もう、バンビでもないのかよっ・・・(松本潤)
「元気でな、伴・・・」と香取先輩(佐藤隆太)に言われたバンビ(松潤)が環境変化→順応の際に生じたドーパミンルートの喪失の予感に「さびしさ」を感じるセリフ。
今回は「ああ、スポ根ものなのね」と視聴者の「番組の見方」の固定化が浸透してきて、好評なのではないか。そりゃあ、伴だものな。星くんはまだ来んとですか。
「いじめ」と「しごき」が違うものかどうか、キッドは自信がないのだが、とにかく、「いじめ」を禁止すると「しごき」も立場が危うくなる。「嗜虐的な幼児虐待」が問題になるので「お尻ペンペンのしつけ」もできなくなってしまう。こういう頭の悪さは本当にどうにもならないものだなぁ。高野連問題なんか頭が悪すぎて面白いくらいだが。
現在「P大作戦」は「過去の改変」テーマを展開しているのだが、ここには「もうひとつの別の世界」という考え方が導入されやすい。たとえば「原作」と「ドラマ」はもうひとつの別の世界である。「華麗」で「原作で自殺する主人公」が「ドラマではどうなるのか」とドキドキできるのも「もうひとつの別の世界」というシステムを各自が心で展開しているからなのだ。「ニコロボ」ではどちらかといえば、ボーイッシュでオタッキーなスタイルの「原作のニコ」と小学校の時にミニモニが好きで、そのまま中学生になっちゃったという感じの「ドラマのニコ」はもうひとつの別の世界、つまり平行世界、多元宇宙、パラレルワールド、アナーザーワールドの中に各自存在するのである。
そういう意味で「原作の香取」よりも「ドラマの香取」の方が「ツンデレ」だったりするのだが、これはやはり佐藤隆太が演じる以上仕方ないのである。ちなみに、今年は水木のアニキもツンデレを知らなかったのでツンデレを説明しておくと、①ツンツンしているのにデレデレ ②本心は愛で満ちているのに態度は冷たくふるまう萌えアニメのキャラクター ③星一徹・・・ということである。
で、『バンビ~ノ!・第三話』(日本テレビ・070502PM10~)原作・せきやてつじ、脚本・岡田恵和、演出・佐久間紀佳を見た。今回もパターンは同じなのだが、基本的に型にはめるというのはこういうことだからこれでいいのだ。たとえばバッティングフォームを作る場合の素振り。無意味にも思える繰り返しの中から理想の形を体が探り出していく。たとえば漢字の書き取り、繰り返し書くことで意味が体にしみこんで行く。人間はリフレインで記憶する動物なのである。だから、バンビは世界というものと繰り返し衝突し、自分の中の幻想の自分、幻想の能力、幻想の世界を消滅させられ、それと引き換えに有能さを身につけていくのだから。
人は何かを得るためには何かを失わなければならない。神は与え奪うものだからである。たとえば「恋」だって自分の思うほどの「恋」なんかないと思い知って初めてほどほどの「恋」を得ることができたりする。そしてそれが「かっての理想の恋」に劣っているとは限らないところがこの世界の醍醐味なのだ。
それにしても、バンビは使えなさすぎるだろうと思う人がいるだろうが、イタめしがさほど珍しくない時代にあれだけの集客力を持つ店は「特別な店」であるはずであり、そこで大学生のバイトくんがそこそこ使える働きをしたということはバンビだって只者ではないのである。少なくとも「第一話」の香取のツン程度に辟易してしまう軟弱な現代社会にあって少なくとも任期を全うしたバンビはさすがに主役なのであった。
新入りに対して「厳しく指導しまくった」先輩たち。旅立つ彼を送り出す姿勢は淡々と優しい。ま、ちょっと優しすぎて恥ずかしいところもありますが。バッカナーレのシェフ(市村正親)はパスタを作ってあげます。「うまかー」です。「オレは何万皿、そのパスタを作ったことか・・・」なのである。食材を用意し、パスタをゆで、ソースを作る・・・このくりかえしが「うまかー」なのだと悟るバンビ。
