「黒川智花の肩に手をまわそうとしたらお尻を抱いてしまいそうになった」(コナン=小栗旬)とか「工藤新一の復活11.9%と塗られた本12.5%あわせて24.4%でガリレオに勝ちました・・・ダブルブッキングですが・・・何か?」(岩佐真悠子)とか・・・レビューもしないのに・・・なかなか面白いタイトルが思い浮かんだ月曜ドラマバトル。
日テレとTBSの意地の攻撃で「ガリレオ・最終回」は視聴率19.6%と番組最低を記録してしまったのだが・・・平均21.9%でなんの問題もなかった。一方、TBSテレビは「ふくまる・最終回」が10.4%(平均10.5%)で連続ドラマ連続ヒトケタ記録をようやく止めた・・・ま・・・「ガリレオ」の半分ですけど。
本題に入る前に恒例の週末の視聴率チェック。「オトコの子育て」↗*8.7%(クリスマスプレゼントはパパに泣いた・・・)、「歌姫」↗*8.4%(崖くらい高い視聴率が欲しいよね・・・来週8.7%以上なら今季の平均視聴率最下位を脱出)、「モップガール」↗*9.4%(平均10.2%はこのワクとしては成功・・・もげっ2をお願いします)、「美ら海からの年賀状」12.5%(時任の熱い魂ももういいと思う)、「ドリ☆アゲ」↗11.9%(平均10.3%・・・ポイズンよりも西ヤン・・・それでいいのか)、「ひとがた流し」↘*7.2%(北村薫なら・・・他にもあるだろうに・・・)、「SP」↗15.5%(強い・・・強いぞ・・・ぶっさんの妄想の勝利だな)、「金賢姫を捕らえた男たち」16.4%(北朝鮮は今も同じ体制で存続する実在の国家であることをお忘れなく)、「ハタチの恋人」↗8.2%(平均も8.2%で鉄板少女アカネを下回る。さあ・・・今季最下位はただ今8.1%の「歌姫」か「ハタチ」か・・・ま、どっちでもいいけどね)、「風林火山」↗18.0%(平均18.7%は・・・まあ・・・アナログ以外でこのソフトを見る人のことを考慮すると・・・いいのかな・・・)・・・以上。
で、『ガリレオ・最終回』(フジテレビ071217PM9~)原作・東野圭吾、脚本・福田靖、古家和尚、演出・澤田鎌作を見た。・・・ま、なんだかんだ言って・・・クリスマス・・・主人公とヒロインが絶体絶命・・・聖夜の奇跡で・・・ハッピーエンド・・・月9である。実に素晴らしいのではないか・・・。映画化決定・・・なのであるが・・・テレビシリーズとして古畑展開をしても充分に数字が見込めるな・・・。おそらく・・・脚本はさらに練りこむ必要があるけど・・・。
今回はラッキーの格差という・・・運がいいとか悪いとか人はよく口にするけど・・・あなたを見ててそう思う・・・展開である。
前回・・・邂逅した元・教授・木島(久米宏)と元・教え子・湯川(福原雅治)は湯川が「運命を感じました・・・」と言うのに対し元教授の敵役は「確率論の問題だろう」と一蹴する。
しかし・・・追い詰められた元・教授は「私の不運を感じる」のだった。
キッドの妄想では地球の衛星軌道上にエイリアンのサテライトがあって・・・超科学で・・・人々の願望にそった未来を形成している・・・のであるが・・・ま、それを「神の恩寵」と呼んでもいい。地球上の人々の願望はそれによって常に叶えられているのである。
けれど・・・「願望」というものは一筋縄ではいかない・・・たとえば、今、この瞬間・・・「生きたい」と強く願った人が・・・次の瞬間には「死にたい・・・」と思ったりするのである。神としてはどっちにするんですか・・・と優柔不断な客を前にしたウエイター気分になるだろう。そして「めぐみを帰してください」と願う人もいれば・・・「絶対に返したくない」と欲求する人もいる・・・神としては多数決とかサイコロ転がすとか・・・どっちつかずで身動き出来ない場合もあるのだな。
悪魔としては「どちらを選んでも不幸にする」というのが手なのであるが・・・禍福は糾える縄の如しという考え方もある。ずーっと不幸もずーっと幸福もないという考え方もある。
しかし・・・何があっても幸福な人、何があっても不幸な人という感性の問題もあるし・・・幸福な人はますます幸福に・・・不幸な人はさらに不幸になるという慣性の問題もある。
愛という言葉と同じようにラッキーもまた・・・曖昧な言葉だ・・・。
まして・・・「愛に包まれて永遠の幸福を掴む」なんて相当な妄想である。
さて、湯川の敵として・・・木島は・・・驚くべきことにまったく罪を犯していないのである。
木島の容疑は「二人の部下を殺し罪をかぶせて秘書も自殺にみせかけて殺した」なのであるが・・・実際は「藤川(坂本真)が梅里(升毅)を爆殺し、藤川を秘書の穂積京子(本上まなみ)が射殺・・・そして秘書は本当に自殺した・・・」のであった。ま・・・藤川が核の軍事利用に反対うんぬんは湯川の誤解で秘書をめぐる四角関係のもつれが原因なのは実に明らかですが・・・。
そして・・・秘書の犯罪のすべての動機は「愛する木島先生の研究を続けさせたい」と願う究極の愛なのである。
