必殺・美人局返しってつつもたせって意味わかって私に言わせているとしたら大人ってスケベだと思います。(美山加恋)
ま、もう、大人というものは困ったものなのだな。この年からこの世界にいる運命・・・すべての子役たちに幸あれと願わずにはいられないとヒッジョウ(非常)に思うキッドだった。
だが、どんな言葉も誰もが「使って良ーしっ」のキッドとしては各自の黙認をお願いしたいのだった。
ま、相当に際どいポイントだと思いますけど。
自由と平等は常に敵対する理想だと思いますので・・・。
さて、お笑いというものを考えるときにフリオチの二分割に視点を置くと、今回は当然オチであり、そこにはオチとはこういうものだというパターンがいくつもある。
たとえば「悲劇の女」というフリならば「喜劇の女」がオチになる・・・だとか、「純情な少年」がフリならば「スケコマシでオカマ泣かせの少年」はオチになる・・・だとか、「ちょっとコメディタッチな根岸季衣」がフリならば「どシリアスな根岸季衣」がオチになるのである。これらはまあ「キレイに落ちている」と言えるだろう。今回は最終回、三本立てであるが、あくまで本題は「スリルな夜」と言うことです。
で、『生徒諸君!最終回』(テレビ朝日・070622PM9~)原案・庄司陽子、脚本・渡邉睦月、演出・田村直己を見た。死ね死ねドッジボールで始まり、涙の別れのドッジボールで締める。ま、そのフリオチは「なんとなくキレイにまとまったかな」くらいのオチですかね。ここで、もう、この先生と生徒たちの一人一人と別れるのがつらくてつらくて前が見えなくなるという人はそれはそれで幸せだと思う。・・・まさかな。
そうならないのは生徒たちにリアリティーがないとか、事件にリアリティーがないとか、そういうリアリティーのない事件さえ、無難に解決できないナッキーとか、もう、なんか、そういう情けない感じ。そりゃ、紙飛行機もまっすぐ飛ばないよ・・・と思うのです。
同じ、中学生の教室もので・・・最初は「なんじゃこれ度」の高かった「教科書」とのこの落差ははっきりいって実力の差だな・・・。でも、誰の・・・? キッドはまあ、企画者かと思いますが・・・。
「教科書」でいじめっこ処刑者が「教師なら命がけで生徒を守れ」と刃物を振り回す皮肉が挿入されています。学校プラス裁判というややキワモノの「教科書」よりも、ずっとオーソドックスに「教室もの」を出来たはずの「生徒」がそうならずにさらにキワモノになってしまった原因は「3年B組」をパクるという意識の低さにあったと思われます。
まず、ナッキーは原作を完全に無視すること。できれば、可能性は度外視して、大塚愛とか、aikoとか、宇多田ヒカルとかのシンガーソングライター系を持ってくるべきだった。もしも、内山理名だった場合には内山をアーティストとして考え、その素の要素を前面に出すような脚本・演出がなされるべきだった。つまり、「演じるものの理想の教師」が「現実的な教室の不条理」に遭遇し、結果として「熱血」になるという構造的なパクリを目指すべきだったのです。
そうすれば「堀北真希」が「いとこにレイプされそうになって困ってる」場合の「教師・内山」の苦悩がもっと立ったのになぁ・・・とキッドは考えます。暴論ですけど。
関連するキッドのブログ『第一話のレビュー』
で、『特急田中3号・最終回』(TBSテレビ070622PM10~)脚本・橋本裕志、演出・金子文紀も見た。今回だけ見ると、どうしてヒトケタドラマなのか、不思議なのだが、結局、最後の田中(田中聖)がまだ発展途上だからということになるのかもしれない。一流商社のOLと三流大学の男子学生との恋は「たっ恋」のヴァリエーションであった。さらに隠されているが「鉄道オタク」の美女と「そういう知的な趣味を趣味としない」植木等的ダメ男という場合によっては「ないものねだり」の可能性をさらに拡大している設定である。ところが、2回目で一流商社がハケンに格下げになったあたりでキッドは離脱した。だってコメディーとして中途半端なんだもの。
途中で一流商社の社会人が三流大学の一年生に啓発されてしまうというシーンがあり、それはあってもおかしくない出来事なのだが演出がグダグダだった。あまりにもありえない描写だったのである。
こういう設定がオタッキーなコメディーの場合、ディティールはものすごく大切なのだなぁ。無責任男は時代もあるけれどそういうディティールはそこそこ徹底していたのである。何よりも、まず、学歴もコネもなくても一流の会社にもぐりこめた時代の産物なのだな。
で、そういう途中経過があって、中小企業の跡取り息子である田中がベンチャー企業を決意するまでのドラマである。しかも、先輩二人を巻き込み、その恋人たちも巻き込んでいくわけだ。とてもハッピーエンドとは思えない終り方だ。もうかなりの確率で路頭に迷うだろう・・・この人たちなのだった。
しかし、まあ、ハケンの女の子と三流大学生との底辺の青春は「鉄道」とそれを利用するだけの財力(給料とお小遣い)によってなんとか彩られている。
最後で田中と栗山千明がキスをしないのがきっとご愛嬌なのだな。そしてその中途半端さと「夢のエンディング」がもう少し、素早く展開していれば・・・よかったのではないだろうか。でも、せっかく「時刻表はすべて頭に入っている」という千明がオチとして機能したのだから、あの後で塚本高史が語るセリフは千明に回すと良かったと思うよ・・・。
