ行き、エリとエリの友達・ユウコ(高山紗希=第八回美少女コンテスト出場なのでダブルデートが成立するとジャニジャニオスカオスカである。そんなのばっかりだな)に遭遇する。それと察している一平ならこの場面は相当にあたふたとしてコミカルな場面になるはずだが、ここはさらっとかわすだけである。・・・ものたりません。それにしても黒木は実年齢で十代。二宮クンは二十代。おそらくドラマ内設定もそうなのだが、電話での黒木の命令口調が気になってしまう。「同年齢か年下だと思っていた」という設定がない限り、「若い子は口のきき方を知らないから」という論理なのだろうか。そういう理由ならつまらないと考える。

今回も夢子は大活躍。巣鴨トラッドで登場し、亀と戯れ、赤いパンツをプレゼントである。とどめは「もんだんだって・・・いいのよ。男はそっちの方に自然と手がいくんだから」である。いや、本当のとどめは金接ぎですが。

魯山人の皿の縁が欠けて(どのように欠けたのかは一切描写されないおしゃれな展開だが考えようによっては不親切だ)お運びの仲居頭である澄子が責められる。そのことで律子は長時間説教。これを時夫は「ゴロマキ五分」という怪しい業界用語で説明する。相手を脅すのに五分以上時間をかけると切れるので危険だというのだが、さすがに倉本先生はいろいろなことを知っているのですね。「ゴロマキ」に「ケンカをする」という意味以外に「脅す」という意味があるとは初耳でした。「クンロク」で「脅すような説諭」というのはよく聞くが・・・。先生、まさか、間違え・・・いえっ、何でもありません。

ここでは松子(律子派)が有力な情報を一平にもたらし、澄子(夢子派)が律子に叱責されるという展開があり、さらに夢子が金接ぎ(陶器の補修技術)で澄子を救うというおだやかな世代間の暗闘がある。夢子は「律子だっていつも割ってたのよ」とまで言うのである。ここも律子がいれば一瞬即発の火花の散るところなのだが、律子は不在。・・・ものたりないです。

律子の紹介のアパートを下見に行く一平。トイレットペーパーの切れ端をポケットにしまい、お風呂にしゃがみこみ、懐石料理をナオミにふるまう妄想で感動の涙までナオミにこぼさせた一平は一人暮らしの澄子の体の柔らかいところを発見。特技があるのは素晴らしいがキッドは・・・いえ、何でもありません。澄子が母一人子一人と知り、娘の母へのバースデープレゼントから自分の母・雪乃(高島礼子)の誕生日が今日だったと思い出す一平。はい。連日の誕生日オチです。かぶりありがとうございます。

ここで、ナオミとのフランス料理予行演習を兼ねた母にフランス料理をご馳走する親孝行展開。「チーズ・・・記念写真じゃないから」「乾杯の時チーズって言うの?」「チアー・・・だったかな」うーん。まったりと流れるような展開で話はふりだしに。「竜次さんやめるよ」である。その情報源は現職議員の真田(小野武彦)なのだが、名前だけ出されて顔が思い浮かんだ人はどれほどいたのだろうかと案じつつ・・・つづくである。エンディングテーマがより悲しげな「手」に変わっているのだった。より清水ミチコのネタっぽい森山良子を堪能したい人は聞くといいだろう。来週は時夫がまわし蹴りを披露する模様。

関連するキッドのブログ『第五話のレビュー

カレンダーということでは『拝啓』はまだ師走をやっている。12月10日に雪が降っているとか。町にクリスマスソングが流れたりして、来週はクリスマスイブなのか・・・。パチンコの玉を持ち帰ると窃盗になるのではないか。顔見知りだから「雪乃ちゃんにプレゼントしたいんだ」「しょうがねえなあ」という一平とパチンコ店オーナーとのやりとりを脳内補完しておくことにする。

土曜日に見る予定のテレビ『演歌の女王』(日本テレビ)

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2007年2月15日 (木)

時々、叫びだしそうになるんですーっ。(加藤あい)

「あ゛ーっ」てか。「あ゛ーっ」てなのか。叫んでもらいたいものよなぁ。ますます、向上する森美雪(加藤)である。ついに現場の仕切りをまかされるまでに。もちろん、「悪いことはハケンのせい、いいことは正社員様のおかげ」の範囲であるが、短期間のイベントであるが、ハケンのリーダー的ポジションに。そんなことって・・・。里中主任(小泉孝太郎)、仕事しなさすぎだろう。

職場の人間関係の円滑化は管理職の重要な任務だが、今の商社はこんな小学生みたいな人間関係しかないのか。そうなのですかーっ。東海林(大泉洋)は好きな子だからちょっかい出すってことなのですかーっ。

誕生日だからケーキでお祝いって大前春子(篠原涼子)はスターなのかっ。・・・ま、スターなんだが。

バレンタインデーを終えて、各ドラマの対応を総括。「拝啓」はえへへーで無視。「花より男子2」は全体がバレンタインデー。「演歌の女王」はチョコ売り切れ。「華麗」まだ日本にバレンタインデーはありませんでした。「東京タワー」オカンは毎日がバレンタインデーだけどおにぎり。「ヒミツの花園」シカト。そして当日はさすがにバレンタインデーの「ハケン」である。3/7なので、まあ、カレンダーとともにjまだまだ企画はあるのだよなぁ。よりかかれーっ。それでいいーっ。視聴率上位組と最下位が季節ネタを展開しているのもちょっと面白い。演歌はバレンタインデーをもってしても「どもならん」のか、そうなのかーっ。

で、『ハケンの品格・第六話』(日本テレビ070214PM10~)脚本・中園ミホ、演出・南雲聖一を見た。もうこれ以上ないわかりやすさでバレンタインデー・イベント展開である。だが、その前に地震を予知し、地震の間も業務を続ける大前。黒岩(板谷由夏)→東海林、森→里中の片思い発覚。ああ、恋する女の視線のせつなさよ。それにしても安全を確認しあう東海林(実は大前を心配か?)と里中・・・ラブラブである。

初日、いきなり、イベント・ナレーター(ウグイス嬢・早苗=工藤里紗)が、里中に愛を告白、里中拒絶により、職場放棄。代議士を三人当選させた過去を持つ大前が東海林の書いたナレーション原稿をたらこのようなハートのかぶりもので朗読することに。これは業務内容内だったらしい。「職場の上司への義理チョコ、友達への友チョコ、人生いろいろあった人への島倉チョコ」・・・里中主任ーっ。はここにはタッチしないのだな。プリティーな声を披露する篠原涼子である。森は「派遣三十五歳定年説を唱える」パートタイマー的ハケンの渉外役となってはりきるが、はやくもタジタジ。なにしろ「ちっぽけな自分がおっきな不安におしつぶされそうになっている」盛りだからな。

提携するチョコレート店の主人は「チョコは生きているの」もたいまさこでハケン=アルバイトとミもフタもない。しかし、一日目は大前の魔法のナレーションで完売。調子に乗った東海林は発注を増やす。っていうか、素人に手伝うことのできる専門店のチョコなんて・・・。東海林のつまみぐいは衛星管理上許される行為なのか。誰がそんな生チョコ食べるのですかーっ。出産のために里帰りしているもたいの娘が遠山景織子は豪華ゲストだ。

森はどんどん成長しているのだが、それは悩み相談から逃れようとする大前のすそをつかんで逃がさない方向に・・・なのである。

里中主任は大前の忘れ物で個人情報を取得。ここからはベタでさっと流す。里中から時間をくれといわれてぼーっとなった森が樹木に激突。しかし、へらへらしている。東海林と大前が衝突。別室で口論は続くがマイクを切り忘れ、全館放送。「義理チョコなんてもてない社員の癒し係の無駄な出費」という大前の魔法の言葉に地球上のすべてのハケン社員がチョコを買うのをやめたので大量の売れ残りが発生・・・っていうか、チョコって当日に買ったら遅いのでは・・・。怒ったもたいが業務提携を白紙に。

ここからはベタだけど無理目の展開に。謝罪に行くと、遠山が破水。ここで大前が助産師の資格を提示。緊急出産を監督する。よりによって二人が到着と同時にそうなってしまうありえなさが大前のすごいところなのだな。無事女児出産により、ミスは帳消しに。生命の誕生の前には大前も東海林も和むというツッコミを許さない作戦である。

そして、バレンタインデイが誕生日という結末。1/365の確率だからそういうことがあってもいいだろうと言うのか。びっくりパーティーに招待された大前はグラスを片手にツンを展開。「火事になったらどうするんですか」とローソクの火を吹き消し、「接待とは相手の気持ちを考えてするもの。そういうことだから営業の主流からはずされた」と里中を教育的指導。そして渡された寄せ書きをいつものバスストップで開いた大前は・・・。「本当はいい子なんだよねぇ」(ナマコ=小松政夫)らのメッセージを読んで、ひとしずくのデレを披露するのだった。うれしかったのか。そんなにうれしかったのかーっ。・・・でつづくである。

とりあえず、言えることはどんなに無理でどんなにベタな展開でも主役が立っているのはいいことだ。釈にもー。こういう展開をお願いしたいものだなー。

関連するキッドのブログ『第五話のレビュー

金曜日に見る予定のテレビ『花より男子2』(TBSテレビ)

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2007年2月14日 (水)

私はあの娘の夢を台無しにしたのです。(釈由美子)

いや、台無しにしたのは「私は花園ゆり子ではありません」と言った瞬間だろう。「私はウソつきチーターではありません」の見すぎである。どうせ騙すなら最後まで騙さねばならない。これはエンターティメントにたずさわるものの鉄則なのであるが、ま、ドラマとしては主人公が「こういう場面でウソを突き通すことができない性格」という設定(フィクション=虚構=うそ)を守ったわけで、つまり、ウソを突き通したのである。

クリエーターの絶対的な資質として「ウソを平気でつく」というものがある。これを日常生活でぶちかますと「虚言癖」として困った存在になるわけで、優秀なクリエーターは「正直者」と「ウソツキ」の二重人格を求められるのである。役者や作家は基本的にそうなのであり、一般の人々が彼らを怪しいと思うには充分な理由があるのである。

人々の多くは「ウソをついてはいけない」と教わる。素直な人ほどその呪縛は強く、物語を物語れないことになる。多くの作家はまずそういう呪縛との戦いに消耗するものだ。ついでに「人のものを盗んではいけない」なんていう呪縛もあり、基本的に手法、場合によっては主題さえも人から盗み取ることを要求される職業なのでこの呪縛との戦いも大変だ。「うそつきは泥棒の始まり」なんていう言葉もあるが、禁句である。優秀な作家を育てようとすれば「ウソをつけ、盗め」が合言葉なのである。つまり作家を育てるなんて恐ろしいことなのだな。

で、『ヒミツの花園・第六話』(フジテレビ070213PM10~)脚本・永田優子、演出・小松隆志を見た。田中一郎もサラリーマン、せっかく築き上げてきた作家との信頼関係をぶちこわす無理なお願いは副社長夫人の横槍である。出版社は結構、古い体質丸出しだったりして、未だに同族会社的な一面があり、いや、全てがそうだとは申しませんが、こういうことはウソとしてもありえるのである。それは講談社系列でも小学館系列でもありえるので・・・いや、別に断言しているわけではありません。たとえですからね。たとえば小学館の場合、現社長が相賀氏で前社長が相賀氏で前々社長も相賀氏だったりするわけですから。ま、田中一郎がそっちだとすると、月山夏世は音羽グループ系なのか。ま、そんなことどうでもいいんですけど・・・。

で、「正体をヒミツにしている花園ゆり子にサイン会のお願い」をするのだが、当然、一度は却下。ここで、「ヒミツの本当の理由」が一応、あることが提示される。おおっ、一応、あったのだな。それは四男(本郷奏多)には内緒らしい。三人の兄たちだけが知るヒミツ。それがばれると四男は傷つくおそれがあるのだな。それは不在の両親にかかわる何かなのか。みすず(松岡璃奈子)が嗅ぎまわったあのこととは何か。どうやら、父親は洋画家だったらしいのだが。自殺か。それとも出奔か。それとも殺人鬼なのか・・・。ま、どうでもいい気もするのだなぁ。だって主役の釈とは関係ないもん。

このドラマ、主役の釈を無視して延々と「花園ゆり子」誕生物語を展開。・・・もうキッドも慣れてきた。その誕生に深く関わったのが田中一郎(寺島進)だったのである。仮に小学館系だとして最初の持込原稿は「オーロラの侍」(作・銀河海人)であり、どうも集英社系のジャンプへ男性作家として持ち込まれる。酷評された長男(堺雅人)・次男(池田鉄洋)をすくい上げる田中一郎は「少女マンガ」を薦めるので白泉社系の編集者なのである。いや、どうでもいいことですが、小学館、集英社、白泉社が同系列なのでそういう想像をした方がリアルっぽいだけなのですが。そして四男が「螺旋サイダー」という原作小説を書き、田中を感動させ、ついに「サタンの妻」(作・花園ゆり子)で田中は感謝するのである。名編集者だなぁ。

