大切なのはGOOD LUCK!!だと思うのです。(井上真央)
まあ、すでにタイトルからしてかなり妄想が激しいので今回のレビューの信憑性は疑わしく・・・まともにストーリーを知りたい方は お気楽様のレビューを推奨しておきます・・・最近、その手法使いすぎ・・・。だって、困ったときにはみんなトモダチ頼るよね。そうだよね。・・・お前、頼りすぎ。
まもなくメンテナンスに突入するのでご注意ください。
◇メンテナンス日時
2007年7月31日(火)21:00~2007年8月1日(水)15:00の約18時間
本題に入る前に恒例の週末の視聴率チェック。「女帝」↘10.9%(微下げはお茶の間的羞恥心が影響か?)、「山田太郎」↘13.7%(ルパン・・・オリジナルの方が面白かった・・・って言ったらダメですよねーっ)、「スシ王子」*8.8%(末広がりでございますーっ。忘れなかった人がこんだけいただけでもハッピー)、「受験の神様」*7.1%(あー、決勝に行けなかった日本代表、責任とってくれーっとか言ってる場合じゃなくて会社コントをけずらないとまっさかさまに落ちると予告)、「新マチベン」↗10.8%(コンスタントに2ケタのせてきたな)、「風林火山」↘15.9%(ああ、やはり大河は時間変更に弱いな・・・Gacktで20%にのせたいところだったのに・・・ガクッと)、ついでに「ファースト・キス」↗15.8%(戻したーっ、って言うか選挙後のTVタックル21.2%裏でよく戻したな)、ちなみに「広末ロング・ウェディングロード」10.9%(ま、こんなもんだと思ってましたーっ)、以上。
で、『ファースト・キス・第四回』(フジテレビ070730PM9~)脚本・井上由美子、演出・高木健太郎を見た。相変わらず・・・演出が甘い・・・そんな気がするのはキッドだけではないと思う。たとえばはるな(酒井若菜)と勝(阿部サダヲ)がからめばそれはどうしたってモー子と猫田に見える視聴者はいるわけで、それに対応するくすぐりとまったく「木更津キャッツアイ」を知らない人に対する演出という双方向性が要求されるのにまったく対応していない。もう、ガッカリだな。
それは別としてテーマはシビアに見えてきた。やはり、伊藤英明の演技力というか、そこが一番ネックだな。いや、伊藤自身はよく対応しているのだが、テーマはそれを上回る深みを要求しているのである。
まず、基本的に近親婚のタブーというものがある。人々はそれが「科学的」に証明された「遺伝的な欠陥」をもたらす「錯誤的な行為」と考えがちだが、実は科学的根拠は薄弱で、どちらかといえば特殊な例をあげて一般化した「迷信」の傾向が強いことを指摘しておく。基本的には「兄妹」が性交して子供ができてもその子が健康でない確率はそうでないカップルの確率と差はありません。
だからといって全国各地で「兄妹」がセックスしはじめると大変なことになるので「ダメーっ」と言う人たちがいるだけです。
基本的に我が国は始祖神からして兄妹婚であり、もう、そういうタブーに関しては神話時代からあんまり気にしていないのですが。
さて、自然科学的には問題ない「兄妹婚」がなぜタブーなのかというと、それは社会科学的な問題に負うところが大きいのです。
ともかく、タブーは存在する。すると禁断の恋という魅力的なステータスも発生します。もちろん、姉と弟とか、兄弟とか、姉妹とかそういうものもあるわけですが、ここは「妹萌え」という伝統から論じてまいります。古来、我が国は恋人を妹と詠んだりする慣わしがあるほどの妹萌え国家なのですからーっ。
近代における妹萌えの旗手としては「宮沢賢治」がかかせません。もう賢治は「修羅」を感じるほどに妹萌え~なわけです。そして、この組み合わせをキッドはタイプ1と考えています。賢く勤勉な兄と病弱で健気な妹・・・。いかがですか、うっとりする組み合わせでしょう。
これに対して文学者の例をあげてもいいのですが、気分を害する人があるかもしれないのでタイプ2は神話から提示します。妹が兄を守る伝説です。日本神話でもいいのですが、ここはオキナワ的な妹の話にしておきましょう。基本的には兄は向こう見ずで冒険家。それに対して妹は賢く先見性があります。そして、兄は冒険で危機に陥るのですがそれを見越して妹が手をうっておくというパターンです。場合によっては兄を助けるために妹が身を犠牲にします。呪術的には人身御供に通じていくわけです。兄を守るために妹が神に身を捧げたりするわけです。ま、ヤマトタケルでいえば妹的な姫が海に身を投げることで海神の怒りを鎮めるという話になります。ま、簡単に言うと愚兄賢妹というタイプです。
お分かりでしょうか、「ファースト・キス」はこのタイプ1とタイプ2の微妙な変形・融合ヴァージョンであり、この変形やら融合やらがかなり刺激的になっているわけです。
