一番いいエピソードなんですけどKOH+とかミスチルとか桑田とか・・・本当に泣けました。(菅野美穂)
「相棒」では座敷童と言われた特命係の亀山が「逢うと運がよくなるよ~」と言った後に犯人の人生つぶしてしまうのだが・・・今回は視聴率12.5%でさすがに取れなかったのである。
もちろん・・・それは「FNS歌謡祭」20.7%を食らったからで・・・ネタも「ホタルが赤く染まる表紙の話」である。しかも・・・ゲストの村上淳が犯人じゃない上にスポンサーの化粧品会社にケンカを売る作家という展開・・・社会派ドラマなんて歌の祭典に勝てないに決まってるじゃないかっ。
まして・・・「働きマン」なんてついにヒトケタ転落なのだった。*7,9%で泣く・・・だじゃれじゃんっ。
で、『働きマン・第9話』(日本テレビ・071205PM10~)原作・安野モヨコ、脚本・松田裕子、演出・南雲聖一を見た。ナレーションで「頑張れば報われるとは限らない」と語るあたりが・・・この脚本家の信念なのだな。たとえばサンタは良い子には必ずプレゼントをあげているのに良い子じゃない子がサンタなんていない・・・と言い出し・・・それが真実であるかのように錯覚する世の中みたいな考え方なのである。・・・しかし・・・今回の話の核心は「頑張れば報われる」なのであって・・・「報われないのは頑張り不足」ということなのである・・・それを否定してどうするっ。
世界は身の程知らずの時代である。「成功者」の情報が満ち溢れ・・・頑張っているのにあの「成功者」のようになれないのは「頑張りがムダ」だからだ・・・と人々は思いやすい。とくに心が病んだ現代では「頑張れっ」と励ますことさえも病因となってしまうのである。しかし・・・「成功者」は想像を越えた頑張りをしているかもしれないのである。「頑張れっ」と言われて挫ける人間はただの根性なしかもしれないのである。働きマンは少なくとも原作的には「頑張れといえない時代」に対するアンチテーゼが潜んでいると思うのだな。
さて、いきなり・・・幼稚な嫌煙家精神で世の中に多数いる愛煙家の「働きマン」ファンを敵に回す脚本家・・・顧客開拓の努力が不足なのだなっ。
ここまで・・・散々・・・独自な働きマン解釈で・・・ただの恋愛マンキャラを作り上げてしまい・・・せっかくの感動エピソードを・・・ダメにしかけて・・・。ヒヤヒヤしましたよっ。
さて・・・キッドが最も期待した営業の千葉のゲストは・・・アンジャッシュの渡部健・・・び、微妙だ・・・キャラは悪くないのだが・・・ビジュアル的にはかなりいい感じ・・・しかし・・・お笑い芸人が演じるボジションじゃないのだな・・・。けれど・・・まあ・・・がんばったかっ。とにかく、キッドは泣きました。・・・そうなんだ。
だって・・・小説家(小西美帆)と営業マンの交わす数秒の出来事・・・「売ってくれてありがとう」の一言に営業マンが過去の傷心を拭い去り、「生きてきてよかった・・・生きていればこんなこともあるのだなあ」と「奇跡」を体験する・・・「働きマン」屈指の名場面なのである。
それは・・・新聞配達員がテレビ欄インビューゲストの沢尻エリカに突然、街角で「配ってくれてありがとう・・・」と握手されるようなものだからな・・・そのたとえはどうかな。
このエピソードの出が・・・遅すぎるのである。そして・・・できれば・・・作家(沢尻エリカ)千葉(松岡昌宏)みたいな組み合わせでみたかったぞ・・・。
また、作家のフリが薄すぎるのである・・・小西美帆なので・・・もう少し・・・働きマン(菅野)と小刻みにネタを作ってやるべきだ・・・。今回の韓国に行ったことにしてネタをでっちあげるなんて・・・あたりを連載小説担当になってから・・・毎回三分程度はふっておくべきだったのである。恋人(吉沢悠)とのくだりをネチネチやっている場合ではなかったと思うのだな。
「働きマン」については最初から・・・ものすごく感じるのが・・・この構成力の不足なのだなあ・・・。これは基本的にがんばりが足りないということに尽きるわけだが。
「頑張れば報われる」と信じていない脚本家なので・・・これはそのものズバリで・・・しょうがないか・・・。
過剰な「思いいれ」と強いそれぞれの「思い」の区別もついていないし・・・データを客観的に分析する意味もわかっていないし・・・数字で説明しにくいものをあえて数値化する技術についてもわかっていない・・・たとえばネットに書き込まれたファンの渇望をどのように会議室の資料にまとめるか・・・というのが営業や・・・編集の腕の見せ所ではないか・・・。
