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2008年1月31日 (木)

幸いなるかな、心貧しき人、汝にとってこの世は天国なり。(観月ありさ)

ついに「相棒」↘15.1%、「斉藤」↘15.4%である。連動ぶりは変わらないが斉藤が相棒に勝ったのだった。

ちなみにサッカーボスニア・ヘルツェゴビナ戦は13.0%。来週は予選だからさすがに相棒は苦戦するのかも・・・。

「相棒」は流浪の麻薬取締り犬マリリンの泣かせる話だったが・・・レビューはしません。キリがないもんね。

で、『斉藤さん・第四話』(日本テレビ080130PM10~)原作・小田ゆうあ、脚本・相内美生、演出・久保田充を見た。

男のいない世界で・・・主役は男の子である。ある意味で異次元空間の物語といえるだろう。昨日の「ハチクロ」に続いて・・・「クリスマスネタ」だ。しかし・・・異次元空間なので・・・それほど違和感はないのだな。

男は基本的に排除されているのだが・・・それは母親たちが「子供を中心に生きている」という基本を大切にしているためだと思われる。

市立こばと幼稚園の園長(古田新太)は言語障害者だし、お飾りである。おそらく障害者雇用枠なのであろう。唯一、男らしいスポーツジムのインストラクター(弓削智久)はゲイなのである。

阿久津高校には市会議員の息子(山田新太朗)がいるが・・・子供だ・・・大人としてふるまうのは女子高校生(石橋杏奈)たちなのである。教師の石川ゴエモンがいるが登場するとあわてて去って行く。場違いだからだ。

唯一・・・真野さん(ミムラ)の夫(佐々木蔵之介)が登場するが・・・ラクダだ。しかも・・・彼は真野家の中にだけ登場する・・・いわば真野さんの妄想と言っても差し支えない存在だ。彼は精神的に不安定な真野さんのために・・・真野さんを優しくサポートする理想の旦那様だが・・・真野家の玄関を一歩出ると煙のように消えてしまう存在なのである。

男たちは飼い犬のフンの不始末を斉藤さんに注意されたりするときだけ・・・幻のように出現するのである。

まして・・・斉藤さんのご主人はあきらかに幻影なのである。

もちろん・・・すべてのドラマはおおかれ少なかれこのような絵空事なのであるが・・・斉藤さんは「男を抜く」ことに余念がないドラマだと思う。

格差社会なので・・・本当は幼稚園などに通えない子供もいるし、市立の幼稚園などには無縁な高貴な人々もいるわけだが・・・そういう「社会」も排除されている。問題がややこしくなるからだ。三上さん(高島礼子)は園ママのボス的存在として配置されているが・・・あくまで特異な存在ではない。苦労しているので斜に構えている程度で・・・斉藤さんの頑固さに気をまわして心配しているに過ぎない。

こうして斉藤さんは・・・用意周到に計画された温室の中でわが道を行くのである。

それが理想的だとすれば・・・温室の中でさえ・・・わが道を見出せない人々がどれほどいるのか・・・ということなのである。

今回、斉藤さんは・・・ゲーム産業を敵に回して子供に「携帯ゲームを買い与えない」道を貫くのだが・・・もしも潤一くん(谷端奏人)がゲームクリエーターとして天才だった場合は非常に損だし・・・もちろん・・・遠回りしたってなりたいものに子供はなるという考え方はある。だが・・・ともかく「自分よりゲーム機を愛するようになったら困る」という母親は「とにかくゲームを所有させないことだ」と考えるのは一理あるのである。

「サキ」の短編小説に「兵隊の玩具を子供に与えるからこの世から戦争がなくならないのだ」という主旨のものがあり・・・一読した時に子供だったキッドはその論理の荒唐無稽さに爆笑したものだが・・・まあ・・・「中国の毒餃子」のニュースが流れたら思わず冷蔵庫の冷凍食品の原産地をリサーチするお弁当作り担当の母親のせつない気持ちもまた真実の愛なのであろう。もちろん・・・キッドはそれはそれで冷笑するのである。

しかし・・・「野球をしてもし大人になって読売新聞をとるようになると困るから」と野球をさせなかったり・・・「サッカーをしてもし大人になって婦女暴行事件を起したら困るから」とサッカーをさせないのとちがい・・・「子供が母親以外のものに夢中になるのは困るから」と言ってゲームを与えないというのは非常にストレートでいい。

困るのはそういう母親がパチンコに夢中になって子供を焼き殺す場合だけである。

斉藤さんの「筋」がどういうものなのか・・・おそらく・・・最後まで語られないに違いないが・・・「盗みは悪いこと」らしい。次に「悪いことをしたのに隠すのも悪いこと」なのだ。そんなの当然だ・・・と思っている人が多数派であれば・・・このドラマは成立しない・・・というのがキッドとしては面白いところである。なにしろ・・・死体が発見されないと殺人事件がほとんど発生しないこの国では毎年2万人が行方不明になっているのである。バレなきゃいいだろうもまた「筋」であり・・・そのまま一生を送る人も大勢なのである。

もちろん・・・映画「手紙」の論理は無視する斉藤さんなのであるが・・・温室の中では・・・「泥棒」と渾名をつけられることもないし、・・・十年後にどこかの中学校で「斉藤は幼稚園の頃から手癖が悪かったからな」と陰口をたたかれることもないだろう。

だが・・・現実ではそうとは限らない。

今回・・・ゲームを買ってもらえず・・・ゲームを盗んだ張本人は矢沢心の演ずる母親の息子である。

矢沢心と言えば映画『バウンス ko GALS』(1997)の「援助交際でいつも避妊しないので妊娠してしまい連続中絶記録を更新する」高校生だったので・・・その息子ならゲーム機欲しさに盗みぐらいするよな・・・それが本当の世間というものだからな。

まあ・・・町内では斉藤さんの強情さはそれなりに有名になるだろうから・・・後に潤一くんが暴走族の暴走行為を注意して袋叩きにあい・・・運悪く死亡しても・・・ああ・・・やっぱりと肩をすくめることはできるのである。潤一くんに幸あれっ。

ちなみに・・・まるで親の判断でサンタクロースがプレゼントを配布差し止めできるような暴言が各家庭で見られるのだが・・・サンタはちゃんといい子にはプレゼントを配っている。プレゼントをもらえないのは悪い子だけだ。みんな胸に手をあてて考えてみればいいのだ。ちなみにしつこいようだがキッドはいい子なので去年もサンタはプレゼントをくれたのである。

関連するキッドのブログ『第三話のレビュー

『ちりとてちん・18-3・第100回』・・・どうすれば・・・女が男を演じることができますか・・・という若狭の教えて攻撃をさらりとかわしつつ・・・徒然亭一門の過去を探るシリーズ・四草(加藤虎ノ介)編である。妾の子である四草は研ぎ澄まされたひねくれ者であるが・・・優しさも持っていないわけではないというエピソード・・・。平兵衛(九官鳥)を助けて愛鳥となした話が語られる・・・。加藤虎ノ介は日常的には粗忽者であるらしく・・・スボンの裾を靴下の中にいれていることがたまにあると「スタジオパークからこんにちは」にゲスト出演した草原(桂吉弥)が語っていた・・・そのミニ情報に何の意味が・・・。→18-2

金曜日に見る予定のテレビ『未来講師めぐる』(テレビ朝日)

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2008年1月30日 (水)

パンサークロー狩りっ。(原幹恵)望む未来などないっ。(水崎綾女)殺してあげますわ。(竹田真恋人)

わはははは。ついにこらえきれず・・・キューティーハニータイトルに・・・。

「小栗旬が全世界に貢献している頃、小日向文世は誘拐犯で指名手配」とか・・・「人が邪悪に堕ちる瞬間をはじめて知った・・・。(生田斗真)」とか・・・ゴールデンなタイトルもあるにはあるが・・・番組を見終わった瞬間に「ああ・・・いいもの見たなぁ」という番組を推さずして・・・レビューの意味なんかほとんどないものな。

火曜日のドラマ対決は①「貧乏男子」↘12.5% ②「ハチクロ」↘*9.5% ③「喜多善男」↗*8.2%

順位はそのままだが・・・「喜多」だけ・・・あげてるーっ。

で、『貧乏男子 ボンビーマン・第三話』(日本テレビ080129PM10~)脚本・山浦雄大、演出・猪俣隆一を見た。今回は女にもてない警官・メガネ(八嶋智人)の回である。結婚詐欺で借金歴のあるメガネがまたしても・・・という展開。国際貢献などというが貢献とは・・・貢ぎ、献ずることである。かっては「ミツグ」くんと言えば軽蔑や揶揄の対象であったのだが・・・本来は・・・支配者に対する奴隷の義務を果たす律儀な行為で賞賛に値するものだったのである・・・それはどうかな。今回の主人公は「愛されるためには奉仕の精神が必要不可欠だ」という態度で一貫しており・・・「自然の摂理」を愛する人々は・・・思わず呆気にとられることも多いと思う。

そういう意味でトイチの借金をする男・スルテン(小栗旬)に貸す男・オムオム(ユースケ・サンタマリア)・・・はある意味、簒奪者である。だが・・・けして悪人ではない・・・と言う演出意図があるようだ。貸し借りは善悪ではない・・・と考えられるからである。キッドはそのあたりがうさんくさくてうさんくさくて・・・疲れるドラマなのである。オムオムがオウムオウムの略にさえ思えてくるのである。もちろんあの狂人集団の「オウム・・・」である。「オウム」の倍の凶悪さを秘めつつ・・・仮面をかぶって可愛いフリをしている気配がないではないのだな。

「オウム」とは聖なる音だ・・・その聖なる音は・・・聖者たちの密林に響き渡る俗世を捨てた清々しい趣がある・・・。それは・・・ある意味・・・この世に馴染めなかったもののため息だ。その音を名乗りながら・・・俗世を貪り食らおうとする悪意に・・・キッドはゲンナリするのである。

このドラマの登場人物たちは・・・そうした悪意に対しての良い餌食である。それを淡々と描きつつ・・・何を言おうとしているのか・・・まったく分らないところが・・・困憊する。

で、『ハチミツとクローバー・第四回』(フジテレビ・080129PM9~)原作・羽海野チカ、脚本・金子茂樹、演出・松山博昭を見た。人の好みは十人十色と言うが・・・「私を抱いて」と成海璃子に言われて拒絶する気持ちは微塵もないので・・・まったく感情移入できないドラマなのだが・・・今回は・・・構成としては良くできていたと思う。まあ・・・バレンタイデー直前にクリスマスネタというのはキツイだろうから・・・よく頑張ったと思うのだった。

キッドは「創作」には「意識」と「表現」というものの区別が大切だと思う。若者は時に己の天才を感じる時があるものだと思うのだ。たとえば「優れた作品」を見て「優れている」と思える自分を感じた時に「オレって優れている」と思ったりする。しかし・・・意識とは本来・・・意識が分る範囲ではすべて分っているものなのである。

本当に優れているかどうかは「表現」にかかっている。

「意識の素晴らしい部分」を「表現」できるかどうかが肝心なのである。

よく・・・批評家は侮蔑されがちだが・・・これはたとえば「ドラマ」なら「ドラマ」を作ってもいないのに・・・という「表現不足」の認識が根底にあるのだ。もちろん・・・それは勘違いで・・・批評家は批評という表現をしているのである。

さて・・・「芸術」は欲としては複雑なシステムである。睡眠欲や食欲・・・そして性欲とはレベルの違う欲だ・・・。そうしたいわゆる本能的な欲を時には凌駕する欲であり・・・寝食を忘れて打ち込んだりするものなのである。しかし・・・時には性欲に基づく「恋愛」が「芸術」のシステムを乗っ取るときがある。もちろん・・・若くしてそういう場合のバランス配分に巧みな人間もいれば、いくつになってもバランスをくずしてしまう人間もいる。そういう人はいい年をして失恋しただけで飛び降りた切ったり吊ったり薬を飲んだりするのである・・・可哀想に。

はぐみ(成海)「あなたのことで頭がいっぱいで描けません」森田(成宮寛貴)「馬鹿だな・・・そういう時にはオレを描けばいいのさ・・・」はぐみ「・・・なるほど・・・(感激して泣く)」

という天才同士の高次元のやりとりがあり・・・はぐみはスイッチが入り・・・高野(高次元の野原で天真爛漫に遊ぶ森田)の絵を描きまくる・・・抽象画なのでわかりにくいですが・・・。

竹本(生田)は天才同士のそういうやりとりからは遠い凡人である。しかも・・・「単なる恋」を表現することもできないレベル・・・。自分のレベルでは傷心するはずのはぐみが傷心しないことに激しく苛立つのだった・・・。こうして人は嫉妬と汚辱にまみれて・・・暗闇の中を歩き始めるのです。

そういう話なのだが・・・お茶の間にはほとんど伝わっていないと思うぞ。

で、『あしたの、喜多善男・第4回』(フジテレビ080129PM10~)原案・島田雅彦、脚本・飯田譲治、演出・麻生学を見た。今回もテンメイ様の仮説・喜多(小日向)の下向きの嗜好を軸にするドラマとしてまさにその通りに展開するドラマである。妖精である宵町しのぶ(吉高由里子)は「上を志向する芸能界がイヤ」・・・殺し屋(温水洋一)は「上を目指す父親に複雑な想いを抱く」なのだな。

さて・・・キッドとしては宵町の口走った「魂は永遠なんだから・・・」に注目せざるを得ない。

まず・・・喜多善男が善人かどうか・・・という問題を考えてみる。そうなると善とは何かという問題になってくる。現代日本人がもっとも苦手とする分野である。まず・・・日本人の考える善とは「多数派の支持すること」である場合が多い。「人殺し」は「よくない」と「みんな」が言えば「よくない」のである。次に「権威の指示すること」である場合も多い。「医者」が「風邪ですね」と言うので「風邪」なのである。そして最後に「気分の私事する」場合がある。「なんとなく」「イヤ」なのである。

「善」ってそういうもんじゃないだろーっ・・・などと言っても始まらない。ここは日本だからだ。なぜ、こんなことになったかというと「宗教教育」が失われてしまったからである。

「絶対に善」という方針が全くない・・・それが日本という国家なのである。

もちろん・・・それでいい・・・という考え方もあります。しかし・・・喜多善男が善人かどうかを問われると・・・善人とも言えるしそうでないとも言えるわけです。

しかし・・・たとえばキリスト教的な善悪で言えば「自殺しようとしている」善男は「悪を為そうとしている」ことで絶対間違いないのです。

そういう意味では善男は善人ではなく・・・単なる小心者にすぎないと言えます。

そして・・・日本では「小心者」を善・・・「大胆者」を悪・・・と感じたりもするようです。まあ・・・あくまで相対的で・・・雑感的なキッド個人の感想ですけど・・・。

しかし・・・まあ・・・「多数者」で「権威」な「他者」から「悪」と指名されないことを目指す小心者は・・・善人ぽいのです。

さて・・・単なる小心者である善男は・・・その努力に対して世間の評価が低すぎるという怒りについに自殺=世界の完全否定を実行しようと決意するわけです。

その根底にあるものは「死ねば全ては終わりだ」です。

それに対して・・・修学旅行で枕投げもしたことなくて残念だし・・・じじいの小指を噛むのも嫌だし、・・・演技は棒萌え用に棒なのも飽きたし、・・・海でもプールでもないのに水着になりたくないとアイドルとしては職務怠慢のそしりを免れない勤労少女は「魂は永遠だから」というのです・・・どこでそんなこと覚えてきたんだよぉぉぉぉぉぉ・・・なのですが・・・「死ねばすべて終わり」も「魂が永遠」も科学的に証明することが難しいやっかいな問題です。

さて・・・登場人物の中で明白に善男と同じ考え方をしているのが殺し屋です。彼は「用事ができたから明日処理していいか」と依頼主の平太(松田龍平)に問います。「殺す」のだから「日時は関係ない」というわけです。それに対して平太は「予定日」でないとダメだというのです。それが・・・善男の意志だから・・・。この場合は「死ねばすべて終わり」と「魂が永遠」の狭間で平太が揺れていると考えることもできます。

何かを否定して何かを肯定する・・・それが主張するということだとすると・・・このドラマは最終的に何かを主張するのでしょうか。・・・それは謎ですが・・・もしも主張するとしたら・・・それは「死後の世界を否定する」善男、「死後の世界を肯定する」しのぶ、「どっちだかわからない」の平太・・・その誰を主体とするものか・・・ここがポイントになってくるでしょう。

おそらく・・・「神を肯定」してくるのではないか・・・とキッドは考えるのですが・・・さて・・・そうなると・・・しのぶは・・・天使か・・・天使なのか・・・。晴れた日には永遠が見えるのか・・・。

関連するキッドのブログ『先週の火曜日のレビュー

Hcinhawaii0306 H☆C情報。ロンドン・B宮殿・来賓控え室。お気楽天井高すぎで落ちつけないのね・・・まこエリちゃんお誕生日おめでとうーっデスエリありがとう・・・今日はハッピーバースデイトゥユーを特別ユニット・赤亀山P・SEN-PAISが歌ってくれるの・・・(うっとり)アンナ普通、そーゆーのはシークレットでサプライズなのに・・・エリちゃん自前企画なのね・・・それはそうとバースデイケーキの到着が遅いぴょん・・・じいや・・・何してるのかしらっ

Hcinhawaii0307 B宮殿前広場。・・・こ、これは無理デスね」(みょうがの)芯これはあきらかに無理だと思いマスみのむしバッキンガム宮殿の天井より高いケーキを運んできてどうするつもり・・・るるる・・・高さ150メートル、直径50メートルって怪獣・・・るるる・・・じ、じいや・・・これは明らかにメートルとセンチメートルのオーダーミス・・・るるる」じいや「・・・・・・・・・・・・・」

Hcinhawaii0308 エリ様誕生日祝賀パレード中。美里アナあーっ・・・これは大変です・・・ケーキがエリちゃんお誕生日晩餐会場に入りません。不祥事ですねmari不祥事です。うーん・・・猫を連れてくれば良かったくうまあ・・・観光客に無料配布するしかないねあんぱんち・・・じいや、ボケたのねikasama4・・・ボケましたな・・・

で、『キューティーハニー THE LIVE・第17話』(テレビ東京080130AM1~)原作・永井豪、音楽・渡辺剛、脚本・犬飼和彦、演出・雨宮慶太を見た。雨宮なので・・・いきなり夢オチである。丘に佇む花嫁ハニー(原)は神父の早見(山本匠馬)と花婿の中条(村上幸平)を待っている・・・すると頭上から怪人体で飛来する中条・・・。「てめえのためにパンサークローを捨ててきた・・・オレはてめえのものだー、ハニー」「ダーリンっ」なのである。

空中元素固定装置の誤作動でムダに羽毛が舞う部屋で秋夏子(小松愛)はハニーをたたき起こすのだった。

通学途中で如月ハニーを見た早乙女ミキ(水崎)は「こいつ・・・またおかしくなっちまったのか・・・」秋「ハニーは恋をしているみたい・・・」なのだった。

そんなミキを狙うパンサークロー幹部・烏川(エリカ)はミキと昔交際していたという青年・根本(木村清志)を拉致し、ミキに招待状を渡す。使者となったゴスロリ怪人(江口ヒロミ)は「お前の恋人をあずかった」と言うのだが・・・「そんな奴は知らない」と突っぱねるミキ。

烏川のアジトでは根本が不協和音で拷問されていた。どうやら・・・脳から直接・記憶を引き出すシステムらしい・・・。「ミキなんか知らない」と言う根本だが・・・その記憶の中には血まみれのミキの姿が・・・。「やはり闇を抱えていた」とほくそ笑む烏川。

ミキのシステム異常による異物排出は亢進状態で・・・「このままでは・・・」とミキは不吉な予感を持つ・・・しかし・・・やはり・・・救出には向かうのだった。

ミキは異物も始末しないのだが・・・地図もポイ捨てである。公衆道徳的には問題である。その地図を拾う・・・剣持ユキ(竹田)・・・彼女は父親(ハニーシステム発明者・早乙女博士)への独占欲から・・・シスターとしてのミキを激しく憎悪している自分を制御できないのだった。

一方、中条を恋するあまり・・・辛抱たまらんハニーはパンサークロー狩りにお出かけするのだった。「来ないならこっちから行けばいいんだもーん」なのだった。

烏川のアジトに侵入したミキは根本の救出に成功するが・・・「ミキ・・・」と説明を求める根本に「もう・・・ミキはいない」と拒絶姿勢。

そして、怪人体となった烏川がその行く手をはばむ。「あなたは私とともに素晴らしい未来を生きるのよ」と愛を囁く烏川に「のぞむ未来などない」と決めるミキ。「これが私の今の姿・・・」と根本の前でシスター・ミキに変身するのだった。

烏川VSミキの再戦である。烏川は例によってムチ、ミキはブーメランとしても使えるサーベルで武装してのバトル。実力伯仲である。しかし・・・今回はややミキが優勢に・・・もちろん・・・烏川が愛を楽しんでいるからである。

そこへ・・・シスターユキが乱入。邪魔な烏川を円月輪で殺傷しようとするがゴスロリ怪人が身を捧げて阻止。烏川は逃走。このあたりからラストまで音楽が絶妙である。

シスターミキとシスターユキとのバトルに展開。「身も心もボロボロね・・・私が殺してあげる」とユキが圧倒的なパワーでミキを追い詰める・・・。

危機一髪でハニー登場である。お互いの正体を知り愕然とするハニーとユキ・・・。

ついに赤・青・白のハニーが・・・。しかし・・・今回は変身解除まで・・・来週はくのいちだのレディースだのコスプレありで・・・三人そろい踏みらしい・・・そして早乙女博士と発見された白骨死体との関係は・・・?・・・・おや・・・渡さん?・・・楽しみだーっ。

『ちりとてちん・18-2・第99回』・・・ここにいたって・・・登場人物紹介である・・・そう来たかっ。「饅頭こわい」を演ずるにあたり工夫のアドバイスをおねだりする若狭と・・・若狭の母と昔話をする草若師匠の語りによって・・・草々の過去のエピソードが綴られていくという展開。教育とは情報伝達であるが・・・本当に高度な通信を行うためには・・・時間が必要となる。「本当に大切なこと」は「記憶」がとても大切だという話だ。「教育内容」を会得するためには熟成する時間が必要となる。ああ・・・師匠があの時言っていた「足りないから面白い」とはこのことか・・・と草々が理解するまでの時間・・・そして「覚えていた」「思い出す」という「言葉」を「生かす」「つながり」・・・何かを教えてもらえるのは素晴らしいことなのだな。そして教えることもまた・・・。→18-1

木曜日に見る予定のテレビ『鹿男あをによし』(フジテレビ)

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2008年1月29日 (火)

雪山で待ってます・・・。(竹内結子)・・・ノ、ノーヒント?(香取慎吾)ガシガシッ。(八木優希)

企画とはパクリである。たとえば「幸せの黄色いリボン」という歌でリボンがヨリを戻す合図であることから、映画「幸せの黄色いハンカチ」が生まれ、さらに「恋をやりなおす」擬似ドキュメンタリーのお遊び企画が生れたりする。

パクる対象は何でもよい。アートは自然をパクる芸術であるから・・・自然だろうが・・・日常だろうが・・・超常現象だろうがパクろうと思えばパクれるのである。

独占欲の強いものは「パクられない権利」を主張する・・・もちろん・・・生活を守るためには必要悪である。ひとつの情報から生れる派生情報のどこまでが元情報の権利の範囲なのかは・・・実は微妙で曖昧だ・・・。

パクリによって利益の生じる場合に侵害感は強い。結局、そこには弱肉強食と平和共存のボーダーラインが幅広く横たわっている。

たとえば・・・「かくれんぼ」は「情報」としては自然権に近い。「かくれんぼ」を発明した人がもう何万年も前に著作権利を放棄しているからである。人々は誰でも「かくれんぼ」をする権利を持っている。「あなたがデートにお金をかけることができないなら・・・かくれんぼはいかが?」という「情報」を得て・・・恋人・・・もしくは恋人候補とかくれんぼをしてもおそらく・・・著作権を侵害したと訴えられることはない。

もちろん・・・それをするためには・・・物好きな恋人もしくは恋人候補が身近にいる必要がありますが。

一つだけ言えることはいい企画とは「真似してみたい」と人に思わせる企画なのである。

本題に入る前に恒例の週末の視聴率チェック。「4姉妹」↘*6.4%(まあ・・・当然といえば当然だな・・・夏帆のファンが100万人いても視聴率にしたら*1%未満だから・・・)、「エジソン」↗12.1%(ウサギになった村中暖奈の底力さすがである。100万人いるのだな・・・)、「浅見・天河伝説」13.8%(田中美里か・・・山口いづみか・・・それが問題だ)、「X-MEN2」12.5%(分け合ってる・・・分かち合っている)、「めぐる」*8.2%(親子で見ていた性的話題に対する恥ずかしがり屋さん全滅。わはは)、「1ポンドの福音」↘11.1%(2話で残留した人々がさらに脱落したが・・・原作のベースはあるので次週が正念場)、「フルスイング」↘*9.0%(克実・・・一夜の夢か・・・)、「サッカー岡田ジャパン・チリ戦」15.6%(犯人はこれか?)、「紅蓮次郎(めぐるのパパ)」16.2%(いや・・・これでしたか)、「SP」↗18.9%(つづくだったのに・・・つづくだったのに・・・みんなそれでいいのか・・・)、「篤姫」↗22.7%(パパの言うこと聞かない娘がまた増えるのか・・・)、「佐々木夫妻」↘11.7%(うーん・・・やはりやりすぎだったのだな)、「日米同盟」*8.9%(これではないな)、「行列相談」20.5%(これか・・・法律的な問題か・・・大阪府知事か)・・・以上。ついでに「薔薇のない花屋」↘18.4%・・・。

で、『薔薇のない花屋・第3話』(フジテレビ070128PM9~)脚本・野島伸司、演出・中江功を見た。テンメイ様的には・・・マーガレット・・・おそらくチェルシーガールについてウンチクするかもしれないが・・・キッドもたまにはやってみたいので・・・やります。

キッドの父は「花の名前を知らないような作家はダメだ・・・」とよく言ってました・・・作家でもないのに・・・。まあ・・・「白い花びらを千切って花占いをした」・・・って書くより・・・「マーガレットを、それもおそらくチェルシーガールだろう、彼女は青い鳥を探すチルチルミチルなのか・・・あるいはちょっと間抜けなヘンゼルとグレーテルなのか・・・それともただ恋占いをしているだけなのか・・・」・・・などと書いた方が話は確かに広がる。

まあ・・・そういう嗜好を「うざい」と否定してしまうと・・・この世は殺伐としてきますからね。

マーガレットの花言葉には「恋を占う」があるので・・・つまり代名詞である。で、まあ・・・占うくらいだから・・・それは秘められているので・・・「心にひめた愛」である。そして・・・まあ・・・そういう奥ゆかしい・・・影からそっと見守るのは「貞節」とか「誠実」とかの反映・・・もちろん・・・「貞節は守っているが心ではお慕いしている」のである。そういう関係は「真実の友情」に見えたりする。・・・それがマーガレット。ギリシャ語ならマルガリーテス(真珠)である。

その中でも花びらの細長い品種をチェルシーガールと呼ぶ。チェルシーはロンドンの高級住宅街である。チェルシーガールとは「深窓の令嬢」なのである。まさに・・・「あの方は私をお好きなのかしら・・・それともお嫌い・・・」とお姫様が花びらを千切るのに相応しい花なのである。

・・・などと・・・書いていて・・・「あれはデイジー(ひなぎく)かもよ」などと言われた日にはガシガシ(地団駄)するしかないのである。

ともかく・・・キッドの妄想では最終回では美桜(竹内)が「もしもし・・・今、雪山にいるの・・・。捜しに来て・・・お花屋さん」と英治(香取)におねだり・・・英治は「はい」と出かけていく・・・そして雪山遭難である。・・・これは楽しみ・・・違うと思うぞ。

それにしても・・・雪山に白いコート・・・迷彩色だ・・・捜しにくそうだ・・・だから違うと思うってばさ。

花屋の前では今日も華麗なるコントが繰り広げられる。

美桜「子供の先生に手をだすなんて・・・色事師ね」

英治「そんな・・・スケコマシみたいな・・・」

小野先生(釈由美子)「私・・・スケコマシってステキだと思う」

マスター(寺島進)「えーっ」

英治「違うんだ。先生を好きなのはマスターなんだ」

マスター「えええーーーっっっ」(気絶)

気絶ってなんだよ。台本に「マスター気絶。」って書くって相当な勇気がいるぞ。

一方・・・マスター気絶の遠因は省吾(今井悠貴)のチョコレート万引きである。これを庇った英治はその理由を「昔の自分を見るようだったから・・・」と言うのである。

つまり、英治の過去①スーパーマーケットでチョコレートを万引きしたことがある。

・・・なのである・・・違うと思うぞ・・・違うの?どういうこと?・・・だから・・・なんとなく・・・少年が世を拗ねているっていうか・・・名もない戦士っていうか・・・ビー玉集めるっていうか・・・なんだよー、それー、意味わかんねー。

つまり・・・彼もまた・・・過去に鬱屈を抱え・・・あえて悪いことをしたがる偽悪的な少年だったらしい・・・。

次に英治の過去②は「卑劣な奴」だったのである。安西医師(三浦友和)が自称・実の娘だとする「彼女」(本仮屋ユイカ)は「男を見る目のある女」だったのに・・・そんな娘を騙すことができるほどの「卑劣さ」を持っていたらしい。・・・やはり色事師なのか。

そして・・・「1ポンド」に続いて・・・恋人たちの気持ちを結びつけるためにほどほどの暴力をふるう町の不良天使の皆さん登場(悪魔の使いだと彼女の見ている前で彼を犯したりするので類似品に注意が必要です)・・・そこで・・・簡単に関節技を決める英治。

英治の過去③として「格闘技の天才だった」が急浮上するのである。

まあ・・・こうなると・・・英治の正体は確定したも同然だが・・・それでは味気ないのでいくつかの予想をあげてみる。

①(本命)英治はチョコレートなど・・・他愛のないものを欲しがる。地球人の・・・賢い娘をたぶらかす。人間離れした・・・格闘能力を秘めている・・・。これで缶コーヒーや演歌や温泉卓球が好きなら・・・彼は地球を調査中の宇宙人に違いない。

②(対抗)彼は・・・プロレスラーを目指して・・・武者修行のためにブラジルに飛んだ元・覆面レスラーで薔薇頭巾をかぶっていた。ルール無用の悪党で反則専門だったのである。かって大学時代には佐々木という後に弁護士となる男と汗を流したこともあり・・・その時は乳首だけでなく・・・お尻を出したこともあった・・・(まこ様専用)

③(穴)彼は・・・安西医師と愛人の間に生れた私生児である。しかし、愛人の貞淑を疑った安西は彼を認知しなかった。恵まれない子供時代を過ごした彼は暗い暗い目をして拗ねていたのだが・・・安西医師と正妻との間に生れた「彼女」と薬物依存症更生施設で知り合い・・・愛し合うようになる。しかし・・・傷害事件を起こし実刑・・・。出所すると・・・優希が残されていた。

・・・出生の秘密を知らない優希は「美女と野獣」の娘である。薔薇を摘もうとする安西医師の孫でもあり・・・呪われた野獣のために身を捧げるのは確定的だろう。そのために枕を抱えて野獣の寝床に忍び込む・・・そのいたいけなさに・・・野獣は美女の娘を抱きしめるのであった・・・。

なぜ・・・何がなんでも近親相姦ネタに・・・それが得意の作家だから。

・・・あ・・・工藤(松田翔太)を忘れていた・・・彼はきっと安西医師が別の愛人に生ませた私生児だな・・・その証拠に英治のことを「兄貴」と呼んでいるのだ。

安西医師・・・甲斐性ありすきである。さすがは天才脳外科医なのだな。しかし、最近は・・・娘の生前ビデオを見ずにはいられない中毒で・・・禁断症状が出ると手術も中座するのだった。

おいおい・・・マーガレットでエレガントにまとめようとした初志は貫徹しないのか・・・人間もって生れた定めに逆らっても仕方ないのです。

関連するキッドのブログ『第二話のレビュー

『ちりとてちん18-1第98回』・・・どんな・・・模様になるのか・・・って言っている間に三年後である・・・どうやら1999年あたりにタイムワープしたらしい・・・。草若一門は順風満帆なのである。そして・・・若狭はスランプに陥ったらしい・・・。困ったときには自分でなんとかしなくては・・・とは全く思わない若狭・・・こんなへたれな主人公がかってあっただろうか・・・。とにかく・・・西部劇~神田川~翼をくださいでしのいだ季節は終わり・・・若狭の青春は終りつつあるようだ・・・。その象徴は師匠という芸の父の終末近しを暗示するラスト。そして・・・荒みきったA子・・・なにやら拗ねた弟・・・できすぎていた彼らの嵐の季節が若狭を直撃する予感である。修羅場か・・・十人十色の修羅場なのか・・・。→17-6

水曜日に見る予定のテレビ『相棒』(テレビ朝日)『斉藤さん』(日本テレビ)

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2008年1月28日 (月)

私の母は悪い女でしたがバカではなかったのです。(小雪)VSもうひとつよろしいでしょうか。(宮崎あおい)

