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2007年8月31日 (金)

真紅の薔薇を身に纏いフランクフルト食べ放題なのです。(深田恭子)VSこの弾力のあるムレムレでムラムラの綿菓子乳女め~。(伊東美咲)

これほど脚本と演出で毎回テンポが変わるドラマって久しぶりだな。ま、原作作品世界が地味で、狭くて・・・だけど意外と大衆的という・・・微妙なもの。これが企画者の目にとまったのは巨乳VS貧乳ってわかりやすそうじゃないかっていう安易さとしか思えない・・・一つの証明でもあるよ。

で、実際に動き出すと、いろいろと不足が目につき、継ぎ足していって、なんだかわからないものができたっと。

今回、最大のヒットは小池栄子をキャスティングしていたことなのか。50万人くらい稼いだな。(視聴率↗12.3%)

今回の脚本はアニメ「ドラえもん」や、昼ドラマ「病院へ行こう!」からここである。・・・ま、そういう感じ。

キッドは最初から「サザエさん」的世界を連想していたこのドラマ。今回ほど音楽が「たたんたんたたんたたんたんたたん、うーっ、たたんたたんたたんたんたたんたたんたたん、はーっ」という感じなら笑ったのにと思った回もなかったな・・・。大きな胸を見ていたら貧しい胸が痛かった・・・という感じなのか。まあ、キッドがもうひとつと感じるテーマ音楽にも「うーはー」は入っているけどね。

で、『山おんな壁おんな・第9話』(フジテレビ・070830PM10~)原作・高倉あつこ、脚本・五十嵐暁美、演出・佐々木祥太を見た。サザエさんをどのように考えるかは人それぞれだが、キッドとしてはあのテーマが聞こえるだけでウイークエンドの終焉を連想し、鬱になる人が多いほどの国民的なものだということだ。だから、本当は「日曜劇場」でこそこのテイストは活かされると思います。例→「パパムス」・・・まあ、日曜日の「山おんな壁おんな」の方が見たかったと思うのです。局を越えて・・・。

つまり、二番煎じていない・・・ということです。

キッドは「構成」の基本は「分割」にあると考えます。

たとえば、最も有名な「起承転結」は四分割ということです。

で、「一括」でということになればそれを「ダイジェスト」と呼びます。

ちなみに三分割で有名なのは「序破急」ということになります。

さあ、そうなると二分割という基本中の基本になりますが、それを「フリオチ」という言葉で考えてみます。つまり「フリ」と「オチ」の二分割です。

まあ、起承転結や、序破急と比べるとだいぶ怪しい言葉です。まずカタカナだしな。

実は、フリは三分割の第一段と考えられます。これは江戸の廓(吉原)言葉の発展系で、初回の客を「ふり」というのです。「ふりで入る」とこのように申します。二回目になると「裏を返す」です。そして三回目には「馴染みになる」のです。実はこのなじみという部分が構成の目的である「意味を伝える」と密接に関係しているのですが、それは今回は触れません。

とにかく「フリ」は最初の・・・とか、導入部分ということです。さて、オチの方はずいぶんと周知されていますが、落とし話・・・つまり落語のサゲの部分や、ジョークの結論部分という意味があります。そういうわけで「はじまり」と「おわり」の二分割が「フリオチ」ということです。

「サザエさん」をヒントに何かを生み出そうとする作業で「サザエさん」がフリなら「山おんな壁おんな」はオチです。二分割するとそうなります。そこでこれが「オチ」ているかどうかが作品の美しさの要になってくるのです。ねえ、どうですか。

さて、すべてのものは構成されているので、基本的にはフリオチの積み重ねで巨大なフリオチが完成されるわけです。起承転結も、起承転と結とか、起承と転結とかにフリオチ化ができるのです。

たとえば「第1話から第8話までがフリで第9話はオチ」というように考えることができます。冒頭で井口(西島秀俊)が薔薇の花束をもって恵美(伊東)を訪問する。これはこれまでの井口と恵美の関係をフリとしたひとつのオチなのです。

しかし、それは「意外な展開に驚くちょっとうれしい恵美」というフリとなり、「実は復讐の為に井口は水鉄砲を隠していた」というオチになるわけです。

で、この復讐劇は「二人は乱闘となり怒った恵美が鼻をふくらませようとするのを井口がつまんで妨害する」というオチのフリとなるのです。・・・「鼻つままれもの」はちょっとステキです。・・・今回はラストで「これまで単なる田舎ものだと思っていた井口が実はカリスマアーティストだったことが判明」というオチがつくので、冒頭の部分はすべてこのフリになっている・・・これが構成というものの基本です。

まあ、受けとる方(視聴者)はそれほど理論的に受け取らないし、送り手(作り手)もそれほど厳密に作っているわけではありません。こういうのをひっくるめて「流れ」と言い換えます。「そういう話の流れで」とか、「話の流れは変えないで」とか、まあ、いい加減に話を進めるわけです。

ただし、出来上がりをチェックするときはある程度の分析力が必要になります。「なぜ話がスムーズにすすまないか」「なぜ話がギクシャクするのか」原因を探る必要があるからです。

まあ、大抵はあるべき部品が最初からはめこまれていないとかが発見されるわけです。

それから組み立て順の間違いとか。撮影してしまってから発見するともうえらいことになりますから、脚本が設計図と呼ばれる所以です。

さて、今回の主役部長代理に出世した温水洋一です・・・おいおい、ひどいな。その部長が器の小ささを示すシーンが冒頭に来ます。今回はあくまで構成の話ですから、ひとつひとつのネタが面白いかは吟味しません。

イントロの井口と恵美のフリオチをフリとしてまりえ(深田)が恵美に付着した薔薇の花びらを発見、それが「恋のおまじない」ネタに発展します、結論が出ないのがオチですが、三十路の恵美のそれなりの切実感がかもし出されます。ここまでをフリとして次のフリオチ(オチ)がスタートします。ここでは部長・恵美・まりえが展開するコント(フリ)を見守る矢沢心たち女子社員がリアクション(受け)をしながら見守る(オチ)という構成です。

「副部長じゃなくて部長代理なんだよ」「すみません。部長代理」(フリ)→「訂正させたよっ。小さいね」「背が」「器だよっ」(オチ)・・・笑い作りの素人にありがちですが、つめこみすぎて本筋があやうくなりかけます。しかし、まあ、この程度は「遊び」の範囲内で「部長代理と副部長ってどっちが偉いんですか」というまりえのセリフもここまでのまりえのボケとしてのキャラが充分に振られているからセーフです。

問題は次のパート。

「書類の決裁にはこの印鑑が必要なのさ。この印鑑が目に入らぬかっ」「入りませんっ」(フリ)→「水戸黄門かよっ」(オチ)・・・これはアウトです。だってまりえの「入りませんっ」というセリフをスルーして、「目に入らぬか」→「黄門かよっ」で流れを無視したフリオチになり、キッドはおいおい、深田恭子スルーかよっとまったくドラマから逸脱してしまいましたからっ。このように「違和感」を感じさせることは禁じ手なのです。だってドラマの基本は「現実逃避」ですから、その夢を醒めさせるような流れを作ってはダメなんですよ。

このつまずきにより、キッドとしてはクーラー故障してまりえがムレムレとか、氷の祭典で夏を涼しくとか、部長と恵美と訪問謝罪とか、まりえと花火大会とか、小池栄子・屈辱のヘッドハンティング(ブルガリ怒らないのか?)とか、井口の意外な正体とか・・・中々に盛りだくさんだったそこからの内容が鬱々として楽しめなくなってしまうのです。

まりえの「入りませんっ」・・・スルーかよっ。まりえの「入りませんっ」・・・スルーかよっ。まりえの「入りませんっ」・・・スルーかよっ・・・ああ、このとらわれた心をいかにとやせん。・・・世界でお前だけだと思うぞ。

関連するキッドのブログ『第8話のレビュー

土曜日に見る予定のテレビ『受験の神様』(日本テレビ)・『ライフ』(フジテレビ)

ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。

皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。

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2007年8月30日 (木)

ありのままの自分を受け入れてもらえないと無理なのです。(綾瀬はるか)

仕事をバリバリやってお尻をボリボリ掻く。そうだねえ。人間ってそれで問題ないよね。でもねー。恋ってなんなんだろうねえ。恋焦がれるってねぇ。もちろん、お尻ボリボリフェチにはたまらないだろうねぇ・・・でも・・・それって変態ですからー。変態でよければねぇ。それなのに乙女心・・・ズタズタって・・・。

ま、もはや、崇高なドラマではなくなったな・・・。

単なるドタバタだ。ま・・・それはそれで・・・。

で、『ホタルノヒカリ・第8話』(日本テレビ・070829PM10~)原作・ひうらさとる、脚本・本橋文美江、演出・久保田充を見た。夏の終わりの花火大会である。ま、ろくでもない女の子の話なのだな。おいおい、ミもフタもないな・・・。だって、そうだろう。外面が良くて内面は最悪。しかも腹黒い。自分に甘く、他人に厳しく。自己中心的な性格だが周囲には流される。お金のためにはがんばれるが好きな人のためにはがんばれない。・・・つまり、それが今時の普通の女の子です・・・ということなのか。いやあ・・・そうなんですかーっ。

で、性差の問題で考えると、タリバンのやっているような女性差別がとても奇異に感じるほどの格差是正社会の中で、ウーマンリブ→オヤジギャル→干物女と女性は男性化してきて、一方に女子高校生→コギャル→婦女子と進化した乙女心を抱え、もはや分裂寸前の現代の日本の都会の女性模様である。男のように働き、女のように輝く・・・そんなの無理なんだよーってことだな。

男女雇用格差均等の名のもとに失われつつある性の自由である。

男が男らしく女が女らしく自由にふるまうことは許されないのである。

ここにもまた平等と自由の矛盾はあるのだな。

だから、働く女のリアルを描こうとするとこういう妙な展開になってしまうのだなぁ。

かって専業主婦がある日ふとつぶやく・・・「毎日、毎日、三度三度のメニューを考えて食卓に出す・・・それが私の人生か・・・」なのである。そういう時、どちらにしろ、自分の食べることは考えなければならないのだが、考えないで生きている夫が突然、憎悪の対象になるのである。

それは共働きでありながら主婦でもあり続けた世代では離婚率の増加につながる憤慨である。

まあ、平和とは既得権益が維持しやすい状態である。しかし、その間にも矛盾は露呈され、じわじわと改革されていく。男たちがごまかしてきた部分はもはや、ほとんど失地となってしまったのだ。そして、そこに荒野がのこさているような気がするのはもちろん、キッドが辛うじて男だからなのかもしれません。

蛍をまるで神か仏のように見守る部長(藤木直人)が性的に不能なのは間違いないにしても、それに甘えきった蛍(綾瀬)・・・考えようによっては神を信じるものとはかくばかりなのであるね。

さて、縁側の実際の管理者である部長は蛍の「恋」のためにあらゆる手段をつくす。それが管理職としての職能の延長線上なのかどうか・・・微妙だな。さりげなく、リサーチまでするのである。「マコトは家でジャージのお尻ボリボリの女の子をどう思うか」である。部長・・・なぜ、そこまで・・・。

その部長が蛍にプレゼントするのは「ヘリコプター遊覧の花火見物デート」である。略して「ヘリ花火」なのだな。ちなみに縁側の縁は「ヘリ」なのである。前回、線香花火が一番好きだと確認しあったプラトニックラブの二人。部長(性的不能)と蛍(年齢制限)なのであるが、部長は「楽しかった二人の夏・・・でも実りはない・・・」と「縁側の線香花火」略して「へり花火」を葬り去るために対極の豪華絢爛たる「ヘリ花火」を蛍に贈るのだった。

つまりだ・・・キッドがちょっと気持ち悪いのは・・・一昔の通俗的社内恋愛を・・・極力きれいごとにすると・・・この話になってしまうようなこの展開である。

つまり、上司(男子)と部下(女子)が交際(不倫)そして限界年齢あるいはお互いの性の倦怠期に女子が同僚(男子)と結婚。上司は暖かく祝福しつつ、火遊びの追憶にひたるという構図である・・・ふ、不潔っ。・・・なのだな。

そういう臭いを感じさせるのは一昔前のサラリーマンとキャリアウーマンの臭いをプンプンさせる二ツ木(安田顕)と山田(板谷由夏)の密会である。しかも、今回はネタを割らない怪しさである。なんか、この秘密主義が何故かNHK的だよ。

そして、最後は「自分をさらけだしたくてのたうちまわる」蛍の暴走。

蛍「部長はこんな私を認めてくれたでしょう。可愛いって言ってくれたでしょう。一緒にゴロゴロしてくれたでしょう。そのために私はマコトくんと一緒に暮らせるまでに恋の階段を駆け上がってしまったのです。もう、来るとこまで来たのです。さあ、そのお力でもって、縁側空間を会社にまで広げてくださいましーっ。いいえ、全世界を穴あきジャージ草臥れTシャツ完全公認の領域にーっ」

部長「そんなの無理・・・ボクなんて妻に裏切られて傷心で反省中で大人の階段で地団駄してるだけなんだもん。知らぬが仏っていう言葉を君は知らんのかーっ」

蛍「おへそでお湯をわかすってフジの女子アナがファイナルアンサーするぐらいに知りませぬーっ」

ひょっこりとマコト(加藤和樹)「ほ、ほ、蛍さん・・・」・・・つづくである。ドタバタだ。ま、ドタバタは大好きです。

関連するキッドのブログ『第七話のレビュー

Hcinhawaii0260 ごっこガーデン・部長の縁側セット。みょうがの芯夏も終わりですねえ・・・皆さんが寝静まった頃・・・独占する縁側の静けさ・・・これこそ、みょんみょんした髪を揺らす夜風の味わい・・・レビューもゆるゆると一週間おくれで・・・干物女ですから・・・みょ~んでありんす・・・じいやのアルバム用サービスですか

(ミルトン『失楽園』より)

サタンは自分自身の仮装である天使の翼が地獄の炎に包まれたのを知った。彼は己の失態を呪いつつ、楽園の森に相応しい獣へとその姿を転じた。

楽園に地獄の気配を察した天使ウリエルは楽園へと急降下していたが、突然、敵を見失ってしまった。彼は敵の実力を悟り、戦慄した。

サタンは森と一体化しつつ、楽園の住人を捜索した。

そこに「神の愛」だけを知っている二人がやってきた。アダムとイヴである。

サタンはおののいた。しかし、先ほどの失敗を思い、なんとか心をなだめた。楽園の住人。神に愛されるもの。その存在がこれほど自分を乱すとはサタンにも思いの他のことだったのだ。

美しいアダムと艶やかなイヴは世界で一番神の恩寵を受ける男と女だった。そして世界で唯一の男と女だったのだ。

サタンは激しい嫉妬に苦しみながら、世界で一番幸福な夫婦の後を追い、その語らい、その仲むつまじさを吐き気をこらえながら観察した。

一方、ウリエルは楽園の守護天使の長であるガブリエルのもとを訪問していた。

カブリエルは「ここに侵入者がある気配はないが、神の光の名を持つ天使ウリエルが感じたとあれば事実なのであろう。さっそく、警戒を強め、探索を行う」

ガブリエルは副隊長のウジエルに一隊を与え楽園の南を、自らはもう一隊を率いて楽園の北を巡回させた。そしてイシュリエルとゼポーンという二人の知勇に優れた守護天使をアダムとイヴの住居に忍ばせた。

アダムとイヴは一日の終わりに寝床へと帰ってきた。二人が裏切ることを知らぬ愛を交わしたとき、サタンの嫉妬は頂点に達した。アダムとイヴは「愛」を一心に受けつつ、お互いに睦み合うのである。これほど、サタンの境遇と比較して最上の幸福がどこにあるというのだろう。

サタンは己に科した平静を忘れ、悪の尻尾を出現させた。

寝所に忍んでいた二人の守護天使は驚愕しつつ、神に与えられた槍で恐ろしい暗黒をまとう尻尾を刺し貫いた。

サタンの身に神の愛が流れ込み、それは彼を灼熱の炎で焦がした。彼は苦痛に身をよじり、魔王の正体をさらすのだった。

イシュリエルはその醜悪な存在にひるまずに言った。「汝は何者か・・・」

その一言が魔王をどれほど傷つけたかは若き守護天使には思い及ばぬことだった。

サタンはつぶやいた。「私を・・・私を知らぬ・・・と言うのか・・・この私を」

おそれを知らぬ若者たちは天使長のもとへと茫然自失のサタンを引き立てた。

ガブリエルはかっての天使長の変わり果てた姿を一目見るなり、槍を構えた。

サタンは新しき天使長の姿を見るなり、怒りで我にかえった。

二人の天使を無造作に振り払うと魔王は地獄の炎を振りかざした。

若き天使たちは腰を抜かして二人の対峙に息を飲んだ。

ガブリエル「かってのわが長よ。ここで新たなる決着をつけるのか・・・」

サタン「ふふふ、まだその時ではないわ」

天使たちの包囲網の中央から魔王は圧倒的な実力で何処かへ消失した。

そこには悪魔の残した不穏な空気がしばらく残っていたが神の息吹がそれを吹き消した。

天使たちは口々に神を讃えるのだった。

金曜日に見る予定のテレビ『スシ王子!』(テレビ朝日)

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2007年8月29日 (水)

私はシャワーをあびましたっ。(堀北真希)VS私はあびませんっ。(志田未来)VS告白しろといわれたから告白した。(戸田恵梨香)

ああ、すっかり残念なのだが、戸田恵梨香がいました。今回、ウソゲの戸田モード強しだったのでタイトルまで昇ってきました・・・本当に相武紗季とか香里奈までそろえてモ~な「牛」・・・何をしようとしているのか・・・。

一方、「ほんこわ」と連動して「花君」にまで亡霊のように出現の稲垣吾郎。あまり、一般ウケはしなかったようだが、中津的に弟を愛し失った男として北浜先生(稲垣)を見れば大爆笑の展開なんですけど。だから、今回は妄想・北浜先生の禁断の愛です・・・。

「Q」は真夏の「羊たちの沈黙」ごっこ。ごっこガーデン抜きでごっこをやられるとプロってなんだろう?という気分に・・・しかし、メグ(志田)がキュウ(神木隆之介)のほっぺをギュ~なのでそこはプロフェッショナル。

今回のレビュー順。①「花君」↗18.2% ②「Q」↗12.2% ③「牛」↗*8.6%(不動の順位だな・・・それにしても「牛」は1000万人近い客を逃がしているのだな・・・それはそれですごいな。一方、「Q」は「オリラジ」の*6.1%からほぼ倍増・・・午後10時に600万人が「花君」から「Q」へ移動していく様を想像するとすごくスペクタクルである

で、『花ざかりの君たちへ イケメン♂パラダイス・第9話』(フジテレビ・070828PM9~)原作・中条比紗也、脚本・武藤将吾、演出・松田秀知を見た。今回のサービスは瑞稀(堀北)のシャワーシーン、イベントはテストの打ち上げライブ、萌えは肩枕の頭なで、佐野(小栗旬)VS中津(生田斗真)は瞑想中の瑞稀の唇を奪おうとした中津を背後から佐野が手刀一閃はたきおとして佐野の勝ち。ひばり(岩佐真悠子)は言い負かされただけ。ストーリーの進展は「佐野が瑞稀と呼び捨てた。中津が瑞稀の女体を目撃」・・・以上。つくづく、サービス満点なお店です。

私(北浜)は・・・忘れない・・・あれほど・・・愛した弟のことを・・・あんなにあんなに愛していたのに手が届かないところに去ってしまった弟。お前はおろかだよ・・・私の腕の中でいつまでも甘えていれば・・・お前も私もどんなにか幸せだったことか・・・それなのに・・・私がつい目を離したスキにお前は迷ってしまい、青空高く飛んでいった・・・小鳥のように。そう・・・ここは小鳥の巣・・・弟のような少年でいっぱいだ。たくさんの弟たち・・・私はあやまちをくりかえさない・・・お前たちをいつも見つめ・・・間違いをおこさないようにつなぎとめておくよ・・・しっかり首輪を嵌めて迷ったりしないように・・・ああ、愛しい弟たちよ。キラキラした瞳の少年たち。私の小鳥たち。私はお前たちを誰一人として失ったりしない。

ああ、中津くん、君は弟にそっくりだ、その反抗的な眼差し・・・その世の中を甘く見た態度、だめだ、だめだ、君は危うい、一番危うい小鳥だよ・・・洗面器なんて落としたってごまかされない・・・君は悪の道に向かっている・・・君は滅びの道を歩んでいる、大丈夫、そうはさせない、私が君をしっかりと抱きとめる。

ああ、なんて強情なんだ。君はやはり弟みたいだ。君が破滅する前になんとかしてあげないと・・・ああ、また一羽、小鳥が舞い込んだ。かよわそうな小鳥・・・こんな小鳥が得てしてナイフを隠し持っていたりするんだ・・・弟を刺したあの愚かな少年のように、ああ、それにしてもこの小鳥もまた可愛い小鳥、そんなにかばいあって二人は愛し合っているのかな、ああ、それにしてもきれいな肌をしている、脱いでみたまえ、その肌を私にみせたまえ、サービスしたまえ、ああ、さすがにそれを強要するとセクハラになるのだろうか・・・いや、私はあくまで小鳥たちを守りたいだけ・・・なにも疾しいところはないのさ。

まったく、私の小鳥たちに手を出そうとするなんてなんてあつかましいピーチクパーチクひばりの子なのだ。おだまり小雀ども。男の子たちはみんなゴロちゃんのものなのっ。

・・・おお、また、極上の少年が・・・私の前で・・・私を強く・・・見つめて・・・なに・・・弟じゃないって・・・何を言っているのだ・・・君もまた・・・私の弟に決まっているじゃないか・・・どうしてそんなに拒むのか・・・ああ・・・いつしか・・・私も年をとったのだな・・・そうか・・・もう・・・こんなおじさんをお兄さんと呼ぶのは無理な年頃に・・・そして私もそういう年齢に・・・ふふふ、そうだな・・・私も年相応の相手を選ばねばならないということか・・・私もワインを味わう年齢だ・・・そうか・・・私の臀部をやさしくつかむこの男(上川隆也)・・・この男と新たなる関係を結ぶのも一興なのか・・・そうか、さらば小鳥たち・・・でも。時々は眺めさせてくれたまえ・・・君たちの輝きが・・・私の目の保養になるのだから・・・君たちの翼に乾杯。

関連するキッドのブログ『先週の火曜日のレビュー

Hcinhawaii0258 ごっこガーデン花君ステージ。むきゃーっ。肩枕頭なではなしデスかーっ。しかもモノクロデスかーっ。どんな放置プレーデスかーっmari・・・嫉妬です。ジェラシーメラメラです。翠・・・瑞稀ちゃまばかりに萌えは許されないのです。干物女モードでっみのむし原作ではーっ。カンニングペーパーも由来つきだったのに・・・ドラマでは謎にしたままだったのでありまするるる・・・

Hcinhawaii0259 ごっこガーデン学生寮セット。お気楽そうなの、カンニングペーパーの正体が気になって・・・ってなぜ、天王寺に・・・エリこのドラマの魅力は男装。男装の麗人とえば宝塚。宝塚といえばアイドル。アイドルとしてチャレンジしないといけないの・・・難波は「わた教」よりいいわアンナ姫島よっ。花桜会よっ。なんか窪塚くんのヒットしなかった映画みたいな・・・このドラマお気に入りだけどやっぱり秋は映画『HERO』の100回見!」まこ「天王寺はパスしました・・・だってそれはヌードデスよーっ。・・・変なクマで勘弁デス」

で、『探偵学園Q・第9話』(日本テレビ・070828PM10~)原作・天城征丸(他)、脚本・大石哲也、演出・猪俣隆一を見た。まあ、『羊たちの沈黙』はいわゆるひとつのエポックメイキングなので・・・いいのだが・・・もう少し、オマージュっていうか、尊敬しているところは尊敬しているところで見せて、少し恥ずかしながらアレンジしましたよー・・・というバランスは欲しかった。もう、出来の悪いコントのような気がしてすみませんでした。

「催眠術がこわいから目隠し」って超法規的措置だよな。あきらかに人権蹂躙である。こういう超人的犯罪者は闇から闇に葬るしかないのは鉄則なんですが・・・。司法取引ってどこの国だよ・・・おっとフィクションなのを忘れてました。

ま、原作に比べれば映画は甘口なのですが・・・「羊沈」シリーズの話ね・・・「Q」は原作とくらべてかなり訳のわからないものに・・・。まあ、それでも、一応、今回はキュウがクラリスポジションということで・・・話を進めます。

イノセント(無垢)の問題です。汚れを知らないということ。善は汚れを知らないものとは限らない。つまり、悔い改めるという概念の導入です。犯罪者の更生というものにもからんでくる。そうなると犯罪被害者の遺族なんかは怨みを水に流すことが求められる。キッドは自然にそうなればそれはそれでいいと思いますが・・・強制となると割り切れないものを感じる。復讐するは我にあり・・・の我はやはり神ではなくて人だと考えるからです。

これまでキュウは「たとえ犯罪者被害者の遺族であっても復讐(犯罪)をするのは許されない」と主張してきて、いわゆるひとつのキッドの鼻についてきたのですが、一応、それが伏線だったわけです。じゃあ、お前が犯罪者遺族でも同じことを言えるのかよ・・・と言う追求です。イノセントだったキュウはたやすく憎しみに溺れ、善を失うのです。失われた善を犯罪者の親族であるリュウ(山田涼介)がその血縁を克服した前回の流れでキュウに「仲間」として再認識させるという形で展開していきます。なかなかに理詰めです。

まあ、汚れちまった悲しみは・・・もはやイノセントなキュウを失わせ、陰りを残すわけですが・・・少年とはいえ、犯罪心理のプロとして・・・そんなレベルだったのか・・・という思いは拭いきれませんけど・・・またまたフィクションなのを忘れてました。

愛する妹を食べて神を笑うことを覚えたハンニバルと行きずりの羊が犠牲となった声が耳から離れないクラリス。二人の間にやがて芽生える愛のようなものが・・・はたしてケルベロス(鈴木一真)とキュウの間に芽生えるものなのかどうか・・・キッドとしてはケルベロスの相手はメグなんじゃないのかと思うのですが・・・どっちもないですか・・・。・・・そうですか。

で、『牛に願いを グラスウインドウ&グリーン・第9話』(フジテレビ・070828PM10~)脚本・金子ありさ、演出・三宅喜重を見た。結局、詰め込みすぎたんだよなぁ。そして都会と田舎のギャップ、学生と実業のギャップ、貧と富のギャップというさまざまな問題性が大学生の中学生みたいな恋とあまりにも水と油だった。まあ、それはやりようによっては大傑作を形勢するポイントだったと思うが・・・力量不足・・・特に脚本である。

今回も「ロズウェルなんか知らない」を想起させる宇宙人村おこしから始まり、恋愛談義、市町村合併話ともう大風呂敷である。市当局と酪農家経営者との軋轢と問題などは昨日今日始まったことではなく・・・議員が農家の息子に隠しておけるようなことではないというのは確かだと思う。

財政が破綻したのは行政であって、個人経営者ではない。あくまで、何か一儲けたくらむ政治家とそれにきな臭い臭いを感じる市民の話であって・・・いくらなんでも親の代から酪農家という経営者たちがそんなにピュアではないはずだ。

まして、通りすがりの学生たちのその場の思いつきでどうこうなる問題ではないもんなーっ。

で、玉鉄は一応、今回の感動的シーンをすべてを否定する役なのだが、そうなると相武のビンタは善悪を超越して間抜けなのだが・・・。

しかし、乙女チックには牧場で告白して玉砕に満足の戸田恵梨香も、好きな人と「おはよう」って挨拶するのってなんだか憧れるーっていう相武も、獣医になるって決意した獣医学部の香里奈も・・・とてつもなく虚しい存在なのだなぁ・・・。

ま、こうしていろいろな問題点を点描できるだけ・・・少しドラマっぽくなってきたような気がします・・・。残念なことに。単なるどうしようもないドラマであることもやめるのか・・・。

木曜日に見る予定のテレビ『山おんな壁おんな』(フジテレビ)

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2007年8月28日 (火)

私の恋が彼をダメにするって言われたら心臓に悪いのです。(井上真央)

相手のことを考えて行動する・・・誰が一番おもいやりがあるか競いあう。がんばった人は最後に神様が雨のシャワーをプレゼントしてくれる・・・といえば「星の金貨」(1995)である。このドラマ第1回が視聴率*7.2%、最終回が23.9%というとんでもない上げ幅のドラマだった。

これは・・・はまるまでに時間がかかるがはまったら・・・こわい・・・という例である。「ファースト・キス」がそこまであげられるかどうか・・・は微妙だが・・・今回はそういう感じに仕上がっていたと思う。

マザーグース的に言うと・・・誰が殺した私の初恋・・・柴俊夫が医局を代表して極端な意見で・・・誰がそれを見ていたの・・・松雪泰子が自分が昔同じ失敗をしたのを言い訳に・・・誰がそれを手伝った・・・伊藤英明が兄として妹のために恋人が苦しんだら妹が結局苦しむとバカなりに考えて・・・誰がとどめをさしたの・・・井上真央が自分で恋人のためにはその方がいいと決め付けて・・・という感じ?