基本はタイプ2でしょう。兄(伊藤英明)はどちらかといえば愚か者。昔はデブでしたし、自称イケメンです。しかし、南方系なので洗練された顔立ちとは言えず、ギリギリ、ワイルドということになるでしょう。それに対して妹(井上)は賢いという面も持っているし、実は兄思いというか、出来の悪い兄を不憫に思っている傾向があるのです。
しかし、妹は心臓疾患を持っていますから、タイプ1です。けれども、控え目で大人しい性格とは言えないのです。文句ばかり言ってますし、表面的には暴力的で意地悪です。
つまり、あえてパターンを外していると考えられます。もちろん、その方がリアルなのです。しかし、兄のいない女性や、妹のいない男性にはやや物足りなく感じるポイントにもなってきます。
ここが作者の計算なのか、それとも個人的な内面の反映なのかは踏み込みませんが、ともかく、そこがこの物語のネックなのだとキッドは考えます。
ついでに愛し合ったものが血縁者だった・・・ガーンという筋書きはひとつのジャンルなのでジャンルとして楽しまなければいけません。イザナギイザナミから始まり、スターウォーズのレアとルーク、ガンダムSEEDのキラとカガリ、みーんな、ガーンで楽しいのですから。
そもそもガーンとすること自体が科学的には間違っているということからお笑いなのですから。
もちろん、実際の兄妹関係者にとっては兄が木村拓哉だったり、竹野内豊だったり、山下智久だったり、妹がはるかだったり、エリカだったり、ガッキーだったりしないのが普通なので、想像したくない・・・という問題もあるのですけど。
さて、今回、このドラマのもう一つの主題が妹の口から語られます。それは伝統の兄妹パターンをなぜ変形しているかというヒントとキッドは考えます。
それは「人間なんて所詮運次第でしょう」という嘆きです。
これは自分というものがはたしてあるのか・・・という問いかけと同じ意味をもっています。たとえば「寿司が食べたい」とキッドが思っていても、それは寿司を誰かが発明し、お腹がへったら何か食べたいというシステムが父母によって与えられ、そういう情報が機械的に統合されているだけで「自分がしたい」のではない・・・という懐疑であり、これをやると責任というものがなくなり、楽なのでやるという傾向もあります。
つまり、自分勝手なのですが、そもそもその自分がないという発想ですからね。
自分は他人との比較で成立する部分があり、たとえば男女差なんかもそうなのですが、つまり「男でないから女だ」「女でないから男」だという発想です。ところが男女雇用機会均等法などが生れると男女差が消え去り、たとえばタイプ1の病弱な妹は強くて賢い兄に守ってもらうことができない。タイプ2の賢い妹は愚かな兄に尽くして守ってあげることができないという事態になるのです。
そこで「運」です。運がいいとか悪いとか人は時々口にするけどそういうことって確かにあるとあなたを見ていてそう思う「あなた」はさだまさし的には母なのですが、このドラマの場合は妹が自分自身にそれを見ていることになります。
純潔をデブの兄に汚されてしまった自分・・・そこかよっ・・・それなのに兄を愛しく思う自分・・・本当かよ・・・生まれついての病気で普通の青春がすごせない自分・・・そうそう、そこだろう。そういう自分の不運といつも戦うことを強いられた妹はそして賢く強い兄を持たない妹は・・・ああするしかないじゃないですかーっ。という井上井上の迫真の脚本と演技・・・それに対して現代的なダメなアニキを演ずる伊藤はまだまだ役に徹しきれてないんだよなーっ。もっとダメでダメでダメなアニキを演じなければダメーっ。
そしてそんな最悪にダメなアニキを「お兄ちゃん」と妹が呼ぶとき・・・このドラマはとてつもない妹萌えパワーを発揮する・・・キッドはそんなことを考えつつ、来週を待ちたいと思います。
関連するキッドのブログ『第三話のレビュー』
水曜日に見る予定のテレビ『ホタルノヒカリ』(日本テレビ)
ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。
皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。
| 固定リンク
« そなたにこれを授けよう・・・経典を読むことが夜伽じゃ・・・。(Gackt) | トップページ | 恋じゃないっ(堀北真希)VS勘違い殺人って(志田未来)VSママにもぶたれたことないのにっ(香里奈) »
コメント
キッド様
>兄のいない女性や、妹のいない男性にはやや物足りなく感じるポイントにもなってきます。
そーなんです、そうなのです!