ゴージャスな美女とロリータな小悪魔が火花を散らす日曜の夜。

二人の「美しさ」はまったく違うベクトルを持っているようで・・・共演の記憶がない。10歳近い年齢差があるためなのか・・・白と黒のコントラストのためなのか・・・7センチの身長差のためなのか・・・趣味がアロマテラピーと写真で違いすぎるのか・・・神奈川県と東京都の県境のためなのか・・・パリ・コレのモデルとピチレモンのモデルとでは格が違うのか・・・まあ・・・とにかく・・・二人が日本を代表する美人女優であることは間違いないのである。

それは・・・出会う男たちの演技が・・・ハッとするのに楽だろうなあ・・・と思える「美しさ」なのである。

こういう「美」はそれを持たない同性の嫉妬を煽り立てずにはおかない・・・その逆境の中・・・この舞台に立つというのは奇跡のようなものだから・・・「美」の競演はますます神秘的になっていくのである。

で、『篤姫・第四回』(NHK総合・080127PM8~)原作・宮尾登美子、脚本・田渕久美子、演出・岡田健を見た。例によってシナリオにそったレビューはikasama4様を推奨しておきます。今回は島津斉彬特集です。

さて・・・今回は哲姫(吉高由里子)が登場しました。もちろん、アイドルタレント宵町しのぶのご先祖様ではなく・・・島津久光の娘です。島津斉彬(高橋英樹)の姪ということになります。なぜ・・・ここに登場してくるのかを推理すると・・・おそらく・・・哲姫もまた将軍のお嫁さん候補だからなのです。

島津斉彬の従姉妹にあたる篤姫(宮崎)は分家の娘ですが・・・哲姫は現状では本家の娘。身分の上では篤姫より上です。幕府から将軍・家定(堺雅人)のお嫁さん候補を求められた薩摩藩が・・・候補にあげた二人の姫が・・・篤姫と哲姫だったということです。

つまり・・・二人はライバルだったのです。で、ドラマとしては・・・父に教えられた作法通りのまじめな哲姫と・・・余計なことをしでかさずにはいられないお転婆・篤姫との対比を見せていくのですが・・・もちろん・・・篤姫が選ばれるのは・・・政治的なものです。

跡継ぎ問題をめぐって確執のあった兄・斉彬と弟・久光なのです。ようやく・・・当主におさまった斉彬としては弟・久光の娘が将軍の嫁になることは絶対に避けたい事態だったはずです。そのため・・・身分の低い篤姫を自分の養女にして・・・さらに右大臣・近衛家の養女として身分の体裁を整え・・・徳川家に嫁ぐということになるのです。

このような状況をキッドは牧歌的なお家騒動レベルと感じるのですが・・・時代はさらに激しく動いていきます。

このドラマでの篤姫はみっつの運命に弄ばれると言えるでしょう。①島津家のお家騒動 ②列強諸外国による日本侵略 ③幕府弱体化による革命(明治維新)・・・凄まじい動乱です。はたして・・・篤姫の人生のどこまでを描いていくのか・・・現時点では不明ですが・・・最後までやると・・・かなりの問題作になるでしょう。なにしろ・・・しでかさずにはいられない主人公ですし・・・早世する嫁・和宮(堀北真希)が合流した後は悪の匂いをかぎつけては逮捕せずにはいられないからです・・・違うぞ。ワトソンくん。

さて・・・薩摩型の人心掌握術というものがあるのですが・・・それは・・・静かなるドンと名参謀で構成されていると言えます。斉彬の父・斉興(長門裕之)と調所(平幹二郎)もその一例・・・どちらかというとバカ殿の斉興を怜悧な家老・調所が支えるというスタイル。何かあった場合には・・・バカ殿が責任をとるというのが理想ですが・・・そうでないと参謀は最高に悪役に仕立てられます。この形は斉彬・小松相馬(沢村一樹)、久光・小松帯刀(瑛太)と続いていきます。

また・・・下部組織でもこのコンビは成立して・・・西郷隆盛と大久保利通もそういうコンビですが・・・どちらかがコンビを解消しようとすると・・・両雄並びたたずになっていくわけです。コンビを解消された西郷の悲惨な運命は・・・東郷平八郎では栄光に転じます・・・。静かなるドンと策士・・・このコンビネーションはすべての組織運営の基本と言えるのです。

それに対して本編の主人公は現在のところ・・・あんみつ姫ですので・・・まさに日本の夜明けは近いのです・・・きっと・・・幕府はこの姫によって内側から滅びていく・・・そういう展開になるのでしょう・・・違うと思うぞ。ワトソンくーん。

関連するキッドのブログ『先週の日曜日のレビュー

で、『佐々木夫妻の仁義なき戦い・第二話』(TBSテレビ080126PM9~)脚本・森下佳子、演出・平川雄一郎を見た。今回は法倫(稲垣吾郎)の乳首も小川(山本耕史)の乳首もサービスされたので・・・目の保養をした一部ファンの人々も多いと思う。

さて・・・律子(小雪)である・・・美人で弁護士・・・夫も弁護士で・・・茶道家元(江波杏子)の御曹司・・・格差社会において・・・こんなに反感を買う主人公設定も凄いのであるが・・・いくつかの・・・中和剤が投下されていて・・・これが素晴らしく効果的なのである。

まず・・・何よりも律子は愛人(銀粉蝶)の娘だ。その日陰育ちのおいたちが・・・一挙に庶民の反感を打ち消すのである。

さて・・・人間が魅力を感じるのは大別して二つのベクトルがある。一つはバカに対する視線である。愚かなもの・・・劣ったもの・・・貧しいもの・・・そういうものに人々は激しく魅力を感じる。それは優越意識による悦楽に基づくものであり・・・非常に分りやすい。しかし、これはもちろん・・・蔑みという負の要素を伴うのである。

もう一つはスターに対する視線である。素晴らしいもの、超越したもの、豊かなもの・・・そういうものに人々は憧れを感じ、夢を託したりするのである・・・そして・・・これにもまた・・・妬みというネガティブな部分がある。

だから・・・魅力とは非常に矛盾したものだ・・・そして人々は流れの中で・・・バカを尊敬したり、スターを軽蔑したりもするのである。

さて・・・そういう意味で律子のもう一つの弱点はがさつなところである。とにかく・・・飲んで・・・玄関で寝てしまう・・・このがさつさはとんでもない欠点であるが・・・これがまた美点に転じていくところが・・・「可愛げ」というものなのだな。

で・・・ストーリーは律子がグイグイと引っ張っていくのだが・・・弱点を持たない・・・夫・・・法倫・・・御曹司で弁護士で弱い人の味方になろうとする善人・・・鼻持ちならないタイプである・・・うらやましい存在だからだ・・・もまた・・・律子を妻にすることで・・・魅力的になるのである。

酔った妻の寝顔を見て・・・いい酒だったか・・・悪い酒だっか・・・判断したり・・・育ちのいい姑と育ちの悪い妻にはさまれて・・・身の置き所がなかったり・・・大切な時計を壊されて川に投げ捨てられたりしてしまうので・・・いい気味・・・いや、同情を買えるのだ。

こうして・・・視聴者の複雑な感情の方向性をいろいろと転換させながら・・・ついには佐々木夫妻は離婚してはいかんのじゃないか・・・結構・・・お似合いの夫婦だし・・・というムードに持っていく実に巧みな脚本なのである。キッドとしてはちょっとそねむのである。

構成としては最初の20分で「今日の事件」を解決。今日の事件は会社社長で愛人に子供を作った夫(泉谷しげる)とそんな夫に手を焼きながら会社を軌道に乗せた敏腕妻(朝加真由美)との離婚訴訟である。妻が法倫の母の知り合い・・・夫が律子の友人の知り合いということで・・・敵味方になる佐々木夫妻・・・第一・・・敵対する両者を弁護することはできない。結局、夫についた律子が主導権を握り・・・「私は愛人の娘でした・・・」という爆弾発言を敢行しながら和解にこぎつける・・・という展開。

次の20分で事案の後処理を廻るホームドラマである。ものすごく嫌な小姑に母をなじられて「離婚の危機」は爆発寸前に・・・。「あんな母親離縁して・・・してくれないならあんたはマザコン」「君だってすごいマザコンじゃないかっ」・・・教養のある夫婦ゲンカなのである。

最後のの20分で解決した「今日の事件」が再燃・・・。妻が夫に分与する財産をすべて自分名義に書き換えていたので・・・夫は一文無しになってしまうと怒鳴りこんできたのだ。ここでホームドラマと弁護士ドラマが合流。理不尽な主張をする依頼主に困り果てる妻を夫がかばい・・・そして弁護士事務所一同が立ち上がって・・・離婚夫婦の新たなる心情がひもとかれていくのである。ううん、テクニカル。

まあ。構成としては序破急の三部構成になっており・・・実にスマートでもある。

そして・・・「弱い人のために泥舟の事務所を立ち上げようとした」夫と「その夫を助けようと泥舟に乗り込んだ」妻は和解して・・・お互いに相手へのブレゼントを購入・・・夫が妻に妻の欲しかった時計を贈り・・・妻が夫のための時計を出そうとした刹那。夫の口から「離婚しよう」・・・でつづくである。キッドはここはちょっと遣りすぎだと思うが・・・つまり平穏な日曜日の夜のために・・・まあ・・・視聴率的に低迷していたワクだから仕方ない・・・とも思う。策士、策に溺れる・・・という事態にならねばいいが・・・と思うのだ。

策に溺れるといえば大阪国際女子マラソンの福士加代子・・・30キロ地点に散るである・・・独走状態の沿道で両親に見せた笑顔と19位ゴールの競技場で見せた笑顔・・・両親の阿鼻叫喚の落差は大きすぎた。ダメージも心配だが・・・いいコーチ選びも大切だと思う。

火曜日に見る予定のテレビ「ハチクロ」「あしたの・・・」(フジテレビ)「貧乏男子」(日本テレビ)「キューティーハニーTL」(テレビ東京)・・・早い・・・火曜日が来るのが早すぎるよ・・・。

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2008年1月27日 (日)

バカに痛いです。(亀梨和也)VS・・・微妙に痛いっす。(岡田准一)

最終回なのに・・・つづくかよ・・・ルール無用だな・・・。

土曜日は本当にもう・・・どうしようもないな・・・。全部切れないし・・・「腐女子デカ」(テレビ朝日)だってそこそこ面白いしな・・・。比企理恵出てたりするし・・・。「SP」の後も面白そうじゃねーか・・・殺す気かっ。

「フルスイング」(NHK総合)は吹石一恵の回。ミムラと吹石・・・やっと区別がつくようになってきた。「斉藤さん」に出ているのがミムラで・・・番組名でかよっ。

もう・・・ざっといくしかありませーん。

で、『機動戦士ガンダム00・第16話・トリニティ』(TBSテレビ080126PM6~)脚本・黒田洋介、演出・北村真咲を見た。SBの監視委員会が登場・・・ゼーレかっ。これまでの活動を査定するという手法で・・・総集編である。っていうか視聴者のツッコミどころにお答えします・・・なのか・・・なんという苦情処理能力。

予想外のことに・・・新ガンダムは・・・旧世代ガンダムではなく・・・戦術予報士も知らぬ・・・第2SB所属なのであった。ガンダムスローンズ1~3号機である。「サンダーバード」的なガンダムだったが・・・ついにセカンド・チームはブラザー&シスターである。トリニティ兄弟妹なのであった。スローネアインにスローネツヴァイにスローネドライである。名前つけるの飽きてきたか・・・。

これは新たなる三バカトリオなのか・・・。

モビルスーツ格付け的には世界標準↗ガンダム↗三バカガンダムらしい。

とにかく・・・監視者たちが批判する以上に・・・SBを扱き下ろしである。「作戦が甘いんだよ・・・殺るか殺られるかだろ・・・」的に・・・。特に次男・・・。

そして・・・「戦争をなくすためのもっともオーソドックスな方法」・・・世界統一・・・世界征服の野望に燃える気配が・・・。

こうして・・・世界は三大勢力、テロリスト的SB、覇権的セカンドSBによってますます混迷を深めていくのだな・・・。もう刹那が・・・「結局・・・お前たちは間違ってる・・・」とか叫ぶラストシーンが想定される・・・そうなの?

とにかく・・・アグリッサの装甲は弱すぎたし・・・コーラサワーは身も心も泣けるほど弱すぎなのだった。

関連するキッドのブログ『先週の土曜日のレビュー

で、『1ポンドの福音・第三話』(日本テレビ080126PM9~)原作・高橋留美子、脚本・福田雄一、演出・田中峰弥を見た。もう最悪のアレンジ・・・原作のおしゃれさのかけらもなく・・・不良グループの暴力に耐える畑中(亀梨)である。小林聡美と山田涼介のオリジナル母娘は仕方ないとして・・・ゲスト中学生(知念侑季)が減量に耐える畑中ではなく・・・暴力に耐える畑中によって更生するというのは・・・あまりにも・・・虚しい・・・。

第一・・・無法といえば冒頭の畑中の無法ぶりは・・・斉藤さんを呼んできてもらいたいほどだった。

シスターの写真が会長の写真だった・・・(原作では髪の毛)・・・ところで畑中はガッカリするはずが・・・微笑む・・・ってどうなのですかーっ。

先週・・・ちょっと良かったのに・・・もう・・・語る言葉もない。

原作でも・・・試合場面は省略なのだが・・・異次元空間でのアクションシーンを追加するくらいなら・・・オリジナル試合場面を作った方が良かったのに・・・。あれほどしつこかった不良が急に引き上げるのも・・・もう少し演出の仕方があるだろうに・・・。

とにかく・・・これは・・・ひどい・・・。亀梨の熱演が・・・水の泡に・・・。黒木メイサはもう少し役作りをしないと・・・頭の悪いシスターになってしまうと思うしな・・・。神に懺悔するシーンをもう少し・・・作らないと・・・神に身を捧げようとしている女の葛藤が後半に効かなくなってしまう・・・。

裏なんて・・・「才能は褒めてのばすのがいいか叱ってのばすのがいいか」なんていう単純なテーマで見事な感動作に仕上げているのに・・・「1ポンド」は欲張りすぎだと思う。学校のいじめだとか・・・母子家庭の恋愛だとか・・・そういう内容を盛り込むなら「1ポンド」じゃなくてもいいだろーっ・・・という悲鳴が聞こえないのだろうか。

それでもとにかくあくまで亀ちゃんはぅ~んの方はコチラへ→エリ様の1ポンドの福音

で、『SP・最終回(ウソ)』(フジテレビ080126PM1130~)脚本・天才(笑)金城一起、総(笑)監督・本広克行を見た。冷静に発砲していて・・・一撃でSPの戦闘力を奪っていた山西(平田満)が警官から奪った拳銃の残弾に気がつかない。

麻田(山本圭)の体を井上(岡田)が庇いきれないのは明白なのに・・・SPから奪った拳銃を山西はなかなか発砲しない。

麻田総理と秘書の陰謀を隠蔽するのに井上が社会正義を主張するのは不自然。

秘書、山西・・・ともに生死不明。

突然・・・上司(堤真一)が「大義」などと言い出す。

現役警官が狙撃犯だった。基本的にこの警官が撤退できたのは僥倖なのでやや無理がある。

結局・・・前回が最高すぎたのだな・・・。

そして・・・最終回なのにつづくなのだった。

もちろん・・・そこそこ面白いが・・・穴が多すぎる・・・もうずーっとつづくで逃げていくのか。

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  ごっこガーデン。警視庁セット。お気楽山西・・・刑務所内で消されるよね。・・・つづくってmari4月5日(土)2時間スペシャルですまこ消化不良デス・・・井上・尾形のガンのくれあいとばしあいなのデス・・・そんなのいやぁぁぁぁぁぁ~アンナこれだけは言うぴょん・・・・・・SPSPくうこれは・・・これからが本番・・・受験もねikasama4・・・きっとまた・・・総集編でしょうね・・・そして映画化決定と予想・・・あんぱんちまあ・・・私も出演していたので・・・もやっとしても・・・許すの・・・繊細はこちらへ→あんぱんち、岡田くんと共演シャブリつづくですか・・・また・・・つづくですか・・・とりあえず使用楽曲リストをフランツ・リストから・・・

で、『栞と紙魚子の怪奇事件簿・第四回』(日本テレビ080127AM0050~)脚本・江本純子(毛皮族)、演出・富永まいを見た。ためらい坂における暴走トラックとケーキ屋一家の幽霊同士の対決に・・・巻き込まれる栞と紙魚子。原作ではボケボケコンビの二人がドラマでは栞(ボケ)で紙魚子(ツッコミ)になっているのだが・・・今回は後半で紙魚子がボケに転じる。まあ・・・ナイスアレンジといえるだろう・・・。段夫人(高橋恵子)再登場。凄すぎる。今回は鴻鳥(松山メアリ)が登場。しびれるほどの釣り目がステキ。安心して見ていられるということでは・・・「1ポンド」や「SP」より上だな・・・。

『ちりとてちん・17-6・第97回』・・・野暮でなくておしゃれな展開だが・・・スカシなので・・・あえて「五木ひろしふるさと熱唱詐欺」と言っておく。それにしても「翼をください」って・・・しかも英語版って・・・。そして・・・どこか・・・殺伐なA子登場である。貫地谷しほりの演技力がありすぎだから・・・思うのかもしれないが・・・もう若狭は不幸になるべきだという気分になってきました・・・→17-5

月曜日に見る予定のテレビ『薔薇のない花屋』(フジテレビ)

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2008年1月26日 (土)

初めて人間からメールをもらいました。チェーンメールですけど・・・。(高部あい)VS口が半開き。(深田恭子)

だからあ・・・東京ローカルは一本だけで充分だろう・・・でも・・・一回だけお願い・・・ちょっと面白いから・・・しょうがないなぁ・・・もう。

方針としては「未来講師めぐる」一本にしぼる予定の金曜日のドラマなのだが。

たとえば・・・「設定」が「演技だった」という禁じ手(基本的には夢オチ)は月9でアクロバットな技術者がやる分にはセーフだが・・・「四姉妹探偵団」でやられるとなんだかなあ・・・なのである。ナイフ一本で目撃者全員・・・刑事を含めて8人をその場で口封じしようとする川島なお美・・・気が狂っていると言われればそれまでだが・・・もはやスタッフが正気でないレベル。

ストーリーが分らなくても夏帆が一目見たい方はコチラへ→お気楽様の四姉妹探偵団

そして・・・1年2組の青柳玲実(村中暖奈=「山田太郎物語」からここ。山田よし子である)が母・美月(杉田かおる)というハンデをはねのけて圧倒的な美少女ぶりを見せ付ける「エジソンの母」も人類の進歩と調和の両輪を進歩の側からだけ描いていく姿勢が本当に不公平な気がする。モラルもシステムに過ぎないので反復して学んでもさしつかえない。天才や科学技術の負の側面をどう表現するのか・・・不明すぎる。確かに天才の芽はほとんど社会が摘み取るのだが・・・そうしないと社会が安定しないのだという事実をどこかで処理しないとな。

それでもエジソンが可愛いからいいという方はコチラへ→エリ様のエジソンの母

そういうことで・・・月曜日がブランドなので土曜日もブランドをいただくことにしたのだが・・・「紅蓮女」については一回だけ・・・レビューしておく・・・つもり。

で、『未来講師めぐる・第三話』(テレビ朝日・080125PM1115~)脚本・宮藤官九郎、演出・高橋伸之を見た。月曜日の野島のテクニックもすごいが、このクドカンのテクニックも凄い。気になるのは少子高齢化の視聴者相手に妊娠出産至上主義のクドカンの信念が気持ち悪いと思われる部分だが・・・東北出身の田舎者のすることなので許してあげればいいと思う。

もちろん・・・その信念を押し付けてくるわけではない・・・ふと・・・出てしまうという程度だ。今回はオチとして・・・未来を知るめぐる(深田恭子)が「ちょっとしたアドバイス」をしたために「五人も子供がいた黒川智花・正名僕蔵夫婦」が「子供のいない夫婦」に変わってしまったことをあくまで「不幸なこと」であるように言ってしまう・・・。「子宝に恵まれない」という言葉があるように・・・それは本来は「不幸」と言ってさしつかえないのだが・・・現代はそうだとは言い切れない時代なので・・・オチの効果を弱めるという程度である。

ギリギリじいさんことめぐるの母方の祖父(地井武男)は「仮に20年後・・・お前は不幸になる・・・と言われたらお前はどうする?」と「満腹すると20年後の未来が見える」という自慢(超能力)を他人に告げてはいけないと戒めるのだが・・・今日も散歩を続けたあげく・・・どこか分らないミステリーゾーンに迷いこむのだった。「ケイゾク」かっ。

さて・・・今回は淫行教師・高尾山(正名・本名・高山)とその原因・女子高校生・みちる(黒川)の関係解明がストーリーの主軸である。

エロビデオ(星野源)と大(武田真治)は「淫行のレベル」に興味津々なのだった。しかし・・・めぐるは「丸ごとバナナ」が「ただのバナナ」でガッカリである。

一流大学に入学の決まったみちるは恩師で恋人の高尾山を追って上京してきた東北弁のメガネっ娘・・・「太先輩アカデミー(後に太陽光エネルギー・・・じゃなかった太陽光アカデミー)」で講師のアルバイトをしたいと申し出るのである。

両親の離婚後・・・両親がそろって再婚し・・・それぞれに子供ができて・・・居場所のなくなった感じに・・・いじけてしまったみちる。そんなみちるは貧乏を理由に進学をあきらめかけていたのだが・・・国語教師の高尾山にラブホテルで特別授業を受け・・・「お前はがんばっている・・・誰かにもっとがんばれって言われたらお前こそがんばれって言ってやれ」と励まされ・・・ついに大学に合格したのである。

だから・・・二人は交尾したのかしていないのか・・・といい話を無視したエロビデオはたちまち冷たい視線をあびるのである。

今回・・・めぐるは腕時計をベーグルと間違えて・・・それがお金持ちの飼っている犬みたいで可愛くてしょうがないのだが・・・ベーグルから野菜の煮物までみちるはお料理上手なのである。

今回のテーマの一つが「不幸を糧として生きてもどこか歪む」なのであるが・・・めぐるもみちるも両親が離婚している。「両親の離婚」は「立派な逃避の口実」である。「両親が離婚したから成績が下がった」とか「両親が離婚したから人を刺した」とか「両親が離婚したから日本経済が大打撃だ」とか・・・言い訳に役立つ。

しかし・・・両親が離婚してもめぐるのように「盗人ふてぶてしく育つ・・・盗人は猛々しい・・・図太い人になる・・・ただし24年料理は作らないで食べるだけだったりする」場合もあるし「やればできる子で料理も得意だが・・・子供が苦手になる」場合もあるのである。

結局・・・不幸だっていうことか。

・・・とにかく、「新しい弟や妹に馴染めず・・・子供と向き合うことができなくなった」神経症のみちるは・・・学習塾の講師としては致命的な欠陥人間だったのだ。

しかし・・・めぐるとバカだけどバカじゃないめぐるの恋人ユーキ(勝地涼)にはげまされたみちるは弱点克服のためにもう一度教壇に向かう。

ダブルの両親が応援にかけつけ・・・ついに「両親の離婚」という「不幸」を克服したみちる・・・彼女はめぐるに「将来五人の子供のお母さんになるのに子供が嫌いのままでいいの」と告げられたのである。

ところが・・・その夜・・・みちるの未来の姿は変わっていたのだ・・・。

やはり・・・クドカンの発想力は凄まじいものがあるな・・・。

時間テーマで・・・未来予測を個人の妄想と位置付けたためにパラドックスが生じない・・・。何が原因でそうなったのかも不明だし・・・本当にそうなるかどうかもわからないのに・・・めぐるには「人の未来を改悪してしまった」という罪悪感が生じるのである。この設定は秀逸だ・・・とにかく・・・ゾンビや幽霊になる未来を含めて「何でもあり」にスムーズに移行できる設定なのである。

とにかく・・・お約束の未来からのメールが届かないので・・・高尾山とみちるの未来は未確定・・・そして・・・めぐるの言動ひとつで未来は二転三転が可能なのだ。

さて・・・声がノーマルなのでズバリとは言えないが・・・クドカンワールドの酒井若菜ポジションに黒川智花ははまりこんだらしい。それが幸か不幸かは・・・別として。

ごはんでジャンプ、ハムで貞子と・・・深キョンの可愛さ爆発ぶりは特筆しておきます。

ただ一つ言えることは船越英一郎はメロン買いすぎだし、同伴する女役はプロデューサーが風俗に行って「おい、テレビだしてやるよ」枠のような気がしてしょうがないのです。

関連するキッドのブログ『第二話のレビュー

で、『コスプレ幽霊 紅蓮女・第三話』(テレビ東京・0801260012~)原作・上甲宣之、脚本・吉澤智子、演出・木内健人を見た。『鹿男』もそうだが・・・ほぼ新人作家のファンタジー小説のドラマ化である。二人とも大阪府出身である。格差社会なのでフジでドラマ化されたのとテレビ東京でドラマ化されたではやや違うが・・・まあ・・・運も実力のうちだしな。

万城目学は京都大学法学部出身、上甲は立命館大学文学部出身なので学歴差かもね。

さて・・・ざっと「第一話」をふりかえる。・・・焼殺死体で発見されたOL・・・その焦げた衣装と焼け爛れた顔で・・・夜の街を彷徨い・・・「私に火をつけたのはお前か?」と告げて・・・人々を恐怖に突き落とし・・・指先から火炎を放って人々をこんがり焼き上げる・・・それが「紅蓮女」・・・という都市伝説がある。しかし・・・その正体は日本一地味で世界一目立ちたがり屋の聖アナスタシア学園の国語教師・・・辺倉史代(なべくらふみよ=高部)なのである。彼女は自分のホームページを持っていて・・・都市伝説としてのアクセス数増加を日々の喜びとしているのだ・・・。そんな彼女の前に都市伝説のライバルたちが立ちはだかる。第一回目は「口裂け女」(ふかわりょう)である。・・・しかし・・・結局はただの人間・・・紅蓮女の炎の前に腰を抜かしてしまう・・・。そんな二人の前に盲目の少年が現れる。彼にとって「紅蓮女」も「口裂け女」も恐ろしくはない・・・見えないのだ・・・その上・・・彼は交通事故死した本物の幽霊だったのだ・・・。

現実世界とファンタジー世界の境界線を彷徨う設定である。第一話の段階では辺倉が人間なのか・・・妖怪なのかさえ・・・定かではない。

人間だとしても、少なくとも幽霊を見る能力があり・・・霊感は強いのであるが・・・。

また・・・辺倉の両親は世界旅行をしていてモルジブだとかドバイだとかから国際電話をかけてくる。そういう意味では道楽者のご令嬢というジャンルの変形である。

原作ではフェレットのこごろーがペットなのだがドラマでは橋の下で拾ったコンピューターソフトのバーチャルペットこごろー(声・我修院達也)になっていて・・・そのAIはハッカーとしての能力も持っておりやや・・・時代を超越している。ある意味・・・ネットに棲息する妖怪と考えられる。

さて、第三話では辺倉が「実際に起きた殺人事件をヒントにして紅蓮女というキャラクターを創作しコスプレ衣装を手作り、訓練でマッチや薬品を使った火炎術を会得した」と自らが独白している。しかし・・・まだ・・・本人がそう思っているだけで実際は幽霊である可能性もあるのである。

第三の敵は「チェーンメールの怪人」なのであるが・・・敵は赤目だったり・・・明らかに何者かに呪縛されていて・・・人間でないものの存在を窺わせる・・・そんなものに「なめられてたまるかっ」と勝利してしまうのは・・・ただの人間の仕業とは思えないのである。

そんな紅蓮女につきまとう謎の男(羽場裕一)や、雑誌記者(杉村蝉之介)がいて・・・そして辺倉が顧問を務める都市伝説同好会の女子高校生たち(美雪=高山侑子・その他)が配置されている。

ちなみに、「不幸の手紙」→「リング」→「チェーンメール」というパクリ関係になっています。

さて、高部あいといえば「スリルな夜・子育ての天才」(2007フジテレビ)で原田泰造と不倫の上、妊娠出産する大学生、しかも生れて来た子供は混血児という・・・とんでもない役を演じていたのだが・・・同番組のナレーションも務め・・・ある意味、演技派を目指しているらしい。

少なくとも・・・今回の役柄も・・・普通の神経では演じられず・・・中々の怪演である。

果たして・・・ただの変な教師なのか・・・それともスーパーナチュラルな存在なのか・・・そのあたりがちょっと面白いのである。それにしてもオスカープロ・・・こんなことばっかりやっているな。

関連するキッドのブログ『エリートヤンキー三郎

               『キューティーハニーTHE LIVE

『ちりとてちん・17-5・第96回』・・・草々の熱演する「たちぎれ線香」・・・その主人公である小糸は糸子(和久井映見)である。とにかく・・・若狭よりもいつもしっかり主役のムードの糸子だが今回はまさに主役モードなのである。そして・・・分娩室に向けて夫(松重豊)の歌う「ふるさと」の「ひろし」からの「リレー」・・・馬鹿馬鹿しくも名場面でした・・・。しかし・・・草々の「話」は終わり・・・うろたえる若狭・・・五木ひろしが来ないのである・・・ああ、土曜日はまたもや感動の嵐なのか・・・。凄いな。→17-4

日曜日に見る予定のテレビ『佐々木夫妻の仁義なき戦い』(TBSテレビ)・『篤姫』(NHK総合)

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2008年1月25日 (金)

鵺鳥の片恋侘びし京の夜徳利渡され手酌で泥酔(綾瀬はるか)

さあ・・・楽しいファンタジーの時間だぜ・・・とは小川先生(玉木宏)は言わないのだが・・・ひぃぃぃぃぃ的要素には満ちていて・・・「おれ」には「オレ様」要素が未だ漂うのである。そのため二日酔いの藤原先生(綾瀬)はのだめに見えて仕方ない人も多いと思う。

しかし・・・厳かに展開する儀式を超越して・・・藤原先生の暴走は止まらないのである。

小川先生と同じように不運に見舞われ続け・・・しかも明るさを失わない藤原先生なのだが・・・。

どうやら・・・小川先生が他の女性に目移りするのは腹が立つらしい・・・もしや・・・一回デートしたから・・・もはや恋人気分・・・藤原先生・・・だから・・・他人の結婚式にウェディングドレスを着ていくことになるのでは・・・。

で、『鹿男あをによし・第二話』(フジテレビ・080124PM10~)原作・万城目学、脚本・相沢友子、演出・鈴木雅之を見た。ところで・・・こういうファンタジーを楽しむためにはいくつかの難点があると思う。

たとえば・・・基本的には「大地震が地下に潜む大ナマズによって引き起こされている」という設定が・・・絶対に受け入れられん・・・というタイプがいるだろう。そういう人は科学というものを誤解している。なぜならば・・・誰も地下の大ナマズの存在の否定を科学的に証明した人はいないのである。だから・・・地下に大ナマズがいる可能性は大いにあるのだ。

次に「関西大地震」や「中越大地震」のように・・・最近、実際に地震が起きて被災した人に申し訳ないという心情があるだろう。そんなことで笑ったり、面白がったり、楽しんだりできようか・・・なのである。しかし・・・毎日のように自動車が人身事故を引き起こし、悲しみにくれている人がいるのに運転を楽しむ人がいることを忘れてはいけない。飲酒運転で人が死んでも全国の酒飲みが禁酒したりはしないのである。

教師の酒宴はストレスたまっているので乱れに乱れるというが・・・京都女学館、奈良女学館、大阪女学館の三校合同宴会は乱れに乱れるのである。その中で誰かが小島よしおの「そんなの関係ねえ」をやっている・・・そこだ。

現世のあらゆる出来事は「そんなの関係ねえ」で乗り越えなくてはならない。学校の諸問題を一々気にしてハリポタが楽しめるかってんだい。・・・失礼しました。

ま・・・ファンタジーですから・・・異世界との邂逅にひたって・・・浮世のことは忘れてほしいものである。

鹿がしゃべるのですから・・・もう然るべく。

さて・・・歴史おタクの藤原先生が解説するように・・・奈良女学館と姉妹校はいにしえの都・・・いわゆる古都に分散している。人によっては大阪は古都じゃないだろう・・・という人もいるかもしれないが・・・歴史的には大阪は京都よりも古い都なのである。

日本史は実は七世紀以前の記録が曖昧なので・・・七世紀の飛鳥京(奈良県)が最古の都になってしまうのだが、七世紀の間に飛鳥から難波(大阪府)に遷都がある。難波から一度飛鳥に戻り、その次は大津宮(滋賀県)である。またまた飛鳥に戻り、その後は奈良と大阪を行ったり来たり・・・平安京(京都府)になるのは八世紀の終わりなのである。

つまり・・・奈良や大阪に比べると京都は古都ではないのである。

ま・・・140年前に東京に遷都して以来・・・ずーっと東京をうらんでいる京都の人々をあまり刺激したくはないのだが・・・そういう意味で京都は古都としても三流なのです。

そういうわけで・・・京都人の奈良に対する気持ちの中にはなかなかに憎しみが存在している。老舗に対する新参者の潜在的憎悪である。だから・・・京都女学館は打倒!奈良女学館に燃えるのです。

さて・・・儀式は神事である。神と人のコミュニケーションは基本的に難しい。アメリカ人と話すのより難しいのである。だって相手は人間ではないのです。

で、雷神を祭る春日大社としては鹿をインターフェイスに使います。神と直接コンタクトをとろうとすると感電してしまいますから。けれど・・・鹿だって人間ではありませんから・・・完璧な意思疎通は不可能です。

