私の部屋に遊びに来てっ。(村中暖奈)・・・うふっ。(櫻井翔)VS宮本武蔵かーっ。(西村雅彦)
鎧兜に身を固め、法螺貝を吹きつつ、スシ王子の二卵性双生児の弟・スシウルフ(成宮寛貴)の義理の父親(西村雅彦)が走り始めたとき・・・くくくっふははっと奇妙な笑い声が・・・キッドは久しぶりにドラマを見て笑いました。新田たつおか・・・新田たつおがしたいのか・・・ともかくツボだったようです。
これはかなり、ツボでこの後、第一の刺客だったけど今やスシ王子の味方になった鮫島(袴田吉彦)のドイツ風スシの店にお侍様~が乗り込み、スシ王子(堂本光一)が登場し、対決が始まるまでは笑いが止まらなかったのです。・・・あ~、笑った。
これまでの対決を振り返った雑誌の鱗林(板尾創路)の扱いが極めて小さかったのもちょっとくすぐられましたけど。
で、『山田太郎ものがたり・第9話』(TBSテレビ・070907PM10~)原作・森永あい、脚本・マギー、演出・川嶋龍太郎を見た。土佐の銅メダル以外、見せ場のなかった世陸のために不連続ドラマになっているわけだが・・・それをさておいても難解な話だった。
結論から言うと山田太郎(二宮和也)は貧乏好きなのである。
そして、どうやら、お坊ちゃまの御村(櫻井)はよし子(村中)が高価な装いをするのが気がかりだったらしい・・・それはどうかな。
まず、常識的に・・・貧乏な家と金持ちの家・・・どちらに生れたいかと貧乏人の子供に問えば「金持ちの家ーっ」と答えるに決まっている。
たとえば・・・夏・・・クーラーの質を考えるだけで「快適さ」を求める人の欲望は明白だ。
テレビから湯水のごとくあふれる新製品の情報を見て、実際にそれを手にする子供と見るだけの子供のどちらがより満足できるかな・・・なのである。
だから、蝶よ、花よと育てられた企業家の子女が親の会社が倒産して貧乏となり・・・昔の生活を思い出して・・・あの家に戻りたい・・・夏は涼しい、冬は暖かいあの家に・・・。というのはすごく納得できるし、貧乏人にも気持ちは理解できるのである。この落剥した金持ちの子供が・・・「でも、この家も悪くないよ。だってパパとママといつも一緒にいられるから」とか言っても、まあ、納得なのである。
そこで太郎である。大豪邸に馴染めない太郎。その馴染めなさぶりがちょっとムカつくのである。つまり、「貧乏→金持ち→うれしい」というノーマルを「貧乏→金持ち→馴染めない」というカーブにしたのだが、その変化球がいまいましいのである。
太郎の気持ちを一番理解したのは御村である。彼はずっと大豪邸に引っ越すのは反対だった。なぜなら、よし子が他人に注目される可能性が高いからでよし子狙いの彼にとってはできればよし子にはひっそりと育ってもらい、自分だけが鑑賞できる存在であってほしいのである。同時に、自分の欲望に忠実な彼は親友の太郎にもそうであってもらいたいと思うのだった。・・・そうなのか?
では・・・太郎の欲望とは何か・・・それは「弟妹と父母を自分のコントロール下におきたい」という独裁者的な欲望なのである。それがこの大豪邸ではまったく管理できないのだ。
もうひとつ、これはドラマ内ではっきりと示されるが、太郎は「広所恐怖症」なのである。おそらく、宇宙遊泳などしたら発狂してしまうのだろう。
心の病気と欲求不満・・・これに苦しめられて太郎は笑顔を失ってしまう。
ま、例としてプールで飼われたイルカの話をあげておく。せまい水槽で飼われたイルカは解放されて海に投げ込まれても水槽の大きさ以上遠くに泳ぐことができず餓死してしまう・・・これはそういう悲しいお話なのだな。
その太郎の危機を救うのはなんだかマダムっぽい校長(宇津井健)でも「しゅみみゃしぇん」連発の鳥居(吹石一恵)でもなく・・・吹石、かわいいよ吹石なのだが・・・玉の輿少女・隆子(多部未華子)なのだった。
彼女は自分(できれば王子な太郎と結婚したい)を抑えて、太郎に貧乏へ戻ることを薦めるのだった。「太郎くんが王子であることよりも笑顔の太郎くんが好き・・・」なのであった。・・・告白してるのか・・・。できないんじゃなかったのか。
そして、御村は「自分が笑顔じゃなかったら家族は笑顔になれないだろう」と本来の目的は伏せたまま、太郎を説得するのだった・・・違うと思うぞ。
意を決して「兄ちゃん・・・あの家へ帰りたい」と言うと「うん、もうあきちゃったし」「兄ちゃんの作るごはんが一番だし」「一人で寝るの淋しいの」「あたしもー」と口をそろえて賛同する弟妹たち・・・。太郎・・・感激なのだった。
