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2007年2月 7日 (水)

ミツ(貫地谷しほり)俺は花を摘まんぞっ。(山本勘助)

ま、勘助(内野聖陽)がそう言うわけですよ。ミツはもう物語から退場(死亡)したわけですけど、いわゆる一つの心の中で生きているの状態で、勘助の行動原理になっている。

ミツの仇(武田信虎=仲代達矢)を討つ。この一念。そのために今川と武田の戦を望むわけです。しかし、結果は実の兄の自決を招くことになる。いろいろと複雑な記憶がめぐる兄と弟。介錯で兄の首をはねた勘助はミツの思い出の一言。「人の首をはねるのも野の花を摘むのも同じこと」を思い出すわけです。しかし、勘助は兄に花をたむけない。なぜなら、同胞は同じひとつの命だからということです。少なくともキッドはそう解釈しますね。

Suruga1536 で、『大河ドラマ・風林火山・第五回』(NHK総合070204PM8~)原作・井上靖、脚本・大森寿美男、演出・清水一彦を見た。快調だなーっ。オリジナル脚本なのに無理がないのだなーっ。今回、武田の間者として故郷・駿河の国に戻った山本勘助。「福島謀反の機密」を持って大叔父・庵原忠胤(石橋蓮司)を頼る。今川氏輝の急逝によって政治的空白を埋めている氏輝の母・寿桂尼に面会した勘助は福島越前守(テリー伊藤)に仕える実の兄・山本貞久(光石研)を売る形で福島の謀反を告発する。

さて、その頃の駿河の国の家臣統制は原初的な寄親・寄子制度によっていた。頂点に今川宗家が立ち、その直臣が寄親となり、寄親が寄子となる陪臣を支配するという体制だ。直臣にも有力なものもいればそうでないものもいるわけだが、有力なものに福島家がある。武田晴信が生まれた年に今川は甲斐に乱入しているのだが、その時の主力は福島家だった。言わば信虎とは因縁のある家なのである。ドラマでは越前守となっているが今川義元のライバルとなる庶兄・恵探の母は福島上総介の娘とする説もある。まあ、とにかくバックに福島一族がついたわけだ。花倉の乱の名にある花倉は現在の藤枝市周辺なので駿府(静岡市)からは西になる。恵探は出家して寺に入っているのだが、これはあくまで嫡流に対する遠慮のようなもので、寺はすなわち城であり、直臣・福島氏に与えられた御曹司なのである。一方、後の今川義元は富士川流域の寺に入っている。ここは直臣の中でも有力な庵原家の縄張りである。勘助の大叔父の弟・太原雪斎がその一族の出身であるのはそういうことなのだ。庵原一族は承芳(義元=谷原章介)を御曹司としていただいているわけである。駿府をはさんで東西に有力な後継者とそれを支援する一族がいる。それが花倉の乱の前夜なのである。

さて、承芳は寿桂尼の実子である。寿桂尼は先々代の氏親の正室であり、先代の氏輝の母であるから情においても承芳に跡目相続をとらせたい。できれば穏便にそうしようと福島越前守(正成=テリー伊藤)に談判する。しかし、交渉は決裂。福島越前守には武田信虎がついていたからである。越前守一派は久能山にこもる。しかし、庵原一族の陰謀はそれを上回った。武田家臣の小山田を通じて武田家を味方につけるのだ。この時、承芳は17才前後。まあ、神輿にかつがれていたのであるが、兄・恵探は屋根にのぼってはしごをはずされてしまったのだった。

承芳は駿府の今川館に入り、後継者を宣言。同意できぬ福島越前守と恵探は根拠地・花倉に戻り、兵をあげて駿府へ。しかし、有力武将は承芳援護につき、さらには隣国・北条(今川から見れば家来筋)からの援軍も到着し、恵探軍は退却する。そして花倉城に立てこもるのだが、武田の援軍は来ないのだった。

庵原の親戚筋という設定の山本家がなぜ福島方なのか・・・という疑問がないではないが・・・そこはドラマだからっ。ま、地縁血縁の入り組みからありえることなのでフィクションとしても許容範囲である。

関連するキッドのブログ『第四話のレビュー

ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。

皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。

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コメント

ひと昔の藤原家のように
自分の娘を天皇に嫁がせて
その息子を天皇とする事で権力を築いてきた歴史が
戦国の世にも根付いているという事ですね。

そういえば還俗して家を継いだ大名って
パッと思い出すと足利義昭くらいしか思い浮かばんですねぇ。

そういえば谷原さんはフジで足利義昭をやってましたね。

こういう悲しい運命を辿る役柄がこの方は多いことです。


戦国の世は政略結婚が当たり前。
たとえ山猿であろうとも
こちらの一族もまた華麗なるものかもしれません。

それにしてもここまで似たような内容になるのも珍しいです(笑)

投稿: ikasama4 | 2007年2月 8日 (木) 01時13分

✥✥✥ピーポ✥✥✥ikasama4様、いらっしゃいませ✥✥✥ピーポ✥✥✥

還俗した大名というとちょっと意味合いは
違いますが
上杉謙信もそうですね。
長男の晴景が最初の後継者で弟の虎千代(謙信)は
林泉寺に入っている。
結局、兄貴が頼りないので元服後は
武将になってしまうわけですが。
僧兵の昔から、現世に介入する修行者は多いようです。
本願寺勢力(一向一揆)との兼ね合いから
出家する武将も多数ですしね。
筒井順慶のように武将だか僧侶だか
わからん人もいるし、
後々の謙信と信玄は入道同志の対決で
殺生戒を完全無視の仏教徒。
神も仏もあるものかなのですね。

来週はテリーさん(福島越前守正成)が殺されちゃうようなので
息子の福島綱成が北条綱成ルートに乗るのかどうかが
楽しみです。虚実あいまいな話ですからね。
勘助も北条に行くようだし。
河東の乱まで進むのかしら。

投稿: キッド | 2007年2月 8日 (木) 18時30分

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