小川先生の立場だと・・・「お役目はわかったから・・・もっと具体的に言ってくれ」とイライラするわけですが・・・相手は神様だから・・・言葉にできない部分があるわけです・・・神としてはもったいぶっているわけではなくて・・・人間には理解不可能なことが伝えられない・・・ということなのです。だから・・・小川先生と一緒になってイライラしてもいいですが・・・神の気持ちも考えてあげるといいでしょう。あっちも相当イライラしてますから。「なんでこんなこともわからんのだ・・・この下等生物め・・・」と思っているに違いありません。

で、「鹿」が言うには神事には「狐」と「鼠」も関わってくるというのです。

狐は京都の稲荷神社のインターフェイスです。稲荷神社の神は雨神です。雨は作物の実りをもたらしますから「五穀豊穣の神」でもあり・・・そして・・・時には洪水ももたらすので夜叉の顔を持っています。狐の面がなんとなくこわいのはこの二面性があるからです。

鼠についてはまだ・・・正体が不明ですが・・・大阪にその本拠があるわけです。

もちろん・・・雷神→鹿→小川先生(奈良女学館剣道部顧問)なので・・・狐→長岡先生(柴本幸)、鼠→南場先生(宅間孝行)という類推も可能ですが・・・。

リチャード小治田教頭(児玉清)の怪しい行動も気になるし、顔立ちから言って謎の少女・堀田イト(多部未華子)も可能性があります。小川先生の行動をスパイするのは鼠にはたやすいことでしょうしね。

そういう意味では一人恋の暴走機関車・藤原先生だって狐のムードはありますから。

つまり・・・登場人物のだれが神の使いによって選ばれしものになっているのか・・・ここも推理が楽しいポイントです。

神事の基本は時と場所そして道具と手順、場合によっては言葉が必要となります。

小川先生に託された言葉は「京都」「狐」「サンカク・・・目」というヒント・・・もうまったく意味不明ですが・・・手順は稲荷神社から狐の使いの手によって「目」(宝)を受け取り鹿に託すというもの。つまり、京都→狐→女→小川→鹿→奈良というこの手順が大切なのです。

ところが・・・使者としての自覚の足りない小川先生はいきなり失敗してしまいます。

まあ・・・誰がやっても失敗しますが・・・。

とにかく・・・儀式を果たさないと「大ナマズ」が暴れ・・・日本は壊滅的な打撃を受けることに・・・。

そんなこと言われてもなあ・・・という小川先生にはたちまち鹿の呪いが・・・。神をあなどってはならないということです。

さて・・・長岡先生が・・・小川先生に気があるのでは・・・と気を揉む方には一つヒントを。

長岡先生は「小川先生は福原先生(佐々木蔵之介)の家に下宿しているとか・・・」と言ってお土産に「八橋」をくれたのです。そして・・・「八橋」は福原先生の大好物・・・。長岡先生の意中の人が誰かはもうお分かりですね。・・・ラクダ好きかよっ。

小川先生・・・勘違い・・・してます。それより・・・おんぶでうふふ・・・となったのは背中に何かいいものがあたったからではないのですかーっ。

関連するキッドのブログ『第1話のレビュー

Hcinhawaii0304 ごっこガーデン。京都竹林セット。お気楽また・・・ワールドツアー中なのにこんなセットをベルリンにまで作って・・・。しかも鹿ロイドまで・・・。マドンナに男はみんな夢中になるの?・・・サンカクって・・・ペナント・・・?」まこマイ鹿一号に玉木ロイド・改も到着です・・・鹿見るとひぃぃぃぃと叫ぶ機能もついています。もちろん・・・おんぶシステム内臓なので・・・後でこっそり楽しむのデスーーーーーーっ、はぅん、アタックチャ~ス

さて、木曜ドラマ対決は①「交渉人」↗14.1% ②「だいすき」↗11.5% ③「鹿男」↘11.4%

と予想通りの10時台の激戦が展開。「交渉人」は設定の甘さについてクドクド書くのは疲れるし、「だいすき」は身体障害者ショーについて危険な言動がレベルを越えそうなので・・・「面白い・・・だけど苦戦」が予想される「鹿男」をレビューすることにしました・・・最初からそのつもりだっただろう・・・。 

『ちりとてちん・17-4・第95回』・・・ついに夫婦落語会当日・・・。いつまでたっても若狭は若狭・・・余裕がありません・・・若狭にしてみれば・・・「自分のことで精一杯・・・だってアホやから」・・・しかし、預言者順子は何かをいいかける・・・そうそう・・・他人のことを思いやることが・・・自分のためになることがある・・・ということを若狭もそろそろ気がついてもいい頃・・・お客を喜ばせる仕事をしているのですから・・・。そんな時・・・「ひろし」(五木)から試練が与えられるのだった。・・・「ボクがつくまで・・・間をもたせて・・・」はたして・・・若狭は脱皮できるのかーっ。→17-3

土曜日に見る予定のテレビ『機動戦士ガンダム00』(TBSテレビ)『1ポンドの福音』(日本テレビ)『SP』(フジテレビ)

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2008年1月24日 (木)

メールするますっ。(ミムラ)・・・するますって。(観月ありさ)

水曜日は相棒の連鎖なのだが、「杉下くんと亀山くん」→「斉藤さんと真野さん」の視聴率を比較すると・・・。

「相棒」16.9%↗17.7%↘15.9%

「斉藤」15.3%↗17.4%↘15.5%

なかなかのパートナーぶりである。

「相棒」はいつもレビューするわけではないが・・・「斉藤さん」が「園ママ版相棒」的な要素を持つことは今回、明白なので・・・たまたまレビューがナイスだったと思うのである・・・自画自賛かっ。

で、『相棒・6-12』(テレビ朝日・080123PM9~)脚本・古沢良太、演出・和泉聖治を見た。今回は前回の「ついている女」の続編である。前回が2005年の「ついていない女」の続編なので・・・足掛け四年の三回連続である。フィクションだが・・・時の流れがリアルっぽさをかもし出している。この面白さを堪能するためには「相棒」を継続視聴している必要があり、「つづき」でも視聴率は下がるのである。その分、見ていた人は濃い目を味わう。

さて・・・今回の結末はまたしても警察の前代未聞の不祥事なのである。

警察が押収した麻薬の横流しをする。これはスキャンダルとしては古典だが・・・今回は取引相手がネット系の一流企業であるというのが新味。 公務員と企業の癒着は恐ろしいことだが・・・それが悪の癒着ともなるとさらに恐ろしいのだ・・・なんで・・・こんなことになってしまったのかしら・・・大人の責任だわ・・・と斉藤さんなら言うであろう。

強制脱獄させられた女囚90番(鈴木杏樹)と303番(MEGUMI)。最初は「303番こと台日混血児の春麗の父が台湾マフィアのボスで娘を脱獄させて・・・90番こと殺人未遂犯の月本幸子が巻き込まれた」と見せかけて実は「月本が殺そうとした相手(暴力団組長)の月本への復讐が目的だった」・・・と見せかけて本当は「偶然、警察の刑事と企業の社長との取引現場を目撃した売春婦の春麗を消すための陰謀」だったのである。・・・手のかかることを・・・。そのために女子刑務官を1000万円で雇い、死に体の暴力団を5000万円で雇った悪い人々・・・本当に本当に手のこんだことを・・・なのである。

夫殺しの男を殺しそこなって服役中の幸子と恋人の悪事を手伝って服役中の春麗・・・「ついていない女」から「ついている女」に生まれ変わろうとしている幸子は「私はいらない女、私は邪魔な女」と自分を蔑む春麗に「人は生まれ変われる」と励ます。「がんばれ」ではなく「一緒にがんばろう」なのである。逃亡中の二人の女囚もまた「相棒」なのだった。

二人の女囚を射殺して自分たちの悪事を隠蔽しようとする二人組の悪い刑事。彼らもまた・・・相棒なのである。犯行直前・・・杉下(水谷豊)・亀山(寺脇康文)の本家・相棒チームが二人を逮捕。

「お前たちがいるから警察官が・・・」と殴りかかる勢いの亀山刑事。「お前たちだって似たようなものだろ・・・紙一重だろう」と嘯く悪い刑事に杉下が「確かにそうですが・・・たった一枚の紙をのりこえた者とそうでない者はまったく違います。一緒にしないでください」と冷静に怒鳴りつけるのだった。その頃・・・警察上層部の悪い人は飛び降り自殺をしようと屋上の柵を越えようとして越えきれず・・・逮捕されて生き恥をさらすのである。

その頃、春麗の父はマフィアを辞めて来日・・・中華料理店で下働きをしながら・・・娘の出所を待っていたのだった。

関連するキッドのブログ『先週の水曜日のレビュー

で、『斉藤さん・第三話』(日本テレビ080123PM10~)原作・小田ゆうあ、脚本・土田英生、演出・岩本仁志を見た。復讐、逆恨み、お礼参りがこわくて不正を正せない一般市民。法を遵守するだけではなく法を守護しなければ市民の資格はない・・・という貴族としての市民感覚を要求するこのドラマ。いわば・・・民間警察官・・・あるいはルール指導員・・・あるいは保安官の物語なのである。その人がたまたま筋の通らないことに我慢ができない園ママ・斉藤(観月)だったのである。その園ママの行動に・・・眉をひそめる事なかれ主義の園ママのボス三上(高島礼子)・・・「事を荒立てないでちょうだい・・・頭のおかしな人につける薬はないのよ・・・刺激するのはやめて・・・君子危うきに近寄らずでしょ」・・・なのである。しかし・・・「君子を君子たらしめる法が無法では君子もクソもないだろう」というのが「斉藤さん」なのだ。

そんな「斉藤さん」に一目惚れしてしまった・・・ちょっと頭のネジが緩めの園ママ・真野(ミムラ)・・・。「斉藤さんとお友達になるます」なのである。しかし・・・一匹狼の保安官は「保安官助手はいらない・・・ケガでもされたら責任とれないし・・・」とつれない態度なのである。

しかし・・・「斉藤さん」は筋が通っているが「普通のおばさん」である・・・頭のおかしな不良高校生に囲まれては・・・なす術もないのだった・・・。

もちろん・・・頭のおかしな人々が世に絶えることはない・・・それはシステム・エラーだからである。そして頭の故障にも程度問題があり・・・小学生を刃物で無差別に殺傷したり、女子高校生をコンクリート付けにして暴行して殺害したり、銃器を乱射して大量殺戮をしたりするようなものを相手にした場合には・・・斉藤さんの行動は無分別で愚かになってしまうのである。

ここが難しいところだ・・・しかし・・・悪を芽のうちに摘んでおくことは・・・確率的にいっても戦略的にいっても正しいのである。

まあ・・・キッドなら密かに山に埋めてしまうのがいいと思うが・・・園ママである斉藤さんには無理なので・・・ひたすら「注意」なのである。

警察力だけでは無理のあることを市民が手助けする・・・これは公務員の怠惰を助長する恐れもあるが・・・必要不可欠なことでもある。本当に社会が明るくなるかどうかは別にして・・・かっては悪い子を見たら・・・母親は誰の子でも叱っていた時代があって・・・社会を明るくする運動などと言っていたのである。

それは・・・様々な事情(主に貧困)によって子供を守れない家庭が多かった時代の苦肉の策だった。

そして・・・また・・・格差社会によって・・・法から落ちこぼれる子供が大量に発生する時代になったのである。いや・・・すでに・・・無法者となった子供が・・・そのまま成人し・・・大活躍を繰り広げているのは毎日のニュースで周知の事実なのだ。

そんな時代に孤軍奮闘する斉藤さん。しかし・・・真野も「自分にできることはにゃいの・・・いいや、きっとあるはず」と行動を開始するのだった。

幸い・・・阿久津高校の市会議員の息子(山田新太郎)は小粒な悪人だった。

彼はナイフも銃ももたず・・・殺傷力の低い着色スプレーで武装するのみである。ある意味・・・根性なしなのである。彼の行為はエスカレートするが・・・幼稚園にスプレーで悪戯描きしちゃえー・・・という低脳な部類なのだった。

しかし・・・それでも・・・小市民たちの怒りは「斉藤さん」に向かう。

「保安官・・・あんたが余計なことをするから・・・悪党どもがエスカレートするじゃねえか。あいつらには卑屈な態度で接して勘弁してもらうのが一番なのよ。保安官・・・あんたの勝手な行動でみんなが迷惑したのよ・・・謝って・・・みんなに土下座して・・・」

もう・・・理不尽このうえなしなのだが・・・この意見に説得力があったりするところがまた恐ろしいポイントだ。

しかし・・・そんな・・・弱いもの同士の中傷合戦も集結の時を迎える。

青いジャージに身を包み・・・騎兵隊が到着したのである。阿久津高校女子の皆さんは「斉藤さん」をマジ尊敬しているのである。真野がダチになった女子高校生・綾子(石橋杏奈)たちに「斉藤さんがピンチ助けてメールするます」したのだった。女子高校生曰く「高校生がみんな悪人だと思われたらいい迷惑だからあ」なのである。

やがて・・・女子の皆さんの協力で復活する「こばと幼稚園」・・・そして不良たちは熱血教師・石川ゴエモンの手でギャフンと言う目に逢うのだった・・・。ま・・・親に告げ口しただけですけど・・・。

こうして・・・「友人の斉藤さん」から「ありがとうメール」をもらった真野さんの喜びの歌が深夜の真野家に響き渡る。「私は正義のヒーローの斉藤さんのお友達~、だから、私も正義の真野若葉~クッキーも作る~」・・・その騒音に夫のラクダ(佐々木蔵之介)は今夜も眠れないのである。近所迷惑だしな。

そして・・・斉藤さんは早朝から「悩みがあるなら私に言って」と不良少年をナンパするのだった。イケメンだからか・・・そうなのか。

さあ・・・来週は斉藤さんの前にどんなならず者が登場するのか・・・そして真野さんの頭のネジはどこまで緩むのか・・・楽しみである。

『ちりとてちん・17-3・第94回』・・・夫婦落語会に向けて・・・稽古を続ける若狭と草々・・・そして出来すぎの弟は・・・「夢をあきらめたんじゃない・・・分相応というものを弁えただけや・・・そんなことで夫婦ゲンカせんといて」なのである。もう・・・若狭・母の心に北風がビュービュー吹きまくります。しかし・・・人間できることしかできませんからーっ・・・一体・・・若狭・弟の・・・知られざる過去にどんな過酷な体験があったのか・・・想像もつきません。一方・・・現実から底抜けに逃げまくる小草若に四草が・・・弟弟子として説教です。「女もとられ・・・草若の名跡もとられますよ」なのである。いたぶれるものはいたぶらずには気がすまない四草・・・それは愛ですかーっ、趣味ですかーっ?→17-2

金曜日に見る予定のテレビ『未来講師めぐる』(テレビ朝日)

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2008年1月23日 (水)

小栗旬が10日で1割の利息を背負わされている頃、小日向文世は吉高由里子を膝枕・・・。

死ぬと決めたらこわいものなんかない・・・と昔の人は言うのだが・・・それは「死」こそが最大の恐怖であるという前提に基づく・・・キッドなんかはトイチの利子の方がこわい。100万円借りたら・・・10日ごとに10万円返済である。毎週、1.1倍の本命がくればなんとか返済はできるのだが・・・来ないことは確実である。

それより・・・「キューティーハニーTL」が二週続けてタイトル落ちである。どのドラマより面白いのに・・・。テレビ東京深夜というローカルマイナーリーグ所属とはいえ、あまりにひどい仕打ちだ。負けたのか? 世間に負けたのか・・・。

ま、それはさておき、火曜日のドラマ対決は①「貧乏男子」↘13.2%、②「ハチクロ」↘*9.8%、③「喜多善男」↘*7.3%という視聴率。・・・これはまさに「薔薇」と「斉藤」の谷間の火曜日の予感・・・。それにテレビドラマを見る人は一日あたり・・・五人に一人になっているようだ。同時刻対決をすると20%を奪い合うのが基本らしい。そういう意味で小日向は小栗旬を相手にがんばっているとも言えるし・・・生田斗真・向井理・成宮寛貴は三人がかりで何やってんだ・・・ということも言えるのである。

で、『貧乏男子・ボンビーマン・第二話』(日本テレビ080122PM10~)脚本・山浦雄大、演出・吉野洋を見た。小山=スルテン(小栗旬)が母から言われたことは「人に頼まれたときはありがとう。よろこんでの精神で期待に応えなさい」なのである。おそらくその後、スルテンの母は「じゃ、肩揉んで」と言ったはずである。子供の頃からお役立ち根性を仕込まれたスルテン・・・道を誤ったな。

一方・・・おそらく・・・中原=ナンシー(山田優)は母親から・・・お使いを頼まれて・・・「コンビニで食パン」なんか・・・買いに行き・・・「ありがとう・・・いい子だね」とか・・・頭を撫でてもらったりしたのである。その他にとりえのなかった・・・成績がいいとか・・・ピアノが上手とか・・・ナンシーは買い物をした時にだけ母の愛を感じることのできる買い物依存症になってしまった。お客として従業員に感謝されるのがうれしいのだ。ナンシーもまた道を誤っているのである。

私は子供をそんな風に育てた覚えはない・・・という母親たちはバランスというものが何かを知らないのだとキッドは思う。

もちろん、白石くん(三浦春馬)の両親のように借金を残して失踪するよりはずーっと問題なしなのであるが。

ちなみに白石の近所の老婆は「逆上がりは地球をぶん回すつもりでやるがよい」とアドバイスしてくれたのだが・・・これは「痛いの痛いのとんでいけ~」のレベルだ。

例によって・・・「地球上に嫌いな人は一人もいない」と主張するスルテン。・・・どんな怪しい宗教に親が入信していたのか・・・想像するのも恐ろしい。

今回の「課題」は「大量のもやしを定価の倍で時間内に売り切れ」である。達成すると借金無利息、失敗したら・・・利息言い値のギャンブル。スルテンは別にギャンブルが好きでこの課題に取り組むのではない・・・オムオム(ユースケ・サンタマリア)の頼みだから「ありがとう、よろこんで」引き受けるのである。

これは非常識な態度だが・・・もしも「あいつを包丁で刺してくれ・・・こんなこと頼めるのは君しかいない」と言われたら刺すのだろうか? それは「非常識」だから違うというのであればこの役柄設定は成立しないと思うのはキッドがバランスとれていない証拠。

さて・・・脚本はもう少し常識的で・・・オムオムの依頼と・・・ナンシーの依頼(買い物しそうになったら電話するからすぐ来て止めて)が同時刻に発生すると・・・選択しなければならないという程度に着地する。オムオムとナンシーの二人のどちらも好きなら・・・スルテンは立ち往生するしかないのだが・・・スルテンはナンシーを選択。

この時点でオムオムよりナンシーが好きだから・・・という理由が発生し、相対的にナンシーよりオムオムが嫌いという状況が生れている。スルテンの前提である「世界に嫌いな人はいない」というロジックが破壊されるのである。

もちろん・・・ただすわっているだけで倍値のもやしが跳ぶように売れるおば様キラーのイケメンだけどバカという設定なので・・・スルテンの信念というか妄想が崩れることはないのである。

「篤姫」では「施しと自尊心」という格差社会の重要な課題が提示されているのだが・・・「武士は食わど高楊枝」という言葉が忘れられた時代。「援助と依存心」が諸刃の刃だということを暗示するドラマである。もちろん・・・スタッフがそのことを自覚しているのかどうかは現時点ではなんとも言えません。

とにかく・・・スルテンは白石くんの「足長おじさん」になりました。借金してでも寄付する人の暗黙の肯定・・・やはり・・・怪しい宗教の匂いがプンプンします。

関連するキッドのブログ『先週の火曜日のレビュー

で、『ハチミツとクローバー・第三話』(フジテレビ・080122PM9~)原作・羽海野チカ、脚本・金子茂樹、演出・松山博昭を見た。先週の「海」は夏の終わりではなくて・・・「初夏」とか「梅雨」とかの「季節はずれの海」だったらしい・・・それが分るのが今回の「夏」の描写である。もちろん・・・第一回が春入学であり・・・第二回が春と夏の間であることは流れからも明白なのだが・・・季節感が・・・ちくはぐなのであるな。

つまり・・・そういう描きこみが足りないのである。もちろん・・・好みの部分もあるだろうが・・・「時と記憶と愛」のポエムである青春物語ではそういう四季の描写は重要なポイントなのだな。ボンビーマンは「冬」という季節の中で「暖房器具」の喪失という恐ろしさを拙いけれど出している。「ハチクロ」は明らかに不足だ。

キッドは別にローマイヤ先輩の描写を否定するつもりはないが・・・そこが救いになってくる展開は・・・明らかに見当違いだと思う。

「好きな人が他の人を好きなせつなさ」だけのドラマである。ここに特化するのであれば・・・季節のうつろいは重要なのである。

第一回で「絵画」は「過ぎ行く時間に対するチャレンジ」であると語られる。そのためにすでに散ってしまった桜が「絵画」になっていることを竹本(生田)はモノローグするほどだ。その時・・・青葉茂る桜の木の描写が必要なのである。そうすれば第二回の海は六月の海であり、福引は上半期の決算大売出しセールであり、今回は桜の木でセミがなくのである。

「夏」は青春の季節のようで「春」ではない。すでに青春は終っているのである。春にもやもやとしたものたちが出会い・・・お互いに好きになることを恋愛と呼ぶならば・・・夏はその恋人たちが愛を確かめ合う季節だ。

春に好きな人と結ばれなかった人たちはもう一年我慢するしかないのだ・・・あくまで例え話です・・・それなのに片思いだって恋であると主張する本編の主人公たちは・・・やるせないあがきをくりかえす・・・そこがこのストーリーの主眼だとキッドは考える。

だからこそ・・・季節は重要だ。今回は「花火」と「スイカ割り」を出すのだが・・・「夏」を感じないのだなあ・・・。「花火を誰と見るかが重要だ」と言いながら・・・その誰かを自分の中にしか見出せない・・・登場人物たち・・・。この愚かさがもう一つ伝わらないのは・・・やはり・・・原作の解釈が甘いのでは・・・とふと思うのである。

はぐみ(成海璃子)が森田(成宮)に心を奪われていることにまったく気がつかない竹本、森田に自分が心を奪われていることに気がつかないはぐみ、そしてそういう二人のことをどう考えているのかまったく不明な森田・・・もちろん・・・客観的には悪魔の行動である。

一方、真山(向井)のことを好きな山田(原田夏希)を受け入れない真山、真山が自分のことを好きではないことを受け入れない山田・・・不毛である。

「恋愛の不毛地帯」を「空虚な季節」が巡っていく・・・この悲哀が「ハチクロ」なのである。

美術の創作は孤独な作業である。まあ・・・芸術は基本的にそうだが・・・基本が「沈黙」なのである。黙々と色を塗り、黙々と木を削り、黙々と土を捏ねる・・・その静かな行為の裏に潜む言葉の数々をどう表現するか・・・「悲哀」を輝かせるためにはその工夫が必要なのである。・・・もちろん・・・俳優たちはみな、懸命なのだが・・・夏なのに「汗」がなかったり・・・商品価値のある芸術がそう見えなかったり・・・おいしいたこやきがおいしそうでなかったり・・・様々な限界を補う「言葉」がキッドは足りないと思います。

繰り返すが・・・すでに「その時」は去ってしまったのであり・・・「失われた時」を求めてあがく「愚者」の物語なのですから・・・これは。

とにかく「人が恋に落ちる瞬間を初めて見た」が喪失されていたのは大失策だったことが判明した第三回なのであった。・・・ガッカリしたよ。

もちろん・・・ただ中学生なのに大学生をやらされる不遇な成海璃子を鑑賞する上ではまったく問題ありません。

で、『あしたの、喜多善男・第三話』(フジテレビ080122PM10~)原案・島田雅彦、脚本・飯田譲治、演出・麻生学を見た。ふふふ・・・テンメイ様が次々に浮気記事を書き・・・防衛せざるを得ない・・・奈落の低視聴率・・・ま、悪魔としては日常なので平気ですが。うーん・・・まさに・・・小西真奈美の表面的な気持ちで言えば・・・気持ちの悪い男とあえてつきあって気持ちの悪さを楽しむという趣味を一般人に求めるのは・・・確かに無理がある・・・だが、そこがいい・・・と言うしかない展開です。

さて・・・原案となっている島田雅彦の小説「自由死刑」(1999)は主人公が喜多善男で自殺を決意し自殺決行までを描いていること・・・八代(ドラマでは矢代)という男と出会うことなど原作小説といっても問題ないと思うのだが・・・おそらく・・・ラストを変えてくるという問題が大きいのかもしれない。

そこでキッドは「あしたの、喜多善男」が「喜び多い善なる男」から変化するタイトルから・・・もう一度、転じて「あたしの、喜多善男」になると予測しておく。この「あたし」が誰であるかは限定できないが・・・第一候補はみずほ(小西)である。みずほは「喜多(小日向)が私を唯一の女として生涯を閉じる」ことが気絶するほど屈辱であるが如く、喜多を嫌悪しているのであるが・・・「嫌い」と言うスイッチはコペルニクス的転回で言えばオフの時に「嫌いではない」になっているのであり・・・つまりツンデレとか嫌い嫌いも好きのうちという意味で・・・小日向を深く愛しているのである。そのことに気がついたみずほは喜多の首(単独の場合も含む)を優しく抱いて「あたしの、喜多善男」とうっとりする・・・という結末である。

もう一人は宵町しのぶ(吉高)であろう・・・。原作的にはマドンナ色は宵町の方が高い。彼女は喜多に価値など認めていない女だが・・・誰でもいいから・・・という理由で喜多を選択する可能性は高いのである・・・もちろん・・・喜多が善良であるからという表面的な理由付けはありえるが・・・基本的には誰でも良くてたまたま喜田というドライな展開の方が最果ての感じは強い・・・彼女は場合によっては喜田の首を踏みつけながら「あたしの、喜田善男」と言うだろう。

最後に長谷川リカ(栗山千明)が保険金を着服して「あたしの、喜田善男の保険金」と叫ぶ展開もあるにはあるが・・・ドタバタの可能性があるので強くはおさない。

もちろん・・・まだ見ぬ第四の女の登場の可能性もあるが・・・その場合は彼女が「あたしの、喜多善男」と言う可能性は高いだろう・・・。もちろん・・・それがみずほのもう一つの人格であることもこれに含まれる。それはみずほの夢の中のみずほであるかもしれない。

さあ・・・これは久しぶりに妄想レベルの高い最終回予想である。

もちろん・・・その背景はゲーテの戯曲「ファウスト」(1833)との関連性である。

この物語はファウスト博士が悪魔メフィストに誘惑され魂を奪われかかるが最後は最愛の女で嬰児殺害犯でしかし信仰深い女囚マルガレーテの祈りで救われるというものだ。

マルガレーテがみずほならみずほが、しのぶならしのぶが・・・ファウストである喜多を救済するのは必然なのである。

ちなみに矢代がメフィストであることは間違いないだろう。

ついでに・・・ファウストは他に風の精霊アーリエルとかギリシアの女神ヘレナとかと時空を越えた享楽を味わうのであるが・・・喜多はさすがに時空は越えないと思う。

「ファウスト」ではマルガレーテの兄バレンタインと決闘することになるファウスト。

今回、殺し屋・片岡(温水洋一)が登場するのだが・・・彼がバレンタインなら・・・返り討ちにあう可能性は非常に高いのだな。「うぅぬくみずーっ」なのである。

ファウストは「生れてこなければよかった」という嘆きから「この世は薔薇色だ」という歓喜にいたる物語である。もちろん・・・神が与えて奪うものである以上・・・「美しい時が止まらないこと」こそがテーマなのである。それを語るためには絶望から希望に転じてからこの世に別れてもらわなければならない。それは神も悪魔も同意なのである。

後は・・・退屈な天上の世界と刺激(主に苦痛)に満ちた地獄とのどちらを魂が選択するかという問題ですから。

さあ・・・とにかく・・・三日目(残り八日)の喜多はついに最愛の女にして唯一の女であるみずほとの再会を果たします。

そのみずほは一流のファッションメーカーだが経営危機の囁かれる企業の女社長(夫を不慮の事故で亡くし・・・10億円の保険金の受け取りができるどうかの瀬戸際に立っている)になっています。みずほは喜多に「11年前に半年暮らした女に何の用?」と問うのですが・・・喜多が「死ぬと決めたので最後に一目あっておこうと思って・・・」・・・まあ、人によってはみずほの苦悩は理解しがたいかもしれませんが・・・生理的に嫌いな人に自分のことを想像されるのも汚らわしいという心理は存在します。その男にとって自分が「最初の女」と考えるだけで吐き気がするのです。まして・・・「最後の女」になる可能性があると聞かされ・・・「やめてやめてやめて・・・最初で・・・最後で・・・唯一の女になるなんて・・・よりにもよってこの世でもっとも受け入れられないタイプの男に・・・そんなの耐えられない」

まあ・・・マルガレーテはファウストの子供を身ごもり始末に困って沼に沈め殺害するという最愛の人なので・・・みずほのセリフはもっともなことなのです。・・・そうなのか。

そして・・・ネガティブ善男の登場です。「みずほの悪口を言うな」とノーマル善男は叫ぶのですが・・・ネガティブはみずほのものまねを繰り返します。みずほの悪意が本人から発せられた以上・・・ノーマルの自我は否定できずに崩壊していくのです。

それを引き止めたのは・・・宵町しのぶの膝枕で股間すりすり攻撃です。まあ・・・今のところ・・・ポジションとしては失意のファウストの心を癒す・・・妖精アリエール・・・ちなみにキャバクラの天使たちはエルフの森の妖精たちか・・・。

まあ・・・人間・・・というか男性は・・・どんな悩みも股間スリスリされれば全快しますから。

さて・・・ネガティブ善男が登場する以上・・・ネガティブみずほの登場は問題ないわけですが・・・半年の結婚生活の謎は・・・そのあたりでも妄想可能です。ノーマルみずほは半年の間になんらかの精神的虐待を受け・・・ネガティブ・・・あるいはポジティブみずほに人格交代した・・・と考えれば辻褄は合います。もちろん・・・今のみずほが喜多に動揺するのは封印されたノーマルみずほがあがくからなのです。

一方・・・メフィストの矢代(松田翔太)は喜多に保険金の契約をさせて殺し屋とコンタクト・・・その見え透いた計画をついに明らかにするのでした・・・。

来週は素直に温泉に行けるといいなあ・・・。温泉行きたいなあ・・・。

で、『キューティーハニー THE LIVE・第16話』(テレビ東京080123PM1~)原作・永井豪、脚本・井上敏樹、演出・田崎竜太(他)を見た。怒涛の展開である。システム・エラーというかオート・メンテナンス機能のために・・・余剰エネルギー放出のためにスタンバイ状態になり、空中元素固定装置が作動しないハニー(原幹恵)。意識を失ったままパンサークローの三人の幹部にとらわれの身に。しかし・・・中条(村上幸平)、渡(マーク武蔵)、田中(ふせえり)の三人は・・・ハニーの独占をもちろん狙っていたのである。

渡の秘密基地に乱入した大漁旗マントの怪人は田中の夫・作之助(喜多川務)である。ただの魚屋のおっさんでは・・・なかったのだ。田中は「宝は独り占めしてこそ価値があるんだよ」なのである。タコの墨煙幕でたちまちハニーの強奪に成功。

魚屋の車で逃走する田中夫妻を先回りして待ち伏せする中条と渡。たちまち、田中夫妻VS渡のバトル開始・・・すかさず、中条が車ごとハニーを積んで持ち逃げである。

その中条を合流地点で待つ渡を中条は後ろから前から二回轢き逃げである。渡の今週のシットは助けようとした部下を制して「さわるな、ちくしょう」でした。

続いて、田中夫妻が中条を待ち伏せ。ようやく気がついたハニーはハニーフラッシュが発動しなくて呆然・・・。ついに田中の内臓ミサイルが発射されて車は爆破炎上。しかし、翼のある男・中条はハニーを連れて飛び上がる。そこへ田中の誘導ミサイルが命中・・・。中条墜落である。田中のチャンスに作之助が腰痛発症。時間をロスする夫婦愛。

一方・・・二人になったハニーと中条の間になにやら・・・怪しいムードが・・・中条を「キザくん」と呼び出したハニー・・・「私をどうするつもり」「バラバラにして秘密を暴くのだ」「なんでそんなことをするの」「お金が儲かるからだよ」「そんなのダメ。お金よりもっと素晴らしいものがあることを私があなたに教えてア・ゲ・ル」なのであったーっ。

その頃・・・行方不明のハニーを案じたミキ(水崎綾女)は早見探偵(山本匠馬)とともにパンサークローの幹部のひとり烏川(エリカ)を訪ねる。烏川はちょっとデーモニッシュなチェロ演奏プレーで楽しむと中条のアジトを教えてくれるのだった。「愛情表現」らしいのだ。

足を負傷した中条とハニーを夫を背負った田中が襲撃。ハニーが中条をおんぶして・・・怪人騎馬戦である。「そりゃー」とお互いの乗り手を投げ合うハニーと田中・・・すげえぇぇぇぇぇ。奇想天外バトルとはこのことだーっ。