まあ・・・悲しい話です。貧乏人は貧乏がしみついてしまうという話ですから・・・絶対に違うっ。
次週、いよいよ、最終回。太郎が留学・・・するのか・・・貧乏よりもアメリカの方がもっと好きだったという話になるのかな・・・ならないと思うよ。
関連するキッドのブログ『第8話のレビュー』
で、『スシ王子・第七話』(テレビ朝日)原案・演出・堤幸彦、脚本・佃典彦を見た。最新SFXの粋を尽くした映像、計算しつくされたコネタの構成、すべてにおけるさりげなさ・・・視聴率とは無関係に大人のドラマである。ま、さりげなさすぎてどこが面白いんだかわからないという問題は今回・・・シカトします。
とにかく、初代マドンナのウミ(加藤夏希)が復活してシャブリ様はうひょーっとなっていると思いますが、全八話で起承転結のテキストのようなカッチリとした構成を象徴しています。起(1~2話)加藤S、承(3~4話)市川由衣S、転(5~6話)貫地谷しほりM、結(7~8話)加藤Sということです。
そして座敷牢につながれた瞼の母は柏木由紀子(故・坂本九の未亡人・・・見上げてごらん夜の星を・・・なのです)・・・昔、事故現場に取り残されたご主人が人から人へと憑依の乗り替えを行い、未亡人の元へたどりついたといういい話がありました。
今回、エビはトリオで踊り、カレイは骨泳ぎです。
ああ、ピクピクと波打つエビのダンサーよ。エビ、かわいいよエビなのです。
でもイカソーメンも食べたいと思います。
そして・・・ついに大木凡人登場。スシ王子のインタビュアーから・・・スシ対決の司会をスカシてスカシて・・・ついに司会か・・・と思ったら審査員登場です。こうなると最終回こそは司会か・・・と思いますが・・・大スカシにくる可能性もあり、その一点だけでも一週間が有意義に過ごせるのです・・・お前がな。「北は北千住から南は南千住まで・・・狭い」はキッドにとってツボ中のツボですから満足なのですが、「これを食べるために生まれてきた」のダブル・・・しかもトリプルはスカシ。スカシ嫌いのキッドですがこれほど軽妙洒脱にやられるともう感服するしかありません。お見事。お見事ーっ。
スカシの司会者は「加藤家へいらっしゃい!~名古屋嬢っ~」(2004)でおなじみの加藤光一郎(多田木亮佑)だぎゃ~。「加藤家」はメ~テレ番組ですがテレ朝の深夜でもまとめてやってました・・・。まあ、名古屋弁好きにはたまらないどえりゃあコメデイでした。
ま・・・そういうことを知らないと楽しめないかもしれないのは・・・シカトします。
ついにビル破壊の凶行におよんだスシ王子・・・極妻モードのウミのお出迎えが・・・もう、あーそうっ、あーそうって感じです・・・シカトします。
ついでに銀座にも見える秋葉原からはうっすらとドラマ版「アキハバラ@DEEP」の香も漂い、後輩からもパクる姿勢に好感がもてます。
そして・・・ついに正体の割れた河太郎(中丸雄一)・・・まあね・・・他にいないしね・・・正義感の強いウミは一体どういう態度をとるつもりなのか・・・そんなこと誰も気にしてないって・・・シカトします。
哀愁の波止場で残念無念のスシ王子・・・っていうか、立場で言うとスシ王子とスシウルフのネーミングって逆じゃね?・・・シカトしてください。
ああ、来週で最終回かよっ・・・短すぎるっ・・・て思って映画館に人が集まるとは限りません・・・最後の最後で応援しないのか・・・。必殺スカシ返しです。
関連するキッドのブログ『第6話のレビュー』
日曜日に見る予定のテレビ『風林火山』(NHK総合)
ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。
皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。
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コメント
またまた読んでお腹を抱えております。
山田太郎:
御村のよし子狙い…
そういわれれば、五子が寄ってきても、よし子ばかりを見ていたっけ。そんなに浴衣姿が忘れられなかったのでしょうか。
スシ:
NTTのCMを見ても、「はーと、大好きー!」
のしほり嬢を思い出して笑ってしまいます。
さて………
ええ、No.1極妻・滋に戻ってウヒョウヒョでございました!!