一方、主役の釈は音羽グループ系の・・・もういいか・・・週刊少女チャーミー編集部で編集長(田中哲司)から新作とってこいの要求で窮地に。そこに次男から「作戦会議」の招集がかかる。釈はすっかり一員なのである。そして影武者に指名された月山(釈)、主役とは思えない消極的態度で、拒絶するのだが、「新作をやってもいいと」長男。「え」・・・いい。素晴らしい。その顔。その顔を待っていた。この瞬間、釈は主役にふさわしい笑いに到達したのです。ながかったなあ。ここまで・・・一瞬かよ。

かくて、ニセ・花園ゆり子のためのマイ・フェア・レディー展開を軽く、ここで優雅を目指した釈は主役にふさわしくそこそこ面白い「ごきげんよう」である。そして極めつけは田中一郎がチョイスしたおばさんっぽい、ちょっと鯉幟を連想させる、しかし、胸の開いたドレスである。あいさつをするということで見守る五人の男たち。さあ、釈の武器にものをいわすときが来たのか。しかし、釈はおじきをしないでひざで挨拶。スカシかーっ。スカシなのか。そんなスカシの微妙な笑いは男性陣をガッカリさせるだけですぞーっ。・・・ま、いいか。

そして無効な少女にサインを求められ、ウソをつくのに耐えられなくなった釈。一方、偶然にも石仏ツアーで近所に来たしゃぶしゃぶ(真矢みき)は三男(要潤)とくるくるとダンスを踊りながら花園ゆり子の正体をついに看破するのであった。

釈の告白を土下座でフォローする長男に釈は少し感動。それにしてもあの人数の似顔絵を書くという解決法は無理ですぞ。手が痛くなっちゃいますから。一応、マンガヲタの少女の「Gペンで曲線を描くときの筆圧って右カーブより左カーブの方が楽だって本当ですか」の質問に敬意を表し・・・ってプロも答えにつまるような質問するなーっ。

真矢と横山あきお(青空あきお)のかけあい。「いっちゃうのー」「いっちゃうよー」ほのぼのです。

釈の靴連れを優しくフォローする長男。お、ラブですか。ラブコメですかーって遅すぎるってーの。

謎の男(神保悟志)は雪をかぶっていたわけだが。・・・何の意味が。それは「ひ・み・つ」(滝沢沙織)なのですねーっ。ちょっぴり盛り上がってこの微妙なフィクションはつづくのです。バレンタインデー前日でラブコメでチョコの気配がこれっぽっちもしないというのは潔いと褒めるところなのかーっ。

関連するキッドのブログ『第五話のレビュー

木曜日に見る予定のテレビ『拝啓、父上様』(フジテレビ)

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Hcinhawaii0070 お気楽ビルの屋上は東京タワーの見えるヒミツのデートスポットである。

バレンタインデイの夜。かりん☆スーちゃんとウワサの先輩を発見。な、なにをしているのですかーっ。(記事の内容はキッドの妄想が責任を転嫁します。)

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2007年2月13日 (火)

・・・オカン、今度、連れてっちゃるけん。(速水もこみち)

ああ、その約束が・・・。という問題のシーン。これまで普遍的だった母と子が特殊な状態に移行する回である。ここで、少し視聴率が下がるのは不思議ではない。子供が上京して母が故郷で気を揉むのは普遍的だが、子供が母を東京に呼び寄せるのは特異なことなのである。もちろん、一家を構えてある程度、成功した者が老い先短い老母を引き取るのはあることだが、この物語はそうではない。その孝行ぶりに引く視聴者がいてもおかしくないと思う。しかし、物語はいよいよ佳境に入るのであり、ここからが本番なのだ。なぜなら、東京タワーが視界に入ってきたからである。

「そしたらねー」でキッドは「じゃあまたね」を連想し、作詞家・安井かずみ的世界をこの物語に強く感じるのだが、たとえば屋上から見る東京タワーもまた「人生がキラキラと近付いてくる」ので『不思議なピーチパイ』なのである。安井かずみは1994年に肺がんのために早逝したのだが、ドラマの舞台は今、1996年である。

もちろん、このドラマや原作と安井との関連はただキッドの漠然とした連想にすぎないのだが、そうした連想がドラマをより魅力的なものにするのである。ついでに音楽は澤野弘之と河野伸が担当しているのだが、どちらのスコアなのか、メインテーマの旋律が呉田軽穂(ユーミン)作曲のポップスも連想させる。「なぜ、知り合った日から半年すぎてもあなたって手もにぎらない・・・」(赤いスイートピー/松田聖子)である。その歌詞は松本隆だが、「I will follow you あなたについてゆきたい」なのである。この世でもっとも強く結ばれた女(母)と男(息子)の物語。東京タワーは赤いスイートピーなのである。

本題に入る前に恒例の週末視聴率チェック。「花より男子2」↗21.0%(類、司、つくし、滋の四角関係白熱)、「わるいやつら」↘*7.2%(だから日曜日でお腹いっぱいなんだって)、「只野」↗13.9%(わるいやつらに少し分けてあげてー)、「演歌の女王」↘*8.2%(もはや挽回不可能の模様、唯一の平均ヒトケタだし)、「風林火山」↘19.3%(落武者狩りだけの地味回だけど義元、三条のキャラクター造形斬新、ますます面白い)、「華麗」↘21.2%(上戸彩のチャイナドレスに微量食べられた模様)、「李香蘭」*9.1%↘*8.5%(まあ、上戸彩の胸だけではこんなもんかな)、そして「東京タワー」↘12.9%(上戸彩の・・・もういいか)

で、『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン・第六話』原作・リリー・フランキー、脚本・大島里美、演出・久保田哲史を見た。今回、オトンは冒頭、「東京に行く覚悟をしたか・・・」とオカンを見送るシーンに登場。キーワード「そしたらねー」をオトンはいつも「そしたらな」と言うのだが、今回は「そしたら・・・」で言葉尻を飲み込む。キッドはここでもう少し涙ぐみました。さあ、東京へ。オカン60才過ぎていきなり渋谷区民です。田舎の人から見るともうズバリ東京ど真ん中の境遇に。

バカボン(柄本佑)は快調に飛ばします。「失って初めて大切な人だったと知る」というのはバカ坊ちゃま・マーくん(速水)のこと。マーくんはアパートをバカボンに譲り、やや、身分不相応なマンションもどきに引越しています。そして、母を迎え、新生活を始めるのですが、たちまち、新環境になじめない苛立ちを発症。ま、ないものねだりは人間の基本ですから「いなけりゃ淋しいいれば鬱陶しい」のおりあいをつけねばなりません。まあ、甘えん坊マーくんにはなかなか難しい。

一方、オカンはマイペース。つけものをつけ、お惣菜を作り、訪問者にはすべてご馳走する態勢。さらにバカボンの評価するところの中の下のマーくんの彼女・まなみ(香椎由宇)を家に誘います。マーくんとしては「そげなことないっちゃないと」と心の動揺まるだし。彼女に「田舎ものの母を見せるのが恥ずかしい」「母親に彼女を見せるのが恥ずかしい」という二つの恥ずかしさの奥には禁断の三角関係への恥ずかしさも秘めているのです。

そんなマーくんのうろたえをよそに母と彼女は親密に。もちろん、オカンはどこにでもいそうで滅多にいないオカンですから、たちまち彼女もオカンを好きになってしまうのです。さあ、マーくんの中によからぬ九州男児の血が騒ぎ出します。日月連続お坊ちゃま「甘えていいのはボクだけなのです」シンドロームです。オカンに甘えていいのはマーくんだけで、オカンが甘えさせていいのもマーくんだけなのです。困った奴よのぉ。最初の犠牲者は親友(平岡佑太)、オカンが来たのを口実に頭をもたげたマーくんのさぼり癖で原稿入稿がおくれ、叱責される羽目に。しかも、本人がデートしているのを目撃。さすがのアユタも堪忍袋の緒が切れたのです。

仕事を切られ、諸経費振込み催促のプレッシャーにマーくんはオカンにやつあたり「もう帰ればよかとにっ」ってどこに帰る家があると言うのでしょう。このあたりがマーくんならではですねーっ。で、家を出たマーくん。東京の先輩(石黒賢)の元へ。そこで石黒はとっておきの話。「母危篤でも帰らなかったんだ。なんとなく死なないと思ってたんだ。・・・でも死ぬでしょ。・・・危篤だもん」である。

このエピソードで反省しなかったら人間じゃねえ。なのでマーくんは家へ。一方、マーくんの留守中に彼女は「がめ煮(筑前煮)のコツをアドバイスしてください訪問」一口で「干ししいたけの戻し汁入れ忘れ」を見抜くオカン。そして二人で大量のおにぎりを。思わずキッドもおにぎりを食べます。帰ってきたマーくんは無人の家でオカンの大事なものを探索。そこには自分の思い出の品々が。心の岸部に咲いた赤いスイートピー。そこへオカンが帰宅。「どこに行っていたのですか?」「家出ですよ。でもどこにも行くところがなくて困ってしまいました」「ここは僕とお母さんの家ではないですか。死ぬまでずっと一緒にいてくれなければ困ります」・・・そして東京タワーを見る二人。オカンは東京タワーに行ってみたかったんだ。どうしてそんなことを分かってやれないのーっ。と思ううちに涙で東京タワーが見えません。

来週はスキャンダルで男を落とした高岡蒼甫の立ち直り企画の模様でつづくである。

関連するキッドのブログ『第五話のレビュー

水曜日に見る予定のテレビ『ハケンの品格』(日本テレビ)

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2007年2月12日 (月)

お父さんはボクに撃たれるようなやましいことがあるのですか?(木村拓哉)

倫理観のない正義感という不思議な感情を有する主人公・鉄平(木村)である。前提として「鉄鋼の技術革新」こそが日本という国家を幸福にするという信念があるのであるが、そのためにはルールを無視した融資を受けることも問題ではないし、その世話をしてくれた義父・大川(西田敏行)の恩義は重要である。そして、義父が闇献金を受けたことは問題とせず、それを報道するに至ったリーク元を追求しようとする。その矛盾ぶりに鉄平は一切気がつかないふりをして生きていく。人間とはそういう側面もあるといえばそれまでだが、それでは鉄平が愚かな悪人であるという描かれ方をしているわけでもない。

なんとも、妙なムードを持ったドラマである。だが、オウム真理教による坂本弁護士殺害に結果として関与してしまったテレビ局のドラマであることを考えると、それでもなんとかなっていくのが世の中であるという非常に深刻なテーマを打ち出しているとも考えられる。

それにしても相当にタイトロープな主人公をなんとか破綻させずに演じていく木村拓哉はさすがなのだなぁ。今回、おいおいそれでいいのかよとキッドは何度もつっこんでしまったが、善悪の問題ではなく、朝、納豆とみそ汁、昼、インスタントラーメン、夜、あじのひらきとおしんこで庶民が暮らしている頃に、正月に雉撃ちをしていた一族がいたという物語なので、もう絵空事として楽しんだ方がいいのかもしれないのだった。

で、『華麗なる一族・第五話』(TBSテレビ070211PM9~)原作・山崎豊子、脚本・橋本裕志、演出・福澤克雄を見た。息子のあやうさを見抜いている父親・大介(北大路欣也)の心中はモノローグで語られることがない。その演技は素晴らしいのだが、心情を想像しない視聴者にとってはいつもムッとしていて愛人の言いなりのエロジジイに映っているのかもしれない。大川にスキャンダルがあり、それをリークすることが華麗なる一族を維持するにあたって適切であるという決断をくだした場合、大川との縁者となっている長男にすべてを打ち明けることができたら、どんなに楽だろう。そう思いつつ、長男が信頼できる人物ではないと判断する父親の苦渋いかばかりかである。北大路はこれまでのところ、見事な演技でそれを表現してきたのだが、キッドが思うように世間は思っていないかもしれない。

しかし、生まれついての特権階級でしかも優秀な心身を持った長男もある意味、それ以上にもそれ以下にもなれず、できれば自分の自由意志を父親が庇護する、あるいはするべきだと考えており、そこに疑問の余地はなく、当然、反省もないのである。よって、それは結果として「理由なき反抗」という古典的な描写になっていく。鉄平には父親にのしかかる一族を支える重圧が見えない。それは鉄平の目には父親以上に自分を庇護してくれた義父によってさらに曇る。「なぜ、義理の父親のように実の父親は自分を守ってくれないのか」という甘えの不満に苛まれるのだ。

それは常に「一族の秘密」であるほど倫理に反した父親の愛人・高須相子(鈴木京香)に向かう。実際に大川との縁をお膳立てしたのが高須相子であるというのを失念するほどだ。本当に追求するのなら「なぜ、スキャンダルを起すような縁組を自分に付与したのか」を問題点にしなければならない。だから、鉄平の反抗は非常に場当たり的である。鉄平はある意味、ナショナリストの意思を持っている。それは他人である高須の排除の姿勢に顕著だ。それは「外国人労働者」を認めないという姿勢の雛形である。根本にあるのは他者への嫌悪である。