とりあえず、最終回はいい最終回だった。
関連するキッドのブログ『第1回のレビュー』
で、『スリルな夜・子育ての天才・完結編(次週総集編)』(フジテレビ070622PM11~)脚本・松井洋介(他)、演出・渡辺琢を見た。今回はほぼドラマと言っていいだろう。もうフルだけフッてオトスだけオトシました・・・という感じである。
すべての悪の根源は「夫の浮気」にあるらしい。
大黒鉄男(原田泰造)と金太(ゴリ)の長女(高部あい)の浮気を知った妻・夏子(相田翔子)はお茶の間に灯油、本当はガソリンを撒き、焼身無理心中を図るのだが、実は水だった。
「木蓮の涙/スターダストレビュー」のテーマを残したまま、家出の夏子が訪れたのは・・・心療内科後藤クリニックである。もうこれ以上なく怪しい・故・伊丹十三タッチの後藤(品川徹=風林火山の北条氏綱)が相談に乗る。「浮気をされたら嫌ですが、そういう場合は浮気を仕返すしかないのです。私も妻に浮気されましたが浮気を仕返し、今では週三回です」
一方、「本当はとってもいい人なのに殺人犯と幼女誘拐犯の濡れ衣を着せられたサラリーマン」(篠井英介)は金太の一家にかくまわれ、死に装束で棺桶の中にいるが美々(美山)に「救出したお礼の感謝状」を授与されるが悪徳刑事であるカツ丼刑事(大鷹明良)に発見されてしまう。
夏子を捜す鉄男と息子の慶太(冨浦智嗣)はラブホテルから出てきた夏子と後藤を発見。後藤は白衣のくせに異常に神経を尖らせている。明らかに強迫神経症である。
夏子の所へ行こうとする鉄男は慶太に止められる。「お父さんもお母さんに同じ仕打ちをしたじゃないか・・・」ここでニヤリとする慶太。「あの先生はどんなことをお母さんにしたんだろう。お父さんよりもっとスケベなことをしたのかも。汚れを知らないお母さんの体を何度も何度も弄んで・・・」息子の胸に飛び込んで泣き崩れる鉄男。木蓮の涙のスライド。
一方、ゴリたちは刑事に迫る。「警察は人殺してもいいのかよ」悪徳な笑みを浮かべて「いいにきまってるだろう。お前も言葉に気をつけないと放火するぞ」・・・しかし、その一部始終は美々が仏壇の中で盗撮していたのだった。「仏壇返し」ではなくて「美人局返し」なのだった。(カツ丼刑事は美人局の常習犯を殺害している)
第三の家族「沢田家の嫁姑」は「SM」ではなくて「SMプレー」だった。後藤の指示によりセックスレス治療のためにプレーしていたのだが、ある意味、夫・嫁・姑の三輪車というか、乱交だろう。子供もまきこんだら・・・そりゃパカじゃねえのと言われるさ。ともかく、「SM」と「SMプレー」の違いを知りたい人はまず、自分の恋人を縛ってみるといいだろう。今、キッドがニヤリとしています。
汚い極悪非道のスニーカーの男ではなくて、極悪非道の汚いスニーカーの男ではなくて、汚いスニーカーの極悪非道の男(上地雄輔)は真面目だけど整形マニアの看護師・良江(根岸季衣)に逃走資金を用意させる。しかし、男の正体を知った良江は「やせても枯れても整形しても私は産婦人科の看護師。母親にとっては子供は宝。その宝を傷つけるような男に惚れるなんて不覚だったのさ」とやくざから手に入れた拳銃で自らを撃ち、逃げ出した男を射殺。女の意地を通すのだった。
美優(高部)の子供の父親は元カレ(細田よしひこ)でも鉄男でもなく、ナンパされた白人男性だった。美優、気持ちのいいことし過ぎだった。
夏子は後藤と結婚(おそらく二人とも重婚・・・浅草だからな)・・・競馬でもうけて後藤総合病院を大黒産婦人科の前に建て、夫を見下ろす日々。
そして慶太は美緒(志保)と交際しつつ、同性のカノジョともラブラブという性のゆらぎを満喫(マンガ喫茶の略ではない)というよりも両刀使いに成長した。
さらにサラリーマンはグラビアカメラマンになった。
ついでに金太はまた浮気して妻(美保純)にバッサリ斬られたが一命はとりとめ、鉄男と同居するようになった。まあ、おそらく、二人は夜になったらお互いを慰めあっているのだろう。・・・おぞましい。
美々のその後があかされないのはものには限度があるということだと思う。
関連するキッドのブログ『第十話のレビュー(あらすじつき)』
日曜日に見る予定のテレビ『風林火山』(NHK総合)『冗談じゃない・最終回』(TBSテレビ)『新・堂本兄弟・阿部サダヲ』(フジテレビ)『ドキュメント'07・ネット難民』(日本テレビ)も見るけどね。・・・見すぎだろう。
ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。
皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。
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コメント
※特急田中3号
こんばんは。
最初に田中のキャラがウザ過ぎて見るに耐えなかった前半、VTRは溜まる一方でしたよ。それが薄くなり始めてから、普通に見られるようになりました。
まあ、5話辺りからVTRを一気に見たせいかも知れません。
鉄道オタクが出ると視聴率が悪いジンクスは守られましたね。
「ダンドリ」しかり、「きらきら研修医」しかり・・
もう制作側は懲りたのではないかな。
南田!しっかり監修しろ!