まあ、ここにくるまで長かったし、肝心のお相手(平岡祐太)がパワー不足だったり、二人の描きこみが不足していたり、兄や女医が思わせぶりがすぎたりと・・・ついでにタイトルを「ファースト☆キス」にしていなかったなど・・・いろいろと紆余曲折があったのだが・・・ま、この方向で最初からやっていれば・・・と思わないでもありません。

本題に入る前に恒例の週末の視聴率チェック。「女帝」↗11.5%(あげたーっ。ふざくんなパワー炸裂。お水の嫉妬メラメラ~)、「山田太郎」↗14.6%(あげたーっ。中途半端だけど盛り沢山な感じで受け止められたのか?)、「スシ王子」↗*7,1%(あげたーっ。さすがはミツ・・・しかしミツをもってしてもフタケタ復活はならなかったか・・・ミツ目当てで見た人100万人くらい)、「受験の神様」↗*8.3%(あげたーっ。「牛」に平均で勝っているのはえらいな)、「ライフ」↗12.4%(あげた~っ。3%の爆上げである。なんだ、なっちゃんの飛び降りが数字持ってるのか)、「風林火山」↗16,6%(あげた~。0.1%だけどね。・・・総あげかよーっ。日本の夏・・・終ったな・・・)、ついでに「ファースト・キス」↗14.6%(仲間はずれでなくてよかった・・・)、以上。

で、『ファースト・キス・第8話』(フジテレビ・070827PM9~)脚本・井上由美子、演出・武内英樹を見た。今回はメインイベントに花火を持ってきてそれなりに効果をあげたな。特に花火の燃え尽きと恋のあやぶみの交錯があざといけれどシンプルで良かった。こういうシーンを毎回作れていれば・・・問題なかったのに・・・と思うぞ。

もちろん、よってたかって美緒(井上)の恋を袋叩きにする構図のために必要な時間だったという口実はできるのだが・・・視聴者としてはもっと楽に「それ」を見せてほしかったと思うのだなぁ。しつこいようだが、はるな(酒井若菜)は知っているのに知らないフリをしている方向と単なるモー子の間で揺れ動きすぎだ。伏線だとしたら・・・そりゃ無理だろ。だってお気楽様はサービスしてくれたが一般的に華がないらしいし。

そして、何よりも、伊藤英明の「躊躇する演技」がもたないのである。もちろん、阿部サダヲが言うように思わず殴りたくなるような「じれったい奴」の演技をしているのだが、「兄としての妹に対する支配欲や独占力」やよこしまな欲望を感じさせるくらいでないと物足りない・・・それはお前だけではないのかっ。

それにしても脚本の痛い部分を一手に引き受けた感じの柴俊夫・・・ライフの小野武彦といい勝負だな。

職場恋愛かぁ。医者と看護婦ならオフィスラブ・・・医者と患者だと・・・商品に手を出すな・・・いや、顧客といい関係になるのは・・・教師と生徒の禁断に通じるのか・・・えこひいき禁止か・・・いやいや、愛なんてさ、どこにでもあるしさ、どう考えても禁断の恋にはならないよな・・・。看護婦と患者ならゴロゴロありそうだしさ・・・それはお前の希望じゃないのか。

ま、ギリギリ、それが「いけないこと」だとして・・・そうしないと見てられないからな・・・その無理な設定の中で悲恋にすると・・・つらいんだよなあ。何もかもが・・・。それでも「過去の自分の失敗から正論を言って、結局、患者に心の負担をかけた女医」の謝罪とか、「妹のためと各方面からのアドバイスを参考にして二人の恋を邪魔する兄の潜在意識は妹を他の男にとられてたまるかというシスター・コンプレックスの発露」とかはまあまあなのである。

その証拠に「妹を泣かした」というまあまあのナレーションとともに「妹の恋をぶちこわしたという屈折した性的欲望の燃焼」は「情熱」(パッション)となり、師匠(竹中直人)の心を激しくゆさぶるわけである。当然、写真はセクシーなものでなければならず、まあ、好みの問題はさておき、劇中作品は演出家の芸術家の魂の見せ所である。

キッドは少なくてもその一点。「兄に心で汚された妹」の作品の出来は素晴らしかったと高い評価をしている。もちろん、そういう表情を見せる女優魂あっての話ですけれど。

ま、今回はそこに尽きると思うのです。

関連するキッドのブログ『第七話のレビュー

水曜日に見る予定のテレビ『ホタルノヒカリ』(日本テレビ)

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2007年8月27日 (月)

やっぱり殺しとけばよかったかな・・・。(Gackt)VSこの命で購いまするっ。(清水美砂)

江口洋介が江口洋介で織田裕二が石川晃でT.C.R.横浜銀蝿R.S.の翔が権田二毛作だった映画「湘南爆走族」(1987)の津山よし子が清水美砂である。あれから・・・20年か・・・。「江口、ナイス!」(翔)が懐かしい。

ガッキーのいない日曜日になってしまったのだが、今回は忍芽(清水)大活躍である。ついでに草(真田忍者)の葉月(真瀬樹里・・・千葉真一と野際陽子の娘)も活躍を見せる。

軽挙妄動は慎まねばならないが、夫のために命をかけましたーっなんていう妻の行動に今回、多いはずの男性視聴者は相木市兵衛(近藤芳正)的に羨望するのだーっ。う、うらやましーっ。

で、『風林火山・第34回』(NHK総合・070826PM8~)原作・井上靖、脚本・大森寿美男、演出・田中健二を見た。ここへ来て視聴率が翳っているのだが、戸石城攻防戦は一進一退の地味な戦・・・が悪いのか、主役の不在が悪いのか・・・微妙だ・・・。もちろん、キッドは毎回楽しいのだが・・・。例によってシナリオに沿ったレビューはikasama4様のレビューを推奨しておきまするるる・・・。

Kitashinano_1551 今回はまたもや滋野一族の野望・・・というか、謎について妄想しておきたい。まず、滋野一族のルーツはおそらく按摩である。おそらく、盲目の医師であったのではないか・・・。接骨医、整体師などで時々、盲目の方がおられて、視覚に不自由があればこそ、触覚が発達して、常人にはない異能を持つに至るということがある。キッドもレントゲンで発見できなかったガンを触診で発見してしまうのが得意という医師(故人)を実際に知っている。まあ、キッドは電車のドアに足を挟まれるという間抜けをしでかした時に治療してもらったのだが、そのマッサージ力たるや、昇天しそうな手触りなのであった・・・ま、あまり関係ないな。

で、とにかく、平将門の乱の時にはすでにこの地に実在した一族であり、しかも、修験者、山伏、巫女、音曲師などいかにも怪しい人々の元締めをしていたという伝説がある。いわば信濃流忍者を支配していたというわけだ。陰陽師の臭いが漂う妖術集団というわけなのだな。

で、滋野氏はまず、依田氏に分かれる。ちなみに相木市兵衛は依田氏である。伊達や酔狂で真田とつるんでいるのではないのだな。相木もまた滋野一族なのである。ちなみに依田である。憑依の依なのである。おそらく、人格のっとりの術を使うと思うよ。

さらに滋野氏は滋野道重の子の代で三氏に分かれる。嫡男・広通が海野氏。次男・広重が望月氏。そして三男・道直が禰津氏を興すのである。このネーミングセンスが凄いぞ。山の中で海野である。そしていきなり宇宙で望月。最後は神の臭いがプンプンする禰津なのである。ともかく、海野平に海野氏。その周辺に望月氏。そして諏訪側に禰津氏を配置して滋野(海野)ネットワークを構成していくのだな。

そこへ、武田(甲斐)、諏訪、村上(長野)連合軍が侵攻してきたのだ。おそらく、滋野の忍者たちはある意味、甲斐忍者たちよりも実戦に弱かったのかもしれない。もちろん、多勢に無勢ということもあるし、何より、裏切りがあった。

まず、禰津氏である。これは諏訪の神官グループと接近しすぎて、逆に諏訪グループにとりこまれてしまった気配がある。また、村上勢は近隣者として滋野一族の手の内をある程度読んでいたということもある。そして、狂気に陥っていた信虎は戦の鬼だったということもある。こうして武田は滋野一族の怨敵となったのだな。

晴信の代となり、諏訪が攻略されたことによって滋野一族として真っ先に武田に下ったのが禰津氏である。禰津の娘を晴信が側室にしているから確かだ・・・晴信・・・。さらに相木が下った。そして真田である。

真田は実は海野氏の庶流である。海野氏の家老である河原家から嫁(忍芽)を貰っている幸隆(佐々木蔵之介)は海野氏をついでもおかしくない家格だった。海野氏を継がずに真田で通した理由は今回の筋書きで明らかになっただろう。武田の占領政策だからである。逆に言うと真田が真田氏、矢沢氏、常田氏、に分かれたのは滋野が三氏に分かれたのと似ている。つまり、表向きはのっとりの宗家(海野)を建てながら、裏では滋野→海野→真田と実質上の嫡流をつないでいるという意志があるのである。

その証拠に真田家はこのあともべら棒に強いのである。なにしろ、徳川家を敵に回して一歩も引かずなのである。そのバックに滋野忍者の暗躍があったことは充分に妄想できるし、あげくの果てが真田十勇士まで妄想は炸裂していくのだな。

とにかく、村上に従っていた望月氏もいつの間にか、真田につき、気がつけば、滋野一族は戸石城の周囲を覆いつくしているのだった。ま、ドラマでは盛り上げているわけですが、真田兄弟の村上裏切りの構図など・・・まさに忍者集団の阿吽の呼吸なのである。ちなみに望月家は武田信繁(嘉島典俊)を受け入れて、武田家にとけこんでいくのだった。恐るべし、滋野一族なのである。

そんな一族を代表して、草でくのいちの葉月・・・大活躍である。もちろん、晴信の側室となっている禰津の姫もくのいちであり、いつでも寝首はかけるようになっているのだな。

こうして考えると、山本勘助(内野聖陽)の正体も妄想できるのである。その真田との結びつき、真田へのバックアップ、本体は行者流の忍者。彼もまた滋野一族の草の一人であったことは・・・ほぼ間違いない・・・と妄想できるのだった。

関連するキッドのブログ『第33話のレビュー

火曜日に見る予定のテレビ『花ざかりの君たちへ』(フジテレビ)→『探偵学園Q』(日本テレビ)→『牛に願いを』(フジテレビ)

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2007年8月26日 (日)

あなたが食べたいのはタヌキそば?それともキツネうどん?(成海璃子)VS私がいじめられてるんだよっ。(北乃きい)

さあ、土曜の夜の女王様カーニバル復活・・・って。受験の女王様・・・出番少なすぎ・・・これ・・・視聴率の責任は誰がとるのかなあ・・・山口達也のダメだけどいいパパって設定に興味ある人いるのかなあ・・・いや、いることはいるんだろうなぁ。

山口達也の母・八千草薫に夫・長門裕之がいたのだが、これがまたバカなのである。

「達也は騎馬戦で大将になって集中攻撃をくらったが、転んでもただでは起きなかった・・・必ず敵を二、三騎、道連れにしたもんだ・・・」騎馬戦で敵を二、三騎道連れにするってどんだけ平教経なんだよ。

ま、バカの子はバカで孫はまたバカなのに中学受験をするなんてどれだけ大変なことか・・・ということが言いたいのかもしれませんが・・・。いいテーマなのに十文字レベルで残念なドラマなんだよなぁ。これはっ。

もちろん、セリフなどというものは「辻褄」のあわないものでも構わない。

白と黒の女王様ドラマでも黒の女王様が「歩(北乃)は嘘をつかないっ」と言った後で、歩は母親に「学校でいじめられていることを隠す」のである。この場合は最後に廣瀬(星井七瀬)が自殺未遂をすることでついに「私は学校でいじめられている」と母親に告白するということで最終的には辻褄は合うし、ドラマの本筋に沿っている。

もちろん、山口の父の発言も「騎馬戦」という「闘争」を示唆する競技によって目的達成のためにはがむしゃらに敵を倒すことも必要だという「教え」を含んでいると考えることもできるが・・・それはきっと説明不足でしょうなぁ。

で、『受験の神様・第六回』(日本テレビ070825PM9~)脚本・福間正浩、演出・本間美由紀を見た。故郷の海で泳ぐ広(長島弘宣)と勇(山口)。空は真っ白で青空ではなく、海はどす黒い。なんか、日本の海だなといえばそれまでだけどな。そういう絵一つにしても情熱が感じられないのだ。ここは「遊びたい」時に「勉強しなければならない」子供の後ろ髪引かれるシーンだろう。もっと海とか空とが「おーい、もっと遊ぼうよー」と囁きかけてくる絵にするべきではないのか。

「都会の子供は大変だなー」と田舎の人々は言う。ま、だから、「都会と田舎の経済格差について」はもう声を大にして言わないでくれっていうことなのか。

設備投資は難しい。情報の蓄積は設備投資なのだが、一年で情報量が倍になる時代である。コストを考えると、設備投資はままならないのである。今や、ネット上にはかなりの情報が蓄積されているのだが、有効な情報は限定されているし、その無効さ加減は常軌を逸している。もちろん、このブログは最高に有効な情報なのですと誰もが叫ぶのだが、実はほとんど妄想なのである。

で、結局は個人の情報選択力が問われてくる。情報の真偽を問い、情報の密度を問い、情報の鮮度を問わなければならない。そのための基本は各個人がどれほど基礎情報を持っているかなのである。その神髄は暗記に他ならない。

結局、人間はどれほど、有効な基礎情報を持っているかで優劣が決まるのだ。

それは実は、永遠のルールなのである。つまり、「個」となった生物は生存のために情報を取得し、有効な情報を得たものが生存を許されるのである。

「ひまわり」は「太陽光」というエネルギー源の情報を有効活用できるから「ひまわり」なのだった。

もちろん、人間はもっとずっと進化して複雑な情報の取捨選択ができる生物だという考え方がある。そういう意味で勇は合格なのか不合格なのか・・・と考えると微妙なのだなぁ。少なくとも結婚には失敗している。仕事はあまりできるとは言えない。子育てはいきあたりばったりだ。そして、そういう自分を反省しないのである。

「わが子のために嘘をついた過去」を忘れ、「仮病を使うわが子を叱る」勇。まあ、この矛盾が人間なんだと割り切ってしまえば「何があろうとわが子のためを思ってのことだ」という不確かな愛は浮上してくるだろう。それを子供ず「愛」と認めるかどうかは半々くらいだけとね。

今回は「運動とメロディーとリズムと言葉を使って暗記しよう」という作戦である。いわゆる関連付けであるが、記憶が時間との戦いであることを考えると「ドラゴン桜」にも取り入れられているように有効でもあるし、「時間」の無駄でもある。

もはや、カラオケを知らない人はいない時代だと思うので、たとえば「曲」を覚えるということも誰もが想像できるはずだ。曲を覚えるのも振り付けを覚えるのもけして簡単ではない。ただし、人によってはそれは楽しい作業なのである。だから、ただ「記号」を覚えるよりダンスや歌と一緒に覚えた方が楽しいという発想もある。

また関連付けで言えば忘れた記号を関連した他の要素、メロディーやリズムが想起させるという発想もある。

しかし・・・そんなことをしている間に一語でも多く暗記し、一語でも多く反復した方が効率的だという考え方もあるのだな。

ま、結局、総合的に見て、どちらが有効かは結果論なのである。だってそれが「個性」というものですから。

「教え」は情報の流れの一つである。伝統として、教えるものを教えられるものは敬う。それが「師」なのである。一方、情報産業では教えられるものは「顧客」である。客も尊ばれる立場だ。尊敬の流れは複雑になっている。

勇と道子(成海璃子)の立場は複雑だ。年功序列であれば勇が道子に対して敬語を使わないのは正しいのかもしれないし、顧客としても正しいのかもしれない。しかし、わが子の師に対してはどうなのだろう。今、勇と道子は下克上の激しいバトルの渦中にあるのだな。

「オレんところでメシ食べないか?」と勇がタメ口でわが子の師に告げれば「今日は無理」と年長者で顧客にタメ口で応酬する道子。キッドはいつだって三歩歩んで師の影踏まずの信奉者なので勇の口の聞き方には激しく苛立ちます。

しかし、そんな仕打ちに何故かクラスメートと病院で会話する道子は「学校行事はムダ」「友達もムダ」「高校もムダ」と言いながら勇と広の方向を見て、初めて優しく笑むのです。

え、笑みましたかーっ。笑みましたよねー。だ、妥協ですか。女王様、妥協でございますかーっ。笑むのエムはMですかーっ。

ま、消化するのは暗記項目でしたが、結局、面白かったのは予告の道子の「あなたが食べたいのは焼きソバ?」(あなたは勉強したいの?合格したいの?のパロディーと思われる)だけなのはこのドラマがテーマについて未消化だからではないのですかーっ。

(補足)平教経は源平合戦の源義経の軍事的ライバル。壇ノ浦合戦で敗北を喫し、源氏の兵を左右に抱き込み入水した。歌舞伎の題材として二騎道連れは好んで使われるポイント。騎馬戦でこれをやるのはかなり危険なので良い子は真似をしてはいけません。

関連するキッドのブログ『第五話のレビュー

で、『ライフ・第8話』(フジテレビ070825PM1110~)原作・すえのぶけいこ、脚本・根津理香、演出・谷村政樹を見た。さあ、ここまで来て、SMプレーとしてこのドラマを見続けることに価値があるのかどうか、キッドには分かりませんが、続けます。ま、ヒロ(星井)が死ななくて良かったよな。ま、死んでてもやってるけどな。屍☆姦プレーはしなくていいのかーっ。などと書いて絶望的な顰蹙を買わずに済んでよかったな。・・・そう思うならしなければいいのにね。

さて、もはや、白の女王様・マナ(福田沙紀)は世の中全体を奴隷と見なして狂気の寸前の世界に突入しています。しかし、父親という玩具はなかなかにコントロールが難しい模様。・・・「警察」などというものを持ち出すなんてなんてお馬鹿さんなのかしら。国家権力が介入したりしたら、「いじめプレー」が「犯罪」などという味も素っ気もないものになってしまうじゃない。パパのおバカさん。私はね。もうちょっとプレーを楽しみたいのよ。今、いいところなんだからーっ・・・なのである。

一方、仔犬の玩具は新境地の告白プレーを開始するのだ。これまでは黒の女王様ミキにだけ告白してきたのだが、女王様から「みんなに言っちゃう」っていうのもなかなか恥ずかしいのよ~と調教されてその気になってきたのである。・・・あああん、もう、言っちゃうよ。アタシ、苛められてるの。みーんなに苛められてるの。苛められてる気持ちなんて分からないでしょ。どれだけ恥ずかしいことされてるか、知らないでしょう。アタシ、すんごく苛められてるんだからー。みんなに放置プレーもされてるんだからーっ。あああん・・・なのである。

ワンプレーを終えてベンチで脱力する歩(北乃)に冷たいドリンク押し付けというソフトなプレーをさりげなくする黒の女王様。歩は「私・・・恥ずかしかった」とMならではの反省。しかし黒女王は「ううん。すごく良かったよ。告白の恥ずかしさが伝わってきて、その調子よ。どんどん恥ずかしいことを口にするのよ」と励ますのだった。このあたりのプレーぶりが黒女王の高度なテクニックなのだな。

一方、白の女王様はヒロと歩を両天秤にかけて三角関係プレーを楽しむ意向。「ごめんね。歩ばっかりかわいがって・・・あなたにも仔犬あげるからねー」と針千本仔犬をプレゼント。キッドとしてはここは小猿にしてもらいたかったな。唯一残念だ。たちまち、しびれるヒロ。プレーを想像するだけで恐怖におののくMっぷりである。

なにやら秘密の臭いをかぎつけた仔犬の玩具は玩具仲間としてヒロをトイレで問い詰める。・・・ねえ、なんか、女王様のこと知ってるんでしょ? 一緒に告白しようよ・・・何よ、あんたなんか、一人で告白しまくって、最初にプレーしてたのはアタシなのに、あんたばっか、プレーの中心になって・・・ごめん、それはあやまる、だから、今度は一緒にプレーしよう、きっと新しい世界が開けるよ、もう普通のプレーじゃ我慢できないんだ・・・本当、本当に一緒にプレーしてくれる・・・しかし、扉の外にいるのは白女王。

・・・お前も針千本が好きなようだね・・・

なのだった。きゃあああああああああ。もはや、現実と妄想の区別のつかなくなったヒロは屋上へ。「一緒にプレーしようよ」と誘う歩を振り放し。

・・・私は一人でできるのーっ・・・

落下プレーである。それを見守る白の女王・・・バカね。一人でプレーするなんて・・・私がこの手で突き落とさなくちゃ、本当のプレーの喜びなんて分からないのに・・・。

歩「な。なんて。派手なパフォーマンス・・・。私なんて、まだまだね。よーし、今夜はママに告白プレーを試してみる。ヒロ、あなたには負けない・・・・」つづくである。

ま、白の女王様は一転、Mの立場に置かれそうになり、ここがまた醍醐味。しかし、来週、まだまだ逆転のニヤリは秘めています。まあ、最後は白の女王様の高笑いで華麗なるエンディングが希望ですが・・・まさか・・・しないよな。

関連するキッドのブログ『第七話のレビュー

月曜日に見る予定のテレビ『ファースト・キス』(フジテレビ)

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2007年8月25日 (土)

兄弟100人が四畳半一間で生活・・・しゅみみゃしぇんっ。(吹石一恵)VSあきらめないでがんばればミツになれるの。(貫地谷しほり)

この組み合わせは「華麗なる一族」VS「風林火山」的な豪華さだな・・・。なんていうか・・・キッド的にはこの二人を見れれば満足なので・・・レビューなんてほとんど意味ないのだが・・・まあ、しておくか。

おそらく山田太郎の家族への思いは病的なレベルなのでちょっと気持ち悪い・・・と思う人もいるだろうし、苗字がスシで名前が王子というセリフにそうなのか思う人もいるだろう。世の中は本当にいろいろな人がいるのだな。

TBSテレビは夏の終わりを世界陸上で閉める気満々なのであるが、ガラガラの客席、そして人間国宝の大阪締めの口上の途中で中継終了と前途多難を思わせる不手際に後藤真希のモ娘。引退中継で別れの言葉の途中での放送時間終了を思い出した人も・・・それはキッドだけかもしれませんがーっ。

で、『山田太郎ものがたり・第8話』(TBSテレビ・070824PM10~)原作・森永あい、脚本・マギー、演出・山室大輔を見た。シンメトリーは美の基本要素の一つであるが、どちらかといえば日本の美はそれを少し崩したところにあるという考え方がある。ま、ワビとか、サビに通じる考え方だが、たとえば扉だ。左右に開けばシンメトリーだが、格子戸を開けるとそれはシンメトリーを崩した形になるのである。まあ、構造的に意識してか、無意識にか・・・そういうものが反映することがある。冒頭で校長(宇津井健)が御村(櫻井翔)と鳥居(吹石一恵)を呼び出して「山田太郎を進学する気にさせるのは誰だっゲーム」を持ちかける。この時、校長はトランプカードを扇状に広げる。その形はシンメトリーに見えるが、実は片側が上に片側が下になり、方向性を持っている。これは崩しの一種なのである。さてその時、画面の中心は奥の鳥居をはさんで校長と御村が左右に向かい合う形になる。男女男のシンメトリーである。しかし、若者女老人と考えると崩しであるし、生徒教師教師と考えてもやはり崩しなのである。二人の子プレーヤーのカードはスペードのエースとジョーカー。しかし、親は札を伏せる。これは「歪なシンメトリー」とも言える構図なのだな。シンメトリーという美を追求するためには崩しを発見し、それを修正する必要があるということを示唆している。

さて、今回のストーリーは三つの要素で構成されている。第一は最初にあげたゲームである。途中から永原(吉沢悠)がこれに加わる。ちなみに「もう鳥居くんにはまかせておけない」と永原が凄み、この「気」を察した鳥居がどMエスパーとしてそこにいない「彼」に謝罪するというのが今回の最大の見せ場であったことは言うまでもない。

第二に「太郎は実は貧乏ではないのかと疑われること」である。やがて都市伝説に発展するこの疑問は杉浦(忍成修吾)から発生する。彼は太郎に恋をしていて太郎のことが気がかりなのであるが、だから太郎の私生活が気になることとそれをクラスメートに言い募るところを日常的と考えるか、病的と考えるかは「情報」に接したときの大衆の戯画になっているわけだが、まあ、面白おかしいかどうかはそれぞれの日ごろの態度如何なのであろう。キッドとしては黒板消しを両手に持ち頬を挟むというシンメトリーな絵作りにこの演出家の病的な部分を見出したりするのである。キッドはチョークの成分にアレルギー反応する体質なので生理的にあの絵は耐えられないのだが、まあ、これはまさしく病的な受け取り方と言えるだろう。

第三に「ヤンパパとヤンママ(この夫婦が太郎の親となったのはドラマでは高校生、原作では中学生である)が資産家の夫人に気に入られ豪邸をブレゼントされ太郎が受け取るべきかどうか悩む」という話である。この三つの軸があるとシンメトリーは崩れやすいのだが、あくまでシンメトリーにこだわれば本筋と脇道に分割しなければならない。

今回はあきらかに「第一の筋」が本筋である。これによって「第二」「第三」は脇道になる。そして、脇道になることによって交差が可能になる。「第二」の話と「第三」の話は合流して一段落するのである。

「太郎の正体を知りたくて尾行する生徒たち」「太郎は他人からの施しで棚からボタモチのような財を手に入れることに疑問を持ちつつ、弟妹の喜びを優先して豪邸に引っ越す」「太郎が豪邸に帰宅するので生徒たちは太郎はお金持ちだったと納得する」

これで「小」だったストーリーは「十」となるのである。「山」となってもシンメトリーなのであるが、主軸である「太郎の進学問題」は未解決なので「山」にはならず、下手をすれば尻切れ蜻蛉という印象さえ与えてしまう。もちろん、「太郎の進学問題」はおそらく、ドラマ全体の主軸なのでそれもありなのだが、本来なら「今回のゲームは失敗だった」という「結び」を「つづく」の前に持ってきた方がシンメトリーだったのだ。

最後に残ったのは「自分が幸せにしなければ家族に幸せになってもらいたくない」という底の意識が見え隠れする太郎の自我や、「太郎は貧乏でわいわいしていた方が面白いのに」という御村の自我、「貧乏でも我慢しようと思っていたのにお金持ちになっちゃったなんてもうどうしていいのかわかんない」という混乱した隆子(多部未華子)の自我。いわば「なんじゃ、こりゃ」という人々の気持ちである。冒頭のスタイリッシュな開始からこの収拾のつかない困惑へ。いつの間にか、最終回が近いので「転」をしているらしい。

ともかく、シンメトリーにこだわっているようで最後グダグダ・・・日本人の本質が見える。

で、『スシ王子・第五話』(テレビ朝日・070824PM1115~)原案・堤幸彦、脚本・関えり香(他)、演出・木村ひさしも見た。まあ、先週は30分遅れというハンデがあったのだが、それにしても美しく落下する視聴率である。ついに朝ドラ「ちりとてちん」のヒロインの座をつかんだ隠れ視聴率の女王・貫地谷しほりが軽くゲスト出演でなんとかしてくれたのか・・・楽しみである。ミツかわいいよ、ミツなのだった。

舞台は千葉勝浦に移った。半島というものはシンメトリーの要素を持っている。列島よりも半島の方がシンメトリー好きだというのも大地の影響をうけているのかもしれない。もともと、千葉県は安房の国、下総の国。上総の国を合わせて一県である。上下あわせて総として安房とあわせて暴走族の房総である。それを南北に分けて南房総・・・もうどういう分割なんだーっという地名が南房総である。まあ、どうでもいいか。

堤幸彦的女性というものがある。もちろん、いろんな女性があるのだが、この「スシ王子」を見ていると共通点が浮かぶような気がする。まず、ウミ(加藤夏希)で、次がひかり(市川由衣)で、今回はユリ(貫地谷)である。ウミでひかりでユリ、夏希で由衣でしほりである。きれいに韻が踏まれていることよなあ・・・なのである。で、これらの女の子たちは皆、強くたくましい。物事に動じない。あっさりしている。そして堂本光一よりも中丸雄一に男を感じるという共通点を持っている。主役につれないヒロインはもちろん、「寅さん」の伝統の系譜なのであるが、・・・そのボジションに光一を置いているところが凄いのだな。

それはともかく、彼女たちは二話ずつのゲストとして設定されているようなのだが、港港に女あり的にみんな同じように描かれているわけである。基本的に善良である。ウミは不正に立ち向かい会社をやめ、ひかりは不正に立ち向かい家を守り、そしてユリは教員と保母の資格をあわせもち子供の頃から子供好きである。もう、どこまでも善良なのである。そんな彼女たちは当然、主人公に好意を見せる。しかし、けして一線は越えないのである。・・・ま、ユリはまだ分からないが・・・。そして、最後はあっさりドライにお別れをする。主人公に残される一抹の寂寥感。う~ん。しびれます。

つまりだ。「可愛くて優しいけどあとくされのない女」・・・堤幸彦はきっとそういう女を求めているのだな・・・本当かよ。

ま、無責任極まる男にとって自活してくれるいい女は・・・理想といえば理想だからです。まあ、安心してのたれ死にできるっていうか。・・・どんな理想じゃいっ。

さて、ヨネコもそうなのですが、堤的女性といえば光子(加藤あい・・・『池袋ウエストゲートパーク』の壊れているが可愛くて加藤ちゃんぺっも自活もできるお嬢様)に対応してジェシー(池津祥子)&キャシー(峯村リエ)がいるわけです。いわずと知れたキング(窪塚洋介)の左右のクイーンなのですが、シンメトリーでいえばこれほど崩れたシンメトリーもないわけです。なにしろ、醜女です。キングほどの完全なる男性には女の美醜など問題ではない・・・というか、容色の衰えた母を感じる女性のシンボルでしょう。男は基本的にマザコンで美の基準を母に置いているのですが、ある日ふと「オレの母ちゃんって美人じゃなくね」と気がつくわけです。たとえば「沢尻エリカ」の方が美人かもしれない・・・とか思いつくわけですね。そういう残骸としての美は・・・しかしまだまだ呪縛を持つ。そういう意味で今回、河太郎の母は峯村リエです。そして、息子がいくつになっても「お風呂に入りなさい」と言うのです。ここ、一番、泣けるポイントです。

可愛いものが好きっと言って魚の目にハートを貼るユリ。貫地谷が魅力的なのは堤幸彦の求める両方の女性像。小悪魔的な美少女と残骸になる前の母をシンメトリーに統合しているところにある・・・とキッドは妄想いたしました。

ま、怪物ランドの赤星昇一郎とか、江戸前なのに関西人の板尾創路とか、はだしのゲンの時に香取慎吾にそっくりだった成宮寛貴とか、「人を指さしちゃダメだよ」大友康平とか、今回も男の世界は花ざかりなのですが・・・ま、どうでもいいよね。あくまでシンメトリーから遠ざかろうとする「スシ王子」ですがウミガメのポーズはシンメトリーなので弱いです。人間は心臓が片側によったシンメトリーの崩れた肉体を持っており、心臓をかばうあらゆる武道の構えがシンメトリーを崩すことを基本にしていることは言うまでもないのですね。

それでも、人は儚いシンメトリーの夢を見るのですね・・・。

関連するキッドのブログ『先週の金曜日のレビュー

日曜日に見る予定のテレビ『風林火山』(NHK総合)・・・『蝉しぐれ』(テレビ朝日)も見るけどね。

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2007年8月24日 (金)

お嫁入りのために時には安く売るのも必要なのです。(深田恭子)VSこの取り分三倍娘め~。(伊東美咲)

今回は脚本がたまらなく催眠効果があったのだなぁ。どうすればこれだけ眠たい脚本が書けるのか・・・眩暈を感じるよ。でも演出がそこそこだったから視聴率は↗11.7%である。ま、目は醒めませんけどね。

で、『山おんな壁おんな・第8話』(フジテレビ・070823PM10~)原作・高倉あつこ、脚本・前川洋一、演出・葉山浩樹を見た。まず、音楽・石田勝範のスコアに相変わらず馴染めない。なんか、一昔前のAVを見ているような気になるんだよなあ。どうしてなのかしら。次にこの作品には脚本協力として鈴木おさむ、立見千香、五十嵐暁美の三人の名がある。おそらく、ギャグ、方言、リサーチ・コネタという分業があるはずだ。

デパート業界ならではの職業ネタとか、巨乳と貧乳のお笑いネタとか、主人公が津軽出身という設定ならではのネタとか・・・こういうのをアイディアメモにして、脚本家に渡す、脚本家が取捨選択して脚本に仕上げるという作業工程だろう。