大川の死により、閨閥の価値がどれほど低下したのかは描かれないが、実際の閨閥は一人の死ぐらいでは簡単には揺るがない。ゆるがないからこその閨閥なのである。それはさほど重要ではなくなったらしい。葬儀の席からの大介の離脱に鉄平ははげしく動揺する。それは「義父への恩義」や「妻への体面」よりも自分がないがしろにされたという不安に基づく。もちろん、鉄平はそう考えないし、自分の怒りの必然性を疑わないわけだが、かって父親をそのように呼んだ鉄平こそが「偽善者」であることを物語るシーンである。

父親が自分を最優先にしないことは鉄平には許しがたい裏切りなのであり、それを自ら認識しないことは「偽善」に他ならない。そして、そういう鉄平のあやうさは病院の庭でかっての恋人(稲森いずみ)と妻(長谷川京子)と遭遇して明らかになる。養母を看病する恋人を元気付ける鉄平は相子の介入により、恋人を庇うのだが、その場に妻が登場した瞬間、それまでのやりとりがなかったかのように妻の元に戻り、その場から退却するのである。その唐突ぶりは木村拓哉のスマートさがなければ相当に主人公の精神状態が疑われるほどのものだった。この主人公には気まずさという感情が欠落しているのだ。

さらなる閨閥を求める大介と高須は独身の二子(相武紗季)に現職総理との縁談を持ちかける。ここで、二子の拒否を応援する鉄平も二子の幸福うんぬんを考えて行動しているわけではない。それは積極的に部下と二子の縁談を大介に打ち明けないことからも明らかである。それは父親への甘えがどこまで通用するか知りたい一心によるものであり、この主人公の幼稚な独善ぶりが明白となる。それを耐えてごまかす木村拓哉の存在感。すごいな。

そして、今回のクライマックス。雉撃ちである。鉄平は素人ではない。少なくともイノシシは撃っている。その彼が無謀にも殺傷力のある弾丸を人がいてもおかしくない場所に向けて発砲し、実際に父親を負傷させる。とんでもない行為だ。この行為に対する反省はまったくなく、それどころか、タイトルのセリフへと展開していくのだ。一体、どれほどの正義がこのお坊ちゃまにあるのかという展開である。「義父への裏切りをしたのはパパなんだから、ボクに射殺されたって文句は言えないでしょう。天罰ですよーっ」なのか。そして、正しいのは自分だとばかりに現場から逃走である。残された父は唇をかみしめ、ウソにウソを重ねるのだった。それは彼自身のためか。いや、鉄平のためなのである。とキッドは思うのだが世間は思わないかもしれないと感じつつ、つづくである。

関連するキッドのブログ『第四話のレビュー

風林火山』は福島綱成が北条綱成ルートに乗り、それを微妙に勘助にからめてきた。上手いな。これは去年のどんな重要な歴史的場面にも「旦那様~」がからんでしまうという異常さとは違う巧みさなのであるが、機会があれば分析したいところ。それにジョゼの登場でますます楽しい大河になってきたのである。一方、『華麗』の裏には『上戸彩の李香蘭』が出現したのであるが、ドラマそのものはとにかく、上戸彩のコスプレとしてはA級と判定したい。君がみむねに~(蘇州夜曲)なのである。

火曜日見る予定のテレビ『ヒミツの花園』(フジテレビ)

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Hcinhawaii0066 華麗ごっこの時間です。開始から1年の歳月が流れた華麗なる一族。記念撮影がこれで最後になった理由は語られなかったが、全員集合して一名増えているのだから今回も撮ってもよかったのではないかと思う。長男義父の喪中なので喪に服して中止だったのか。しかし、アンナ☆ラン様は撮影を強行したのだった。

Hcinhawaii0069 今回、視聴者待望の変な生き物は登場しなかったのだが、割とまともな雉は登場。さっそく、発注されたのだが、例によってじいやがスケールを間違えたため、人を乗せることも可能な大きさに。じいやが泣いてとめるので飛行を断念したアンナ☆ラン様だった。かりん☆スー「それでads(あず)先生が乗っているのね」アンナ☆ラン「でも一度、飛び立つと燃料切れるまで降りてこないのよ」かりん☆スー「それって墜落というのでは・・・」

Hcinhawaii0068 アンナ☆ラン「昔の恋人として鉄平を愛し、妻として鉄平を愛し、一子としてお兄様になでなでしてもらい、二子としてお兄様にかばってもらい、母として愛し、父の愛人としていじめ、もう、あらゆる角度からダーリンにうっとりなので・・・つかれちゃうのよ」じいや「でしたらおやすみになれば・・・」アンナ☆ラン「だってぇ、ダーリンががんばっているのにぃ」じいや「・・・」

Hcinhawaii0067 一方、じいやの発注ミスで裏番組のチャイナドレスが多数届いたため、華麗ごっこの途中ですが、女性陣によるチャイナドレス試着ショーが展開されたのであった。今回のごっこ参加者は以下の皆さんです。aki様、結城美里様、mari様、まこ☆ミキ様、みょうがの芯様、あんぱんち様、ろーじー様。くうふう3様、ikasama4様。お疲れ様でした。

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2007年2月11日 (日)

底辺に生きる人々をトップスターが演じているわけですがそれが何か?(福田麻由子)

今回、前髪をちょっと足らした信友幸子(福田=ひまわりの少女時代の擬似人格)はかわいい。とお気楽社長とキッドは認定したわけだが、幸子は今回、ワイドショーのレポーターごっこをしているのだが、「ひまわりが不倫したラブホテルなのです」って中学生に何をさせてるんじゃあーっ・・・と眉をひそめる方も多いのではないだろうか。しかし、キッドはいいと思う。モラルは大切だが、表現はモラルになんかしばられなくてもいい。しかし、商品としては制約があるし、演技者だって人間だ。そんな恥ずかしいセリフを言わされて心に傷を負うかもしれない。ま、それでつぶれるならそれまでの役者だったのだっと冷徹にふるまってもいい。しかし、そこまでするからには命懸けのドラマにしてもらわねばなるまい。ただの視聴者として心の底からそう思う。

ひまわり(天海祐希)を下痢にした上でトイレットペーパーがないのでレシートで処理をさせるというとんでも描写をトイレにすわっているシーンつきで挿入するというスターの立場を無視した演出が確信犯なのか、それとも無能の結果なのか、激しく問われるこの回。キッドの好みもあるが、演出力では岩本>大塚>木内という評価の演出でギリギリ、セーフティーゾーンに飛び込んだと思う。

惜しいのは「演歌」というものに対する尊敬や、それに伴う理解が相変わらずもうひとつ感じられないこと。

で、『演歌の女王・第五話』(日本テレビ070210PM9~)脚本・遊川和彦、演出・大塚恭司を見た。前回、ブタのパンツを履いたヒトシ(原田泰造)と不倫関係の肉体交渉を持ってしまったひまわりはラブホテルの廊下で確率的にはありえない実母・信友星江(高畑淳子)とその彼(ホスト)との遭遇を果たす。そして・・・ヒトシは星江に「不倫なんですけど」と初対面の挨拶をするのだった。人間に上下があるとすると、妻が妊娠中に昔の女と不倫する男、その相手の女、その女の母でホストに入れあげる女、ホストがラブホテルで顔を並べているのは・・・まあ、底辺の人々だと推定します。ラブホ代があるだけ、経済的には最底辺ではないけれど、ま、底辺に位置すると。この前提で今回は話を進めることにします。そうです。これは底辺の人々をめぐる物語なのです。

人間に上も下もないだろうという意見もありますが、すると向上心はどこへ向けばいいのか迷います。幸せを探すのも難しい。上に天国、下に地獄の感覚もなくなってしまいます。ひまわりは売れない演歌歌手。レコードの売り上げにだって上下があるのです。レコード売り上げ的に底辺です。そしてヒトシは呉服屋の跡取り息子ですが商売に熱を入れている様子は皆無。商売繁盛から底辺です。しかも、子育ては放棄するは、新婚なのに浮気するは、中学生と援助交際するはで公序良俗的に底辺です。もちろん精力は平均のやや上に位置しているようなのでそこが少し底辺脱出の兆しであるほどの底辺なのです。そしてひまわりの母はホストに入れあげ、タコヤキ屋を売り払うほどの底辺。なにしろ愛をお金で買うほどの底辺で、そのお金もなくなるほどの底辺です。ホストは・・・まあ、口にするのもはばかられるほど底辺なので、この際、人間の枠組みからは隔離しておきます。

そんな母親からの借金を拒否するひまわりの弟(父親違い)。彼はどうやらハッカーらしい。しかもネット取引で億単位の金を動かしている。経済的には底辺とは言えない高層マンション暮らし。母にも姉にも金を貸すほど。しかし、彼の周囲には他人の気配がない。まったく人間関係がないらしい。もちろん、それが底辺とは限らない。ひとりぼっちでいることがたまらなく快感である人間はいるので、ここは彼の心理に踏み込む必要があります。彼が他人を求めているとしたら、「一人ぼっちは淋しいよぉ・・・」なので底辺になります。さあ、どうでしょう。彼は底辺なのか、そうではないのか。

例によってひまわりの動きは間が悪く、いい仕事の誘いには携帯電話の電源を切っていて興行師のユーの人(段田安則)には嘆かれ、エレベーターは調整中、伝説のチョコレートは売り切れです。そんなひまわりの希望の光は・・・実は貞子(成海璃子)なのです。いじめられっ子でブサイクな男子にもふられてしまう貞子ですが、ひまわりに何か特別なものを見出し弟子としてつきまとううちに何か生きがいのようなものを見出したようなのです。いわばひまわりは命の恩人。何一つ善いことをしていないように見えるひまわりですが、それが好きな男にかかわりのある相手だからという不純な動機によるものであったとしても、結果として一人の人間を救い、そこに底辺からの脱出の萌芽が感じられるのです。

それにしてもヒトシのような底辺の人間を幻を見るほどに恋焦がれるひまわりは世間の人々から見れば愚かそのもの。普通なら見ても見ないフリをしたい相手なので視聴率は相当に底辺です。今回も、「一人でいい」という弟や、「お前なんかいらない」という母親にまとわりつく様がなんだか気持ち悪く感じられる時代になっていますので、どんどん底辺になってしまうのではと危惧するほどです。

底辺の人々の親はほとんど底辺です。親の親も底辺であり、親の親の親も底辺でしょう。ひまわりは「女の分かれ道」で「家族をほっとかない」を選ぶのですが、この決断の時に使用される高速回転による人の声も手法としてかなり底辺です。しかし、幻想のビジュアルはなかなかおしゃれでこのあたりのちぐはぐさもなんとも底辺なのです。幻覚の幸子も本来のかわいさから言えば底辺で可哀想なくらいです。

ここがつらいところなのですが、底辺のヒトシの希望の光は底辺ではない母(池内淳子)の存在。しかし、ヒトシを育ててしまったので底辺といえば底辺です。そして嫁(酒井若菜)は底辺からはいあがり幸せになろうとしているものの手法が底辺なのです。靴に画鋲。画鋲に瞬間接着剤くらい底辺です。靴とくっつかないのか・・・とツッコミも底辺になってしまいました。ああ、その家庭に生まれようとしている嫁の胎児。お前はなぁ。お前は生まれついて底辺だ。しかも、母を襲うアルツハイマーの病。母は底辺への恐れで心が底辺に至るのです。

この母のマジな底辺がひまわり一家のバカな底辺ととても折り合いが悪いのですが、でもまあ、他人の関係とはそういう底辺なアレですから。

今回、「おふくろさん」(森進一)なのですがサイズチェンジは前回より底辺を脱出。「おふくろさんよ、おふくろさん、空をみあげりゃ空にある」ああ、底辺より空へ。母なる神に捧げるラブソング。献身の詩でございます。

さて、底辺ならではの意地。情報収集にすぐれた貞子(ウルトラQで楳図かずおのイメージ拝借の底辺)によって母が騙されていると知ったひまわりは情報なくても分かるのだけれども、パートナーとしては底辺なヒトシとともにホストクラブへ。ガイドはゾンビです。底辺だからな。さて、ホストと対決したひまわりを押しのけるのは母。しかし、母もまたホストにおしのけられる。取り出すはキチガイに刃物でございます。ああ、これぞ底辺の極み。そして底辺のお約束で母の刃の前に身を挺するひまわり。

