あなたを死なせるわけにはいかんってオレが撃たれちゃいました。(内野聖陽)
種子島か・・・。結構、しびれるのぉぉぉぉ・・・。衝撃のラストシーン、主役じゃなかったらよもや・・・でございます。真田幸隆(佐々木蔵之介)、逃げ足速過ぎ・・・。
河越夜戦に山本勘助をからませるあたり、去年だったら、またかよ・・・と非難轟々なのだが、今年は全体がしっかりしているのでいいねーっの大合唱になるのである。人間って不思議だなぁ。
今回はくのいち大活躍である。真田忍群の葉月(真瀬樹里=千葉真一・野際陽子の娘)、風魔の遊女(吉井有子)とさりげなく登場。もっともっと登場してもいいのだーっ。衣装ももっともっと奇抜でいいのだーっとキッドは叫ぶのだった。
で、『風林火山・第23回』(NHK総合・070610PM8~)原作・井上靖、脚本・大森寿美男、演出・東山充裕を見た。「河越夜戦」である。戦略的には国境を接する武田・今川・北条が同盟を結び、周囲への侵攻を可能にする流れへの途中経過なのである。昨日の敵は今日の友の戦国時代だが、地形的にそれがもっとも妥当な選択だとしても、紆余曲折はあり、この同盟はゆっくりと進展していく。ともかく、前回、武田を仲立ちに今川と北条が休戦したことより、武田は信濃へ。今川は東海へ。北条は関東へ。それぞれが背後を気にすることなく、侵攻する足がかりを得たのだった。ストーリーそのものは例によってikasama4様のレビューが楽しいですよーっ。
とりあえず北条氏康(松井誠)は最悪の危機を脱した。そもそも、この休戦の出発点は旧勢力の河越城包囲に端を発している。それが1545年の秋である。
地縁・血縁で結ばれる武士社会では実力者の死は動乱のもとである。氏康も父の死によって、この混乱を招いている。北条家が制覇しつつあった武蔵を失いかけるのである。
本来、武蔵の国を治めるのは扇谷上杉氏であった。実力者・太田一族を配下に、江戸、岩槻、河越、松山などに拠点を設け、坂東武者が割拠する武蔵の国を緩やかに統治していたのである。そこへ相模一国を統一した戦国タイプの北条家が侵攻してきたのである。武蔵の国は統一されていないため、各個撃破され、勢力を後退させていた。そこへ北条の代替わりがあり、統制の乱れを見た旧勢力が巻き返しをはかったのだった。
旧勢力の支配秩序は古河公方足利家(室町幕府に裏付けられた関東の武家の宗家)、それを補佐する関東管領上杉家というシステムになっている。本家といえる山内上杉家が関東官僚となり、分家の扇谷上杉家がそれを補佐するという建前だ。しかし、実際には下克上が進み、そもそも北条の侵攻を許したのも、公方家が分裂したり、公方家と関東管領家が争ったり、関東管領家が内紛を起したりしたためなのであった。
ともかく、山内上杉は上野・下野(群馬・栃木)に勢力を張り、古河公方家は下総・常陸(千葉・茨城)に、扇谷上杉は武蔵(埼玉・東京)にと言う具合に分割統治を開始していたのであった。ここで、北条が相模(神奈川県)から侵略をかけてきたのである。
天気予報で言うと関東甲信越地方は大荒れなのである。
で、ごらんのように武蔵の国をめぐり、上野・下野・下総・常陸・武蔵連合軍と相模一国が戦うという様相を呈したのだった。戦力比は資料によってことなるが、大袈裟にいって、河越篭城兵三千人に対して、関東管領軍八万人である。
関東管領・山内上杉憲政(市川左團次)が「わが軍は圧倒的じゃないか・・・」といいたくなる気持ちは分かるのである。
しかし、前述の通り、管領軍の指揮力は低い。いわば烏合の衆なのだ。その証拠が三千対八万の城攻めを半年間、包囲してだらだら続けるのだった。戦意が乏しいのである。そして1546年春、今川と休戦条約を結んだ北条軍八千は河越包囲陣に接近するのだった。