作之助のむしゃぶりつきセクハラ攻撃などがあり・・・田中夫妻ほぼ自滅。

ヒラメを入手した中条はハニーのために焼いてくれる。ハニーは「キザくん・・・星がきれいだよ。星には指紋なんかついていないよ」などと素晴らしい説得力である。

その頃・・・町を彷徨う出生に疑念を抱きアイデンティティー崩壊中のユキ(竹田真恋人)・・・。危険な匂いをかもし出す。

さて、逃亡中のハニーと中条が乗り込んだバスは渡の怪人バス。変身できないハニーですが手下の怪人程度は簡単にバスから放り出す。バスを乗っ取った中条の運転する姿を見つめるハニーはすでに恋する女の子モードに・・・。

ようやくたどりついた中条のアジト・・・「私があなたを治してあげる」というハニーに「ふざけるな」と馬乗りになる中条・・・その手がハニーの胸を鷲掴み。しかし・・・ハニーは拒絶することもなく・・・下から中条を抱きしめる・・・ラブコメかっ・・・と思った刹那。

渡・・・復活である。いつも回復力凄いな。たちまち、カッターで切りまくられる中条。絶体絶命の恋人たち・・・そうなのか・・・そこへシスター・ミキ乱入である。「待たせたな」なのである。ミキのハニーフラッシュに反応するかのようにフラッシュ可能になるハニー。キューティーハニーの登場に・・・ミキのもらす優しい微笑み・・・ついに・・・ミキがその素顔を・・・。

中条を攻撃するミキにハニーは「その人は私を助けてくれたから・・・」と告げ、中条は最後の力を振り絞って翼による脱出を果たす・・・。

残された渡にすっかり息のあった・・・赤と青のコンビネーション攻撃が襲い掛かる。渡・・・ボロボロになって脱出である。

しかし・・・逃走中の渡の前に白い小悪魔シスター・ユキが立ちふさがる。「お前は死んでいい」・・・わ、渡が一瞬でバラバラに・・・もう・・・復活できないのでは・・・。ま、まさかね。

ようやく・・・自宅に戻ったハニーしかし・・・今度は三日も寝ていない状態に・・・。ルームメイトの秋夏子(小松愛)は「これは・・・恋では・・・」・・・ハニーの瞳はハート型になって・・・中条の姿が投影されていたので・・・。

とにかく・・・全編がバトルである・・・この濃度は濃すぎる。とにかく・・・なぎら健壱を除くレギュラー全員集合なのだった・・・。クライマックスかと思ったよ。

『ちりとてちん・17-2・第93回』・・・「たちぎれ線香」である・・・遊女と客のご利用時間は線香の燃え尽きで計られるのであった。線香の切れ目が縁の切れ目なので・・・名残惜しい場合は一本延長してくださいとフロントに電話をかけるのである・・・違います・・・さて・・・稽古に入る・・・草々と若狭なのであったが・・・早くも若狭は失速開始なのである・・・。もう・・・お尻のひけてる子はいつまでもひけてることに・・・。野口夫妻はすっかり順風満帆なのであるが・・・それにしてもA子の不在・・・長いなっ。→17-1

木曜日に見る予定のテレビ『鹿男あをによし』(フジテレビ)

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2008年1月22日 (火)

花が咲くように笑うけれど棘のある薔薇はお安くないのです・・・はい。(香取慎吾)

まあ・・・秋ドラマ・冬ドラマのお約束といえば「雪山遭難」なのだが・・・。

「SOS」で深キョン・タッキーを遭難させている作家でもあるし。

山下達郎のBGMで主役とヒロインが雪の中で一緒に倒れている以上・・・遭難は必然か・・・。

好きなのか・・・寒くて寒くて死んじゃうのが・・・そんなに。

関連するキッドのブログ『華麗なる一族

              『演歌の女王

              『花より男子2』

ま・・・「演歌」はさておき・・・「華麗」と「花男」はおそるべき最終回視聴率を獲得したからな・・・。

さて、本題に入る前に恒例の週末の視聴率チェック。「ファンタスティック・フォー」14.5%(スーパースリーだよなスイスイスイ)、「浅野伝説2」12.6%(ミステリがSFに敗北)、「エジソンの母」↗11.1%(あげたーっ、*0.1%だけどね・・・紙飛行機マニア分か?)、「めぐる」↗10.6%(あげたーっ、ヒトケタ脱出しましたーっ、山おんなが壁おんなにロックオン)、「フルスイング」12.8%(うわあ・・・克実が・・・克実が・・・)、「電車男」11.8%(山田孝之に勝っちゃったよぉ・・・)、「1ポンド」↘11.4%(亀梨和也にも勝っちゃったよぉ・・・マジでかっ?)、「SP」↗16.6%(でたーっ、前置き抜きで見せ場だけはみておく人たち増員・・・面白いの?)、「篤姫」↗21,4%、「佐々木夫妻」17.3%、「エイリアンVS.プレデター」15.5%(モンスターに勝ってあおいに負けたか・・・小雪)、ついでに「薔薇のない花屋」↘19.0%・・・以上。

で、『薔薇のない花屋・第二話』(フジテレビ・080121PM9~)脚本・野島伸司、演出・中江功を見た。「花のように笑う」人を見てみたいと思う小学生は→「エジソンの母」へ・・・なのだが、こういうフレーズはあまり深く考えてはいけないのだな・・・。スルーです。

とにかく・・・菱田桂子(池内淳子)は花好きの近所のおばあさん・・・だったのかっ。・・・ま、まだ判らないけどね。

さて・・・演技力のあるナースという・・・奇抜な設定にキッドはやや眉をひそめるのだが・・・だって目の不自由な人をする美桜(竹内結子)は女優さんみたいだもの。

そこにホストを演じる探偵(松田翔太)が参入。俳優かっ。彼は偶然を装って謎のお花屋さん・英治(香取)に接近するのだが、その時の状況は「ホストクラブに花を届けにきた英治が客の金を盗んで袋叩きになるホストの直哉(松田翔太)を助ける」というもの。この時、直哉は「恋人が妊娠して・・・」と言うが・・・「妊娠は恋人のウソだった」と報告する。しかし・・・それはすべてウソだったのである。ここで・・・直哉が香取の来店を狙ってタイミングよく・・・客のサイフに手を出した・・・というのは無理があるので・・・ホストクラブ一同が全員・・・グルだったと考えると・・・ホストたちは全員演技をしていたということになる。まあ・・・ホストだから・・・人を騙すのはお手の物という考え方もあるが・・・女を騙すのとお花屋さんを騙すのはかなり違うし・・・サイフを盗んだ男に制裁を加える・・・その理由が恋人の妊娠と聞いて鼻白む・・・という段取をそつなくこなし・・・本読み、立ち稽古、カメリハを順番にこなしているようだ・・・・ま、細かい男は嫌われるのでスルーするとしよう。

とにかく・・・素人がとにかく名演技を連発するすべての根源は脳外科の名医らしい安西(三浦友和)にあるらしいが・・・この調子でいくと・・・安西も名医を演ずる植木職人とかだったりするわけで・・・いい加減にしてもらいたい。

今回・・・事実かどうかもわからないが判明したのは・・・安西は本仮屋ユイカのビデオを見ると一人になりたがる・・・ということではなくて・・・英治の身辺調査のためにやとった探偵の直哉が手のこんだ筋書きをしこんだらしいということである。英治と知り合いになるための一芝居も・・・手のこんだことを・・・であるのだ。

そして美桜の両親は離婚・・・母は再婚・・・そして父(尾藤イサオ)は脳に腫瘍があり金のかかる病人で美桜の元へ転がり込んだ「困った父親」であるらしい。そのために・・・美桜は英治を「誘惑して破滅させちゃえ」作戦に参加しているのだ・・・。

ああ・・・もう不自然すぎて・・・頭がおかしくなりそうです。

なにしろ・・・雫(八木優希)は「泳げないけど泳いでくるね」なのである・・・そして溺れてしまうのである。・・・どんな水泳教室なんだ・・・。

そして病院でコンパで・・・強調される・・・「人と付き合うのが不器用な」美桜・・・。実は発狂している美桜の人間性を取り戻すために・・・街ぐるみが巨大な精神病院で・・・ロールプレイング療法をしているのではないか・・・という疑念さえ生じてくる。つまり・・・その場合は美桜だけが・・・素人で・・・後は全員・・・役者ということになる。それは「世にも奇妙な物語」レベル。

その中で相変わらず部外者を装う「秘密の花園」ペア。マスター健吾(寺島進)と教師優貴(釈由美子)・・・もはや・・・二人だけ「秘密の連鎖」から疎外されている状況だ。釈・・・三角関係の一角のポジションなのか・・・それは古典的すぎるだろう・・・。

さあ・・・こうなると・・・安西が・・・なぜ・・・英治を憎むのか・・・妄想しておく必要があるな。

①安西は英治の元彼・・・自分を拒絶して女に走った英治を金輪際許せない。

②安西は英治の父親、・・・恋人の「彼女」を息子に奪われた上に妊娠出産死亡されてしまい英治を徹底的に許せない。

③安西は英治と彼女の父親(腹違いも可)、二人と近親相姦の関係にあったバイセクシュアルで・・・今では雫を狙っている・・・そのためには英治は邪魔なので・・・自殺に追い込み・・・死体をついでに犯そうと思っている・・・どんだけ変態なんだよ。

④安西は美桜を愛している性的不能者・・・美桜と英治を結合させて・・・欲求不満を解消しようとしているが・・・心から二人が愛しあうのはちょっとイヤ。

⑤・・・もう・・・いいか・・・。とにかく・・・すごくささいなことで怒っているのかもしれないしな・・・「ボクが本当はお花屋さんになりたかったのに・・・」とか。

⑥・・・まあ・・・もし・・・娘を溺愛するただの優秀な脳外科医とすれば・・・娘を救えなかった自分に対する処罰的自責の念を・・・英治に転嫁しようとしているのかもしれません。

次回は・・・「お花屋さん」と呼ばれるだけで幸福感を感じる英治の過去に何があったのか・・・妄想したいと思います。とにかく・・・二人が雪山で遭難するまで・・・先は長いのです。

関連するキッドのブログ『第一話のレビュー

『ちりとてちん・17-1・第92回』五木ひろしが本人なのか・・・ニセモノなのか・・・はともかくとして草々・・・五木ひろしを知らないのは芸能人として・・・まずいぞ・・・と思います。とにかく・・・「夫婦の愛」を見せれば「両親の不和」は解消するとアドバイスされ・・・便乗して草々とアツアツになってみる若狭・・・本人が満足か・・・。一方ついに兄弟弟子一同が合流・・・何をやっているのだ・・・。若狭の弟は・・・自分が原因であることを察した模様。若狭の両親にとって・・・草々の「落語」のように大切なもの・・・それが何か・・・分かれば・・・って灯台元暗し・・・っていうか・・・子は鎹か・・・。→16-6

水曜日に見る予定のテレビ『相棒』(テレビ朝日)『斉藤さん』(日本テレビ)

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2008年1月21日 (月)

小雪VS稲垣吾郎VSエイリアンVS.プレデター・・・イノキボンバイエ。

かぶるかな・・・しかし・・・VSタイトルシリーズはまさにこの夜のためにあったと思うほどに個人的にはシビれるタイトルだった・・・。

そしてとりあえず・・・TBSドラマ陣は最後の砦を死守しましたーっ。

一日早いが視聴率は「佐々木夫妻の仁義なき戦い」17,3%、「エイリアンVS.プレデター」15.5%である。

桜庭(小出恵介)や蝶野(西村雅彦)、そして馬場(藤田まこと)に猪木(古田新太)も夢の参戦・・・っていうかマジ・アントニオ猪木も登場である・・・これはドラマなのか・・・草彅剛もお祝いにかけつけて・・・「佐々木夫妻」・・・死闘を制しましたーっ。チャ~ンチャアチャ~ン・・・と「炎のファイター」鳴り響く堂々の勝利の雄叫びが聞こえますーっ。

で、『篤姫・第三回』(NHK総合080120PM8~)原作・宮尾登美子、脚本・田渕久美子、演出・岡田健を見た。ついでにこちらは視聴率21.4%である。幕末ものとしてはとっている。これは去年の後半・・・趣味的すぎて逃げていた客がホッとしてほのぼの見ている姿が窺われる・・・あるいは宮崎あおいマジック・・・。今回・・・最近、視聴率のとれない大久保利通(原田泰造)がメインの回で・・・心配だったのに・・・いや・・・フク(真野響子)の回だったのか・・・。娘(柴本幸)より母。いや・・・母といえばお幸(樋口可南子)か・・・。ま・・・ほのぼのホームドラマ展開に・・・カツオやタイの皿盛りも美味しそうだったしな・・・そこかよっ。

例によってシナリオに沿ったレビューはikasama4様を推奨します。今回は薩摩示現流のワンポイント解説付き。伊地知正治の一口人物紹介付でお徳です。

さあ・・・このホームドラマ的な展開で幕末の人斬りたちの活躍がどうなるのか・・・すごーく心配になるキッドですが・・・薩摩ではやはり中村半次郎=桐野利秋(1838年生)と田中新兵衛(1832年生)という二人の「人斬り」がいるわけで・・・可能性は少ないが人斬り半次郎は竜馬暗殺の容疑者の一人である。・・・ま・・・犯人探しをした探偵の一人でもあるのでミステリーとしては邪道、歴史的にはままあることですが。ちなみに中村の流派は示現流分派の小示現流とされています。歴史的には小松帯刀(瑛太)に操られて暗躍するわけですが。

篤姫は1836年生まれなので二人の人斬りの誕生の間に挟まれていることになります。篤姫は1856年には大奥に入るので・・・ある意味・・・そういう殺伐とした人々とは無縁で過ごすことになるとも言えるのです。それから・・・12年後・・・時代は明治となり・・・彼女は明治16年に48歳で生涯を終えます。ちなみに西郷たちが敗北自決する西南戦争は明治十年の出来事。そういうことをふと思うと今回の話だって涙が止まらない話なのです。

まあ・・・はっきり言って・・・このホームドラマ的流れである以上・・・人斬り半次郎も・・・人斬り新兵衛も軽くスルーされる恐れは充分にあります。

キャスティングボード的にも大奥中心みたいだしな・・・。新撰組関係者皆無だし。殺伐は・・・ないのか。殺伐はーっ・・・と叫びたい心境です。っていうか・・・坂本龍馬には絶対フィクションとしてしか会えない・・・まあ・・・この姫だから・・・大奥抜け出して・・・市中見物・・・小千葉道場剣術修行中の龍馬に邂逅・・・あんみつ姫かっ。

いや・・・養女として江戸薩摩藩邸滞在期なら・・・偶然の出会いは大丈夫か・・・宮崎あおいと玉木宏のツーショットはあるのか、ないのか・・・どうでもいいですか・・・そうですか。

もちろん、勝海舟(北大路欣也)ルートもないことはないよな。大奥を抜け出して海軍操練所の船に男装で乗り込み大活躍・・・だから、あんみつ姫かっ・・・。

つまり・・・あれです・・・坂本龍馬と篤姫の出会いと別れがあるのかないのか・・・キッドの篤姫への興味はこの一点に集約されるといっても過言ではないのです。

だけどー、どう考えてもー、あっさり? あっさりで過ぎ去っていくような予感で一杯の今日この頃です。ちぇすとぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ。ま・・・豪華絢爛大奥美女軍団堪能コースでもいいですけど・・・。

関連するキッドのブログ『第二回のレビュー

で、『佐々木夫妻の仁義なき戦い・第一話』(TBSテレビ080120PM9~)脚本・森下佳子、演出・平川雄一朗を見た。東大卒のプロレス好き作家が「白夜行」を書いた後に「アリー my Love」を見て・・・書いたのか・・・と妄想できるお話しである。もちろん「のだめ」も見ているのだ。オレ様が・・・のだめの正体をまったく知らないまま才能に惚れただけで結婚してしまった・・・そんな恐ろしい世界がここにあります。

パンを握りしめたまま目覚めた経験のある方はコチラへ→アンナ様の佐々木夫婦の仁義なき戦い

まあ・・・要するに・・・夫婦共稼ぎが男仕事に専念・・・女主婦と兼業という非常に女性に負担をかける形で進行しているストーリーである。いつものTBSの専業主婦ドラマからは大分進んでいるがまたまだ設定としては旧世界モードなのだな。家事のできない男なんてなんの魅力もない時代になってますからーっ。

それにしても・・・大河ドラマは幕末だというのに新撰組不在で進行するのだが・・・土方歳三(山本耕史)はこんなところで稲垣吾郎とくんずほぐれつなのである。これはファンとある種の人々にはたまらない萌えポイントなのでは・・・。稲垣吾郎はスパークリングワインではなくてスパーリングの後でワインなのか・・・そうまでして言う必要のあるだじゃれかっ・・・だって思いついてしまったのでございます。

ま・・・昔気質の方には妻・律子(小雪)の言動にはちょっと剣呑な感じを受けるかもしれないが、昔堅気今やくざの人間には姉ちゃん、元気があってよろしいがな・・・という気持ちになったりもいたします。人間・・・何か得意なことがひとつあればいいと言いますさかい・・・お前、江戸っ子だろう。

まあ・・・「白夜行」の作家だけにさりげなくおりこまれた綾瀬はるかは京都出身。

綾瀬はるかの出身高校を確認したい方はコチラへ→まこ様の佐々木夫妻の仁義なき戦い

とにかく・・・コネタ・・・職業的展開の整合性・・・主役夫妻のキャラのたち方・・・バランスがとれている・・・安心して見れる・・・なぜ、いつもコレができないのだ日曜劇場。そんなに難しくないだろうに・・・。やはり・・・アレかな・・・奇をてらうのとひねりとの意味の違いが解ってない人が多いのか?

ひねりはA→Bで連続性関係性がある・・・奇をてらうはA→んであって・・・とんでもないものを生み出す可能性はあるがなんだかなーってものになることが多いのである。

今回は夫婦ゲンカ→弁護士の場合でもう限りなく微妙なひねりだが・・・見事に成立しています。いつもコレでいいのではないですかーっ。そういうワクじゃないですかーっ。

途中まではつまらなかったけど最後にとっても面白くなった方はコチラへ→エリ様の佐々木夫妻の仁義なき戦い

人生はゴミとの戦いである。特にキッドのようなゴミと必要なものの区別が判然としないタイプには・・・一時期なんて古新聞さえ・・・捨てられなかったものな・・・だって役に立つ情報があるかもしれないし・・・今・・・ネットがあって・・・電脳空間はほぼ無限にゴミかもしれない情報(このブログも含みます)を収納してくれる・・・夢のような時代である。しかし・・・昔・・・キレイ好きで・・・掃除をかかさなかった母の「家」がうっすらとホコリを浮かべるようになった・・・その時の物悲しさ・・・老いと清掃の問題もあるのだ・・・相互扶助の中に・・・汚くったって生きていける・・・そういう人が紛れ込んだ場合・・・また・・・問題は複雑になるのだが・・・ちなみにキッドは片付けるのは苦手だが・・・磨くのは好き。片付いたところをピカピカに・・・おいおい・・・いつまで閑話してるんだよ。

まあ・・・夫婦との戦い・・・法律との戦い・・・そして人間との戦い・・・佐々木夫妻のバトルはそこそこ楽しいということです。

・・・モー子(酒井若菜=鈴木惠=キューティー鈴木)のことを書くの忘れてました・・・・もう、いいか。

関連するキッドのブログ『回路

もちろん・・・キッドは『エイリアンVS.プレデター』(テレビ朝日・080120PM9~)は最高に面白かったのですけれど・・・この面白さはとてもレビューできないのです。だって・・・うぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁですから。

まあ・・・この監督・ポール・W・S・アンダーソンは「イベント・ホライゾン」「バイオハザード」そしてコレと・・・どう見てもキワモノ企画を大傑作に仕上げる名手でございますからね。もちろん、SF作家のポール・アンダーソンや、「ブギーナイツ」や「マグノリア」のポール・トーマス・アンダーソン監督とは別のポール・アンダーソンです。紛らわしいぞっ。

とにかく・・・エイリアンとブレデターの結婚は・・・佐々木夫妻のそれよりも異次元的な禍々しさに満ちているのです。・・・だから・・・いつ結婚したんだよっ。

ま・・・三人一組あれば・・・共闘・・・これこそセオリーです。常に孤立化には注意したいものです・・・。ま・・・圧倒的に無敵であれば・・・論外ですけど。

関連するキッドのブログ『メントーズ~メアリー・シェリー

火曜日に見る予定のテレビ「ハチクロ」「あしたの・・・」(フジテレビ)「貧乏男子」(日本テレビ)「キューティーハニーTL」(テレビ東京)・・・お願い・・・どれか・・・脱落するほどつまらなくなってください。

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2008年1月20日 (日)

その時、夢幻は現世となり現世は夢幻となる・・・。(岡田准一)

ま、「悪魔くん」(水木しげる)のパクリですけどね。さらに元をたどれば「ファウスト」(ゲーテ)ですが。

ま・・・「時よ、止れ、汝の美しい姿のままで・・・」ということです。

「無限とは瞬間のことである」という意味ですが・・・ま、説明すればするほど意味不明になるというのが真理というものですから。

見事に「幻想」と思わせて「現実」という展開の「SP」・・・これは盛り上がる。エンディングの回想シーンも別アングルからの映像という小粋な編集になっています。

さて・・・土曜日は「ガンダム」→「1ポンドの福音」→「SP」→「栞と紙魚子の怪奇事件簿」という時間割になっていますが・・・キッドとしてはメモとレビューの使い分けで処理しようと思っているのですが・・・今週はきびしすぎるぞ。どれもかなり重要な展開になっている・・・。もう・・・殺す気か。

さて・・・高橋克実といえば若くしてじじいなのであるが・・・彼が主演の「フルスイング」(NHK総合)にだって触れたいくらいだ。「1ボンドの福音」のゲストが若くして高橋克実の福井博章だからである。・・・わからん・・・ま、人間には限界があるので・・・。

それでも見ないと損すると思う方はコチラへ→アンナ様の「フルスイング」

で、『機動戦士ガンダム00・第15話・折れた翼』(TBSテレビ080119PM6~)脚本・黒田洋介、演出・うえだしげるを見た。いわゆるひとつのこの章のクライマックスである。クライマックスは突然にやってきた。前回・・・この作戦は無謀すぎる・・・と思ったのだが・・・すべては想定内だったらしい。最初からSBの戦術予報士は「ガンダムはつぶすつもり」だったのだ。そして・・・神なるガンダムRX-78もどき降臨である・・・そう来たか。

戦力比1000 : 4 である。もちろん・・・ハードウエアはそれでも耐えうるのであるが・・・操縦者が持たないのであった。「24時間戦えますか?」「15時間くらいなら・・・なんとか」の根性なしなのであった。若いのだから不眠不休・・・飲まず食わずで36時間くらいはがんばってもらいたいねなのだな。

アメリカと中国とヨーロッパを敵に回して戦うSBといえばかっての美しくも儚く愚かな大日本帝国の姿そのものであるが・・・物量作戦で持久戦に持ち込まれたらテロリストに勝ち目はないのである。

「核廃棄物を狙うテロリスト」を餌に釣り出されたガンダムマイスターたち、ユニオン、人革連、AEUの連合軍の包囲の中にまさに閉じ込められてしまう。

これまでほぼやられっぱなしだった各陣営のエースたちが・・・ついに勝利の美酒に酔う展開である。今回は「手柄たてちまえばこっちのもんよ」的ジョシュアが爆散した以外は全員が時間差攻撃で・・・ガンダムマイスターに「飯食うヒマもないのかよ」状況に追い込んでいくのである。

プランAからプランB2へ・・・そしてプランD4へ・・・時間経過とともに離脱というミッション終了を果たせぬまま、消耗していくガンダムマイスターたち。ついに・・・最終プランもクリアできない・・・最悪のシナリオへ・・・。ああ・・・消えていく兵士という消耗品・・・。

うわあ・・・ということは初期のガンダムマイスター・・・全員自爆かよ・・・それはそれですごいな・・・そんな手は見たことない・・・と思った瞬間・・・神・ガンダム登場である。まあ・・・他の三人はともかく・・・主役の刹那は殺せないだろうから・・・想定内です。

話の流れから言うと・・・このガンダムは次世代機であるのだが・・・刹那が過去に見ている機体なので・・・やや矛盾する気はするが・・・そのあたりは「最初の四人は捨て駒」なのか「四人を助けるために旧世代機が犠牲になるのか」・・・まあ・・・後者か・・・。

すると・・・AI・・・・。

関連するキッドのブログ『第14話のレビュー

で、『1ポンドの福音・第二話』(日本テレビ080119PM9~)原作・高橋留美子、脚本・福田雄一、演出・佐藤東弥を見た。色魔で餓鬼のボクサー畑中(亀梨和也)とちょっぴり女の子なシスター・アンジェラ(黒木メイサ)のラブコメの第二回戦である。今回のゲスト・ボクサーはデビュー以来不敗の来栖(福井)である。

今回は・・・前回よりずっと畑中が変態として存在し・・・良かったのである。アイドルタレントと変態・・・この無理な組合せに・・・どう折り合いをつれていくかが分岐点なのだな。

もちろん・・・異性が好きで・・・食べるのが好き・・・というのは変態ではない・・・という人もいるだろうが・・・物事はすべてバランスであり・・・異常性欲や異常食欲というものは存在し・・・そのボーダーラインの面白さを描くのが原作者の持ち味なのである。

それは・・・かっこ悪い・・・と思っていてはこの「役」は演じきれない。それは俳優としての知的作業が要求される部分なのだ。今回は畑中というもののどうしようもない性格と・・・だから愛すべき存在であるという認識を・・・主演者が掴みかかっている感じがした。後半にはどうしようもなく普通に見えてしまう部分もあるのだが・・・できれば・・・ここも「バカにさわやかに」とか「バカにまじめに」という演技ができればパーフェクトである。

それが・・・魅力的に見えるようでなければこの「役」はできないのだな。

「人よりも食い意地がはって」「人よりも女好き」・・・だからこそ「彼はある意味・・・ピュアなのだ」・・・そこに「やがてシスターアンジェラは恋をする」が加わって成立するラブコメなのである。

さて・・・その舞台装置が「ボクシングの世界」と「修道院」である。つまり・・・減量によって食事を制限されるスポーツと・・・戒律によって禁欲的な(強調されるのは異性交遊の禁止)修道生活を過ごす場所・・・畑中が本来・・・立ち入るべき世界でないというのがこのストーリーの味のあるところなのである。

この「食べてはいけない」「好きになってはいけない」というタブーによって・・・主人公が苦悩するのならば・・・普通のドラマなのだが・・・この主人公は・・・苦悩はしないのである。だって・・・バカだから・・・この面白さを伝えるのは至難のワザなのである。

さて・・・もう・・・畑中が・・・「拳(こぶし)の中にある神」などというものをけして信じていないことは明らかなのである。彼は「試合の後のメシがおいしい」から試合をするのである。それはポーズとかではなくマジでそうですから。そして・・・シスターを好きになったのは・・・「腹ペコの時に助けてくれたから」なのである。・・・本当に困った奴なのだ。・・・でも・・・そういうところが・・・うらやましい人はたくさんいるはずだ・・・お前みたいに気楽に生きたいよ・・・と見ている人に思わせたら畑中の勝ちなのだな。それが畑中の存在価値なのである。

さて・・・まったくボクシングに興味のない人にいっておくと・・・ボクサーのファイトマネーは非常に安い・・・ボクシングで食べているボクサーは皆無なのである。よって・・・電気屋さんがボクサーをやっているという認識は間違いで・・・ボクサーだけれど電気屋で働いていると考えなければならない。本当は畑中たちのアルバイト先や職場の様子を描いてくれればその説明はいらないのだが・・・。

リングサイドで試合を見つめる同じジムの所属選手たちは・・・皆・・・それぞれ働きながらボクサーをしている・・・ボクシングおタクなのである。だからこそ・・・同じ境遇の仲間たちと心が交流するのだな・・・。からかいながらも畑中を諭す上田(岡田義徳)もクールでありながら畑中を讃える石坂(高橋一生)もそういう絆で結ばれている。もちろん・・・ボクシングを少しでも知っていればそれは常識なのだが・・・そういう点はまだまだこのドラマはボクシングを知らない人に不親切なのである。

天才的素質がありながら・・・それを開花させる才能にめぐまれていない。これはスポーツものの基本中の基本なのだが・・・畑中もそうなのである。実は世界を制するパンチ力を持っているのだが、以上のような性格なので・・・勝ったり負けたりを繰り返しているもったいない素材なのです。

今回の畑中・来栖の対戦は前座試合である。普通はメインイベントと何試合かを組合せて興行するのである。カーンとゴングがなってカーンとゴングがなるまでは三分間でこれを1ラウンド(回)と言う。このラウンドを何回やるかは試合によって変化する。プロの場合は最低・4ラウンドで戦う。新人は四回戦ボーイなどと呼ばれるのである。最高は12回で王者決定戦(タイトルマッチ)などは普通12ラウンド戦うのである。

今回の試合で畑中は第六ラウンドでノックアウトされるのだが、会長(小林聡美)の言動からこれが最終ラウンドで六回戦であったと推定されるが・・・ポスターに乗るような注目の一戦としてはややショートである。

ちなみに今回はダブルタイトルマッチというかなり力の入った興行である。つまり、東洋タイトル(日本やタイなどの王座)決定戦という、東洋一を決める試合と、日本タイトル決定戦という日本一を決める試合が二人の試合の後にカードとして組まれていたのだ。

その前座はそれなりのカードである必要があり・・・デビュー以来負けなし(引き分けを含む)の来栖と・・・減量ベタだがハードパンチャーとしてはそこそこ知られている畑中の試合は実はそれなりに商業価値のあるカードなのである。だからポスターに乗っているのだ。

そういう意味で畑中が焼き芋痛快丸かじりやサンドバックにコアラするのが得意なだけのまったくの無名のポクサーではない・・・ということは知っておいていいと思う。

さて・・・身寄りのないシスターとして描かれるアンジェラだが(原作ではそうではない)彼女は「神と結婚した身の上である」ことを強調しておく必要がある。日本では親鸞以来、女犯を禁じる仏教的戒律はなし崩しになり、妻帯するくされ坊主中心の仏門になっているわけだが、本来、仏教だって異性交遊禁止なのである。そして・・・キリスト教にも宗派によって様々な事情はあるのだが基本的には修道院では男女交際はご法度が原則である。神父(カトリック)も牧師(プロテスタント)も禁欲しなければならないのは同じである。だから、修道院は修道士(男性)用と修道女(女性)用と別々に建てられる。なぜなら・・・尼僧は神と結婚することによって世俗を捨てて修行に励むというのが建前なのである。だから・・・畑中と交際することは金輪際ありえない・・・のだが・・・彼女がこのボクサーによって棄教(信仰を捨て世俗に戻ること)するのかどうか・・・それもこの物語の軸なのである。

キリスト教の神に仕える美人シスターとボクシングの神に愛されたダメ男との禁断の愛・・・ここが笑いのポイントですから。

一心不乱という言葉がある・・・修行には禁欲がつきものだ・・・神に仕えることも・・・ボクシングの頂点を極めることも・・・一心不乱である必要があるのだが・・・この二人の心は乱れっぱなしなのである・・・そこが・・・人間的で面白いわけですよね。

もっとも・・・今回の面白いポイントは修道院長(もたいまさこ)と会長のやりとりである。

会長「なんとか言いなさいよ」院長「・・・やっぱり・・・」会長「やっぱり?」院長「・・・猫が好き」と言おうとしていたのに違いない二人だったのだな。

そして今回、セリフがあったシスターグレイス(中村果生莉)は「ヅラ刑事」に出ていたミス・カオリでミス・インターナショナル出身なので美人であるということである。

何はともあれ亀ちゃんにはう~んの方はコチラへ→エリ様の1ポンドの福音

関連するキッドのブログ『第一話のレビュー

で、『SP・第10話・EPⅣ-2』(フジテレビ・080120PM1110~)脚本・金城一紀、総監督・本広克行を見た。ま、最初から総監督とクレジットされていたのだが・・・それほどのものかいっ・・・という出来だったのに対し・・・今回は認めてもいい感じがしました。

とにかく・・・テロリズムとは何かという本質には迫ってきましたね。

なにしろ・・・主役であるSP井上(岡田)を肇としてスキンヘッド、スナイパー、平田満というテロリストが集結である。なにしろ・・・主役が首相に殺意を抱いているのだから・・・もの凄い展開である。そして・・・実は最大のテロリストは首相・麻田(山本圭)なのである。

「一人は全員のために。全員は一人のために」・・・これは社会と人の関係の理想を示す言葉であるが・・・テロリストの本質とはこの理想の拒絶にあるのである。単純に「一人は全員のために」か「全員は一人のために」の個別化によって理想はたちまち危険な思想になる。

母校である大学の記念式典に主賓として招かれた麻田によって後輩である学生に向けて語られるスピーチはまさにテロリストの本質を示すアジテーションになっている。

「社会はさまざまな人間によって構成されている。そしてグローバリゼーションの世界では様々な人々が交流する。その時、君たちは国家というものを意識する必要に迫られる。国家があっての君たちなのである。君たちは国家にとって必要とされる人材になれるよう努力しなければならない。ジョン・F・ケネディーは言った。国家が自分に何をしてくれるのかに期待するのではなく、自分が国家にとって何ができるかと勘案するべきだと。君たちもそういう考え方をしなければならない。君たちの命は国家に捧げられるべきものだ。つまり、それは国家の持ち主である私の役に立つ人間になれということなのだ。我をあがめよ」・・・要約すると麻田の演説はこのような内容である。恐ろしいことだ。