しかし・・・それほどに愛された木島は・・・不幸になってしまう・・・つまり・・・それほどの愛を捧げてくれた愛人を失ってしまったからである・・・。所謂ひとつの学者バカ・・・木島はマッドサイエンティストとしては超一流なのだが・・・悪人としては初心者なのだった。
キッドは「おタクの恋」の作者であるから・・・一人では淋しいから一緒に死んで・・・という考え方についてはまったく問題ないと思うが・・・巻き添えを食って消滅しそうになる東京都民の皆さんはたまったものではないっと考える人も多いだろう・・・ここは「SP」のぶっさんが都内のどこかでレッドマーキュリーの匂いをかぎつけて「超小型水爆による東京壊滅大惨事の妄想を思い描きつつ湯川研究所に走る」という描写があればスペクタクルだったのに。
ドラマの中では伝説として紹介されるレッドマーキュリーの破壊力はもう少し小規模のものであったが・・・木島型はもはや神秘的な破壊力を有するようだ。
伝説のレッドマーキュリーは中性子爆弾でもあるので・・・肉片と貸した梅里は当然、被曝するし、水中に逃れた藤川も被曝するのである。
これに対して木島型は神も怖れぬ破壊力なのであるが・・・言葉だけでは通じなかったような気がする。やはり・・・誰かが「幸せな都民およそ500万人が一瞬にして蒸発する」という情景を妄想するべきだったな。
デモンストレーションの湯川型があまりにも小規模だったのも・・・インパクトを薄めていると思う。これはレッドマーキュリーが核爆弾ではなかったという設定ミスによるものだ。湯川が実験後・・・「しまった・・・夢中になっていて放射能汚染のこと忘れてた・・・」ぐらいの方が・・・「私も・・・木島先生と・・・同じだ」というセリフに整合性がある。
核攻撃には様々なタイプがあるが・・・基本的には「核爆弾」「目標までの輸送」という二つの技術を必要とする。
広島の通称チビ原爆も長崎の通称デブ原爆も爆撃機による輸送投下という核攻撃であった。これに対し、現在は弾道ミサイルによる核兵器の輸送が主流なのである。今日、海上自衛隊がハワイ沖でイージス艦によるミサイル迎撃に成功したことはこのミサイルによる核攻撃の無力化を意味する。北朝鮮がテポドンに原子爆弾を搭載して発射しても撃墜できる・・・ということだ。そうなるとテロ国家としては小型原爆に注目せざるを得ない。
レッドマーキュリーは別名・野球のボール型水爆である。万景峰号に野球ボールを何ダースか乗せて故郷見学の在日朝鮮人に輸送させ・・・日本国内で点火すれば・・・イージス艦の防衛力は無力化されるのである。
今回は武器商人がまるで非合法のように描かれていたが・・・武器の密輸が非合法なのであって誤解を招く・・・草薙(北村一輝)の見せ場・・・そこだけなのに・・・セリフだったと思う。
とにかく・・・レッドマーキュリーがイージス艦を無力化させるとんでもない兵器であることを理解してもらえただろうか。
さて・・・エロスとアポロの弓に続き・・・マーキュリーが登場するわけである。ガリレオ的神話世界では・・・湯川はアポロである。そして木島はゼウスと言っていいだろう。マーキュリーは水星であるが・・・ローマ神話ではメルクリウス、ギリシャ神話ではヘルメスである。
ヘルメスは科学の神であり・・・商人の神であり・・・盗賊の神であり・・・そして死神である。
科学兵器・武器商人・生命強奪・死というラインが相当にシンボリックであることが解る。そしてアポロの父であるゼウスは雷神であり・・・ヘルメス(マーキュリー)はその忠実な部下なのである。
米国では宇宙計画にアポロ計画とか・・・マーキュリー計画とか・・・ある意味・・・物騒な名称をつけているのだが・・・これが科学者の教養というものなのだな。
ちなみにアポロは太陽神であるが・・・太陽とは自然の生んだ大いなる核融合爆弾であることを忘れてはならないだろう・・・。湯川は・・・「あなたは無責任だ」と木島を責めるのだが・・・自分自身が太陽であることを否定はできないのだな。湯川の論理に従えば木島の行動を制止する責任が湯川に生じるのである。
愛を失った木島は我が子を愛しむように科学的対話を湯川に求める。
「汝の力が及ぶ範囲がどれほどのものか・・・我は汝に滅びの阻止の機会を与えよう・・・汝の責任とやらを見せてもらおう・・・」
湯川は・・・恩師の出題する数学的パズルを実に論理的に解いていく・・・しかし・・・最後に残されたのはヒントなしの二者択一・・・に見せかけた・・・悪魔の罠だった・・・。
しかし・・・愛犬は・・・恐るべきラッキーの持ち主だったのだな。ラッキー・・・科学の研究もたとえば・・・どのようなテーマを選択するか一つとっても・・・それぞれの運不運は・・・つきまとうのだから。