すでに、諜報活動により、寝返り工作なども進んでいたはずである。一国をあげた風魔忍軍に一族単位の真田忍者は敵対できない。山内上杉には長野信濃守、扇谷上杉には分裂したとはいえ大族の太田一族などがついているのだが、指揮系統は乱れている。扇谷上杉などは太田一族と確執があったりするのである。また古河公方に義理立てして遠征している常陸、下総の軍勢も使命感はまったくないのである。
勢力差逆転の要素を詰め込む北条氏康。戦意喪失の偽装。遊興の誘い。奇襲で夜襲で一点突破の頂上作戦である。
狙いは管領軍トップの山内上杉と、武蔵の旧支配者・扇谷上杉朝定(竹本純平)である。
2000名を後詰に残し、氏康は本陣に突入する。まさに油断しきった管領主力はたちまち、壊滅し、敗走した。そして、河越城の篭城勢力も出陣。扇谷上杉の陣を急襲する。
包囲線は円形である。実力者の太田一族は戦闘からもっとも遠い地点に配置されていた。また、山内上杉家の戦力も後方配置されていたのである。
管領軍の戦傷者は一万人を越え、北条軍はほぼ無傷。上杉憲政は平井城に逃げ帰り、上杉朝定は首を獲られ、古河公方はやがて囚われの身に。
こうして、一夜にして関東は北条の支配下に入ったのである。・・・それは過言だろう。
関連するキッドのブログ『第20回のレビュー』
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皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。
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コメント
こんばんわ~。
昨日は面白かったですね。
あれほどの数の差で勝ってしまうところ、
本当に戦には頭が必要なんだな~と。。。
ところで~。
色々トラバしていただいていたのに、
ジックリ見ている時間がなくて、すいませんでした。
先ほど、お気楽さまの所でCM版をいっぱい拝見して
来ましたよ。
すごいです~。こんなに出来ているとは~。
私は遅れた女でありました(+_+)
出演させていただいて、ありがとうございます(^▽^
続きも楽しみにしております~。
投稿: くう | 2007年6月12日 (火) 00時33分
アンナ☆ランちゃんのかえるTシャツは偶然???
プッチーニさんの登場だけでもぎゃぼ~♪な気分
だったのに、かえるちんやソーブくんまで登場とはっ!!!
豪華な出演者が多数登場で、制作費が心配ですぅ~。
投稿: まこ | 2007年6月12日 (火) 15時31分
❀❀❀☥❀❀❀~くう様、いらっしゃいませ~❀❀❀☥❀❀❀
河越夜戦は数少ない関東の有名な
戦いなので希少価値大でした。
滅多に演出されませんしね。
キッドの近所には道灌山というのが
あってこれは太田道灌ゆかりの山。
築城家であった太田道潅は江戸城や河越城、岩槻城など武蔵の城を沢山、改修・築城しているわけです。
扇谷上杉が道灌を暗殺した時から、関東の騒乱は一層
激しくなったとキッドは考えているほどです。
ま、ドラマにはちっとも描写されませんでしたが
キッドはああ、道灌がいれば・・・
という視点で河越夜戦を見守っていました。
まあ、半世紀以上前に死んでいるのですが・・・。
映画はようやくクライマックスに接近中。
くう様の出番もまだありますよ。
ご出演、ご苦労様でございます。
どうか、お楽しみくださいますように。
投稿: キッド | 2007年6月13日 (水) 01時01分
●no choco●まこ☆ミキ様、いらっしゃいませ●no choco●
東京ではまこ様がピンチ、
北海道ではアンナ様がピンチでございます。