そういう部分に対する研究とか熱意がまるっきり欠落しているのだな・・・。
ま・・・だから・・・この結果ということなのですな・・・。もちろん・・・原作でもっとも好きなエピソードをまずまずよどみなく演出していたので・・・キッドはラストシーンで涙がとまりませんでしたが・・・惜しい・・・実に惜しい・・・このシーンをいつもの視聴者の30%が見逃すなんて・・・。・・・結局・・・キッドがツンデレか・・・ツンデレなのか・・・ツンデレかよぉぉぉぉ。
とにかく、このエピソードでキッドが連想するのはソニンの「津軽海峡の女」である。
営業マン・千葉の心の中に渦巻いていた「チヤホヤしてよチヤホヤしてよねえねえねえねえねえチヤホヤぐらいできるでしょう?」というわだかまった思いが作家の一言でほぐれていく・・・ああ・・・人間って・・・悲しくてちょっと切ない・・・と思うのである。
そういう歌をみんなに感じさせてくれれば・・・いえいえ、キッドは妄想的には感じるのだけれど・・・ヒトケタにはならなかったと思うのです。
営業のヒトがみんなメトロン星人に見える方はコチラへ→ikasama4様の働きマン
関連するキッドのブログ『第八回のレビュー』
『ちりとてちん・10-3・第57回』四草(加藤虎ノ介)・・・若狭がんばれ・・・おおーっ、四草・・・九官鳥にそこまで言わせるか・・・って古典的なオチすぎるーっ。ブスとかスタイルはいいとは言い難いとか、演技上手すぎるとか、視聴率がもう少し欲しいとか・・・そんなことは言ってない・・・。師匠・・・甘いぞ・・・喜代美・・・色恋が仇となるタイプ・・・まあ・・・こればかりはどもなりませんからなあ・・・。だけどね・・・ピンチはチャンスだから・・・。→10-2
金曜日に見る予定のテレビ『歌姫』(TBSテレビ)、『モップガール』(テレビ朝日)、『ウルトラセブンX』(TBSテレビ)
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皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。
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コメント
色んなとこでも書いてますが
今回は「思い入れ」って言葉の意味を
「思い込み」と履き違えているような気がしますね。
「同期」とか「仕事に対する熱意」とか
言いたい事はわからんではないですけど
どこかズレてますね。
書籍に対する期待とかは
ハガキによる投稿とか
もしくはネットによる投票とかですれば
いいのではと思うのですが
今時、足でこういう情報を稼ぐってのは
やってるのかなと疑問に思ったりして(; ̄∀ ̄)ゞ
色んなとこが腑に落ちなくて
このままズルズルと進んでいきそうですね。
今期は全体的にマンネリ気味ですね(苦笑)
P.S.
年末年始はH☆Cで頑張ります。
ドシドシとリクエストをば( ̄Д ̄)ゞ
投稿: ikasama4 | 2007年12月 8日 (土) 00時12分
✥✥✥ピーポ✥✥✥ikasama4様、いらっしゃいませ✥✥✥ピーポ✥✥✥
この脚本家は
OL出身なのですが
それが広告代理店系・・・。
一種のファッション的職業観を
強く感じるんですよね。
働くことの
腐った水を飲む部分を知らないというか・・・。
よほど腰掛だったか
あまりにも辛い体験をしたので
そこに触れなくなったか
どちらかだな・・・
と思うほど
「お仕事」の苦い部分が
描けていないですね。
で、苦味を描けないから
甘味も描けない。
なんとなく・・・味のない料理を
毎回食べさせられているような気がします。
まあ・・・時には
そういう料理が必要なときも
あるはずですが・・・
病人食を作っておきながら
自分ではゴージャスなフルコースの
つもり・・・という気配が濃厚なのです。
まあ・・・それは脚本家だけのせいでは
ないのですが・・・
キッドはもう少しなんとかならんのか・・・
という気持ちでいっぱいになる「働きマン」でした。
なんか・・・ガッカリなんですよね。
ケムール人かと思ったらキュラソ星人だった
・・・みたいな。
H☆Cは私服では冬服が
ないんですよね。
毛皮のコートとか
ウインタースポーツのジャケットとか
・・・あくまで
ご無理なさらぬようにお願いします。
投稿: キッド | 2007年12月 9日 (日) 03時44分