紙一重という言葉があります。重ねた紙を想像してみてください。一匹のアリが紙と紙の間をもがきながら進んでいく。突然、紙の端が現れ、一番上の紙の上に出ると見たこともない世界が広がっている。あの瞬間、バンビは紙一重の世界を越えた模様。
バンビは「別れの挨拶」として「まかない」を作ることを申し出ます。「まかない」らしいぶっかけライスです。まあ、公式には丼として紹介されていますが、どんぶりにはいっていないものをキッドは丼ものとしては認めません。
バンビのまかないを食べるツンの皆さん。そのデレデレぶり、ガツガツ食べるもの、頷くもの、おかわりをするもの(ほっしゃん)・・・その中で香取はデレを隠して顔を背けるデレぶりです。今回で香取はツンデレ男をあげました。もうカトリ~ノと呼びたいくらいです。
そして、後ろ髪を引かれながら恋人(吹石一恵)のいる空港に降り立ったバンビ。強くにぎりしめる恋人の背中。その場で服を引きちぎり押し倒すのか・・・たまってたんだなぁ・・・じゃなくて「安全地帯」がかかってサラリーマンNEOのコントが始まるのかと思いましたよ。キッドが作家なら原作を大きく変えたくなるところですが、さてどうするのかな?
関連するキッドのブログ『第二話のレビュー』
金曜日に見る予定のテレビ『帰ってきた時効警察』(テレビ朝日)
ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。
皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。
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コメント
じいや。。。スペシャルなお仕事は落ち着いたのかな?
バンビは逃げ出さなかった。エライ!
今回結構ウルウルしたアンナですが、ろーじーさんは
ほっちゃんがいつ喋るのか?気になって仕方なかった模様。
人それぞれよねー。
今朝の読売新聞のテレビ欄に、バンビーノ初回を見た感想で
「いじめ」だって問題視している人の投稿が載ってた。
この人、2話・3話と見て、気持ち変わったかな?(苦笑)
私はこれからバンビと一緒に成長します♪
投稿: アンナ | 2007年5月 4日 (金) 00時23分
お仕事お疲れ様です。
正直、教える本人からすれば100%「教育」のための
「しごき」であっても、傍から見れば「いじめ」になってしまう。
とある歴史番組で
篤子と和宮との関係について
篤子目線で京から来た和宮に教育として
作法をビシバシ教えるような描き方にたいして
和宮目線では篤子に小言を言われて
イジメられていたような描き方になっていましたからね。
この辺は当の本人がどうこれを受け止めるのかって
とこになりますね。
あのまかない料理はなかなか美味そうでしたね。
今週末はあれを作ってみる予定です。
ご飯にかけて食べてみましたが
パスタにかけて食べるのもいいかもしれないですね。
まぁ全ては私の腕次第ですけど(;・∀・)ゞ
投稿: ikasama4 | 2007年5月 4日 (金) 18時45分
バンビ~ノにカトリ~ノ!いいコンビになりそうデス♪
水木のアニキってば、ツンデレを知らなかったんですか~。
かくいうあたしはアニソンと聞いても、すぐにはピンと来ず、
【キャンディ・キャンディ】の丘の上の王子サマ☆アンソニーの
顔が浮かんでしまいますぅ~♪
車を走らせてた月曜の昼下がり。ラジオをつけるとアニソン特集を
やってましたわ~!
あたしが聴いた時は森口ぴろこちゃん登場で盛りあがってましたヨ♪
投稿: まこ | 2007年5月 4日 (金) 19時46分
こんばんは!
