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2007年10月 6日 (土)

ウルトラセブンXはエイリアン・ガルキメスの夢を見るか?VSインドで新ふにゃふにゃ伝説(長澤まさみ)VS狙撃者のマイケル・ケインがアルフレッド・・・。

・・・ものすごい金曜日だったな。テレビって凄い・・・。ああ、キッドは本当にテレビが好きだ。

バットマンの最新作からクドカンの長澤まさみ、セカチュー裏の長澤まさみ、ウルトラシリーズの最新作、そして早朝HTBドラマ「そらぷち」・・・そして「ちりとてちん」いつだ。いつ眠ればいいんだーっ。

ま、眠るけどね。起きたらまた、テレビ見るけどね。

で、『ULTRASEVEN X・第一話』(TBSテレビ・071006AM0225~)脚本・小林雄次、監督・八木毅を見た。いきなり・・・海に浮いているジン(与座重理久)は記憶を失っているが実はウルトラアイを装着するとウルトラセブンエックスに変身するのである。

近未来の地球らしい惑星でジンはエイリアン駆除を目的とする秘密の防衛組織に属するエージェントである。謎の女A・エレア(加賀美早紀)や謎の女B・エス(伴杏里)や、謎の男・ケイ(脇崎智史)とともに侵略目的で潜入中のエイリアンを捜索し、摘発したり、殺害したりするらしい。

主人公が記憶喪失なのですべては謎につつまれているのだが・・・ちょっと包みすぎだ。

で、その世界観が「ブレードランナー」である。市街地上空には巨大浮遊物がニュースショーを垂れ流している。どうやらTBS系列らしい。「昨夜、遅く、エイリアンの一斉検挙が行われました。市民の皆さんはこれで安心して眠ることができます・・・」てなことを伝えているのである。

「あなたは救世主なのよ」とエレアに言われ、ジンはウルトラアイを手渡される。悪夢のような展開だが・・・リアルさを欠くとも言える。微妙だなぁ。

ともかく・・・ウルトラセブンはウルトラシリーズの中でも、善悪の境界が定かでなくなるのが特徴だ。地球人が侵略宇宙人の末裔という基本設定が尾をひいているのである。

本来は原作者・P・K・ディックの神に対する信仰と不信の気持ちが交錯した『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』が原作の映画『ブレードランナー』・・・そこでは人間そっくりなものが人間ではないのかどうかが問われていく。

幼いものに必ず生じる疑い・・・誰もが善を望むのに・・・悪が行われるのは何故か・・・大人はその答えを探して電子の森に迷い込むのである。

ジンもまた「自分が何者か」を知らぬまま、人間そっくりのインベーダーを尾行する。しかし、彼の迷いとは無関係にインベーダーたちは地球に魔手を伸ばしている。宇宙人の本拠地に辿り着いたジンは宇宙人に問われる。

「君は何者なのか」と。

ジンはその答えを見出させないまま、ウルトラセブンエックスに変身すると・・・本編では名前の語られない巨大宇宙怪獣をアイスラッガーで粉砕し、エイリアンの円盤をエメリウム光線で撃滅する。

つかのまの平和に眠る未来都市で主要登場人物たちの不安そうな表情や、ジンの記憶喪失の謎は語られないまま・・・ウルトラセブンの新たなる戦いは開始されたのだった。

関連するキッドのブログ『ゼブラーマン

で、『バットマン ビギンズ』(日本テレビ・071005PM0903~)原作・ボブ・ケイン、脚本・デヴィット・S・ゴイヤー(他)、監督・クリストファー・ノーランを見た。ティム・バートンで二本、ジョエル・シューマッハーで二本、に続き、五作目で三人目のバットマン監督。「インソムニア」の監督であるが・・・スケールの大きさはまったく感じさせない監督だ。しかし・・・バットマンに注ぐ愛情はなかなかなのである。

そして、配役は『太陽の帝国』の少年・・・クリスチャン・ベールがブルース(バットマン)を。ヒロインは幼馴染のレイチェル判事(ケイティ・ホームズ)、そして執事のアルフレッドはマイケル・ケインにチェンジしている。ああ、狙撃者のサントラ盤が見つからない。