こういう作業には実はコーディネーターが必要で、それもかなり、プロフェッショナルな能力を要求されるのだが、いわば、その要(この場合はプロデューサー)が際立った仕事をしていない感じが強い。

まず、原作がある。マンガ→ドラマは翻案作業であり、脚本家はアダプター(翻案家)能力を問われる。それに加えて、ギャグやら、方言ネタやら、業界ネタやらのデータが上がってくるのである。脚本家としてはてんてこ舞いの可能性はある。

だから相当出来が悪くても脚本家を責める気にはなれないのである。

とりあえず、「深田恭子ネタ」を考えてみよう。まずは巨乳ネタである。いくつかの基本がある。①「巨乳だからバカだという先入観でバカにされる」②「巨乳ということだけで巨乳好きにセクハラをされる」③「巨乳という物理的条件によっておこるアクシデント」④その他

このようなベースがあるわけである。アイディアマンや、データマンはこのそれぞれについて発想や調査を行わなければならない。

これまでのところ、①については基本キャラクターとして「バカではないのに軽く見られる」というムードは保持している。しかし、まりえ(深田)の弟以外にそれを実践しているものはいない。出来れば主役が「あんなに胸があるのに頭に血が回るわけがない」とつい思ってしまった方がいいのだが、それも軽く1回で終である。バカにする→反省のくりかえしのギャグにするべきなのだができていない。実はビンクのブタはまりえのシンボルなのであるが、そのニュアンスを打ち出す演出にはなっていない。だから、結局、主人公周辺の「迷信好きな人々をめぐる話題」にしかなっていないのである。この世に神や仏がいるなどという妄想を信じる人々を徹底的に茶化すでもなく、たたる神の恐ろしさを妄想的に表現するでもない実に中途半端な提示である。

②についてはミッチーや、川田、温水、場合によっては佐藤二郎などがそこそこ展開しているのだが、「巨乳フェチ」や「アンチ巨乳」というニュアンスがかもし出されないので、「ま、オッパイはそこそこあった方がいいんじゃないの?」的なぬるい展開になっている。もう、まりえの胸に顔を埋めるのに執念を燃やす男とか、家の中は巨乳写真だらけとか、そういうベタな展開さえないのである。つまり「巨乳」で「セクハラ」への「こだわり」が不足しているのである。そんなものにこだわってどうするという人は「お笑い」というものが解っていないというしかないのだが。

③については「胸のボタンがはじけ飛ぶ」と「重いのでテーブルに乗せる」ぐらいしか印象がない。もちろん、周辺では矢沢心のエアブラとその爆発や、主人公のミルフィーユ水着などがあるのだが、これはどちらかといえば貧乳ネタである。だから、冒頭のネタを最低でも全10回なら最低十個は確保しなけれぱならないのだが、それができていない。で、たとえば「ボタンとばし」が秀逸ならば、この展開も全10回用意しなければならない。

最初はお披露目として「ボタンがとぶほどの巨乳」でいいのだが、ようやく第8話で「ボタンをとばして客と客のケンカをさらにエスカレートさせる」では遅いのである。「ボタンを飛ばして玉突き追突事故発生」「ボタンを飛ばしてガメラ死亡」「ボタンを飛ばして社長飲み込む」「ボタンを飛ばして女子バレー惨敗」「ボタンを飛ばして中央線ストップ」「ボタンを飛ばして阿部総理内閣解散」などと毎回とんでもないことが起きる展開でないといけないのだ。

④については「巨乳なので大食漢」というあまり面白みのない展開が定着している。出発点として「痩せの大食い」ほど意外性がないのである。しかし、「食いしん坊」というのはアイドル女優としてはハードル低いので安易に定着しているのだ。ここまで「大盛りでお願いします」や「食べ放題で食べ放題」とか派生して「あぶないクスリでハッスル」とか唯一、まあ、ネタを尽くしてはいるのである。今回でいえば「気がつけばチーズ食いつくし」とか「中華テーブルでとりわけたら山盛り」である。しかし・・・薄いのだなぁ。チーズならワゴンに山盛りだったのが一瞬で消えるとか、中華だったらまりえを愛しているはずの川田ととっくみあいのケンカになるほど食べるとか・・・そういうたっぷり感がないのである。

つまり。コメディーというものはもっともっとディティールをつめないと成立しないという話である。もともと、爆笑のネタなんか、こういうアイディア千個に対して一個ぐらいしか成立しないものだ。少なくとも十回笑いを取ろうとしたら一万アイディアは必要なのだが、このドラマにはそういう気配は一切ない・・・と思う。もちろん、主人公の貧乳についてはもっともっと練りこむ必要があることは言うまでもない。

ま、そういうわけで恵美(伊東美咲)が上海支店の部長に出世するとか、結局ダメになるとか、田村(谷原章介)が店長になるとか、恵美が井口(西島秀俊)の壁塗りっぷりに突然、ボーっとなるとか。そんなこと突然言われてもクスリともできませんともっ。

バッカじゃないのーっ。

ま、「ふざくんな」よりも「へばっ」はキッド的には定着しているのでございますけれどーっ。

せめて東京支店の部長は恵美・・・温水がっかりぐらいは見せてくれても・・・。何のためにトイレで万歳したのか・・・ハゲのぬか喜びの前フリじゃなかったのかよっ。第一、出世したくらいじゃ喜べないというこのドラマの本質「たいしたことじゃないのに本人にとっては一大事~貧乳の悲しみとあがき」という本質を理解していないのでは・・・。場合によっては原作者も含めて。

関連するキッドのブログ『第七話のレビュー

土曜日に見る予定のテレビ『受験の神様』(日本テレビ)・『ライフ』(フジテレビ)

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2007年8月23日 (木)

ヘソを出すとか出さないではなくハラが無理なので消灯するしかないのです。(綾瀬はるか)

北京五輪最終予選初戦(13,3%・瞬間最高19.7%)を敵に回して↗13.5%は大健闘と言えるだろう。このドラマはコンテンツとしてそこそこ評価されているのだな。

長い前フリが終って蛍(綾瀬)とマコト(加藤和樹)の交際モードになったのである。・・・遅すぎるけどな。そして、なぜか、蛍と部長(藤木直人)の仲はガンガン進行中なのである(ように見える)・・・。

そして、オレだったら絶対に相談しない板谷由夏の演じる山田姉さんはすべてお見通しなのである・・・そりゃ、役柄に無理ありすぎだろう。どっちかといえば彼女にはだめんずうぉ~か~が似合うだろう。

さらにどうでもいいが、神宮司(武田真治)とステキ女子(国仲涼子)の仲も伸展したのである。

さらにさらにどうでもいいが、田所(渋江譲二)と美奈子(浅見れいな)の仲は頓挫したのである。もう、「がんばっていきまっしょい」(テレ朝)で浅見れいなが鈴木杏のお姉さん役だったのと同じくらいどうでもいいよ。

ま、キャスティングしちゃったんだからしょうがないよね。こういうムダな役もテンメイ様とかが深読みできるネタを提供する可能性もあるし、むげには出来ないよね。キッドは基本的にシカトするけどね。

で、『ホタルノヒカリ・第七話』(日本テレビ・070822PM10~)原作・ひうらさとる、脚本・水橋文美江、演出・吉野洋を見た。さらにさらにさらにどうでもいいが、「週間・ザ・テレビジョン」の番組紹介記事がランク落ちした脚本・演出抜きの記事になっている。もちろん、24時間テレビで日テレワクが使われきったためと考えられるが・・・視聴率平均5位のドラマに対してはぞんざいな扱いだ。だからこそ、今回、サッカーに視聴率で勝ったのは喜ばしいことなのだ。・・・ホタルがんばったなっ。っていうか、残り、8、9、10の三回かよっ。始まったと思ったらもう終わりなのかっ。そこがホタルノヒカリか・・・。

で、テレビジョンの「今日の顔」は国仲涼子である。ステキ女子について「優華みたいになりたいと思ってもらえるようにがんばります」とコメントしているのだが、もちろん、記者がでっちあげた可能性もあるだろうが、役の解釈としては間違いだな。「ステキ女子」は「お笑いキャラ」なのである。「恋も仕事もスキがない」「エレガントな美女」なんてありえないキャラに決まっている。その「ありえないキャラ」に打ちのめされつつ、「お前なんかウソっぽい」と感じるのが干物女のアイディンティティーであり、同時に「お笑いキャラ」にうちのめされるという点でさらにディープな「お笑いキャラ」にヒロインがステップアップできるのである。こういう構造は・・・まあ・・・別にそうでなくてもいいけどさ。

ま、そんなこんなでキッドとしては残り14%前後では推移してもらいたいと思うのだな。それはぁ。綾瀬はるかがぁ。好きだからぁ。

雨宮蛍の「ホタルノヒカリ」(妄想ブログ)「全国のミナさーん、ついにマコトくんと私の恋が本格的にスタートなのでございます。ステキ女子足でものをとってもステキ女子でござりまする。・・・っていうか展開遅くね・・・原作的に一~ニ巻も消費していないのに残り9巻分を三回で一気に駆け抜けるなんてありえなくネ。ブログとか書いてて思うんだけど、ありえなくネなんて書いて「ありえないとは思いませんか?」の意味でOKですよね。まさか「ありえなくでお願いします」とかそういう意味にとる人はいませんよね。とか、ふと思うことはありませんか。私、いつも思うんですよ。「やばくね」とか「はやくね」とか、もう「はやくね」なんて「やばくね」ですよね。「早過ぎないか?」と「急いでお願いします」の両方の意味がね。いや、意味がですね。もうあやふやだなと。私は思うのでありんす」・・・この辺にしとくか。

ま、ともかく、ファンタジーとしてしか見れないこのドラマ。だって綾瀬はるかと一つ屋根の下で暮らしてセクハラ問題が起きないなんてありえないもんね。それを来る日も来る日も何事も起きないなんて二ツ木じゃなくてもありえないと思うもんな。

しかもだよ。部長は妻に男作って逃げられて離婚届けに判捺して・・・傷心このうえなく傷心です。酒でも入った日には「オレはオレはさびしいんだもーん」でございますよ。ま、1回やってるけど。その上、今回は蛍の方から「ぷにゅぷにゅ触ってミソ攻撃」である。こりゃあ、もう、辛抱玉乱売、吉備団子の国の男をなめたらあかんぞな、おえりゃせんのぉである。

そして、妻(黒谷友香)、おわび乱入である。「ごめん、私ばっかパートナーに不自由してなくて・・・」である。そんなおわびに感謝する男は筋金入りのどMだけでっせぇぇぇ。元・奥さーんっ。あきまへーんっ。これで「今のカレとの夜の生活の充実ぶり」とかを話し出して部長がもうやめてくれぇぇぇぇぇとか言い出すとコントなのだが、さすがにそれはしない。

部長が語るのは同居人・ホタルの美点である。あの子は干物女だが、やるときはやる子だ。やるときやるのでやらないときはやらないのだ。いや、やるとかやらないとかといってもアレのことではなくて。つまり、仕事に全精力をそそぎこむ。だから、オフになると抜け殻になってしまうということなのだ。つまり、バランスが悪いのだ。でもバランスの悪い子が悪い子とは限らない。バランスの悪いいい子がいたっておかしくないもん。

実は部長は「今カレの話を元妻にさせないため」に必死なのだったとキッドは思う。

そんな部長に蛍は「どうして、私のことを何もかもお見通しなんですかーっ」と問う蛍。そりゃ、一緒に住んでれば判りますがなぁぁぁぁぁぁぁ。

しかし、とりあえず、妻に「現在の性生活の話」をされなかったのでとりあえずホッとした部長は「君が本当の自分をわかってもらう必要があるのは私ではないのでは?」と余裕をみせるのだった。

なにしろ、お腹のぽよぽよが気になって「お泊り仮病回避」エビ姿勢逃げ腰をした蛍なのであった。まして「ジャージ」で「マンガ」で「アタリメ」で「カンビール」な日常は・・・。

でも「愛があればのりこえられるはず」と思いたい蛍だった。部長は「愛があったけどのりこえられないこともある(離婚)よ」なのだが、部長の奥さんは「愛があったから乗り越えて(離婚)なのだ」ったりして・・・。まあ、愛と乗り越えはあまり関係ないのかもしれないよぉ。

それでも蛍はマコトに逢いに行きました。ダイエットはしなかったけど逢いに行きました。メールをしながら逢いに行きました。「困難を一緒に乗り越えよう」と意気投合です。もちろん、困難(干物女)を乗り越えるのはマコトであって、蛍はこれっぽっちも自分を変える努力なんかする気はないのです。蛍・・・それって本当に「一緒に」乗り越えるってことなのか・・・部長に代わってキッドがそう思いました。

関連するキッドノブログ『第六話のレビュー

Hcinhawaii0254 ごっこガーデン・部長の家の縁側セットお気楽「部長は優しいから蛍との誤解を妻に説かなかったんだよね」みのむし「どうでもいいけどここはどこぞの海岸ですか・・・るるる」mari「マコトの心のキャパシティーはどれほどのものかしら?」ミマム「お盆だったから一週間遅れてるの・・・ま、安田さんの見せ場は六話だからっ」くう「パソコンの調子が悪いからお休み中。そうじゃなかったら干物根性たたき直してあげるのに・・・」「干物翠達成~デス。マコトがなーっギャフンなのデス」aki「部長は蛍のためを思って距離を作ろうとしている・・・のよね」結城美里「デビルクイーンやってる間に父は入院、母はうつ・・・干物女はのんきだと思う・・・」みょうがの芯「山田姉さんはステキですよぉ。皆さん、ウチの縁側で干物二次会いきますかーっ。ジョン・レノンゆかりの軽井沢みやげのパンありますよぉ」

Hcinhawaii0255 ごっこガーデン・部長の家の居間セットikasama4「男は元カノ禁句だよ。カオナシ・・・」ちーず「ホタルのブログは実際にはないブログなの実際にはないブログで検索すると・・・やっぱりないの・・・お泊り計画表はどらまのーとであらすじです・・・切れてるけど切れてなーい」まこ「フジッキーは病気なのにーっ。看病っていうより玩具にしてーっ。う、うらやましーっ」エリ「お尻をかくのに不便・・・あはは。蛍と部長もいいし、蛍とマコトもいいし・・・そうねえ、一人は夫、一人は愛人にすれば・・・うふふ」アンナ「今回が今までで一番よかった。蛍って自分に似てるの。ま、アンナなら部長をチョイスかな・・・。でもやっぱりダーリン。じいやーっ。アタリメ切れたよーっ」

Hcinhawaii0256 まこ「逆転満塁ホームランショックを忘れるほどのはうぅぅぅぅぅんデス。ごっこの醍醐味ここにありなのデス。じいや隠しちゃダメなのデスっ

Hcinhawaii0257 みのむし「そ、そこはお腹じゃなくて・・・もう、フジッキーじゃなかったら訴訟です。でもフジッキーだから・・・るるる

(ミルトン『失楽園』より)

・・・地獄の門を突破した魔王サタンは妻であり娘である「罪」と息子である「死」を空間に拡散させながら、かっての領土を・・・失われた故郷へと飛翔した。その行く手には魔王に「サタン(敵)」という名を与えたものが自らの息子の一人を永遠に燃焼させるひとつの天体があった。その光を受けて魔王の内部ではかってルシフェルともルシファーとも呼ばれた頃の「天使」の力が蘇生しつつあった。

その瞳に「アポロンの星」とそれに連なる星々が映りだした。同時に一人の天使がそれを守護している姿を見た。大天使ウリエルか・・・。魔王は微笑んだ。堕天使となった今も至高の天使ルシフェルの力は第七階級のウリエルのパワーをしのぐのだ。なぜなら、ウリエルにはルシフェルが見えず、ルシフェルにはウリエルが見えるのだから。

堕天使ルシフェルは一計を案じるとその姿を暗黒の魔王から若い未熟な天使の姿に変貌させた。希望に燃えるあどけない顔立ちからは地獄の業火の片鱗も窺がえない。完璧な変身であった。

ようやく、ウリエルは「彼」の接近に気がついた。そして朗らかに声をかけた。

「これこれ、若き天使よ。どこへ行くのですか」

「これは輝かしい燭天使様。あなた様はまさに神の光の名に相応しいお方です」

「私は天使ウリエル。ここに何の用です」

「ボクは卑しい身分の天使ですが、神の偉大なる御技についての噂を聞き、一見の願いを抱き、ここまでやってきたのです」

「なるほど。新しき楽園と・・・そこに在る人間に興味があるのですね」

「そうです。そうです。ボクのような小さき天使がそれを見るのに値しないとはわかっておりますが・・・神の偉大なる御技を見たくて見たくて辛抱できなかったのです」

「いいえ。学びたいという気持ちは素晴らしい情熱です。神の御心に叶うもの。神の御技に触れたいと願うのは神の偉大さを示す自然の理です。さあ、お行き・・・。若く気高き天使よ・・・」

ウリエルは一つの方向を優雅に指し示した。魔王が化身した純情可憐な天使は頬を薔薇色に染めた。

「ありがとうございます。ありがとうございます。輝ける智の大天使様。ありがとうございます」

こうして魔王は楽園へと接近した。それは幸せの青い星だった。その星を一瞥するなり、微笑んだ天使の顔に苦いものがこみ上げてきた。

なぜなら、目の前にあるものは彼がすでに失った素晴らしきものだったから。

それはかっての主たるものの「愛」そのものだった。

魔王の心に秘められた地獄が沸騰した。それは怨嗟と絶望に満ちていた。なぜなら彼こそが地獄そのものであり、目の前にあるのはその正反対のもの・・・すなわち楽園だったからである。

同時に、はるか、彼方で若い天使の道行きを親切心で見送っていたウリエルの表情に当惑が浮かんだのであった。

金曜日に見る予定のテレビ『山田太郎ものがたり』(TBSテレビ)『スシ王子』(テレビ朝日)

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2007年8月22日 (水)

私はおへそを出しました。(堀北真希)VS私は出しません。(志田未来)VS・・・オレかよっ。(田中圭)

まこ様が高校野球ファンなら終盤、きゃああああああああああああっと叫んだ決勝戦でした。

・・・ま、特待生いじめに荒れ狂う高野連としては公立高校優勝してやったり気分か・・・邪推。

高校剣道とか、高校ハンドボールとか、高校水球とか、本来、スポーツ番組なんてアマチュア精神とこれっぽっちも関係ないことはサッカー、野球、以外の高校生スポーツマンはみんな知っているけどねーっ。

今週のレビュー順。①「花君」↗17.5%(まきまきのおへそ数字持ちすぎ~)、②「Q」↗10.4%(微上げ。おタク的にはフクナガVS川姫共演にうひょうひょのぬるぬるでしたが)、③「牛」↗*8.2%(田中圭とったな・・・)

で、『花ざかりの君たちへ イケメン♂パラダイス・第8話』(フジテレビ・070821PM9~)原作・中条比紗也、脚本・武藤将吾、演出・松田秀知を見た。ここへ来て自己最高視聴率、平均16%越えとまさに独走体勢の本ドラマ。これもサービスにつぐサービスを展開してきた成果である。そして、今回のサービスは瑞稀(堀北)のおへそ丸出しで朝寝坊である。いきなりクローズアップでないところが好感触。そして、リアクション担当が佐野(小栗旬)なのでヒロインとお相手による由緒正しいほのかな恋の表現になっているところも素晴らしい。王道だ。王道のラブコメじゃないかーっ。こんなことばかり言ってバカじゃないのと思われたって構わないのさーっ。バカだからーっ。

今回の花屋敷ひばり(岩佐真悠子)の見せ場は姫島(姜暢雄)とのレッツダンシングなのであるが、こちらは逆にクローズアップなしである。せ、せめてバストショットで抜いてくり~。女優なんだから~。と思うが、ここはサービスの一種なんだよな。きっと。さらに神楽坂(城田優・・・前回佐野にキスされて中津化)とチビハートだしまくりの接近遭遇。モデル佐野の掲載された「anan」を買い占めるという動機もクソもないもうぶっこわれキャラクター展開・・・どこまでさせるのだーっ。「おだまりこまり」はノーマルモードである。

さて、天王寺(石垣佑磨)の婚約者・カンナ(桐谷美玲)もストーカー的に窓越しに祈る乙女でようやく美少女ぶりをアピール。「岩田さゆりの吉祥天女」での浅井由以子役でそこそこ美少女だっただけにもう少しアピールさせてもらいたいが、なにしろサービスあふれてるからそんなの無理だよな。

難波(水嶋ヒロ)の母で北斗(車に轢かれて不死身でタイヤマークでKissメイクの上川隆也)の姉の伊緒(森口瑤子)はありえんほどにヒロイン支持者なのだが、森口さんの永遠の美貌も少しは翳っているのだなと「HERO」再放送の結婚詐欺まがいの料理研究家と比較してふと思うのだった。もっともっと怪しい犯人を見たいのになぁ。

ゲストもなく、電話の立ち聞き→誤解の発生→大騒ぎ→コーヒー豆オチ。という起承転結の間に「親友・佐野と愛しい男・瑞稀との恋の板ばさみに一人暴走する中津の心理」をからめていくというもうお約束の展開。「佐野、お前、男を受けいれる気はあるのか」「佐野、俺は瑞稀を愛している。お前には負けない」と恋敵宣言である。

一方、瑞稀を女だと知っている佐野・・・瑞稀はバレていないと思っている・・・は中津と男としてベタベタしていたり、瑞稀が露出の多いファショッンを着ることに難色を示したりとイラッと嫉妬モード。中津に比べれば控え目だが二枚目と三枚目の境界線を彷徨うのである。そして「お父さんみたい・・・」と瑞稀に言われる始末なのだ。

瑞稀は自分が原因とは知らずに「ケンカはやめて」モード。おとぼけというか乙であるな。乙女は乙な女だからな。ま、サラシ巻いて胸を隠してヘソ隠さずだらしない理にかなった展開。サービスだ。夏はサービスを制するものが制するのである。そして、来週のサービスは稲垣吾郎なのだな・・・それは・・・サービスなのか?

で、『探偵学園Q・第八回』(日本テレビ・070821PM10~)原作・天城征丸(他)、脚本・渡辺雄介、演出・石尾純を見た。今回は欲張りすぎの展開と言えるだろう。「連続メイド襲撃事件」と「悪の組織の血縁者であるリュウ(山田涼介)と仲間たちの友情の物語」そして「ケルベロス(鈴木一真)とユリエ(奥貫薫)の暗躍」・・・そんなこと、どうでもいいから、もう少し、キュウ(神木隆之介)とメグ(志田未来)を活躍させてくれ。

猫田刑事(星野源)が刑事にあるまじき行為で犯罪者になる日は近いと思うが、親族殺人者がアキハバラで保護されたり、現職警官が拳銃無理心中を展開する現実というフィクションがあるのでこのワクとしては薄氷を踏む思いであるな。

今回、メイドがれいか(高橋真唯・・・映画「妖怪大戦争」の川姫)、つぐみ(嘉陽愛子・・・高橋愛たちに敗れた後エコエコアザラク~眼~)、ほのか(秋山奈々・・・仮面ライダー響鬼の天美あきら)と粒よりだが、被害者となったつぐみで、犯人は出オチっぽい川姫かと思われたが、ところがどっこいフクナガ(鈴木浩介・・・役名は浅野)登場である。被害者の階上に住んでいて一応アリバイがあるという猟奇殺人トリックものとしてはこれ以上なく怪しいポジションである。

本来、川姫とフクナガで犯人像が二転三転が理想だが、ストーリーがいろいろとよけいなものを抱え込む展開なので、それは許されない。結局、メイド襲撃は川姫の自作自演(他のメイドも襲っているので傷害罪で逮捕)、フクナガが独占欲の果てにつぐみを自殺にみせかけて殺害という痛み分けである。フクナガは古典的なサイコであるから、もっとビョーキなシーンを見たいところだが、ドラマは別の方向に展開し、犯人を置き去りにしていくのだ。

例によってケルベロスが催眠術で第三者に凶器を持たせるのだが、殺す相手は犯人ではなくてキュウである。そしてかばったリュウが身代わりに刺される展開。救急車を呼ぶよりおぶって走った方が早い・・・という展開も爆笑だが・・・ケルペロス何やってんだよぉぉぉぉぉぉ。ふふん。

それにしてもメグ。仲間であるメイドがらみの事件に「だらしがない。キュウがしっかりしなきゃダメじゃない」「リュウ、私たちは仲間でしょう」しか見せ場がないとは・・・。もちろん、大石脚本より渡辺脚本の方がみずみずしいのだが、それでもこれだけ手をひろげてしまうと散漫という印象になってしまう。

メグが捜査、キュウが謎解き。他のメンバーがお手伝いというベースをもう少し確立するべきだと思うのは・・・ま・・・正論だと思いますけどね。

ま、山田涼介には罪はないのだが、彼がこのドラマのウィークポイントになっている気がして仕方ないのだな。つまり、両雄並び立たずという原則があるからです。スタッフがこの点に留意しないと失敗すると思う。「花君」との逆ポジションなので余計に気になる。山田をかっこいいが三枚目(主役ではない)として使い切ることができるかなのだな。

で、『牛に願いをかけてもモーと鳴くだけ馬ならヒヒーン・第8話』(フジテレビ・070821PM10~)脚本・金子ありさ、演出・本橋圭太も見た。前回、黒衣の未亡人だか黒い風だかの競走馬のいる牧場の女牧場主が死んで、たちまち経営危機に陥った牧場の息子(田中圭)の離農を描いた物語。まあ、土地持ち百姓から小作農に転落していくわけです。今回は周りの善意なんか、経済的苦境のなんの手助けにもならないシビアさを描き、行く先々で情けをかけられた息子がいたたまれなくなり、ついに土地を捨てる決意をするところがこのドラマ始まって以来のまあまあさだった。

後はね~。いつもの通り~。玉鉄はかっこよくないし、女の子たちは香里奈は無言、恵梨香は牧場なら北海道だって九州だって牧場主だって使用人だってハッピーでしょでしょ、相武は恋なのあくまで恋なの女の子は恋なの・・・。小出恵介は千秋様~が懐かしい・・・ここでは自分は小さくなるしかない・・・なのだった。さあ、少しマシになった展開で、マシにした田中圭が消えた来週。どうなるの~。ねえ、どうなるの~。市町村合併すると誰が困るの~。

関連するキッドのプログ『先週の火曜日のレビュー

木曜日に見る予定のテレビ『山おんな壁おんな』(フジテレビ)

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2007年8月21日 (火)

初めてのデートでずーっとずーっと待たされるのは心臓に悪いのです。(井上真央)

おお・・・マジでか。マジでヒロインの恋人を平岡祐太がやるのか・・・。ア、アユタ・・・長い道のりだったなぁ。もう、一挙一動にハラハラドキドキだよぉ。それに対して子供の頃からずーっとずーっとヒロインだった真央。茜&つくしである。もう堂々である。なんか、お姉さんが役というものをリードしている感じ・・・。真央20才、平岡22才だが精神年齢は明らかに逆に見えてしまう。それがいい味になるのか、どうか・・・まさに平岡正念場だ。ま、「スゥイングガールズ」から引き立て役ではもはや大ヴェテランだが主役の恋のお相手はまた一味違うからなーっ。視聴率の下降・上昇はもはや平岡しだい・・・という気がいたします。

そのあたりまで計算されているとするとここまでのスカシは予定通り脚本家もさすがなのだが、前回のようにツメが甘いからな。ここから手練手管を見せてもらいたい。

本題に入る前に恒例の視聴率チェック。「女帝」↗*9.4%(あげた・・・前田愛のお尻効果かっなめちょったらあかんばい連発効果かっ)、「山田太郎」↗*13.6%(あげたーっ・・・これは子役大活躍効果か、ゲンの時もホテルのプールで大活躍させていれば・・・まだ、言うかーっ)、スシ王子↘*5.9%(また下げたーっ。どこまで下げるーっ。ミツ・貫地谷しほりなんとかしてくれるのかーっ)、「君がくれた夏」23.3%(タッキー&深キョンとったーっ)、「ライフ」*9.4%(ドタバタ喜劇{映画「ラストサムライ」12.0%下で24th裏はつらかったかーっ・・・北乃きい誰かに似てると思っていたら貫地谷しほりに似てる・・・そんなのお前だけだろっ)、「風林火山」↘16.5%(戦がないとここまで・・・このあたりが面白さの難しいところだな・・・後述)、「パパムス7」↗14.5%(最終回の初回越え達成。14.0%↗なのである。前回が「冗談」だっただけに短期だが平均視聴率も「冗談」を上回って・・・今回のこの成果はガッキーかわいいよガッキーなのだった)、「出口のない海」10.2%。ついでに「ファースト・キス」↗12.8%(下げ止まった・・・僕らはサルだ織田裕二お前がなお願いだから踊る3やってくれ*8,9%ナイスアシスト)、以上。

で、『ファースト・キス・第七話』(フジテレビ・070820PM9~)脚本・井上由美子、演出・川村泰祐を見た。最初に「風林火山33」の構成について「ジェットコースタードラマ」と「フリーホールドラマ」に基づいた試論をしておく。この「33」を山本勘助と武田晴信の愛の物語と考えてみとると明らかに「フリーホール」形式なのである。「鉄砲百丁が届かないと勘助は殺される。晴信は届ける素振りを見せない。絶対絶命。鉄砲届く」という形式である。この形式は最後がいわばどんでん返しなので、ストーリーの主軸では引っ張れない。いわば最後以外は地味なアトラクションだが、インパクトは大きい。最近では「わたしたちの教科書」がこのスタイルを貫徹し、視聴率的には惨敗なのである。

案の定、「33」も落としたのである。もちろん、作品の全体の質や、それまでの流れから「風林火山」は余裕の変化球と考えることもできる。

しかし、ここは視聴率を獲らなければならないというポイントではやはり「ジェットコースター形式」の方が有効なのだな。もしも「33」を「ジェットコースター」にするなら「鉄砲百丁が届かないと勘助は殺される。晴信は届ける気だ。しかし、手元に百丁はない。紀の国から海路、遠江へ。駿河の国、甲斐の国、戦乱の信濃の国、そして越後へと鉄砲輸送団の苦難の旅の話。間一髪、間に合った・・・感激する勘助。涙する晴信」ということになる。ま、好みにもよるが視聴率は取れるはずです。

さて、「ファースト・キス」はいわばフリーホール形式でしかも「1ー7話」までが1回のアトラクションという構成だった。つまり、1ー6話までは「淡々と昇っていたのである」・・・これは視聴率はとれない。もちろん、落下でアユタとラブというオチはそこそこインパクトはあるのだが、スカシが・・・長すぎるだろう。

もちろん、それなりに「落下の予告」は入れている。特に「ちびっこサッカー選手との再会」のエピソードはそれなりにせつなかった。ここで「長い長い青春時代の不在」を過ごしたヒロイン・美緒(井上)の「カツサンド作って会いに行く純情」は後の落下の予告なのである。本当はここで一回きれいに落ちてもよかったのだが、「せつなさ」をうやむやにして「歪んだヘソマガリの女の子」はさらに高みを目指して昇っていくのだった。・・・もう、かなりこわい高さなのだが、さすがに上昇だけでは単調になるだろう・・・。関東で再放送中の「HERO」を見ると松たか子は1回で激しく昇り下りのジェットコースター気分を味わっているのである。それは木村拓哉を好きになったり嫌いになったりのふりまわされぶりである。

もちろん、相手がアユタなので同じ手法は無理なのだが、少なくとも1回ずつ落ちるフリーホールにはして欲しかった・・・と思うよ。

だが、まあ、月並みなお膳立ては一応整った。象徴的なのは劇団ひとりである。唯一、美緒に好意を持ったメンバーでしかも対象外・・・そして美緒の病状を知らない彼が阿部サダヲからそれを聞きだし泣いちゃう場面である。ついでに酒井若菜もこれに加わり、事情を知るものの輪が広がるのである。もちろん、若菜については初歩的な構成ミスがあることは前回指摘したのでもう言わないという前提で。

さあ、そういうわけで「勇気を出して初めてのデート」・・・ここで「理不尽なすっぽかし」である。これはアユタだから許されるというか、素人には無理な放置プレーである。好感度的にはありえないほど下げるので・・・フリーホール精神は貫徹されているのである。

つまり、「心臓病でリスクのある患者としての美緒を初めてのデートに誘ったイケメン医師がいくら、新人で急患で緊急手術でドタバタしてアップアップしても携帯電話のある時代に連絡一つしないで待ち合わせ場所に女の子をほったらかしなんて」アユタとしてというより人として問題ありすぎるのである。

もうこうなると「悪い男を好きになっちゃったな」パターンしかないのだが、今までかなり辛い時を過ごしてきた主人公と想像してきた視聴者にとってはひどい仕打ちと言えるだろう。

もちろん、リアルな世界にはこういう間の悪さとか、メリハリのない男とか、手順を踏めない男で一杯なのだが・・・このドラマはそれがテーマなのかっ?

