おヨメさんになろうかななんて・・・(長澤まさみ)・・・・・・(山下智久)
おいおい・・・そこスルーなのかよっ。君は何しに来てるのかなーッとキッドはこぶしをにぎりしめましたよ。
もう、なんだか、結果が分かってるのに巨人戦の中継して延長しちゃうみたいな頭の悪さを感じます。しかし、それが社会であり、人間であり、組織というものなのかも知れません。個人だって細胞組織だもんなと感じます。
で、『プロポーズ大作戦・第三回』(フジテレビ070430PM0915~)を見たのですが、スケジュールが回復しないので仮設です。ひとつの考え方として、過去の健の意識は「過去」+「未来」のせめぎ合いで構成されているようです。24才なのに時々、18才の幼さを示すのは「成長していない証」というよりも「18才の意識」に支配されていると考えた方が納得できる。このあたりは文章だと説明しやすいのだが、映像で表現できるかどうかというところ。
そうでないと、時々、何しに来たのか忘れてる健がじれったくて我慢できなくなりますので。まあ、「遠回り」でも「目的地」に近付くのはエロゲにありがちな手法ですが・・・。
ああ、書き出すと止まらない。
ここだけ視聴率チェック。プロ野球中継10.0%、プロポーズ大作戦13.4%、SMSM15.9%である。延長なんてしてる場合なのか?
・・・・・・・・・で、ようやく、もう少し追加するのであるが、もう次回の直前である。
ここでは意識だけの過去への溯上というテーマをもう少し説明する。
テキストとして筒井康隆先生の短編小説『秒読み』(1984『薬菜飯店』1988収録)を用いる。このアイディアがすでにあるという意味である。
『秒読み』の主人公は米国軍人の中年男である。彼の仕事は大陸弾道弾の発射制御。勤務の交代時間に「秒読み開始」の指令が下るという世界破滅テーマである。勤務を交代した主人公は刻々と迫る核戦争への秒読みを背に「この破滅から逃れたい一心」で過去へタイムスリップしてしまう。たどりついたのはハイスクール時代の自分自身だった。
その瞬間、中年男の心を持った少年が誕生するのである。では少年の心はどこに行ったのかと言えばそれは中年男の心の中に内包されたのだ。では心をなくした中年男の体はどうなってしまったのか。主人公は未来はすでに失われたと考える。なぜなら、その瞬間はまだ訪れていないのだから。
この点、いったりきたりをする「プロポーズ大作戦」は違うのである。戻ってきた健に妖精が「あの後はこうなった」と説明するのだが、すでにその未来にいるはずの健にそのことを説明するのはおかしいのである。過去で体験したことが健の未来を変えているので、当然、健の意識も変わっている。第③の未来(現代)の健は第②の過去でパースを手に入れ、第③の過去でアンケートをとった健なのである。花嫁と花婿が変わらなくても、もはや同じ健ではない。この点、ドラマの中では健は第①の未来のまま、過去を旅行してきた旅人のように描かれており、めまいを感じる程度の矛盾がある。
さて「秒読み」の主人公に戻ろう。彼は高校生でありながら、大人の経験を持つ特異な存在になる。しかし、「秒読み」の事実は変わらない、数秒後が数十年後に変わっただけである。彼はなんとか、戦争を回避しなければと思う。しかし、数十年後に世界が滅びることを知っている高校生に出来ることは・・・あまりないのである。
その根本的な問題はさておき、彼は大人の知恵でケンカ別れすることになる親友との衝突を回避したり、純情すぎて実らなかった初恋を成就させたりする。・・・ああ、ここです。ここなのですね。プロボーズ大作戦とのかぶりポイントは。この他、昔は気がつかなかった地味な教師の魅力も発見したりします。つまり、大人目線ということです。
さて、二重意識という問題では、「秒読み」の主人公は「夢」という共感要素を提出します。夢というものは目覚めた瞬間には内容をはっきり覚えていたりしますが、たちまち曖昧になり、数分後には夢を見ていたことさえ忘れているという経験はほぼ共通体験と考えます。同様に、高校生の主人公にとっては中年男の人生の挿入は「夢」のようなものとなるのです。
主人公は思春期の肉体の持つ欲望や思考にたちまち飲み込まれていくことを意識します。つまり、彼の経験や経験に基づく意識が本来の高校生の意識に圧倒されていくのです。それでは・・・過去に戻ってきた意味が・・・さて「秒読み」がとんな結末を迎えるかはここでは秘密にしておきます。
「プロポーズ大作戦」では健は時々、未来からの意識に支配されてしまうのです。けれど未来の健にその記憶が残っていない仕組みというものを説明しているのですが、ご理解いただけたでしょうか。ま、人間の記憶が実は捏造に告ぐ捏造にすぎないとすれば愛の心もちょっぴり疑わしいことになったりしますけど。だって愛はメモリーに過ぎないのですから。
関連するキッドのブログ『第二話のレビュー』
水曜日に見る予定のテレビ『バンビ~ノ』(日本テレビ)
ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。
皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。
