すっぽんエキスでシャキーンッ。(深田恭子)VSこの隔世遺伝め~。(伊東美咲)
もう効き目があきらかに「すっぽんエキス」ではなくて「危ないクスリ」だと思われるのだが、この一点でもう毎度バカバカしいお笑いのレベルになっており、さらに強力な「天狗の金棒」の登場により「もっと危ないクスリ」で古典的なバカバカしさに到達している。これをレベルが高いと考えるか、低いと考えるかは各人の好みの問題だと思うが、キッドとしては眠たかったドラマが覚醒したような気分になったのである。
もちろん、それは先週からいい感じになっているのであり、このあたりが「大奥」と「コメディー」は似て非なるものだということの証明なのである。ちょっとは悪ノリしてくれないとねーっ。
もちろん、テーマとかそういうものは元々ないドラマなのであり、老舗百貨店を舞台にした会社コントを展開してくれればそれでいいじゃんかーっとキッドは思いますので・・・。
で、『山おんな壁おんな・第五話』(フジテレビ070802PM10~)原作・高倉あつこ、脚本・前川洋一、演出・葉山浩樹を見た。このドラマはコメディーであるが基本的には「お調子者」と「堅物」のコントである。オーソドックスには「ウサギとカメ」で最後はカメが勝つというのが常道なのであるが、ドタバタの場合、単純にひとひねりをして「お調子者」は「天真爛漫」となり、「堅物」は真面目すぎて墓穴を掘る「被害者」というパターンがある。
世の中の人がお調子者中心の時は後者が、世の中が堅物中心だと後者が大受けするわけだ。今はきっと微妙な時代なのだな。
たとえば「劣等感」という自分と他人を比較して劣位にあると感じた時に強烈な怒りや悲しみがコンプレックスされている複合的感情もより複雑な構成を持っている。
たとえば「大根役者」と言う問題だ。天は二物を与えないで欲しいと「持たざるもの」は考える。まあ、欲望するわけである。こういう人は美人を見るとどのように反応するだろうか。劣等感を感じるだろうか? いや、実は「優越感」を感じるのである。
その認識と感情のコンプレックス(複合)はおよそ次のようなものになる。
美人→天は二物を与えない→知性は低い→バカ→うれしい
いかがでしょうか。人間って面白い。
だから「役者」→「二枚目」→演技力皆無→「大根役者」になるのです。
こういうタイプの人には「美人の演技派」というものは絶対に認められない。場合によっては「美人の演技派」→「そんなのありえない」→「演技派だから美人でない」・・・とか、あるいは「美人の演技派」→「そんなのありえない」→「美人だから演技派でない」という風に色眼鏡で見るわけです。
このようなフィルターをはずして「何かを鑑賞する」のは非常に難しいのですね。
キッドは伊東美咲も深田恭子も「美人の演技派」だと思いますが、皆さんはいかがでしょうか。
さて、そういう二人が「天真爛漫で失敗を失敗と思わないキャラクター」と「真面目すぎ、考えすぎでしなくていい心配をして結局ぎゃふんとなるキャラクター」を演じるこのドラマ。バストの話を抜きにしてもこの骨格さえ、押さえておけばしっかりとコメディーとして成立するのでございます。
見果てぬ夢を見るあまりに現実と妄想の区別がつかなくなりつつある恵美(伊東)。ついに「朝起きたら巨乳になっていた」という夢を見る始末。どうしてそんなに巨乳になりたいのかは未だに謎なのでおそらく最終回まで引っ張る覚悟かと・・・。
そんな恵美の上司・田村(谷原章介)は朝から元気がない・・・。結婚六年目でまだ子供がいない田村家ではそろそろあせっているらしい。・・・っていうか、不妊治療に行きなさい。で、欠陥があった場合は養子をとるとか考えないといけないし。「血縁」に関する考え方の指針を示されない現代人はこういうことで悩みがちだ。そういうレベルでは根本的に年金問題は解決されないのである。
親のない子と子のない親が結ばれたっていいじゃないかっ。もちろん、遺伝子レベルで似てないことの喜びの欠如を社会が暖かく見守ることも大切だしね。