・・・しかし、耐えました。さすがは井上真央。「生れて初めてのデートですっぽかされたけど・・・そんな男を好きになったんだ・・・それでいいじゃないかという女になりきりましたーっ」さすがだ力技もってんなーっ。なめんなよーっ。という心の声が聞こえました。

そしてこの夏、使いまわされた「話している相手」がいないとの連携テクニックで「電話で話している相手が来ている」すでに古典の携帯テクニックでギリギリのスルーパス。

オープンカーでのドライブ。そして、一応「ファースト・キス」は大事にしたい・・・というタイトル解説。初めての「おまけ」という「許されなかった愛への間接的表現」とそれなりに恥ずかしい言葉を連打していきます。「恋に恋すること」すらも叶わぬ夢と思い続けてきた女の子の「おまけ」なんだー。アユター・・・いや、秋生(平岡)、お願いだから最高に優しくしてやってくれー。

一方、「患者に恋して自殺されそれがスキャンダルになった」過去を持つ蓮子(松雪泰子)はずぶ濡れのくせに表面ドライの演技。もはや、用無しになった兄はおいしい仕事とここの大学医局のやや無理矢理のとってつけたような封建的な姿勢に対峙するしか存在意義を見出せない。ナレーション、短くなったけど・・・意地をはらないで全面カットを推奨したいキッドだった。だって誰も御得じゃないし・・・きっと最終回、美緒・昇天パターンの時だけに許されるレベルなのでは・・・。ま、そこだけは押しておきます。

とりあえず、落下したよね。一回目のオチ終了だよね。と周囲を見渡すほどのとりとめないアトラクションになっちゃってるよぉぉぉぉぉぉぉ。

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水曜日に見る予定のテレビ『ホタルノヒカリ』(日本テレビ)

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2007年8月20日 (月)

己を見捨てた主のために死ぬか・・・愚かなことよ。(Gackt)VS命をかけてパパを守った私。(そのまんま新垣結衣)

ううん。ついに日曜日のゴールデンライン「風林火山」→「パパムス7」終了か。残念です・・・。

しかし、二度あることは三度ある・・・で「主人公の不在」のカテゴリーの連打だな。本当は「風林火山」の山本勘助の越後へのユカイな旅でまとめるつもりだったけど「パパムス7」もあざやかに「主人公の不在」を決めてきたのだった。常套手段の使いすぎであるが・・・「パパムス7」の場合、それとわからぬような自然な流れなので注目に値する。

つまり、主役である「パパのようなムスメ」(新垣)も「ムスメのようなパパ」(舘ひろし)も抜きで最終回なのである。「ふつうのパパとムスメ」でなごやかに最終回・・・なかなかに奇抜だな。いきなり、元に戻って持つのか・・・という不安をよそに「成長したパパとムスメの愛情物語」は舘ひろしの入浴シーンサービスつきである・・・ダレが喜ぶというのだ・・・ま、全国のお父さんたちはかくもムスメたちに愛されたがっている・・・ということですな。

ま、とにかくキッドとしてはなかなかに鮮やかなフィニッシュだったと考えました。

で、『風林火山・第33回』(NHK総合・070819PM8~)原作・井上靖、脚本・大森寿美男、演出・清水一彦を見た。武田晴信と山本勘助の愛情物語、走れメロスでウィリアム・テルの巻である。・・・これは泣けるっ。ま、シナリオにそったレビューは例によってikasama4様のレビューをお奨めしておきます。

Sengoku_1551 で、今回は勘助と晴信の「あなた様のためなら死ねまする」「バカだなあ。鉄砲百丁くらい買ってやるよ。お前の命の方が大切だもん」「と、殿~」という怪しい関係の話だったわけだが、天文19年~20年(1550~1551)にかけての冬は武田家は戸石崩れの痛手のために休養。越後では長尾家の一族間抗争の手打ちと・・・まあ、戦国時代だけに穏やかに過ぎて行った。そこで、この時点での各地の模様を妄想しておくことにました。

全国規模だと大変なので東は関東まで、西は命の鉄砲が発送された紀州根来寺までとします。毛利氏では元就が現役バリバリだし、陶晴賢が謀反寸前です。まあ、中国も九州も動乱寸前なので面白いところですが・・・。東北は小競り合いはありますがまだ平穏・・・。

近畿地方は早くも沸騰しております。現在、将軍足利義輝は近江に逃亡中。細川氏と三好の覇権戦争に巻き込まれ、三好長慶が後ろ盾の細川晴元よりも強いので京都を脱出しています。「まあ、剣術の修行はどこでもできるでごじゃるからな。将軍は武芸が三度の飯より好きなので一向に構わないのでごじゃる。できれば最前線で戦見物したいのでごじゃるよぉ」

細川方には三好長慶の叔父・三好政長がついたりして、長慶が政長を殺したりして政長の子の三好政勝が長慶に徹底抗戦したりしている。やはり骨肉の争いである。政勝は京都に乱入したが、長慶の配下で頭角をムクムクの松永久秀にこてんぱんにやられてしまう。しかし、命を落とすことはない。何しろ、この後、関ヶ原も大阪も戦う人なのだ。関ヶ原の時で64才だから、この頃はまだ14才くらい・・・若武者である。ちなみに真田十勇士の三好伊三入道のモデルで、兄の政康は清海入道のモデルである。真田幸隆の孫の真田幸村の子分のモデルになるためにがんばっています。

細川晴元には一向宗、近江の六角義賢などが味方し、三好長慶には河内の畠山氏や大和の筒井順昭などが味方をするという展開で近畿地方は各所で衝突が激化。越前の朝倉氏は成り行きを静観しつつも、近江の浅井氏に恩を売っている最中。

この混乱に乗じて一向宗は来世の救済を餌に世にはびこりはじめています。極楽浄土が待っているのじゃあ。法主様に命を捧げるのじゃあでございます。おいおい、いくら信長様の怨敵といえども現役信徒多数の宗教にあまりケンカ売るなよぉ。えーっ、いいじゃんかよぉ・・・東本願寺も西本願寺も万歳・・・フォローになってないっていうの。

そして美濃にはまむしの道三が健在。さらに資料によってことなりますが・・・天文20年3月。織田信秀病没。織田家の総領として信長様の家督相続です。そうです。ついに信長様が歴史の表舞台に登場なのです。もう、舞台をこっちに移してもらっても全く構わないのですが・・・風林火山よりも天下布武でございますよ・・・無理だってば。さあ、信長様っ。谷原章介が太りだす前に一刻もはやく尾張統一をなさいませーっ。それとも谷原くんは桶狭間の時は含み綿でもするのかーっ。

武田晴信およそ30才。長尾景虎およそ21才。織田信長およそ17才。今川義元およそ32才。北条氏康およそ36才。木下藤吉郎およそ14才、松平元信およそ8才。ま、家康が小学生、秀吉が中学生、信長様が高校生ですからーっ。戦国時代まだまだ青春まっさかりの前途多難でございますーっ。男、山本勘助(年齢不詳)、「愚かな人というものを愛してこれからも生きてまいる所存でございます・・・さよう、あと10年くらいは・・・でございますかな。

で、『パパとムスメの7日間・最終回』(TBSテレビ・070619PM0920~)原作・五十嵐貴久、脚本・荒井修子、演出・高成麻畝子も見た。「きらきら研修医」の脚本・演出コンビ。今回は無難にまとめて来ましたーっ。前フりにも書いたが、「主人公の不在」というカテゴリーで最終回である。ある意味「ウルトラセブン」の最終回パターンと言ってもいいだろう。さて主人公二人の最大のピンチというか、苦悩は「もしも元に戻れなかったらどうしよう」だったはずなのだが、最終回冒頭で早くも「元」に戻ってしまうのである。

大丈夫なのか・・・という心配は他所にそれまでの問題を「ムスメを経験したパパ」と「パパを経験したムスメ」がいわばその特殊な能力で解決していくというスタイルで押し通していく。まあ、要するに思いやりのある普通のパパとムスメだってことなのだが、それまではそうではなかったのだ・・・という皮肉も感じ取れる展開なのだな。

ともかく、クネクネする舘も大また開きのガッキーもないのだが・・・逆に時々、練習の成果が出てしまうポイントはあります。最大の問題はパパに戻ったパパがあまり男らしく見えないところである。もう、脳内にクネクネした舘ひろしさんが焼きついてしまったのだな。だ、大丈夫か、舘さん。

で、サイダーのCMなのだが、まあ、いいかー。スポンサー様も神様だからーっ。ガッキーもかわいいし、サイダーだし、「牛」の車とは大違いだよなー。「牛」の車なんかエンジンから出火しそうな・・・おいおい、もうやめとけ・・・。ねえ、律子(森田彩華)のパパ(相島一之)。そう、思わない? 『牛』の北海道の吉田さんとして・・・。

ファンタジーなので伝説についてのアラとかはまあ、つつかない。結局、このムスメは優秀だったということにつきるのだな。問題の90%はムスメが解決しているようだし、逆にパパはミスだらけで・・・とてもムスメを叱る立場にないんだもの。ほぼムスメのおかげで出世したパパって・・・。それでもムスメの恋人には焼餅である。このあたり、ムスメは試練でさらに優秀になってパパを調教する段階に入っているのだった。

パパと違って歴史も得意そうだから、「なんか司馬遼太郎って歴史考証甘くね。こんなの読んで喜んでるんだから、男って可愛いな」くらいのことは思うだろうと妄想しておきます。

それにしても森田彩華・・・地味になったな。福田沙紀といい、上戸彩周辺はもう迷走中だな。でも、まあ、上戸が稼ぐから・・・いいのか。でも、オスカーもそろそろ、発掘しとかないとなー。

ま、軽く「また入れ替わっちゃいました」続編をやりそうな勢いだが・・・それはどうかな。

ハンバーグ一個焼くのに20個失敗てっ。どんだけー・・・を深く胸に刻みながら、乙女心で先輩に微笑むガッキー、かわいいよ、ガッキーなのだった。

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火曜日に見る予定のテレビ『花ざかりの君たちへ』(フジテレビ)→『探偵学園Q』(日本テレビ)→『牛に願いを』(フジテレビ)

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2007年8月19日 (日)

みんな、私の玩具なの。(福田沙紀)VS玩具は大事にしないとね。(関めぐみ)

「受験の神様」24時間テレビお休みである。「はだしのゲン」による猛攻撃の後のお休み・・・。受験の女王様は編成にも恵まれていないのだった。ま、成海璃子は野菜ジュースでも飲んで元気出して欲しい。

そして「S.O.S,」(2001)のまなと(滝沢秀明)と唯(深田恭子)はスペシャルドラマ「君がくれた夏~がんばれば、幸せになれるよ~」で木崎夫妻になった。二人の子供は難病(ユーイング肉腫)で残念なことになってしまうのだった。山女でない標準サイズの深キョンはあっさりメイクで素顔美人でした。・・・そこか。そこのポイントで人としていいのか。

で、『ライフ・第七話』(フジテレビ・070818PM1140~)原作・すえのぶけいこ、脚本・根津理香、演出・遠藤光貴を見た。白の女王様(福田)の大活躍が展開される今回。すべての登場人物たちは「彼女」に翻弄されるのであった。

「彼女」に許されて、玩具いじりを代行することになった男の玩具・アキラ(山根和馬)は仔犬の玩具・歩(北乃きい)を餌に黒の女王様・羽鳥(関めぐみ)の捕獲に成功する。手下のクズたちと拉致・監禁・凌辱プレーにおよぶのであった。憧れの黒の女王様に狼藉しようとしたアキラの尻に手錠につながれたまま必殺の蹴りを見舞った歩だがボディブローで逆襲され、手痛い目に遭うのだった。

アキラは「恥ずかしいプレー実行」を白の女王様から暗に命令されているのだが、その歪んだ欲望は「焼殺プレー」に向かっていた。男の玩具は誰かを焼き殺したいという煮えたぎるような倒錯的執念に取り付かれていたのだった。そうでないと白の女王様に逆らってまで床に散布した油に着火というアホぶりは説明できないのだ。お楽しみはどうなるんですかい・・・(男の玩具の子分)と愚痴のひとつも言いたくなる。

一方、帰宅しない歩の身を案じる仔犬の玩具の母(真矢みき)はビッチはビッチなりに母犬だったのである。ついに学校に電話を・・・。そして歩の友達に電話しようとして友達を知らないという軽いボケを披露するのだった。・・・笑えるかッ・・・笑うところじゃないと思うんですけど・・・そうなのかっ。

廃墟に手錠でつないだ黒の女王様と仔犬の玩具。取り囲む男たちは欲望でギラギラである。しかし、アキラは「ただやるなんて、そんなのつまんないよね。やはり焼きたいよね。ああ、人を焦がすってなんてステキなことなんだろう。根性焼きなんてチンケなレベルじゃなくてぇ。女の子を燃やしちゃうの。うほっ。想像しただけでもらしそう。でも、そんなことしたら白の女王様、怒るかな。う~ん。そりゃ、怒るわな。我慢なの。辛抱なの。今日はただの凌辱プレーで抑えておくの。えらいでしょ。アキラちゃんって」・・・だったのだ。しかし「でもやっぱり我慢できないっ。火ーつけちゃおっかなー」・・・それを見抜いた白の女王様が電話をかけてくる。玩具の仔犬は電話の相手を見逃さないスーパー視力を持っているのだ。「えへへ、ちゃ~んとやってますよお。火なんかつけてませんよぉ」・・・アキラは堪えた。

そこへ、火傷王子・園田(北条隆博)が鉄パイプを持って登場。どこで手に入れたのだ。しかし、活躍を見せることもできずに、アキラに一蹴されてしまう。そこで黒の女王様が口を開く。「ふん、一人じゃ何にもできないくせに。見掛け倒しなんだよ。やれるものならやってごらん」・・・さすがは黒の女王様である。アキラの心底に隠した欲望にもれなく着火なのである。

アキラ「くそっ、オレなんか、我慢してたのに、やりたいことやらないで凌辱プレーなんて初心者コースに付き合ってたのに、やってやる。やっちゃうぞーっ。ひーっひっひっ」・・・バカはどこまでいってもバカだな。ライターで着火。随分、時間たってたから気化して大爆発オチじゃないのかよ。チロチロと不景気に燃える炎。たちまち怖気づく子分たち。「非現住建造物等放火罪は2年以上の有期懲役ですぜー」「放火殺人なら無期懲役ですぜー」「複数の被害者なら死刑も検討の余地ありですぜー」「そんなのオイラたちはまっぴらでさー」「お楽しみはこれからだったのにバカじゃねーのー」アキラ以外全員退散である。

アキラ「おいおい、これからいいとこじゃねーのー。見ようぜ。みんな、人が燃えるとこ見たくないのかーよー。なんだよ。もう、つきあい・・・悪いな。ちぇっ、一人じゃなんなんで、アッシも失礼させてもらいますよ」・・・逃げんのか、こら。

玩具の仔犬は成り行きで手錠をはずされていたが、黒の女王様は重い備品につながれたままで、脱出不可。しかし、さすがは黒の女王様。表情一つ変えないのだった。

手錠の鍵を求めてファイヤー・アキラに追いすがる火傷王子。「なんだよ。てめえ。焦がされ棒の分際でオレに逆らう気かよっ。なめんなよ」しかし、ふとした弾みで壁に後頭部を強打してしまうアキラ。どこまでバカなんだーっ。

一方、火の海(のつもりで脳内補完がちょっぴり必要デス)の中で愛を交わす黒の女王様と仔犬の玩具。究極の「私のために一緒に焼かれてごらんなさい」プレーである。「いいのよ。お逃げなさい」「そんなことできませーん。くうんくうん」なのであった。仔犬は火傷王子の鉄パイプを拾った。子犬は現役高校生なのではだしのゲンとは違い、てこの原理を理解していた。103/105人だって進学校レベルですから。仔犬は火事場のアホ力で黒の女王様を助けた。黒「なかなかいいプレーだったわ。その調子よ」

脱出路でアキラを絞殺中の火傷王子を発見。「窒息プレーは危険だからダメですよ。ワンワン」仔犬に吠えられて我に還る火傷王子。「あぶない。あぶない。殺人未遂だけどな。正当防衛認めてもらえるよな」3VS1でビビルアキラ。接近するサイレンの音が耳に届いたのか。「ちくしょー。おぼえてろー。訴えてやるー」である。

廃墟での出火。到着した警察に身柄を保護される三人。

病院を経由して最寄の警察署で事情聴取。

「えー、集団で拉致監禁プレーされそうになったーっ。おーい、こいよー。話し、面白そうだぞー。・・・ウソじゃないだろうね」・・・てなことかあったはずだが、黒の女王様によって警察官一同は即効で手懐けられてしまったのだろう。刑事相手の黒の女王様のプレーぶりも堪能したかったのにーっ。ビッチと玩具の仔犬の和解シーン長いよっ。主題歌「LIFE」(中島美嘉)いったん止めてどうするーっ。プレゼントの箱の中にこわいものが入っている想像で夜トイレに行けなくなったらどうするのですかーっ。

一方、白の女王様は男の玩具と密会。どこに潜んでいたのだ。ま、すべてを見守ってこそのプレーだから当然と言えば当然だが、ここからは白の女王の微笑み連打である。アキラに抱かれてニヤリ。アキラを携帯電話のメモリーから抹消してニヤリ。命拾いをした子犬の玩具を見てニヤリ。みどり(末永遥)たちをバカあつかいしてニヤリ。真相に気がついた廣瀬(星井七瀬)に「みんなマナの玩具なの」宣言でニヤリ。必殺指きりげんまんで「ウソついたら顔ズタズタね」でニヤリ。真相を問いただそうとする歩にニヤリ。自傷行為でガラスつきやぶってニヤリ。まんまとSMの玩具・佐古(細田よしひこ)に攻略されかかっている戸田先生(瀬戸朝香)をまるめこんでニヤリ。腕から血を流してニヤリ。平岡先生(酒井美紀)に保健室に連れて行かれつつニヤリ。去り際に黒の女王様に外交儀礼的ニヤリ。そして父親をまるめこんでニヤリ。父親に仔犬の玩具と黒の女王様の退学処分を要求させるプレーでニヤリである。白の女王様ーっ。ニヤニヤしすぎーっ。もっとしてーっ。

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2007年8月18日 (土)

この子たち(弟妹)は私の命だーっ。(二宮和也)VSハルモニアこの愛の涯て(ナオキ)でも銀狼怪奇ファイル(太)でもご一緒してましたからっ。(松山幸次)

「聖職の碑」かっ。・・・っていうかそんなセリフないし、元ネタそのものが分からないのでは?・・・暑いんだもん。「スシ王子」にいたっては野呂山(松山)タイトルかよっ。・・・だってだって暑いんだもん。・・・昨日の夜は東京涼しかっただろう・・・だけど、今日は暑いんだもん。・・・フジッキーかっ。

金曜日は本当はどちらかに絞りたいのだが、なかなかに譲らない二作品。しかも来週の予告で「スシ王子!」にはミツ(貫地谷しほり)登場である。投げ込んできやがるなぁ。この心のストライクゾーンに。夏の甲子園九州勢かっ。

ま、いいか。楽しいんだから。楽しければそれでいいんだからーっ。

で、『山田太郎ものがたり・第七話』(TBSテレビ・070817PM10~)原作・森永あい、脚本・マギー、演出・川嶋龍太郎を見た。兄弟に対する愛情も定義するのは難しい。同母兄弟ならまさに同胞(はらから)であり、一心同体感覚はあるし、身近な同年代でもあるし、愛憎はまさに人それぞれであるが、異性なら異性で、同性なら同性でまた複雑である。しかし、太郎にとって子供たちはまさに「命」なのであった。次郎に三郎、よし子に五子、六生に七生・・・みんな「あんちゃん」におんぶにだっこなのである。マンガならいいけど現実だったらノイローゼになるぞっ。ちなみにキッドの父は八人兄弟の長男であるから完全にノイローゼ気味だった。キッドはおじさんやおばさんの名前を覚えるのが大変だったぞ。

・・・まあ、そんなことはどうでもいいか。とにかく、「山壁」を例に「主人公の不在」というカテゴリーについて書いたとたんにコレである。今回、太郎はいませんなのである。

前回、ホテルのプールでの子供たちのサービスショットが不足と書いたのだが、今回はたっぷりである。ただし、テレビが夢を与える機械なら、子供たちが背伸びして節約術で買い物したり、お料理をしたり、雨漏りキャッチしたりするところよりもプールでのキャッキャッをもっと見せるべきだと思うのである。だって貧乏人を貧乏に描くのは簡単じゃないですかーっ。

さて、太郎は一日だけの夏休みをもらってお寺にメンバーは御村(櫻井翔)に隆子(多部未華子)、すっかり中津にかぶり始めた杉浦(忍成修吾)に中井(大塚ちひろ)である。大塚といえば長澤まさみとともに「モスラ」の小美人役だったのである。まさみとちひろなのである。まさにふにゃふにゃっと育ったのだがちひろはぽちゃぽちゃと育ったのだな。さてまさみと言えばこのワクで「セーラー服と機関銃」で星泉だったのだが、その時の子分の一人が福井博章(大崎先生)で今回、お坊さんで登場である。暴走族のヘッド→目高組組員→僧侶である。だからしばきます。

夏ドラマの定番、花火・・・ま、仕上がりは「牛」とどっこいどっこいだが、多部ファンはなかなかに萌え~ではなかったのではないか。やはりしゃがんで線香花火がポイント高いです。・・・何目線なんだよっ。

ともかく、貧乏でもいいかと思った隆子。こいつ(杉浦)でもいいやと思った中井。二人とも夏の雑念のかたまり。それに対し御村。無念無想・・・バカってことなのか。そして、太郎はやはり家族のことしか頭になくて帰っちゃいます。隆子残念。そして杉浦はもはや太郎のことしか頭にありません。それに気がついた中井は妄念。

ママ(菊池桃子)はパニックでとりあえず昼寝。この姿に全国の家事につかれた主婦、妻、母の皆さんから、「そんなのありかよっ」と石が投げられている模様。泣きじゃくる弟妹たちをなだめる太郎。その顔に浮かぶ悦楽の気配。これは一種の依存症なのでは・・・。

で、『スシ王子・第四話』(テレビ朝日・070817PM1145)原案・堤幸彦、脚本・佃典彦、演出・丸毛典子を見た。お気楽様にはすっかり見捨てられたこのドラマなのだが、今回はバター顔(死語)に対するしょう油顔(死語)のパロディーで修行するうちに司(堂本光一)の顔が黒く(しょう油色に)なっていくという展開にもはやウハウハ(死語)なのであった。

まぼろしのしょう油は穴あき柄杓でしか掬えないのかどうかはさておき、「漬けの閻魔とはしょう油のことよ・・・」と嘯く北山鯛造(夏木陽介)はいい年してバイク親父なのであるが。まあ、夏木さんの髪が黒々としていた頃、語っていたことを思い出した。「今はねえ、男と遊ぶのが面白いね。若いときはあれじゃない、女女って目の色変えちゃってさあ。アレだけどさ。もう、この年になると男同士で遊ぶのが最高なのよ。男だけでバイクでツーリングしたりさ、男だらけで山小屋にこもってワイワイやったり、男同士で朝まで飲んで騒いだりさ。もう、男と男だもの。男がいればそれでいいっていうか・・・」なので劇中「司、握れっ」と鯛造が命令口調で言ったりするとあらぬ連想が働くキッドだった。に、握れってナニを。光一が陽介のアレをナニして・・・寿司かよっ。

先週、気がつかなかったのだが、ひかりん(市川由衣)・・・ひかりんっていうな(野呂山鉄平)・・・は少し、穏やかな顔立ちになっているな。シャブリ様、どうですか、この顔でも萌えませんか。キッドはやや萌え。ふっくらしたっていうか、いい顔になっている。ま、内面的変化、肉体的変化、修正など様々な理由が考えられるけど、お年頃だからな。でも、今回の市川の顔って今までで一番魅力的に感じるな・・・。もちろん、酒井(M)を張り飛ばすところもいいのです。・・・結局、そこなのかっ。

戦いに敗れた赤月(葛山信吾)は「がんばれよ」と言うのだが「スシ王子」とは口にしない。美学か、男の美学なのか。スシ王子はそれほど恥ずかしいフレーズか。光一の立場になって考えてくれ。・・・邪推。

港港の女にふられ、底なし沼ではなくて気仙沼を後にする司。来週、千葉・勝沼では貫地谷しほりが待っている模様。ミツーっ。もはや辛抱たまらん。出番多いといいなーっ。しほりの演じる千葉の女・・・もうそれだけで楽しみなんですけどーっ。

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日曜日に見る予定のテレビ『風林火山』(NHK総合)『パパとムスメの7日間』(TBSテレビ)

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2007年8月17日 (金)

カルビでロースでタン塩でミノでユッケでビビンバお願いしますっ。(深田恭子)VSこの水蜜桃胸上司(仮)め~。(伊東美咲)

「山田」「ファースト・キス」に続けとばかりに「山壁」も11.1%である。

なんか、信憑性の薄れるゾロ目大会だな。

今回、演出は林徹が相変わらずのスランプ状態、お話もすべて焼き直しのつなぎあわせなのだが、脚本が脚本協力から昇格の新味があった。脚本家は映画『地下鉄にのって』(2006)のアナザーストーリードラマ『もういちど地下鉄にのって』(テレビ朝日・岩田さゆり、真木よう子、能世あんななどが出演)を担当したシナリオセンター出身の脚本家である。ま、新人さんですな。

で、『山おんな壁おんな・第七話』(フジテレビ・070816PM10~)原作・高倉あつこ、脚本・立見千香、演出・林徹を見た。このドラマをシチュエーション・コメディーとして見ると一応、変化球である。ま、ネーミングすると「主役あるいは登場人物の不在」というカテゴリーになるだろう。実際に主役が登場しないこともあり、いずれにせよ、いつもと違う展開が期待される「手」なのである。もちろん、ドラマが主体性を持ってそうすることもあるが、「Q」のように出演者の都合で山田涼介は別撮りね・・・ということもあるような気がする。

で、この「手」は常套手段であるが、ほぼ同じ「手」として「主人公の移動」という「手」がある。出演者の活躍する舞台を変えるわけである。今回の「山壁」はこの「手」を同時並行で使っている。まあ、携帯電話ができて、いくらでも無理のない展開が可能になったしな。

「劇的状況」を作るということではこれほど安易な「手」はないのだが、ま、マンネリでスランプの演出家には気分転換になったかもな。

さて、「手」の使い方がまた定番である。「地方出身者で都会で暮らす年頃の女性が故郷の家族の危篤で帰郷する」という「定番」である。一万回は見たな。

さらに「これが実は家族のウソという使いふるされた」展開。一万回は見たぞ。

「そしてお見合い」である。一万回・・・もういいか。

一方、主役(伊東)不在の本来の舞台(この場合、都会の老舗百貨店のバッグ売り場)では主役がいないことでいろいろとピンチが作りやすくなる。まあ、ウルトラマンがいないのでイデ隊員がマルス133を・・・その例え中止。ま、いつもは主役が処理しているモンスター客の来店とか・・・来た来た来ましたよ。で、他のレギュラーメンバーは困り果てるという展開なのだが、ここはほぼダブル主演(タイトルバックで「ナースのお仕事4」の観月ありさと安達祐実を連想するのだよなぁ)の毬谷まりえ(深田恭子)がいるので問題ないのだった。っていうか、店員としてはまりえの方が有能だし。もちろん、まりえはのしあがってやるキャラではないので成功しても控え目である。このあたりを嫌味なく演出するのは難しいし、そういうデリケートな感覚を伝えることが演出の基本である。スランプの時はこういう基本を手堅く決めていくのが脱出の手がかりになったりする。ま、良かったのでは・・・。

そして焼肉屋で山おんなと中山おんな(小池栄子)が密談である。ここでバストとバストのサービスがあるが控え目。クローズアップがごまかしの手段になっていることに叛旗を翻す演出とかすれば微笑ましいのになぁ。ズーム・インしてぇぇぇぇ。

さらに、テレビ出演で地方にまりえ主任の画像が送られる。すでに嘘つきコントも終っているのだが、「ゆっくりと休め」という上司(谷原章介)の勧めで残留している主役としては腹立たしい気持ちに・・・。

ここで、谷原は善意なのか腹黒なのか、無関心なのか微妙なのだが、ここまでキャラを立たせてこなかったからなぁ・・・。ま、がんばった方か。

とにかく、幼馴染の昌平(西島秀俊・今回は冒頭で主人公の妄想のザイルを切断墜落させる)や、両親など津軽弁コントが続くのだが、脚本家はトーホグの人なのかもね。そうかもね・・・であった。初恋の人がオカマは・・・最近、時効警察で見たパターンの方が笑えましたけどね。一万回・・・はウソだが。

そして、伊東美咲のサービスはオチへの伏線であるかなり理想的な見合い相手による偶然のおっぱいむにゅなのであるが、また、クローズアップかよっ。・・・ま、いいのですけど。