もちろん・・・この演説の内容に激しく同意するものにとっては麻田はテロリストにはならないが「全体主義者」にとっても「個人主義者」にとっても麻田は異常なテロリストであることは一目瞭然なのである。彼は「全体は私個人のもの主義」なのである。バカかお前は。

とにかく・・・現在のところ示されているのは理事官・西島(飯田基祐)の陰謀である。おそらく・・・その目的は首相狙撃ごっこという愉快犯の行為を演出することによる警護課の予算拡大と自分の権力拡大が目的である。

そのため、ペイント弾の狙撃手を配置し、おとりとしてスキンヘッドを配置したのである。スナイパーが実弾を撃って首相を狙撃した場合・・・狙撃手には退路がない。これは自殺の覚悟か、殺人犯としての逮捕を意味するのでリスクが大きすぎる。そのため、狙撃手には殺意はなく・・・愉快犯罪を実行するまでの時間を稼げばいいので・・・スキンヘッドが優秀すぎるSP井上の牽制をするというシナリオだ。

さて、殺人の前科のある山西(平田)がその計画に噛んでいるのかどうかは不明だが・・・今のところ・・・偶然の一致の可能性も残している。

とにかく・・・テロリストごっこチームの行動によってパニックとなった会場は山西にとって有利な状況を生み出した。

逃げる群衆を盾に師匠の非難ルートに乗った山西はターゲットに悠々と接近していく。井上の幻想の中では井上の殺意を見抜いている公安・田中(野間口徹)も山西の正体をする上司(堤真一)も山西への接近を阻まれる。

そして、「マルタイ(警護対象)の盾になれ」という任務に忠実なマジメ、デブ、美人(真木よう子)の三人の仲間たちは山西が警官から強奪した拳銃による凶弾に倒れる。もちろん・・・胸部・腹部を撃たれているので例によって防弾チョッキオチはあるのである。至近距離から、手足や頭部は拳銃では命中が困難だというものの、一発必中の腕前で殺意があるなら頭部を狙うべきである。

そして・・・首相への殺意を胸に秘めたまま・・・井上の出番になったのである。すでにスキンヘッドによって腕部に負傷した井上・・・はたして・・・山西の目的は・・・井上の最終決断は・・・絶対に見逃せない状況で・・・つづくなのだった。

何が現実で何が幻想なのか区別のつかなくなった方はコチラへ→まこ様のSP

関連するキッドのブログ『第9話のレビュー

で、『栞と紙魚子の怪奇事件簿・第三回』(日本テレビ080120AM0220~)原作・諸星大二郎、脚本・ブルースカイ、演出・富永まいを見た。さて主人公の栞(南沢奈央)は「1ポンドの福音」では食堂の娘で出演している。まあ・・・ファンは知っていると思うが念のためである。その栞と紙魚子(前田敦子)のボケ合戦で始まる今回。

教室で紙魚子が栞に「二人きりで話がしたい」ともちかけると栞は教室の他の生徒を人払いしてしまう・・・。紙魚子の相談事は「洞野くん(山根和馬)が行方不明で心配だ」なのだが「洞野くんが好きだったとは意外ね?」という栞に「あんな気持ちが悪い人は苦手・・・クラスメートだからよ・・・他のクラスならよかったのに」と応じる紙魚子。

どこまでボケれば気が済むのか・・・。

とにかく・・・洞野の捜索に出た二人は例によって「洞野の行方」というミステリー小説の中に取り込まれてしまうのだった。

基本的にこの話は「本の虫」たちの妄想です。夢の中で「あの読みたかったけど入手できなかった本がここにある」という夢を見たことのない人には乗れないかもしれません。キッドは何故かパン屋でそういう本を売っている夢をよく見るのでノリノリです。

今回の主な舞台は「無限図書館」・・・無限の空間に無限に本が置いてあるので読みたい本を入手するのが逆に困難な図書館です。ちなみに栞が夢にまで見る本は「魚人伝説」です。

「私はウナギ売りの少女」だとか「魚人にゲームで負けて手を食われかかる」などのお約束の展開あって・・・お約束なのか・・・ついに図書館で洞野を発見・・・洞野の手にした「異世界への扉」という書物によって・・・ま、「どこでもドア」が出現し・・・三人は帰還を果たす。そこは学校の女子トイレ・・・洞野「なぜここが異世界?」・・・栞「男子禁制の場所だからでしょ」なのである。

ちなみに栞「紙魚子は洞野くんは不気味で苦手なんですって」紙魚子「誰にも言わないでって言ったのに・・・洞野くん、誰にも言わないで、お願い」洞野「言わないけど・・・複雑な気持ちだ・・・」チャンチャンなのである。もう・・・やりたい放題だな・・・。クトゥルーちゃんはまだか・・・。できる子役いるのかな・・・。さて・・・テレビ東京の「死体の花嫁」でも見るか。

関連するキッドのデビュー『第二話のレビュー

『ちりとてちん・16-6・第91回』・・・若狭の代役が無事務まらない草若一門・・・だからそういう問題ではないだろう・・・昔『勝海舟』(NHK総合)で主役の渡哲也が病気降板して松方さんに代わった時の違和感を思い出すじゃないかっ。・・・失礼しました。すでに離縁申し渡しを覚悟した若狭に草々は「二人で模様になろう」と仲直り宣言である。まあ・・・夫婦ゲンカは犬も食べません。残るは若狭の両親夫婦の諍い・・・そこへ五木ひろし再登場です・・・。そんな律儀なスターはいない・・・という人は夢を見る資格なしですぞ。ちなみにこの番組のBGMってマカロニウエスタンから神田川に流れていくような気がするキッドです。→16-5

月曜日に見る予定のテレビ『薔薇のない花屋』(フジテレビ)

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2008年1月19日 (土)

チョイ役の婦人警官なんですーっ。(原史奈)&私なんて死体よ。(上野なつひ)VSフィックション。(深田恭子)

下積みは女優の稼業といえばヘイヘイホーなのであるが・・・。まあ・・・ケイちゃんの「女優」なんて覚えている人少ないか・・・。

主役の夏帆はそれほど下積みはしていない気がするが・・・堂々と主役である。成海璃子といい・・・ある種の人々に熱狂的に支持されるということは大切なのだな。

それに対して「エコエコアザラク~眼~」(2004テレビ東京)では四代目黒井ミサだった上野なつひは死体なのだ。しかも・・・殺人事件の犯人を知っているために口封じに殺されたキャバクラ嬢である。そして・・・原史奈は「鉄甲機ミカヅキ」(2000フジテレビ)では奈良沙緒理とともにヒロインである。ただし、原は悪に操られる敵役だ。ついでに加藤夏希は映画「エコエコアザラク」(2001)で三代目黒井ミサである。さらに言えば市川由衣の映画デビューは「呪怨」(2003)である。恐怖にかかわると・・・やはり大変なのだな。

これに対して夏帆はケータイ刑事出身である。その名は「零」である。なにしろ、「初代・愛」が宮崎あおい・・・「二代目・舞」が堀北真希、「三代目・泪」が黒川芽以・・・そして「四代目・零」が夏帆なのである。ものすごい出世率の高い番組だ・・・。業界のみんな・・・このシリーズが・・・そんなに好きなのか・・・。・・・とにかく・・・ちょっとグタグダでも正義の味方なら問題ないのである。CMも受けやすいしな・・・。

ま・・・とにかく・・・サバイバルなのである。それはさておき・・・キッド的には作品の出来はさておき・・・豪華すぎるキャスティングだったので・・・タイトル化されたのだった。

で、『赤川次郎ミステリー 4姉妹探偵団・第一話』(テレビ朝日080118PM9~)脚本・福田卓郎、演出・新城毅彦を見た。犯罪行為という非日常的なものとホームドラマという日常的なものを組み合わせるのは・・・まあ・・・手を広げるという行為である。だから、家政婦とか、主婦とか、女子高校生がたまたま・・・事件に巻き込まれるというのはあってもいいのだが・・・それをレギュラーで一話完結形式でやるとなると・・・もう・・・ある種の病気の展開になってくる。刑事の妻とか・・・事件記者とか・・・弁護士とか・・・そのあたりでもギリギリである。医者とか葬儀社勤務はまあ・・・なんとかだろう。しかし・・・今回は4姉妹である。原作の「三姉妹」から一人増えているのは・・・ごにょごにょ・・・なこともあるかもしれないが・・・姉妹の数だけ事件に関わる可能性がある・・・ということだろう。

しかも・・・今回は・・・父親(竹中直人)がらみの事件であり・・・姉妹を消化しないですませている。他にも叔母(室井滋)とその愛人(生瀬勝久)がいてこれも「事件にまきこまれる人」候補なのであるな。

とにかく・・・脚本が曖昧で・・・結局・・・第一の殺人と第二の殺人の犯人が夫婦のどちらか・・・よく分からなかった。素直に見れば・・・第一が夫で・・・第二が妻・・・なのか? しかし、状況的には妊娠した女を殺したのが妻で・・・証言者を殺したのが夫の方が筋が通っているよな・・・。とにかく間違いないのは放火犯は森三中・大島美幸だったということだ・・・が・・・その背景はまったく不明・・・。

いや・・・別にいいんですけど・・・来週もゲストは大島さと子とか前田亜季とか川島なお美とか相本久美子とか盛りだくさんなのだが・・・これってそれだけのドラマなのでは・・・と恐怖を感じました。

関連するキッドのブログ『彼女が死んじゃった。』

で、『エジソンの母・第二話』(TBSテレビ080118PM10~)脚本・大森美香、演出・武藤淳を見た。空を飛びたいと思う気持ちが・・・チャレンジャー号を空中爆発炎上させるわけだし・・・それはまあ・・・ある意味おバカな話だ。しかし・・・そういう人たちを尊敬する人というのはそこそこいるわけである。もちろん・・・「羽根をつけたら飛べるかも」と「落ちたら死んじゃうかも」というのはほぼ同じロジックであり・・・「天才」だから・・・後者には思いが及ばなかったというのは・・・まあ・・・あまり論理的ではない。キッドはたまたま・・・助かったからお話しが続く・・・という展開はあまり知的ではないと思うよ。あの高さなら「死」もあったし・・・「一生半身不随」もあったわけですから。もちろん・・・そういうたまたまのストーリーだって面白いと思えば面白いのだが・・・「だいすき!! 」と同様に・・・他のエンターティメントと勝負する・・・という気迫には・・・かなり欠けている気がする。まあ・・・困った子を持ったって生きていくしかないじゃないかシリーズとして・・・困った子を持つ親を励ますドラマはあってもいいけどね。しかし・・・おそらく・・・世間はもはやそれを求めていないのではとキッドは直感的に思います。直感なので説明不能ですが。

とにかく・・・真面目な女教師の恋の話と天才かもしれないおバカな少年の話が組合せとしてすごくちぐはぐなのは間違いないと思いました。・・・残念なことです。

もう少しじっくり知りたい方はコチラへ→エリ様のエジソンの母

関連するキッドのブログ『第一話のレビュー

で、『未来講師めぐる・第二話』(テレビ朝日・080118PM1115~)脚本・宮藤官九郎、演出・唐木希浩を見た。ふふふ・・・そろそろ・・・来てるかな・・・。もちろん・・・そんなに単純な話ではないのだが・・・「お笑い」が「異化」を中心に展開する以上・・・どんな天才的な「お笑い作り」の人もいつか・・・果てるのである。それは髪が年齢とともに薄くなっていくように必然なのだな。つまり・・・何が「お笑い」なのか・・・天才ほど解らなくなって行くということです。もちろん・・・クドカンは単なる「お笑い」作家ではなく・・・心に染みるストーリーを追っているうちにたまたま「お笑い」が目立ってしまった・・・タイプだと思いますが。

で・・・今回はもがいている感じがすごくあるのです・・・これも直感なので・・・あえて説明はしません。

それにしても焼肉屋の変な店長(佐藤二郎)・・・レギュラーなのか。

ちなみにライスはRです。

つまり・・・こういう脈絡のない記述は脈絡がないと知れたことでもう脈絡ある記述になってしまうということです。

そういう時には・・・もう王道に還るしかないので・・・今回の基本は「ハゲ」「デブ」そして「ハゲ=カツラ」が口にする「Zなウンコ」・・・もうなりふり構っていられないのです。

時の流れは友達・・・過ぎて来た昨日を物語に変えるのですが・・・イケメンがズルムケのプヨプヨに・・・デブがイケメンになることもあるじゃないか・・・そして「かっこいい男」が好きだった女の子が「優しい男の子」を好きになることもあるじゃないか・・・そしていつかはみんな死ぬじゃないか・・・こういうことを言い出すのはかなり末期症状と言えます。

良いんだよ・・・もう充分にがんばったから・・・そんなに思いつめないで・・・と言いたくなりますね。

少なくとも今回は「お惣菜」は「デリ」じゃないというくだり・・・キッドは面白さに目が輝きましたから・・・。

冷たい理性を持ちながら弟思いの情熱を胸に秘めた姉にもほろっと来ましたし。

力士をふっといて違うクラスの子だったというスカシも見事だったし・・・。

世間がそこんところを解ってくれるかどうかは別としてーっ。

まあ・・・資金源不明ながら「愛のコリーダ」で踊るめぐるの父の裏金使うしか能のない愛情表現も受け入れられるかどうか・・・。

しかし・・・それでも・・・深田恭子と綾瀬はるかをつなぐかりんとうの絆・・・確かに感じました・・・とにかく・・・犬のウンコでなくてよかった・・・。

「大本気アカデミー」→「大先輩アカデミー」→「太先輩アカデミー」と来て・・・ようやく黒川智花合流です・・・もう・・・あんた誰という扮装ですが・・・高尾山の淫行原因なのかなーっ。

まあ・・・「中日のモッカ」は・・・「大洋」(横浜)じゃないのかどうか誰にもわからなくてもー。モッカは一昨年までメジャーリーグでしっかり監督してましたからーっ。きっと来週も見ますからーっ。

深キョン目当てだとしてもーっ。

関連するキッドのブログ『第一話のレビュー

『ちりとてちん・16-5・第90回』・・・若狭の母親がお膳立てをして・・・ついに若狭が主役らしいことを・・・友達のために・・・積極的な意見を・・・妄想抜きで言えましたーっ。天災転じて幸福となるかどうかは別として・・・あることないこと囁かれる事態は回避です・・・。さて・・・どうでもいいですが・・・キッドはよく・・・時間調節が都合つかなくなると会議に弟とか・・・妻を「弟子」として代理出席させて・・・顰蹙を買ったものですが・・・タレントの代理なんて・・・そんなに簡単に務まりませんよ・・・「どうしてあなたが来たのです」「いや・・・若狭が夫婦ゲンカしまして・・・」ってそれで通るかよ・・・ま・・・キッドはそこの部分が一番の爆笑ポイントなんですが・・・それにしても・・・若狭と草々・・・何しに来たのか・・・忘れているのでは?→16-4

日曜日に見る予定のテレビ『佐々木夫妻の仁義なき戦い』(TBSテレビ)・・・さあ・・・最後の砦だな・・・TBSの冬ドラマとしては・・・どうなる・・・。まあ、ダメでも『篤姫』(NHK総合)があるからいいけど・・・。

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2008年1月18日 (金)

あをによし奈良の都路とぼとぼと一人きりになりたい日のデート(玉木宏)

・・・久しぶりにドキドキしました。あまりの出来の良さに嫉妬を覚えました。小説家・万城目学と演出家・鈴木雅之のスリリングな結婚。仲をとりもつ脚本家・相沢友子・・・いいトリオだ・・・。

もちろん・・・神経衰弱のオレ様・・・饒舌なホタル・・・この再婚も素晴らしい。

運がいいとか悪いとか・・・人はよく口にするけど・・・「だいすき!! 」だって神の人に対する不公平としての知的障害者妊娠出産ショーならではの素晴らしい仕上がりになっているのだが・・・木曜ドラマの宿命で・・・痛み分けだ。

この表裏はつらいな。

よって視聴率は「鹿男」13.0%、「だいすき」10.9%である。ちなみに「交渉人」は13.8%である。

木曜10時台のドラマは見始めたら・・・席を立てない出来上がりである。もちろん・・・人が何を選択するかは自由だが・・・今回の木曜ドラマ対決は久しぶりに白熱するのではないだろうか。

で、『交渉人 THE NEGOTIATOR・第二話』(テレビ朝日080117PM9~)脚本・寺田敏雄、演出・松田秀知を見た。「死にたければ死ねばいいし生きたければ生きなさいとは言いません」(米倉涼子)というタイトルをボツにするほど「鹿男」の出来がいいのだが・・・このドラマも悪い出来ではない。

組合せで言えば「職場」と「新人」のプラスによるドラマである。

「組織」と「人間」とか、「社会」と「人材」と言い換えてもいいが・・・今回は「職場」と「新人」でいく。

これに「優秀な」と「ダメな」という形容詞を加えるといくつかの組合せができる。

「優秀な職場」に「ダメな新人」・・・これがノーマルである。

「優秀な職場」に「優秀な新人」・・・これがロマン(理想)だ。

そして「ダメな職場」に「優秀な新人」・・・これがベーシック(基本)なのだ。

ちなみに「ダメな職場」に「ダメな新人」・・・グダグダである。

もちろん・・・特殊犯捜査班はひどく「ダメな職場」ではないが・・・「優秀な新人」に教育的指導をできない以上・・・設定としてはベーシックなのである。ノーマルにくたびれた・・・つまり、できない新人の脱力感や・・・それを受け入れる苦労に疲れる職場にとって・・・夢で現実を忘れられる癒しの効果があるわけである。

ああ・・・いきなり・・・使えて・・・業績あげてくれる新人・・・来ないかなあ・・・なのだな。

さて・・・「脱げ」と言われて素直には脱がないが・・・結局・・・脱ぐ玲子。立てこもり犯人と人質が共犯者。説明不足だったが・・・盗んだ現金の隠し場所が・・・工場だった・・・休日返上が裏目に出た・・・女子供を守るのが自衛隊の役割です・・・ということなのだった。

ここで・・・優秀な新人である黒い天使のヨネクラくんは上半身黒いブラで大活躍なのである。

これがエンターティメントでなくて・・・なんだというのだろう。

さて・・・仕掛けとしてはヨネクラくんがくりだす暗号通信を職場はしっかり解読するところにある。つまり・・・ベーシックとみせかけたロマンである。これが王道というものなのだな。

「公務員がケガしたら税金の無駄使いなんだよ」・・・ヨネクラくん・・・叱られました。手柄をたててもこっちのものにならないのが・・・現実というものですから。

さて・・・面会室のアダムとイブ・・・アダムとイブに両親はいないクイズを聞いていた神が「パパと呼んではくれないのか・・・」とさっきまで泣いていました。

どうやら・・・ヨネクラくんの父親は・・・無差別殺人の犠牲者の模様。そして一人遊びのヨネクラくんの妹は勝気な姉にご不満の模様です。

まあ・・・事件の発生と解決・・・問題のある家族・・・謎を含む犯罪者との会話・・・サスペンス三点セットで・・・本当に楽しめるドラマになっていますが・・・おそらくレビューは不定期になる模様。

関連するキッドのブログ『第一話のレビュー

で、『だいすき!!  第一話』(TBSドラマ・080117PM10~)原作・愛本みずほ、脚本・篠崎絵里子、演出・竹村謙太郎を見た。「八歳程度の知能しかない成人女性が・・・知的障害のある男性と肉体関係を持ち妊娠。男性は交通事故で死亡。残された女性は母と弟に助けられながら・・・出産・育児」というドラマである。生れてしまったから生きるしかない。生きていれば妊娠することもある。妊娠したら出産するしかない。そういう・・・家族設計や一人っ子計画とかとは無縁の信念に基づいたドラマ。「私はバカだから・・・お母さんのようなお母さんになれないの・・・」と泣きながら知的障害者・柚子(香里奈)に言われた母親(岸本加世子)のせつなさや・・・ルーズさが・・・許せる人にはたまらないドラマである。まあ・・人間だって動物だから・・・生めるのだから生むのは自然・・・そしてそれが許される豊かな社会であるのは素晴らしいこと・・・しかし生まれ出ずる悩みに・・・おそらく答えはないのでしょう・・・。八歳の子供に育てられた普通の子供が持って生れた特殊性をどうするのかは・・・本人だけの問題でないのは確実ですが・・・愛だけで生きていけるなら・・・誰も不幸にはならないでしょうに・・・。・・・と様々な問題をはらんだ知的障害者ショーでございます。お涙頂戴は確実・・・キッドはずーっと涙が止まりませんでした。福田沙紀も出ています。しかし、北乃きいと関めぐみは出ていません・・・おいおい。

関連するキッドのブログ『僕の歩く道

で、『鹿男あをによし・第一話』(フジテレビ080117PM10~)原作・万城目学、脚本・相沢友子、演出・鈴木雅之を見た。「そうだ・・・京都へ行こう・・・ついでに奈良にも」というドラマではない。神によって悪戯される不運な男のドラマだが・・・裏番組に比べると日常的な不運です・・・しかし・・・それだけではなく・・・日本全体が不運になるかどうかの重要な鍵を握る主人公・・・ファンタジーですからーっ。

スタイリッシュな映像で・・・とにかく・・・目の保養である。今季最高の美しいドラマである。

もう・・・切り口多すぎて・・・困りはてるのだな・・・薔薇の誘惑にも負けなかったテンメイ様もひょっとしたら陥落しているのではないか・・・。

なんといってもナマズのヒゲである。いや・・・ヒレも捨てがたい・・・スペクタクルなのである。ドラゴンヘッドなのである。そうとは知らず・・・そこそこの不運を嘆く・・・「おれ」(原作では名無しだが・・・ドラマでは小川孝信=玉木)なのだ。知的障害者の不運さにあっては泣いてあやまるしかないが・・・相対的なものだからな・・・ちょっとした不運の方が辛いことだってあるよな・・・大体、不運を嘆くというのは知的行為だしな。

とにかく・・・努力して報われようとした瞬間・・・稽古をつんで試合当日・・・骨折・・・優秀な成績で受験当日・・・池に落ちる・・・一流企業に就職・・・入社式の日に倒産・・・結婚しようとしていた女をライバルに「オレが使わせてもらうよ」と・・・それは机の話だろう・・・とにかく・・・「おれ」は度重なる不運に疲れ果て・・・神経衰弱になっていたのであった。

・・・イケメンだけどバカという不運・・・童貞で新婚初夜の花嫁にガッカリされる不運・・・もう不運な男のドラマはいいよ・・・と思っていた人々を驚愕させる展開である。

なにしろ・・・鹿(声・山寺宏一)がウルトラ可愛いですからーっ・・・・。・・・そこかいっ。

さて・・・まずは「あをによし」からかな・・・。世の人々の中には「古典」が嫌いな人も多いだろう。嫌いな理由は数々あるだろうが・・・第一に・・・わかりにくさがあると思う。「あをによし」はいわゆるひとつの「枕言葉」だが・・・枕言葉ってことがもう意味不明である。実は・・・これは「ルール」なのであって・・・いわゆる一つのお約束なのである。たとえば・・・パンツ一枚の男が「そんなの関係ねー」と言ったら「オッパッピー」なのであるが・・・「オッパッピー」の意味をいちいち問いたださないように・・・楽しまなければならない。もちろん・・・オッパッピーには「太平洋に平和を」という意味があるのだが「そんなの関係ねー」なのである。

なぜ・・・そうなのかといえば・・・昔のことなので・・・本当に誰もわからないからなのである。

ウソのようだが本当なのである。

「あをによし」は「奈良」にかかる枕言葉だがなぜ奈良にかかるかは誰にもわからないのだ。ちなみに漢字で書くと「青丹よし」になるという説があり・・・この場合は「青丹が良い」「奈良」という解釈が可能である。すると「青丹」って何だよ・・・ということになる。

で・・・まず「青丹とは染料の色のことで#798543である。まあ・・・淡くてやや薄暗い緑色といったところである。あるいは青土の色ということになる。その産地は奈良なのだ・・・」という説がある。だから何なのだ・・・と思うのである。次に「奈良は青土色のようにくすんだ緑を思い出すいにしえの都だよなあ・・・」という思いがこもっている説がある。ふむふむであるが・・・それがどうしたなのだ。さらに「青は青として丹とは赤のことであるから・・・青と赤という二色がある」説がある。つまり・・・青(緑)と赤はある意味・・・代表的な色である。緑は青と黄色で構成されているのでそれで光の三原色となるわけだ。まぜると黒である。つまり・・・「青も赤も(すべてがそろって)ある奈良はさすがに都だなあ・・・」という意味があるという説である。まあ・・・とにかく・・・都会に住むものは誇り高く・・・そうでない人は憧れをこめて「奈良」に「あをによし」をくっつけるのだ・・・という解釈もできるのである。

まあ・・・「花の都パリ」「霧の都ロンドン」そして「あをによし奈良の都」なのである。

しかし・・・すべては仮説なのである・・・小島よしおのように「おっぱっぴー」の意味を本人が語れない以上(言い出した人は基本的に故人)・・・本当のことなんかわからない・・・それが「古典」の醍醐味です。

さて・・・「鹿男」である。「有閑倶楽部」の登場人物に白鹿がいて・・・それは清酒・白鹿から来ているのだが・・・その白鹿は要するに春日大社に鹿島神社からお使いにくる白い鹿のことである・・・ということを知っていても何の役に立つと言うのだ・・・それが古典というものなのだ。

さて・・・トーテムの話である。人間は遺伝子の進化の賜物として地上に存在しているわけだが・・・その進化の過程は情報としてすべて遺伝子に刻印されている。つまり、遺伝子複合体である人類と鹿類はあながち無関係ではないということだ。もちろん・・・鯰類よりもずっと親しい間柄である。

魔術の世界では・・・人間の本質を見極めて・・・親しい異種に変身するという研究ジャンルがある。たとえば・・・狼男やハエ男というものはそういう研究に派生する妄想なのである。ちなみにモンゴルでは「狼」がその源になる。朝鮮半島は「鳥」である。日本では・・・基本的には「蛇」である。しかし・・・大陸からの吹き溜まりとして異種混合の進むこの国では「犬」である場合もあるし、「魚」である場合もある。北方では「熊」だし、南方では「花」だったりする。そのあたりが・・・八百万の神ということになるのである。

そして「奈良」は「大和は国のまほろば」というがごとく・・・かってはこの国の中心地であり・・・「蛇」や「蜘蛛」を押しのけ「山の人」が王国を打立てた聖地なのである。

そこに・・・なぜ・・・鹿が・・・と思う人は鹿のおそろしさを知らないのだ。なにしろ・・・馬の片割れなのである。「おれ」が謎の少女・堀田イト(多部未華子)に「馬鹿野郎」と言った後で「そんなに鹿せんべいうまいか」と黒板に書かれてしまうのは・・・「おれ」が「馬以下」の存在であると揶揄されているのである。

しかし・・・しっかり・・・しかも・・・しかじか・・・しかと・・・鹿の言葉への乱入振りは凄まじいのである。

さあ・・・富士山噴火直前の日本で・・・地下に潜む大鯰と・・・「おれ」が対決する将来の姿が見えて来ましたかーっ。

見えないですか・・・まあ・・・無理もないですね。

とりあえず・・・「超能力」と「心の病気」は紙一重ということは理解してください。「未来」や「前世」が見えるのはビョーキの一種ですからね。

とにかく・・・恋人の結婚式にウェディングドレスで出席し料理をこぼしてしまう女(綾瀬はるか)と洋服にアイスクリームをつけられる親近感を抱いた「おれ」は奈良に来て・・・つかのまの安らぎを感じるのだが・・・謎の少女のからかいに・・・たちまち・・・不安になり・・・ついに鹿に話しかけられるという・・・椿事に遭遇するのである。

はたして・・・それが超能力なのか・・・心の病んだ証拠なのか・・・それは・・・謎ですけれどもーっ。とにかく・・・キッドは爆笑の連続でしたからーっ。

ちなみに・・・大塚寧々は・・・卑弥呼・・・なのかな? ・・・長生きだな・・・。由布姫(柴本幸)は狐・・・? とにかく・・・藤原(かりんとう=原作では男性教師)が女性化している以上・・・もう、まったく展開が読めません。しかし・・・もう・・・毎週木曜10時が楽しみで楽しみで仕方なくなることだけは確定です。

関連するキッドのブログ『のだめカンタービレ

              『ホタルノヒカリ

              『風林火山

『ちりとてちん・16-4・第89回』・・・「一生懸命なアホ・・・私・・・そういうタイプに弱いの」・・・。アホボンに惚れた理由を順子から聞く若狭・・・ふ~んてな顔してますが・・・それってあんたのことですからーっ・・・・って上沼ナレが入りそうなのに入れない・・・本当にこの脚本家は曲者だなあ・・・。相変わらず・・・人の心も・・・ちょっとした将来のことも・・・まったく読めない若狭・・・それにくらべて・・・超能力のようにすべてを理解する若狭の母・・・母の偉大さを若狭が理解できる日が来るのでしょうか・・・。まあ・・・「アホボン」と「順子」の後継者同士の「ロミジュリ」展開ですが・・・ドラマ「だいすき!! 」を見れば・・・「この人に比べたら・・・私の悩みなんてーっ」・・・と順子が思うことは間違いない・・・しかし・・・昔の話なので・・・残念ながら・・・この時はオンエアされていないのだな・・・。→16-3

土曜日に見る予定のテレビ『機動戦士ガンダム00』(TBSテレビ)『1ポンドの福音』(日本テレビ)『SP』(フジテレビ)

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2008年1月17日 (木)

脱獄したくはなかったのに・・・(鈴木杏樹)VS叱らずにはいられない私。(観月ありさ)

寒かったからなのか・・・。来ました。それとも成人式が終ってみんな大人になったのか・・・。来てます。っていうか・・・ドラマツアー?

