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2007年8月21日 (火)

初めてのデートでずーっとずーっと待たされるのは心臓に悪いのです。(井上真央)

おお・・・マジでか。マジでヒロインの恋人を平岡祐太がやるのか・・・。ア、アユタ・・・長い道のりだったなぁ。もう、一挙一動にハラハラドキドキだよぉ。それに対して子供の頃からずーっとずーっとヒロインだった真央。茜&つくしである。もう堂々である。なんか、お姉さんが役というものをリードしている感じ・・・。真央20才、平岡22才だが精神年齢は明らかに逆に見えてしまう。それがいい味になるのか、どうか・・・まさに平岡正念場だ。ま、「スゥイングガールズ」から引き立て役ではもはや大ヴェテランだが主役の恋のお相手はまた一味違うからなーっ。視聴率の下降・上昇はもはや平岡しだい・・・という気がいたします。

そのあたりまで計算されているとするとここまでのスカシは予定通り脚本家もさすがなのだが、前回のようにツメが甘いからな。ここから手練手管を見せてもらいたい。

本題に入る前に恒例の視聴率チェック。「女帝」↗*9.4%(あげた・・・前田愛のお尻効果かっなめちょったらあかんばい連発効果かっ)、「山田太郎」↗*13.6%(あげたーっ・・・これは子役大活躍効果か、ゲンの時もホテルのプールで大活躍させていれば・・・まだ、言うかーっ)、スシ王子↘*5.9%(また下げたーっ。どこまで下げるーっ。ミツ・貫地谷しほりなんとかしてくれるのかーっ)、「君がくれた夏」23.3%(タッキー&深キョンとったーっ)、「ライフ」*9.4%(ドタバタ喜劇{映画「ラストサムライ」12.0%下で24th裏はつらかったかーっ・・・北乃きい誰かに似てると思っていたら貫地谷しほりに似てる・・・そんなのお前だけだろっ)、「風林火山」↘16.5%(戦がないとここまで・・・このあたりが面白さの難しいところだな・・・後述)、「パパムス7」↗14.5%(最終回の初回越え達成。14.0%↗なのである。前回が「冗談」だっただけに短期だが平均視聴率も「冗談」を上回って・・・今回のこの成果はガッキーかわいいよガッキーなのだった)、「出口のない海」10.2%。ついでに「ファースト・キス」↗12.8%(下げ止まった・・・僕らはサルだ織田裕二お前がなお願いだから踊る3やってくれ*8,9%ナイスアシスト)、以上。

で、『ファースト・キス・第七話』(フジテレビ・070820PM9~)脚本・井上由美子、演出・川村泰祐を見た。最初に「風林火山33」の構成について「ジェットコースタードラマ」と「フリーホールドラマ」に基づいた試論をしておく。この「33」を山本勘助と武田晴信の愛の物語と考えてみとると明らかに「フリーホール」形式なのである。「鉄砲百丁が届かないと勘助は殺される。晴信は届ける素振りを見せない。絶対絶命。鉄砲届く」という形式である。この形式は最後がいわばどんでん返しなので、ストーリーの主軸では引っ張れない。いわば最後以外は地味なアトラクションだが、インパクトは大きい。最近では「わたしたちの教科書」がこのスタイルを貫徹し、視聴率的には惨敗なのである。

案の定、「33」も落としたのである。もちろん、作品の全体の質や、それまでの流れから「風林火山」は余裕の変化球と考えることもできる。

しかし、ここは視聴率を獲らなければならないというポイントではやはり「ジェットコースター形式」の方が有効なのだな。もしも「33」を「ジェットコースター」にするなら「鉄砲百丁が届かないと勘助は殺される。晴信は届ける気だ。しかし、手元に百丁はない。紀の国から海路、遠江へ。駿河の国、甲斐の国、戦乱の信濃の国、そして越後へと鉄砲輸送団の苦難の旅の話。間一髪、間に合った・・・感激する勘助。涙する晴信」ということになる。ま、好みにもよるが視聴率は取れるはずです。

さて、「ファースト・キス」はいわばフリーホール形式でしかも「1ー7話」までが1回のアトラクションという構成だった。つまり、1ー6話までは「淡々と昇っていたのである」・・・これは視聴率はとれない。もちろん、落下でアユタとラブというオチはそこそこインパクトはあるのだが、スカシが・・・長すぎるだろう。

もちろん、それなりに「落下の予告」は入れている。特に「ちびっこサッカー選手との再会」のエピソードはそれなりにせつなかった。ここで「長い長い青春時代の不在」を過ごしたヒロイン・美緒(井上)の「カツサンド作って会いに行く純情」は後の落下の予告なのである。本当はここで一回きれいに落ちてもよかったのだが、「せつなさ」をうやむやにして「歪んだヘソマガリの女の子」はさらに高みを目指して昇っていくのだった。・・・もう、かなりこわい高さなのだが、さすがに上昇だけでは単調になるだろう・・・。関東で再放送中の「HERO」を見ると松たか子は1回で激しく昇り下りのジェットコースター気分を味わっているのである。それは木村拓哉を好きになったり嫌いになったりのふりまわされぶりである。

もちろん、相手がアユタなので同じ手法は無理なのだが、少なくとも1回ずつ落ちるフリーホールにはして欲しかった・・・と思うよ。

だが、まあ、月並みなお膳立ては一応整った。象徴的なのは劇団ひとりである。唯一、美緒に好意を持ったメンバーでしかも対象外・・・そして美緒の病状を知らない彼が阿部サダヲからそれを聞きだし泣いちゃう場面である。ついでに酒井若菜もこれに加わり、事情を知るものの輪が広がるのである。もちろん、若菜については初歩的な構成ミスがあることは前回指摘したのでもう言わないという前提で。