私としては、平岩紙に救われたドラマでした。
I appreciate in your usual cooperation. Best Regards,Chablis
投稿: シャブリ | 2007年6月24日 (日) 02時15分
▯▯black rabbit▯▯シャブリ様、いらっしゃいませ▯▯black rabbit▯▯
これはおそろしくて
ここだけの話なのですが
ダンドリ→きらきら→特急の流れには
愛しいハルハルが乗っております。
ベビーエロでかしこさんな
あの娘です。
・・・かわいそう。
七月からは「女子アナ一直線!」(テレビ東京)
に出るのですが
序列的には下位。
こういう娘が
こういう立場だからキッドは
お気に入りになってしまうのかもしれず
微妙なところでございます。
なにしろ、不幸の法則出身だからな。
・・・才能をもてあましてるよなぁ。
このまま、年取ってしまうのか。
同じように栗山千明のCMでの存在感が
ドラマでは輝かないのは
スケールがあわないのかなぁ。
HOゲージがプラレールに乗せられてるみたいな。
結局鉄道研究会と旅行研究会には
冷たく深い川があるのだと思いますね。
平岩紙(大人計画)としては
クドカンドラマより
普通の役でよかったのか悪かったのか・・・。
微妙。
ミー子、モー子で
固定されたくはないだろうけど・・・。
どうしてもね・・・。
シャブリさんは素直に
受けたようなのでよかったと思います。
「ユキポンのお仕事」(テレビ東京)
のあけみちゃんは可愛いです。
ローカルですけど・・・。
投稿: キッド | 2007年6月24日 (日) 10時31分
こんばんは。返事が面白すぎ!
私も不幸の法則確認組です。
いや~~~、と言うことは、セクロボもですか!?
あの”リカちゃん”が・・・あびる優ちゃんと一緒だったのも敗因か・・
私も期待している一人なのです。が、なんでなんでしょうね。
>HOゲージがプラレールに乗せられてるみたいな。
確かに!見た目(大きさ)は変わらないが、のせても走らない!
(16.5mm。Half-Oゲージって、今、何パーセントの人が分るんだろう・・持ってるけど・・)
※「ユキポンのお仕事」
HPを見て、見ればよかったと反省しきり。
でも、見るものを絞らないと・・とジレンマです。
I appreciate in your usual cooperation. Best Regards,Chablis
投稿: シャブリ | 2007年6月24日 (日) 20時43分
▯▯black rabbit▯▯シャブリ様、どうもどうも▯▯black rabbit▯▯
もちろん、セクロボもです。
っていうか、かしこさんや自殺少女隊(アキハバラ)の
ように・・・存在感すら出せずの
セクロボ・・・は
ハルハルをなめてんのかっ・・・
と思うほどでございますよ。
ああ、ジジジ・・・・と
即刻感電しそうなモーターの響き。
今なら、まさに、欧米かっ!
のツッコミ成立でございますね。
C57、D51・・・国産品を愛用しようで
ございますよ・・・。
ユキポン、ほぼ単発ですから
乗り入れOKですよ。
キッドも見たり見なかったりです。
昨日は
路上ポップアートを売ろうとする一人と一匹
あけみ「素人の審美眼をなめてた・・・」
ユキポン「ゴミですから・・・」
・・・てな感じです。
投稿: キッド | 2007年6月25日 (月) 15時26分