「相棒」↗17.7%、「斉藤さん」↗17.4%である。

ま、「相棒」はよくあることだが・・・「斉藤さん」は凄いぞ。なんてったって・・・斉藤さんだからな。

私は普通の女・・・でも筋の通らないことに我慢できないの・・・これは観月ありさの持ち味が出ています。

一方・・・相棒のゲスト鈴木杏樹は再登場キャラクター・・・もう「ついてない女」を卒業して「ついている女」になったのだが・・・つづく・・・なのである・・・来週は「やはりついていない女」・・・になるのか。

ついに水曜日はドラマを安心して見られる日になるのか。

で、『相棒・ついている女』(テレビ朝日080116PM9~)脚本・古沢良太、演出・和泉聖治を見た。基本的に「相棒」はレビューしない方針だが・・・だって見るだけで充分楽しいし。今回は再登場ゲストで次回につづくで・・・そこそこ面白かったので・・・あらすじだけフォローしておくことにした。ま・・・番組ホームページを見れば済む話ですが・・・。

さて、現在、放映中の「相棒」は第6シーズンである。今回は「相棒Season 6 第11話」になる。そして・・・今回のゲストである月本幸子(鈴木)の登場は2005年の「相棒Season 4 第19話 ついてない女」になる。まあ・・・タイトルは逆の意味のペアなのですね。

ついてない女というか悲しい女・・・。亭主を何者かに殺され・・・身を持ち崩し・・・やくざの情婦になってしまった幸子。しかし・・・亭主を殺した男が情夫だと知って・・・夫の仇に抱かれていた自分に涙・・・そして殺意が芽生え・・・夫を射殺・・・。死体を秘密の収納庫に隠し・・・高飛びしようとする・・・しかし・・・空港へ向かう車が故障・・・偶然、親切に声をかけてきたのが・・・特命係の二人組だったのです。まさについてない女。ささいな会話からたちどころに犯罪の匂いを嗅ぎつける杉下右京(水谷豊)・・・そして亀山刑事(寺脇康文)が死体を発見する・・・しかし・・・その死体と思われた幸子の愛人は・・・生きていた。

・・・というのが・・・「ついてない女」のお話です。こうして殺人未遂で逮捕された幸子は捜査への協力的態度もあって軽い刑期となり・・・女囚・・・それも模範囚として服役していたのです。

さて、今回。刑務所内の健康診断で異常が発見された女囚・幸子・・・精密検査を受けるために警察病院へ護送されることになります。ところが・・・その護送中に何者かが護送車輌を襲撃・・・幸子は・・・無理矢理、脱獄犯にされてしまう・・・。

もう・・・ついているのかついていないのか・・・判然としない展開です。

「相棒」といえば「推理」なのですが・・・今回は「スリル&サスペンス」の味が濃い目で・・・なかなかのエンターティメント。

もちろん・・・薄倖の女囚・幸子がいい味出しているので・・・感情移入できます。

刑務所暮らし・・・それがもはやスリルなのですが・・・「病気」が来る。しかも・・・「病名」も告げられず・・・移送・・・。これもある意味スリルです。そして・・・突然の・・・護送車襲撃・・・一緒に病院送りになる予定だった台湾人と日本人のハーフで傷害致死で服役中の春麗(MEGUMI)を脱獄させる計画に巻き込まれたというフェイクがあり・・・ここでもスリルが生じます。囚人が事件に巻き込まれる・・・ここもスリルです。台湾マフィアの影・・・これがスリルです。そしてMEGUMIの片言の日本語・・・これがまたスリル。マフィア(を装った)男たちは・・・拳銃を発砲・・・スリルなのでございます。

事件を知った相棒チームは早速、上層部にアドバイスをするのですが例によって縄張り主義のために・・・意見は採用されるも変更を余儀なくされ・・・犯人の車は検問をスルーしてしまいます・・・ここがまたスリルです。幸子は・・・人質になっていた婦人刑務官に手紙をたくして強制解放します・・・これがまたスリル。

やがて・・・春麗の受け取った父からの手紙などから・・・不審な点が発見され・・・現場に残された幸子の血痕から・・・意外な事実が・・・幸子は健康だったのです。

やがて・・・右京は真相に接近する・・・マフィアは偽装だと見抜くのです。そして「・・・となると刑務所内部にも協力者がいることになる・・・これは恐ろしいことです」・・・ここがまたスリルです。

そして・・・春麗の父が待つはずの・・・秘密の隠れ家に現れたのは・・・幸子が殺しそこなったやくざ(車椅子で登場)だったのです・・・ここがスリルだーっ。拳銃をつきつけられ・・・嗚咽をもらす幸子・・・スリルです・・・そして次週につづくのです・・・。

関連するキッドのブログ『相棒 元日スペシャル

で、『斉藤さん・第二話』(日本テレビ080116PM10~)原作・小田ゆうあ、脚本・土田英生、演出・岩本仁志を見た。

どうなることか・・・と思っていると「こばと幼稚園」VS「阿久津高校」の仁義なき抗争事件に発展していくらしい・・・。これは・・・凄い。

後は・・・それをリアルに感じる人と感じない人の差異の埋め方の問題なのだな。

いくら口で言っても・・・原爆を落とされた人たちの痛みは・・・伝わらないからな・・・。このドラマに登場するようなバカな高校生はいくらなんでもいないだろう・・・と思う人たちは・・・ある意味・・・おめでたいのだと思う。

心の病んだ人たちとどのように接するのが正しいか・・・そのジレンマを・・・斉藤さん(観月ありさ)と真野さん(ミムラ)そして三上さん(高島礼子)の三人を主軸に淡々と描いていく・・・これは説得力がありますね。

特にカタコトのMEGUMIにつづいてハラホレヒレハレのミムラ。ナイスコンビネーションです。もう・・・うろたえまくる役柄の真野さん。かめばかむほど・・・味が出るという素晴らしい仕掛けだーっ。これだけ役にはまっているのは「ビギナー」(2003)以来か・・・ご、五年ぶりかよなのでででああありますすす。

もちろん・・・言葉が上ずっているだけでなく・・・心の中がほぼうろたえでできているキャラクター・・・。もう・・・友達に・・・なって・・・もらえない・・・いらない・・・そう言われると・・・友達・・・になれない・・・それが・・・友達の・・・でも・・・ああーん、舌噛みそうだーっ。

ちなみに宿敵・阿久津高校の市会議員の息子・正義(名前が・・・山田新太郎)は・・・「貧乏男子」の借金女ナンシー(山田優)の実弟です。裏・松田兄弟です。

ついでに・・・阿久津高校の女子でなんとなく斉藤さんにシンパシーを感じ始めている生徒・綾子(石橋杏奈)はホリプロスカウトキャラバン2006のグランプリです。

「むかつくから叱るのか・・・叱られるからむかつくのか」この不毛の争いの果てに・・・苛烈さを増す・・・不良高校生VS幼稚園児の母・斉藤さん。

前回の運動会に続き・・・バザーで事件発生です。もう・・・行事の度にもめるのだな・・・これは。

今回は三上夫人が悲しい過去を告白・・・私が注意した時・・・私の娘は暴行されたのです・・・。しかし・・・証拠もないし泣き寝入りするしかない・・・。弱いものを守るために穏便にしなきゃいけないこともあるのよ・・・。

しかし・・・バザーに乱入した高校生たちを叱咤する斉藤さん・・・その場は斉藤さんが高校生たちを追い払い・・・斉藤さんはヒーローに・・・。幼稚園児たちの間では「かえりなちゃーい、てでいきなちゃいよー」の「斉藤さんごっこ」がブームになるほどに・・・。

けれど・・・ある雨の朝・・・幼稚園の庭は何者かの犯行でゴミの山になっていたのだった・・・。

「もう出て行って・・・斉藤さん・・・これは母一同の総意なのよ・・・」と三上夫人・・・。

しかし・・・ついにミムラが思い口を開いたのだ・・・「わわわわわを私は母は母は母ははんたいいいいいですすすすすす。だだだたって・・・あの時・・・わわわわわ私・・・スッキリしたのですーっ」なのだった・・・。

こうして・・・斉藤さんと真野さんはメール・アドレスを交換する仲になったのです。

しかし・・・山田弟の荒んだ心は弱いものへ弱いものへと向かっていく・・・。

ものにあたる・・・それは究極の弱いものいじめだからな・・・。

けり倒される自転車の気持ちになったら・・・そんなことできないだろうに・・・。もしも・・・生まれ変わって・・・路上駐車の自転車になったら・・・それをきっと思い知るのだ・・・大丈夫か・・・お前。

関連するキッドのブログ『第一話のレビュー

『ちりとてちん・16-3・第88回』・・・人の口には戸を立てられないと申しますが・・・あんな重いもの乗せられたらもう・・・一芸ですがな・・・しかし・・・心のうちに抱えた問題は誰かに聞いてもらいたいのも人情。一度・・・口から出た言葉は一人歩きします・・・。「私・・・赤ちゃんが・・・」順子の口から出た言葉に人生の先輩(婚姻届も出してないくせに)は鳩が豆鉄砲でも食らったような顔になります。もはや定番か・・・。そして・・・口下手の人間が飲み込みの悪い人間に・・・事情を説明することの困難さ・・・しかし・・・あんたら夫婦そろって落語家でっしゃろ・・・そんなことでどないしますねん・・・。そして・・・野口母は自分の娘のことだとも知らずに陰口たたく寸前・・・。しかし・・・なんで・・・マカロニウエスタンになってしまうのでありましょうか・・・。ま・・・みんな・・・妙に西部劇の似合う・・・登場人物なんですけどぉぅ・・・・。→16-2

金曜日に見る予定のテレビ『未来講師めぐる』(テレビ朝日)

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2008年1月16日 (水)

小日向文世が実母にオレオレ詐欺を疑われている頃、小栗旬は私よ私詐欺の被害にあっていたのだ・・・。

・・・本当の話である・・・ドラマだけど・・・。まあ・・・みんなが同じようなところを狙ってくるとかぶって当然なのだが・・・なんだかなぁ・・・・。

まあ・・・視聴率的には①「貧乏男子ボンビーマン」16.5% ②「ハチクロ」↘10.0% ③「あしたの喜多善男」↘*8.0%なので日テレが勝った状態・・・。

「ハチクロ」は衝撃的というか・・・ある意味物議を醸しそうな15歳成海璃子のキスシーンも・・・「あしたの・・・」は淫靡な薫り漂う足裏マッサージも「ボク・・・嫌われたくないんで・・・借金してます・・・」小栗旬には勝てないのだった。

火曜日はどこを見ていいのかわからないほど・・・話題は豊富である・・・。もう・・・「キューティーハニーTL」に絞りたいよ・・・なのだ。

それにしても・・・嘘くさい話なのか・・・リアルな話なのか・・・判別しがたいストーリーの乱打だよな・・・。これらの原点が「華麗」とか・・・「プロポーズ」とか・・・「花男」とか・・・「のだめ」とか・・・「ハケン」とか・・・去年のヒット番組の影響を受けているのは確実なのだが・・・なんだかなぁなのだなぁ・・・。

とにかく・・・狂気でなく・・・成り行きに身をまかせるでもなく・・・愛されているのにさらに愛されたい役をやる小栗旬はイケメンバカ・・・らしい。

で、『ハチミツとクローバー・第二話』(フジテレビ・080115PM9~)原作羽海野チカ、脚本・金子茂樹、演出・谷村茂樹を見た。・・・視聴率的には愕然とする数字なのだが・・・まあ、わかるような気がする。一番問題なのは・・・いつ恋が始まったのか・・・定かではない・・・ということなのだな。どうもテレ臭いらしい。キッドは優しい気持ちで・・・恋の始まる時をじっくり描いていくのかと思ったら・・・なんだか・・・うやむやに展開していくのだなぁ・・・。もちろん、キッドがこれくらいの時(20歳過ぎ)はまったくじれったくないタイプだったので・・・テレ屋さんたちの気持ちはこういうものなのかなあ・・・と想像するしかないのだが・・・。

たとえば・・・竹本(生田斗真)ははぐみ(成海璃子)にゲームの景品をプレゼントする。はぐみがその玩具の宝石を指輪に加工しているのを見てうれしくなる。しかし・・・それについてはぐみが友人たちに語ろうとするのを阻止する。この時・・・竹本は・・・はぐみは別に自分のことを愛しているのではなく・・・友達からもらったものとして喜んでいると推定している・・・しかし、それをはぐみ以外の友達は自分の恋心の現われとして受け取るだろう・・・そのことをはぐみに指摘されて・・・はぐみが「えっ」と困惑したらりしたら・・・自分は恥ずかしい・・・気まずい・・・っていうか絶対傷つく・・・だから・・・指輪のことは秘密にしてもらいたい・・・ということだ。

ケツの穴が小さすぎる。

しかし・・・キッドも自分の好きな女の子の前で友達と行ったキャバクラの話とか・・・されたら・・・空気読めよ・・・と思うのでわからないこともないのである。

ただし・・・それは竹本の気持ちが「恋」とはっきり示されている上での話だ・・・それを曖昧にしているので・・・スタッフのケツの穴が小さく思えてくるのである。

ま・・・もう・・・竹本ははぐみがちょっと好きだ・・・ということにしよう。そうでないと話が進まないからな。

愛というものは打ち上げられたヨットのようにいつか朽ちるものなのね・・・なのだが・・・それにしても愛がとりあえず・・・あるのが前提である。そうでないと・・・あの夏の光と影はどこへ行ってしまったの・・・とせつない気分にもなれないのである。

まあ・・・男の多くは・・・できれば・・・たくさんの女と関係を持ちたい・・・と夢見ているものだが・・・そういう気持ちと・・・特定の誰かを恋する気持ちは違う・・・という前提でないとロマンスもへったくれもあったもんじゃない。

そうすると・・・前者の気持ちを肯定して開き直って生きる遊び人気取りの森田(成宮寛貴)が・・・たわむれにはぐみにキスをした場面・・・いや・・・森田もそれなりに本気なのかもしれないが・・・ドラマにはその描写はないからな・・・あくまで・・・東京では油断していけないゲームの言葉遊びの延長線上のキスだし・・・。まあ、とにかく・・・そのキスを目撃した竹本の気持ちがあやふやなのである。

サル人間モードなら・・・なんばしよっとか・・・人前でチューやら・・・恥ずかしかーっ・・・慎みってものがないのかねー・・・ああ、うらやましかーっ・・・ということになるし、恋する男なら・・・えーっ・・・やだー・・・オレ以外の男とはぐみがキスするなんて・・・そんなのありえねー、あいつを殺してオレも死ぬ・・・ということになる。

どっちなんだよ・・・まあ・・・ご想像におまかせしますという態度でもいいけれど・・・そんなことしてたら視聴率は奈落の底に。

原田夏希の向井理におんぶされて・・・「すきすきすきすきすきすきすー」「うんうんうんうんうんうんありがとう」の方がまだ・・・そこそこ微笑ましい・・・えっ・・・まさか・・・あのシーンでせつなくなる人なんているのか・・・ま・・・あそこまで据え膳出されたら必ずいただいてきた人間には・・・つべこべ言う資格はないのかもしれませんが・・・まあ、それはそれでその後で修羅場はついてくるわけだが。「好きでもないのに抱いたのっ」「うんうんうんうんごちそうさま」ではすまないからな・・・。

とにかく・・・絵画・・・建築・・・陶芸・・・とジャンルの違う芸術的な学問を学ぶ人々をもう少し・・・掘り下げてくれるといいのになあ・・・八月の濡れた砂・・・じゃなくて・・・今はもう秋・・・誰もいない海に行っちゃうにしても・・・。

関連するキッドのブログ『先週の火曜日のレビュー

で、『あしたの・・・喜多善男・第二話』(フジテレビ・080115PM10~)原案・島田雅彦、脚本・飯田譲治、演出・下山天を見た。こちらは・・・そういう青春とはきっと縁のない男が主人公なのである。なにしろ・・・元・妻(小西真奈美)が初めての女だった・・・男(小日向)なのである。そして・・・おそらく・・・元・妻・・・は男が初めてではなかったのだ・・・。もちろん・・・相手が裏番組の主人公だった場合には・・・それが彼の初体験であったとしても・・・光栄に思うばかりなのであるが・・・こっちの男の場合・・・かなり・・・ガッカリなことがあったのだろう・・・。元・妻が思い出すだけで身震いするような悲惨な体験・・・想像もつきません・・・。ま・・・早熟な子たちは・・・ゲームでもするような感覚で童貞と処女でもそれなりに体験と学習の姿勢で・・・面白おかしく・・・覚えていくものだが・・・この主人公はそういうタイプではないのである。もう・・・8月でも季節はずれでもなく悲しみ本線日本海である。

で・・・せめて・・・性生活以外の人生は充実すればいいと思うのだが・・・仕事運もレジャー運も最悪だったらしい・・・。そしてもう死のうのと思ったのである。こだわりのナンバー「11」によって・・・11日後に・・・。その最初の夜・・・怪しい落ち目のアイドルの足裏マッサージを許された善男は・・・とりあえずそれをするのだった。

さて・・・SMというものがこの世にはあるわけだが・・・Sがご主人様でMが奴隷というのはイメージとしては正しいが本質的には間違っている。たとえばムチである。ムチをふるうのはSの役割だが・・・Mは打たれるだけだ・・・。どちらが奉仕しているのかはじっくり考えなくても解るだろう。Sは奉仕する側・・・Mは奉仕される側なのである。だからいじめの場合、いじめている方が奴隷で・・・いじめられている方がご主人様なのである。・・・このたとえは危険なのでこれまでといたします。

というわけで・・・人畜無害で足裏マッサージをする善男はつまり・・・Sで奴隷という由緒正しいポジションだということだ。実はキッドは神の手を持っていて・・・マッサージは得意中の得意なのだが・・・サディストで奴隷根性です。

さて・・・そんなことぱかり言っていると正気を疑われるので・・・小日向の翌日に目を転じよう・・・。2日目だ。もう後・・・10日になってしまったのだ。初日は新宿・中村屋のインドカリーを食べた善男は二日目は「母さんの手作りチキンカレー」を食べようと決意した・・・。そして母に電話すると・・・「オレオレ詐欺」だと疑われてしまうのだ。東京では所轄警察が本腰を入れて地域住民に広報しているということである。

しかし・・・なんとか誤解を解いて母の住む都営住宅風アパートに行く善男・・・しかし・・・母(加藤治子)は・・・お決まりのようにボケていたのである。これは経験のある人なら・・・もうたまらなくせつないことである。時には母のない子のようになってしまいたい気持ちになる場面・・・。五年前に死んだ夫の帰りを待ち・・・11年前に離婚した息子の嫁の悪口を言い・・・おいしいカレーを作ってくれるお母さん・・・もうこれだけで自分の家族がいない男は死にたくなってもおかしくないのだ。家族がいたって死にたくなるのだ。もう・・・壊れた母親ほど恐ろしいものはこの世にないのである。

とにかく・・・この世に生んだお母さんさえもはや愛に包んでくれない善男・・・残された日々はさらに虚しくすぎていくのだった。そんな善男に行きずりの男・平田(松田龍平)は生命保険に加入するように頼む・・・。受取人は母親名義にして・・・母親には黙っておくつもりらしい。事故に見せかける気満々である。

そして・・・本人には言わないけど・・・どうせ死ぬんだろう・・・あんた・・・なのである。

一応・・・良心の呵責があるらしい。

そうでないとやってられない役だものな。

そして・・・元・妻・みずほも捜してきた・・・。三日目(残り9日)のメインイベントは元妻・面談である。

さて・・・元妻はあくまであやしく・・・保険調査員・杉本(生瀬勝久)の調査対象である。それにしても二人の初夜にいったい何が・・・「ボクねえ・・・君が初めてなんだあ・・・ねえ・・・どうすればいいのかなあ」とか言われちゃったのか・・・。キッドは基本的に男はSで奴隷。女はMで女王様だと思うので・・・この状況はきっとノーマルの女性には耐え難い屈辱になるのではないかと思うぞ・・・善男。

突然の電飾看板墜落・・・偶然なのか・・・これは偶然なのか・・・それともまだ未登場の善男に殺意を抱く人物がいるのか・・・だって落ちてこないぞ・・・普通。

とにかく・・・テンメイ様的には善男の替わりに電飾落下・・・というポイントなのだな。

そろそろ・・・ラストを予想しておかないとな・・・テンメイ様はもう最終決断でいいのかな・・・まあ・・・キッドとしてはどうせ無理矢理裏になるのですがね。

もちろん・・・現在では両方が予想できる。ただ一つ言えることはどちらにしろ・・・救いのあるラストよりも研ぎ澄まされた残酷な結末が望まれるのである。生きたいと思った瞬間に死ぬか・・・死なないにしても人格はネガティブ善男にのっとられ・・・精神的に死ぬか・・・どちらかであろう。どちらがより残酷かは・・・もう少し妄想を楽しみたいボイントなので保留である。

ともかく・・・元妻のスラリと伸びた長い足と変なゲームの実写撮られていたアイドル(吉高由里子)の足の裏で二日目の夜は更けていくのだった。

で、『貧乏男子 ボンビーメン』(日本テレビ080115PM10~)脚本・山岡真介、演出・猪俣隆一を見た。いきなりタイトルバックがトイレである・・・。それはクソドラマということですか・・・。まあ・・・おしゃれな演出なのかもしれません。「ニコロボ」「Q」「有閑」ときて、今回はこの枠としては最初のオリジナルドラマ。脚本家は「ニコロボ」「ホタルノヒカリ」を通過してココである。まあ・・・流れとしては水橋文美江の影がある若手・・・ということですね。

だからある意味・・・渾身の一作ということができるかもしれない。いや・・・結果的に傑作かどうかは別として・・・。

とにかく・・・アイドルを相手に無難な視聴率を稼ぎ・・・生き残りの厳しい男性俳優の中で・・・ついにここに来た・・・っていう感じで主演の今が旬である。

例えば、「義経」ではタッキー主演で梶原景季である。「花より男子」では松本潤に対して花沢類である。しかし・・・「イケ♂パラ」では生田斗真をかわして佐野泉なのだった。

ううーん・・・父・舞台監督の大御所とはいえ・・・気苦労の多い展開だ。

そして・・・演じる役が・・・「嫌われたくないというただそれだけの理由で借金100万円を越えてしまった就職活動中の大学生」なのである。もう・・・キッドはそうと知った瞬間、爆笑しましたよ。なんだ・・・これは・・・パロディーなのか・・・。実録・小栗旬かよっ。

・・・なのです・・・。そして・・・やっていることは古典的な男性アイドルキャスティングな展開。ここまで・・・井上真央とか・・・堀北真希とか・・・黒川智花とか・・・絶世の美少女とはいえないタイプを選択してきたように・・・ま・・・香椎的なことはアレとして・・・共演女優はナンシー(山田優)にすみれ(仲里依沙)と・・・まあ・・・対象外的な女性陣になっている。

つまり・・・恋愛場面で萌えのドラマではなく・・・小栗旬を鑑賞できるスタイルになっている・・・のだと思う。

対角線に位置するのは伝説の元ホストで闇金経営者のオムオム(ユースケ・サンタマリア)である。

とりあえず・・・主な出演者が借金しているか・・・金融業者なので・・・おそらく「ナニワ金融道」とか「ミナミの帝王」とか・・・そのあたりがうっすらと背景に滲んでいる。

ま、ろくなもんじゃねえ・・・なドラマですが・・・金融はビジネスの基本だから・・・本格的なビジネスドラマと言えるのかもしれません。両親がそろって銀行員だったキッドがそう思うのですから完璧に的外れではないと思います・・・根拠になってないぜっ。

お話しは・・・友達に融通しているうちに借金が100万円を越えてしまった自己管理能力皆無の小山(小栗・スモール・マウンテン=スルテン)が20万円を「私よ!すみれちゃん?そうよすみれよ!」詐欺で騙し取られ・・・詐欺師のボス・オムオムに「封筒の袋貼りの内職200万袋達成で100万円」ともちかけられ・・・友達222人を動員・・・見事に達成するのだが・・・日当五千円を支払って・・・結局・・・借金は111万円になってしまうという第一回である。

まあ・・・実際にそういう人はいると思うし・・・どこかメルヘンのムードもあり・・・気がつけば・・・スルテンって・・・いい奴だよな・・・というドラマになっているのかもしれない。

ともかく・・・イケメンバカVS自殺志願者のドラマ対決はこうして始まりました・・・大丈夫なのか・・・日本は・・・。

関連するキッドのブログ『花ざかりの君たちへ イケメン♂パラダイス

              『花より男子

              『あずみ

で、『キューティーハニー THE LIVE・第15話』(テレビ東京0816AM1~)原作・永井豪、脚本・井上敏樹、監督・田崎竜太(他)を見た。ついに・・・タイトルから消えているのだが・・・けして今回のハニーがつまらないというわけではない・・・。というより・・・単純にエンターティメントとしてはコレが一番面白いのである。しかし・・・まあ・・・新番組がらみということでお許しください。ついに後半戦に入り・・・隠されていた設定が明らかになりだした。・・・というか、手に汗握る展開につぐ展開である。

三日間眠ったままのハニー(原幹恵)をさすがにおかしいと思ったルームメイトの秋夏子(小松愛)・・・。早見探偵(山本匠馬)に相談するとエネルギーの放出が必要であるという。しかし、装備を持って部屋に戻るとハニーは姿を消していた。

過剰なエネルギー蓄積のため「暴走ハニー」と化したハニーは人格を失い、防衛本能のみで動くロボットと化していた。

一方・・・パンサークローの幹部たちはハニーの獲得のために・・・連敗続きなので・・・手を結ぶ・・・。ハニーにも勝てない中条(村上幸平)・・・シスターユキ(竹田真恋人)に連敗の渡(マーク武蔵)・・・破壊力はあるがアクションは苦手の田中(ふせえり)だった。

街を彷徨い、障害物を分解しまくるハニー。変身したハニーに気がつかないシスターユキはハニーを捕獲しようとシスターミキ(水崎綾女)が登場したことに驚く・・・「あなたもハニーフラッシュが・・・どうして?」なのである。

自分の出生の秘密に我を忘れるユキは育ての親を問い詰めるが・・・実の父親は如月博士だということ以外・・・両親は口を閉ざす・・・。

一方、パンサークロー三幹部をよせつけないハニーだったが、ついにシスターミキによってエネルギー放出措置が達成される。しかし・・・意識を失ったハニーは三幹部の連携プレーでついに強奪されてしまう・・・。

ああ、とらわれのハニー・・・つづくなのである・・・面白すぎる・・・。

関連するキッドのブログ『第14話のレビュー

『ちりとてちん・16-2・第87回』ついにお迎えに来た若狭・・・しかし・・・草々は「本当のお前のことを知るまでは帰らない」なのである。しかも「理想と違ったら離婚」である。ムチャクチャでんがな。若狭弟はハラハラなのである。っていうか・・・本当の若狭って・・・自分のことしか考えられないアホな子です。しかし・・・二人でおでかけすることになった若夫婦・・・そこへ・・・恋に悩む野口順子登場。しかし・・・草々一切気がつかず・・・さすがだ。ナニワの鈍感王・・・。しかし・・・そこはいつもお世話になっている若狭・・・なんとか・・・気がつきました。それにしても・・・海岸のシーン・・・。ハチクロを読みきっての展開なのか・・・若社長・・・すきすきすきすー・・・でんがな。そうか・・・名前を呼びたかったのかって・・・→16-1

木曜日に見る予定のテレビ『鹿男あをによし』(フジテレビ)『だいすき!! 』(TBSテレビ)『交渉人』(テレビ朝日)

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2008年1月15日 (火)

パパは私に「ママは超新星で爆発しちゃった・・・」とお話してくれました。(八木優希)

・・・どうしても妻に先立たれた父と娘と言うと榛野なな恵のコミック「Papa told me」(2003年にNHK教育でドラマ化)を思い出してしまうわけだが・・・香取慎吾と八木優希の父娘は・・・ますます・・・そういう感じである。

もちろん・・・イケメン小説家と美少女小学生の組み合わせで・・・たとえばキムタクと吉田里琴なんていう理想もあるのだが・・・ねえ・・・シャブリ様・・・しかし・・・とにかく、会話の内容が・・・「Papa told me」的である。けれど・・・まあ・・・ここから毒々しい展開に持っていくのはこの作者の場合・・・普通なので・・・とりあえず・・・妻(のりピー)を殺したい・・・願望のなせる妄想ぶりが楽しみなのである。

本題に入る前に恒例の週末の視聴率チェック。「チャリチョコ」18.4%(ティムにしてはとったな)、「耳なし芳一からの手紙」16.1%(浅見とったな)、「エジソンの母」11.0%(歌姫の後番組としてはとったな)、「めぐる」*9.0%(クドカンとしては普通だな)、「バブルへGO」15.3%(SFとしてはとったな)、「1ポンドの福音」13.0%(カツ玉牛としてはとったな)、「SP」↗13.8%(みんな、前フリもちゃんと見ようよ・・・気持ちはわかるけど)、「篤姫」↗20.4%(微上げ・・・調所に愛の花束を・・・)、ついでに「薔薇のない花屋」22.4%(すげえーっ・・・まあ・・・フジテレビ薔薇色一色だったからな・・・)・・・以上。

で、『薔薇のない花屋・第一回』(フジテレビ080114PM9~)脚本・野島伸司、演出・中江功を見た。さて、さて・・・テンメイ様は初心貫徹できるかな・・・。いわば・・・「ギフト」の脚本家と演出家が月と火で別れているわけだが・・・少なくとも演出は・・・安心できるおしゃれな展開・・・。脚本のくどくどしさをさりげなく・・・あっさり味に仕立てている感じ。まあ・・・キッドは流通経済大柏(千葉代表)のやんちゃぶりも好ましいのだが・・・それにしても監督(60)・・・無骨すぎる・・・国立のヒーロー大前・・・柏レイソルズじゃなくて清水エスバルズかよ・・・おいおい、いい加減にしとけよ。

さて・・・イソップ童話「北風と太陽」について・・・ボレアスとアポロンではアポロンの方が超絶的に美形だから・・・女性ならすぐに脱ぐだろう・・・いやいや、そういう話じゃなくて・・・この作者得意の童話の珍解釈発動である・・・太陽の愛は「熱すぎて・・・息苦しい」・・・北風はDVだけど「心が休まる」ということである・・・ど、どんな願望の表出なのでしょう?

人々の心は深い闇に閉ざされている。そのために・・・その闇を「言葉」にしてくれる人はかっこいい・・・あるいは・・・うっとおしい・・・どちらかになるわけだが・・・視聴率的には今回は前者になった模様・・・。「あいくるしい」で失敗した主題を作者は巧妙に変奏する気のようだ。

それはお尻を出すだけで「ガリレオ」の視聴率を引き上げる香取慎吾のパワーによるところも多いのだが・・・おそらく・・・心の奥に悪魔を潜ませているはずの主人公・英治を繊細に演じることができるか・・・どうか・・・が一つの勝負だな。香取は無邪気な狂気を演じるのは得意だけれど・・・境界線を彷徨う狂いかけた魂を素敵に演じることは至難のワザだからな・・・少なくとも・・・「ああ」「うう」「おお」とか言う声にならない声は控えた方がいいだろう。あくまで表情とセリフで演じていくといいと思う。

「花屋なのに薔薇をおかない」というのはこだわりのレベルではなく・・・偏執狂の部類なのである・・・常識的に考えて・・・妻(本仮屋ユイカ)の死の間際・・・遠距離でどんな夢を追っていたのか。なぜ、本当の家族がいなかったのか。花屋に悪い人はいないのか。・・・すべてはまだ謎に包まれている。いや・・・もちろん・・・ちょっと淋しい・・・ふつうの男寡である可能性もありますが・・・。

しかし・・・「太陽は表面温度約六千度なので・・・抱きしめたら溶ける」とか「薔薇はトゲがあるので扱いが面倒だ」とか・・・もう・・・ふつうの人が言ってはいけないセリフの連打なので・・・これで・・・ふつうの人だと・・・爆笑ものになってしまうからな。

一方・・・母を殺して生まれてきた宿命の子・雫(磯野光沙→八木)はパペットマペットの熱狂的なファンらしいが・・・まあ・・・そういうちょっと変な子がクラスの人気者になれるかどうかは微妙としても・・・マスクマンとしてもうちょっと引っ張っても良かったが・・・しかし・・・どう考えても・・・「エレファントマン」になってしまうので残念だが仕方ない・・・。冬のオンエアだからいいけれど夏だったら児童虐待だしな。しかし・・・子役の顔を隠すという病的なこだわりは仮面を脱ぐカット割でも充分に感じられた。・・・まあ・・・脱いだ瞬間の顔を見せないのは髪形乱れてますーというメイクさん的事情もあるわけだが・・・とにかく・・・色違いまで作る雫の頭巾裁縫能力はなかなかなのであり・・・父子家庭の子供らしさであるとも言える。

さあ・・・担任・・・優貴(釈由美子)である。・・・すごくいい先生なのである。でも・・・釈だからな・・・。夜になると別の顔を持っている可能性はある。絶望女先生だったりして。

そして、喫茶店のマスター・・・四条(寺島進)である。・・・すごくいい人なのである。しかし・・・寺島だからな・・・スナイパーであっても驚かない。

菱田(池内淳子)・・・正体不明だ・・・痴呆症の可能性はある。

さて・・・ここで「彼女」(本仮屋)だ・・・。英治の妻らしき女。雫の母らしき女。彼女の正体も謎につつまれている。

一人・・・一目瞭然の頭のおかしい医者である安西(三浦友和)と、菱田は姓も年齢も違い・・・安西が「彼女」の父という推測を簡単には許さない。

菱田・・・英治の母、安西・・・彼女の父・・・つまり、雫の祖父母である・・・とはうかつに推定できないのである。・・・そ、それに何の意味が・・・。

もちろん・・・なぜ、英治を安西医師が破滅させたがっているのか・・・もちろん、謎である。考えられるのは「安西が妻に薔薇を贈ろうとしたのだが英治が売ってくれなかったので家庭不和になり怨んでいる」可能性もある・・・ないぞ。

そして・・・ホストの工藤(松田翔太)・・・今季のフジテレビは松田優作を偲ぶのか・・・。

・・・ああ、やっと謎の看護師でニセ盲人の白戸美桜(竹内結子)にたどりついたよ。夜に灯りを点す目の不自由な人・・・。役者でもないのに盲人を演じる人・・・そのありえなさにみんながどこまでついていくのか・・・キッドは背筋を凍りつかせながら・・・見守りたい・・・。

それにしても月火でおかしな主人公とそれにとりつく松田優作の亡霊を見ることになろうとは・・・人生、何が起きるかわからないな。

関連するキッドのブログ『ガリレオ・第四章

              『ライアーゲーム

Hcinhawaii0303  パリ・・・エッフェル塔付近。お気楽フランス公演中なのにまたリハさぼって・・・カエルくん、どう思う? タイヨウのうたのXPかと思ったよね。えーっ、なんだよソレ、シーツは毎日取り替える? カエルだけど替えない・・・ふう・・・疲れるのねアンナとりあえず・・・ROSEDAY・・・終了・・・花の都パリでも特別衛星回線で見たのぴょん・・・謎多すぎでお疲れぴょんエリ今、学校の宿題がたまりまくってテレビも見れないのでスー。でもピンク頭巾はかぶってみまスーまこ赤信号長すぎーーーっ。っていうか・・・まこも体調・・・赤信号・・・宿題も赤信号デス・・・ぐすん。エリ姉ちゃん・・・教えて・・・ikasama4月9らしい月9でした・・・しかし何故か自分のオリジナリティーが侵害されているような気がする私・・・でも・・・これ・・・頭巾じゃなくてゴミ袋ですから・・・

『ちりとてちん・16-1・第86回』演目は胴乱の幸助である。ケンカの仲裁好きの魚屋幸助の元ネタ。ついには実話を元にした人形芝居の争い事まで仲裁しようという話。しかし・・・時すでに遅く・・・取り返しのつかないことになっていたのを悔やむというサゲである。草若師匠は話に事寄せて若狭を諭す・・・。もちろん・・・若狭は根性なしなので・・・このままケンカ別れするような根性はまったくないのだが・・・もちろん・・・自分の何が草々を不機嫌にさせているのかも思い及ばないのである。一方・・・男のロマンに花を咲かせる甲斐性なしの男が二人・・・結局・・・根性も甲斐性もあるのは・・・若狭の母だけなのか・・・だから・・・オムライス・・・いつ食べさせてあげられるの・・・っていうか・・・婚姻届はお早めに・・・もう確定申告の季節か・・・。→15-6

