・・・ごめんなさい。よけいなことをしちゃったみたい。(釈由美子)
こんなに言いたいことが言えない主人公がかってあっただろうか。そういう意味ではすごいな。しかも言いたいことが言えないどころか。自分が何を言いたいのかもわかっていない主人公なのである。そういう意味でもすごいな・・・。そして、「できればお仕事でいろいろ大変なのはいやなのやさしさに包まれていたいの」という本心を隠し持つキャラクターって・・・ひょっとしてみんなはコレに感情移入するはずだという確信があるのか。なるほどな。発達障害の物語なのか。これは。「結婚できない男」(晩婚化)「僕の歩く道」(自閉症)と来ているのだからそう来ても不思議ではないな。
「恋に燃え仕事に燃えるのが生きてるってことなのよ」を体現して理想の恋も理想の仕事も失った困った脇役・川村(真矢みき)と「その場その場の人の言うなりに生きてます」で結局どこかで袋小路に追い詰められる困った主役・月山(釈)である。二人とも調整者としての編集者にはあまり向いてないな。
ここまで釈は「花園ゆり子の代役をひきうける」→「ファンをだませなくなりぶちこわし」、「ドラマ化の担当を引き受ける」→「原作改変を受け入れられずぶちこわし」と二回続けてぶちこわしている。その原因は突然、言いたいことを言ってしまうという病気のせいなのだな。たえがたきをたえ、しのびがたきをしのんでいるのに突然、爆発する。ま、日本人らしいのですかな。それは。ああ、困ったやつなのだなぁ。あんぱんち様を発見できないのも困ったことなのだが。
で、『ヒミツの花園・第8話』(フジテレビ070227PM10~)脚本・永田優子、演出・二宮浩行を見た。突然、嵐のように恋愛ドラマにシフトする今回。いや、最初からそうだったんですけどね。で、色恋沙汰からは程遠い、小学生の初恋モードなので、週刊誌の見出し的な恋愛力の高さを誇る川村がすべてを仕切り始めるのである。「えーっ、じゃ、長男狙いなんだーっ。違うって、何とぼけてんのよーっ。泣きながら胸に飛び込んだんでしょ。それ、もう、好きですって告白してるのと同じじゃない。鈍い鈍いって思ってたけど、拝啓、父上様のニノより鈍いわー。もう、ちょっとでも自分の心に恋愛の気配があったら、自分で勝手にとことん萌えて登りつめるのが女ってもんでしょう。決まり。ツキヤマ、あなたは長男にぞっこん。ちなみに私は三男狙いねーっ」なのであった。月山としてはおどおどとするしかないのである。
そして、突然「花園のヒミツ」を暴露する週刊誌発売。テレビのワイドショーでも取り上げている。うーん。これを取り上げるのは相当に人気がある必要があり、あるいはファンが女だと信じてツボを買わされたとか、そういう社会的な悪である必要があると思うが、ま、いいか。とにかく、イメージダウンの方向に進んでいるわけだ。それはリークした週刊チャーミー編集長の思惑の外であったらしい。早速、月山に「イメージアップのための正体紹介取材記事」を命じる。いつもの月山。「えーと、長男の人が秘密を守るのに固執してて、それに表に出るのをひどく警戒しているので無理だと思いますが、そう言っても許してくれないんですよね。分かりました。この場はとりあえず月山的には了解です」
珍しく、編集長が自ら、説得に乗り出す。四男が超能力で「信用できない」と言い出してマスコミ批判開始である。「マスコミは大衆を相手にするビジネスである。大衆は愚かで嫉妬深く劣っているために善きもの美しいもの優れているものに憧れるがたちまちつぶしにかかる。マスコミは商売である以上、そういう情報の売り方しかできないのだ」・・・いや、陽(本郷奏多)くん、その通りだけど、みんな、そうやってオマンマ食べているんだから、ほどほどにね。・・・とにかく「これ一回の特例で」ということで認めてもらうことができる。いつもの月山「きっと、次もあるんだけど、とにかく、今は一回ってことでOKとれて、で、約束やぶることになって、私が責められて・・・了解です」