さて、今回はバットマン誕生秘話。ティム・シリーズではバットマンの両親を殺したのはジョーカーだったのだが、今回は貧困の生んだ単なる犯罪者。

釈放された犯人を射殺しようとしたブルースだが、組織のヒットマンに先をこされ・・・目的を見失い、ガンジス川でバタフライを・・・じゃなかった世界放浪の旅に出る。そして、悪魔の頭ラーズ・アル・グール(渡辺謙)の率いる謎の組織・影の同盟と遭遇する。この組織は「悪を滅ぼすためには腐敗した都市や国家ごと滅ぼす必要がある」という過激な組織である。幼いものの「善と悪への懐疑」のひとつの回答と言っていいだろう。

「復讐と正義は別ものかもしれない」という懐疑主義者であるブルースにはとても受け入れることのできない信念であり、ブルースの才能にほれ込んだラーズの後継者指名を断り、組織を壊滅させるブルース。

ここにハードボイルド世界甘口が誕生する。「ケンカはやめて」という女子供の論理寄りで本来、非情で乾いた世界としては辛口好みのキッドだが、心が広いので受容。

もちろん、結局、路上や屋根でバットモービルを暴走させるバットマンに人命の重視は無理なのであり・・・大人が建前で「人命尊重」を叫ぶ世の中で実は人命が札束よりも軽いという現実を描くのがフィクションの使命なのである。幼い子供たちはそうして幼さを克服していくのだからな。

今回もバットマンは「孤独」に一人では戦わない。ウエイン系企業には天才科学者・ルシウス(モーガン・フリーマン)が、警察には唯一の正義の刑事ジェームズ・ゴードン(ゲイリー・オールドマン)がいて、バットマンを援護する。ゲイリー、腐敗した警官も正義の刑事も似合う天使な俳優だな。

今回の敵は地味である。スケアクロウ(キリアン・マーフィー・日本語吹き替え声優はガンダムSEEDのクルーゼでおなじみ関俊彦)も幻覚剤で変身するとき以外はほとんど素顔。ラーズの本体であるリチャードはずーっと素顔だ。

そしてこれを演じるのがルトガー・ハウアーなのである。

彼が「悪を滅ぼすために慈悲の心は障害だ」とバットマンに説教するのがメインテーマである。バットマンは「司法制度があるじゃないか・・・」と口ごもる。しかし、彼との対決を経てバットマンは「お前を殺すつもりはない。しかし、助けるつもりもない」という境地に達することができる。つまり、虫を叩き潰すのはイヤだが蚊取り線香は使うということだ。

さて、ルトガー・ハウアーといえば・・・「ブレードランナー」の美しくも悲しいレプリカント・ロイである。寿命の固定されたアンドロイドの彼は人間に復讐しようとするのだが、最後はハリソン・フォードに情けをかける。

「お前などが見たこともない・・・深遠なる宇宙の果て・・・灼熱の太陽もこの目で見た・・・その記憶もまもなく消える・・・流した汗が引くように。こぼれた涙が渇くように」というロイの遺言はこのブログのテーマ『愛はメモリー』の原点である。

こうして世界の善と悪のいたちごっこは続いていく。そして、また、死んで消えた悪もまたよみがえるのがハードボイルドと言うものなのだ。

関連するキッドのブログ『バットマン リターンズ

で、『ドラマスペシャル・ガンジス河でバタフライ・前編』(テレビ朝日071005PM1115~)原作・たかのてるこ、脚本・宮藤官九郎、演出・李闘士男を見た。キッドの友人たちは旅が大好きである。キッドはそうでもない。仕事の関係上、日本全国、世界数カ国を旅したこともあるが・・・できれば家でのんびりしていたいと思う。

キッドは「百聞は一見にしかず」という言葉を信じない。洞察力のない人間が何を見ようがけして本質を見たりしないと思うからである。

修学旅行で古都に出かけたとき、たとえば飛鳥の地で聖徳太子の魂に触れ合ったりするのは特殊能力の持ち主に限定されるし、能力があれば時空は超越するし・・・キッドなんか、自宅トイレでヒットラーの魂とかと交流できる場合もあるはずだと思うのである。