もちろん、傷害罪、場合によっては殺人未遂でございますから、現行犯逮捕なのですが、底辺の人々による底辺の出来事なので警察は介入しません。そして例によって志田医院。病院名が志田なので14才の母が半海一晃の娘として登場するのでは・・・と底辺なりに望みがわくところですが、それはさておき「今度こそは危篤であってほしい」という医師の底辺な願いもむなしく息を吹き返すひまわり。そして、輸血をしたのは犯人の・・・いや、母です。底辺を流れる底辺の血液の交流・・・そして金づるになるからと踏んでの行動かもしれないがヒトシとしてはよくやった弟(黄川田雅也)の登場。そうです。彼も底辺だったのです。「金はあるが心はなかった」のでした。しかし、今、姉・ひまわりの病院への借金を支払い、老いた母を支えて病院を出て行く弟は「お金で買えない愛」を得たのです。それが底辺からの脱出なのか、底辺への身投げなのか・・・微妙なところがこの作品の底辺ぶり。しかし、今回はよくできた。底辺だってなあ。生きているんだよぉ。幸せになりたいんだよぉ。悪いかぁという叫びが聞こえてきましたからーっ。

底辺のホストの看板にいたずら書きをするヒトシ。石をぶつけて破壊するひまわり。そして温水刑事登場。二人はラブホテルへで底辺のリフレイン。そっかーっ、これはこれで底辺の『傷だらけの天使』なのだったのだなーっ。ヒトシの母のアルツハイマー状態を暴露しつつ、つづくです。

お笑いドラマとしてはついに不発の模様となっておりますが、いろいろな意味でボーダーラインを試しているドラマなのですね。そういうことはもう少し余裕があってするといいのですが、ま、できる時にやろうという気持ちも大事ですからね。底辺のプリントメディアが「打切り」を匂わす季節ですが、局としてはやっちゃった以上、最後まで面倒見てもらいたい。ま、テレアチャにくらべればこの局は我慢強いと定評があるのですけれども。

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月曜日に見る予定のテレビ『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』(フジテレビ)

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2007年2月10日 (土)

今、どこさわってる?(井上真央)なので二夜連続嵐の人が胸にタッチ達成です。

っていうか、二宮クンは実際は先週ですけど。っていうか、こんなタイトルにする何の意味が。っていうか、両方見てる人だけが「あーっ、松潤もーっ」ってかぶり発見魂を揺さぶられたってことを言いたかっただけなんですけど。

かぶりを発見するのはパクリの基本で「恋愛ドラマでアイドル俳優がヒロインの胸にタッチするのは無作為ならばOK」というテクニックを学ぶことができるのです。・・・そうなのか。

ま、うひょーっという気持ちの中に様々な気持ちがあってもいいじゃないかーっ。

で、『花より男子2・第六話』(TBSテレビ070209PM10~)原作・神尾葉子、脚本・サタケミキオ、演出・三城真一を見た。つくし(井上)に対する類(小栗旬)、司(松本潤)後ろ抱っこの連続攻撃である。で、つくしが近所で砂糖貸してくれる人募集中の司を一本背負いで床をぶち抜き階下にアベック転落するという素晴らしいツカミでスタートする今回。こ、これは面白いです。西田(デビット伊東)からついに「自分の何気ない一言から会社の株暴落、親しくしていた社員の自殺という司のニューヨーク残酷物語」の情報を得たつくしは混乱してしまうのだった。

そしてアパート崩壊、住む所を失ったつくしに椿(松嶋菜々子)が「私が失くした初恋をヒマだからボランティアで取り戻す」の救いの手を。そして道明寺家への居候決定である。「夜這いしちゃダメよ」って殺生なのでございますけれども。

今週の牧野家(小林すすむ・石野真子・冨浦智嗣)はつくしの家賃を払わずに済んだのだった。

さあ、決戦はバレンタインデーを前に類・司・つくし・滋(加藤夏希)は思惑・疑惑・迷惑が渦を巻くのでございますが。

今週の更(貫地谷しほり)は哀しい顔して一歩また一歩と物語に接近。優紀(西原亜希)の胸を震わせつつ、総次郎(松田翔太)の過去の思い出にらせんを描いてアプローチなのです。それはもう幸代(加藤たか子)が申す通りに「指定席ね。バイクのバックシートは指定席なのよ」なのでございます。けれどもその話はまだじらすのです。

さあ、道明寺としては滋に「婚約破棄」をしなければならないのですが、なにしろ「ねえちゃん、ありがとー」ぐらいはしゃいでるのですから、しかし、本人前にするとなかなか言えません。しかし、滋は気配を察し、「別れるとか言われたら、私、死んじゃうかも」アタッークっ。

とにかく司としては「命懸けの恋」なので、類にも「俺にあきらめてくれって言ってんの」とまで言わせます。一方、滋は「応援してくれると言ったよね」とつくしにサイド攻撃。

さあ、決戦当日。一人、パッフェルベルのカノンを奏でる類。しかし、つくしが呼び出したのは司。弦が切れたのは力はいったのか。ポーカーフェイスだけど力はいったのかーっ。やっぱり。

けれどもつくしの出した結論は「運命共同体の星占いの細木の土星人の女にあげた最初のブレゼントのベンダント」の返却ーっ。ああーっ。それは痛いのっ。プレゼント返すからっ。それは痛いのよーっ。・・・失礼しました。で、やはり痛かったのか司はペンダントを川へ不法投棄。川を汚すなと言ったではないか。ああ、きれいごとですまそうとしたつくしに「世界が敵でも俺の味方であれ命懸けの恋」の「こんなペンダントなんていらねえよ」アターック。みるみる乙女の恋に満たされたつくしは流されるペンダントを追いかける。追いかける。追いかける。キャッチーッ。ああ、少女マンガです。これぞ、少女マンガなのです。

そして、そこにタマ(佐々木すみ江)が楳図かずおタッチで登場。さあ、どうしていいのかわからなくなった恋心をなぐさめるプロレス(コスプレ)タイム。メイドです。つくしメイドで登場。これは萌える。萌えねばなりません。しかもタマに拉致されるつくし。どうなる。じゃが肉(肉じゃが)作りでもしこまれるのかーっ。

(妄想)・・・こうしてタマにしこまれ道明寺家の美しい女執事として成長したつくしは司滋夫婦とともに道明寺家に棲息。楓のように閨閥作りに励む司の愛人に。華麗なる・・・。

関連するキッドのブログ『第五話のレビュー

『生物彗星WoO』(NHK総合)の前フリに加藤夏希登場。今回は主人公の恋人が怪獣に変身して倒されるという悲しい回でした。そりゃ、あんまりだーっ。

日曜日に見る予定のテレビ『華麗なる一族』(TBSテレビ)

ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。

皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。

Hcinhawaii0061 お気楽様にWoOを薦めたのだがあんまり気に入ってもらえなかったみたいなのでおわびにおまけの秘蔵カードをアップしておきますー。H☆Cスタッフガンダムカードです。

このカードはH☆Cかまぼこを買うと一個につき一枚ついているのです。そして元締めはまこ☆ミキ様なのですが・・・。

Hcinhawaii0065 花沢類祭り開催中の金曜深夜。「華麗ごっこ」の夜の町セットに怪しい三人を発見。まこ☆ミキ「ぷっち☆翠ちゃん。ミキはついにやりました。じいやをたたき起してルイロイドを緊急発注したのデス。そして突貫完成にこぎつけたのデスーっ。はうぅん」ぷっち☆翠「感激デスーっ。はうぅぅん」まこ☆ミキ「ルイロイド、夜の路上であすなろ抱きをぶちかますのデス!」

Hcinhawaii0062 ルイロイド「ツクシ・・・」

ぶっち☆翠「はぅん」

Hcinhawaii0063 ルイロイド「つくし・・・」

ぷっち☆翠「あ、そ、そこは・・・」

Hcinhawaii0064 ぼぎゃーーーっ。

まこ☆ミキ「即時撤収デス。てっしゅーっ・・・・ランちゃんに見つかったらオシオキなのデスーッ」

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2007年2月 9日 (金)

二宮和也は胸をつかんでもんだと言われてもよく覚えてないとか言うしかないわけでとにかくコーヒーばかり飲んでたわけで。

ささやかな暮らしである。失っても惜しくない気持ちもあるし、どこか他にもっと素晴らしいことが待っているという胸騒ぎがしてならない。そんな20代前半。まあ、それを「浮付いた気持ち」といってしまえばそれまでだが、包丁一本さらしにまいて腕におぼえの板前稼業なので、その気になればどこでも食っていける職業の人である。

就職しなかったりできなかったりする若者であふれるこの時代。最初の居場所さえ確保できないとこの気分さえ分からないかもしれない。ま、居心地の問題ですが。

とにかく、人生の岐路に立ち、一平(二宮和也)はコーヒーを飲み続けるのだった。「エラ嫁」が↘11.3%、「きらきら」が↘*8.4%をとり、危険なことになっている中、↗14.1%とあげてきた「拝啓」・・・だってちょっと面白いものな。黒木メイサのキャラ設定が不安だけどな。

で、『拝啓、父上様・第五話』(フジテレビ・070208PM10~)脚本・倉本聰、演出・宮本理江子を見た。エリ(福田沙紀=1990年生熊本県出身)の胸をつかんでもんだあげくに、窃盗の現行犯で捕まった一平はとりあえず「盗もうとしたのではなく頼まれた」ところまでは白状してしまうのだが、家出中の夢子(八千草薫)の居場所については口を閉ざす。律子(岸本加世子)は「もうお店に来なくていい」と宣告されてしまう上にしゃく半(松重豊)に殴られてしまう。

竜次(梅宮辰夫)に「店の経営が苦しいから若女将も苦しい」のだと内情を諭され、ついに夢子の居場所をもらす一平。竜次はペテラン刑事のように情報交換のテクニック「情報を知りたければ情報を提示しなければならない」の達人なのだった。

雪乃(高島礼子)の店の二階に潜む夢子を竜次は確保。「一平は口を割らなかった」と一平をかばい、周りを巻き込んではいけないと夢子をなだめ、回収に成功する。ま、迷惑な話だけれど「いい女にふりまわされるのが男のロマン」と考える脚本らしいので、一平は男をあげるのである。

で、成り行きで辞表を提出した一平は朝寝を楽しむ。父親候補の小説家の『甃(いしだたみ)の町』を六角精児のいる本屋で購入し、外堀沿いのカフェへ。ここでなんとなく、一平のいる場所について記しておく。基本的にJR飯田橋駅と市谷駅の間に舞台の神楽坂はあるのだが、南(つまり皇居方面)から九段の町があり、その西側は麹町でいわば旧日本テレビが位置していて、「前略」はお膝元ドラマだったのだが、市谷の西は曙橋であり、旧フジテレビが位置する。ま、「拝啓」もお膝元と言えないことはないのだな。・・・で、九段の町があって、中央線があり、総武線があり、外堀で、外堀通りで神楽坂の町である。今、一平は神楽坂の町の境界線のひとつ外堀通りを踏み出し、外堀沿いのカフェにいるのです。

主人公、綾音は雪乃がモデルと聞いて読む気になった小説なのだが、慣れないので途中で投げ出す一平。ふと気がつくととなりには「しゃく半」がいる。「あんたは根性がある。俺はわびたい。でもなぐったのはあんたじゃなくて俺自身なのだ。不甲斐ない俺をなぐったのだ。わかるよな」キッドには分かるが一平には分からないのだった。とにかく、一平はコーヒーをおごってもらった。

そこへ、ついにリンゴの君・唐沢ナオミ(黒木メイサ=1988生沖縄出身のクオーター)登場。ついに正体が少し分かる。もちろん「いい女にふりまわされるのが男のロマン」なのでスカウトにひっかかったナオミと神楽坂を疾走。しかし、外ではなく、外堀通りを渡って神楽坂方面へ。そこには東京日仏学院があるのだった。学院内のテラスでコーヒーである。ナオミは洋菓子店で働くパティシェの卵で将来のパリ留学のために週の半分はフランス語で通しているという。こういう設定を好む若者は確かにいるが、面倒くさそうなのでキッドは絶対に付き合わない。だが面倒くさそうな「女にふりまわされるのも男のロマン」なので一平はますますナオミに興味を持ち、自らのパリ留学まで口にする始末だった。しかも一緒に逃げてくれたお礼にコーヒーをおごってもらうのだった。

しかし、ロンドンとパリの区別がつかないので六角精児のいる本屋でパリの本を購入。そして馴染みの喫茶店へ。すっかり神楽坂へ逆戻りなのだった。「どこかへ行きたい気持ちと引き止めてもらいたい気持ち」に揺れ動く一平。そこへ一平に胸をもまれたエリが登場。女将気質のDNAを受け継ぐエリは「水」を頼んで、「胸をつかんでもんだのよ、えへへー、どうだった」なのである。そして「子供みたいにダダをこねてないでさっさとお店で働きなさい」なのだった。面倒見の「いい女にふりまわされるのも男のロマン」なのであろうか。一平は店に引き戻されて一件落着である。コーヒーはおごってもらえなかったのだった。

来週は竜次の進退問題。・・・それはちょっと弱いかな。やはり、気になる女の子が二人とも南方系という点。一人は北の女にすれば良かったのに。それが男のロマンじゃねえのか。だが、面倒くさいということでは桃井かおりの匂いがしてきた黒木メイサ。それはいいと思うな。逆に福田は据え膳連発でそこが逆に面倒くさいという方向で笑わせてもらいたい。お願いしますよ~。倉本先生ーっ。つづくである。