さあ、そういうわけで「勇気を出して初めてのデート」・・・ここで「理不尽なすっぽかし」である。これはアユタだから許されるというか、素人には無理な放置プレーである。好感度的にはありえないほど下げるので・・・フリーホール精神は貫徹されているのである。

つまり、「心臓病でリスクのある患者としての美緒を初めてのデートに誘ったイケメン医師がいくら、新人で急患で緊急手術でドタバタしてアップアップしても携帯電話のある時代に連絡一つしないで待ち合わせ場所に女の子をほったらかしなんて」アユタとしてというより人として問題ありすぎるのである。

もうこうなると「悪い男を好きになっちゃったな」パターンしかないのだが、今までかなり辛い時を過ごしてきた主人公と想像してきた視聴者にとってはひどい仕打ちと言えるだろう。

もちろん、リアルな世界にはこういう間の悪さとか、メリハリのない男とか、手順を踏めない男で一杯なのだが・・・このドラマはそれがテーマなのかっ?

・・・しかし、耐えました。さすがは井上真央。「生れて初めてのデートですっぽかされたけど・・・そんな男を好きになったんだ・・・それでいいじゃないかという女になりきりましたーっ」さすがだ力技もってんなーっ。なめんなよーっ。という心の声が聞こえました。

そしてこの夏、使いまわされた「話している相手」がいないとの連携テクニックで「電話で話している相手が来ている」すでに古典の携帯テクニックでギリギリのスルーパス。

オープンカーでのドライブ。そして、一応「ファースト・キス」は大事にしたい・・・というタイトル解説。初めての「おまけ」という「許されなかった愛への間接的表現」とそれなりに恥ずかしい言葉を連打していきます。「恋に恋すること」すらも叶わぬ夢と思い続けてきた女の子の「おまけ」なんだー。アユター・・・いや、秋生(平岡)、お願いだから最高に優しくしてやってくれー。

一方、「患者に恋して自殺されそれがスキャンダルになった」過去を持つ蓮子(松雪泰子)はずぶ濡れのくせに表面ドライの演技。もはや、用無しになった兄はおいしい仕事とここの大学医局のやや無理矢理のとってつけたような封建的な姿勢に対峙するしか存在意義を見出せない。ナレーション、短くなったけど・・・意地をはらないで全面カットを推奨したいキッドだった。だって誰も御得じゃないし・・・きっと最終回、美緒・昇天パターンの時だけに許されるレベルなのでは・・・。ま、そこだけは押しておきます。

とりあえず、落下したよね。一回目のオチ終了だよね。と周囲を見渡すほどのとりとめないアトラクションになっちゃってるよぉぉぉぉぉぉぉ。

関連するキッドのブログ『第六話のレビュー

水曜日に見る予定のテレビ『ホタルノヒカリ』(日本テレビ)

ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。

皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。

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コメント

こんばんは。前回(第6話)は、コメントありがとうございました。
やっと、美緒と秋生先生がカップルとして成立し、ここまで道のりが長かったなあ…と、でつくづく思いました。「歪んだヘソマガリの女の子」が持つ悲しさや辛さといった負の面もやっと出て来た感がします。
しかし残りの4回で、一体どうファースト・キスに持っていくつもりなのか、よく意図が読めません。今までぼかしてきた美緒の「せつなさ」の部分が噴出し、一気に展開が冷え込む気がしなくもないですが…(脚本家が月9枠にしては意外とクールなお話を望んでいる?)。

投稿: ys_maro | 2007年8月22日 (水) 00時59分

♬♬♬のだめデスヨ♬♬♬ys_maro様いらっしゃいませ♬♬♬のだめデスヨ♬♬♬

ここまでの配役展開から
平岡祐太が本気なのかどうか
まだ信用できないという観測をしているお仲間も
いるのですが・・・
ま、キッドも半信半疑でございます。

今回、秋生は前半ありえないひどさを見せて
後半はものすごくステキなところをみせております。
ほぼ、二重人格です。
おいおい、大丈夫かぁ・・・。
とは思いますが、とにかく
これまでの主人公カップルに
つくしてつくしてつくしてきた中の人(平岡祐太)
に免じて許すしかありません。

今、美緒と秋生は軽く「ロミジュリ」モードに。

最近、タッキー&まさみで貧富的ロミジュリ
をやった脚本家なので
「医師」と「患者」のロミジュリは
やや「貧富」ニュアンスも残しつつ新展開。

・・・ま、対立しないことが建前の世の中では
このテーマは微妙なんですけどね。

実際には暴力団が根深く浸透している芸能界だし
格差社会の対立も激化し始めているのですが
お茶の間はまだそこに「受ける」段階ではないようですし。

とにかく、「愛」を始めたので
「障害」が発生し
二人が「ファースト・キス」を目指して
「手術」までの日々を
「戦い」ながら「楽しく」過ごしていく。
一応、冒頭からの回想の物語。
「ステキなことがあるから死ねない」
と美緒が思うステキなことを
どれだけ展開できるのか・・・。

まあ、ある程度はホットになるとおもいますけど・・・。
秋になるにつれて・・・。
今はクールじゃないとうだりますし・・・。

投稿: キッド | 2007年8月22日 (水) 18時21分

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