もう、それだけでいいのです。
予想どおり、河太郎がスパイでも、
国会議事堂の頭が取れそうになっても、
あとで、指南書写し取るの大変だって思っていても、
巻き戻して、”スシ王子!”って掛け声を聞きに行けば、
なーんも気にならないし、苦労も飛んでしまうのです。
来週で終わりかぁ・・早いなぁ
投稿: シャブリ | 2007年9月 9日 (日) 07時40分
おはようございます。
豪邸生活を引っ張りすぎました。
それでもあのロフトで一家が固まって寝るのかと
思いましたよ(笑)
投稿: mari | 2007年9月 9日 (日) 08時54分
▯▯black rabbit▯▯シャブリ様、いらっしゃいませ▯▯black rabbit▯▯
まあ・・・原作ごにょごにょ的な
こともあるのですが
ドラマでも
御村のよし子狙いというか・・・
よし子に特別な感情を持っていることは
明白で・・・。
なんで、明白なの・・・?
・・・目を見ればわかる・・・
という演出になっています。・・・マジか?
ま、そうでないと
御村の言動には辻褄のあわないところがあり
将来の兄のために
いろいろと考えている・・・
と思ったほうが見やすいのです・・・。
ま、あくまでキッドの妄想の話ですが・・・。
「スシ王子」はもはや
様式美の世界に入っています。
実にエレガントです。
エレガントに「方向音痴」とかを
やっているので・・・。
まあ・・・世間の評価は低い・・・。
ひとつひとつの映像をよく吟味したら
とんでもない絵の連続で
舌をまくのですが
そういうのもあまり意識されないからな・・・。
今回、キッドは
西村さんの包丁捌きの
広い絵が特にうなりましたけどね。
ああ、地味すぎる特撮三昧・・・。
今回、指南書アップのカットがあり
速攻でシャブリ様のお顔(イラスト)が
浮かびましたよ・・・。
こういう点がH☆Cファミリーは
便利です・・・。
案の定でございましたね。
いよいよ・・・っていうか
早っというか最終回。
今回、「ファースト・キス」と「花君」と「山壁」と「受験」が
遅めの最終回ですが
まあ・・・「パパムス7」は
もっと早かったのですけれど・・・。
残り物に「福」があるのかどうか・・・。
とにかく、「スシ王子」「山田」の
同時最終回でよかった・・・。
「スシ」だけ残るとTBないですから・・・。
投稿: キッド | 2007年9月10日 (月) 09時46分
❁~✾~❁~~✾mari様、いらっしゃいませ✾~~❁~✾~❁
豪邸は戻るのなら1回で
すませてもよかった気もします。
とりあえず
ほとんどの視聴者は
豪邸にすんでいないので・・・
太郎の気持ちは
理解されないのでは・・・
とじいやは心配になりました・・・。
まあ、豪邸も管理する方の立場になりますと
あれやこれや大変でございますが・・・。
お世話する方もセットならば
もったいない・・・ことでございますよね。
ま、美しい方が
美しさに価値なんてないわ・・・
と言っているようで・・・
なんだか・・・わだかまります。
そうそう・・・ロフトに
みんなが集まって・・・寝ない・・・
ま、寝るとますます
家に帰る理由なくなっちゃいますからーっ。
それにしても・・・
せっかくのニノなのに・・・。
萌え~が発見できないキッドです・・・。
スーパーで一緒にお買い物ごっこ・・・ううん・・・
面白いのでございましょうか・・・?
こんなことなら
ライフのマナちゃんと
「胸さわったでしょ」ごっこを
していれば・・・よかった・・・かな?
投稿: キッド | 2007年9月10日 (月) 09時55分
こんばんは!
前にいっていた御村の相手ってやっぱりよし子だったんですね。
実は今回の御村のよし子ちゃんに向ける笑顔をみて
そうなのか・・と思ったのですが。
そのへんもちゃんと原作通りに櫻井くんは演じているってことなのですね(笑)
投稿: Eureka | 2007年9月10日 (月) 22時03分
✛✛Paradise✛✛Eureka様いらっしゃいませ✛✛Paradise✛✛
一応、原作ネタバレは極力回避なので
ごにょごにょですが
本来、太郎の両親が中学生聖夫婦ですから
これは少女マンガにありがちな
結婚へのほのかな憧れの発露。
御村とよし子が結ばれるのはある意味自然な・・・
流れです。
ま、それを自然とすると
いろいろと問題のある社会情勢・・・。
15でねえやはなかなか嫁に
いきませんからね・・・最近は。
ま、高校生活3年でゆっくり
すすんでいく物語を
半年ぐらいな感じで濃縮しているので
唐突な感じもしますが
バンビは・・・なぜか・・・
原作のニュアンスを
上手に演技しているように・・・
キッドには妄想できるのです。
目を見れば・・・わかるのです。
投稿: キッド | 2007年9月13日 (木) 11時53分