関連するキッドのブログ『第四話のレビュー

今回は最初から最後までほぼ主人公の行動を追う一本道ドラマ(毛の抜けやすい夫婦のみ挿入)。小さな町の中の展開といえど、非常にスムーズな展開でさすがは巨匠なのだなぁ。

土曜日に見る予定のドラマ『演歌の女王』(日本テレビ)う~ん。裏番組的には微妙にチャンスの回だなぁ。ヒトケタ脱出なるかっ。東山紀之の森村誠一スペシャルも国生、佐藤仁美だけにちょっと見たいけど。

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2007年2月 8日 (木)

俺がふんじゃったんですーっ100000番目。(ろーじー様)

Hcinhawaii0060 ・・・というわけで記念すべき100000アクセスはろーじー様が達成したらしい。H☆Cの専属ローディーであるろーじー様が踏んでくれたのはスパムにふまれるよりどれだけうれしいことだろうか。記念に花束を贈呈させてもらいます。場所は妄想のろーじー様の東京事務所社長室である。いつも六甲おろしが聞こえるらしい。花束贈呈は初登場・堀出学園中等部2年生でファッションモデルのみょうがの芯様である。その他のこんなブログに来訪してくださった皆様、どうもありがとうございました。これからもよろしくおつきあいください。

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私が獲っちゃったんですーっ。(加藤あい)

森美雪(加藤)の成長が顕著な回。小笠原(小松政夫)の給料が倍と聞いて「小笠原さんってすごーいっ」や、終了間際の「私が介抱してあげますっ」もタイトル候補になるのだが、自分のために小笠原がクビになるのかと心配したこのセリフが森の成長の証か。もう、加藤あいのセリフで笑う季節は終了なのか。それはそれで淋しいぞ。

今回はまさにツンデレの大前春子(篠原涼子)がオーソドックスに展開される。そうなると、もはや大前と東海林は相思相愛になってしまうのだが・・・それがなんとなくイヤなのはキッドだけですかーっ。そうなのですかーっ。

今回は正社員でも、ハケンでもない、微妙な契約社員(嘱託社員=小笠原)の話。それは正社員にも仲間でハケンにも仲間なのか。正社員にも厄介者でハケンにも厄介者なのか。微妙だ。キッドは心の中で「この給料泥棒。尊敬するぜ」とつぶやいた。

で、『ハケンの品格・第五話』(日本テレビ070207PM10~)脚本・中園ミホ、演出・茂山佳則を見た。そうそう、「奢れる正社員は久しからず・・・」のナレーションは田口トモロヲである。今回、視聴率は18.6%と1.5%のダウンなのだが、それは東海林と大前の恋の行方に釣られた人の差なのですか。そうなのですか。

では、まずツンデレのツンの部分から。いや、その前に大前が小笠原にどのようなデレを持っているかを妄想しておく。妄想の大前の心「マーケティング課の嘱託社員の小笠原さん。62才で定年過ぎてもナマコのように会社の底辺に沈んでゴロゴロとしているなんて、なんだか可愛い。でも、ちょっぴり心配。危機感がないとリストラされやすいのに。でも危機感のなさがセールスポイントなのよね。ああ、契約更新打ち切りになって彼がいなくなったら職場が殺伐としちゃうじゃないの。ああん、私がなんとかしてあげなくては・・・」ではツンをば・・・。

居眠りしている小笠原を消しゴムをぶつけて起す。パソコンできないオヤジにメールをあけるように指示。起動できないので「ここは老人のためのパソコン教室ではありません」とどやす。仕事中に世間話を始める小笠原をにらみつける。ここで人事部のメールの中身が「退職勧告=契約更新打切り」だったであろうことが松方部長から里中主任まで降りてくる。大前は気配で察知。小笠原とデパートにリサーチに同行。迷子になった老人を放置して帰社。部長からの打診「小笠原ちゃんをどう思う(小笠原ちゃんを何とかしてくれ)」を受信。「はっきり言ってお荷物です(できるかぎりの援助をしますが厄介です)」と応答。この腹芸の分からない里中は愛人・東海林にご注進。「大前ちゃんたら血も涙もないのよ。東海林ちゃん、あんな女のことなんて忘れちゃいなさいよ」東海林はくすぶる恋心の捌け口を見つけて鬱憤を晴らす。「お前なんかお前なんかろくでもない家庭で育ったんだろう(好きだ好きだ好きだ)」そして緊急事態発生。パソコン入力前の手書き伝票が行方不明。「ここだ」とばかりに大前は小笠原の首根っこを捕獲。マネージャー(安田顕)が社内暴力と勘違いする勢いで小松政夫の存在価値アピールお手柄作戦を展開。そうなると大前は国税局査察チームにも影響力があるのかもなぁ。

デレは一箇所。タイムリミット直前、伝票とともに閉じ込められた小笠原を救出。「おゆきなさい」つい、デレをしたために自分だけが取り残されるはめに。「・・・私としたことが」ううん、このセリフがついにくりかえしのギャグに到達。とにかく一回デレてしまったのでこの後は何を言ってもツンではないのである。

今回の資格。「エレベーター保全業務」(昇降機検査資格者)の資格は持っているが「老人介護」の資格は持っていない。今回の情報。大前はお腹がすくと目がまわりそうになる。限界は2時間前後。社員食堂は部外者料金が高すぎるので利用しない。昼食費は500円と決めているらしい。正社員からのおごりは拒否。これは契約更新に情をからめたくないためと想定される。使えない正社員はゆとりのバロメーターとして認定している。東海林(大泉洋)の手は「バッチイ」らしい。しかし、ツンデレのツンかもしれない疑惑があり、恐ろしいことだ。

今回の東海林の捨てゼリフ「親の顔が見たいわーっ」「ロープ片付けていけー」「あーあーあー」・・・バカか。お前は・・・う、久しぶりに、う、撃たないで~。

関連するキッドのブログ『第四話のレビュー

なんとなく、篠原涼子がもっこりしているような気がするのだが、役作りだとするとそれはそれですごいな。

金曜日に見る予定のテレビ『花より男子2』(TBSテレビ)ああ、同棲時代・・・。

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2007年2月 7日 (水)

ミツ(貫地谷しほり)俺は花を摘まんぞっ。(山本勘助)

ま、勘助(内野聖陽)がそう言うわけですよ。ミツはもう物語から退場(死亡)したわけですけど、いわゆる一つの心の中で生きているの状態で、勘助の行動原理になっている。

ミツの仇(武田信虎=仲代達矢)を討つ。この一念。そのために今川と武田の戦を望むわけです。しかし、結果は実の兄の自決を招くことになる。いろいろと複雑な記憶がめぐる兄と弟。介錯で兄の首をはねた勘助はミツの思い出の一言。「人の首をはねるのも野の花を摘むのも同じこと」を思い出すわけです。しかし、勘助は兄に花をたむけない。なぜなら、同胞は同じひとつの命だからということです。少なくともキッドはそう解釈しますね。

Suruga1536 で、『大河ドラマ・風林火山・第五回』(NHK総合070204PM8~)原作・井上靖、脚本・大森寿美男、演出・清水一彦を見た。快調だなーっ。オリジナル脚本なのに無理がないのだなーっ。今回、武田の間者として故郷・駿河の国に戻った山本勘助。「福島謀反の機密」を持って大叔父・庵原忠胤(石橋蓮司)を頼る。今川氏輝の急逝によって政治的空白を埋めている氏輝の母・寿桂尼に面会した勘助は福島越前守(テリー伊藤)に仕える実の兄・山本貞久(光石研)を売る形で福島の謀反を告発する。

さて、その頃の駿河の国の家臣統制は原初的な寄親・寄子制度によっていた。頂点に今川宗家が立ち、その直臣が寄親となり、寄親が寄子となる陪臣を支配するという体制だ。直臣にも有力なものもいればそうでないものもいるわけだが、有力なものに福島家がある。武田晴信が生まれた年に今川は甲斐に乱入しているのだが、その時の主力は福島家だった。言わば信虎とは因縁のある家なのである。ドラマでは越前守となっているが今川義元のライバルとなる庶兄・恵探の母は福島上総介の娘とする説もある。まあ、とにかくバックに福島一族がついたわけだ。花倉の乱の名にある花倉は現在の藤枝市周辺なので駿府(静岡市)からは西になる。恵探は出家して寺に入っているのだが、これはあくまで嫡流に対する遠慮のようなもので、寺はすなわち城であり、直臣・福島氏に与えられた御曹司なのである。一方、後の今川義元は富士川流域の寺に入っている。ここは直臣の中でも有力な庵原家の縄張りである。勘助の大叔父の弟・太原雪斎がその一族の出身であるのはそういうことなのだ。庵原一族は承芳(義元=谷原章介)を御曹司としていただいているわけである。駿府をはさんで東西に有力な後継者とそれを支援する一族がいる。それが花倉の乱の前夜なのである。

さて、承芳は寿桂尼の実子である。寿桂尼は先々代の氏親の正室であり、先代の氏輝の母であるから情においても承芳に跡目相続をとらせたい。できれば穏便にそうしようと福島越前守(正成=テリー伊藤)に談判する。しかし、交渉は決裂。福島越前守には武田信虎がついていたからである。越前守一派は久能山にこもる。しかし、庵原一族の陰謀はそれを上回った。武田家臣の小山田を通じて武田家を味方につけるのだ。この時、承芳は17才前後。まあ、神輿にかつがれていたのであるが、兄・恵探は屋根にのぼってはしごをはずされてしまったのだった。

承芳は駿府の今川館に入り、後継者を宣言。同意できぬ福島越前守と恵探は根拠地・花倉に戻り、兵をあげて駿府へ。しかし、有力武将は承芳援護につき、さらには隣国・北条(今川から見れば家来筋)からの援軍も到着し、恵探軍は退却する。そして花倉城に立てこもるのだが、武田の援軍は来ないのだった。

庵原の親戚筋という設定の山本家がなぜ福島方なのか・・・という疑問がないではないが・・・そこはドラマだからっ。ま、地縁血縁の入り組みからありえることなのでフィクションとしても許容範囲である。

関連するキッドのブログ『第四話のレビュー

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私の拙い恋愛経験で良ければお話しましょう。(釈由美子)

つまり、脚本家は釈の恋愛体験なんか、聞きたくないのだな。結局、釈が魅力的なのはアドリブ部分であって、たとえば花園兄弟に洗濯物をおしつけられて「あ。あ。いぁ」とむずがる。次男に「隊長」と呼ばれたときのニヤリ。川村(真矢みき)を航(堺雅人)とタクシーに押し込むまでの動き。脚本のセリフではないようなのだ。

今回、セリフとして二度もリフレインされるのは「好き勝手にお金使って」と三男(要潤)に対して行う専業主婦批難である。独身職業婦人には頷ける部分もあるが、お茶の間的には反感を買うセリフ。おいおい、もっと主役をたててくれよ~とキッドは今日も絶叫するのだった。ま、釈のセーター姿が萌えるので別にいいのだが。釈を鑑賞するのには充分なのだが、もっと鑑賞し続けたいので人気が持続する脚本も少しお願いしますーっ。

主題歌は「街で見かけた三年前のTシャツをまだ着てるのに彼女は新しくなっている元・恋人にちょっと凹む女の子をなぐさめる」のだが、それって真矢みきのポジションじゃねえのかよーっ。田中一郎(寺島進)の着メロだしな。でも視聴率↗12.6%だから。ま、いいかーっ。

で、『ヒミツの花園・第五話』(フジテレビ070206PM10~)脚本・永田優子、演出・二宮浩行を見た。作家と編集者の関係は様々であるが、少なくとも売れっ子の作家と編集部の表面上の力関係は作家>編集部である。もちろん、売れなくなればたちまち作家=下請け業者の立場になる。しかし、今の花園ゆり子は売れっ子の作家なのであり、その編集者が先生と電話対応している時に編集長がそれを邪魔することなどありえない。どうしてだ。どうしてそういうことがわからんのだっ。と冒頭からのけぞるのであるが、ま、いいか。

編集長田丸(田中哲司)はかなりの切れ者であり、売れ筋を見極める嗅覚を持っている。そういう人間がいわば管理職についているのであり、無理難題を部下に押し付けるのは問題ないが、力関係の把握とそれによって生じる損得に鈍感なわけはないのであり、そういう場面を作っちゃダメなのである。ま、いいんだけどね。

三男は家出中である。ハウスキーパーを欠いた花園家は惨憺たる状況になっており、月山(釈)は家事を押し付けられる。締め切りがあり、それが利潤を生み出す商品に関わる問題である限り、生産者の力は絶大であり、釈がそのために家事をするのは理不尽でも拒否できない。いや、したっていいのだが、それでは会社を敵に回す覚悟が必要。いや、釈の場合、辞めたいのだから敵にまわしたっていいはずなのだが、それをしないのはムードとして二つの理由がある。一つは家出の原因が釈にあること。一つは釈が要を男としてちょっと好きであること。である。

