「好きだ」と一言云えずに俯いていた。・・・というタイプの少年である。恋愛力という数値があるとするとそこには身長や体重という率直な数値があり、容姿という絶対と相対の狭間の数値化の複雑ものがある。他にも運動能力や家庭環境があり、さらに恋愛知能指数というものも含まれているだろう。まあ、恋愛力などというあやしい言葉を使ってみたのは・・・異性に対する魅力といった方が素直だからな・・・この恋愛知能指数というさらに怪しい造語をひねり出したかったからなのである。
知能指数にも様々な数値の出し方があるが、単純にテストできるタイプの知能においてたとえは10才で知能指数が200なら、およそ20才の人の平均的知能を有するということになる。人間の知能も生物的な限界があるとすると脳細胞の発育が停止する20才前後に一つのピークがあるわけである。
しかし、実際には知能はその後も発達していくように見える。それはハードが決定した後に情報を蓄積することで、意識される知というものがさらに増幅していくからだと考えることもできる。いわゆる「天才は死ぬまで成長する」というのは天才的頭脳というものにそういう特徴があるということである。
まあ、ここでは普通の人の恋愛知能指数のことを考えるのでこれ以上、複雑な論述はさけることにする。
「男性」と「女性」では「恋愛知能指数」に差異があることは明白だが、ここではその差異は無視する。あくまで「異性と親密な交際を可能にするための情報処理能力」を問題にする。ハンディキャップは重大な要素となる。容姿が醜く、財力がなく、運動能力が低い・・・こういう人間にとって可能であれば、恋愛知能指数の向上は必要不可欠のものである。
そういう意味で山下智久が恋愛知能指数が低い役を演じるのは仕方のないことだと思う。
本題に入る前に恒例の週末視聴率チェック。「生徒諸君」*9.4%(まあ、当然の結果かしら)、「特急田中3号」↘*8.7%(まあ、当然の上にも当然の結果だな)、「帰・時効」↘11.9%(フタケタ維持が目標かな)、「LOL海猿」20.6%(ダイスケタン、カンナタンさすがねー、ラブコメ万歳なのねー)、「ウソゲ」↗12.8%(あげたーっ。ここまで二回目で唯一のあげ海猿万歳)、「風林火山」↘19.4%(ミツが助けても姫の言動シュールだったからな)、「冗談」↘14.7%(だから当然の当然の当然なんだよなーっ、もっと下げてもおかしくないよーっ)
で、『プロポーズ大作戦・第二話』(フジテレビ070423PM9~)脚本・金子茂樹、演出・成田岳を見た。自称・結婚式場の妖精(三上博史)のスーパーナチュラルパワーにより、結婚式場の写真から過去に遡ることができるらしい健(山下)なのだが、その目的はどうやら不明なのだった。はっきりしているのは「この結婚式が成立するのは嫌だ」ということなのである。このあたりが明確になってくると健はすごくダメな奴になると思う。
つまり、「自分が何をしたいのか、その目的を達成するためにはどうすればいいのか」という認識力に欠けているダメさである。いろいろな言い方があるが、たとえば「頭が悪い」という言い方であればその通りなのである。「特急」の主人公も同様なダメさを抱えているのだが、田中(一郎)の場合はさらに学力や財力、そして容姿においてもハンディキャップを抱えており、ダメに拍車がかかっている。健の場合はまだ背景があいまいになっているので、救われている。それになんといっても美の絶対値という必殺技がある。
しかし、あまりにも御伽噺だと神通力も失われるので注意してもらいたいなぁ。
過去への旅は写真の撮影時間から数時間前より撮影の瞬間までらしい。この数時間は一回目が試合の最終回から試合後の記念撮影まで、二回目が文化祭の後片付けから誕生会の記念撮影まで・・・三時間程度ではないのか。この辺の時間制限も非常にアバウトであり、妖精のさじ加減のようだ。二回で得た情報をフィードバックする能力は健に要求するのは難しいのだが、ドラマ的には締め切りがあるという切迫感を逃しているとも言える。
少なくとも、そろそろ、戻った時点で「時刻」を見て自分が回帰するまでの残り時間を想定するぐらいのことはしてもらいたい。
ここまで、本人は「未来」を知っているという絶対的な有利さをまったく活かしていないようにも見えるのだが、それは恋愛知能指数にも深く関わっている。
「異性は基本的には恋愛対象を求めているという認識」「異性の恋愛対象として自分がどうであるかの認識」「自分が異性の恋愛対象となるような誘導」「恐怖を克服して選択」といういくつかの知能システムは連動しているのであるが、基本的には「恋愛は成功することもあるし、失敗することもある」という「認識」の有無は大きい。
しかし、この認識がだから失敗を怖れてはいけないという方向になるのか、だから行動に制限をかけておくという方向になるのかは、恋愛知能指数の高低によると言っていいだろう。最終的な勝利を得るためには「前者」の選択が有利なのである。人間は「失敗」から学ぶからである。つまり恋愛知能指数の向上は「失恋」を糧とするのである。
今回、戻るのは蝉の声がする文化祭の終了後の時間。夏服である。いつなんだと思うような設定だが、「夢叶う」が収録された「MESSAGE/MONGOL800」(2001年9月16日リリース)が登場し、それが新譜という設定である。遡った過去や健のいる現代が視聴者の歴史を共有しているとは限らないのだが、おそらく、晩夏なのであろう。
例によって健はしばらくはパニックになる。これは過去の意識と現在の意識の混合によるものらしく、同調に時間がかかる。人間の記憶と意識の問題についてはまだ微妙な要素を含んでいる。意識が記憶の蓄積により生ずる一種のノイズなのか、それとも別のものなのかという問題である。ここでは記憶の蓄積が進行している方が主体性を確保しやすいという前提で話が進行していく。