バンビちゃん、頑張りましたね♪
あれだけ忙しさの中、ついていけた伴ちゃんに才能を感じます。
大学に残るのか、料理の世界に行くのかとっても気になります~。
投稿: みょうがの芯 | 2007年5月 5日 (土) 00時06分
☁Building☁アンナ☆ラン様いらっしゃいませ☁Building☁
ご心配いただき申し訳ございません。
留守中、お嬢様方のお世話も
行き届かず、
誠に遺憾に思うゴールデンウイークあけで
ございますーっ。
まさに今の世の中は
星一徹に欠けているのでございます。
じいやの幼少の頃は
オイタでもしようものなら
窓から外へ放り出されたり
崖から突き落とされたりしたもので
ございますよ。
もちろん、のんびりした世の中には
世の中の良さがございますでしょうが。
人命を預かる現場での
不祥事などを目にすると
もう少しハードでもいいのではないか
とつい思ったりいたします。
ほっしゃんが
バンビと
仕事以外で会話を
する日がくるとして
何を話すのか
予想するのも楽しいのでございます。
「ティラミスって最近どう?」・・・とかかな。
今回あたりから料理が美味しそうに
見えてきたとじいやは思うのでございます。
原作だとバンビはなかなか成長しないのですが
さてどうなるのでございましょうかね。
投稿: キッド | 2007年5月 7日 (月) 03時01分
✥✥✥ピーポ✥✥✥ikasama4様、いらっしゃいませ✥✥✥ピーポ✥✥✥
相性というのがございますからね。
「ほめられると伸びるタイプ」と
「テツは熱いうちにうっとかないとタイプ」
の組み合わせがあまりいい結果を
出さないだろうと思われたりして。
しかし、教育にパーフェクトを求めるのは
むずかしい。
一人のエジソンのために
全員を野放しにはできないと
思うのですよ。
ところが、現在はそういう気配があります。
まるで、全員が天才で
全員がアーティストで
全員がエリートのような
教育方針です。
それは・・・無理じゃね?
とキッドは率直に思います。
キッドは料理は得意ではないのですが
ペペロンチーノはなんとか作れます。
もう1000皿は作っています。
貧しい農民の料理なので
粗食にまずいものなしが
キッドの信念でございます。
あと、キッドの父親は
スパゲティーをフォークで
クルクルができません。
作ってやってハシを添えてやると
昔の様々なしごかれた思い出が
泡のように融けていくのでございましたよ。
投稿: キッド | 2007年5月 7日 (月) 03時12分
●no choco●まこ☆ミキ様、いらっしゃいませ●no choco●
お嬢様、遅いコメントで申し訳ございません。
水木さんはまもなく還暦ですから
まあ、知らなくても不思議ではないのですが
名誉のために申し上げると
基本的には台本通りということでございます。
今回はオンエア中の公式アクセスが
紅白を圧倒しまして
スタッフとしては「紅白に勝った」が
合言葉になりました。
ま、ラジオなので
知る人ぞ知るなのですけど。
じいやとしては老骨に鞭打ち
励んだ結果としてとても満足しております。
森口ライブは非常に好評だったパートで
今まで「アニオタ」には不評だった
森口の評価逆転につながったと
じいやは自負しております。
そこをお聞きいただけて
じいやは大変うれしく存じます。
今年で二回目なのですが
じいやはまた来年もあるといいなあ
と思う番組なのでございます。
寿命がのびるのか縮むのかは微妙ですが・・・。
投稿: キッド | 2007年5月 7日 (月) 03時24分
♡♡♡♥♥♥みょうがの芯様いらっしゃいませ♡♡♡♥♥♥
もう最後の方はバンビの
プロモーションビデオかと
思うようなねっとりとした展開でしたね。
なんだか、某雑誌のグラビア展開のように
二人がハダカで抱き合ってもおかしくないような
ムードでした。
まあ、吹石さんもボディーには自信ありなので
余計そう思ったのですが。
二人の運命とバンビの今後・・・。
原作通りなら・・・。
お楽しみに・・・。
投稿: キッド | 2007年5月 7日 (月) 03時29分