ま、主人公の両親もいい味出してたが、いとこ(佐藤二郎)が控え目の演技でオチにつなげるのである。

「お見合い断る」→「先方に断られる」→「理由・貧乳」も一万回・・・。しかし、佐藤の牽強付会ではあるが納得できる範囲の再登場でもう一度落とす。もちろん、爆笑はおろかクスリともしないが、工夫はあって、ニヤリとはできるのである。

「貧乳で見合いに失敗したことがばれた」帰ってきた主人公を「また鼻がふくらんでます」といつもの言葉で迎え入れるもう一人の主人公。ま、がんばってきれいにまとまったようですぞ。ま、暖かい拍手は贈りたい。へばっ。

関連するキッドのブログ『第六話のレビュー

土曜日に見る予定のテレビ『受験の神様』(日本テレビ)・・・・って24時間テレビでお休みかーっ。その上深キョンママなのかーっ。『ライフ』(フジテレビ)

ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。

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2007年8月16日 (木)

ステキな大人の女性になるのは無理なので宇宙の塵となるのです。(綾瀬はるか)

お盆なのか・・・。記録的な猛暑なのか。それとも地震なのか・・・。はっきりしてもらいたい。ね、眠い。眠いけど暑くて揺れて眠れないキッド。ついでに主人公はデートの途中で寝る・・・。なぜか視聴率は11.3%である。つまり、お盆なのに田舎に帰らず、デートなんかしている呪いなのか・・・。

じっくりと理由の分析はしていないのだが、「だめんずうぉ~か~」的なものは視聴率が取れないという観測結果がある。ま、ダメの烙印押されているものに女子の皆さんが興味がない・・・ということはあるだろう。

基本的にダメ男に惹かれるダメ女(自分ではそう思っていない)の話はダメだということなのだな。実は「ホタルノヒカリ」はある意味、逆の要素を持っている。ダメ女に惹かれるダメ男(設定としてはイケメンだけれども)の話である。この辺りにもコメディーとしては秀逸なのに視聴率を獲り損なっている要因があるかな・・・。

ついでに・・・ダメ男という意味では夏休みなのにデートする相手のいない男ばっかりの職場。人のデートの邪魔しにくる奴。どう見ても役不足の板谷由夏に恋愛相談する奴。ダメ女の片付けない茶碗を洗って離婚届けに判を捺す奴。スイカに話しかける奴。ストレートにだめんずうぉ~か~に見えないこともない。

世間はこの微妙な違いが解らないことがある。勘違いさせてしまうのも作り手の責任なのです。

で、『ホタルノヒカリ・第六話』(日本テレビ070815PM10~)原作・ひうらさとる、脚本・水橋文美江、演出・南雲聖一を見た。ヒモノ女→ヘビ女→カメ女→タイヤ女→オオカミ女→カオナシ女ときて、ただの女である。キブアップか、ギブアップなのか。文美江の根性なしっ。・・・ま、いいか。テンメイ様のところではいくつか、このドラマの文美江的要素としていわゆるひとつのニューミュージック的引用を指摘していて、キッドとしてはコメントでいくつかの連想曲を挙げている。ま、ユーミンとか、呉田軽穂がらみで「春よ、来い」(瞳閉じれば君の面影)とか「経る時」(早春の枯れ木を見る窓辺の老夫婦)とかであるが、基本的には部長(藤木直人)がらみで発生するのがポイントだ。つまり、文美江的には藤木直人はニューミュージック世代的おじんなのであるが・・・それは明らかに違うだろう。

も、も、もう少し、ヤング・ジェネレーションだと思うのね。っていうか、このワクの特性がなんか、ニューミュージックにノスタルジーなものを感じる世代的香りがするってことなのかもしれませんがね。

で、「ただの女」である。もう、これは、アレですよね。チューリップの「青春の影」ですよね。

君の心へ続く長い一本道という何が何でもとにかく愛したいという欲望がいつも僕を勇気づけたという男のやりたい根性を美しく歌い上げたこの一篇の名曲。もう、愛を知れば涙で風の中に佇んで大きな夢を追いかけて恋は愛のかけはしで・・・というもう強烈に恥ずかしーッ名曲です。そして強烈なオチ「今日から君はただの女」でございます。そうです。「ただの女」はこの引用であると妄想できるのです。

ま、妄想といえばスパムコメントスパムTBが繰り広げる「○○の内緒プレー」とか「××が▽▽を強要」とか「凸凸が凹凹を◎◎」とかいう毎日毎日ご苦労様です的な職業的妄想はさておき、「藤木直人と綾瀬はるかが同棲発覚」で記者会見となり「上司と部下がたまたま大家と店子だっただけです」ですむのかどうかが、このドラマの分水嶺なのではないかと思う。

キッドはすまないと思うので、メチャクチャご都合主義のロマンスとして片付けるか、男と女の微妙な蓼食う虫も好き好きの表現になるのか、ここがネックなのである。

もちろん、できれば後者であってほしいのだが、蛍(綾瀬)の言動に対する部長のリアクションが微妙なのである。

「ただの女」になったホタルにタオルケットをかけてあげる部長。ここまで部長は蛍に男としてまったく意識されていなかったのだが、直前に泥酔してうつ伏せ膝枕攻撃を敢行する。仰向け膝枕と違って、「甘え」のポーズと同時にすぐに局所愛撫や、なだれ込み正常位に移行できる危険な体位である。そこで蛍は「部長も男なんだと思ってドキドキしました・・・」と言うのである。しかし、そんなこと言っているということは対象外宣言をしているも同じなので部長の男心はズタズタです。

いや、ま、部長はね、奥さんに男と逃げられて、もう充分ズタズタなのですが、もしも「AがダメだからBにはいけない」的な思い込みの激しいタイプだったとしても若い女に「部長に男を感じませんから・・・るるる」なんて言われたらズタズタのボロボロですからーっ。

「バレたら大変なことになる出て行け」と言わないで蛍の「絶対にばれないようにしましょう」宣言に同意する部長。蛍とマコトのデート結果に一喜一憂する部長。こんなアホ宮でも健気に生きている。できれば幸せになってもらいたいんだか・・・おおっ、アホ宮のくせに一丁前にバストユレユレじゃねえかっ、こりゃ、独り身には堪えるね、今夜も悶々かよ、オレは自分の理性が憎い、マコトなんかにマコトなんかに渡すのはちょっと惜しいだか・・・不可解な中年男心は複雑なのよーっなのであった。

ま、二人がデートしている間にお片付けをする部長。職場では伝票の収納場所などを把握している部長。きっと別れた元妻が「ちょっと今月ピンチなの。何にも言わずに100万円都合して・・・」なんて言われたら都合してしまいそうな勢いだ。部長・・・聖人伝説かっ。

ああ、部長、ステキだよ、部長。二ッ木(安田顕)が惚れる気持ちが分かってきたよ。きっといい奥さんになれるのに・・・ああ、男か。

つまり、「君とボクの家へ続くあの道を確かめて今日からボクはただの男なんだもん」なんだろう。部長。蛍とのゴールを目指すのだろう。部長。そ、そうだって言ってくれ。

ま、それはさておき、マコトと蛍は「遊園地デート」「ドライブ」「リベンジ遊園地デート」とラブラブバカップル夕焼けチューで「ありゅにゃぎゃとうごじゃりぃましゅたぁぁぁん」なのだった。・・・おいおい、端折りすぎだろう。原作ファンとしては失敗ドライブだったけど最後はとっておきの夕日の見えるお気に入りの場所でしっとり~は~?の絶叫が聞こえた。

まあ、なんだかんだ言ってそういう神秘的な場所はロケハンしても日本のどこにもなくなってしまったし・・・でっちあげる力もこのスタッフにはなかったということだな。ネットでムダなスピンオフ作っているヒマあったら本編のこういう部分に力注げばいいのに・・・と思うキッドだった。

つまり、文美江の時代感覚は10年くらいアバウト、綾瀬と藤木がキャストとして強すぎる。ここがこのドラマのウイークポイントであるのはもはや明白だが、それでも綾瀬が可愛いからこの際どうでもいいやーっ。ドライブOKのメールなしでもドライブは可能なのですかっ。

それにしても二夜連続愛しい男にちゃっかり添い寝である。昨日はマキマキ、今日ははるか、見せ場マニュアルか。見せ場マニュアルなのか・・・。それにしても相手が部長なら・・・。二夜連続類俳優が添い寝されちゃいましただったのにな。(藤木は映画「花より男子」(1995)の花沢類でデビュー。ちなみに司&つくしは谷原章介&内田有紀である。ま、今の小学校六年生が生れた時の話ですけど)

関連するキッドのブログ『第五話のレビュー

地獄の門に達したサタンは二体の怪物に遭遇した。二人は境界の番人であった。一人は上半身が女、下半身が蛇。一人は漆黒の闇夜のような暗黒の影を纏う鬼だった。サタンの前に影鬼が立ちはだかる。一瞬即発の刻、蛇女がサタンと影鬼の間に身を投げる。

「サタン様。我が君。我をお忘れか。この姿では是非もなし。ただ情けなしや。ただ口惜しや。かって我が君の寵愛を受けた輝きも今はなく・・・忘れ形見もかようになりはて・・・」

サタンは思い当たり、囁いた。「すると汝は・・・。もはや、名前さえ封じられたか。あのものの惨さとはこのこと」

蛇女は叫んだ。「あのものに与えられた名は罪でございます。そして、我の産みし、サタン様の御子は死と名付けられたのです」

サタンは冷ややかにわが子を見た。「あのものの仕打ち・・・胸に刻む。二人ともまいれ」

こうしてサタンは地獄の門を突破した。同時に「罪」と「死」が地獄の外の世界に出現した。

この模様を全能の目で見るものがいた。言わずと知れた神である。

神はもっとも愛する一人の天使をふりかえった。

「どうだ。あの者は懲りぬだろう」

美しい天使は微笑んだ。

「あの者はこれから神でも天使でもないものを誘惑するのだ。ただこの手にあるというそれだけの理由。この手から何かを奪い、復讐したいという一念によって」

汚れなき天使は質問した。

「誘惑されたものはどうなるのでしょうか?」

「誘惑されてしまうだろう。あの者は神をも怖れぬ愚か者だが天使の中で一番の智恵者であったから」

「すると誘惑されたものはあなたを裏切るのですか?」

「裏切るのだ。そして罰を受けねばならん」

天使の顔に曇りが生じた。

「それでは・・・」

「哀れだと言うのか。神を裏切った者に情けをかけると・・・。ならば、いつか赦しを与えることにしよう」

「どうか、その使命は吾におあたえくださりますように・・・」

「汝が・・・罪を購うと申すか・・・神は全能なる故に・・・その願い許す他あるまい・・・」

(ミルトン「失楽園」より)

金曜日に見る予定のテレビ『山田太郎ものがたり』(TBSテレビ)『スシ王子』(テレビ朝日)

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2007年8月15日 (水)

お前・・・本当はいいやつなんだな・・・(堀北真希)VS自分で復讐するしかないのよ・・・(木南晴夏)VS・・・・・・。(市毛良枝)

今年もまた敗戦記念日がやってきた。なぜ美辞を使うのかは明白だが、終ったのでは責任がなく、やはり負けた責任を誰かが問われるべきだよな。そうでないと失敗はくりかえされがちだからな。・・・また負けるぞ。

今回のレビュー順。①「花君」→14,7%(見事な安定ぶり)、②「Q」↗10.3%(ハルハル登場)、③「牛」↗*6.7%(ふはっ)

「花君」は楽しい。「Q」はまたガッカリテイストに。「牛」・・・・・・・。

で、『花ざかりの君たちへ イケメン♂パラダイス・第七話』(フジテレビ・070814OM9~)原作・中条比紗也、脚本・武藤将吾、演出・佐藤源太を見た。今回は瑞稀の葛藤がいつになく丁寧に描かれている。「佐野(小栗旬)にもう一度跳んでもらうために男装までして転校してきた・・・佐野は跳んだ・・・もうここにいる理由がない・・・本当はいたいけど・・・」という男・瑞稀の乙女心。もちろん、一番激しく反応するのは中津(生田斗真)である。「嫌ーッ。瑞稀がいなくなるなんて凹むーッ」なのであった。中津人気はなかなかに高まっている。「花男」でつくしをただ誘惑するためだけに現れた嫌な男と違い、二枚目半で、女の瑞稀を男と思いつつ、一目惚れ、片思い・・・という笑わせてくれる役できっちり同情票を集めているのである。回を追うごとに「女を男だと思いつつ愛してしまう」真剣さはエスカレートしているようだ。今回もこまり(黒瀬真奈美)は男・瑞稀のためにふられてしまうのだが、それをなぐさめるのがエア・肝試し大会デートを終えたひばり(岩佐真悠子)である。こちらも回をおうごとに哀愁を帯びてきた・・・キッド的には・・・「一緒に泣いてあげてもよろしくてよ・・・」ひばり・・・何がお前をそうさせるのか。

ま、いろいろなサービスのある「花君」なのだが、今回の「やおい」サービスは佐野と神楽坂の玉子酒キス。放心常態の神楽坂・・・本当はいい奴だったのに・・・また、違う感情が芽生えてしまうのか・・・。

賛否あると思うが、テレビ番組やコミックの定番に対するパロディーはキッドは楽しいので今回の「お化け屋敷」展開や、「絶対抜けられない肝試し」展開、「学校の怪談」展開、「ゲゲゲの鬼太郎」展開、「チャイニーズゴーストストーリー」展開・・・まあ、つまり原点(出所)がわからないほどにマゼコゼの展開は意図的なものかどうかは別にして、サービスに対する熱意のようなものを感じる。この熱気が低調クールながらも視聴率1位をキープさせているのだな。

「抜けられない肝試し」はキッドの記憶では「うる星やつら」が原点だと思う。賞金を得られないように最後は落とし穴・・・。夏になれば「怪談」は定番だし、トークショーでもスタジオ天上に幽霊人形を仕込んだりして・・・そういう姑息だけど・・・楽しんでもらいたい気持ちは大切にするべきだよな。肝試しで「泣きべそ」も定番なので(例・井森美幸・・・例が古っ)イケメンもどきの誰かは鼻水足らして泣いたりしてもよかったと思うよ。

この季節、「チャイニーズゴーストストーリー」が見たくなるんだよなぁ。あの不思議なテイスト。チープな肌触り。集団ぬりかべあたりのムードはそういう感じ。

それにしても毎回、マキマキの花柄ビキニをあらすじに盛り込むあたり、もうサービスというものが解っているスタッフ・・・と思うのはキッドだけですか? 一月おくれの七夕って旧七夕なわけだが、このあたりが大阪テイストのワリに都会的なのかしら。・・・このツッコミはほとんどの人が解らないと思うぞ。

Hcinhawaii0252 ごっこガーデン・夏の海辺セット。お気楽腕枕は腕しびれるのがイヤなんだよねエリ斗真ちゃんは授業参観に思いいれがあるのかしら、ウチだと父兄よりもシークレットサービスの方が多くてご迷惑をかけたみたいだけど今日は久しぶりに萌えそうデス

Newimage Hcinhawaii0253_2 アンナきゃははは。ドラマはバランスですよねまこ翠ちゃんの萌えはぼぎゃんデスみのむし佐野もいいけど中津もねー。バランスとれてます

で、『探偵学園Q・第七話』(日本テレビ070814PM10~)原作・天城征丸(他)、脚本・大石哲也、演出・位部将人を見た。前回、そこそこフレッシュな感じだったのにまた、低レベルの予定調和である。「罪を逃れた罪人への復讐が動機」は古典なのでもう少し工夫が欲しい。まあ、単に「人は復讐したければするが良い」とキッドが信念しすぎているのかもしれませんがね。

代議士の娘で女優(すほうれいこ)が殺害された。死体を発見するスタッフの一人がハルハル(木南晴夏)でいわば登場したとたんに犯人と判る出オチである。序盤は控え目この上ない態度である。「様子を見に来たら・・・死んでいてひえーっとなりましたのでございます・・・」なのだった。そんなこといってもハルハルですから・・・キッドは信じないっ。

一方、疑われた犯人はライオン丸G(波岡一喜)である。どうやら、キンタ(要潤)と昔馴染みらしい。特撮仲間か・・・。根っからの悪でダメな奴のライオン丸G・・・「たっ恋」では亀梨をいじめたために石を投げられていた・・・罪を憎んで人を憎まずのキンタは一肌脱ぐことにしたのだった。・・・ここだ。こういうテイストはどちらかといえば猟奇殺人というか、サイコ・スリラーには合わないのだよなあ。こんなこと言ってるぬるい登場人物を真っ先に殺戮してこそのエンターティメントだから・・・。ま、それはそれとして。

それにしても神木くんのタイトルに使われているスチールってやや意図的なものを感じるよな。確かに美少年としてはややアングルや表情によって辛いところもある神木君だがよりによってあんなダンゴ鼻なスチールを使うなんて。山田涼介がからんでいるだけになんとも怪しい演出である。今回のミステリーよりよほど裏がありそうだ。

で、リュウ(山田)は別パート。コンサートか・・・? ともかく、出生の秘密がらみで冥王星と会っているのだった。「Qクラスの仲間には手を出すなっ」って悪の組織と縁を切ろうとしている人間のセリフじゃないし、そんなこと言って手をださないなら悪の組織ではない。・・・ひどいセリフだな。

すでに公務員の悪事は日住茶飯事となってきた。キッドの父親などは共犯者のいる犯罪は必ず露見するので汚職には限界があるという主張をしていたが、もはやそういう性善説的言動ではおさまらない社会になっていると思う。着服や、横領が日常化すれば、傷害や殺人の隠蔽などとの境界線はどんどん接近していくのだ。

というわけで権力内部の身内の犯罪の隠蔽工作が犯罪者を無罪放免し、その事実を偶然知った被害者遺族が復讐するという・・・もう明治時代の筋立てにもそれなりに価値はある。しかし、「犯罪の被害者の遺族が犯罪の加害者に同様の被害を与えることは同列」にはキッドは拒否権を発動したい。そんな「クソミソな結末」は断固拒否するぞ。

もちろん、「殺した奴をダレも殺さないからアタシが殺した。ただそれだけのことよ。いいとかわるいとかじゃないでしょ。それは・・・ホーッホッホ」くらいのことをハルハルに言わせてやって欲しいよな。すごい悪な美しい復讐者ができるだろうに。

陳腐な子供たちの論理に説得されてしまうハルハル・・・悲し。

ともかく、警察がきちんと現場検証や死体解剖を行えば探偵の出る幕のない事件は解決したのだが、見所が星野源と志田未来の会話だけって・・・ひどいシナリオだな。たぶん、アドリブだしな・・・。

最後にライオン丸を説教する仮面ライダー。しかし、善悪の区別のつかないものに善悪を説いてもムダなのだが・・・。そして、事件を隠蔽していた父親を野放しにしていたという意味ではキンタも実は犯人隠匿の一味なのである。まったく、これだけキレイに論理破綻している話も珍しい・・・そうか・・・わざとなのかっ。

で、『牛に念仏を Love&Farm・第七話』脚本・金子ありさ、演出・本橋圭太を見た。ううんとね。この牧場はね。どうやら伝統とかないのね。村おこしで作られた遊園地みたいなものなの。でね。競馬が好きな人とかがスタッフやってるの。ま、ディズニーランドでいうとキャストだけどね。で、アトラクションとして「牛が死んだらステーキ」とか「帰るって言ったらビンタ」とか多数用意されているの。学生さんに大人気なのっ。・・・ウソだけど。で今回はかねてから死にそうだった田中圭の競走馬が自分の命よりも好きなお母さんの市毛良枝が死にました。死ぬ死ぬ詐欺じゃなくて良かったです。その後でみんなと星を見ながらおしゃべりできてお勧めの「ある女牧場主の死・伝説コース」いかがでしたでしょうか。キッドはなんか、無駄死に・・・って感じましたけど。

関連するキッドのブログ『先週の火曜日のレビュー

木曜日に見る予定のテレビ『山おんな壁おんな』(フジテレビ)

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2007年8月14日 (火)

ドキドキしたりヒヤヒヤしたりワクワクしたら心臓に悪いのです。(井上真央)

夏真っ盛りである。台風がやってきました。

こりゃあ、ヒロインがズブ濡れでカンフル剤的に視聴率アップかーっ。

と思ったら、ヒロイン(井上)は心臓病なのでお留守番。・・・そりゃ、設定ミスだろうがーっ。

本題に入る前に恒例の週末の視聴率チェック。「女帝」↘*8.9%(ゲンは原爆のゲンくらわされたけん)、「山田太郎」↘11.1%(子役VS子役貧乏より戦争の方が強しだったんだと硫黄島)、「スシ王子」↘*6.9%(ゲンと無関係に下げてますがそれが不人気気仙沼)、「はだしのゲン~ピカドン編」18.2%、「受験の神様」↘*6.2%(ゲンをくらっているが本来低水位なので目立ちません)、「はだしのゲン~友子はトモダチ一人もできなかった編」↗20,5%、「ライフ」↗11,7%(あげたーっ、ゲンのついでに見た人100万人くらい)、「風林火山」↘17.8%(やはりちょっともどかしかったよなー、勘助抜きでも戸石崩れはちゃんと見せんとなー)、「パパムス7」↘11,9%(いつも見てるけどおそらく鬼太郎に行った人が300万人くらいか・・・)、ついでに「ファースト・キス」↘11.1%(うわぁぁぁぁ、やっぱりなぁ)・・・以上。

で、『ファースト・キス・第六話』(フジテレビ・070813PM9~)脚本・井上由美子、演出・武内英樹を見た。まず、やはり、ここまでかけもちしていた井上脚本はちょっと精彩を欠いていた。だから、今回、お盆に入って・・・こんなもんだろうと思う。武内演出は強風で飛んでくる看板という得意技を披露したがもっととんでもないタイフーンを見せないと期待には応えられない状況だった・・・ということだな。

まず、ここまで妹・美緒(井上真央)はどちらかといえば偽悪的なところばかりが強調されてその裏にある辛さ・切なさが視聴者の想像におまかせだったということを指摘しておく。心臓病ならではの描写が不足しているのも一因だ。今回でいえば発作に対応するためのニトロールRの紛失が重要な要素になってくるのだが、それもいささか手垢のついた展開に終っている。いわば、ベッドの下に落ちた書類を取ろうとしてヒロインが意中の人と頭をぶつけてしまうレベルなのである。

きっと視聴者はもっとゴージャスなものを期待しているのだよなあ。

たとえば台本の練りこみの問題がある。脚本家が優秀な能力を時間たっぷりに使うというのはゴージャスなことだ。これがかけもちで殺がれていることは明らかなのである。たとえば今回、はるな(酒井若菜)は「ニトロがそんなに大事なの・・・」と言うのだが、かって若菜は発作を起した美緒と二人きりだったことがある。その後、美緒は病院にワープするのだが、明らかにはるなは命の恩人だった・・・そうでないという説明がない限り・・・しかし、そのことがあたかも失念されたようなセリフ・・・これが何か重要な仕掛けでないとしたらものすごい脚本ミスである。キッドは甲子園準決勝九回裏一点差の二死満塁でライトフライを落としたくらいの痛恨のエラーだと思いました。勝(阿部サダヲ)に「世界で二人きりになっても絶対あんたとは寝ない」などと言っている場合ではないだろう。

前フリによるシラケといえばやはり、最高に辛いのは秋生(平岡祐太)の心理であろう。ここまで、秋生は蓮子(松雪泰子)に気のある素振りを見せてきたのだが、それはすべて擬態というか、尊敬する先輩医師への憧憬だったという展開である。そして、これまでまったく恋愛対象として見ていなかった患者・美緒の告白に対してそれを受け入れるという態度に出たのである。もちろん、まだはっきりとした恋愛宣言ではないが、もし、そうでないとするとそれはそれで悲惨な展開なのであり、やはり、美緒が秋生が好き、秋生が美緒を好きということになったわけだ・・・それってやはり平岡祐太には荷が重い気がするのですが・・・。

今回、唐突に蓮子の上司(柴俊夫)が登場する。これは蓮子の過去(患者と恋愛、患者死亡)を強調するためのテクニックなのだが、これがまたウルトラデラックススーパー唐突である。このドラマ、出てくる登場人物の第一印象すべて悪しという遊びをしているらしいがそんなことに何の意味があるのだろうか。

同様に兄(伊藤英明)のアシ仲間(蕨野友也)が「話したいことがある」と訪ねてくるのだが、ついにそのエピソードは据え置きである。これは思わせぶりがすぎるだろう。第一、兄に何があろうと興味がない魅力のないキャラにしておいてそんな伏線は無意味だ。

さて、今回は台風である。東京を直撃することは耐えてない台風だが、来たら来たで予想もつかないことが起るはずである。そういう凄いことを見せた上で恋愛ドラマであるという手法は思いもつかないことなのだろうか・・・とキッドは考える。

増水して兄のバイクは河に流される。風でビルが倒壊して秋生の車は下敷き・・・。

そういうことがないんだよなぁ。ともかくシーンは一流(劇団ひとり)の家、病院、台風直撃の街。これだけである。「ニトロ」が消えて、病院にはある。そこで妹思いの兄が一流の家から病院へ。そして突然、美緒に恋した秋生が病院から一流の家へ。このすれちがいを描くだけで、シンプルだが、前フリがうまくできていればなかなかに劇的だった。

しかし、ここまでがモタモタしているので乗れないのである。

途中のアクシデントが象徴的なので言及しておく。バイクで病院へ向かう兄は立ち往生している車を発見して追い越して停まる。そしてパンク修理を決意。車中に病気の子供を発見する。・・・この順序が決定的にダメだ。まず、妹のクスリ確保は一刻を争う事態である。だから、兄はバイクを止めない。そうでなければ兄はバカがすぎる・・・のである。さらに妹の病気の深刻さも無視されるのである。だから、ここはパンク車の女がバイクを無理矢理停めなければならない。それによって転倒して負傷でいいのである。女が謝りつつ状況を説明、子供の病気を知り、兄はパンク修理を決意。車を送り出して、看板に衝突というダンドリでなければならない。兄はお人好しでバカだけれどそれなりに魅力的な人間になるだろう・・・。今回の描写では単なるバカである。つまり、ここに来るまでもこの手の描写にことかかなかったのだな。だからジリジリと客は逃げるのだ。

そして、雨の中を車で一流の家に向かう秋生。ここは走り屋の若きドクターとして「湾岸ミッドナイト」しなければならなかっただろう。前方で追突事故が発生、凄いテクニックで切り抜けるくらいの描写があってよかったのである。そしてけが人を無視してクスリを届けに行く感じ。だって台風でいつけが人が来るかもしれない外科系の当直医が私用で病院を抜け出すというのはそういうことだろうから。そのぐらい押してやらないと秋生はキャラとして立たない。なにしろアユタなのだから・・・。

ま、いいか。とにかく、美緒は恋をして笑顔を見せ、兄もうれしくなった。そしてそれでつづくにすればいいのに、心底萎える兄のナレーション。これは脚本家の孤独な賭けなのかもしれない・・・とふと思うキッドだった。

関連するキッドのブログ『第五話のレビュー

水曜日に見る予定のテレビ『ホタルノヒカリ』(日本テレビ)

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2007年8月13日 (月)

にょほ~んではなくて女犯じゃっ。禁欲伝説なのじゃ。(Gackt)VS桃を食べて食べて食べまくり伝説なのよーっ。(新垣結衣のような舘ひろし)

夏ドラマは女の子のヒトリゴトが多い。モノローグっていうか、ナレーションなのだが、なんとなく、久住小春の「きらりんレボリューション」(テレビ東京)を連想するアニメ声っていうか、そういう感じのものが多いのだな。筆頭は玉の輿妄想爆発の「山田太郎ものがたり」の隆子(多部未華子)の「玉の輿にのりたーい!」の時の声だな。そして「ホタルノヒカリ」の蛍(綾瀬はるか)も「ビバっトモダチ関係ーっ」とか叫ぶときにきらレボ調になっている。他にも初回の「ファースト・キス」の井上真央とか、「花君」のマキマキも「さの~」と云う時とか・・・。

しかし、なんといっても最大の予想外なアニメ声は舘ひろし・・・だと云えるだろう。ガッキーではなくて舘ひろしだ。もちろん、この場合はナレーションではなくて「先輩~っ」とか叫んでいるわけだが・・・。

いよいよ、来週最終回なのだが、舘さんが男に本当に戻れるのか・・・ある意味、心配だ。

で、『風林火山・第32回』(NHK総合・070812PM8~)原作・井上靖、脚本・大森寿美男、演出・東山充裕を見た。で、例の如く、シナリオに沿ったレビューはikaama4様におまかせしまーす。

Shinanoechigo1550 さて、今回は戸石城の合戦なのだが、主人公の山本勘助(内野聖陽)が越後に潜入中に軟禁常態になり、自分が不在の間にいわゆるひとつの「戸石崩れ」が起きてしまうという非常にもどかしい状態になるのだが、こっちももどかしいわい。この後、NHKは「NHKスペシャル・鬼太郎が見た玉砕・水木しげるの戦争」というつげ義春原作の「紅い花」テイストのドラマを放ち、なかなかの大傑作なのだが、マンガを書く70年代の水木のソフト・ホラーの世界とマンガとして描かれる「総員玉砕せよ」という太平洋戦争戦記のドラマが交錯して・・・傑作ではあるけれど・・・ストレートに戦争を見せろよっと思わないでもない展開で、思わず「ふはっ」と言ってしまいました。香川照之が水木さんに病的にそっくりで・・・などレビューしたい気持ちもあるのですが、相当に時間をとられそうなので断念しました。

さて、戸石城の合戦の模様は越後の軒猿(忍者)がお伝えします。

「そもそも、武田晴信は・・・葛尾城攻めを目指していた模様。ところが真田の草(忍者)の報告で村上義清が戸石城に出陣したと知り、およそ一万の軍勢により戸石城の包囲戦に作戦を変更したのです。しかし、真田の草の報告には疑わしき点がございます。真田の忍びは一筋縄ではいきませぬからな。晴信も甲斐乱波(忍者)を使って村上方の動向を探索しました。すると村上義清は景虎公の叔父殿である高梨勢と対陣中という報告がありました。

さてさて、村上は南に真田を先鋒とする武田勢、北を高梨を先鋒とする越後勢に挟まれた状態。まことに苦しい立場でございますが、総兵力はおよそ五千。地の利を得れば勝機はございます。

そこで戸石城に五百の兵を置き、およそ千を高梨との対陣に割いておりました。高梨も武田方から勧誘を受け、旗色は武田になびいておりました。

窮した村上が持ち出したのが信濃守護の小笠原長時の仲立ちでございます。噂では林城落城の後、小笠原様は京都に落ち延びて行方もしれませぬゆえ、偽の書かとも思われますが、信濃守護として信濃勢の共闘を図ったというものでございます。もちろん、越後(景虎)の意のままでございますれば、高梨は中立を宣言いたしました。

