今夜は天気予報のお姉さんですがそれが何か。(福田麻由子)
回を追うごとにまゆゆの眉が細く長くなっていくような気がするのは気のせいだろうか。またしても演出チェンジでテンポダウン。また、微妙な作品に戻ってしまった。視聴率が10.9↘*9.5↘*8.5%なのだが、第三回はまあまあだったので惜しいな。
今回は特に演歌のサイズチェンジの際の音のつなぎ方が無神経というレベルで放送研究会でももう少しマシだろう。
次々とレビュー常連者が脱落するくそっと呼ばれるドラマにまた一歩近付いてしまったな~。天海祐希はどうやら「かわいい女」を目指しているようだが、この展開では・・・。
で、『演歌の女王・第四話』(日本テレビ070203PM9~)脚本・遊川和彦、演出・木内健人を見た。主題歌は平井堅なのだが、この主題歌の似合う番組を目指してもらいたい。まず、酒井若菜はそこにいるだけである程度トリッキーなお笑いを期待できる百年に一人の逸材なのだが、その酒井をこれほどつまらなく演出する手腕はただものではないな。酒井若菜は性悪女が似合わない。酒井若菜はバカ女が似合うのである。そういう意味でこの配役はミスキャストなのだ。
それにしても天海のキャラは無神経すぎるのだが、酒井若菜のいじめっ子キャラも中途半端なのである。役名は真佐美であるが、毒カレーかっ。お呼びしていじわるは集団でやって初めて効果のあるいやらしさ。「とんでもない目にあわせてやる」のが①イスに画鋲。②料理に下剤。③プレゼント品目のダブリ。④料理にアリ ⑤料理にゴミ(チーズやソーセージの袋のヘタ留め金つき)・・・なのであるが、画鋲はもっと大量に、そして帰りの靴の中にもしこまねばならない。下剤はシモネタ。プレゼント品はショールなどダブってもかまわない。④アリは伴宙太の大好物 ⑤一目で分かりにくい・・・なのであって弱い。弱すぎる。
別れた男の新婚家庭にお呼ばれされるような女は殺されても文句が言えないのであり、まるで天海が被害者であるような描き方ではもう何がなんだかなのである。酒井若菜がバカでそのぐらいしか拒絶方法が思い浮かばなかったという演出なら泣けるのに。
テレサテンのような演歌の世界と作者が言ったとか、言わなかったとか。テレサテンはムード歌謡、あるいはポップス歌謡であり、演歌ではないとキッドは思うのですが。ストーリーから『時の流れに身をまかせ』(テレサ・テン・荒木とよひさ・もしもあなたに逢えずにいたらわたしは何をしてたでしょうか・・・)を連想するのだが、この歌は『芽ばえ』(麻丘めぐみ・千家和也・もしもあの日あなたに会わなければこの私はどんな女の子になっていたでしょ・・・)とアイドルの歌でもOKなほどポップなのだからなぁ。
ヒトシ(原田泰造)に会わなければひまわり(天海)はどんな女性になっていたのか。というもう一つの演歌の女王を隠した「女のわかれ道」の物語なのだろう。もう一つの物語の方が面白そうなんですけど。
ともかく、意地悪によりキャンペーンをまたしてもしくじるひまわり。ユーの社長(段田安則)は本当に優しいな。影のように師匠を追跡する貞子(成海璃子)にもお見通しの意地悪。それを拒否するのは「人を疑うのは良くない」という道徳ではなく「ヒトシの女に嫌われたくない」という異常心理なのである。困った人だなぁ。・・・ブルルっ。
今夜の歌は「雪國」(吉幾三)「会いたくて恋しくて泣きたくなる夜~」なのであるが「あまりにもひどすぎて消したくなるドラマ」になりかかってるぞー。
そしていやがらせ電話。一回かよ。間違え出前。天海の電話を使うとか、せめて公衆電話からだろ。わざと遅刻の待ち合わせ。など酒井の中途半端な攻撃は続く。おごり食い逃げ遂行中、温水刑事登場。ヒトシの嫁の過去をバラすのだが、不良娘→OL→キャバクラ嬢に何か問題でもあるのだろうか。整形や年齢詐称も同様だ。お腹の子供が誰の子かもまったく問題なく、ヒトシや、ヒトシとの略奪愛を夢見るひまわりの方が極悪なのである。
そのピントの狂いぶりで妄想では強く正しいひまわりが単なる凶暴な女になってしまい、真佐美の方が正義になってしまっている。擬似人格もいつもは「まちがった選択から回避させる良心」なのに「今回は悪事をそそのかす出来心」になってしまっているのだ。
困ったときにはアルツハイマーである。ヒトシの母(池内淳子)を救助。土砂の下敷きになるひまわり。ドクター半海も「ターミネター」と一言で終了。
そしてついにヒトシと「情事」してしまうひまわり。これはそういう「どうしようもない女」の物語なのですかーっ。それでいいのですかーっ。なのである。いや、キッドはいいと思いますが世間は納得しないのではーっ。
あらら、困ったとばかりに弟に近付くなと伝言しながら弟から来るなとダブルで伝言されている不良母(高畑淳子)とラブホテル廊下で遭遇。ついでにダブル淳子なのだな。つづくである。
こりゃあ、やばいかな。このドラマ。もう、わけわかんなくなってるんじゃないか。スタッフが。
関連するキッドのブログ『第三話のレビュー』
深夜の『百鬼夜行抄』(日本テレビ)ヒロインは酒井彩名。主人公(細田よしひこ)の母がいしのようこ、祖母が市毛良枝である。妖怪退治になんのアイディアもなく、ただ、妖怪趣味でおどろおどろしいのが好きな人が作ってしまいました。という展開。田舎っぽい人間関係が好きな人にはいいかもねー。「私だけには見えます」物語のバリエーションとして補足。
月曜日に見る予定のテレビ『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』(フジテレビ)
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皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。
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コメント
今更ながら、ひまわりって本当にヒトシの事を
好きだったんだーーー!と驚いちゃいましたわ~。
いくら真佐美が毒カレー女だとしても、不倫の関係に
なっちゃうのは、ひまわりらしくないなぁ~と…
演歌の世界は耐え忍んでこそ、ナンボなのにって、
演歌苦手だから、よぉ知らないですが(*´_`*)えへ
投稿: まこ | 2007年2月 4日 (日) 19時26分
●no choco●まこ☆ミキ様、いらっしゃいませ●no choco●
きこり様がひまわり、ヒトシおタク説を提示して
なるほどなぁとキッドは思いました。
まこ様も「本当に好き」って言うことは
そういうニュアンスですよね。
そうなのだなー。
父の松の盆栽がノイローゼになるほど増えていくように
弟がナポリタン、ハンバーグ、オムライスと
ケチャップ味をこよなく愛するように
・・・好きなもんはしょうがないよなー。
相手がタイゾーだけに
盲点だったーっ。
演歌の世界ではどちらかは耐えるのですが
ある意味、耐えさせている方は
やりたい放題なわけですからねー。
でも耐えさせてすまん・・・
という部分は絶対に必要なんですけど。
ヒトシにそれを求めるのは
無理なんじゃないかな。
投稿: キッド | 2007年2月 6日 (火) 16時41分