それは問題解決のために寺島を呼び出し、善後策を練るホテルのロビーで要を発見、接近するのだが、要が女性と同伴していることを知るとすごすごと戻ってきてしまうことで明確になるのだが・・・そうなのか? ともかく編集者は作家の「恋人で母親」といい加減な自説を展開する寺島は「釈が女だからややこしい」と見抜き、バトンタッチをするのだが・・・そうなのか? 三男四男と要の会談をセッティングするのだが交渉決裂である。

釈から真相を聞いた堺は「自分がなんとかしなければっ」とホテルに向かうのだが、釈よりさらに不思議ちゃん(松岡璃奈子)の網にかかり、「好き」と言われて「えーっ」などと言っている間に要とすれ違ってしまう。

さあ、釈とは真逆の不思議ちゃん(バカの遠まわしの表現です)は世界に星の数ほどあるマーケットで偶然遭遇し、押しかけしゃぶしゃぶ、釈の親戚と信じた花園兄弟の前で田中一郎との愛告白である。いとこの姉の弟の兄と弟は結局、従兄弟だがな。「宿命に生きるシャア」談義で三男と意気投合する。出世バカ、恋愛バカの上にガンヲタだったのだった。

要はお姫様が好きで、次男の描くお姫様は魔法のカード。背中張り紙の繰り返しのギャグで一見落着するのだが、とにかく、少しずつ、釈は花園家に溶け込んでいくのである。

謎の女・美那絵(滝沢沙織)は要に「兄弟ケンカが出来るなんてうらやましい。私なんて一人ぼっち」と言うのだが、カウンターにはいつもの男(神保悟志)が座っている。ああ、面白いのか、どうか、微妙。ストレートなら「商売女の営業トークを一々本気にするな」というギャグということなのかな。

少女マンガで王道恋愛ものは女流というのが基本であるが、魔夜峰央とか、和田慎二とか、男性作家がいないわけではなく、要の愛読書には『パタリロ』があったようだし、最後までヒミツの理由をそれで押し切る場合はキッドは一応、能無しと言いたい。

でも、ま、釈がかわいいからいいかーっ。

関連するキッドのブログ『第四話のレビュー

どうでもいいけど、キッドはもう少し、しゃぶしゃぶしてから食べたいな。それから、四兄弟プラス釈VS外の世界という構図になるとそれは戦隊もの。寺島VS真矢は宿命の敵なのか。寺島が司令官で真矢は敵の怪人なのだな。

木曜日に見る予定のテレビ『前略、父上様』(フジテレビ)

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2007年2月 6日 (火)

オカン、東京、来るね。東京で一緒に住まんね。(速水もこみち)

いたたた。K-1に視聴率をちょこっと持っていかれたとね。オカン(倍賞美津子)とオバン(浅田美代子)のダブル水着サービスに対して失礼じゃなかとね。もこみち、いつの間にか、体ゆるゆるになったと。それはキッドの勝手なイメージの問題やったと。ハワイアン・サービスするとなら、関西テレビ「ヒミツの花園」と合流して釈の水着サービスば欲しかったの~。それにしても、ハワイハワイ詐欺のダブルってかぶりすぎやけんど、ばってん、仕方なかとね~。「アテプリ」と「H☆C」ほどの予算もスケジュールもなかったいね~。それともプロデューサーたち「フラガール」ば見て蒼井優の腰フリに幻惑されたのかね~。

午前零時に東京タワーの灯が消えたとき、一緒に見ていた恋人たちは一生幸せになれるとねー。お気楽プロの屋上でデートする若者がいるのはそのためねーっ。お気楽社長。夏になったらビヤホールで儲けるつもりらしいが、それよりもタレントプロダクションとしてそんな警備の甘いことでどうするとねっ。

恒例の週末視聴率チェック。「わるいやつら」↘*9.1%(下げとまらず華麗でお腹いっぱいだから)、「花より男子2」↘20.3%(ま、休憩のような回だったからな)、「只野」↘12.7%(このぐらいで充分)、「演歌の女王」↗*9.9%(あげたーっ。フタケタ届かずだが、こう考えるとたっ恋は立派だったなー。ハゲタカだよな。問題は)、「風林火山」↗22.9%(ミツーはいないけど面白いものなー)、「華麗なる一族」↘23.0%(イノシシ抜きだったらなー。剥製にして飾っておけばよかったのだあのうりぼうを)、ついでに「東京タワー」↘13.9%。まだまだ大丈夫。

で、『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン・第五話』原作・リリー・フランキー、脚本・大島里美、演出・久保田哲史を見た。今回、危なく、お気楽社長の仲間入りをするところだったな。今夜はオカンとオトン(泉谷しげる)の青春とボクと彼女(香椎由宇)の青春がクロスオーバーする展開で、「指輪」のフリの回なのだが、ハワイが気になって気になって、詐欺なのかどうなのかはっきりするまで、落ち着いて見れなかったためだ。

母親の病状が安定し、東京に戻ることにしたもこみち。今回、二人の女性が「田舎に帰れ」と主張するのだが、そのあたりのテイストがキッドにはよく分からない。叔母は「オカンを一人にしちゃかわいそう」という論理でこれはまだ分かるのだが、彼女の母(朝加真由美)は「恥ずかしいから帰って来い」という出版社らしいところでカメラマンをしている娘のどこが恥ずかしいのかよく分からなかった。地方の豪族の娘なのか?

もう一つ失敗しているのが母は看病のために一度一人で上京しているということ。もちろん、旅行と引越しは違うのだが、そのニュアンスの差異が演出できていない。なぜ、待ち合わせ場所が東京タワーなのかという細かい演出をするべきだ。スペシャルの時からここでひっかかるな。

バカボン(柄本佑)はオカンが好きだし、もこみちも好きだから、彼女に対して敵意をむき出すのはわかるのだが、もこみちはマジンガーZを大事にしすぎ。ロケットパンチはあるのか。まだ、あるのか。いや、そうではなくて、締め切りに間に合わないほど忙しいのに似顔絵を描きに行くという設定が・・・ま、いいや。

ともかく、東京タワーを二人で見て、一瞬、オカンを忘れるもこみち。スパリゾートハワイアンズで水着ギャルにオカンを忘れるもこみち。オトンに他の家族がいることをここで知るほどのもこみち。ああ、幻想の息子ほどの息子はいないのだが、それでも、不法占拠していた病院の撤去がもこみちをマザコンの道へ誘うのだ。そうか、母子で不法占拠だったのだなぁ。血は争えないっていうか。「お母さん、東京に来ませんか? そして一緒に暮らしませんか?」「いいの? 一緒に暮らしてくれるの?」「一緒に暮らしましょう」そして即座に涙ぐむオカン。コブクロタイム。よかった~。もう涙で前が見えません。お気楽様サイドから脱出~。つづく。

関連するキッドのブログ『第四話のレビュー

平均が15%を切ってきびしいところだと思うが、ちょっとした演出ミスが気になる。こういうところでとりこぼすので注意してもらいたいなぁ。

水曜日に見る予定のテレビ『ハケンの品格』(日本テレビ)「ミラクルタイプ」と「青春★ENERGY」の山口紗弥加も気になるのだが・・・ま、いいか。

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2007年2月 5日 (月)

目の前にいたら射ち殺したいほど憎んでいます。(木村拓哉)

大胆なセリフだなぁ。大胆と言えばこのドラマも大胆だ。かなり、原作を逸脱する方向に向かっている。それはいくつかあるのだが、たとえば現実の歴史では1967年の総理大臣は佐藤栄作である。そして大蔵大臣は水田三喜男(翌年福田赳夫)であり、ドラマの永田大蔵大臣は本来、そのどちらかのイメージであるべきなのだが、なんと、どう見ても田中角栄になってきている。

実は原作では西田敏行の演じる大川一郎は不正献金疑惑の対象ではなく、別の明らかに田中角栄的な与党幹事長がそうなるのである。大川一郎は河野一郎(1965に大動脈瘤破裂のため急死)臭いのだが、いきなり、その罪も背負ってしまうのである。モデル捜しをしているとこの変更の裏も想像したくなってくるのだが、恐ろしいのでこの辺でやめておく。

で、『華麗なる一族・第四話』(TBSテレビ070204PM9~)原作・山崎豊子、脚本・橋本裕志、演出・福澤克雄(他)を見た。華麗なる一族を見せるためには大切な結婚式である。しかし、時代が移り、豪華の基本値がかなりあがってしまったので豪華を豪華として演出するのはなかなかに難しいのだなぁ。とにかく、一般庶民にとってはステーキとか、伊勢海老とかがまだまだ超ご馳走、いやその存在が夢の中の世界の人々がいた時代だと言っておきたい。

そして、いい加減、あきらめるか、爆発するかしてもらいたい、鉄平(木村)VS父(大介・北大路欣也)の愛人・高須相子(鈴木京香)の対決である。息子としては実の母を苦しめる憎き敵なのであるが、継母でもなく、母も認めるという困った相手だ。そして、実力があり、父が何より愛している相手なのである。時々、キムタクのポジションがハケンの大前と東海林の関係に見えるのだが、それで・・・いいのか? ともかく、「あなたには結婚式に出てもらいたくない」と鉄平はまた後先考えない発言をして、父に「それじゃ、お前が遠慮すればいい」とたしなめられてしまう。ああ、鉄平、小学生のように口をとがらせて弟(山本耕史)と令嬢(山田優)との結婚式に出席。

でも、鉄平にもうれしいことがありました。海外進出が達成されたのです。やはり、日本の富国を夢見る鉄平には海外との競争力をつけることが何よりも大切なのだなぁ。しかし、それは鉄平の前に立ちふさがる壁の目指すところでもある。このあたりの同床異夢がこのドラマの醍醐味だよな。そして、既得権益を守るものたちは例によっていやがらせ。またまた鉄鋼原料の供給ストップである。

その知らせをもたらした一ノ瀬父子に二子(相武紗季)はそわそわ。二人はとりあえず恋が一番大切なのよモード。会社の危機に鉄平軍団は恋愛モードに突入。そこへ、ドラマだから高須相子乱入。「そんな恋愛認めません」宣言。

一方、金融再編で生き残りをかける大介は上位銀行のスキャンダルをカードとして手に入れるがそれは鉄平の義父(西田敏行)の政治生命を絶ちかねない禁じられたカードになってしまう。義父のライバル永田大蔵大臣(津川雅彦)の主導によって着々と進む再編の動きに対してジレンマが大介を襲う。

そして、義父を襲う病魔。鉄平は港湾労働者(六平直政)を相手に一発殴らせて説得成功などといった中学生のようながんばりを見せるのだが、相次ぐ困難にがっくり。そしてみんなの愛する将軍にいやしを求める。ドラマだから、父も現れ、皮肉な情報交換。「義父が倒れました」「(義父と永田の両てんびんに悩んでいた父は決断しつつ)ゆっくり養生してもらいたい」である。鉄平は妻(長谷川京子)とともに病院へ。ドラマだから謎の女将(多岐川裕美)も入院していて、ついでに謎の元・恋人(稲森いずみ)も登場。ドラマだからっ。しかし、義父は実娘から鉄平が困ってる問題をリサーチ。病を押して通産省に殴りこみである。

鶴の一声で問題解決。なぜだ。なぜなんだ。義理のパパ。鉄平は感謝で心が震えるのだった。しかし、その時、父は義父を切り捨てる陰謀を展開していたのだった。

かくて、一夜にして鉄平は強力な後ろ盾を失うことになる。祖父の十三回忌を前に本日の第三次鉄平VS高須相子大戦。「あなたのお父様は我が家に泥をぬったのよ」「妻にあやまれ」そこへ父が登場。「胸は痛むが自業自得だ・・・」鉄平たまらず「この告発者がもしも目の前にいたら射殺してやりたい」ドラマだから目の前にいる告発者は「そうか・・・そんなに憎いか・・・」と運命の皮肉に耐えつつ、つづくである。む・・・お見事。

関連するキッドのブログ『第三話のレビュー

『風林火山』は花倉の乱。ミツはいないが絶好調である。勘助の兄の自決で命拾いした福島のせがれは北条綱成になるのだなぁ。運命だなぁ。今川義元(エラ嫁の夫)も妖しくてステキ。

火曜日に見る予定のテレビ『ヒミツの花園』

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Hcinhawaii0056 華麗なる一族ごっこの時間です。さあ、次男の結婚式。ついにH☆Cメンバーがアンナ☆ラン様におねだりされて本格参戦。まこ☆ミキ様(花嫁)は銀平にまこダーロイドをちゃっかり起用。mari様(母)、aki様(二子)はさておき、主役の座をアンナダーロイドに奪われたads(あず)様、紛れ込んだお気楽社長ぶっち☆翠ちゃん。しかし、このごっこの目的は「あんぱんち様を捜せ~」なのだった。