さて、武田は戸石勢を少数と見て、力攻めをかけてございます。

最初は九月九日の夕刻でございました。一気呵成に攻めかかる武田勢は山城である戸石城の難攻不落ぶりに驚愕いたしました。矢攻め、石攻め、岩攻めと奇策に合い、なんと初日で三千ほどが兵を削がれてしまいました。

戸石城に意外に大軍が潜んでいると考えた武田は兵糧攻めに切り替えます。しかし、戸石の城に篭る兵力は少数。また水の手(井戸・清水)も豊富なのでございます。およそ10日あまり、包囲した結果、効果を見るために九月二十二日原美濃守勢に南側の搦め手から攻めさせたところをまたもや奇襲され、三千を失いました。

残り四千となり、武田勢は退き陣を決意しました。そして引き上げを開始した十月一日、ひそかに集結した村上勢四千が襲い掛かったのでございます。引き際は危うきと申す通り、武田勢は敗走の有様、横田備中守、小沢式部、渡辺出雲守など名だたる武将を含めおよそ一千が討ち死に。・・・しかし、晴信は影武者を巧みに用いて、甲斐に引き揚げるとみせて諏訪・上原城に逃げ延びました。また、村上勢もまた深追いはしなかった模様。・・・村上も削がれ、武田も削がれ、まあ、総じて申せば、真田の思惑通りの戦になったと存知あげます」

景虎「ふむ・・・ご苦労だった・・・褒美をとらす・・・近う寄れ・・・も、そっと、近う」

軒猿「・・・あ、お舘様・・・な、なにを・・・」

景虎「女犯を絶つとな・・・男の香りが恋しいものよ・・・」

軒猿「・・・あ・・・はうぅん」

で、『パパとムスメの7日間・第六話』(TBSテレビ070812PM9~)原作・五十嵐貴久、脚本・渡辺千穂、演出・吉田健を見た。先週ほどのリズムはないのだが、最終回前のダレ場と考えればまあまあの回でした。パパムス(舘)にとって最大の危機は予算変更のための上司の承認印獲得。しかし、お小遣いの値上げ交渉で鍛えたテクニックを使って見事に予算の15%アップに成功・・・。しかし、どんな会社じゃ・・・。ま、粘り強い交渉とか、他者との比較や、交際費の範囲内などの選択肢から未来への投資というキーワードを選択したパパムス・・・現役高校生の勝利ということでしょうか。

一方、ムスパパ(新垣)はピンチの連続である。妄想略奪愛シンドローム発症中の西野さん(佐田真由美)・・・ある意味、怖いぞ・・・舘も今後が心配だが、佐田も大丈夫か・・・がマイホームに乱入。もはや他人の家庭の平和を乱す侵略者(インベーダー)モードである。ここで伝説の桃の正体(心が入れ変わる成分が含まれているらしい・・・まあ、説明になってないけどね)が分かり、ガッキーの桃食いである。ここがちょっと中途半端だったな、本当に全部食べたと見せる演出で、視聴者がガッキーお腹大丈夫?となるくらいの感じが欲しかった・・・お前だけじゃないのかっ。その他にも「あなたのカレはあなたを大切にしていない発言」で親友と、キスを拒んで先輩と絶交とか気まずいとか嫌なムードになってしまう。来週へのフリは万全だな。

今回はほのぼのファンタジーとしてパパとムスメの久しぶりの登山がある。昔は山で遊んだパパとムスメ・・・いつしか、そんなことも想い出の彼方へ・・・。「嫌いになったのじゃないの・・・ただウザくなっただけ・・・」ニュアンスとしてすごくわかるのだが・・・ウザくなられるのも鬱なムスパパだった。

ああ、もう、さりげなく、股をひらくガッキーも来週で見納めか・・・。なんだか、夏も終わりって感じ・・・。どんだけ~っ。

関連するキッドのブログ『先週の日曜日のレビュー

火曜日に見る予定のテレビ『花ざかりの君たちへ』(フジテレビ)→『探偵学園Q』(日本テレビ)→『牛に願いを』(フジテレビ)

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2007年8月12日 (日)

暗記は演技の基本です。カンペなんて問題外。(成海璃子)VS裏切りものにはオシオキが基本です。幸福なんて問題外。(福田沙紀)

ああ、女王様の土曜日に「はだしのゲン・完結編」をぶつけてくるなんて・・・「パパムス」に「鬼太郎戦記」をぶつけてくるのと同じくらいあこぎです。

しかも、黒い雨をあびてハゲる兵隊さんとゲンが合唱するのと、受験から逃げた子供とダメパパが合唱するのがかぶったりして、しかも後者は志村けんの「カラスの勝手でしょう」だし・・・。もう、日本は平和なんだからぁ。

そして、あれほどの悲惨から立ち直り、数十年後に「女子高生コンクリート詰め殺人事件」を起すこの国で「はだしのゲン」から「ライフ」をリレーするフジテレビ。もう、神様っておちゃめだなぁ。

キッドは戦争を直接知らない子供として育ち、どちらかといえば勉強は出来た。学校は退屈なところだったくらいであったし、なぜなら授業内容は知っていることばかりだったしなぁ。小学校で学ぶ知識など一年もあれば丸暗記できてしまうだろう。中学の学習内容も半年もあれば充分だった。塾にも行かず、家庭教師もつかず、成績は常に学年1位。ケンカが強く美少年。ま、おそらく、一部の嫉妬深いものたちには嫌な子供だったかもしれない。しかし、高校受験の時に3年ぶりくらいに風邪を引き、熱が40度。下痢腹で、数学は足し算を間違えるし、英語は半分トイレにいるという状態。朦朧としつつ国語は満点だったのだが合格点に一点足りずに不合格となったときから神の存在をなんとなく信じるようになった。

あれは、なかなかにこわい存在である。なにしろ性悪で・・・うひゃぁ・・・もういいませんーっ。

で、『受験の神様・第五回』(日本テレビ・070811PM9~)脚本・福間正浩、演出・大谷太郎を見た。初回をのぞけば一番、素直に見れた回だったな。会社コントがこのシャクなら問題はないのである。お互い受験生を抱えるちょっと嫌な上司(西村雅彦)との軽いやりとり・・・これで充分じゃないか。広のパパ(山口達也)の会社コントがやりたいならそういう主旨で最初から企画をたてるべきで・・・ま、実現しないと思うけど・・・広のパパの人間性は子供たちとのふれあいの中で描くべきだったのだな。なぜ、そうしなかったのか・・・不思議だ・・・ウキキ。

それにしても西村雅彦、スシ王子と受験神ではキャラを微妙に変えている。脇役の鏡だな・・・。

さて、今回は要所にしか登場しない受験の女王様(成海璃子)だが、その私生活は神秘のベールに包まれている。考えられることとしては①生まれついての天才 ②両親はいない。おそらく捨て子で施設育ち。しかも、明日香(志田未来)とは違い親の記憶はまったくない状態で施設へ。同世代の明日香は少なからず影響を受けた。明日香が詩人になったのも道子(成海)の影響か・・・。③天才にはありがちなことだが、洞察力、精神感応力、未来予知力、千里眼、念力、テレポーテーションなどの様々な超能力をもっている。そうでないと説明できないこと多し。④現実至上主義のリアリストである。

というようなプロファイリングができる。家庭教師はおそらく趣味とかボランティア活動と考えられる。善意の奉仕であるがエリートであればそうすべきであるという現実の鉄則に従っていると思われる。収入源はおそらく、株式投資で元手は場合によっては非合法な手段で入手しているかもしれない。インド人がフタケタの掛け算が得意などという最近の話題を持ち出すのは脚本家がつい新聞とかを読んでしまうからだろう。

つまり、ある意味で道子は「悲惨な子」なのである。山田家の家族にくらべたら、ずっとずっとかわいそうな子供だ。昔の大人は学がなくてもそのくらいは見抜くものである。そうでなければ農家の哲太はゲンに米を与えない。

ところが、広のパパは相変わらず、「悲惨な子」にタメ口である。ま、バカだからと言ってしまえばそれまでだが、神を怖れない振る舞いなのである。「悲惨な子」にはもっと触らぬ神にたたりなしの姿勢で接するべきなのだ。もっといえぱ「悲惨な子」はそれだけで「尊敬に値する」のである。菅原道真が「神」であるのは悲惨な子だったからというあたりがわかっていないのだな。つまり「悲惨な子」は何をするかわからないのだから、敬語で接するべきなのである。

思えば、広のパパはスポーツ選手としてのコネ入社である。少なくとも勝負事の世界にいたわけでそれが受験戦争の本質をみることができないということはスポーツ選手としてもダメ人間だったことは明白だ。そういう自覚のない人間を演ずるというもっと深みのある演技を期待したい。

今回、かって、友人だった親の中で唯一、受験組だった現在・医師のことを「二人でバカばっかりやってた・・・」と言うようではまだまだで、医師にもブレッシャーがあったことを自分と比較してそれとなく諭すようなセリフにしてあげるといいのになぁ・・・。

医師の子供はその一言でプレッシャーから解放されるのであって、けして広のパパの人間的な魅力からではないのである。もちろん、ごわごわした腋毛の魔力でもないし。

セオリーと例外というのはくせものである。セオリーはアベレージの向上には効果的だが、限界突破には時に例外が役に立つ。要は正しい選択ができるかどうかなのだ。

天才は直観力により、その選択を為す。凡人にはその理由が見えない。

天才がセオリーを無視すると、凡人は非難する、結果的に天才が正しかったと知ると凡人は勝手に解釈をつける。

「暗記じゃなくて勉強する面白さ優先か」→「暗記に決まっているでしょう」なのである。要するに凡人は1を暗記する間に天才は100を暗記するというだけの話なのである。ま、だからといって凡人が100暗記している頃には天才は10000くらい暗記しているのでその差が埋まることはないのですがね。

「セーラー服と紙袋」と題したいような道子のスタイル。家族という言葉に対する異常な反応。オイタを叱る時の施設職員に最高の愛情表現を感じていたと妄想される棒読み演技。ああ、いつまでも先生に教えてもらいたい・・・という医師の息子が今回一番、萌えていたのだな。わかる。わかるよぉ。西園寺義嗣(森本龍太郎)・・・。

手塚由美(須藤理沙)は元ヤンキーなので娘の前で「ぶっ殺す」とか平気で発言。そんな親の子供が中学受験をするなんて・・・物騒な時代になったものでございます。

で、『ライフ・第六話』(フジテレビ・070811PM1110~)原作・すえのぶけいこ、脚本・根津理香、演出・加藤裕将を見た。もう、お分かりの通り、ライフの子供たちは道子ほどではないにしても「悲惨な子供たち」である。もちろん、はだしのゲンから見れば「その程度で悲惨とはいよーっペペンである。父ちゃんが生きながら燃えるんじゃ、弟が熱い熱いと叫ぶのにこらえてつかーさいってどの口で言えるのじゃーギギギ」である。であるのだが、ま、悲惨は世につれ世は悲惨につれなのである。

まずは玩具の仔犬(北乃きい)は父親不在である。そして母親は娘だけでは心が満たされないタイプ。何か素晴らしいことをいつもいつも待っているタイプである。娘のことを心配しながら娘に心を配ることはけしてしないのだ。男女雇用機会均等法から激減しているが専業主婦にありがちなタイプでこの手の人たちはヨン様を追いかけたりする。

つまり、玩具の仔犬は擬似捨て子でその上、成績が103人/105人なのである。ううむ・・・仔犬の下に二人も・・・。

その上、いじめにあっている日々。かなり「悲惨な子」なのでかなり「尊敬」しなければならない。

薗田(北条隆博)は両親についてノーコメントだが片手一杯の根性焼きの跡を見て見ぬフリのできる親だったことは確実なので彼もまた「悲惨な子」だ。

この二人は「悲惨」でありながら、「悲惨」を振りまく側に回らない。人にはそういうタイプもあるのだな。

佐古(細田よしひこ)はもちろん「悲惨な子」だが、たまたま父親がサディストだっただけで跡をついで素直にサディストとなっており、後継者不足に悩む農家には福音である。ま、時々、マゾヒストにスイッチ可能なので白の天使グループに軽く焼きをいれられて至福の時を過ごした。ま、ある意味、救われたのだな。

黒の女王様(関めぐみ)は母に死別。父は病とストレートに神様に意地悪をされている「悲惨な子」である。こういう娘が時に天使のようにふるまう場合があり、こういう時、神の与えたもうた試練が輝くと神が宣伝するので注意が必要だ。そんなのたまたま、黒の女王様が打たれ強かっただけですからーっ。打たれる喜びを知っているので打つ場合も相手の反応を確かめながら、相手の喜ぶ範囲内を目指すことができる優秀なプレーヤー。

相手にけして無理をさせないので、Mの人々に慕われるが、「どM」の人々からは「ものたりない」と思われる可能性を秘めている。

ちなみに「どM」の「ど」は「度を越した」の略です。戦艦ドレッドノートクラスとは無関係です。その場合は超弩級Mと表記します。

さあ、お分かりでしょうか。やはり、「どM」の期待に応えるのは白の女王様(福田沙紀)なのです。もちろん、彼女は悲惨の子であることは明白。あの猫なで声の両親がどのような悲惨を白女王に与えたのか、ガクガクブルブルものでございます。ま、よくあるのが「忙しくてちっとも構ってくれなかった」という手でございますが、両親健在でちっとも子供を構わないなんてこれより悲惨なことがございましょうか。まさに生殺し。彼女が蛇姫様に育って当然なのでございますね。ああ、せめて平成財閥なみにいいじいやを雇っていればこんなことには・・・。後悔先に立たずでございます。

さあ、心に隠された悲惨な子のためにぶっ壊れ、ひしゃげ、歪んだハートの持ち主となった白の女王様。子分たちを使い、玩具の仔犬を監禁。そして黒の女王もターゲットに。アンナ様や、翠様が「羽鳥さん、うしろ、うしろーっ」と絶叫するコントの果てに男性陣が固唾を呑んで見守る次週、乞うご期待ですっ。

ちなみに子分筆頭・アキラ(山根和馬)をリーダーとした子分グループのようなものたちももちろん「悲惨な子」ではありますが、キッドは人権派弁護士ではないのでゴキブリと同じようなクズとして発見しだい殺して山中に埋めてしまうことにしています。あしからず。

おいおい、首謀者はいいのか・・・そんな女王様と社会のダニを一緒にするなんて、クソミソなことはできませんーっ。

関連するキッドのブログ『先週の土曜日のレビュー

月曜日に見る予定のテレビ『ファースト・キス』(フジテレビ)

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2007年8月11日 (土)

「私はあえて逆に行きたいの!(水川あさみ)VSボケナスっ!秋茄子っ!おたんこなすっ!(市川由衣)

おかしさって云うのは難しい。人間は道を極めたいと思ったりするものだが、「おかしさの道」は険しい・・・というより急に断崖なのである。

いつまでも「おかしい」お笑い芸人の困難さはひとつには「ボケの本質」にある。

もちろん、「ボケ」だって一口にはいえないが、あえて今回は「シェーマ(構図)のズラシ」というものだとしておく。悪口の中にヨメに食わせるな・・・というものが混入していればそれは「ボケ」なのである。「悪口、秋茄子、悪口」という連打の中で「ナス」という言葉のシェーマがずれることが「ボケ」なのだな。

で、「おかしい人」はそれをさりげなく言う。この「さりげなさ」が難しいのである。

つまり、芸人あるいは演出家という送り手に対して受け手が構えると、どうしても「さりげなく」できにくくなる。「送り手」は気がついて「よりさりげなく」しようとする。すると受け手はもっと構える・・・。このくりかえしの果てにどんな「おかしい人」もやがて手が詰まるのであるな。

演出家が変わり軽く普通に面白くなった「スシ王子」・・・つまり、肩の力を抜くって大切なんだよなぁ。もちろん、キッドは堤演出の宮古島編だって面白かったのだが、それは「おかしさを求める人の辛さ」をふまえての話だからな・・・。

で、『山田太郎ものがたり・第六話』(TBSテレビ070810PM10~)原作・森永あい、脚本・マギー、演出・山室大輔を見た。そういう意味であえていうと別に「おかしさ」を追求していない人たちの普通の「おかしさ」は心が和む。今回は淋しすぎる顔立ちの水川あさみと勝気すぎる顔立ちの市川由衣がゲストで連続登場するわけだが、おかしなことばかり、気にしているとそんなことまで「おかしく」なってしまうので問題なのである。すぎた美少女が二人・・・ほとんどの人にとってそれがどうしただからな。

裏では「はだしのゲン」をやっている。原爆投下から敗戦記念日までの一週間。この妙に明るい日々で面白いのはそれなりに大変だ。キッドとしては去年の夏にもう充分、あの戦争についての番組は追いかけたので今年は控え目である。CGが上空の爆発というより地上爆発的だったのが気になるがそれでも大迫力。特にゲンの姉の足はみごとな演出で「お父ちゃんが燃える・・・弟が燃える・・・姉ちゃんがもえる・・・ギギギ」というゲンのやりきれなさも胸にせまる。もちろん、キッドは原爆投下はしょうがないことだと思います。

そして、その裏でちょっとした貧乏をネタに恋愛コメディーを演じているのはそこそこ心苦しいことなのだがそれもしょうがないだろう。誰が悪いわけでもないからな。

ついに「貧乏でも幸せになることなんてできるわね」と隆子(多部未華子)が目覚める回である。そのきっかけとなるのが高校の先輩で学生映画監督の小谷(水川)の映画製作。太郎(二宮和也)は映画出演料としてホテル特製のホットケーキの素をもらう。山田家ではそのホットケーキを神棚に祭るのだが、注連縄(しめなわ)の紙垂(かみしで)が例によってチラシである。もう、キッドは大爆笑なのであった。考えようによっては不敬このうえなく、考えようによっては素朴な信仰を見るからなのだな。

今回は子供たちの小さなプールで水着サービスもあり、小谷監督の大林宣彦監督風劇中映画があり、ホットケーキを食べるだけで涙を流すほどの感動もあり、鳥居先生(吹石一恵)の「断られるほど燃えてくる私ってMなんです」宣言あり。忍成修吾のうほっ押しあり、きっちりとほのぼのとして大満足の展開だった・・・。山おんな壁おんなもこうだといいのになぁ・・・。ある意味、林徹もまた「なにがしみじみだか分からなくなっている」のだろうなあ。

で、『スシ王子!・第三話』(テレビ朝日・070810PM1145~)原案・堤幸彦、脚本・佃典彦(他)、演出・丸毛典子も見た。北上して気仙沼に辿り着いた司(堂本光一)、さっそくシャブリ様が知りたがる秘伝の中身である。爪先立ちで後ずさる・・・。間抜けだ。そして次は重いコンダラ展開である。いや、タイヤを引っ張って走るのだった。・・・地面のタイヤ止めにひっかかるのが理にかなっている・・・そうか? というように今回はコネタがサクサクと楽しいのである。煮詰まった演出家が一歩退くだけでいかに、煮詰まってたかが一目瞭然とはこのことなのだ。創作はどこまでも病なのだなぁ。

で、このコネタを一々メモしていくとキリがない。シャブリ様がするだろうしな・・・っていうか、最近、何もかも投げやりだな・・・暑いんだよぉ・・・そうか・・・で、ともかく、市川由衣なのだった。なにしろ、ボケるのである。ま、ビンタはするだろうと思っていたが何度もするし、で父(酒井敏也)はMなのである。いや、板前で酒井ならそうに決まっている。もちろん、渡り鳥シリーズのパロディーなので気仙沼でも地上げ屋まがいの人々との戦いになるわけだが、前回のヒロインが飼われたマスコミから飛び出す野良猫(加藤夏希)だったのに対し、今回は借金苦の親の娘・林ひかりというポジション。河太郎(中丸雄一)はすぐに取り入り「ひかりん」などと読んじゃうわけだが、他にも「漬けの閻魔(らんまではない)」の見習い職人を手懐けていたり、司にもちょっかいをかけたり、八宝菜にパイナップルを入れたりするので侮れないのである。今回からのライバル「赤月真九郎」(葛山信吾)を「まぐろ~」と言ったときにはちょっと笑った。

ライバルというか敵の黒幕・一柳に若林豪・西村雅彦という濃い面子。早く出せばいいのに~なのであるが、「赤月」を呼び出したときは忍者映画テイストである。二人の演技が大マジなので笑った。こうでないとな。

さて、ヒカリのライバルである旅館の女将(秋山菜津子)が全然純情きらりじゃない怪演を見せている。野田秀樹の舞台を終えたばかり、舞台女優的存在感の見せ所である。去年はケラの舞台にも出ていたので「時効警察」に登場するか・・・と思っていたらこっちに出てきたのだった。ま、和服のすそをからげるお笑いは定番といえば定番だが、やっぱり笑ってしまうのだった。

顔立ちがなんとなく似ているような(キッドだからですが)市川と秋山・・・実は母と娘だったオチでも何の問題もないよーっ。ま、そのギャンブルだけでも来週が楽しみーっ。・・・どんな楽しみ方じゃ。

う・・・お気楽様がマジでリタイヤしてるし・・・。今週面白かったのに・・・。

関連するキッドのブログ『先週の金曜日のレビュー

               『なぜかしら、泣きたくなるの。(B-24搭乗員の母)』

日曜日に見る予定のテレビ『風林火山』(NHK総合)『パパとムスメの7日間』(TBSテレビ)

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Hcinhawaii0250 ごっこガーデン・なんでも表紙編集所。お気楽ハンバーグに負けて愛の重みを知る・・・オチは卵黄が良かったのに・・・妖精エリまあ、mariさんが表紙に・・・妖精アンナ山田太郎式ダイエットもいいのレス。なんでも家族と分けて食べたら・・・減量確実。山田一家キャンプに入隊レス!」

Hcinhawaii0251 ごっこガーデン2。妖精まこおおーっ、ジャパンウオーカーってどんだけ歩きまわる気デスかっ。おおーっ、大自然温泉って・・・ちょっと惹かれました・・・妖精・翠干物翠になる前に軽く妖精翠もやってみるのデスーっ。翠はザ・テレビショーの台風に注目・・・危険な匂いがシマス

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2007年8月10日 (金)

つかみどころのある胸ですみませんっ。(深田恭子)VSこのむんずでむにゅむにゅめ~。(伊藤美咲)

うわぁぁぁぁぁぁぁ。林徹演出になった途端のこのトーンダウン・・・すごいな。

ま、キッドと相性が悪いと云ってしまえばそれまでだが・・・。

たとえば、小池栄子がこれ見よがしに伊藤美咲の悪口を言うシーン。まったく素知らぬ顔で聞いていた伊藤が小池が去ったと同時に鼻をふくらませ怒りの形相を見せるのだが・・・だから、そーゆーのは「大奥」だから成立するのであって・・・ここはセリフなりモノローグなりで「聞こえてましたともっ」と押さねば。押さねばならんのだな。そうでないと笑えませんからーっ。奥ゆかしい演出不要ですからーっ・・・ま、意地でもそういう風にはしないのね。

で、『山おんな壁おんな・第六話』(フジテレビ070809PM10~)原作・高倉あつこ、脚本・前川洋一、演出・林徹を見た。今回はつぎはぎだらけのサザエさん展開である。すべての登場人物が魅力を失い、平坦になってしまう演出力って・・・もはや神ワザだな。

その中で「オレの方が先輩なのに・・・」でオシているバイヤーのガレッジセール川田、一箇所だけ「オレの方が先輩なのに・・・」とは言ってはいけないシーンがあり、そこでも言ってしまう。これによってリフレインの面白さは半減する。

ダイナマイッで印象をつけたミッチー、乾杯の音頭をとるシーンがあり、ただ「乾杯っ」と云う。おいおい・・・なんなんだぁ。

唐突にキスするカップルが登場。爆発音に驚く。矢沢心のエアブラのパンクである。恥をかいたらしいデパガ二人組・・・だぁかぁらぁ・・・ここはその現場を見せてほしいの。

もう、このスカした、なんの粘りもない演出に脱力の連続である。

前半は買い物の間に子供を預けに来た昔の女(竹本聡子)の話。予期せぬ赤ちゃんというお約束のパターンだが、「お乳ほしがってるよ~」「いくら巨乳でもお乳はでませんっ」くらいのサービスはないのかよっ。

つづいてだめんずうぉ~か~展開。売れない小説家(登場しない)に貢ぎ、売れたと同時に捨てられた三浦理恵子というお約束のパターンだが、私の胸でお泣き場面で「ああ、ふかふかだわー」と横乳スリスリとか、ナデナデとか、胸の谷間に顔を埋めるとか、サービスはないのかーっ。サービスはーっ。

もちろん、抑制された演出というのも味はある。しかし、「はだしのゲン」でこれでもかと原爆投下の地獄図を描かないとしたら・・・何のための「はだしのゲン」だか分からんだろうがっ。

そして、唐突に「母危篤」である。何の思い入れもない主人公の母の卒倒などで引かれてもどうしていいのか分かりませんがーっ。お約束の伊藤の妄想もなく、深キョンのニセ巨乳サービスもなし。たな卸しも導入部だけ。デパガの山おんな壁おんなはどこですかーっ。どこにあるのですかーっ。

関連するキッドのブログ『10倍面白かった第五話のレビュー

土曜日に見る予定のテレビ『受験の神様』(日本テレビ)『ライフ』(フジテレビ)

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2007年8月 9日 (木)

無理な恋愛関係より心と体に優しい友達関係なのです。(綾瀬はるか)

部長(藤木直人)が会社で蛍(綾瀬)を会議室に監禁した復讐として蛍が部長を風呂場(の脱衣所らしきところ)に閉じ込める。ここで「ガラス越し」のキスのパロディーがある。これが、「間接キス」と「ホッペにチュー」の合わせワザなので、「セカチュー」を思い出したシャブリさんとか、ま、ある程度連想力がないと「キス」のバリエーションであると気がつかない人も多いだろう。

テンメイ様に「ホタルノヒカリ」→「卒業式の定番ソング」→「卒業」から「最終回」を「マコト(加藤和樹)と蛍の結婚式に部長が乗り込み花嫁強奪」というとんでもラスト(大体上司である部長は最初から出席しているし)を予言した手前、かすかな手がかりも見落とすことはできない。それが手のひらの中の淡いホタルの光でもだ。

ここで部長の潜在意識(あるいは無意識あるいは隠された本音)は蛍の愛を求めているのである。「どの口だ」「こんな口」というパタリロレベルの応対でオバQ口をしながら「蛍・・・オレとキスしてくれ・・・」と思ういやらしくも美しい中年男性。ここで蛍が答えれば久我美子(他に例はないのかっ)である。しかし、蛍は当然答えない。・・・しかし、蛍の潜在意識は部長の愛に気がつき、愛を受け入れてもいいと思っている部分がある。だから、頬を差し出すのである。けして、変顔を見せるためにガラスに顔を押し付けたのではないのだ。しかし、さすがに部長には差し出された頬に口付けすることはできない。プライドが高いのである。せめて「唇を差し出さんかっ」と腹立たしいのである。

結果、「ガラス越しのキッス」「頬に唇づけ」「時間差間接キス」という非常に遠い遠い遠いキスになったのである。「キスのようなもの」の表現としてこれ以上遠まわしの例を考えてみたくなる「愛に破れたもの」二人の愛情表現なのだった。

で、『ホタルノヒカリ・第五話』(日本テレビ070808PM10~)原作・ひうらさとる、脚本・水橋文美江、演出・茂山佳則を見た。また、少し視聴率が下がった。もちろん、最大の理由はサッカー中継の後遺症だと思うが、ドラマそのものの水準を考えると、「配役に沿ったアレンジが鼻につき進行が遅い」という要因が考えられる。キッドの予言するオチはさておき、主人公が久しぶりの恋愛にオタオタする・・・という原作のテイストを考えると「恋愛前のオタオタ」に時間とりすぎなのである。だってもう第五回だよ。来週、ようやくデートなのだが、これが第三回でよかった気がする。ようするに倍速で見たいような進行状況である。

恋愛ものが受けない・・・という自信のなさはこのドラマのテーマにも関係してくるが、「セカチュー」「電車男」「結婚できない男」と夏ドラマの主流は「恋愛ドラマ」なのである。ステキな恋愛を見せようとする創意工夫が不足しているから弱気になるのだ。このドラマはそういう意味で当落線上を彷徨っている。主役二人(蛍と部長だ)とそのほかの人々とのキャラクターの魅力の落差が大きいのである。特にステキ女子(国仲涼子)はみんなそう思っていると思うが「無理強い」が過ぎるだろう。とてもまともな着地点があるとは思えない。・・・あったらすみません。滅相もございません。ごめんなちゃい。

さ、ま、それはそれとして「愛しているけどさようなら」というマコトからのシュールな電話を受け取った蛍。即刻、支離滅裂な言動を開始。うろたえるなっ。・・・といってもうろたえます。部長に胸の内を打ちあけたい蛍。このあたりは擬似家族感覚である。「ファースト・キス」のワザとらしい伊藤・井上兄妹よりも、なんだか、ナチュラルな感じさえする部長・蛍の擬似兄妹なのであった。

しかし、もちろん訴えられない。そこでブログに書こうとする蛍。ブロガーじゃなかった・・・ギリギリのネタだけど綾瀬が勢いでカバー・・・掲示板に書き込もうとする蛍・・・ここで実況が激しく熱狂・・・匿名でも書けない恥ずかしさだった・・・そして蛍は現実逃避体勢へ移行。・・・カオナシ女である。

ま、日テレだけに顔面パック女をあえてカオナシ女呼ばわりである。ピンとこない人のためにもう少し大きな黒いタオルを頭にかけておけばよかったのに・・・。どこか別の世界からやってきた己をもたず、言葉をもたない動物図鑑的に分類不能の存在。カオナシ・・・蛍の進化は止まらないのだった。

この後は「自分を好きな人に自分も好きなのに好きと言えない」・・・どこまでへたれなのかっ。干物女的葛藤が続く。三度目の結婚をする新婦に無理矢理招かれた蛍は部長のスピーチにさえ「なにが、ニーチェだよっ、なにがマレーネ・ディートリッヒだよっ」と毒づくのであり変な外人と変な恋愛をしている山田(板谷由夏)の残した変な言葉に「本を読むように恋愛するなんてわからない」とマコトとの鸚鵡返しにひたり「ビバ、困難な恋愛より安楽な交友」などと自分を偽るのだった。

一方、部長は二ツ木(安田顕)から「奥さんには男がいるだよぉ。お前もオレも知ってるあの男だよぉ・・・」と非常に聞きたくない言葉を聞かされるのだった。

まあな、別れには二つの理由しかないし、それは「顔も見たくないほど嫌いになった」か「他に好きな人が出来た」かだし、どちらの理由も嫌だもんだし、場合によっては両方だったりするし、間男には二通りのタイプしかないし、「知っている男」だったり、「知らない男だったり」するわけだし、「知っている男」だと「あ、あの野郎が、オレの女をくそっぶっ殺してやりたいっ」だし、「知らない男」だと「ど、どこのどいつが、オレの女をくそっぶっ殺してやりたいっ」なのであって、どっちにしても嫌だもんなのであって、実際にぶっ殺す確率が高いのは知っている相手のような気もするが知らない相手も情がからまない分殺しやすいかもしれず・・・ま、殺したいと思ってもなかなか殺せないものですが、間男諸君はあくまで殺されるようなことをしているんだという自覚をもって間男行動してください。キッドがもしそんな目にあったらいつか絶対にぶっ殺すと考えますし・・・。間男め~。