私は兄がいないので、この物語に入り込めないのです。
お兄ちゃんって、あんなうざいものなのですか?
兄妹愛より、同居の一流と美緒の恋愛とかの方が
ドキドキして可笑しすぎます♪(笑)
で。。。ココログさんはまたメンテですか?
18時間?お長いメンテですね。
会えるのは明日の3時のおやつの時間ですね。
わかりましたー
投稿: アンナ | 2007年7月31日 (火) 15時45分
うわー、あんなはしょった手抜きの記事推奨するなんて・・・。
自分も姉がいますが柳原可奈子的体型なので問題外でした。
美形の妹がいたとしても感情移入出来るとは思えないけど・・・。
投稿: お気楽 | 2007年7月31日 (火) 17時34分
暑中お見舞い申し上げます。
東京は遅ればせの梅雨明けで、あっという間に秋になりそうです。
このドラマ、文句付けながら毎回見てしまいます。
美緒の設定に、和樹がくっついていかれない!そんなかんじがします。アユタは、何で出ているのだろう>最後には美緒と恋愛するためなんでしょうか?でなきゃ、勿体無い出方です。
サダヲちゃんと、ひとりは、勝手に楽しんでいられるから、見ているほうも楽に楽しめますね。
病気で頑なになった少女が、脱皮できるのでしょうか?
投稿: mari | 2007年8月 1日 (水) 20時08分
☁Building☁アンナ☆ラン様いらっしゃいませ☁Building☁
兄と妹って代表がフーテンの寅さんですからねー。
姉と弟って最近では
松嶋菜々子と松潤の組み合わせがありましたけど・・・。
キッドは実の妹はいませんが
もしいたらおそろしいほどにうざくなる可能性は
あります。
義理の妹はいますが
そんなに嫌われていないと・・・
じいや本人は思っています。
兄弟そのものが少なくなっている時代。
今に兄や妹といわれても
ピンとこない時代がくるのでは
ないかと思うじいやでございます。
ネタが減って物語の作り手は大変なのでは・・・。
三時のおやつはクロワッサンと
ショコラのケーキを用意いたしました。
お暑いのでアイスティーにいたします。
投稿: キッド | 2007年8月 2日 (木) 17時40分
✞✞エコエコアザラク✞✞お気楽様、いらっしゃいませ✞✞エコエコザメラク✞✞
酒井若菜の追加ありがとうございました。
もう、ファースト・キスは
お気楽様用に女性ゲストを入れて
釣ればいいのに・・・
と思うキッドでございます。
ワリと薄めの記事にリンクして
申し訳なかったのですが
今回、ストーリーをなぞる気配が
これっぽっちもなかったので・・・。
どうかお許しください・・・。
お気楽様の妹がもしも
ガッキーでも・・・?
投稿: キッド | 2007年8月 2日 (木) 17時45分
❁~✾~❁~~✾mari様、いらっしゃいませ✾~~❁~✾~❁
しかし、今日の東京は暑すぎです。
九州に上陸中の台風のためでしょうか。
さっき、ちょっと近所の本屋に行っただけで
汗びっしょりかいてしまいました。
和樹の振り回され方が中途半端なんですよね。
どっちもお互いをふりまわそうとしているようで
振り回されるのが嫌いな人は
不快になねのでは・・・。
どっちかがふりまわされて
ふりまわされる方に同情する・・・
というポイントを作らないと
見ていてつかれるのでございます。
アユタと美緒
アニキと松雪というゴールが
一番無難だと思います。
キッドはひとり・サダヲというゴールもあり
だと思っていたのですけど・・・。
美緒が死にたくないと本音を言うのが
いつなのか・・・。
それが気がかりでございます。
もう、兄妹ゴールでもいいか・・・
という気もしてきました。
投稿: キッド | 2007年8月 2日 (木) 17時52分