Hcinhawaii0058 自宅セットに戻ったアンナ☆ランちゃん。しかし、中々、着物を脱ごうとはしないのであった。えーと、そういう場面はなかったのではなかったのかな・・・などという素朴な疑問をものともせず、妄想の華麗ごっこの夜はふけていくのだった。アンナお嬢様、学校はどうなされるのですかーっ。

Hcinhawaii0057 「そんな交際、絶対に認めませんよぉ」と高須相子を演じきるのはやはりかりん☆スー様しかいないのであった。そしてまたもやまこダーロイドを従えてまこ☆ミキちゃんは二子役をゲット。すっかりハセキョンになりきったアンナ☆ランちゃんはダーリンの背中にかくれながら「さすがはかりんお姉さま・・・きょわいっ」などとつぶやくのだった。かりん「私のムチをためしてみるぅ・・・」まこ「そんなセリフないデスーッ」かりん「・・・びしっ・・・」まこ「はうぅん」

Hcinhawaii0054 またもやじいやの発注ミス発覚。アンナ「ダイスケロイド一号はまあまあの出来なのに、じいや、また将軍のスケールを間違えたでしょ。あれじゃ、大将軍じゃないの。もう。っていうか、ボート。いいえ、潜水艦? ・・・そうね、そういう考え方もあるわね」じいや「お嬢様、何を・・・!」

Hcinhawaii0055 じいや「お嬢様、危険ですからーっ」アンナ「じいや、邪魔しないでランちゃんは今、ダーと将軍に乗って旅立つのーっ」

ぷっち☆翠「翠はアンナダーロイド二号とダイスケロイドをゲットしたました。ううん、危ないプレーなんてしないデスー! いけないプレーをするのデス」

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2007年2月 4日 (日)

今夜は天気予報のお姉さんですがそれが何か。(福田麻由子)

回を追うごとにまゆゆの眉が細く長くなっていくような気がするのは気のせいだろうか。またしても演出チェンジでテンポダウン。また、微妙な作品に戻ってしまった。視聴率が10.9↘*9.5↘*8.5%なのだが、第三回はまあまあだったので惜しいな。

今回は特に演歌のサイズチェンジの際の音のつなぎ方が無神経というレベルで放送研究会でももう少しマシだろう。

次々とレビュー常連者が脱落するくそっと呼ばれるドラマにまた一歩近付いてしまったな~。天海祐希はどうやら「かわいい女」を目指しているようだが、この展開では・・・。

で、『演歌の女王・第四話』(日本テレビ070203PM9~)脚本・遊川和彦、演出・木内健人を見た。主題歌は平井堅なのだが、この主題歌の似合う番組を目指してもらいたい。まず、酒井若菜はそこにいるだけである程度トリッキーなお笑いを期待できる百年に一人の逸材なのだが、その酒井をこれほどつまらなく演出する手腕はただものではないな。酒井若菜は性悪女が似合わない。酒井若菜はバカ女が似合うのである。そういう意味でこの配役はミスキャストなのだ。

それにしても天海のキャラは無神経すぎるのだが、酒井若菜のいじめっ子キャラも中途半端なのである。役名は真佐美であるが、毒カレーかっ。お呼びしていじわるは集団でやって初めて効果のあるいやらしさ。「とんでもない目にあわせてやる」のが①イスに画鋲。②料理に下剤。③プレゼント品目のダブリ。④料理にアリ ⑤料理にゴミ(チーズやソーセージの袋のヘタ留め金つき)・・・なのであるが、画鋲はもっと大量に、そして帰りの靴の中にもしこまねばならない。下剤はシモネタ。プレゼント品はショールなどダブってもかまわない。④アリは伴宙太の大好物 ⑤一目で分かりにくい・・・なのであって弱い。弱すぎる。

別れた男の新婚家庭にお呼ばれされるような女は殺されても文句が言えないのであり、まるで天海が被害者であるような描き方ではもう何がなんだかなのである。酒井若菜がバカでそのぐらいしか拒絶方法が思い浮かばなかったという演出なら泣けるのに。

テレサテンのような演歌の世界と作者が言ったとか、言わなかったとか。テレサテンはムード歌謡、あるいはポップス歌謡であり、演歌ではないとキッドは思うのですが。ストーリーから『時の流れに身をまかせ』(テレサ・テン・荒木とよひさ・もしもあなたに逢えずにいたらわたしは何をしてたでしょうか・・・)を連想するのだが、この歌は『芽ばえ』(麻丘めぐみ・千家和也・もしもあの日あなたに会わなければこの私はどんな女の子になっていたでしょ・・・)とアイドルの歌でもOKなほどポップなのだからなぁ。

ヒトシ(原田泰造)に会わなければひまわり(天海)はどんな女性になっていたのか。というもう一つの演歌の女王を隠した「女のわかれ道」の物語なのだろう。もう一つの物語の方が面白そうなんですけど。

ともかく、意地悪によりキャンペーンをまたしてもしくじるひまわり。ユーの社長(段田安則)は本当に優しいな。影のように師匠を追跡する貞子(成海璃子)にもお見通しの意地悪。それを拒否するのは「人を疑うのは良くない」という道徳ではなく「ヒトシの女に嫌われたくない」という異常心理なのである。困った人だなぁ。・・・ブルルっ。

今夜の歌は「雪國」(吉幾三)「会いたくて恋しくて泣きたくなる夜~」なのであるが「あまりにもひどすぎて消したくなるドラマ」になりかかってるぞー。

そしていやがらせ電話。一回かよ。間違え出前。天海の電話を使うとか、せめて公衆電話からだろ。わざと遅刻の待ち合わせ。など酒井の中途半端な攻撃は続く。おごり食い逃げ遂行中、温水刑事登場。ヒトシの嫁の過去をバラすのだが、不良娘→OL→キャバクラ嬢に何か問題でもあるのだろうか。整形や年齢詐称も同様だ。お腹の子供が誰の子かもまったく問題なく、ヒトシや、ヒトシとの略奪愛を夢見るひまわりの方が極悪なのである。

そのピントの狂いぶりで妄想では強く正しいひまわりが単なる凶暴な女になってしまい、真佐美の方が正義になってしまっている。擬似人格もいつもは「まちがった選択から回避させる良心」なのに「今回は悪事をそそのかす出来心」になってしまっているのだ。

困ったときにはアルツハイマーである。ヒトシの母(池内淳子)を救助。土砂の下敷きになるひまわり。ドクター半海も「ターミネター」と一言で終了。

そしてついにヒトシと「情事」してしまうひまわり。これはそういう「どうしようもない女」の物語なのですかーっ。それでいいのですかーっ。なのである。いや、キッドはいいと思いますが世間は納得しないのではーっ。

あらら、困ったとばかりに弟に近付くなと伝言しながら弟から来るなとダブルで伝言されている不良母(高畑淳子)とラブホテル廊下で遭遇。ついでにダブル淳子なのだな。つづくである。

こりゃあ、やばいかな。このドラマ。もう、わけわかんなくなってるんじゃないか。スタッフが。

関連するキッドのブログ『第三話のレビュー

深夜の『百鬼夜行抄』(日本テレビ)ヒロインは酒井彩名。主人公(細田よしひこ)の母がいしのようこ、祖母が市毛良枝である。妖怪退治になんのアイディアもなく、ただ、妖怪趣味でおどろおどろしいのが好きな人が作ってしまいました。という展開。田舎っぽい人間関係が好きな人にはいいかもねー。「私だけには見えます」物語のバリエーションとして補足。

月曜日に見る予定のテレビ『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』(フジテレビ)

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2007年2月 3日 (土)

ろくなアドバイスできないと思うよ。哀しい恋しかしてきてないから。(貫地谷しほり)

以上。・・・じゃねーだろ。だって日向更(西門の幼馴染・貫地谷)出番終わりだし、予告編ではもう涙目だった。またですかーっ。

さて、冗談はさておき、前回、花沢類(小栗旬)とつくし(井上真央)はキスするわ、つくしを道明寺司(松本潤)が押し倒すわで視聴率を爆上げさせて、今回の主役は進(冨浦智嗣)ってスカシすぎーっ。

もっとも暗礁に乗り上げた司の恋心をクリアにするためにルール「恋していればそれでOK」を再確認するのである。それは中学生を見て思い出すことなのだな。ま、乙女心の問題だからな。

で、『花より男子2・第五話』(TBSテレビ070202PM10~)原作・神尾葉子、脚本・サタケミキオ、演出・石井康晴を見た。さて、進のお相手は高校受験会場で消しゴムを貸してくれた「消しゴムの君」(水沢奈子)である。現役・制コレGPノミネート中の2/14の人である。愛知県出身、1993年生まれである。特技・水泳、得意科目・英語、苦手科目・英語なのである。(ヤングジャンプ女子高生制服コレクションの現在形なのだが、ジュニアアイドル化の波を受けて高校生じゃなくなっている。ちなみに過去にはグランプリに宝生舞、麻生久美子、原史奈、サエコがいて、準グランプリに酒井若菜、安めぐみ、沢尻エリカ、その他に瀬戸早妃、戸田恵梨香などがいる)・・・っていうか、進、受験会場で何してるーっ。ま、「恋したものが勝つ」というルールだからな。結果、受験は合格するのだが、恋は・・・。試合に勝って勝負に負けた展開か。全国の受験者の皆さん、がんばれーっ。推薦などですでに合格した皆さん、おめでとうございます。

ま、勇気を出して初めての告白はキッドの常套手段だから、この企画に文句をつけるわけにはいかないのだな。そして道明寺は進の失恋を踏み台にして「おまえが好きだ」と宣言。つくしに「冗談じゃないヨー冗談じゃないヨー」とうつむかせるのだった。

そこにいたるまで、「類とキスしていただろー」「便はいそげ」「ブス」「ブス」「ブス」(2001年度制コレGP参加者無惨)「ふざけんな」「遺伝子が遺伝子がーっ」「ラブレターは古いがいい」「してないし、言わないし」「俺様がそう思ったからにはそうなんだーっ」・・・暴走である。その間、親友・類と好きな人・つくしに「あんたって最低」と言われる。あはは。あははは。あはははははは。

そのスキマを縫って優紀(西原亜希「ダンドリ。」からここ)と更が一瞬からむ。過去がらむのが西門(松田翔太「レガッタ」からここ)なので低視聴率勢に囲まれて輝く高視聴率女優(「風林火山」からここ)なのであるが、またチラ出なのだったーっ。いいけどねー。

人の好みはマザコン・ファザコンがらみに続いて、均整があるが、同時に半島系と南方系という類別がある。たとえば井上真央は混血の極みで両方の要素を備えるのだが、前者は昔でいうしょうゆ顔、後者はバター顔と呼ばれたりする。これは日本人がまだまだ半島系をルーツ・主流派としてとらえている傾向をしめしている。道明寺はどちらかといえば南方系、花沢類は半島系である。この日本版ドラマではそう。しかし、類はビー玉の王子なので本当は南方系がふさわしいのではと思う。南方系は縄文系と考えることもでき、二重瞼のどんぐりまなこ、半島系は弥生系と考えると一重瞼の松葉目なのである。台湾版は実は類も司も南方系。台湾版愛好者の類・違和感の素はここにあると考える。ま、どうでもいいんですけどーっ。

ともかく、様々な問題をかかえつつ、司はつくしへの愛をまたまた告白するのだが、つくしは「司のことは何度もケリをつけたから」などと言う。「何度もケリ」などと言っていることがすでに決着がついていないのであり、ま、次にケリがついても、視聴率が良すぎるとまたフリダシに戻す気は満々なのであった。でも、みんなに愛されているんだからそれでいいのだなーっ。キッドは早く、貫地谷の出番が欲しいのですけれどーっ。

関連するキッドのブログ『第一話のレビュー

日曜日に見る予定のテレビ『華麗なる一族』(TBSテレビ)・・・『風林火山』も見るけれどレビューは未定。それから『仮面ライダー電王』(テレ朝)も見るの。「オレはいきなりクライマックスだぜ~」が好きだから。

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Hcinhawaii0046 ここよりH☆C速報。ミニステである。ちなみにミニステージの略ですから念のため。女子アナ結城美里様が直撃取材。美里アナ「初出演の気分はどうですか」まこ☆ミキ「美里さん、GTVのアナじゃなかったのデスか?」美里「シーッ。今日はテレアチャでアルバイトなんです」アンナ☆ラン「ハケンなのね」かりん☆スー「ご苦労さま。がんばってくださいね」美里「かりんさん、ここはドキドキモードでお願いしますーっ・・・」

Hcinhawaii0045 Mステに初登場のH☆C。ちなみにミュージック・ステージの略ですから念のため。「初登場、H☆C平成キャンディーズ、かりん☆スー、アンナ☆ラン、まこ☆ミキのアイドルトリオ。デビュー版は初日でダブルミリオンを達成。インディーズ版とあわせてトリプルミリオンであらゆる記録を塗り替えました。どれだけ売れば気がすむんだーっ」