水曜日に見る予定のテレビ『相棒』(テレビ朝日)・・・鈴木杏樹脱獄かよっ・・・『斉藤さん』(日本テレビ)

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2008年1月14日 (月)

おいどんもおはんも禁じられた遊びをしているのでごわす・・・。(宮崎あおい)

・・・結局、去年の後半はずーっと大河ドラマをレビューし続けたのだが・・・できれば今年はもう少しスルーしたい・・・と思うものの・・・見てしまうと・・・これがなかなかにいいので・・・困るのである。ケータイ刑事姉妹の嫁姑の頃までは静かにしていたいのに・・・。

結局・・・調所(平幹二郎)と心が通じ合っていたのは・・・篤姫(宮崎)だけ・・・という・・・まあ・・・ヒロインに都合のいい展開なのだが・・・これがいい・・・心を鬼にして悪を為すものは・・・その秘め事を誰かに・・・せめて一人だけでもいいから・・・わかっていてもらいたい・・・それが賢く幼顔の姫であったら・・・調所・・・死んでも悔いなどありもはん・・・なのですね。

そして・・・幼い姫は桜島の見える丘に心尽くしのお墓を作ってあげる・・・もう「禁じられた遊び」のメロディーが妄想脳内に響き渡る展開です。

で、『篤姫・第二回』(NHK総合・080113PM9~)原作・宮尾登美子、脚本・田渕久美子、演出・佐藤峰世を見た。例によってシナリオにそったレビューはikasama4様を推奨します。今回は調所一族をいい加減に薩摩の人々は赦免してあげればいいのに嘆願書つきです。

実は今回はマップを作ろうと思ったのだが・・・土曜日があまりにも猛攻撃だったのでタイムリミットになってしまった。去年は九州はほとんど無関係の歴史的展開だったので・・・実は作ろうと思えば作れるのであるが・・・加減がまだ難しい。これから・・・歴史は薩摩と京都と江戸で展開していくのだが・・・長州と土佐もどうしても視野にいれねばならずにはいられないだろうし・・・マップに乗せるイラストのキャスティングもごにょごょなのである。まあ・・・坂本竜馬がオレ様なのでお龍はあの方とか・・・徳川家定が航兄なので篤姫はあの方とかは決まっているのですが・・・。

さて・・・今回は「戯れのお墓」の妄想である。前フリで「禁じられた遊び」と書いたけれど、映画「禁じられた遊び」(1952)である。もう・・・50年も前の話なので・・・うかつに通じるとは思えない。ルネ・クレマンのこの珠玉の名作に触れないで一生を過ごす人も多いだろう・・・フランス人なら想像もつかないが・・・日本人ならありうる。第二次世界大戦・・・ヨーロッパの戦場で独軍戦闘機の機銃掃射で両親を失ったポーレットと農家の少年ミシェルの淡い小さな恋のメロディー・・・死んだ子犬のために墓を作った二人は・・・密かなお墓ごっこに興じていくのだ。そして、そこに流れるのがギターの名曲「禁じられた遊び」である。

それなのに・・・お若い方にはアニメ「ローゼンメイデン」(2004)のオープニング主題歌であるALIPROJECTの「禁じられた遊び」を連想される恐れはあるのだ。

薔薇の首輪つなげて 銀の鎖くわえて
今宵もひとり果てる あなたが憎らしい
跪いてお嘗めよ 苦い愛の雫を
天使に施す青いドレサージュ

それでは・・・違うのである。

また・・・逆に山口百恵の「禁じられた遊び」(1973)を連想する人もいるかもしれない。

恐くない 恐くない
あなたとだったら 何でも出来る

離れない 離れない
あなたとだったら 何処でも行ける

惜しくない 惜しくない
あなたが望めば 何でも捨てる

それも・・・ちょっと違うのである。

もちろん・・・「禁じられた遊び」の日本語歌詞は後付なので・・・何種類かあるのだが・・・。

十字架たてて 花をかざり
二人きりで 遊んだ日の
忘れられぬ あの思い出
胸にひそめて

これを連想してもらわないと意味ないのである。篤姫は後の小松帯刀(瑛太)と二人・・・。十字架の代わりに簪をたてて・・・愛しいものの生を偲ぶ・・・名場面です。

島津の悪い御殿様ぶりに対して・・・ただの悪い家老ではなかった調所の汚名挽回の物語の完結ですからーっ。

もっとも・・・「ローゼンメイデン版」でも

そして わたしの目を塞いだら
誰よりやさしく 名前を呼んで
その時知るでしょう 永遠の意味を

なんていう続きがあって・・・そこそこ意味通じるところが・・・「禁じられた遊び」という言葉に秘められた連鎖の面白いところなのです。

まあ・・・ジェネレーション・ギャップというものは根性で克服しないといけないものだというキッドの信念を申し上げたかったのでございますよ。

調所の悪事の象徴である「偽造貨幣」を形見として託された篤姫・・・埋めちゃうのかよっ・・・とツッコミ入れないで・・・その天真爛漫さに萌えるポイントなのです。

さて・・・今回・・・調所は悪玉を装った善玉として描かれるわけですが・・・そのためにお由羅様(涼風真世)の呪詛調伏についてはきっぱりと「知らない」宣言しているのです。しかし・・・なにしろ・・・広郷は養子とはいえ・・・藤原北家・藤原調所恒親の末裔・・・。巨根伝説の魔人・道鏡と呪術合戦を繰り広げ、勝利した魔の一族でございますからね。簡単には信用できません・・・。呪詛調伏はお手のものだったはず・・・。そうでなければ密貿易の首領として・・・悪党どもを束ねられないでしょうからね・・・。もちろん・・・自殺後も反魂の術によってしばらくは・・・薩摩を影から支配していたはず・・・。くのいちにして魔女のお由羅様が・・・政変の後もなんなく生き延び・・・さらには久光の母として天寿を全うしていることがさもありなん・・・なのである・・・だからぁ・・・そーゆーこと言うからぁ・・・調所の汚名挽回ができないんだろうが・・・。・・・だって面白いんだもーん。

魔人・調所「ふふふ・・・我が身は滅びても鬼道をもって薩摩を守護せり」

魔姫・由羅「ほほほ・・・我が身にこもりし調所様の怨念・・・久光めが見事継ぎましょうぞ・・・。憎き江戸幕府を必ずや消滅させてごらんにいれまする・・・・」

・・・っていう感じ? 平幹と涼風なら・・・簡単に妄想できます。

関連するキッドのブログ『第一回のレビュー

火曜日に見る予定のテレビ『貧乏男子 ポンビーメン』(日本テレビ)・・・『ハチクロ』『あしたの・・・』(フジテレビ)『キューティーハニー』(テレビ東京)・・・も、もう火曜日ですか・・・。

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2008年1月13日 (日)

私は広末涼子・・・時の流れを越えて未来からやってきた・・・泡にまみれてよ~。よし、行くぞっ。

・・・大傑作。ダブル飯島とか・・・ラモスとか・・・世界基準ではないし・・・タイムパラドックスもテイク・イット・イージーな展開だけど・・・面白ければいいじゃないか・・・。

キッドはバブルって知らなかったなあ・・・仕事ばっかりしてたから・・・そうか・・・あんなに仕事があったのは・・・バブルだったからか・・・記憶にあるのは深夜にタクシーが捕まらずに・・・自宅まで歩いて帰り・・・またすぐに仕事に出かけたことくらいだったな・・・。

まあ・・・危険な若い阿部寛とマッドサイエンティストの薬師丸ひろ子は抜群の存在感だったよ。

そうなんだよなあ・・・18歳の時の薬師丸こそが・・・「ハチクロ」のはぐみにぴったり・・・だから・・・丸顔=童顔の方程式にのっとり・・・宮崎あおいと志田未来の中間に誰かいませんかーっ。

っていうか・・・土曜日はもうダメ~。

で、『機動戦士ガンダム00・第14話・決意の朝』(TBSテレビ・080112PM6~)脚本・黒田洋介を見た。核廃棄物の投棄場で大規模軍事演習・・・。なんだか・・・発狂したような計画だが・・・アニメだからな・・・。おそらく・・・原爆でダムを作ろうとした旧・ソ連の頭のネジが緩んだ発想にシンパシーを感じる計画立案者がいるのかもしれない。そして・・・世界三大勢力が一同に会する・・・この物量作戦の罠にまんまとはまる気満々のSB・・・なんだか・・・無理矢理な展開にがっかりとすると同時に・・・来週は絶対・・・見逃せないと考えるキッドは多重人格なので仕方ないのだな・・・以上。

関連するキッドのブログ『第13話のレビュー

で、『1ポンドの福音・第一話』(日本テレビ080112PM9~)原作・高橋留美子、脚本・福田雄一、演出・佐藤東弥を見た。原作をアレンジして・・・より面白ければ成功だが・・・微妙な時は失敗である。もちろん・・・今回は後者・・・。食欲と性欲に支配された煩悩の塊である畑中(亀梨和也)と気分はシスターで・・・しかし・・・深層心理はまるっきり乙女のアンジェラ(黒木メイサ)・・・この組合せでラブコメなのである。

やはり・・・アイドルにこの役はきついのだな。たとえば・・・子供たちにすすめられて・・・やむを得ずごちそうを食べてしまう・・・畑中なんて・・・全然違うのである。なにしろ・・・そんな畑中なら「減量中だから」・・・と断れるのである。

あそこはただ・・・目の前のごちそうに心を奪われた・・・という描写にしなければならない・・・モノローグで「うわぁぁぁぁぁ、唐揚げけけけけけ」とか「うひょひょひょひょひょ、肉団子ぉぉぉぉぉぉぉぉ」というように畑中の餓鬼っぷりを示さなければならない。

そして・・・シスターに対してはケダモノのように性欲全開で迫らなければならない。

さらに・・・リングでは食べたものを嘔吐しなければならない。

それが無理なら畑中なんて演じられるかぁぁぁぁぁぁ。

・・・まあ・・・そうは言いつつ・・・「あしたのジョー」の・・・しかも力石徹の減量物語のパロディーに過ぎないこの物語に・・・そんなに目くじらたてる気はないのだ。

会長を小林聡美にした時点で・・・もう・・・おふざけドラマなのである。「がんばれ元気」とか「はじめの一歩」とか・・・心に残るボクシングコミックとはまったく別の軽いコメディーとして楽しめば・・・江口のりことかもたいまさことか高橋一生とか波岡一喜とか岡田義徳とかベンガルとかを・・・それなりに楽しめばいいと思う・・・。

あ~あ、またやっちゃったよ・・・とため息をつきながら・・・。とにかく・・・高橋留美子の基本は「うる星やつら」・・・この物語もあたるとラムを畑中とシスターに置換しただけ・・・そこんところ・・・踏み外さなければ・・・いいのに・・・特に亀梨和也の畑中はキッとなる表情は絶対に出さないようにしないとな・・・この主人公はバカで食いしん坊で色餓鬼だけど・・・お人好し・・・が取り得なのだ・・・戦闘意欲の皆無のハードパンチャー・・・このありえなさが魅力なんですから。しかし・・・黒木メイサのアンジェラは意外にいい・・・。とりあえず・・・原作をどれだけ忘れられるかが・・・視聴ポイントなのだな・・・。そうすれば・・・そこそこ面白いのである。

関連するキッドのブログ『たったひとつの恋

Hcinhawaii0302_2 ごっこガーデン。特設後楽園ホール廊下セット。お気楽高橋留美子好きなんだけど・・・もう少し今風な設定にすればいいのに・・・。ボクシングのルールは投げ技は禁止・・・っていうか・・・ボクシングと関係ないこと考えてるのね・・・エリいいのでスー。亀ちゃんが・・・打たれて・・・傷だらけになって・・・血まみれで・・・歯をくいしばって・・・はうぅぅぅーんでスー

で、『土曜プレミアム・バブルへGO!! タイムマシンはドラム式(2006年)』(フジテレビ080112PM9~)原作・ホイチョイ・プロダクションズ、脚本・君塚良一、監督・馬場康夫を見た。こちらは原作は8ページのコミックであり・・・ともかく・・・永遠のバブルを夢見る人々の妄想なので・・・まったくよどみない展開でレインボーブリッジは三本になり、フジテレビも一号、二号、三号そろい踏みなのである。

少なくとも・・・おこたでぬくぬくしながら・・・ぼんやり見ていると楽しい展開の数々に身も心も癒されるのである。オチはすっぱ抜きだが・・・携帯動画の失敗の後のカリオストロの城の不二子オチなのでひねりが入っていたり・・・つまりソツがないのである。

もちろん・・・歴史が改変された未来では・・・田中真理子(薬師丸)も田中真弓(広末)も未来に行かない・・・だから・・・帰ってこない・・・はずだ・・・というツッコミは意味がない。

彼女たちは阿部総理・・・いや下川路総理によって送り出される・・・そして・・・まったく別の過去に戻り・・・まったく別の未来にたどりつくのである。下川路の根底にある無責任さを甘く見てはいけないのだ・・・。たとえ・・・父性に目覚めて・・・娘と近親相姦はしない理性があっても・・・約束しても守るとは言わない男なのである。

それにしても・・・女性陣の若返り・・・には恐ろしいものがあるな・・・吹石一恵、飯島愛、飯島直子、八木亜希子・・・みんな17年の歳月を軽くシカトである。ただ・・・森口博子だけは・・・いえ・・・なんでもありません。とにかく・・・日本の経済破綻まであと一年か・・・。

関連するキッドのブログ『木更津キャッツアイ

で、『SP・第9話・EPⅣ-1』(フジテレビ080112PM1120~)脚本・金城一紀、監督・本広克行を見た。・・・どうやら・・・最終章に入った模様。「バブル」の阿部総理も相当に怪しいが・・・麻田総理(山本圭)も相当に怪しいのである。一体・・・井上(岡田准一)の両親殺害の背景に何があったのか・・・謎のまま・・・井上はついに麻田の警護を担当することになる。

警護課の理事官・西島(飯田基祐)はテロリストたちに情報を流し・・・コントロールしているらしい・・・。現実の脅威をつきつけて予算を獲得するつもりなのか・・・。それとも・・・別の大物の飼い犬なのか・・・。謎は膨らむばかり・・・。

同僚の山本(松尾諭)は呪術師だったし・・・。

公安第一課の田中一郎(おそらく仮名・野間口徹)は歯車のひとつとしては情報の分析力・洞察力は井上に準ずるらしい・・・。釈放された殺人犯・山西(平田満)の危険性をシンクロ(天知通)するのだった。しかし・・・目的を秘めたまま・・・山西は失踪する。

そして・・・惨劇の現場で井上の前に出現する山西・・・実は井上もまた・・・麻田暗殺の機会を狙う・・・テロリストと化する可能性を匂わす展開である。

そして・・・狙撃者(古山憲太郎)の登場である・・・。予告編は井上の妄想が混入されているので何が起こるか・・・まったくわからない・・・予告見せすぎ・・・という意見を粉砕する掟破りの手法が確立されてしまったのである・・・。ああ、もう・・・つづく・・・だよ・・・最終回が終ってからまとめ見したかったよ・・・。

関連するキッドのブログ『Episode φ

で、『栞と紙魚子の怪奇事件簿・第二回』(日本テレビ080113AM0105~)原作・諸星大二郎、脚本・渡辺雄介、演出・井口昇を見た。前回の「ジャックとエミリー」と同様に今回は「自殺館」の原作の忠実な再現。そして栞(南沢奈央)はセリフをかみかみかみかみまくり・・・である。

「自殺のススメ」の著者にして「自殺館」の主人(田山涼成)に自殺志望者のユーコ(矢部裕貴子)がゲスト・・・。そして、段夫人(高橋恵子)ついに登場。原作通りの「大顔」である・・・やるのか・・・すごいな・・・。

どこまでが現実でどこまでが幻想なのか・・・まったく分からない世界・・・しかし・・・キッドはトイレでカレーは食べたくないのだった。っていうか・・・カレー粉と塩を間違えて見た目カレーを料理できるのは天才的だと思う。

関連するキッドのブログ『第一回のレビュー

『ちりとてちん・15-6・第85回』もう・・・へとへとなわけだが・・・男のロマンと家計の鬩ぎあい・・・まあ・・・芸術家は・・・できれば・・・資産家に生れるか・・・資産家の娘と結婚できるといいんだよな・・・石川啄木の時代から・・・しかし・・・母と娘はついに・・・似た者母娘の正体を見せるのだった。母も家出・・・娘も家出である。「亭主より稼いで何が悪いん?」という若狭を「悪くないさ~」と慰めるヒモ叔父・・・。草々を「分からないことが分かったんだ」と叱る草若師匠。しかし・・・母と違い・・・家出も長続きできない若狭・・・ついにオムライスを完成・・・その頃・・・草々は若狭・父と男のロマンの絆を確かめあうのだった・・・。→15-5

月曜日に見る予定のテレビ『薔薇のない花屋』(フジテレビ)

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2008年1月12日 (土)

もちろんこのチョコレートは奇妙な味がするのです。(深田恭子)

・・・タイトル混線してるだろう。まあ・・・「チャーリーとチョコレート工場」の原作者・ロアルド・ダールの小説は奇妙な味と評されるし・・・「未来講師めぐる」が満腹するほどチョコを食べて未来を覗く場合もあるかもしれんが。

そうなると「エジソンの母」が残るか・・・。今回は1+1=2についての小学生の考察。能力というものは微妙なものだからな・・・。たとえば腕力・・・。強ければいいとは限らない。繊細さが要求される場合もある。子供の頭を撫でようとしていつも失神するほどぶん殴るようでは困るからな。だから強力プラス制御力イコール優れた腕力という数式も成り立つ。しかし・・・この場合は1+2=3にニュアンスとしては近い。

キッドはアイディアのプラスフルファとは1+2=3のニュアンスと1+1=1のニュアンスの混合だと思う。

つまり・・・竹とんぼプラスヘリコプターイコール竹コプター・・・のような。しかし、これは竹とんぼマイナスとんぼプラスヘリコプターマイナスヘリイコール竹コプターの略式である。つまり・・・竹プラスコプターイコール竹コプターに要約できるのである。そうすると・・・コプターってなんだよっというツッコミが生じるのだな。

人間は何かを理解しているようで本当はそのように錯覚しているだけだ・・・という疑念は常に忘れないようにしたいものだが・・・疑ってばかりいると前進できないのだな。

だから・・・たまには@@@@@@@@@@@・・・って打ってみるといいかもしれない。前進か・・・たとえ、地獄へと続く道でも前進するべきなのかもしれない・・・っていうか・・・じっとしていられないだけかもしれませんが。

で、『金曜ロードショー・チャーリーとチョコレート工場(2005年)』(日本テレビ080111PM0933~)原作・ロアルド・ダール、脚本・ジョン・オーガスト、音楽・ダニー・エルフマン、監督・ティム・バートンを見た。まあ・・・TBSテレビのドラマ殺戮砲は健在なのであるが・・・今回はテレ朝まで射程に抑える陰湿さである。まあ・・・ティム・バートンの基本である意地の悪い優しさ・・・で言うと・・・意外に効果なかったりして・・・。

ちなみに日曜日はテレ朝が「エイリアンVSプレデター」砲を日曜劇場に向けて発砲する気満々である。しかし・・・要するにそれを上回るソフトを作ればいい・・・それだけの話だ。さて・・・どうなりますやら・・・イッヒッヒッ。

さて・・・ウィリー・ウオンカ(ジョニー・デップ)である。悪意に満ちた眼差しは中盤に登場する「2001年宇宙の旅」へのこってりとしたパロディーの如く・・・「時計仕掛けのオレンジ」へのオマージュなのだろう。スタンリー・キューブリックが好きだったのだな。

彼は父への複雑な思いを抱えている。ファーザー・コンプレックスだが・・・これを父への劣等感と誤訳すると・・・意味不明になるので注意したい。コンプレックスはあくまで心理的な複合体の意味である。父を愛しているけれども父の支配から逃れたい・・・そういう感情のうねりが・・・ウィリーの奇行の根底にあるのだ。

貧乏だけれど家族を愛しネコババをするけれども家族を見捨てないチャーリーを除く四人の子供たちは・・・貪欲だったり、功名心が強かったり、排他的だったり、抑制を欠いたりするなかなかに先の楽しみな子供たちなのだが・・・チョコまみれのデブ、リスに集団暴行されゴミ箱行き、ブルーベリー色に着色され風船化そして軟体化、縮小化されて平面化と・・・もう虐待というのもおぞましい爆笑のいじめに遭遇する。人間・・・謙虚でないといつこういう目に逢うがわかったものではないのである。キッドの辞書には低姿勢という言葉がなかったので実感しています。

まあ・・・とにかく・・・あとはウンパルンパという小人たちの嘲笑の歌と踊り・・・そして高機動ガラスのエレベーター・・・そして父と子の和解・・・がすべての映画であるが・・・とにかく一家に必需品のソフトと言える。親への愛や・・・子育ての基本方針に迷ったら必見のソフトですからな・・・イッヒッヒッ。

まあ・・・両親の両親と両親とチャーリーの七人家族・・・これだけでも・・・高齢化社会の恐怖はヒシヒシと伝わってまいりますが・・・。

関連するキッドのブログ『バットマン・リターンズ

で、『エジソンの母・第一話』(TBSテレビ・080111PM10~)原案・山口雅俊、脚本・大森美香、演出・武藤淳を見た。フジテレビの「山おんな壁おんな」から伊東美咲・谷原章介ペア、「ココリコミラクルタイプ」から松下由樹・坂井真紀コンビが合体している・・・ま・・・たまたまだと思いますが・・・売れ残り商品の抱き合わせ商法みたいな・・・感じ?

今回の問題は二進法の「10」の発音である。見た目重視だと「じゅう」だが意味的には「に」だし・・・一般的には「イチゼロ」である。ま、2=10という記述も可能だし・・・そういう基礎の基礎の説明の難しさというのは・・・そこそこ面白いポイント。ま、キッドなんかいまだに「どうして人殺しはいけないのーっ」と声を大にして言ったり、四民平等なのに天・・・自主規制の石が家族から投げられました。・・・自粛します。

ま・・・平等な教育というものの困難さをテーマにどこまでひっぱっていくのか・・・ちょっと楽しみなドラマです。しかし・・・まあ・・・人体模型をひっくり返して壊すようなガキはぶん殴ってやればいい・・・とキッドは思いますがね。

学習障害者と・・・常人を越えた天才能力者は似て非なるものと考えます。まあ常人を1と考えると、学習障害者は「一」・・・天才能力者は100ぐらいな感じ?・・・能力が生かされるかどうかは・・・必要性とか・・・まあ・・・運の問題でしょうからね。

たとえば・・・地球壊滅のメテオ接近中の場合・・・地球人を脱出させる宇宙船を開発できる天才化石燃料ロケット工学者はものすごく・・・ちやほやされるでしょうが・・・温暖化が問題の場合・・・石を投げられる可能性もありますし。

そして・・・いわゆる一般人にとって・・・天才や異常者は・・・できるだけ遠くにいてもらいたい存在なのです。特に・・・一人のために全員が我慢するのか・・・全員のために一人が我慢するのか・・・というような場合・・・斉藤さんが多数決で負けるのは火を見るよりも明らか・・・。え・・・そんなことはない・・・バリアフリーだ・・・明日は我が身だ・・・って・・・イッヒッヒッ・・・皆さん・・・お優しゅうございますな・・・。

まあ・・・凡人が天才を尊敬し・・・天才が凡人を慈しむ・・・そういう世界をお望みならそれはそれで素晴らしいと思うのですが・・・本当ですか?

関連するキッドのブログ『山おんな壁おんな

で、『未来講師めぐる・第一話』(テレビ朝日080111PM1115~)脚本・宮藤官九郎、演出・唐木希浩を見た。山おんなにして富豪刑事そして1/8人間でSOSな深田恭子の久しぶりの主演ドラマ・・・やはり・・・主役じゃないと淋しいものな。

今回・・・父(船越英一郎)が富豪の塾講師役である。しかも千里眼の超能力者なのだ・・・。この能力は母方の遺伝で・・・吉田めぐる(深田)の母方の祖父なのに吉田(父は婿なのか)のじいさん・・・いや地井(武男)さんも同じ能力者。

満腹となると人間の二十年後の姿が見えるという・・・かなり異常な超能力である。・・・異常じゃない超能力ってどんなだよっ・・・。

クドカン脚本の魅力はたとえば「SFは少しだけ不思議の略だって藤子AだかBだかが言ってた」(地井)などにもある。藤子はA(安孫子)とF(藤本)だから・・・。

それでも・・・遊びは控え目で結婚幸福私情主義にのっとったシリアスなストーリー展開を優先しているようだ。オチは弱い気がするが・・・「結婚は幸せの基本ナンダヨッ・・・ケッ」というクドカンの・・・結婚しない(できない)人々への見下し目線を想像するとかなりハードなオチなのである。

「大親切アカデミー(仮)→大本気アカデミー(予定)」の塾長・武田真治、淫行で元教師になった正名僕蔵、江口ひでおなので渾名がエロビデオの星野源・・・同僚たちも楽しい感じ。

恋人ユーキ(勝地涼→20年後・田口浩正)に対して「いやだ、いやだ、いやだ」の深田恭子にはついでに「いや~ん」と言ってもらいたかった・・・極私的希望です。

とにかく・・・満腹になっためぐるの目に映るのは医者の跡取り息子なのにレイ・チャールズに入りたい(グルーブ名ではありません・念のため)シンガー志望だけどペンキ屋(金子賢)になってしまう中学生とか・・・力士の中学生とか・・・幽霊の中学生なのである。

ま・・・今回は仕掛けの紹介・・・なので・・・次回から・・・どんなおバカな展開になるのか・・・もう楽しみで楽しみで仕方ありません。

関連するキッドのブログ『下妻物語

               『富豪刑事デラックス

               『彼女が死んじゃった。』

               『ゼブラーマン

               『吾輩は主婦である

『ちりとてちん・15-5・第84回』桂文珍登場である。そして・・・どんどんケツの穴の小さい男になっていく・・・草々・・・。しかし・・・若狭の父はさらにケツの穴が小さいのである。もう・・・お尻が小さいのはキューティーハニーだけですからーっ。現在のハニーはやや大きめですけれどもーっ。いいえ・・・ケツの穴の話ではありませんでしたーっ。→15-4

日曜日に見る予定のテレビ『篤姫』(NHK総合)・・・それにしても「ウルルン」で「エイリアンVSプレデター」を回避しようとした「日曜劇場」・・・しかし、日曜洋画劇場は「グリード」にさしかえてきた・・・熾烈だな・・・TBSとテレ朝の攻防・・・。

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2008年1月11日 (金)

黒いバレリーナはヴィリを踊る・・・。(米倉涼子)

天使のヨネクラくんから・・・何年たったのだろう。

分岐点となった「整形美人」(2002)あたり・・・?

すっかり・・・黒い女になった米倉涼子はもはやドス黒いレベルに・・・。

まあ・・・美人だけどごっつい感じがするので・・・「武蔵」なんて歴代もっとも骨太なお通だったもんな・・・。

つい・・・黒くしたがるのかもしれないし・・・惚れすぎて女星野になってしまったのかもしれない・・・。

「奥様は魔女」(明らかな企画ミス・・・このあたりからTBSはおかしくなってた)の後・・・「黒革の手帳」がそこそこ当って・・・この路線になってしまったのだな。どうせなら・・・『極道の妻たち』やればいいのに・・・できないか。

「不信のとき」「わるいやつら」「肩ごしの恋人」とよろめき~ドス黒~よろめきと迷走するヨネクラくん・・・。そして・・・ついに黒い天使のモチーフにたどり着いたのだな。

ちなみに「テレプシコーラ」の後の山岸凉子のバレエ・コミックが「ヴィリ」である。

ヴィリとはバレエに登場する失恋傷心の亡霊だ・・・。

で、『交渉人~THE NEGOTIATOR~・第一話』(テレビ朝日・080110PM9~)脚本・寺田敏雄、演出・松田秀知を見た。刑事ドラマで「わるいやつら」の脚本家である。どちらかといえば手堅い作者であるので・・・やや・・・定型で辛いところもあるが・・・センスの悪いおしゃれ気分を投げつけるジョシデカよりも見やすいのである。

ヨネクラくんは体当たり演技で行くらしい・・・予告編では下着姿を披露している。

まあ・・・私の鍛えられたボディーを見ろ的要素が強いのでエロスはありません。

ともかく・・・ムードは黒い天使である。・・・といっても地獄の裁判長に悪人の魂を引き渡す黒智天使ではない。石井隆の描くヒロイン「名美」の別名としての黒い天使である。

それは・・・汚辱と清純の狭間に漂う乙女の精霊なのだ・・・。

おそらく・・・本能的なつかみであって・・・理性によるものではないと思うが・・・ヨネクラくんには相応しいポジションなのである・・・時々・・・ぶれてしまうのが残念なのだが・・・ほぼ・・・黒い天使は舞い降りている。

実はこの感想は非常に個人的なものであるだろう。しかし・・・「天使のはらわた」を・・・できればコミックで・・・鑑賞したことがある人の何割かには伝わると思う。

そして・・・この黒い天使は・・・警視庁捜査一課特殊犯捜査係(SIT・・・実在します)に舞い降りたのである。

実は特殊犯捜査係は重装備の突入部隊である。しかし・・・立てこもり事件や誘拐事件の強行突入の前に犯人の説得・・・交渉・・・を要求される場面があり・・・その点に特化した技術の向上が要求され・・・交渉人という存在がクローズアップされるのだ。

犯罪は特殊な行為だ。その行為の中でもスペシャルな特殊犯・・・それに対応するSITの中でもさらに特殊なネゴシエーター・・・。異端の黒い天使が出現する特異点なのである。

さて・・・いきなり「羊たちの沈黙」へのオマージュである。レクターは特殊犯の帝王なので仕方ないな・・・。死刑囚・真理谷(城田優)に面会に訪れる刑事・宇佐木玲子(米倉涼子)・・・真理谷が猟奇的な殺人犯であることは明白だが・・・その犯行内容や宇佐木との関連は謎である・・・「愛している・・・なぜなら・・・君は死にたいと思う人の気持ちがわかる人間だから・・・」「あなたを死なせない・・・あなたが自分の罪を認め悔いるまでは・・・」二人の愛の叫びとささやきは意味深げに挿入される・・・。本当に意味深いといいな。

玲子の友人(安めぐみ)が一般人代表として配置されるのだが・・・宇佐木を利用してナンパしようとしているのに・・・獲物にバカと言ったりして・・・脚本が破綻しているのが気になる。これと・・・どうしても浮いてしまう陣内孝則の演技も気になる。それほどに黒い天使の周囲にはもう少し配慮が必要なのになあ・・・。陣内はもう少し演技の幅を拡げないとどこにいっても作品のイメージを破壊する存在になってしまうよなあ・・・。なぜか・・・いるだけで絵空事感覚を高めてしまうキャラなんだよな・・・夜にサングラスかける刑事なんていないだろう・・・視力を低下させてどうするの?

