死んだら読んでもらう手紙を書くのは心臓に悪いのです・・・・・・。(井上真央)
・・・・・・終った。いやーっ、井上真央ファンには実際、心臓に悪い月9だったんでないんかい。
なにしろ、初回の視聴率が19.7%である。それが6回目には11.1%を記録。うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁって感じだったのである。最終回12.4%・・・平均14,1%は夏ドラマ暫定3位のフィニッシュ。もちろん、キッドは視聴率がすべてとはいわないがテレビ番組の価値は90%くらい視聴率が決めると思うので・・・残りの10%はヒ・ミ・ツ・・・もうハラハラなドラマでしたね。ドラマブロガーの皆さんもほとんど絶賛者なしだったし・・・。「山壁」は主人公が妄想のウェディングドレス、こちらは「かりそめのウェディング」・・・ま、「絶唱」の死体に花嫁衣裳(主に百恵)よりは薄いけれど・・・実際には着れないかもしれない衣装を着る哀愁が・・・視聴者に伝わったかどうか・・・微妙だーっ。・・・「QさまSP」21.6%、「みのもんたの警察SP」13.1%、「格闘技HERO'S決勝戦」12.5%・・・ま、裏強かったけどね。
本題に入る前に恒例の週末の視聴率チェック。「女帝」↗15.5%(のしあがっちゃいましたーっ、ドス黒い女王様・酒井彩名改心しすぎーっ)、「山田太郎」↗17.9%(平均15.2%に到達。兄ちゃーんはバカ兄貴より強かった)、「スシ王子」↘*7.9%(まあなー・・・八時間も映画の宣伝見せられるといくら面白くても飽きるよなー)、「受験の神様」↗11.5%(土曜の夜の土下座祭り・・・最初から女王様に土下座していたらもっと視聴率とれたかもね)、「ライフ」↗17,4%(こちらは女王様の土下座拒否に視聴率ははねあがるっ・・・プレイ万歳)、「風林火山」↗18.3%(大井の方の最後か・・・北条氏康の眉間の傷か・・・それともクライマックスの接近を悟ったか・・・静かに上昇してまいりましたーっ)、ついでに「仲間由紀恵の夏目雅子物語ひまわり」13.6%(可もなく不可もなく星花火・・・)、以上。
で、『ファースト・キス・最終回』(フジテレビ・070917PM9~)脚本・井上由美子、演出・武内英樹を見た。もう、今回は柴俊夫につきるな・・・「忘れないでほしい・・・私だって医者なんだ・・・患者の命は救いたい」・・・なんじゃあ、そりゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ。忘れられるほど働いてなかったのか・・・教授。手術シーンがこんなに何も感じさせないドラマって・・・ある意味、凄い。ラストは麻酔だけだったし・・・。
仕掛けはただひとつ「死んだら読んでもらう手紙」の朗読である。ネタは「書いているときの回想としてのナレーション処理」だ。お手紙はお気楽様がいやいやをしつつレポートしています。テンメイ様とキッドの「ホタルノヒカリ」の部長・ホタルゴールはありやなしや論争での問題点、キスの有無、プレゼントの有無、告白の有無的には「空港で女脱力・男抱擁キス・キス後なし」「ニトロ薬のペンダントに替えておしゃれなネックレス」「どうして成功するってわかるの・・・好きだから・・・」とすべてゴールを決めた井上真央・平岡祐太のカップルなのだ・・・しかし、せつなさに届かない・・・井上のナレーションは抜群だ。しかし・・・届かない・・・。ああ・・・もしかしたら失敗なのか・・・そこで届かない理由のバカ兄貴(伊藤英明)登場。もうナレーションがド下手である。そして・・・象徴的なのが井上が生還した最大の理由である恋人のカットなし・・・延長なしだから仕方ないのかーっ。
もちろん・・・兄と妹の物語という狙いはわかるのだが・・・それにしては生還率50%の妹は重すぎなのである。その妹の気持ちを思う兄は・・・軽いのである。だから、世界は妹を中心にすりばちになっている。そこで兄が目立とうとすればするほど、ドラマは視にくいものになってしまうのである。