Hcinhawaii0047 タモさん(タモツさんの愛称ですから念のため。以下念のため省略)「H☆Cは初登場・・・みんなお嬢様なんだってねー」まこ☆ミキ「はぅーん」タモさん「まこ☆ミキちゃんは本番前にわざわざ楽屋におみやげのかまぼこ持ってきてくれたんだ。ありがとう」美里アナ「そ、それは・・・」タモさん「まだ女子高生なんだよね、ランちゃんは憧れの芸能人とかいるの・・・?」美里「そ、それも・・・」アンナ☆ラン「でね、でね、でね」美里「そ、それではH☆Cでデビュー曲『でびう』です」

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Hcinhawaii0053 本番終了後、立ち会ったH☆Cスタッフと記念写真。まこ☆ミキちゃんはおみやげのMステティッシュボックスを大量にがめていた。メイクのくうふう3様、作詞家・ads(あず)様、ビジュアル担当・ikasama4様ローディーのろーじー様、お気楽社長、そしてあんぱんちファンクラブ会長と親衛隊長ぷっち☆翠ちゃん。記事の内容はキッドの妄想が責任を転嫁します。

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2007年2月 2日 (金)

二宮和也は右手に福田沙紀の唇、左手に乳の重さを感じつつ失神したのだが夢に出てきたのは朱色の黒木メイサだったわけで。

うわーっ。急に面白くなってきましたーっ。視聴率が13.2%、「エラ嫁」11.3%、「きらきら」10.1%だから言うわけではなく、今回の「拝啓」はゾクゾクするほど面白く、一本立ちすることにしました。「エラ嫁」も「きらきら」もそれなりに盛り上がってきているのですが、「拝啓」は突然、嵐のように面白くなってしまったのです。まあ、パターンは昔ながらの手なので当然のことなのかもしれませんが・・・。

義理と人情を秤にかけて、どちらを選択するにしても本人にとっては「我」を通すことになるわけですが、その時、周囲を巻き込んでいく。その時、本人にその気がなくても流されてしまう人がいる。今回、二宮くんは八千草薫の流れに巻き込まれてにっちもさっちもいかなくなるわけで、これが「何も悪いことをしていないのにひどい目にあってしまう」というスラプスティックの王道。「演歌の女王」も同じ展開をしているのですが、天海が「悪い」のでストレートに笑えないという構図になっているのとは差異があるのです。

先週の男のロマン悪ノリに続き、小心者をこづきまわしてエスカレート。さすが巨匠の腕力を堪能しました。

で、『拝啓、父上様・第四話』(フジテレビ070201PM10~)脚本・倉本聰、演出・西浦正記。「私、消えます」と夢子はお金も持たずに家出。東京で家出というのは独特のものがあります。キッドも幼い頃には何度も家出しています。行くあてなどなくてもなんとかなりそうな気もするし、夜の街は明るく、しかもこわいのです。あの開放感と心細さの同居した感覚はクセになるのです。八千草薫はきっと初家出ではありません。キッドはなんとなくそう思う。

娘・律子(岸本加世子)の落ち着きぶりがそれを示しています。まさに「あ・うん」の呼吸。もちろん、心配はありますが娘として母の心は読んでいる。それに対して孫・エリ(福田沙紀)はもうちょっとオーバーにイベントを楽しみたい意向。「おばあちゃんが家出して行方不明になってるのに平気なの(それじゃつまらないじゃない)」と騒ぎ立てます。板場(職場)で家(私事)を持ち出すなと教育的指導の平手打ち。しかし、ここも母と娘の「あうん」の呼吸で自然な情報開示による、問題の共有化を達成。

全員が一致協力して大騒ぎの方向へ。主人公は「夢」とからんで登場する。同居人の時夫(横山裕)の寝言である「あ・・すご」の状況に想像をふくらませ悩むのである。時夫は明らかに性的抑制をかいた性犯罪者予備軍の表情を持つ男を演じていて、かなりこわい。「未成年なのに女性体験は抱負そうね」と仲居にひやかされて「そっちは法律で禁じられていませんから」とうそぶくあたり、モラリストの肺腑をえぐる存在感なのだ。

もしも、主人公がロマンチックな恋がしたいと願っても行く先々で先に性的関係を結んでいそうな気配を漂わせている。これもまたドタバタの重要な要素。一平(二宮)の心のマドンナ(黒木)、乳の気になるエリ、実の母・雪乃(高島礼子)、場合によっては夢子でさえ、ターゲットにしかねない性の狩人・時夫なのである。

さて、「夢子の家出」発覚に沸く、料亭。近所の人々もゾクゾクと駆けつけてきて、夢子捜索本部が設置される。とびの「組」の小頭しゃく半(しゃっくりの半次郎=キレる前にしゃっくりが出るところからついた通り名・松重豊)は「みんな、悠長すぎる。もう死んでるかもしれねえぜ」と外堀(神楽坂は外堀に隣接している町)にボートを漕ぎ出す大騒ぎ。雪乃も夢子の昔なじみに連絡を取る一人。しかし、多くは他界していたり痴呆になったりとにぎやかす。エリの「巣鴨」という手懸りに「骨抜き地蔵」とボケまでする。この躁状態は実は後の伏線になっている。

ともかく、一平とエリは巣鴨でガモーナの夢子を捜索することに。「死んでいるかも」というしゃく半の言葉に涙ぐむ一平にエリは「お兄ちゃん優しいのね」とすでにウキウキおでかけモードへ。すでに祖母家出をイベントとして楽しんでいるのである。今回、エリは一平を奈落の底へ突き落とす張本人なのでフリは徹底して行われる。もう一つ声のトーンを高めてぶりっ子演技をすると完璧なのだが、まあ、本人の演技そのものは及第点。「父(板前=養子・高橋克実)のようにならないでね。あたしはお兄ちゃんをたてるから」と意味深なことを言いつつ一平によりそい巣鴨めぐり。

目当ての夢子御用達占い師は余貴美子である。第三の選択に「八卦」も重要な要素。どっちでもいーよーなことは占いに頼ってもいいのだ。当たるも八卦当たらぬも八卦だからな。どーでもいーよーなこと以外も占いに頼るようになると人間はまずいことになっているのだが。ここで二宮が「悪い」という唯一の「落ち度」が生まれる。夢子を捜しにきているのに「訪ね人」が別にあると言われ「幻の父と幻の女」につい気が向くのである。

そして夢子は行方不明のまま、一平は母に呼び出される。雪乃は芸者浮葉(木村多江)たちを相手に律子の悪口で怪気炎をあげている。その妙なボルテージに乗せられて二階にあがる一平は待ち構えている夢子に捕獲されてしまう。そして指令が下るのである。こっそり忍び込んで私のお金を持ち出してきなさい。というのである。「無事をみんなに知らせないと」と一平は言うのだが。「私と律子どっちが大事なの?」と理不尽な選択をせまられ、任務に就く。

小心者である。ビクビクなのである。その泥棒行為をおそれる一平の尻をたたくのは実の母・雪乃「こういうときのためにおちんちんつけてあげたのよ」とキスを迫る勢いである。そして潜入。大金を目の前にして、震える一平。そこへエリが乱入。うわーっとばかりに一平はエリをはがいじめ、乱れ舞う札束。そして花板・竜次(梅宮辰夫)がとどめを刺す。一平・・・失神である。夢の中では憧れの少女が朱色の着物でパワーのつく赤いパンツを売ってくれるのだが・・・。うわーっ、おもしれーっ。でつづくである。

関連するキッドのブログ『第三話のレビュー

ここで白状する手もあるのだが、一平は黙秘をつらぬき、来週さらに追い詰められる模様。いいですねーっ。とことん、追い詰めてもらいたい。二人の女。福田沙紀と黒木メイサ。悪くないのだが、どちらかの輪郭をもう少し細めのキャスティングにした方が良かったな。現実の女と夢の女。恋心のウラに眠る二面性の具象化なのだからな。ま、今回、面白かったのでギリギリですけど容認できた模様。・・・お前、何様じゃ。

土曜日に見る予定のテレビ『演歌の女王』(日本テレビ)さあ、モー子だ。モー子だ。

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2007年2月 1日 (木)

貧乏なハケンは一生貧乏なんです-っ。(加藤あい)

「実家の母が急病なんですーっ」「お願いがあるんですーっ」「今度こそ本当に破産なんですーっ」「お金を貸してほしいんですーっ」「契約更新を目指すんですーっ」・・・今回は加藤あい色々とがんばったな。

でも、ハケンとか正社員とか言う前にスキルのなさが異常すぎる。今回は掛け算ができないのかっと思わせるストーリー。その月にもよるが、時給×労働時間(8h(時間)×22d(日数))だろう。時給1200円なら、=21万1200円・・・って。おやっ。振り込まれていたのは10万円くらいだったな。まさか、手取り時給ではなく、ハケン会社のピンハネ前時給なのか。すると、実際は時給5~600円か。加藤あいの能力から妥当じゃねえか・・・って、ハケン会社50%以上の搾取かよ。いい商売だな。

ま、リスクを考えると当然なのかな。大前が時給600円からスタートしたというのはそういう意味なのか。時給3500円の場合、61万円ぐらいだが、この場合、歩合給のように10万前後を抜かれるのなら、手取り50万円。それって高いの? もし、搾取限度額30%なら43万円くらいか。あの、スキルで、この手取り。労働者=奴隷(ハケンも正社員も含む)って大変だなーっ。他にも天引き要素はあるだろうしなぁ。

生涯賃金三億円のためには実働40年として年俸750万円が必要なのだが、大前(篠原涼子)さんをもってしても年150万円不足するのだなーっ。もちろん、このドラマの作り手の中にもその格差はあるのであり、みんなヒリヒリしてないか、心配だーっ。ちなみに森美雪(加藤)が成長しないとお茶をこぼし続けて40年。5000万円くらいは稼ぐのだな。つまり、「古代くんが古代くんが死んじゃう」いや、それは森雪で・・・森美雪の場合「一生でマイナス2億5千万円くらい貧乏なんですーっ」なのか。

で、『ハケンの品格・第四話』(日本テレビ070131PM10~)脚本・中園ミホ、演出・佐藤東弥を見た。世の中には二通りの人間がいる東海林(大泉洋)と大前との交際を望む人間とそうでない人間だ。キッドはどっちでもいいんですけどーっ。いや、それはヒミツの花園の話だった。脚本家はどっちにする気なんだろう。ヤマトナデシコの場合は・・・まあ、やめておこう。今回は微妙な微笑み含みだが、「電信柱とハエ」で人間関係ではなかったらしいから。

森が「ハケンの間に他社の面接を受けるというハケンの品格を汚す行為・・・正社員の属する企業のメリットから考えて・・・を試みて挫折する、あるいは反省するストーリーと東海林の恋の行方のストーリー、そして大前がロシア語もできるし、バイクを強奪することもできるし、熱が39度近くあっても会社を休まないというストーリー。

会社としての仕事は「冷凍エビをロシアに売り払うこと」である、いいとこ見せようとした大泉はロシア語で交渉に臨むが難航。就業時間ギリギリになったので大前が「いい加減にしとけよ。こすいことほざいてんのはどっちなんだよ。こっちだってぬかすんなら、そっちが現地に直接買いにいけばどうなのよ。日本人を甘く見るなよ。買うのか、買わないのか、はっきりしな。イエスかノーか」(山下奉文中将か大前は)てなこと言ってロシア側を屈服させるのである。そんなことで屈服するのか。

・・・というような疑問を持たれるのがいやで大前のたんかに字幕なし。ロシア語わかんない人は想像でおぎなえってか・・・それって手法としてはすごいな。北海道の視聴率およそ10%増しのこのドラマなのだが、最近、行ってないんだけど北海道の人間はロシア語ペラペラになってるのか。

リュート(城田優)は森を「不幸な美人だ」というのだが、それって口説いてんの? 森は仮病を使って他社の面接を受けにいくのだが、ウソをついた相手・一ツ木(安田顕)からの電話を無視。おいおい、小学生なのか。いや、掛け算ができないのだから、それ以前の問題か。そんな森を演じる加藤あいって・・・かわいいじゃねえか。(ファン心理)

東海林を見つめる里中(小泉孝太郎)。「武ちゃんが本気なら応援するよ」ってつまり、身を引くのは大前からなのか、東海林からなのかーっ。なんか、大前を見つめる目よりも東海林を見つめる目の方が潤んでる気がするんですけどーっ。気のせいですかーっ。

今回、黒岩(板谷由夏)、結婚関連でムッとする以外ほとんど出番なしだったなー。来週は小松政夫主役・・・それはそれですごいが。

それにしても結婚式で身分差別とか詐欺だとか、そりゃ、ハケンとか正社員とか以前の品格の問題だろう。

関連するキッドのブログ『第三話のレビュー

金曜日に見る予定のテレビ『花より男子2』(TBSテレビ)それはー、貫地谷しほりが輪廻転生してるからー。前田愛の『浅見光彦シリーズ』も見るけれどーっ。

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