いよいよ次回は「アイドル戦士誕生編」に突入ですよ。
かえるTシャツのカエルは
アンナ様の私物でございますが
ど根性がえるのピョン吉にするつもりが
又来さんのかえるちんに
急遽変更しましたーっ。
お喜びいただけましたかーっ。
さあ、ほぼメンバーが出演した中で
まだの人は手をあげてーっの
段階。
お気楽様もads(あず)様も
次回登場予定です。
シャブリ様が今・・・未定です。
ああ、もうちょっとでございます~。(@д@)
平成財閥に金の糸目はありませんので
ございますが・・・。
投稿: キッド | 2007年6月13日 (水) 01時14分
足利氏は鎌倉の執権・北条氏の横暴を許す事ができずに
兵を挙げ、室町幕府を作り、鎌倉に公方さんと
公方を補佐する家臣である上杉家の関東管領を送った訳ですが、
そこに更に上杉家がやってきたために
山内上杉家と扇谷上杉家という両家の対立ができて
それを君主である足利家が収めればいいのに
その対立に自分も首を突っ込んでしもうて(笑)
そうして鎌倉公方が古河公方になったもんで
室町幕府が新たな鎌倉公方を送り込んだけど
それを上杉家が拒否したりして。
自分の権力のために
幕府に楯突き、跡目争いで毎度毎度揉め事を起こし
家臣が力を握ろうとするとそれを暗殺したり。
こんな事を何世代にも渡って
繰り返していくのですからねぇ。
淘汰されるのも致し方ないですが、笑えるのは新興勢力の伊勢氏が
自分達の正当性を知らしめるために「北条氏」を名乗った事。
かつて鎌倉幕府末期と立場は逆転。
皮肉なもんです(苦笑)
アンナさんのかえるTシャツはいいですねぇ。
私が描くと確実によく忍者映画で定番の巨大蝦蟇蛙になります。
多分女性陣は誰も触りたがらないでしょう(; ̄∀ ̄)ゞ
投稿: ikasama4 | 2007年6月13日 (水) 07時57分
✥✥✥ピーポ✥✥✥ikasama4様、いらっしゃいませ✥✥✥ピーポ✥✥✥
関東の戦乱にようこそっ・・・。
でございます。
後北条をやる時は早雲中心だし、
織田・豊臣・徳川をやると
小田原攻めまでだし、
関東にだって戦国時代は~
あったんだから~。
小競り合い延々やってたんだから~と
いつも不満なキッドでございます。
河越夜戦なんて・・・過去の記憶にありません。
近所には上杉さんもいれば
太田さんも、山内さんも、古河さんも
住んでいるのでございます。
風間さんだっているし、真田さんも、
もちろん、山本さんだって・・・
・・・誰が近所の話をしろと言った。
とにかく、関東編があって良かった~。
本当に今年の大河は一味違います。
ま、旧勢力としては包囲などせずに
殲滅しとりゃ良かったのです。
ま、できないから旧勢力なんですけど。
しかし、そうなると河越城の地下に眠る
サイクロプスが起動。
関東八万騎は哀れ電子レンジでチン状態に・・・って
ガンダム種禁止でした~。
足利は源氏。上杉は藤原氏。前北条氏は平氏。
では伊勢氏とは・・・。
もちろん、伊勢の国主の系統であるのですが
早雲は関氏と同族だと言い残しています。
関氏は平氏ですので
基本的に後北条も平氏(のつもりだった)のです。
平氏→源氏→平氏(北条)→源氏(足利)→平氏(北条)→源氏(徳川)と源平は関東でも
くりかえし運動です。
現在、平民時代ですし。
アンナ様のTシャツはなかなかに神でした。
地雷也もシュテキですけどねーっ。
大河はキッド的には
くのいちもおねだりしたいのでございます。
もっと出番があるといいのになーっ。
勘助は絶対、山本忍軍持ってたはずだよなーっ。
行者系で・・・。
武田のらっぱすっぱとは
別系統で。
と希望するキッドでございます。
投稿: キッド | 2007年6月14日 (木) 05時14分