ともすれば・・・妹よりも視線を集めようとする兄。これは受験の神様の山口達矢の会社部分と同じで・・・テーマから離れてはダメなのだ。どうしてもやりたければ近親相姦ものにしなければならないっ。絶対にっ。
妹を重くした以上・・・周囲の人々はある程度、均等なバランスでないとな・・・まして、ラストシーンで恋人不在、兄まとめでは・・・つらいと思うよ。
その上、この兄は妙にリアルな兄なのだ。その象徴が貢ぐ女(酒井若菜)をきれいごとで捨て、心のままに女医にアプローチするという振る舞いである。情はあるが・・・実はないのである。これは相手が酒井若菜だから・・・そうでもないのだが・・・たとえば戸田恵梨香だったらどうなのだ。「お前とはなんでもなかったんだ、肉体関係とか、お金借りたりとか、以外・・・」なんて戸田が言われて泣いてすむ問題かっ。酒井若菜だって、笑顔で昼休みでお茶が濁せるかっ。モー子になんてことを・・・。黒い太陽だってそこまで薄汚れてないぜっ。
ま、井上由美子的にはグレイでしょ・・・人間ってというお得意の描写なのだが・・・カメラマン助手には荷が重いキャラ設定では・・・っていうか・・・それならそれで・・・女医、OL、プレイボーイの三角関係をもっとドロドロと描きこむべきだろう。
あーっ・・・・スカッとしねえ・・・とキッドは思います。で、場合によっては「そこがいいのよーっ」ということは結構あるのですが・・・視聴率的にはそうではなかったようです。
だから、肝心のファーストキスが・・・ちっともロマンチックじゃなかった。通過点なら・・・いいけど、永遠の別れになるかもしれない恋人たちの場合・・・唇を離して、閉じていた目をそっと開き・・・見つめあう・・・キス後の余韻は絶対にいる。誰が何と言ってもいりますよーっ。
そして、美緒(井上)が涙・・・でも驚きの顔に・・・恋人(平岡)も泣いているから・・・美緒が恋人の涙をぬぐい・・・もう一度、胸に頬をうずめる・・・くらいでいいのです。そのぐらいの時間はとってください。タイトル部分なんですからーっ。
本来、兄とのトラウマ・キスも「デブだったので最悪の思い出」・・・回想シーンにも使えないくらいのグロ映像にしてしまった・・・デリカシーのないスタッフにロマンチックなことを求めるのは大変なのですが・・・「恥ずかしいけれどいい思い出」くらいにしておけばよかったんだよな・・・それで兄妹では思い出に対するズレがあるくらいの笑いにして・・・とにかく、計算が狂っていたということです。
「生と死のはざま」を「笑い倒す」という意気込みがあったのかもしれませんが・・・キッドとしては「お笑い」はそんなに甘いものではないと申し上げたいです。っていうか・・・やるなら最後までやってくれ・・・。
それにしても・・・フランス修行中のバカ兄貴・・・誰が援助してるんだ。
関連するキッドのブログ『第10話のレビュー』
水曜日に見る予定のテレビ『ゴッドタン・神の舌』(テレビ東京)
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皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。
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コメント
月9は結局最後までお粗末な脚本+変な演出のせいで全く面白くなかったね。このドラマのキャスト陣が可哀想。。
今後、井上由美子脚本のドラマは見ない!
投稿: 由紀 | 2007年9月18日 (火) 16時20分
こんな本では真央ちゃんをはじめ可哀想でした。
酒井若菜さんは結構ふぁんなんですがあの扱いは・・・
振られて理由すらちゃんと話してくれない。仕事姿
を映してくれない・・・なんでやねん!