・・・ああ、とにかく、部長はそれほどに切ない地獄を抱えながら・・・蛍の恋を応援するという・・・いい人です・・いい上司・・・いい同居人です・・・キッドが女なら抱かれても構いませんよぉ。きっと二ツ木もそう思っているよ。

ともかく、「マコトが君を好きで・・・君がマコトを好きで・・・なんでうまくいかないっ?」と部長には不可解な若者たちの世界。とにかく「悲しみを抱えた男は時にはとても優しくふるまうことがある・・・きっと悲しみはもう足りてる・・・と思うからだろう」的なアドバイス。「思いは言葉にしなければ相手には伝わらない・・・好きなら好きと言いなさい」なのであった。

そして熊の木彫りに守護されなかった恋愛の神様・二ツ木の会議室・鍵閉めというやや、無理目のシチュエーション・・・しらける人はここでしらけるよな・・・はさておき・・・「マコトくんが好きっ」とマコトくんに告白する蛍。マコト「・・・電話します」・・・なんでだよぉぉぉ、その場で言えよぉぉぉ。つづくかよぉぉぉ。「告白したっ」という蛍にムカッとする部長。もちろん、潜在意識では嫉妬だが表層意識では「ジャージのポケットなぜさらしとんのじゃーっ」なのだった。まね。洗濯するときは裏返すけどね。そのまんまだとなんだよね。

関連するキッドのブログ『第四話のレビュー

時は流れた。堕ちるところまで堕ち果てたかっての天使たちは地獄の門の果てに彼らの結界を作り、ようやく一息をついた。地獄の宮殿に魔王は仮の玉座を設け、彼に従ったものたちと今後について会議を始めた。

勇者モーロックは勇ましく云った。「今や、我らの傷も癒えた。敗北を知った我らは今や、より強くなったと云える。地獄の黒い炎を手に青白き雷の使い手に復讐を挑む時はいたれり。わが主、サターン。いざ、号令を」

・・・続いて優雅なベリアルが華麗に云った。「もちろん、再戦を挑むことは自明の理・・・しかし、時の経過とともにあらゆる事情というものは移り変わるものでございます。我らが墜落し墜落し果てこの地に落ち着く間にも時は流れすぎた。その間の世界の変化を見極めることが肝要と存知奉ります」

・・・さらに落ち着き払ったマンモンが云った。「かって我らは挑み、そして充分な結果を得た。何よりも属するもののない自由。この得がたき無法の世界。我らはすでにこの地を世界となし、この地に根を張り、この地に翼を拡げている。もとより、復讐の件は逃れがたきこと。あの傲慢なものに思い知らせることは避けられぬ道ではございます。しかし、今、しばらくはこの地にてさらなる力を養い必勝を期すことが大事と愚考仕る」

・・・主戦論者、中立派、厭戦家・・・堕ちた天使たちは口々に魔王に意見を具申した。最後に魔王が口を開いた。「我自らが偵察に出向かんとす・・・なぜなら地獄の門を突破する実力が備わるものは・・・我のみと思うゆえである」かくて魔王は地獄の門へと飛翔を始めたのである。(ミルトン「失楽園」より)

金曜日に見る予定のテレビ『山田太郎ものがたり』(TBSテレビ)『スシ王子』(テレビ朝日)

ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。

皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。

Hcinhawaii0247 ごっこガーデン・部長の家・縁側セット。お気楽社長なんだか、面白かったのね。だから、長めになっていますikasama4先生、翠も翠もちょんまげ~」ikasama4じいやが加工してくれるのでは・・・女シリーズも描かなきゃならないし・・・ジブリが叱りにくるかもしれないし・・・私もちょんまげしたいし干物アンナじいや~、アタリメきれた~干物エリ干物れば昔くつろぎ今ささやき・・・字あまり・・・高野の妻はちょっとしたたか・・・短歌か

Hcinhawaii0248 縁側セット2。干物まこフジッキーといえども・・・ダメなのデス。あんな唇べちょおおおん。してはイケマセン。なんてことするんデスかぁぁぁぁみのむし私は抱き枕じゃありませんけどーっ。まー、フジッキーのお膝で抱っこはーっ。これはこれでーっ。るるる・・・

Hcinhawaii0249 縁側セット3。ikasama4「・・・殺気・・・ちぃっ・・・やはり・・・ジブリの・・・討手かっ・・・

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2007年8月 8日 (水)

目玉の親父は言い過ぎた・・・(小栗旬)VSみんながいるから僕がいる。(神木隆之介)VS・・・・・・・・・。(グリーンの母)

「普通の家庭じゃないからーっ」(梅宮アンナ)って・・・。もう、みんな他人の家庭に興味持ちすぎ・・・ま、それがテレビっていえばテレビで・・・「ズバリ言うわよ!SP」↗23.4%である。ドラマの諸君・・・厳しかったよね。チョー厳しかったよね。

今週のレビュー順。①「花君」↘14.7%  ②「Q」↘*9.6% ③「牛」↘*6.5%である。

うわーっ。「花君」こらえたーっ。「Q」まあまあだったのにーっ。「牛」・・・・・・。

で、『花ざかりの君たちへ イケメン♂パラダイス・第六話』(フジデレビ070807PM9~)原作・中条比紗也、脚本・武藤将吾、演出・都築淳一を見た。関東ローカルで恐縮だが、テレビ東京の『午後のロードショー』は文芸作品週間と題してモモトモ映画上映中である。「伊豆の踊り子」で始まり、「潮騒」と来て、水曜日は「絶唱」だ。純情、情熱、純潔の愛の乱れ打ちである。ま、「伊豆」はお風呂上がりで全裸で手をふり、「潮騒」は焚き火を全裸でジャンプである。そして「絶唱」は死体の花嫁である。百恵はがんばったのだが、マキマキもがんばっているよぉ。

「おれ、お前のためにがんばってる・・・わけじゃない」「そんなこと・・・そんなこと・・・好きっ」である。・・・省略しすぎだろう。こうしてみると堀北真希・小栗旬はなかなかに山口百恵・三浦友和的であるな・・・そうなのかっ。

もちろん、今回のメイン・シーンは瑞稀(堀北)「ゲゲゲ(墓場)の鬼太郎みたいな髪型しやがってぇぇぇ」 佐野(小栗)「そんなら、いつでもつきまとっているお前は目玉の親父だろうがっ」 瑞稀「なんですってぇぇぇぇ」佐野「お父さん・・・」 瑞稀「おい、鬼太郎・・・」 中津(生田斗真)「じゃ、オレ、ねずみ男かよぉぉぉぉ」 難波(水嶋ヒロ)「いゃいや、オレだってねずみ男の資格あるだろっ。ルックス的に」 北斗(上川隆也)「ねずみ男はなあ、妖怪と人間のハーフなんだよ。中国残留孤児役で名をはせたオレにこそふさわしいだろう。目玉のおやじを尻の下敷きにしてつぶしちゃうとか、ありがちなパターンだし・・・」・・・ま、いい加減にしておくか。瑞稀って打つと水木に変換されがちなのも関係しているのかな。夏だしな。お盆だしな。

っていうか、車からゾロゾロどんだけぇ・・・で「妖怪ダルマのアパート四階占領の巻」で住んでいないはずの実際にはない四階から妖怪ぞろぞろを連想したキッドは心の底から鬼太郎が好きじゃぁ。好きなんじゅああああああああああ。

・・・いい加減にしとけよ。それにしてもナイスガイ(ゲイではありません)の中津はこまり(黒瀬真奈美)に「おだまりこまり」である。微笑むこまり・・・よく考えると意味不明だが、なんとなくほのぼのである。もう、夏なんだよ。

夏といえば「宝探し」である。・・・そうなのか? 今週の「男の園」のイベントは宝探し。ヒントはなんとなくぷっスマ系である。ずーっとやるのか。ずーっとバラエティーのパロディーやるのか。やるならやるでずーっとやってもらいたい。そしてオチはひばり(岩佐真悠子)である。もう、なんだか、それでいい気がしてきましたーっ。

中津の妄想で目玉の親父(inマキマキ)が茶碗風呂に入るという展開はないのですかーっ。そーですかーっ。ずーっとドキドキして待っていたキッドがバカですかーっ。そうなのですかーっ。

関連するキッドのレビュー『先週の火曜日のレビュー

で、『探偵学園Q・第六話』(日本テレビ070807PM10~)原作・天城征丸(他)、脚本・渡辺雄介、演出・猪俣隆一を見た。脚本がベテラン→新人にチェンジして・・・それなりに息吹っていうか、意気込みっていうか、パッションっていうか匂い立つものだよなぁ。若いってやはりそこそこ素晴らしいんだよなあ。

でも、メグ(志田未来)の出番がね。メグの出番が不足なの。そこがね。問題なの。星野源じゃなくてもそう思うの。

つまりーっ、探偵学園、チームワークの勝利でーっ。設定がそーだからー。一人の小さな手何もできないけど。それでもみんなが手と手をあわせれば何かできる。何かでーきーるーってそーゆーことだからーっ。そんで日本テレビVSフジテレビということではドラコンとか、ドラゴーとか、セクロボとかずーっとずーっと負けてたのに今回6連勝だからー、これはこれでいいのねー。きっといいのねーっ。

それでもキッドはメグをもっと前面にね。今回だって依頼者、メグの客なんだからもっともっとからんでもいいと思うのね。

ともかくも、「こんな危険な相手に子供たちを巻き込むなんてーっ」ってこのドラマの根本を覆すような発言。そ、それを言ったらおしまいだろう。

映画「絶唱」の百恵はねー。結核で死んだんだよー。戦地から帰る夫を待ちわびて死んだんだよー。そんで戦地から帰った夫はねー。「結婚式と葬式」を一緒にやろうって言い出すんだよー。それから死に化粧の青白い死体の百恵は花嫁衣裳を着てねーっ。ずっとずっと結婚式やるのー。積んだふとんを背もたれにして死体だけどすわってるのー。一歩間違えたら猟奇的事件だよぉ。そういうねえ、人間のねぇ、心のひだひだにねぇ。もっともっと踏み込んでいけっ。

メグをねぇ、もっともっと危険な目にあわせてーっ。死体寸前まで追い込んで、キュウ(神木)とリュウ(山田涼介)が救う。そういう展開をもっと期待しているキッドなのだった。それでこそ「二人が私を守ってくれるって」メグも信じることができるとー考えます。

で、『牛に願いを Love&Farm・第六話』(フジテレビ・0070807PM10~)脚本・金子ありさ、演出・三宅喜重も見た。ついに来たドナドナ的事件。っていうかーっ。時代なのー?。大学生にもなってビーフステーキが死んだ牛さんってことの了解がまだなのーっ。それともベジタリアン専門ドラマなのーっ。それとも怪しい宗教がらみなのーっ。それともスタッフがあぶないクスリでもやっているのーっ。全国の小学生がブタ、ニワトリを飼育して、絞めて、捌いて、調理して、いただきますを標準装備すればいいのに運動展開中なのーっ。いや、それはやるべきか。本当はねー。命は大切じゃないの、人を殺しても悪くないしね、地球が滅びてもかまわないの。でも、それってこわいよね。こわいからイヤなんだよね。みんなでイヤイヤしようねって。ただそれだけの話です。キッドは七歳くらいで理解しましたけどーっ。

木曜日に見る予定のテレビ『山おんな壁おんな』(フジテレビ)

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2007年8月 7日 (火)

私がウソのつき方を教えてあげる・・・あなたのことが好きなのです。(井上真央)

「愛」はもちろん、フィクションだから・・・「愛してる」ってことはすべて嘘なのであるよなぁ。

もちろん、虚構も様々な重みがあり、この嘘は重い・・・。その重さを受け止めることを示す演技が万年脇役のアユタ・・・いや・・・秋生(平岡祐太)に可能かどうか・・・キッドは非常に微妙でした。悲しい、悲しいぞ・・・アユタ。

本題に入る前に恒例の週末の視聴率チェック。「女帝」↘10.7%(視聴率もそのうちのしあがっちゃるけん・・・銀座編でどうなるのかっ)、「山田」↗15.4%(あがったーっ。やはりパパよりムスメだーっ。よし子の浴衣万歳)、「スシ王子」↘*7.3%(さがったーっ。もう、どこまで下がるかっ。楽しみーっ。もちろんキッドは最後まで絶賛予定)、「受験の神様」↗*7.8%(あがったーっ。子供たちもちょっと興味を持ったエコ・キャンプ、後半の会社コントがなければなぁ・・・山口の好感度ドンドン下がるぞっ)、「ライフ」↘10.0%(さがったーっ。弟の登場が早すぎたかっ・・・それは違うと思うぞ)、「風林火山」↗19.2%(戻ったーっ。ホントに時間変更に弱いな。それからラブシーンが中途半端・・・20%に届かない理由推定)、「パパムス7」↗16.7%(やったー、今週のドラマでトップ・・・だって普通に面白いもんなー)、ついでに「ファースト・キス」↘13.1%(悲しい悲しいぞアユタ)・・・。

で、『ファースト・キス・第五話』(フジテレビ070806PM9~)脚本・井上由美子、演出・川村泰祐を見た。一目会ったその日から恋の花咲くこともある・・・ということで・・・美緒(井上)は6才年上の新人医師・秋生(平岡)に恋していたのだった・・・嘘じゃないとして。

で、視聴率が下がったということは・・・秋生・・・お前が悪い・・・ということになるのだな。

もちろん、そんな人ばかりではないと思うが、「たっ恋」「東京タワー」「P大作戦」とけして主役の人は好きになりませんポジションで来てしまったので・・・「お前かよっ」と言う気分になってしまったキッド。平岡祐太のせいじゃないんだよぉぉぉ。役者と役の区別のつかないキッドが悪いんだよぉぉぉ。でも、今までの役と区別がつかないんだよぉぉぉ。

しかもである。秋生は蓮子(松雪泰子)狙いなので今、主役の人に告白されても困っちゃうポジションなのである。そ、そんな役・・・アユタには無理なのではーっ。

強がって、悪ぶっているが、秋には生死の境をさまよう主人公の必死の告白。受け止めるには腰の強さが足りないのです。

しかも年上で恋愛問題にはうとい美人やり手医師・蓮子は実質・恋の干物女。秋生の恋心軽く受け流し体制である。うわぁぁぁぁぁ、もどかしぃぃぃぃ。

今回、突然、嵐のように王道・月9ドラマである。みんな、心の準備できていませんでしたーっ。今までの回っていうか、最後の15分前まで何だったんだーっ展開なのです。

第三話登場のツバサ(柏原収史)、今週登場のコージ(大東俊介)と美緒が軽く心を動かされるのはもうさわやか二枚目系・・・ま、いわゆるひとつのイケメンなので・・・美緒はもうこれ以上もなくメンクイです・・・そ、それって一種の禁じ手なのでは~。

みんな、なんか、理由が欲しいんだよね。イケメンだから愛されるっていうんじゃイヤなんだよね。分かる、分かるよ~。もう、なんでもいいから、違う理由が欲しいのね。「注射が下手だけど、一生懸命だったから~」とかでいいんだよね。「顔が好き」ってだけじゃダメなんだよねーっ。でも、恋ってほとんどそれだけだったりしてーっ。

ま、キッドはいつだって恋に落ちるし。大抵、顔見てね。昨日も暑気払いの宴席で隣にすわっていた美少女が美少女っていうだけで恋に落ちたしね。釣りバカ日誌のジジ恋レベルでね。対象外と知りつつね~。でも、ドラマがそれじゃまずいだろう。たとえば、キッドがよく利用するお持ち帰り寿司の店員がものすごい美少女なので恋に落ちるけど、だからって何か始まらないもんな・・・。現役だったら、「テレビのお仕事、興味ありませんか」とかスカウトを装って声かけたりして、とりあえずきっかけだけはつかんで、後は野となれ山となれとかいってアタックしたあげく、恋の華は咲かず、その娘がスターになったりしてしまう歴史的事実はあるけれど、それにしたってーっ、顔がいいから、好きーっていうのは現実の青春時代の特権であって、エンターティメントの恋愛ドラマでそれをやったらいけませんぜーっ。

ま、やっちゃったもんはしょうがねえか。

ともかく、思わせぶりな展開の続くドラマ。オレンジのガーベラの似合う美緒が兄貴(伊藤英明)とケンカするあたりから盛り上がってまいりましたーっ。

それにしても・・・蓮子「患者に必要以上に感情移入してはダメよ」秋生(ボクが感情移入したいのは先生なんですけどーっ)・・・兄貴「病院に迷惑かけるのは悪いって思ってますけど街角でチケット100枚以上さばけるオレの営業力に免じて許してください」蓮子「・・・変な人すぎて・・・気になる・・・」的周囲のわざとらしい恋模様が・・・ちょっと鼻につくのはキッドだけなんですかーっ。そうなのですかーっ。

その中で一流(劇団ひとり)が「好きな人を尾行したら変態呼ばわりですかー」とか、はるな(酒井若菜)「なーにーっ、お兄ちゃんって一人吹き替えごっこOK?」とか、勝(阿部サダヲ)「お前の妹って本当は重病なんじゃねえの・・・なんか、お前はバカだけど・・・」とか、いい味出し始めてるーっ。

さあ、バカな兄貴がもっとバカになれるか、アユタが主役の恋を受け止められる二枚目になれるか・・・二人の男優は役者としての正念場を迎えていることは間違いない気がする。しかし、「告白」に答えないアユタの表情にキッドは一抹の不安を覚えつつ・・・つづくである。

関連するキッドのブログ『第四話のレビュー

水曜日に見る予定のテレビ『ホタルノヒカリ』(日本テレビ)

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2007年8月 6日 (月)

一言でいいから話したい・・・。(舘ひろしのような新垣結衣)VS問答無用じゃっ。(佐々木蔵之介)

久しぶりにのんびりしていたら暗号名「お饅頭」くんから呼び出しがかかってしまった。とりあえずり仮設記事である。

ただし、風林火山マップとH☆Cムービーはアップしておきます。

・・・というわけで夏の宴から戻ってまいりました。ちょっと酩酊していますがそこそこ加筆いたします。

で、『風林火山・第31回』(NHK総合・070805PM8~)原作・井上靖、脚本・大森寿美男、演出・福井充広を見た。で、例によってシナリオに沿ったレビューはikasama4様をご照覧あれ。

Shinano1550 今回は林城の合戦なのだが、戦そのものはほとんど無血開城なので、戸石くずれの前哨戦というか、戸石城攻防をめぐる真田幸隆(佐々木)の謀略戦をアピールしている。まあ、研究家の中にはこの謀略戦を認めない人もいるかと思うが、話としては三国志演義・赤壁前夜のようなものでありそうっていえばありそうです。黄蓋の苦肉の策のパクリですからーっ。

ま、キッドとしては海野一族と、真田忍軍=「草」についてのアレコレを妄想する予定。・・・ということで妄想します。まず、ドラマの中で三条夫人(池脇千鶴)が盲目の次男の出家を語っている。史的には出家は海野氏の名跡を継いだ後ということになっている。武田二郎→海野信親→竜芳(出家)ということである。出家はしたが子は残していてこの系統は徳川幕府の中で高家武田として続いていくのである。

さて、武田氏が海野氏の名跡を継ぐことの意味を考えておく。真田幸隆が海野氏の一族であるように、海野氏はこの土地の豪族である。さらに海野氏は滋野一族に属する。滋野一族には望月氏や禰津氏も属している。血縁で結ばれた地方豪族であるので本流・庶流の区別は一概には言えないのだが、おおまかに海野(滋野総領)、望月、禰津というのがこの地域の名族ということである。

力が主となる戦国時代だが、名もまた力の源なのである。たとえば織田信長は次男・信雄に伊勢の名家・北畠氏を名乗らせている。伊勢の占領政策の一環なのである。同様に晴信は次男・信親に海野を名乗らせたのだ。逆にこれこそが真田幸隆が一族の長として海野幸隆を名乗らない理由であるとも考えられる。

つまり名よりも実を取った形である。たとえば四男四郎に諏訪勝頼を名乗らせ、実質の方面軍司令官を板垣氏に任命して補佐をさせる。武田家も占領政策の常套手段を使っているということになる。旧真田領土は名目上は海野信親を戴き、真田幸隆が滋野一族を統率するという形に流れていく。

現実にはこの時点では弟の常田隆永や、滋野一族の望月氏などもまだ敵対する村上義清の配下だったりするわけだが、真田幸隆は同族意識を利用してゆっくりと諜報戦略を仕掛けていくのだった。ここでも、名目上のトッブに武田の御曹司を置くことには意味があるのだ。要は安全保障の問題なのである。

さて、物語では一族の女・葉月(真瀬樹里)が女忍者として登場するわけだが、真田家では忍びのものを「草」と言う。忍者の分類では「草」は「敵地に潜入して居住してしまい、土地のものとして情報を探る」という方策を指す。実は真田氏がそれを得意としたことから、「草」が一般化したとも考えられるのだ。滋野も海野も「草」を暗示する言葉である。この場合はとくに牧草を指す。海野平も真田の庄も牧場である。馬が重要な役割を示すことは明らかといえる。

ウミはウマにも通ずるし、アマにも通じる。海野一族は天の一族でもある。もちろん、清和天皇の流れを汲むのでもとより天氏なのであるが、やはり、この人々は独自の発展を遂げた騎馬集団ヤマト一族の忍びの集団であると考えるべきだろう。後の真田十勇士はもちろん、架空の存在であるが、そこに禰津甚八や、海野六郎、望月六郎など、滋野一族の名が現れるのは真田氏そのものが「草」の集団だったことを暗示しているのである。

今回の話など一族郎党が敵味方に分かれつつ、実は一種のやらせを展開しているのであり、中々に部外者には恐ろしい感じがする話なのだな。真田忍軍は常にあり、真田家の当主はいわゆる上忍なのだ。こういう集団はけして滅びないのである。なぜなら常に敵味方に人材を配置しているからで、これは忍びの術の極意の一つと言える。

武田信玄は三種の忍者集団を持っていたというが、もちろん、直下の三役としての「三つ者」という考え方もあるのだが、キッドとしては直属の甲斐忍者、山本勘助を頭とする義経流の行者忍者、そして真田忍軍の三種を妄想する。そうなると武田信玄は上忍の頭ということになるのだな。ま、強いはずである。

関連するキッドのブログ『第30回のレビュー

で、『パパとムスメの7日間・第五話』(TBSテレビ・070805PM0930~)原作・五十嵐貴久、脚本・荒井修子、演出・那須田淳も見た。なんていうか。あと2回で終るのがもったいないような気もするし、そうでないともたない気もするドラマ。二週間ぶりなのにすっかりキャラになじんでいます。ま、記事は追加しても軽くになると思いますけど。ガッキー、かわいいよ、ガッキー・・・中身が舘さんでも。・・・で軽く追記する。キューバ戦でフルセット30分遅れのスタートである。さおりんのナイスサーブもむなしく敗れたのだった。

ま、それはともかくとして、今回は田口浩正のアルパチ先生かな・・・。何がかな・・・なのだ。ま、キッドは今日は沢尻エリカ似の美少女とお酒を少し飲んだのであまりレビュー内容に自信がありません。・・・いつもはあるのか・・・。

金八先生に憧れてというのはTBS的には正しい姿勢で他局でこのパターンよりも王道な気がします。金より銀と値打ちが下がっていき、アルミニウムの八でアルパチ先生。そしてムスメの中のパパは映画おタク的にアル・パチーノを連想するという展開。ま、アル・パチーノという映画スターも知らない人は知らない時代になっているような気もするので、ここはちょっとオタッキーなシーンと言えるかもしれない。

ついでに試験勉強中のBGMとして「オールナイトニッポン」のテーマソング「ビタースゥイート・サンバ」が流れるわけだが、「パックインミュージック」のTBSとしてはちょっと情けない気がするなんて人ももはや滅びているのだろうな。故・林美雄様・・・泣かないで・・・。

ともかく、今回はどちらかといえば、ムスメのようなパパのターン。学園生活中心で先輩のためにミサンガを編みたい・・・できれば自分で渡したいと願う乙女心にホロリなのであった。ガッキーが演じる中身舘さんの「これ以上の笑顔は無理」の演技は素晴らしかった。

そして、麻生祐未ママに贈る「ストロベリー・フィールド」はフォエバーなのだった。ただちにビートルズを連想する人も少なくなりつつあるだろう。なんとなくノスタルジックなムードの漂う回であった。

そして来週は西野さん(佐田真由美)のターンらしい。ちなみに高田延彦は小島五郎左衛門(風林火山で本日死亡)から桜木真一(パパの上司)とリレー出演だった。ま、どちらかといえば・・・どんだけぇ的ですが・・・。

関連するキッドのブログ『第四話のレビュー

火曜日に見る予定のテレビ『花ざかりの君たちへ』(フジテレビ)→『探偵学園Q』(日本テレビ)→『牛に願いを』(フジテレビ)

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2007年8月 5日 (日)

あなたは無意味・・・。(成海璃子)VSあなたは素晴らしい・・・。(北乃きい)

受験の女王様VS教室の奴隷対決である。・・・誰も対決していないだろう。キーワードは「小ひまわり」VS「ひまわり」なのだが、・・・誰も気がつかないだろう。どっちの言葉を言われたいかは人によってそれぞれだと思うがキッドは圧倒的に前者を支持しますーっ。

それにしても主役自体は圧倒的に女王様が魅力的なのだが、周囲をめぐる惑星が軌道が不規則で対応が鈍すぎ、一方、奴隷の周囲にはついにベールを脱いだ白の女王様、相変わらず乙女心を打ち砕く黒の女王様の両輪が妖しく輝き、もしも私がアルタイルなら離れ離れのあなたはヴェガね・・・的夏の大三角形を形勢している。もちろん、哀れな奴隷はみにくいアヒルの子、白鳥デネブなのである。

ま、どちらにしろ、キッドには麗しきコンテンツであり、土曜の夜はSM祭り継続中なのだった。

で、『受験の神様・第四回』(日本テレビ070804PM9~)脚本・福間正浩、演出・岩本仁志を見た。夏休み自然ふれあい学習編である。エコ・ツアーでも別にいいけどね。偽善的ヒューマニズムという敗北主義の牢獄にとらわれた広。友達とは言えないクラスメートのために人生を棒にふりかけている。

一方、キッドとしてはまったく興味がわかないもう一人の主役の広のパパは相変わらず、息子の師匠に対する言葉使いも改めぬまま、もうやめて欲しい会社コントを続けるのだった。・・・ものすごく謎の展開だ。

今回、広のパパのママ(八千草薫)は広のパパをなぐさめる。「バカだけどめげないのがあなたのいいところです」なのだが・・・それは「バカ」だからなのでは・・・。

八千草薫はここまで、「白夜行」で偽善的良識にとらわれ、養女(綾瀬はるか)の幸福を踏み潰していく狂女。「拝啓、父上様」で時代の波に逆上し痴呆を加速させる狂女。「受験の神様」でバカな子供を育ててしまった狂女と・・・狂女街道驀進中であるな。ある意味、かっこいいぞ。

ともかく、中学受験の女王様(成海)は子供奴隷たちを屋外訓練場に連れ出し鞭打つのだった。天ぷら油カス燃料でトラクターを運転するエコ・インストラクターはどういうポジションなのか・・・。善意の協力者・・・それともエコ奴隷?