ミニコント。ナウシカみたいな変な帽子の女・みすず(松岡璃奈子)がペット(山本裕典)にエサの週刊誌を与える。ヤギじゃないので食べない。
乗り込んできたイケメン紹介記事のプロフェッショナル・川村とスタッフ一同。四兄弟をその気にさせるために「あー、いー、すてきー、きてるー、もー、さいこう」と卑猥な言葉で攻め立てる。ついに全員がまんざらでもない様子に。ここで陽が「普段着の家族写真撮影」を提案する。そうか。片岡家にはカメラがなかったのだな。
ミニコント。小料理屋「みなえ」のママ・美那絵(滝沢沙織)は龍二のためにサインを求める。謎の男は泣いている。
売り上げ倍増である。喜ぶ編集長。作家はベストセラーよりもロングセラーが欲しいものだ。一年で一億円よりも一千万円ずつ十年の方がいいのだ。累進課税だからである。しかし、サラリーマンは売り上げイコール出世のための得点なのでそんな都合はかんがえない。
ミニコント。石仏と花園ゆり子で企画を出せと部下にせまる川村。この企画を口実に三男の手を握る川村。それを目撃する元・婚約者・田中(寺島進)。
やはり、一度ではすまなかった取材。ここでノリノリの二男・三男と長男・四男に亀裂が入る。二男・三男はちやほやされることに有頂天になり、仕事をほったらかしにする始末。長男は月山にクレームをつける。「一回の約束だったじゃないですか」月山「あー、やっぱり、こうなると思ってたの。了解」「了解ってなんですかーっ」「わかりたいんです」「そんなこと軽々しく言う・・・」最近、月山贔屓の四男が「言いすぎだよ」と長男をたしなめる。
四男抜きの場面で上の三人のケンカが勃発。「約束を忘れたのか」「大丈夫さ。15年前のことなんてみんな忘れてる」「忘れない人間もいる。俺は忘れない」ここで釈が「やめてくださいっ」である。四男が聞いていたじゃないのだな。次男(池田鉄洋)が退却。三男(要潤)が退却して残された釈と航(堺雅人)。航はついに譲れない一線を越えた釈を突き放す。「あなたが来てから家族はめちゃくちゃになった。もう、来ないでください」「・・・・・・・・・・・・・・・・・えーっ・・・了解です」釈は返さなければならないどうやら好きになった人のハンカチをテーブルに置きました。そしてスリッパをそろえてヒミツの花園を去って行きます。
追いかけてくるとにかく女性には冷たくできない三男。そして振り返った釈の目には涙。差し伸べた手を振り払う釈。「もう、何もかも了解したのです。でもあなたのその手は了解できないのです・・・」うわーっ、釈が初めて主人公に見えた瞬間。一方、弟思いの航は追憶にひたる。出生のヒミツか。出生のヒミツなのか。四男はじいさんの子供だったのか?・・・ちがうよねでつづくである。
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翼の折れた天使たちの第二シリーズ。石原さとみの「衝動」に続いて戸田恵梨香の「サクラ」なのだが、木南晴夏が出ていたこと以外には特に。香里奈の回には岩佐真悠子も出るわけだが・・・。岩佐とか木南とかが二番手でいいのかっ。
木曜日に見る予定のテレビ『拝啓、父上様』(フジテレビ)
ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。
皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。
H☆C関連情報。ヒミツの花園は沖縄では深夜一時からやっているらしいと出演者のあんぱんち様が言っている。そういうあんぱんち様とH☆C関係者は「ファンの集い~H☆Cと沖縄ツアー」で沖縄にいるらしい。一同に会した関係者の記念写真。じいやも時々、関係者の名前を間違えるほど・・・いつもだろう・・・大所帯になっているのだなぁ。
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