多忙のキッドの加工場、今回のPごっこはドサクサまぎれの一枚です。これはこれで祭りなのでは。青春時代に戻れたなら、本当は恋なんかやりなおせなくてもそれだけで楽しいよなっと思うお年頃のじいやでございます。
| 固定リンク
コメント
キッドさん、こんばんは。
スペシャルなお仕事、おつかれさまです。お身体にはおきをつけくださいね。
>過去の健の意識は「過去」+「未来」のせめぎ合いで構成されているようです
うん、これなら納得ですね。そうじゃないと健ってただのバカにみえちゃうものね。
視聴率13,4%ですか。うーん、私は今までで1番好きなのになあ。まあ、自分が面白いと感じられればそれでいいんですけど、、、野球延長は止めて欲しいわ。
投稿: youko | 2007年5月 1日 (火) 21時30分
おはようございます。
いつものクセで反射的にTB送っちゃいましたよ(^^ゞ
まだ完成してなかったんですネ。
僕もスケジュールが立て込んでて、
今日は完全な哲也=徹夜。「多田働き」ってのも辛い。。
日本国憲法も見れませんでした。
おヨメさんは、聞かなかったことにしました^^;
今回良かったし、あそこだけ若気の至りだと考えて。。
巨人戦の中継ってのは笑えます。
ま、お互いボチボチ頑張りましょう♪
投稿: テンメイ | 2007年5月 2日 (水) 09時34分
♢♦~山~♦♢youko様、いらっしゃいませ♢♦~P~♦♢
逆に遅いコメントですみません。
スペシャルな仕事は
いまだに後を引いていて
年寄りに無理をさせるものじゃないので
ございます。
ただ、個人的にはすごく楽しみな
仕事なので
はりきりすぎただけだろ・・・とも言えるのですが。
キッドはいつも秘密のまとめを作るのですが
今回はそれもまだ手付かずなのです。
いつか、機会があったら
公開版を作る予定です。
さて、GWと遠い裏番組の「キッドのお仕事」に
ちょっと削られたかもしれない
「P大作戦」の視聴率ですが
・・・なにしろ、キッドの方は
あの掲示板の実況鯖オチで
関連スレ推定500突破50万レス突破なので
2~3%は削ってしまったと思います。
・・・次回は回復すると思います。
まあ、15~20%のゾーンは維持できると
推察していますよ。
視聴率はないよりあった方が見る方も
気が楽なのでそうなるように
祈っています。
投稿: キッド | 2007年5月 7日 (月) 00時42分
○-○)))テンメイ様、いらっしゃいませ。○-○)))
不完全記事ですみません。
テンメイ様伝授のタイムスリップ作戦も
考えたのですが、
追加投稿の方がスムーズなので・・・。
現在、ようやく、これだけ追加したのですが
「日本国憲法」はテーマがテーマだけに
どこか相当な時間をひねりださないと追加不可能の
気配です。
まあ、普通にギリギリのスケジュールなのに
追記しようというのが無理目なんですけど。
キッドも教育実習に行ったことが
あるので、
かなりノスタルジーに包まれた回でした。
すでに放送作家として活動していた大学四年の春。
将来の不安を抱えて
教職はとっておかなきゃと
実習に出かけていったのがつい昨日のことのようです。
担当は社会科。
授業内容は「ギリシャ哲学」のあたりです。
キッドの得意技は指導担当教師直伝の
ソクラテスの顔真似でした。
ソクラテスが醜男だったのは
知っていましたが、
自分がそれを実戦することになるとは。
しかし、やるからには・・・と
前の日に鏡の前で変顔の練習をしましたよ。
というような個人的な思い出があり、
テンメイ様と同様に
ノスタルジーを感じながらの視聴でしたよ。
タイムスリッパには
ボケがつきものですが
スリッパだから・・・。
もう、すべて許したくなる展開でしたね。
まあ、番組内容についてはそちらで・・・。
投稿: キッド | 2007年5月 7日 (月) 01時03分
こんばんは!今日のテキストは筒井康隆先生でしたか。
この人はSFの方ですからやたら時間をいじくるのが好きなんですよね。そういう意味ではここからヒントをもらったのかもしれません。それにしても少年の心をとりもどしても記憶は完全に塗り替えられないまま時間軸だけが変わってしまうって矛盾ですね。ほんと。
もう次のが始まりそうですが、律儀なじいやに感謝を捧げていきま~す。多田先生が地味ではあったけれどじ~んときちゃいました。健がそんな良さが分かる大人になったことは特筆してもかまいませんね★
投稿: かりん | 2007年5月 7日 (月) 19時37分
✿❀✿❀✿かりん☆スー様、いらっしゃいませ✿❀✿❀✿
こんな遅い記事にコメントいただき
ありがとうございます。
筒井先生はSF作家としては純文学色が強く
ドタバタの作家でも有名ですが
意外と時間テーマの作品が多いのでございます。
ま、スーパージェッターの脚本家でいから・・・。
一番、有名なのは「時をかける少女」かしら。
もう、P様を見るだけで
満足のP祭りトリオはさておき、
そろそろ、ラブコメ要素を強めて欲しいと
じいやは考えています。
っていうか、健は作戦、立てなさすぎ。
そのワリに演出が素人ばなれ。
本当に奪う気あるのか・・・。
投稿: キッド | 2007年5月 9日 (水) 19時43分