ともかく、最終試験と銘打って「子供たちを夜のキャンプ場に放置」する女王様。

エコ奴隷「子供たちに何かあったらどうするのですか」女王様「その時はその時・・・」しびれるね。

さて、広たちのグループはスタートでつまずき取り残されてしまう。彼らを「クビ」にするため、ガイドを破壊する見知らぬ女子が登場。広が思いを寄せる女子の友達なのだが・・・この態度が単なる競争心の表れなのか同性愛者の嫉妬なのか不明である。

これが夏休み特別子供企画なら「コースをはずれた広」たちは自然についての知識を活かし道なき道をショートカット。正しいルートを進むグループを追い抜いてゴール・・・でいいと思うのだが・・・そして広たちに罠を仕掛けたグループが脱落・・・そして女王様が「もっとうまく邪魔をしなければ無意味よ」・・・「殺すなら徹底して殺さんかいっ」という展開でいいと思うのだが・・・なんか・・・中途半端なんだよな・・・。

もう最後の広のパパの無意味ささえ、説明しないのでは「説明してくれ」と登場人物も言い出すしかないよな。

しかも、次回・・・広たちは「クビ」になっていないようだし、ここをどうつなぐのかな・・・。まあ、話自体はもうどうでよくて女王様鑑賞中のキッドにはもはやあまり興味のないことではあるのですけれどーっ。

関連するキッドのレビュー『第三話のレビュー

で、『ライフ・第五話』(フジテレビ・070804PM1110~)原作・すえのぶけいこ、脚本・根津理香、演出・加藤裕将を見た。いよいよ白の女王様(福田沙紀)が単なる嫉妬のいじめっ娘ではなくて悪の華を咲かせるお方だということが明らかになったわけである。わはははは、蛇よ、蛇姫様なのよーっなのである。もう、思わず浮かれてしまう展開だ。すでに予兆はあったのだな。いじめに対抗してトイレのモップを構えた女王様の玩具・仔犬の奴隷こと歩(北乃)が「私は負けない」という気迫を見せたとき、一瞬、期待に目を輝かせた白の女王様。しかし、歩の抵抗が不発に終ると「見掛け倒しなんて残念」と不快感をあらわにする。本気で嫌悪して逆らう玩具をいたぶることこそ、真の女王様道であるのだから。

一方、女王様の恋人奴隷は歩のママ(真矢ミキ)をたぶらかし、相手の部屋で凌辱プレーを仕掛けるのだが、弟の乱入でプレー中断。この根性なしが、なぜ、姉弟緊縛監禁プレーへと進まないのだ・・・おーい、誰か、こいつを止めろーっ。・・・何をする・・・縛れ・・・言いたい放題にも限度があるだろーっ・・・やめろー、最後ま・・・・・・・。

さて、黒の女王様(関めぐみ)の正しい調教により、解放奴隷としての道を歩み始める歩。自分の意志ていじめられなきゃ、真のMとは言えないからだ。黒の女王様のために進んでトイレリンチ場へ進む歩・・・おいおい、選手変わったのに論調変わってないぞーっ・・・しかし、人が人を愛する道、人が人を苦しめるのに耐えられないものたちはついに立ち上がるのだった。

「私はいじめません」「だまっていればつけあがりやがって」「もう子供のプレーは卒業しろよ」・・・突如として出現した友愛主義者グループ・・・どこに潜んでいたのだっ・・・。

一転、少数派に転落したいじめっ子グループ。ひまわりの花言葉「あなたは素晴らしい」の勝利のファンファーレが響き渡る・・・もちろん、そんなことではエンターティメントは成立しないのでいよいよ、白の女王様がその美しい裸身をさらすのである・・・さらしてません・・・いいや、キッドの心眼にははっきりと見えましたとも・・・もう知らないからっ。・・・来週はいきなりクライマックスなのかっ。・・・いえいえ全11回ですってば。

関連するキッドのブログ『第四話のレビュー

月曜日に見る予定のテレビ『ファースト・キス』(フジテレビ)

ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。

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2007年8月 4日 (土)

兄ちゃんありがとう。(村中暖奈)抱きしめられて・・・うひょっ。(多部未華子)抱きしめられて・・・うほっ。(忍成修吾)

金曜日のドラマはなんか、安心である。「山田」はとりあえずほのぼのとしているし、「スシ」はとりあえずダラダラしている。ほのぼのもだらだらも生き抜きとしては間違いがない。

それ以上のものを求める人は本当はテレビなんか見ない方がいいと思ったりもする。

おいおい、それを言ったらダメだろ。

で、『山田太郎ものがたり・第五話』(TBSテレビ070804PM1010~)原作・森永あい、脚本・マギー、演出・川嶋龍太郎を見た。今回は旧七夕ネタである・・・田舎か・・・。で、山田家長女のよし子(村中=スターダストプロモーション=検索集中が恥ずかしいのでプロフィール早くあげてください)が「新しいお洋服が欲しいっ」と願うことで兄として太郎(二宮和也)が萌えたり燃えたりするのだが、原作的には一番、御村(櫻井翔)が萌えているわけであり、読者と未読者ではよし子「浴衣どう?」御村「すかげえかわいい」のシーンのくすぐり度がまったく違うわけで、キッド的にはそこが一番面白かった。

で、御村はもはや、すっかり太郎の専属解説者であり、華道を極めることは人生を極める的な達人モードに入っているのだな。

「玉の輿願望」と「太郎への恋」の板ばさみにそろそろと葛藤し始めた隆子(多部)に「案外、子供だなあ・・・人生にはもっと大切なことがあるだろう」と言ってみたり、「成績優秀」なのに「進学しない」太郎に進学を薦める鳥居先生(吹石一恵)には「彼は進学したくないんじゃなく、しなくていい理由がたくさんあるのです」などと、分かっているのだが、分かっていないのだか、ちっとも分からないいい加減なことを言うのだが、ま、お坊ちゃまだからな。ともかく、あの微笑の裏によし子への欲望が秘められていることを考えるとほのぼのしたり、背筋が寒くなったり、それぞれの信条、心情、身上に応じて視聴者の感想は異なるのだろう・・・。

さて、今日の鳥居先生は「そにゃじょだぁんふゃいよやめてふにゃゃ」なのであるが、おそらく、「そんな冗談はやめてください」なのである。永原先輩(吉沢悠)はなんだか、ひさしぶりにハマリ役だな。「キミはボクが苦手だがボクの顔は好きだろう・・・だからそろそろ、ボクのヨメになれっ」である。このプロポーズに対しての鳥居の答えは「ふにゃ、へにょ。ひにょぉぉぉぉぉん」だったような気がする。・・・違うか。

それにしても永原に会うと決意した時の鳥居の化粧濃い目・・・ギャハハハだったな。

「多め亭」「早め亭」の後は「濃いめ亭」もあるよな。しかし犬山イヌ子の化粧濃い目がこわいので想像するのをやめておく。薄め亭もあるのだが、こうしてここに妄想を展開してしまうと実現した時につまらないので想像するのをやめておく。「スシ王子」があるためにあのワク的情報が混入しやすいな・・・頭夏バテだしな・・・。

杉浦(忍成)が太郎に抱きしめられた時の萌え~も読者と未読者では印象が違うわけだが、キッド的にはそこはどうでもいいのであった・・・あ、やっぱり。

ま、今回は「よし子」の巻なのだった。輪投げですいかを獲得した御村が激しく男をあげたのは間違いないのであるよね。

で、『スシ王子・第2回』(テレビ朝日070803PM1115~)脚本・佃典彦、原案・演出・堤幸彦も見た。恋人(加藤夏希)もライバル(袴田吉彦)も「宮古島編」のやり逃げキャラだったとはーっ。「ちゅきゃしゃ」クンは聞き納めかよっ。さあて、どうしようかな・・・たとえぱ格闘アクションは「アキハバラ@DEEP」や「ライオン丸G」より、ややぬるめになっており、それが狙いなのか、限界なのか、キッドはちょっぴりものたりないのだが、たとえば電光石火稲妻返しの二人前目を出す時の編集など・・・もうここでしか見れないお手並みの連打なのでまあ、いいかとも思うしな。

すると、どうしてもあの、キッドがちょっと攻撃し続けたマキマキとの番組とのからみを書かざるを得ないのだよな。

キッドの秘蔵の弟の意見。「ボキはね。アカネの方が面白かったな。ほら、マキマキだからくだらなくてつまらないけど見れちゃうでショ。スシ王子はそこそこ凝っているけど光一に興味ないから。ボキ」・・・ぐわぁおおおおおおおおっ。ミモフタもないご賢察である。もう、それ言っちゃあおしめえだろうとキッドの脳髄に寅さんの亡霊行列中です。

ま、キッドもマキマキになんてひどいドラマをやらせるんだーっという憤懣が根にあり、堂本光一がどんなドラマやっても問題ないよねという気持ちは・・・ちょっぴりありま・・・う、撃たないで・・・。・・・ああ、このフレーズも久しぶり。

ともかく、痛風にプリン体は毒だよね。でも美味しいもの食べられないのは辛いよねと。魚の目症候群は結局、克服できたのかどうかもあやあやだし、病状一定してないよねというつぶやきを残しつつ、「きぇしぇんにゅみゃ」に向かおうとした米寿司(堂本)は命の包丁一本で危険物機内持ち込み防止ブザーを鳴らす。

キッドもくだものナイフでよく、ひっかかっていたが・・・「オレはどんな時でもリンゴの皮をむいて食べたいから」(理由)・・・基本的にいつも取り上げられていたのだが・・・ごくたまにパスしてしまうことがあり・・・「オ。オレって今、テロリスト予備軍じゃねえかぁぁぁぁぁ」とドキドキワクワクしたものである。・・・おいおい、誰かこいつを叱ってくれ。

ちなみにお気楽様の今週の感想はコチラ→絶対リタイヤしてやるスシ王子2

関連するキッドのブログ『先週の金曜日のレビュー

日曜日に見る予定のテレビ『風林火山』(NHK総合)『パパとムスメの7日間』(TBSテレビ)バレーがね。バレーがタイマー録画を邪魔するの。もちろん、女子バレーは見るけどさ。ただ今メグのターン。サオリンは不調だし、カナは不在なのか・・・。

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2007年8月 3日 (金)

すっぽんエキスでシャキーンッ。(深田恭子)VSこの隔世遺伝め~。(伊東美咲)

もう効き目があきらかに「すっぽんエキス」ではなくて「危ないクスリ」だと思われるのだが、この一点でもう毎度バカバカしいお笑いのレベルになっており、さらに強力な「天狗の金棒」の登場により「もっと危ないクスリ」で古典的なバカバカしさに到達している。これをレベルが高いと考えるか、低いと考えるかは各人の好みの問題だと思うが、キッドとしては眠たかったドラマが覚醒したような気分になったのである。

もちろん、それは先週からいい感じになっているのであり、このあたりが「大奥」と「コメディー」は似て非なるものだということの証明なのである。ちょっとは悪ノリしてくれないとねーっ。

もちろん、テーマとかそういうものは元々ないドラマなのであり、老舗百貨店を舞台にした会社コントを展開してくれればそれでいいじゃんかーっとキッドは思いますので・・・。

で、『山おんな壁おんな・第五話』(フジテレビ070802PM10~)原作・高倉あつこ、脚本・前川洋一、演出・葉山浩樹を見た。このドラマはコメディーであるが基本的には「お調子者」と「堅物」のコントである。オーソドックスには「ウサギとカメ」で最後はカメが勝つというのが常道なのであるが、ドタバタの場合、単純にひとひねりをして「お調子者」は「天真爛漫」となり、「堅物」は真面目すぎて墓穴を掘る「被害者」というパターンがある。

世の中の人がお調子者中心の時は後者が、世の中が堅物中心だと後者が大受けするわけだ。今はきっと微妙な時代なのだな。

たとえば「劣等感」という自分と他人を比較して劣位にあると感じた時に強烈な怒りや悲しみがコンプレックスされている複合的感情もより複雑な構成を持っている。

たとえば「大根役者」と言う問題だ。天は二物を与えないで欲しいと「持たざるもの」は考える。まあ、欲望するわけである。こういう人は美人を見るとどのように反応するだろうか。劣等感を感じるだろうか? いや、実は「優越感」を感じるのである。

その認識と感情のコンプレックス(複合)はおよそ次のようなものになる。

美人→天は二物を与えない→知性は低い→バカ→うれしい

いかがでしょうか。人間って面白い。

だから「役者」→「二枚目」→演技力皆無→「大根役者」になるのです。

こういうタイプの人には「美人の演技派」というものは絶対に認められない。場合によっては「美人の演技派」→「そんなのありえない」→「演技派だから美人でない」・・・とか、あるいは「美人の演技派」→「そんなのありえない」→「美人だから演技派でない」という風に色眼鏡で見るわけです。

このようなフィルターをはずして「何かを鑑賞する」のは非常に難しいのですね。

キッドは伊東美咲も深田恭子も「美人の演技派」だと思いますが、皆さんはいかがでしょうか。

さて、そういう二人が「天真爛漫で失敗を失敗と思わないキャラクター」と「真面目すぎ、考えすぎでしなくていい心配をして結局ぎゃふんとなるキャラクター」を演じるこのドラマ。バストの話を抜きにしてもこの骨格さえ、押さえておけばしっかりとコメディーとして成立するのでございます。

見果てぬ夢を見るあまりに現実と妄想の区別がつかなくなりつつある恵美(伊東)。ついに「朝起きたら巨乳になっていた」という夢を見る始末。どうしてそんなに巨乳になりたいのかは未だに謎なのでおそらく最終回まで引っ張る覚悟かと・・・。

そんな恵美の上司・田村(谷原章介)は朝から元気がない・・・。結婚六年目でまだ子供がいない田村家ではそろそろあせっているらしい。・・・っていうか、不妊治療に行きなさい。で、欠陥があった場合は養子をとるとか考えないといけないし。「血縁」に関する考え方の指針を示されない現代人はこういうことで悩みがちだ。そういうレベルでは根本的に年金問題は解決されないのである。

親のない子と子のない親が結ばれたっていいじゃないかっ。もちろん、遺伝子レベルで似てないことの喜びの欠如を社会が暖かく見守ることも大切だしね。

しかし、とりあえず子作りよりも性的満足が大切なのかもしれない巨乳の妻は性交スケジュールにそって種馬に興奮剤を使用したのである。通称すっぽんエキスなのだが、その効果たるや明らかにヤバいクスリなのであった。

一方、今日もお腹ペコペコキャラのまりえ(深田)はランチを前にグーグーお腹がグーである。そしてヤバいクスリ入り愛妻コロッケを食堂で田村から貰い受けたまりえはものすごく「覚醒」してしまうのである。やる気ムンムンでお仕事こなし量大幅増幅なのだった。お、教えてくれ、そのすっぽんエキスの販売ルートを・・・。

ちょうどその頃、職場には販売員の接客態度を調査するサービスミシュランが潜伏していた。この展開は定番で「雑誌社の覆面取材」とかと同様の手口である。これをリサーチ会社に依頼するところが現代風なのであるが、サービスの質を他社に評価させる場合、管理職は何やっとんのじゃーっとキッドは思います。もちろん、人間は自分の姿が見えにくいものなのである意味正解なのですが・・・。そうなるとサービスを評価する調査員を評価する調査員を評価する調査員を評価する調査員を評価する調・・・・・・。

とにかく、すでに覆面調査がされているという噂がでた時点で平常心を失う職場。しかし、まりえは底抜けの天然なので気にしない上に薬物導入でスーパー販売員と化します。それがなんとなく気に入らない恵美。もちろん、貧乳巨乳コンプレックスの彼女には理性を超えてまりえは苛立たしいのです。

その怒りがちょっとした事故を招き、恵美の崩した荷物の下敷きになったまりえははりきりすぎが腰にきてしまうのでしたーっ。どんなクスリなのじゃぁぁぁぁ。

お見舞いにまりえの家にやってきた恵美はなんとか巨乳のヒミツを暴き出そうとやっきになるのですが・・・遺伝でしたーっ。

そしてまりえの弟が「ボクは小ぶりのおっぱいが好きだあ」と恵美にとっての福音をもたらすのですが、ま、コンプレックスに支配されている人間は聞く耳持たないわけです。

見果てぬ夢についに夢遊病者となる恵美。まりえのブラジャーを借用。それをまりえが目撃するのですが・・・天然なのでそんなこと気にしないのだーっ。

ここで、男にとってセクシーとは何かという問題が浮上してきます。百貨店男性従業員御用達のエッチなお店に誘われた田村。社長も社長の息子も同僚たちもそれとなく楽しんでいるのに心、ここにあらずです。気になるのはやる気満々で待ち受ける愛妻。愛しているのにその気にならない・・・ある種の男にとって、これは苦しい。針のムシロなのです。

ああ、どうすればいいのでしょう・・・とハラハラしているとミッチーがおしおき覚悟でパパの愛用のものを盗みだしてきます。滋養強壮剤「天狗の金棒」です。それを飲んだ田村は・・・。

おいおい、そういうオチなのかーっというヤバすぎる効き目を。

最後は急速にストーカー勘違いオチ。「ウソゲ」のフクナガ(鈴木浩介)登場。え、そうだったの・・・?と言う人はコチラでご確認ください。→「お気楽社長の山おんな壁おんな5

そして災い転じて福となすとってつけた展開です。もう、今回とっても面白かったキッドはちょっと暑さでまいっているのかもしれません。

田村さん・・・朝からあんなにハリキリすぎで・・・夜まで持つのか・・・。

関連するキッドのブログ『第四話のレビュー

土曜日に見る予定のテレビ『受験の神様』『おじいさん先生 熱闘編』(日本テレビ)『ライフ』(フジテレビ)うう、ゾウのはな子もおとり捜査官も見るけどね・・・。

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2007年8月 2日 (木)

縁側でビールと恋人とデートの両立は無理なのです。(綾瀬はるか)

・・・いや、それは・・・できるだろ・・・ていうか・・・デートとビールが入れ替わるってのはいくらなんでも心の病だろう。私の頭の中の修正液か・・・。

などと言ってしまうと「忘れん坊だよ。てへっ」とごまかしてきた人を傷つけるおそれがあるので書かない。・・・しまった。もう書いていることを忘れました。

私の母などもさっきお団子を食べたことを三分後には忘れたり、お腹がすいてもちを焼いている間にお腹がすいていることを忘れたり、やがてすべてを忘れてしまう前にぽろぽろといろいろなことを忘れてしまったからな。

若年性としか思えない蛍(綾瀬)なのだが・・・そういうドラマではないんだよね?

で、『ホタルノヒカリ・第四話』(日本テレビ・070801PM10~)原作・ひうらさとる、脚本・水橋文美江、演出・南雲聖一を見た。イモムシ女ではなくてタイヤ女だったのだな。視点の問題なのでそれはそれでありだが・・・サツマイモ女という植物人間化もあったのだが、ゴムの木で植物人間・・・いや・・・もはや無機物人間か。生命の神秘だな。そして、突然、オオカミ女になるので進化の階段駆け上がりすぎである。

原作ファンには蛍の年齢設定変更27才→24才が馴染めないポイントのひとつになると思うが綾瀬の実年齢は22才なのでさらにピチピチであり、「干物女」とは程遠いイメージはあるのかもしれない。しかし、干物化はティーンズにだって起こりうることであり、ようするに自分は「種の一員」ではないという「自覚」あるいは「諦念」は誰の身にも発生しうることで、場合によっては不幸を招くことなのである。

つまり「個体保存の本能」と「種族維持の本能」の分裂である。

我が国は文化の変化には対応が素早いが、制度の変化には反応が鈍いという習性があるように思う。たとえば、おタク化は世界に先駆けて進行している。ところがおタクに対応した法整備は遅いのである。

晩婚化は進むのに晩婚に対する法整備が遅く、競争社会化は進むのに憲法は改正されない・・・というようにその傾向をキッドは感じるのだな。

もちろん、それは善悪ではなくて、スピードの問題であり、「未婚出産」に対する法整備を進めた方が少子化対策としては有効だが、根本的な解決にはならないかもしれないので逡巡する・・・という立法家たちの姿勢の問題だったりする。

ま、ゲーム理論がより浸透し、確率的判断の手法がさらに有効になればすべてのことは一挙に動き出すのかもしれず、それはそれで大変動になり・・・ちょっとこわい。

サインという手続きなしですべてが電子化されていく社会は大信用社会なのだが、そんなに信用していいのかい・・・とキッドは心配なのである。

そして、自分さえも信用できない主人公・ホタルは「恋」という大海原で早くも氷山に衝突し沈没寸前になるのだった。

蛍の場合「うひゃああああああ。手嶋マコト(加藤和樹)から手作りのキーホルダープレゼントされちゃったよぉ。基本、わたしゃ、ちびまる子世代だから、喜びの表現もなんとなくまる子っぽいよ。どっこいしょういちは恐ろしいからどっこいしょうたろうにマイナーチェンジしようとしたのに部長(藤木直人)むしかえさないでおくれぇぇぇ。この喜び、そしてライバルの出現にあたしゃ、複雑なんだよぉぉぉぉ。そりゃ転がるよぉぉぉ。サッカーに獲られた客が半分しか帰ってこなかったけど、あたしゃ、がんばるよぉぉぉぉ。ついでに仕事もがんばるよぉぉぉぉ。シネコンに図書館カフェ設置の線でアイディアも出したよ。しかもライバルは恋する人。そして仕事仲間は恋のライバルというちょっぴり状況も複雑だけど、基本的にステキ女子・優華(国仲涼子)もいいヒトだから、気持ち悪くない展開なんだよ。そして仕事は勝利。さらに手嶋ぁぁぁぁぁぁからはデートのお誘いがぁぁぁぁぁ。部長に手打ちうどんの秘儀も学び恋に自信もついたし、キンキンに冷えたビールよりもデートを選ぶ私。ああ、デート。デートってなんだっけ。デートって雑誌のマニュアルに書いてあるファッションで何かすることだったけ。ああ、夏ね。だってホタルのヒカリが庭にある季節。そうだ。のんびりくつろいでキンキンのビールを・・・ああーっ。買い置きのビールが切れてますーっ。最悪ーっ。って部長・・・デートって何ですか?・・・ああーっ、ありえないけどデートのこと忘れてましたーっ。ついでに彼の誕生日とか調べるの忘れてましたーっ。っていうかそういうこと思いつきませんでしたー。あわてて飛び出たので携帯忘れてましたーっ。誕生祝にカレーパン買ったら待ち合わせに間に合わなかったーっ。携帯ないので取りに戻ったら「告白&さよなら宣言電話」が・・・お、お、おちつけ。私。う、う、うろたえるな。私。とりあえず、ビールを。部長がお祝い書いて買っておいてくれた。それを飲む私。演技がうまいので唇がブルブル震えてあますところなく悲しみを表現。私はしくじった~~~」

部長の場合「抱き枕かかえて縁側を転げるタイヤ女。こんな変な生命体でも、なんとか生きていこうと恋に仕事にがんばっている。それなのに私は妻の気持ちを見失ったことを恥じず、平常心で生きている。妻の本当の気持ちを知ることを怖れているのか・・・。決着がつくのをこわがっているのか。自分が傷つくことから逃げようとしているのか。・・・私も私のけじめをつけなければ、変な生き物と転がっている場合ではない。しかし、変な生き物とはいえ若い女のボディーのピチピチに触れても微動だにしない私の心。減退か。減退なのか。・・・いやいや、そんな問題ではない。この変な生き物にうどんの作り方を伝授したら、私も勇気を出して別居中の妻と初めての面談をするのだ・・・こわい・・・こわいのか・・・私。ふふふ、この私としたことが・・・まるで仔猫みたいに震えている・・・」

マコトの場合「原作のオレはとにかくサンダルはいてるし、もっとラフでもっと一途な感じなのに・・・。ドラマはボクって感じになってるし。なんか、オロオロとして弱気だし、こんなのマコトじゃないって言われても・・・とりあえずボクだしな。だまってキスしたりとか、デートの待ち合わせでは何分待つのが正解か、先輩にアドバイスされたりして・・・なんか、まどろっこしいキャラクターにされちゃっているけど・・・もう、それはそれでかわいいキャラにならないとな、きっと脚本のおばさんの趣味なんだよな。ちょっとフラフラして、母性本能をくすぐるようなそんなマコトをやらないといけないみたい。すぐ、あきらめちゃうのはサッパリした性格なのかな、すぐに他の女の子に切り替えようとしているあたり、マコトっぽくないけどいいのかな。ああ、ここは目移りしているわけではなくて、好きだけどあきらめようとしている態なのか。むずかしいな。そのあたりの加減。そいで、告白してサヨナラってもう、思い切り悪いのか、いいのかわからないな。ようするに子供ってことか。先走りなのか。でも不可解だから蛍さんのこと好きになったわけだろう。初恋の人に似てるっていうエピソードがないとボクの恋心、補強されないんじゃないの。ベタだからいやなのかな・・・。ってなんか、ボク、かっこ悪いんですけど」

優華の場合「私さあ。結構、ドラマ的に浮上しているキャラなので脚本の人の感情移入が一番激しい気がするのね。でね。ステキじゃないような気がするの。まず、美人のキャラじゃないのよね。どっちかっていうと人生、愛されるより愛してきたタイプみたいな。貢がれるより貢いできたみたいな。だって先輩なのに蛍さんにリードされてるってもうデキル女じゃないでしょう。つまり、モテモテで仕事もできる女っていうのが、きっとそんなのありえない系の人がキャラ作っているのよね。できる女はもてない。もてる女はできない。そうであってほしいという願いがみえかくれするキャラなの。で、結局、もてなくてできない女になりかかっている。そんな感じ? 一応、ちゅらさん(美人さん)の私としてはすっごくやりにくい役なんですけどーっ。ほらほら、ふられた仔犬になぜか渡すあてないバースデープレゼントを買っている私がめぐり合うなんて・・・もう、無理矢理な設定だと思うけど・・・とにかく、やりすごさなくちゃ、素知らぬ顔で台本通りにやるしかないのさーっ」

ま、そろそろ、ホタルノコイを本格的に始動させて・・・部長との淡い三角関係に移行した方がいいのでは・・・と思うキッドでございます。

暗黒の彼方。灼熱と酷寒の狭間に渦巻く苦痛の波間にかっての智天使ベルゼブブを見出した魔王サタンは叫ぶようにささやきかけた。「哀れな・・・わが友よ・・・傷つき変わり果てたその姿。神と名乗るものの非道の行いの証。それを今、私は見た。あれほど輝き美しかった汝をかくも無惨な姿に変え、いささかも恥じることのないあの者の傲慢。この胸に宿った怒りの炎。せめてお前を暖めることはできないものか」

暗黒とさらなる闇のうねりに揺られながらベルゼブブはうなるように答えた。「わが兄よ。わが頭よ。自由の主よ。失われた輝きよ。御心のままに。あなたとともに戦ったことはわが誇り。あなたに勝利を捧げられぬことはわが恥。お嘆きあるな。今はただ、時を待つ他に手はなし。あの傲慢な者が配下の愚かな天使どもを引き上げさせ、我らにとどめをささなかったことを悔いるときまでの辛抱なれば・・・」

闇よりもなお暗い体となった魔王は地獄の深遠へと一緒に落下する友の言葉にはげまされ声を強めた。「そうであるか。復讐の時が待ち遠しいか。そうであるとも。あのものにわが痛み。わが恥辱。わが怒りをもたらす日。それを待つ身であれば、この痛み、この恥辱。この怒りをこらえることはできよう。復讐の時。復讐の時はまもなく至る。時が至ることをあの者さえもが思い知る。必ず時は至りわが望みは果たされるであろう・・・」

(ミルトン「失楽園」より)

関連するキッドのブログ『第三話のレビュー

金曜日に見る予定のテレビ『山田太郎ものがたり』(TBSテレビ)『スシ王子』(テレビ朝日)

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Hcinhawaii0245_2 ごっこガーデン会社セット。妖精お気楽まったく、自分なら6時間待つからなんの問題もないのね妖精アンナまこちゃんはとにかくヘルメットをかぶりたがるのよね。」

Hcinhawaii0246ごっこガーデン部長の家セット。妖精エリやっぱりね。これをやると思ったのまこごろごろよ。ごろごろするとフジッキーと・・・はうぅんみのむし私はだきまくらじゃありませんーるるる」アンナ「冗談は顔だけにしてチョンマゲ侍がお気に入りなのレス

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2007年8月 1日 (水)

恋じゃないっ(堀北真希)VS勘違い殺人って(志田未来)VSママにもぶたれたことないのにっ(香里奈)

火曜日の夜に見ることのできる女優。堀北真希。岩佐真悠子。紺野まひる。志田未来。奥貫薫。戸田恵梨香。相武紗季。香里奈。もう、お腹いっぱいなのだが、今回は「花君」に森口瑤子と原田夏希まで登場する。もう食べられません・・・。

今週のレビュー順。①「花君」↘15.3% ②「Q」↗11.9% ③「牛」↘*8.6%

「牛」は二回目から10.4%↘*9.6%↘*9.1%↘*8.6%と、ジリジリと下げているのだが、ドラマの内容も同様だと思うのはキッドだけではないはずだ。

で、『花ざかりの君たちへ イケメン♂パラダイス・第五話』(フジテレビ070731PM9~)原作・中条比紗也、脚本・武藤将吾、演出松田秀知を見た。瑞稀(堀北)はかたくなに「恋じゃないっ」って言うのだが、北斗(上川隆也)の姉であり、難波(水嶋ヒロ)の母(森口)にはお見通しのようであった。ついでに二人で入浴シーンのサービスもあり、男とバレないように水着シーンはなしと思わせておいて中津(生田斗真)の妄想の中で花柄ビキニを披露するなどサービスサービスなのであった。この姿勢を見習ってもらいたいドラマはたくさんあります・・・おいおい。それはともかく、イケメンといいつつ夏の水着祭り開催中なのである。もう、夏だからいいじゃないか・・・と思うのだった。暑さで記事はかなりバカになっています。

で、佐野(小栗旬)のパートは別ドラマのような構成なのだが、「急に帰ってきて代表選手なんてふざけんなっ」という日本ならではの団体行動があり、リハビリ中なのに標準記録を無理矢理飛ぶという無理難題の展開。ま、特別待遇は許さないと突然言い出す某団体と同じシステムか・・・。佐野は瑞稀に勇気をもらい惜しいジャンプを見せるのだが失敗。その姿を見た瑞稀は「私が佐野に無理をさせている・・・」という流れに。おいおい、そっちにいくのかい。

ま、それはさておきあいのり相関図に載っているだけのひばり(岩佐真悠子)は妄想エアメールで出番を確保。「佐野さんにメールを出したつもり」「佐野さんからお返事が来てデートに誘われたつもり」「佐野さんにOKメールを出したつもり」「佐野さんとデートに行ったつもりでお礼メールを出したつもり」・・・もう爆笑してしまったではないか・・・。しかもケータイ電話のつもりのお好み焼きのコテだし・・・。

半裸の多いドラマだが、今回全裸オチである。ちなみに途中で瑞稀のタオルが落ちて全裸というシーンもありました。・・・まきまきサービスしすぎである。原田夏希は難波の元カノ役でした。今回は海の家物語であり・・・そうなのか・・・中津が佐野抜きで瑞稀にいいとこみせようとして結局、瑞稀は佐野からの電話で退去なので本当はせつないわけなのだが・・・もう、なにがせつないとかせつないとかそういうレベルのドラマではないんだ・・・きっと・・・・。

で、『探偵学園Q・第五話』(日本テレビ070731PM10~)原作・天城征丸(他)、脚本・大石哲也、演出・大塚恭司を見た。高校で起きた連続殺人事件の解決編である。ポー(鈴木かすみ)はやはり死んでいたのだが、死体が迫真の演技で・・・もう、そこが最大の見せ場だったな。後は基本的にアリバイくずしなのだが、アリバイが穴だらけなのにそれを穴だらけのアリバイくずしをしていくという・・・もう爆笑展開である。

極めて爆笑なのはカズマ(若葉克実)の女装か・・・。一度も姿を見せていないから変装する必要がないのに女装って・・・面白すぎる。変装したメンテナンス要員がジュースを運ぶ不自然さも気にならなくなるほどだーっ。

しかし、オチはまあ、なかなかにステキ。気になるのはネットだから妄想がふくらむというとってつけたような時代感覚かな。原始時代だってあのぐらいの勘違いはきっと起こるだろう。動機が錯覚や錯誤によるものだったというネタの味付けとしてはまあまあなのかもしれない。・・・っていうか、突然、映画研究会だったという展開も、駆け落ちしてた絵美菜(高梨臨)という展開もあれだが・・・邦子(田島ゆみ)がしめるという展開が最高にアバンギャルドなのかもなぁ・・・。つかこうへい的にいうと「美人じゃない犯人だとしらけるけど最後に犯人を説教するのが美人じゃないともう説得力これっぽっちもないよね。そーだよね」なのであるなーっ。

いきなり、冥王星編に突入。二時間ドラマの後はもう残り一挙に連続ドラマ展開なのか・・・それはそれで凄いけどな。

で、『牛に願いをなんたらかんたら・第何回?』(フジテレビ070731PM10~)脚本・金子ありさ、演出・三宅喜重も見た。美帆子(香里奈)のママ(栗田よう子)が迎えに来るの。なんか、こんなドラマに出てたら人生がダメになるみたいなの。お馬さんがね。お馬さんがケガをしているから走れなくてかわいそうなの。ついでに羊の毛刈はショウなの。でね。克也(田中圭)のママ(市毛良枝)はね。昔、お嫁さんにしたい女優さんナンバーワンだから、手袋編んでくれるの。そいでね。バーンってね。バーンってぶっちゃう。「こんなドラマでもベストをつくすのよ」ってことなのかな。するとね。美帆子はMに目覚めみたい。人生って面白いよね。ふざけてたらね。バーンと記事が消えちゃった。この記事は二度目なの。だからって手を抜いてるわけではなくて、このレビューはね。最初からこんなもんなの。だってドラマがもう本当に・・・。

関連するキッドのブログ『先週の火曜日のレビュー

木曜日に見る予定のテレビ『山おんな壁おんな』(フジテレビ)

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