ま、そういうわけで塚本高史が「うるるんで見たことのある展開」と自ら切り捨てた能天気な女の子の「自分探し」の旅の物語はなかなかに爆笑なのであった。ま、乗り物酔いとかしないで生水飲んでもお腹をこわさない女の子(長澤まさみ)はちょっとうらやましいんですけど。

キッドにとって世界はあくまで妄想であり・・・妄想だから・・・どこにも行かなくても世界の果てがここにあるのである。ま・・・たまには温泉にいってみたくなりますけど・・・単にじじいってことだろうがっ。

深夜のトーク番組でさんまに操られ鶴瓶にいたずらを仕掛けるまさみ。そしてガンジス河らしき汚濁の河で目をつぶってバタフライをするまさみ。エリカと違ってまさみは今、縦横無尽に弄ばれることをエンジョイしているようだ。

「吾輩は主婦である」に続いてクドカン・竹下景子・・・相性いいのか・・・微妙だ。まさみはふにゃふにゃ爆発でセリフが意味不明なところが萌えポイントなのだな。

ま、インドにいって牛の糞踏むのも百聞は一見にしかずなら・・・そんな体験はしなくてもキッドは全然OKなのだな。

関連するキッドのブログ『吾輩は主婦である

で、『ちりとてちん・第五回』今日も貫地谷を見ず・・・日本海海戦の観測船かっ。家族に病状を隠していた祖父。ま、難病と聞かされる家族の気持ちを考えると祖父の優しさ100倍です。そして、ほんのわずかの間におじいちゃんに心をとられた喜代美。医師に「意識が戻らないかも・・・」と言われた祖父ですが・・・落語で意識を取り戻す。看護婦は先生を呼びに行くと言ってそのまま。「笑うことを忘れていた。喜代美は笑えよ」と遺言を残し、父と和解。そして・・・息をひきとる・・・ああ、本当にこの脚本家はクセがあるよな。それにしても母はニュータイプなのか・・・カセットテープを持ってはドアがあけられないので・・・ダンドリ芝居なのか・・・ああ、嗅覚なのね。

関連するキッドのブログ『第4回のメモ

日曜日に見る予定のテレビ『風林火山』(NHK総合)

ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。

皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。

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コメント

ガンジス河はクドカンとの相性がいいかどうかで評価が決まりそうですね。
まさみちゃんはふにゃふにゃ伝説なのね。
言えてます~エリ的にはふにゃららですが。
じいや的には魅力なんですね。
何となく苦手意識があるんですけど、これは受け手の感覚なのかご本人の責任なのかちょっと不明。
でもとにかくこのドラマ出演にはものすごい決心が必要だったと思われ、その勇気には敬服しました。

投稿: エリ | 2007年10月 7日 (日) 16時05分

✿❀✿❀✿かりん☆スー☆エリ様、いらっしゃいませ✿❀✿❀✿

クドカンの魅力はパズルのようなボケにあるのですが
すごくはまるときAと
凝りすぎてなんだかわからないときB
簡単すぎてものたりないときCの
三種類があります。

キッドにとってAは

池袋ウエストゲートパーク
木更津キャッツアイ
マンハッタン・ラブストーリー
タイガー&ドラゴン

Bは

ぼくの魔法使い

Cは

ロケットボーイ

で・・・どうもジャニーズと相性がいいようです

今回は非ジャニ作品で
クドカン作品というよりも
やはり「まさみのいきなりバツゲーム」
という展開でございました。
一体、どんな悪いことをしたのか・・・。
世の中的には
エリカ様にこそ・・・ふさわしい企画のような
気もするのですが。

分類で言うとBかな・・・。

ま、ガンジス河でバタフライという原作タイトルを
クドカンがもてあました・・・と言う感じ。

次は松ケンで「カムイ外伝」(崔洋一監督)・・・。
まったく読めない。

いよいよ・・・シーズン開幕近しですね。

今季のごっこは・・・有閑倶楽部の出来次第・・・
なのでしょうか・・・。

お嬢様方の本命不在のシーズンなので
じいや・・・予測不可能です。


投稿: キッド | 2007年10月 9日 (火) 06時46分

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