ここで、タイムラグは6年前後であることが分かる。健が神のルールすなわち自然に逆らっているのは明白であり、それはかなりアンフェアな印象を視聴者に与えるだろう。たとえば小学一年生の中に一人だけ小学六年生がまじってテストを受けている姿を連想してもらえればいいだろう。
さて、ここで「恋愛」には「弱肉強食」のルールがあることを確認しておかなければならない。特に一夫一婦制の元での「結婚」という勝負の場合は基本的にはゼロサムゲームであり、「敵」が勝った場合は「自分」は負けるのである。
だから健がプレーする場合には「相手の結婚を阻止して自分が結婚する」という目標を認識する必要がある。ところが恋愛知能指数が低いとこの認識が不能になる場合がある。
「とりあえず相手の結婚を阻止し、現状維持でもいい」という発想である。これは戦略としては非常に有効な場合もあるのだが、しかし、勝利ではなく、ドローを目指している消極さが必勝を期す相手には通じないこともある。
さあ、ここで「敵」哲也(藤木直人)に目を移す。いかにも彼は不利な状況に置かれているようだ。しかし、「目標」は明確であり、その証拠に「ターゲット」あるいは「トロフィー」(長澤まさみ)をほぼ手中にしている。いや、挙式が終了しているので宗教的には勝利しているのである。現在は披露宴という社会的な勝利の確認であり、場合によっては入籍という法的勝利もすでに達成している場合さえある。
高校三年の時に教育実習にくる学生は基本的に四年の差があるとすると、いよいよ、過去に姿を現した哲也は22才。実は健は24才なので内面的には22才の哲也VS24才の健という戦いになる。
「先手必勝」という言葉がある。哲也が礼(長澤まさみ)と初めて出会うのがこの時だとすると、健は小学校からおよそ10年、先行しているのである。その十年を無駄にした健がこれからの6年で哲也に追い抜かれたのが最初のゲームだった。この場合は後手だが22VS18という実年齢的恋愛知能指数がものを言ったのである。
ついに「告白」も「失恋」もしないまま、「24」になってしまった健は過去に戻っても、ろくな行動ができない。しかし、彼には「二度目」という絶対有利な特別ルールがある。最低でも「逆」を試すことができるのだ。しかし、「性格」は直らない。「特別な時を待ちすぎて失敗した」という反省はたちまち失われてしまう。
最初の歴史では「ラブレター」に気がつかず、バースのバースディプレゼントを逃した健だったが、今回はそれを克服することができた。しかし、まだ「性格」を克服できない健は結局、間接的な告白を選択してしまう。またもや「特別な時を待とう」としたのである。もうしょうがないなぁ。
黒板に書いた「健の愛の告白」を消し去る過去の哲也。その表情はいかにも無表情だったが、それなりに怪しい無表情であった。はたして、彼が22才の哲也であるのか、キッドはちょっと疑問に思っている。戦いが白熱して、さらに健を応援したくなるためには22才の哲也の中に28才の哲也が存在していた方がいいのである。
18(実は24才)の健VS22(実は28才)の哲也。この構図にならなければ礼と健のハッピーエンドには到達しないだろうとキッドは思うのだった。
どうやら、健以外のメンバー平岡祐太、濱田岳、榮倉奈々は「礼が健を好きだ」と知っているようだ。そして圧倒的に不利なことに24才になった健は「にぶくて」それに気がついていないのである。どんだけ・・・恋愛知能指数が低けりゃ気がすむんだよーっ。
関連するキッドのブログ『第一話のレビュー』
水曜日に見る予定のテレビ『バンビ~ノ!』(日本テレビ)『警視庁捜査一課9係』(テレビ朝日)も一応見るけど前編だからな・・・。
ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。
皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。
健がもたもたもたもたしている間にも恋愛知能指数には自信のある皆様がP祭りを開催。Pごっこレポートをお届けします。アンナ☆ラン「ハックション。風邪気味だけどがんばるのっ。今回はすでにまこ☆ミキちゃんが過去に戻っているのね」まこ☆ミキ「先週に戻ってフジッキーロイドをゲットしたのデス」ろーじー「森本ろーじーですねん」
アンナ「本物はどこにいるの~! 妖精さんをさがせーっ」まこ「やはり妖精ミカミも捨てがたく・・・」みのむし「そんな~、私なんか遠慮したのに~」ミマム「皆さん、邪です。もっと心から妖精を信じないと・・・」
アンナ「妖精さんは帽子に隠れていますよ~。選んでくださいね~」
アンナ「ミマムさん正解!」ads(あず)「正解って・・・」お気楽「泣くのね」
ミカミ「ドンペリよろしいですかっ」
ミマム「妖精の国ってホストクラブ・・・?」
ads(あず)「しまった、海老フライはもはや時代おくれなのかっ。まるでXPユーザーみたいなのでは・・・私としたことが」お気楽「ローストビーフなのね。すると来週はもう少し野菜とかもとらないとダメね。奈々のアップが少ないのは気にしないでね。まだ慣れてないだけだから・・・」
アンナ「おやおや・・・」かりん☆スー「mari様も礼の座を狙っていますのね」mari「ふふふ、そうですよーっ。山Pと聞いては黙っていられませんからーっ」ぷっち☆翠「それにしてもまさみも奈々も野球部のマネージャーよりもバレーボール部でレフトとセンターやればいいのにっ」
アンナ「あらあら・・・」結城美里「実況中継です。報道魂なのです」三人「はううぅぅぅぅん」
ぷっち☆翠「バースでバースデイなんちゃってデス」
mari「ふふふ年の差が縮まるのよね」
かりん☆スー「ここまでやってツメが甘い・・・そういうところがまた可愛いのよん」
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