さて・・・今回・・・キッドがもっとも興奮したのは・・・木島型レッドマーキュリー・・・まあ・・・数学パズルや超ナトリウムカリウム複合体の検証はテンメイ様(→テンメイ様のスーパーナック・→テンメイ様の素因数分解的解体)にまかせるとして・・・ではなくて・・・木島式拘束具なのである。
もちろん・・・内海刑事(柴咲)の猿轡顔もポイント高いし・・・木島が装備一式をどのように湯川研究室に搬入したのかも爆笑であるが・・・やはり・・・あの拘束具の存在がミステリアスなのである。
木島と穂積の愛の傾向がわかるのでございます。
あの拘束具は二人の愛の営みの特殊性を物語る物証なのだな・・・。つまり・・・今回・・・特別に作られたのではないのだな・・・夜毎・・・あのマシーンで・・・ああん・・・という展開があったのだ。そのようなかけがえのないパートナーを失ったのであれば・・・木島が都民を道連れに原爆心中したくなる心境も理解できるというものだ。
さて・・・木島と秘書の穂波・・・どちらが・・・拘束具に拘束されていたかは・・・それぞれの趣味にあわせて妄想していただきたい。キッドは・・・・・・・・・。
もちろん・・・あの夜のことが忘れられなくて湯川と内海が木島式拘束具を愛用していることは疑いようのないことだ。場合によっては時々、ポジションをチェンジしたりして。
こうして裏モップガールであるガリレオは見事に最後のステップを終えるのである。ああ・・・もうすぐ来るクリスマス・・・すべての変態の恋人たちに幸あれ。
関連するキッドのブログ『第9章・前編のレビュー』
ごっこガーデン研究室セット。お気楽「フィボナッチ数列にみせかけたリュカ数列・・・教えてテンメイさ~ん・・・なのね・・・ガリレオはスシ王子を越えたと思う」mari「久米さんのウイスキーを持つ手が震えてましたよ。私は柴咲さんにジェラシーで震えてましたけど」まこ「だから・・・物理も数学も・・・さっぱり、わからない┐(  ̄ー ̄)┌ フッ・・・なのデス・・・木島の罪状は結局、殺人未遂?」エリ「科学がみんなの幸せのためにあるといいのでスー・・・内海はキスなしでしたーっ・・・映画のために・・・とっとくの?」アンナ「もちろん・・・ゴロレオの方が面白いのぴょん・・・くうさん・・・そのTシャツは・・・アンナも欲しいぴょん」あんぱんち「映画の方はなんとかましゃとのツーショット級の共演を・・・狙いま~す」シャブリ「劇場版コナン『時計じかけの摩天楼』のような展開・・・今回・・・ジョギングはフェイント・・・」ikasama4「黄金比・・・それは美しさの基本・・・そして・・・基本的責任の重さは・・・ひょっとしたら万人に平等ではないのかもしれません」ads(あず)「そして結局・・・最終回は間に合わない私・・・ココロです」ろーじー「さっぱりわからない人はガリレオより脳トレ・・・→こちら」翠「せっかく・・・拘束されたのに・・・ギャラリー多すぎデスネ。木島先生の頭はピンク一筋なのデスカーっ」結城美里「だから・・・温泉に入ってますってば」みのむし「ルルル・・・コナン見てましたーっ。ふわはははは・・・」くう「受験生ママです・・・おあずけなのです・・・迫ってきたのです・・・しかし、息子がネトゲーって・・・ビシっバシっ」ミマム「結局・・・木島先生はすごい力持ちなんだと思うの・・・湯川先生・・・だから逃がしたのかしら・・・」aki「結局・・・ガリレオは変人ではなくてカッコ良い人・・・だったかな・・・モッくんだったら・・・どうかしら?」みょうがの芯「年末はパーティーだらけで・・・更新・・・遅れてます・・・ふー・・・た、食べすぎ・・・」ちーず「みょうがの芯ちゃん、ウェイトコントロールしなきゃダメですよ。あらすじ的には非論理的なことを否定した湯川が最後は超常現象を目撃するという展開・・・古畑との差別化もよくできていた・・・映画では子役ナンバーワンの出番はないのかしら・・・」
『ちりとてちん・12-1・第67回』天狗芸能社長(竜雷太)・・・実にそれっぽい・・・。しかし・・・ケチ・・・だけではなく・・・人情にあついようだ・・・おいおい・・・誰と比較してんだ・・・。それにしても・・・A子・・・どうなったんだ・・・ドキドキ・・・若狭の秘めた恋心って・・・ちっとも封印しているように見えないし・・・第一・・・思いっきり片思い・・・そこまで笑わそうとするか・・・誤解を招かないかしら・・・。とにかく・・・空白の作り方がハンパじゃない脚本だ・・・とぞ思う・・・次は実の子供と弟子の葛藤か・・・。本当の兄弟以上の兄弟になるのかな・・・。親の血を引く兄弟よりも・・・か。→11-6
水曜日に見る予定のテレビ『働きマン』(日本テレビ)
ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。
皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。
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