天と地とで挟み撃つのでござりまする。(山本勘助)VS乱心法張剣の術じゃっ。(Gackt)
「のぶしげ様~」「も・ろ・ず・み~」叫びを交わしたのは侍従と主であったのだな・・・。
その時・・・信玄は黙して語らず・・・である。
まあ、信繁は叫ばなかったのだが・・・「兄上~」でも良かったのに・・・。
三分割できたか・・・前回、前編、今回、中編なのだな。
八幡原はまずまずだが・・・妻女山組が弱いな・・・。最終回もこの調子なら・・・このご時勢としてはよくがんばったと言える。
で、『風林火山・第49回』(NHK総合071209PM8~)原作・井上靖、脚本・大森寿美男、演出・清水一彦を見た。実は戦国時代とは残虐な時代である。それは血しぶきで象徴されるのだが・・・そういうものはどんどんお茶の間から排除されていく。それに換って言葉が重要になってくるのだが・・・戦国の「ここが残酷」という兄と弟の言葉の交換・・・これを理解できない・・・人も多いのではないかと・・・危惧する。できればあの言葉・・・「こんな時代は終るのでしょうか」という問いかけに無惨に首かっきられ・・・血をしたたらせてこそ・・・インパクトがあるのにな・・・とキッドは思わないではない。「首を求めてむらがった」というナレーション処理では・・・伝わらないことがあると考えるのだな。
さて・・・例によって・・・ついにここまでこのパターンかっ。・・・シナリオにそったレビューはikasama4様を推奨します。今回は川中島参戦武将イラストてんこ盛り、信繁もアリマスに加えて、武田鶴翼の陣、上杉車懸かりの陣の解説イラスト付でございます。
で、川中島合戦の妄想は続いていくのである。武田と上杉の我慢くらべであったここまでの戦は上杉の乱取り(略奪)の開始によって・・・ついに武田信玄が「上杉は餓え過ぎ・・・」とだじゃれをいいながら戦端を開くことになったのだった。妻女山にこもる上杉勢は関東からの参戦武将を含めておよそ・・・五千。しかし・・・中核となる上杉勢は健在である。上杉勢は夜襲をかける触れを出す。戦意のないものは置き去りにする作戦だ。
武田軍の妻女山攻略部隊は主将内藤昌豊を中核に真田忍軍の手引きでひしひしと上杉本陣にせまっていく・・・。しかし・・・軒猿をすべて投入した情報封鎖により・・・上杉勢の脱出は秘匿される。山頂に残るのは烏合の衆である。上杉政虎の行者忍法により、周囲には濃霧が発生する。その中には幻覚剤を含む煙幕も含まれているのである。
やがて・・・真田や相木などの信濃先方衆と小山田兄弟らの岩殿衆らが頂上になだれ込み・・・奇襲は成功したかに見えたが・・・そこにいたのは見捨てられた関東武士だけだったのだ。
闇にまぎれて千曲川渡河に成功した上杉勢は渡河点に甘粕景持ら殿の決死隊を残し、さらに前進していく。その数はおよそ四千である。
一方、犀川以北に駐留していた直江実綱の予備隊は上杉本体と合流すべく犀川をわたる。その数およそ一千である。
その頃、武田の本隊は八幡原に展開を開始していた。例によって鶴翼である。左右に二千ずつ、先鋒に二千、本陣旗本後詰に二千・・・あわせて八千の布陣。
その中央部分に本隊と予備隊が合流し・・・五千となった上杉軍がまんまるになって押し寄せたのだ。密集的中突破は上杉政虎の得意技である。回転しながら戦闘というのは奇想天外だが・・・霧にまぎれて撒かれた幻覚剤に酩酊した武田軍にはあたかも熱帯低気圧が渦まいて押し寄せてきたように見えたのである。
「ええい・・・惑うな・・・敵の幻術じゃあああ」と叫ぶ武田信玄。後方を警戒していた甲州忍軍が本陣に戻るほどの乱戦に突入する。
妻女山では手ごたえのない相手に虐殺を続けていた攻略部隊が異変を察知する。
「上杉勢がいない・・・」「八幡原に銃声があがった」「しまった・・・こりゃ囮だら」「いやだくって」
あわてて・・・下山をしようとする武田軍の前に落とし穴・・・仕掛け火矢・・・様々なブービートラップが待ち受ける。
「こりゃ難儀だわ」「越後め・・・篭りおる間かような悪戯を仕掛けよったか」「うぎゃあああ」