しかし、とりあえず子作りよりも性的満足が大切なのかもしれない巨乳の妻は性交スケジュールにそって種馬に興奮剤を使用したのである。通称すっぽんエキスなのだが、その効果たるや明らかにヤバいクスリなのであった。
一方、今日もお腹ペコペコキャラのまりえ(深田)はランチを前にグーグーお腹がグーである。そしてヤバいクスリ入り愛妻コロッケを食堂で田村から貰い受けたまりえはものすごく「覚醒」してしまうのである。やる気ムンムンでお仕事こなし量大幅増幅なのだった。お、教えてくれ、そのすっぽんエキスの販売ルートを・・・。
ちょうどその頃、職場には販売員の接客態度を調査するサービスミシュランが潜伏していた。この展開は定番で「雑誌社の覆面取材」とかと同様の手口である。これをリサーチ会社に依頼するところが現代風なのであるが、サービスの質を他社に評価させる場合、管理職は何やっとんのじゃーっとキッドは思います。もちろん、人間は自分の姿が見えにくいものなのである意味正解なのですが・・・。そうなるとサービスを評価する調査員を評価する調査員を評価する調査員を評価する調査員を評価する調・・・・・・。
とにかく、すでに覆面調査がされているという噂がでた時点で平常心を失う職場。しかし、まりえは底抜けの天然なので気にしない上に薬物導入でスーパー販売員と化します。それがなんとなく気に入らない恵美。もちろん、貧乳巨乳コンプレックスの彼女には理性を超えてまりえは苛立たしいのです。
その怒りがちょっとした事故を招き、恵美の崩した荷物の下敷きになったまりえははりきりすぎが腰にきてしまうのでしたーっ。どんなクスリなのじゃぁぁぁぁ。
お見舞いにまりえの家にやってきた恵美はなんとか巨乳のヒミツを暴き出そうとやっきになるのですが・・・遺伝でしたーっ。
そしてまりえの弟が「ボクは小ぶりのおっぱいが好きだあ」と恵美にとっての福音をもたらすのですが、ま、コンプレックスに支配されている人間は聞く耳持たないわけです。
見果てぬ夢についに夢遊病者となる恵美。まりえのブラジャーを借用。それをまりえが目撃するのですが・・・天然なのでそんなこと気にしないのだーっ。
ここで、男にとってセクシーとは何かという問題が浮上してきます。百貨店男性従業員御用達のエッチなお店に誘われた田村。社長も社長の息子も同僚たちもそれとなく楽しんでいるのに心、ここにあらずです。気になるのはやる気満々で待ち受ける愛妻。愛しているのにその気にならない・・・ある種の男にとって、これは苦しい。針のムシロなのです。
ああ、どうすればいいのでしょう・・・とハラハラしているとミッチーがおしおき覚悟でパパの愛用のものを盗みだしてきます。滋養強壮剤「天狗の金棒」です。それを飲んだ田村は・・・。
おいおい、そういうオチなのかーっというヤバすぎる効き目を。
最後は急速にストーカー勘違いオチ。「ウソゲ」のフクナガ(鈴木浩介)登場。え、そうだったの・・・?と言う人はコチラでご確認ください。→「お気楽社長の山おんな壁おんな5」
そして災い転じて福となすとってつけた展開です。もう、今回とっても面白かったキッドはちょっと暑さでまいっているのかもしれません。
田村さん・・・朝からあんなにハリキリすぎで・・・夜まで持つのか・・・。
関連するキッドのブログ『第四話のレビュー』
土曜日に見る予定のテレビ『受験の神様』『おじいさん先生 熱闘編』(日本テレビ)『ライフ』(フジテレビ)うう、ゾウのはな子もおとり捜査官も見るけどね・・・。
ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。
皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。
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