彩名は主役を食うくらい美味かったのに。こっちの酒井は。
仕方ないけどムシューダのCM。泣かせるシーンの
直後で入ると萎えます。
投稿: タカシ | 2007年9月18日 (火) 17時40分
△▽オソマツキャクホン△▽由紀様、いらっしゃいませ△▽ヘンナエンシュツ△▽
ふふふ、お怒りですな・・・。
まあ、仏の顔も三度まで・・・と
申しますので・・・井上由美子・脚本にも
もう少しチャンスを与えてくださりますように・・・。
キッドは今回は土曜ドラマと
かけもちしたのが失敗だと思っています。
まあ・・・脚本家は明日をも知れないので
ついオーバーワークしてしまうものです。
投稿: キッド | 2007年9月18日 (火) 18時08分
☂セプテンバーレインレイン☂タカシ様いらっしゃいませ☂セプテンバーレインレイン☂
う~ん。皆さん、お怒りですね。
キッドもなだめている場合ではないのですが
まあ・・・今回は紙一重で駄作。
で、責任はプロデューサーにあると思います。
まず、難病もので兄妹もので恋愛もの
という欲張りがひとつ。
もちろん、重層的にすべてが
からみあって面白い場合もありますが
そのためには・・・もう少し準備期間がいるはず。
まして、オリジナルですからね。
のだめで燃焼した演出陣や
シェイクスピア連投で
マチベンかけもちの脚本家には重荷。
そして孤独で傷だらけの伊藤と
花男の栄光に包まれた井上では
ダブル主演に無理があるのです。
キッドは戦略的には
井上・伊藤は主従にするべきだったと思います。
それでこの結果なら納得がいく。
伊藤のエピソードでは
カメラマン問題はまだしも
女医さんとのラブはいらなかった。
新人と女医さんのほのかな関係もいらなかった。
おわかりでしょうか。
このプロデューサーは松雪にまで
メインを持ってきているのです。
それは・・・いくらなんでも無理だろう。
尺数(配分時間)を厳密に計算していませんが
ざっと井上2、伊藤2、松雪1、平岡1、トリオ1
くらいの配分。
キッドとしては
井上3、伊藤1、平岡1、松雪プラストリオ2
くらいの配分がよかったと思っています。
特に井上と平岡にウエイトを置かないで
ラブロマンスなんか成立しないですよね。
ま、酒井彩名は鳴かずとばずでここまできたので
まあ、良かったと思います。
若菜は一応映画の準主演クラスですからね。
ま。ムシューダは・・・こらえてくだされーっ。
キッドはどちらかといえばイヒがなくなって
よかったです。
投稿: キッド | 2007年9月18日 (火) 18時30分
こんばんは。
ファースト・キス、キッド様の声に押され、一応見てみましたが…。見るに耐えない、最終回でした。
どうもスッキリしなかったです。題名を意識してキスを引っ張った割には成田でチョットだったし、デブが…などというのはちょっと言い過ぎだし、伊藤と松雪の関係は不要だし、最後にちゃっかり手術成功してました~、というのは……(花男での天然ボケにもなってない)。久々に月9枠に失望しました。
フジとしては、当初猛プッシュしてた気がするのですが、花君が視聴率トップに立ち、PRは花君を全面に押し出してましたね。視聴率だけでなく、どうして花君を押したのかがよくわかります。
実は花君も全部見ていて、妙にテンション高いドラマでしたが、最終回は綺麗にまとまっていたように思えました。
井上真央、井上由美子のリベンジに期待!
そして、次クールの月9・ガリレオにも期待しています。
投稿: ys_maro | 2007年9月18日 (火) 23時12分
♬♬♬のだめデスヨ♬♬♬ys_maro様いらっしゃいませ♬♬♬のだめデスヨ♬♬♬
すみませんねえ。
ファースト・キスが駄作なのも
拉致被害者が苦難の道を歩むのも
世界から戦争がなくならないのも
すべてキッドの不徳のいたすところです。
ま、責任とりませんけどーっ。
困りますよね。
こういう作品。
部分、部分では
まずまずのところもあって
なんとかなりそうかなと思ってみていると
おいしくない・・・。
ああ、なんか口直ししたくなるのです。
そういうテイスト。
まあ、こうなると
「白い巨塔」だってリメイクだしな
とか・・・
「14才の母」だって志田未来だもんな
とか・・・
「きらきらひかる」の頃は情熱がほとばしってた
とか・・・
もう過去にまでさかのぼって
否定されかねないのが
創作の辛いところなんですよね。
ま、でも。最後まで見たから
Noと言える資格がある。
キッドは駄作に付き合った時は
そういう感じで自分をなぐさめます。
ガリレオは面白そうだっ。
ま、つまんなければつまんないで
レビューは面白く書けばいいしっ。
投稿: キッド | 2007年9月19日 (水) 23時00分