ようやく、麓にたどりつき、千曲川を渡河しようとする武田別働隊に矢の雨が降る。上杉の殿隊長甘粕に率いられる旧・村上残党の弓の猛攻である。別働隊の足はまたしても止まるのである。
「それそれ、押せ押せ、押して押しておしまくれってばよ」上杉の猛攻は武田本陣に向かって押し寄せる。先陣、二陣、三陣までが突破され、上杉先鋒の柿崎景家が本陣間際に迫る。
信玄周囲を警護する甲州忍軍・初鹿野・阿部・長谷部・相馬・藤理王・和親豚など名もなき忍者たちが決死の守備体型。「まだまだじゃあ・・・ロスタイムなしだで・・・歴史的瞬間まで気を張れっでごいす」
本陣の危機に右翼後方に展開していた武田信繁・諸角虎定が横やりをいれる。上杉の二陣の中条親子、色部、安田の諸部隊がその横腹をつく。上杉先陣の柿崎隊も一瞬矛先を変え、信繁・諸角は敵の包囲に陥った。
虎の子鉄砲隊が信繁を狙撃・・・落馬する信繁にかけよる諸角・・・。信繁を守ろうとする足軽たちがたちまち槍襖に串刺しとなる。槍にすがり立とうとする信繁に馬上から突き入れる柿崎・・・のけぞった信繁は首に致命傷を負う。群がる柿崎の雑兵たちは信繁に馬乗りになり、首をかききった。たちまち噴出す鮮血。血を浴びながら信繁の首を袋につめる足軽に詰め寄る諸角を柿崎の弓隊が射抜く。馬が棹立ちとなり、自分も矢を受けて落馬する諸角は槍を落とし、刀に手をかける。その手を切り落とされ、苦悶の表情を浮かべる間もなく背後から首落とされる諸角・・・。主の首を奪い返そうと必死の足軽たちもたちまち上杉二陣の馬蹄に蹂躙される・・・。
すでに本陣近くまで迫った敵に信玄は弟の絶命の模様をその目で確かめる。
「信繁・・・もはや・・・逝きしか・・・暫く・・・間に合わぬとは口惜しや」
八幡原にようやく武田別働隊の馬蹄が響き始めていた。
上杉政虎・・・「ちっ」・・・「槍持てぇぇぇぇ」・・・上杉本陣は突入態勢に入った。
関連するキッドのブログ『第48回のレビュー』
火曜日に見る予定のテレビ『キューティーハニー』(テレビ東京)『有閑倶楽部』(日本テレビ)
ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。
皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。
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コメント
あの車懸の陣
龍のうねりを思わせるような雰囲気がありました。
妻女山の武田の物見は全て上杉が撃退。
流石は軒猿ですね。
今のとこ、武田は劣勢ですが
ここに妻女山組が加われば
かなり楽しい事になりそうですねぇ。
そして、政虎が「神」になったように
勘助もまた「神」になるみたいですね。
ただ、政虎の場合
人を捨て「軍神」になるみたいですが
勘助は人を捨てきれず
「鬼神」となるみたいですけどね。
ちょっと今までにない「風林火山」と
「山本勘助」なのでどのような最期になるのかが
とてもとても楽しみで仕方ありません。
終わってからもしばらくはこのネタで
引っ張っていけそうな気分です(; ̄∀ ̄)ゞ
投稿: ikasama4 | 2007年12月12日 (水) 00時15分
✥✥✥ピーポ✥✥✥ikasama4様、いらっしゃいませ✥✥✥ピーポ✥✥✥
実写のようなCGというか・・・
CGのような実写というか・・・
キッドとしては
満足しているのか
納得しているのか
微妙な展開でした。
やはりすべては最終回なのでしょうか。
やはり・・・妻女山でも
それなりの実戦を見せて欲しかったのでございます。
侍大将級の武将が
どやどやと
もぬけの殻の敵陣を発見・・・
なんてありえないですし・・・。
北条の戦では風魔大活躍だったのにな・・・。
ま・・・真田忍軍控え目なので
仕方ないのか・・・。
くのいち葉月・・・結婚引退中だし・・・。
ふふふ・・・キッドは
信長様ほどには
風林火山に興味はないのですが
今回の大河は面白かったですなあ・・・。
ま・・・後半はちょっと合戦不足でしたけど・・・。
もちろん・・・妄想があるのでまったく問題ないのですが。
投稿: キッド | 2007年12月16日 (日) 03時07分