その他はますまずの陣容である。

自殺願望のあるたてこもり犯人。犯人の逮捕と人質の救出を両立を追求する交渉人。

ちなみに日本人は瀬戸際外交が苦手である。交渉とは根回しだと思っている風土なのだ。しかし・・・相手を屈服させる必要のある戦争の一部である外交は・・・苦手なのである。交渉人のレベルの描き方にも問題があるが・・・基本的には折衝術に長けた人々の集団として描かれるべきで・・・今さら・・・職場の性差の問題などに拘泥するのはスマートじゃないんだよなあ・・・洞察力のプロ同士・・・相手をコントロールしようとする戦いに重点を置くべきで人目もはばからず感情むき出しにするという筋書きはちょっと甘い。

しかも・・・その場面からコピーキャットの出現につなげる展開であり・・・キッドはいただけないと思います。

そういう・・・脚本の甘さ・・・キャスティングの不備・・・演出の力不足をさしひいても・・・今回のヨネクラくんは魅力爆発なのである。・・・男の刑事からかりたスラックスでお尻パンパンになっているのはご愛嬌だが・・・笹野高史のセクハラも・・・篤姫を妊娠させないようにだけは配慮してもらいた甘利刑事(高岡蒼甫)も・・・キノコ(鈴木浩介)も・・・管理官じゃないのか筧利夫も・・・黒い天使の脇役としていい味を出しているとも言える。

そして・・・つかのまの休息・・・天使は夜の公園で幼いバレリーナたちとバレエするのだった。

二時間ドラマ的時間配分の・・・やや・・・唐突なつづく展開だが・・・林丹丹の怪しい妹とともに・・・またまた楽しみなドラマ登場である。視聴率16.7%だし・・・。も・・・木曜日は「鹿男あおによし」もあるんですけど・・・。もう・・・およしになって・・・。

関連するキッドのブログ『不信のとき~ウーマンズ・ウォーズ

『ちりとてちん・15-4・第83回』森脇健児(森脇健児)登場である。そう来たか・・・。しかし、天狗プロには所属していないらしい・・・。ついに・・・驚くべき金額のギャラをもらったらしい若狭・・・それは宮崎あおいの家計のような状態なのか・・・キッドは昔かたぎでないので・・・実にうらやましいだけなのだが・・・草々・・・くさってしまうのか・・・そんなケツのアナの小さい草々はイヤなんですけどーっ。で・・・いくらだったの?→15-3

土曜日に見る予定のテレビ『バブルへGO!!』(フジテレビ)『ガンダムOO』(TBSテレビ)『1ポンドの福音』(日本テレビ)『感染爆発バンデミック・フルー』(NHK総合)『SP』(フジテレビ)『栞と紙魚子の怪奇事件簿』(日本テレビ)・・・もう・・・だめ・・・。

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2008年1月10日 (木)

クレームをつけるなと言われたらつけますとも。(観月ありさ)

昨年は「格差社会」の年であったわけだが・・・人類100万年の歴史で格差のなかった年などないわけだからふつうの年だったと言える。

この国にはかって「中流幻想」というものがあった。そして「普通の生活」とか「普通の家族」とか「普通の人間」とか・・・妄想としか思えない数々のカテゴリーがあったのである。

しかし・・・もはや・・・格差は歴然としてある。それは「のだめカンタービレ」と「歌姫」の視聴率のように歴然としてあるのである。・・・おいおい・・・。

仮に「格差」が不幸の源であったとしよう。もちろん・・・それは幸福の源でもある・・・いや・・・幸不幸と格差は無関係だという考え方もある。その場合の思考はどうなっているのか。①格差なんて存在しない ②比較なんてしない ③忘却する・・・・このようなものであろう。

しかし・・・人は・・・すぐくらべちゃうし、欲しがるし、そしてねたむのである。

やがて社会は混沌とするだろう・・・そして人々は安心する・・・みんなバラバラでみんな不幸だからだ。

で、『斉藤さん・第一話』(日本テレビ・080109PM10~)原作・小田ゆうあ、脚本・土田英生、久保田充を見た。堪え性のない性格の園ママがヒロインの・・・地域社会劇・・・といえば「暴れん坊ママ」を連想するわけだが・・・「暴ママ」がコメディなら「斉藤」はかなりシリアスである。それは無法化しつつある社会に対しての警句を含んでいる。

「ゴミを分別しない」とか「自転車の並列走行」とか「歩行喫煙」とか・・・社会に迷惑をかける行為を注意する人「斉藤さん」・・・この人がルールを無視する悪党に正義のパンチをぶちかますなら・・・コメディーなのだが・・・つきとばされて・・・おでこから流血するのでシリアスだ・・・。もちろん・・・キッドの関係者にこういう人がいたらかなりハラハラすると思う。

それは・・・正攻法だからだ。

怨み屋のようにこっそりとやるべき行動を堂々とする・・・これはかなり・・・幸運がないとできない行為である。

世の中は恐ろしいものだ。猟銃をもって人質をとりたてこもった犯人を射殺した警官が「殺人者」として冷たい目で見られる・・・なんていうええーっなことが日常茶飯事で起るのである。

つまり・・・教育の中で「正義」が主張されず・・・社会的合意の中に「絶対」というものがないのである。

すべては「自己責任」に帰結する。そうなると・・・格差社会では「悪」から身を守るのも経済力か・・・自己鍛錬に頼るしかない。

しかし・・・巨額の費用で警備会社と契約しても・・・その会社に「悪」が混入しない保障はないし、会社ぐるみで「悪」である可能性さえ否定できない。

こうなると・・・もう・・・生きた心地のしない社会なのだが・・・そういう社会が性に合う人もいるだろうし・・・問題はさらに複雑になっていく。

しかし・・・性格的に・・・堪え性のない「斉藤さん」の場合・・・そういうわずらわしい想定は無意味なのである。なにしろ「言いたいことを言わない」という我慢ができないからだ。

神の火をプロメテウスが盗んだとき・・・神はパンドラを作った。パンドラは美と喜びと癒しを備えた美少女である。しかし・・・その手には危険な箱が握られていた。その中には闇と苦痛と細菌兵器が封入されていたのである。「開けるな危険」と書かれた箱を開けないではいられない人間というものは存在する。斉藤さんはその子孫だ・・・「箱の中身はなんじゃろな」と踊りながら・・・斉藤さんは箱を開けてしまうのだな。

さて・・・一回目はほぼ転居してきた真野若葉(ミムラ)一家で展開していく・・・。専業主婦なので・・・格差社会的には微妙なポジションだ・・・。きっと親は資産家なのかもしれない。

彼女は被害妄想患者であり、人格障害の一歩手前である。彼女にとって社会は女友達のたくさんいる自分にうっとりするためにある。そのために・・・障害になる実子を消去したくなるほどの病状だ。夫はラクダ(佐々木蔵之介)なのだが・・・彼は彼女のクレイジーな人格には手を焼いているし・・・腫れ物に触る感じで付き合っている。もう・・・自分はそういう星の下に生れたという諦念に支配されているのである・・・おいおい。

そういう「あぶない人」にも斉藤さんは容赦しないのだ。「母親なんだから自分より子供を優先しなさい」なのである。

これに対し若葉は呆然とする。「そんなそんなことってありえない私がいるからこの子が生れて私がいないとこの子はいないの私が幸せでなければこの子がいる意味ないししししし私私私の名前は天才クッキーママ」なのである。

しかし・・・斉藤さんは若葉の耳の穴から手をつっこんで壊れた脳みそを引きずりだして・・・ネジを巻くのである。

いつしか・・・若葉の中には斉藤さんへの依存心がムクムクと頭をもたげてくる。

一方・・・徳川泰平の夢をむさぼる園ママ大奥化計画のリーダー三上りつ子(高島礼子)は斉藤さんの堪え性のなさに苛立ちをつのらせる。「もしも斉藤さんが覚醒剤中毒の包丁男に注意をして自分の子供がとばっちりを受けて刺されたらどうしよう」と不安でいっぱいなのである。もちろん・・・我慢強いりつ子はなんとか・・・根回しで斉藤さんの国外退去命令を獲得しようと運動する。斉藤さんにバカと言われても耐えるのである。極道の妻だからである。

ついに「言いたいことを封殺された斉藤さん」は国外追放中のパパに電話するのだった。もちろん・・・こんな親に育てられているので子供は辛抱強くなっているのである。

・・・このレビューに対するクレームは一切受け付けません。

ちなみにこばと幼稚園の園長(古田新太)は言語障害で認知症で発達障害者らしい。差別的だと思われても・・・キッドはこんな園長のいる幼稚園にわが子を通わせる親は問題外だと思います。

関連するキッドのブログ『私を旅館に連れてって

久しぶりに観月の当り役になりそうな予感・・・初回視聴率は15.3%(これは私旅館の平均視聴率と奇跡のシンクロである)だが・・・今後どうなるのか・・・まったく予想がつかない・・・。この挑戦的態度でフタケタ維持なら立派なのだが。

『ちりとてちん・15-3・第82回』天狗トリオ(安田大サーカス)・・・この調子で・・・次々と一発・・・一世を風靡した芸人が若狭レポートに登場したら・・・もはや朝ドラマではない・・・と断言してもいい。若狭・・・素っ頓狂という言葉を君に捧げたい。オ、オムライスはどうなりましたか・・・?→15-2

金曜日に見る予定のテレビ「チャーリーとチョコレート工場」(日本テレビ)「エジソンの母」(TBSテレビ)「未来講師めぐる」(テレビ朝日)・・・うーん、ティム・バートン&ジョニー・デップVS壁おんな山おんな連合軍・・・火花散るな・・・。

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2008年1月 9日 (水)

瑠璃の島・・・じゃなくてハチクロかよっ。(成海璃子)VS瑠璃の島じゃなくてなんじゃこりゃ・・・。(小日向文世)VSあけましてハニーフラッシュ・・・。(原幹恵)

どうして・・・そんなに無理をするのかな・・・。

15歳の中学生に大学生を演じさせる意味がわからない・・・。もちろん・・・中学生みたいに見える大学生の役だから・・・としても・・・ものすごく間違っている。「1リットルの涙・特別編」で役の延長線上で看護士になっていたのとワケが違うし・・・。

いや・・・もちろん・・・成海璃子は素晴らしい素材だから・・・そこから企画を立案してもいい・・・とは思うけど・・・。

結局、「トリック劇場版」の成海璃子が・・・あまりにも美少女すぎて・・・みんな・・・目が眩んでいるとしか思えないな・・・。

だけど・・・始めてしまったものはしょうがないしな・・・。結局・・・突き抜けた15歳は・・・同世代では共演者を得られず・・・大人に混じって仕事をするしかない・・・ということなのか・・・。だったら「天才・女子中学生・成海璃子」というオリジナルドラマにすればいいのに・・・どんなドラマなんだよ・・・。

で、『ハチミツとクローバー・第一話』(フジテレビ080108PM9~)原作・羽海野チカ、脚本・金子茂樹、演出・谷村政樹を見た。「ハチミツ」(スピッツ)と「クローバー」(スガシカオ)という・・・まあ・・・古い意味で少女趣味なタイトルのベタベタな少女マンガが原作だけに・・・どうアレンジしようが・・・「違うっ」と言われる宿命を背負ったドラマである。

だから・・・まあ・・・ひらきなおって・・・適当にやってる感じが・・・視聴率12.9%に。

まず・・・アニメ版のレビューで・・・キッドは映画版が蒼井優だったので・・・ドラマ版は志田未来(小学生高学年)、美山加恋(小学生低学年)が演じねばっ・・・と妄想したのだが・・・本当にやるとは・・・びっくりしました。

関連するキッドのブログ『ハチミツとクローバーⅡ』

さて・・・「プロポーズ大作戦」から松重豊がついに陶芸の教師として登場。「ちりとてちん」のヒロインの父を演じているのだが・・・近所の店の主人(木村祐一)もローマイヤ先輩で登場する。相変わらず・・・「食」がらみであり・・・まあ・・・うんざりしている人は多いと思う。イカとかタコとかがイーカとかターコになってもセレブな感じはこれっぽっちもしませんし。

そして「イケ☆パラ」で変態な片思いの男の子を演じた生田斗真がそのままのキャラで鬱の失恋大学生竹本を演じる・・・。ま・・・イケパラではこのキャラが好きだった方も多いのでそれはそれで笑うのだが・・・笑うところなのか?

映画版では関めぐみ(キッドのブログでは何故か検索数ナンバーワン女優)が演じた・・・ふりむいてもらえない普通の女子大生・山田を原田夏希が・・・。「わかば」(2004)から多くのドラマで地味にゲストをこなしてここなので・・・かなり地味になっていていい感じだ・・・父・泉谷しげるといい父と娘になる感じはある・・・。第一印象は最悪だったが・・・。

ムダに二枚目の村上淳と柏原崇も配置され・・・すでに青春の終った人々(気がついていない場合を含む)にもサービスする気満々だ。

柏原→原田→向井理→瀬戸朝香→死体

という失恋の連鎖なのだが・・・微妙だよな・・・とにかく・・・原作が片思いに執着する変態ものだけに・・・一歩間違えると気持ち悪いことになると思う。

とにかく生田と成宮寛隆は心情的ロリコン(あるいは幼女趣味の置換)で花本はぐみ(成海)狙いなので・・・このキャスティングだと・・・そのものズバリである。

でも・・・やはり気になる・・・成海は大人びた少女なのである。少女のような女子大生とは・・・違うと思うのは・・・キッドだけなのでしょうか・・・。まあ・・・実際は15歳の成海はあどけない微笑みを浮かべるのですが・・・なんだか・・・複雑な違和感が・・・つきまとうのです。

まあ・・・いいか・・・成海璃子の成長アルバムだと思ってみれば・・・。

関連するキッドのブログ『トリック劇場版

               『受験の神様

               『演歌の女王

               『瑠璃の島スペシャル

               『1リットルの涙・特別編

・・・う・・・成海璃子関連のレビューの多さにたじろぐ・・・。

で、『あしたの、喜多善男・第一話』(フジテレビ・080108PM1010~)原案・島田雅彦、脚本・飯田譲治、演出・下山天を見た。ま・・・「らせん」っていうか・・・「アナザヘヴン」っていうか、「NIGHT HEAD」っていうか・・・「沙粧妙子」っていうか・・・「ギフト」っていうか・・・「ドラゴンヘッド」っていうか・・・の飯田譲治である。

関連するキッドのブログ『ドラゴンヘッド

ま・・・釣られるわな・・・。で・・・主演が小日向文世である。だったら佐藤二朗も主演するのか・・・。マギーでもOKなのか・・・というレベルの冒険ではないのか・・・。

この世が自分に冷たいので11日後に死のうと決めた男が主人公だ・・・。

・・・よく・・・企画通したな・・・。関西テレビやぶれかぶれなのか・・・。しかし・・・視聴率12.7%なのである。成海-小日向=*0.2%かよっ。

で・・・なんだかつきまとう怪しい風俗関係の男、松田龍平・・・につきまとう怪しい女、栗山千明・・・あやしい落ち目のアイドル、吉高由里子(映画「蛇にピアス」主演決定)・・・怪しい元・妻、小西真奈美・・・につきまとうあやしい精神分析医、岩松了・・・元・妻を探る怪しい保険調査員、生瀬勝久(あやしい平泉成のものまね)・・・元・妻の怪しい部下、要潤・・・ここまで来たらとにかく怪しい死んだ元・上司、今井雅之・・・その他・・・あやしいキャバクラのお姉ちゃんたち、多数。

・・・・・・・怪しいじゃねえかっ・・・。ロンリー・アゲイン・・・・。・・・それはコニー・フランシス。

こうなると・・・やや・・・平坦な感じのする演出がちょっと残念な感じ。

最初は・・・空中を彷徨う小日向から始まっても良かったかな。

オレは・・・世の中に馴染めない・・・。

だけど・・・この状況にもなじめない・・・。

叫ぶ女たち・・・幻想的に・・・高層マンションのベランダの遠望・・・白くなる指先・・・恐怖に見開かれた目・・・ふりほどけるタオル・・・小日向のお尻・・・大きく開いた口・・・残り11日なのになぜ・・・こんなことに・・・ぐらいのオーソドックスで始めても良かったと思う・・・。

なにしろ・・・最初からしばらく・・・地味に小日向って・・・地味だし・・・来週から裏・・・小栗旬だし・・・でも・・・がんばれ・・・小日向・・・。

・・・ま・・・どんだけ・・・怪しいのか・・・もう・・・ちょっと楽しみです。

で、『キューティーハニー THE LIVE・第14話』(テレビ東京080109AM1~)原作・永井豪、脚本・石橋大助、演出・横山誠を見た。ついに・・・橋の下のバラックのみの回である・・・っていうか、思いっきり回想総集編です。・・・しかし、源さんの仲間(全国15万人のホームレス・ネットワークの幹部)のトンネル(斉藤弘勝・・・骨占いで不吉な未来を暗示)とエンジン(島岡安芸和)をフィーチャーして・・・ゲストにスパイ(螢雪次朗)を迎えて・・・一応、ハニーフラッシュもあって・・・ギリギリのサービス精神を貫くのだった。もう・・・見損なっている方にはいいサービスだったはず・・・しかし・・・こうしてふりかえってみると・・・見せ場多いよなあ・・・凄いなあ・・・。しかし・・・もう予算ないんだな・・・きっと。

関連するキッドのブログ『第13話のレビュー

『ちりとてちん・15-2・第81回』オムライス・・・まだ作れてないのか・・・。柳宝(林家染丸)師匠の演じる「二人ぐせ」から劇中劇で男装する若狭・・・うーん・・・するなあ・・・チャールズ・チャップリンの薫りが・・・。顔立ち的には富田靖子なのか・・・。すると原田知世→富田→貫地谷という系譜もありだな・・・息の長い女優になる資格はやはり抜群なのだな・・・後は天狗にならないことだが・・・大丈夫かあ・・・。うう・・・マネージャー・チョップリン西野か・・・ものすごく微妙なシンクロ・・・。→15-1

木曜日に見る予定のテレビ『交渉人 THE NEGOTIATOR』(テレビ朝日)

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2008年1月 8日 (火)

正義じゃないの。必要悪なの。この殺人は。(木下あゆ美)

・・・なんていうか・・・「のだめ」とは別の意味でストライクなんだよな・・・。

まず、タイトルがキッドの妄想をはねのけるほど・・・そのままで決まる貴重な番組。

今回だって・・・「次のターゲットは社会保険庁歴代長官」とか「美山加恋を・・・オレの嫁にしてやる・・・とおタクが」とか・・・もう候補が乱立するのである。

かってキッドのブログが一番組、一レビューだった時代に

笑顔の裏に般若の面」(木下あゆ美

クズがっ!あたしを誰だと思ってるの?」(木下あゆ美

一瞬で愛は憎しみに替わる」(木下あゆ美

・・・三本もレビューしているのである。好きだーっ。「怨み屋本舗」がっ。

さて、本題に入る前に恒例の年末・年始の視聴率チェック。「ルパン三世DOA」12.8%(漫画アクションな感じがして悪くないが・・・原作者が正しいとは限らない・・・って感じ?)、「吉原炎上」16.3%(観月としてはとったな)、「武士の一分」18.3%(キムタク的にはものたりないかもしれないがやや高級品なのかも・・・)、「相棒SP」16.9%(相棒が20%取るのはいつになるのだっ)、「ごくせん(再)最終回」15.9%(お、恐るべし)、「雪之丞変化」*9.7%(渋さと艶やかさの加減がね・・・)、「のだめ1」18.6%「のだめ2」21.0%(なんだとーっオレ様メインよりのだめメインが上って・・・)、「鹿鳴館」12.2%(三島・・・ごめん)、「天と地と」*9.8%(一年間すごいのやってたからなぁ)、「あんみつ姫」14,6%(井上真央としてはとったな)、「篤姫」20.3%(宮崎あおいとしてはとったな)、「怨み屋本舗SP」*9.7%(小阪由佳としてはとったな)・・・以上。

で、『怨み屋本舗スペシャル』(テレビ東京・080106PM10~)原作・栗原正尚、脚本・川嶋澄乃、音楽・五十嵐由美、演出・仁木啓介を見た。テレ東の深夜ドラマである・・・原作を知っている人をのぞき・・・ほぼ無名のソフトで約10%の視聴率・・・これはね・・・結構凄いと思うのです。・・・とにかく・・・人を殺しておきながら・・・一切・・・番組内でおとがめなしの展開ですから・・・ま・・・一応、盗んでも捕まらないルパンに対する銭形警部のように・・・怨み屋(木下)に対して寄木警部(きたろう)がいて・・・まだ逃げ切ったわけではない・・・という最低限の逃げ道は用意しているわけですが・・・ま・・・明らかに公序良俗に反するドラマですから骨太なのです。

今日は「酒酔い轢き逃げ子供殺し」の犯人に対し・・・かりそめの判決が下り・・・そのあまりの量刑の軽さに被害者遺族が仰天しているわけで・・・怨み屋の出番なのですが・・・残念なことにドラマほどのスマートさはないのだろうと考えます。

まあ・・・多くの人々がクルマを運転し・・・多くの人々が酒を飲む以上・・・ひとにぎりの犠牲者に対して法が指向していく・・・というのはなかなかに難しいということですね。・・・それでいいのかどうか・・・キッドにも分かりません。

もちろん・・・当事者には論外でしょうが・・・予備軍にとってはドラマはひとつの捌け口にはなるでしょう。おそろしい世の中のおそろしいイメージをおそろしく感じることはけして無駄とは言えないでしょうから。

今回・・・怨み屋はスペシャルなだけに・・・いっぱい怨みを晴らします。サービスたっぷりです。まず・・・前座です。上下色違いの不揃いの下着で焼けたパチンコ玉に飲み込まれるのは・・・坂下ミドリ(馬渕英俚可)です。ゴージャスです。もう・・・悪女として今年は活躍してもらいたい。「私を旅館に連れてって」の頃からの役柄の転落ぶりに役者魂を感じます。なにしろ・・・若いツバメ(相葉弘樹)との快楽を追及したばかりに子供(実子)に保険金をかけ・・・パチンコ屋の駐車場で計画的に熱中死させるという鬼畜な人妻役です・・・真相を知った・・・恨み屋が営業目的で知らせた・・・わけですが・・・夫(吹越満)の依頼で800万円で残酷死刑執行。ぎぉあああああああ、あちち・・・。

そしてモンスターファミリー白川一家の登場です。まず白川医院の院長(山田一善)が長男のプリティプリン愛好家タカヒコ(ひきこもり=竹山隆範)が殺害。事件は階段転落の事故死として処理されます。ちなみに院長は実子虐待の変態スパルタ親父でした・・・調子に乗ったタカヒコは長女や次女たち・・・家族を脅迫します。「ボクが殺人犯と知れたらどうなるかな」・・・長女(三浦理恵子)と夫(小林正寛)は医者。次女(小阪)はモデル・・・そんなことになったら・・・社会地位が危うい・・・。しかも・・・長女の娘・美咲(美山)に対し・・・タカヒコの性的欲望が炸裂しそうな気配・・・。もちろん・・・怨み屋の出番です。

さて・・・怨み屋には仲間がいます・・・お互いの名を知らないフリをする情報屋(寺島進)はパートナー格。・・・手下としてホストのシュウ(竹財輝之助)、女子高校生の里奈(葵)、そしておタクにしてプリティプリンのフィギュア職人・十二月田猛臣(前田健)・・・そして・・・その他・・・警察には必ず協力者を飼っています。ネタバレですが今回は春日刑事(窪塚俊介)です。それはこのドラマの良心というか・・・アリバイ作りの寄木警部が「怨み屋・・・人を裁いていいのは法だけだ・・・必ずお前を逮捕してやる~」としつこいので監視する必要があるのです。もちろん・・・心霊的には青い蝶がいれば充分なのですが・・・それだと一般人が引きますからね。

さて・・・十二月田のフィギュアでおびき出されたタカヒコはあえなく交通事故死・・・。メンバーの中で一番・・・感情豊かな十二月田は・・・仲間の死を悼みます。報酬は1500万円でした・・・。しかし・・・事件は終わりではなかったのです・・・。遺産相続をめぐり・・・看護婦出身の実の母(島かおり)の殺害を依頼する長女・・・。しかし・・・怨み屋はその依頼は受けません・・・なぜなら・・・長女は父親からの虐待ですでに発狂しており・・・実の娘を虐待していたのです・・・母親に虐待され・・・背中に根性焼きの列を作る美咲は両親とバカのくせに欲深い叔母の殺害をすでに依頼していたのです。支払いは祖母が受け取る夫の遺産から捻出。三人で三千万円。

タカヒコは時限爆弾を遺産として残していました。美咲と祖母を引越し屋でダンボール輸送した怨み屋は静かにスイッチをオンにします。

事件に怨み屋の匂いを嗅ぎつけた寄木警部が白川家を訪ねるとちょうど爆破時間。

三人は死亡・・・寄木警部重傷・・・ひとつだけ言えることは小阪由佳・・・出番少ないし・・・ほぼ無罪です・・・。しかし・・・容赦なく爆死だ・・・。

両親を殺した少女は微笑みながら去っていきます。

しつこいようですが『おタクの恋』の作者であるキッドには実に問題ない場面です。

殺人事件が増加するこの国では他人を殺すのではなく家族を殺す例が無視できない件数になっているのです・・・もう・・・家族は他人と同じなのに・・・それなのに血は水よりも濃いから・・・と怨み屋が言うが如くに。

関連するキッドのブログ『ライオン丸G

『ちりとてちん・15-1・第80回』新婚さーん。いらっしゃーい。である。とにかく・・・四草(加藤虎ノ介)にとって妹弟子でもあり、兄弟子の嫁なので姉さんでもある若狭は格好のターゲットなのであった・・・。ああ・・・800円の予期せぬ出費が・・・寸借詐欺の変形だな・・・ああ・・・いつになったら草々は愛妻手作りオムライスを食べることができるのですかーっ。・・・そういうドラマなのか・・・。→14-2

水曜日に見る予定のテレビ『斉藤さん』(日本テレビ)

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2008年1月 7日 (月)

わが胸の燃ゆる思いに較ぶればわが胸は薄し・・・名は篤姫。(宮崎あおい)

ギリギリ・・・アウトかな・・・ま、いいや。

今年の大河ドラマの主役は篤姫→天璋院(宮崎である)・・・朝ドラマのヒロインから大河ドラマの主役へ。

幼い顔立ちが売りのアイドルからスキャンダルもなんのその・・・ある意味・・・別格の大女優になっている。

その・・・ある種の人々を熱狂させる色気は健在なのであるな。

さて・・・今回のメインイベントは藤原忍者の調所家の当代・広郷(平幹二郎)と篤姫との対決である。

ま、家老と大名の弟の娘との懇談会なので・・・お菓子を出されて丁重にもてなされるのである。リアルあんみつ姫なのだな。

さて・・・篤姫は1836年生まれで・・・調所広郷は1849年死亡である。つまり・・・篤姫が広郷に逢うためには13歳以下でなければならない。現在22歳の宮崎あおいは・・・堂々と中学生以下の篤姫なのであった。

これはある意味天晴れであるよね。さすがに幼女時代は岩本千波をはさみましたが。

ともかく・・・これから・・・半世紀に満たない彼女の人生でどのような明治維新が描かれるのか・・・楽しみである。

おそらく・・・出番は少ないと思うがオレ様の坂本龍馬(玉木宏)も楽しみである。ちなみにお龍は市川実日子だ。

で、『篤姫・第一回』(NHK総合080106PM8~)原作・宮尾登美子、脚本・田淵久美子、演出・佐藤峰世を見た。裏でフジの「井上真央のあんみつ姫」をやっていて、タイトル的には「あんみつ姫VS篤姫」的なところにもそそられるのだが・・・子役から成り上がってきた二人の対決があまりにもツボなので・・・スルーすることにしました・・・。

さあ・・・年が改まり・・・今回はマップも作らないのに・・・例によって・・・シナリオにそったレビューはikasama4様を推奨します・・・今回は島津家の家系図サービス付です。

で・・・ついでに「怨み屋本舗スペシャル」は明日の記事にする予定。月曜日はもうひとつ・・・書きたい番組がなさそうなので・・・旭とルリ子は個人的に楽しめばいいしな。

で・・・今回は・・・明治維新の雑感を妄想しておきたい・・・。そりゃあ・・・あまりにも大テーマだろう・・・。

「革命」である。「政府転覆」である。「政権交代」なのである。そんなことがこの国であったのか・・・と思えるような出来事。それはこの国が全世界を敵に回してただ一国戦っていたのと同じように絵空事のような出来事なのであるな。

しかし・・・幕府撲滅戦争から第二次世界大戦まで・・・およそ80年間、戦い続けるわが国のその直前の時代から始まるこの物語は・・・平和というものがいかにもろいものかを描くには適切な題材なのである。

カントは「平和とは全ての憎しみが終結することだ」と述べたのだが・・・つまり、それは「死」を意味するのか・・・それとも「実現不可能」なのかとつい皮肉に考えてしまうキッドにとって・・・徳川幕府の平和や・・・戦後の平和は・・・ある意味・・・奇跡とか幻想に類するものだと思える。

その一方の太平・・・徳川幕府の崩壊の物語は・・・やはり・・・どうしてもスリリングなのですね。

ま・・・キッド的には信長様が作ったものを竜馬が壊した・・・ということなのですが。

で・・・篤姫は・・・ものすごく特殊なポジションにいます。

250年間ずっと倒幕を目指していた薩摩国の島津王家の分家に生まれ・・・叔父の島津王の養女になり、将軍家に嫁ぐ・・・そして未亡人となりながら、将軍家の大奥に君臨し・・・そして実家の島津王家が将軍家を滅ぼすにあたっては敵対・・・そして明治天皇制の誕生に立ち会う・・・。うーん・・・これを数奇な人生と言わずに何を・・・でございます。

「あんみつ姫」とは次元のことなる面白さに満ち満ちているのでございます。

さて・・・現在では戦争といえば経済戦争が主流ですが・・・それはいつの時代もそうであったという考え方もできます。貿易から生じる富というものはそれは恐ろしいものなのです。もう北朝鮮が中国経由でウニ密輸ぐらい恐ろしいのです。

幕末・・・薩摩国では経済的な行き詰まりを打開するために・・・密貿易に活路を見出しました。それは属国支配していた琉球王朝を窓口にした間接貿易です。幕府は貿易の独占のために鎖国をしているわけですから・・・これはとんでもない反政府活動なのです。

もちろん・・・そうした俯瞰図を当時の誰もが理解しているわけではなく・・・下手をすれば現代の誰もが理解しているわけでもない・・・ということになります。

そういう世界の根本事情というものをお勉強する上では・・・篤姫(於一)と極悪家老・調所との会話は非常にためになるわけです。

簡単に言うとこういうことです。「薩摩国は貧乏だ。それはグローバル化を禁じられているからなの。なにしろ・・・幕府はグローバル独占なんだから・・・だからね・・・私はね・・・内緒でグローバルしちゃってるの・・・秘密にしてね」なのである。

篤姫はお姫様だが分家の出身なので・・・「お百姓さんはコメがなければおもちを食べればいいのに・・・」とは言わずに「私も食べないーっ」という良い子なので・・・「うーん・・・グローバル化以外になんか手はないの・・・」と考え込むわけです。

「競争すれども格差のない社会」・・・「そんなのあれば教えてくれ」と政治家は誰もが叫ぶポイントです。だから・・・家老の調所もそう諭すのです・・・。

さて・・・篤姫は犬使いです。おいおい・・・もう話題変更かよ・・・だって結論出ただろう・・・なにしろ・・・狆が大好きなのです。しかし・・・島津忍軍のお姫様ですから・・・当然・・・忍犬も使います。だから・・・男も犬のように可愛がるのです。そういう意味で小松帯刀に瑛太、西郷隆盛に小澤征悦、大久保利通に原田泰造、未来の夫に堺雅人、未来の嫁に堀北真希というのは実にワンダフルなキャスティングといえましょう。

実は未来の夫は犬嫌いなので・・・大奥では忍猫を使います。でも・・・犬と違って猫はアレだからな・・・。

ま・・・ともかく・・・現在はまだお由羅様の時代。お由羅(涼風真世)はちゃきちゃきの江戸っ娘ですから・・・これを楽しまないとな・・・。開明的と言われる島津斉彬ですが・・・そういう意味では父・斉興の方がさばけてました。なにしろ・・・町人を愛妾にしたわけですから・・・。ちなみに斉の字は「雪之丞変化」でお馴染みモンスター将軍家斉の影響でございます。・・・やがて・・・島津王国最後の王となる久光は父(島津)母(庶民)というなかなかにユニークな血統になるわけで・・・キッドはこのあたりもツボです。斉を捨て久を復活・・・このあたりの戦国魂も胸キュンでございます。

ああ・・・もちろん・・・お由羅はくのいちですよ・・・。自称・岡田氏なので妄想はいろいろ広がりますけどねーっ。

関連するキッドのブログ『風林火山・最終回

               『純情きらり

火曜日に見る予定のテレビ『ハチミツとクローバー』『あしたの、喜田善男』(フジテレビ)『キューティーハニー THE LIVE』(テレビ東京)・・・ああ・・・またも火曜日が・・・。来たのね・・・。

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2008年1月 6日 (日)

上野樹里と山田優と片桐はいりとオクレール先生と猫背椿と福士誠治と小出恵介と水川あさみと瑛太とミルヒーとエリーゼと木村了とオレ様。

まったく素晴らしい原作アレンジである。もう・・・かゆいところに手が届くというか・・・うーん、そう来たか・・・の連打であって・・・舌をまくのである。ブラボーなのである。

特にヨーロッパ編はダイジェストは必然なのであって・・・李雲龍や長田克弘が・・・まったく消去されていても気にならないこの展開・・・。第一夜が千秋、第二夜がのだめの挫折と再生を描きつつ・・・ついに変態カップルが誕生するおさまりの良さ・・・。ああ・・・原作ものはすべてかくあって欲しいよ・・・。

もう、レビューなどせずにもう一度第一夜からリピートしたいくらいだが・・・そんなこと言い出したらこのブログが終了するので・・・書きます。

で、『のだめカンタービレ in ヨーロッパ・第二夜』(フジテレビ・080105PM9~)原作・二ノ宮知子、脚本・衛藤凛、演出・武内英樹を見た。視聴者の視聴能力への対応は送り手にとって考えどころだ。本来・・・英語がスラングまで含めて理解できればアメリカ映画に字幕はいらない。誰もが字幕を読み取ることができれば日本語吹き替えはいらない。しかし・・・より多くの人に見てもらうためには・・・能力に不自由な人でも大丈夫な対応がしたいのである。そこで・・・フランス語をしゃべっているつもりの日本語吹き替えなのだ。・・・しかし、どこまでも頭の不自由な人はいるもので・・・なんでフランス人が日本語ペラペラしゃべってんの・・・と憤慨する人もきっといるのである。しかし・・・このスタッフはさらにふみこんでフランスの少年リュカが配役・富永凌平だったり、マジノ先生(猫背椿)だったりするのである。生粋のフランス人を日本人に吹き替えているのである。キッドは中学生の時にシェイクスピアの『ベニスの商人』でバッサーニオ役をやったことがあるので・・・ものすごくわかるのである。「ああ。アントーニオ、聞いてくれ・・・ポーシャは素晴らしい女性なんだ」といいながら・・・オレは日本人のしかも中学生だけどな・・・と心でつぶやく恥ずかしい気持ちを。わはははははは・・・とにかくもう笑うしかないポイントなのである。

「で、ついにヨーロッパにおける栄光の人生の第一歩を踏み出したオレ様・・・ここではっきり言っておく。オレ様はもうのだめを心の底から愛しているのである。しかし・・・オレ様の表層人格はそれを認めないし・・・まして他人からのだめと恋人同士だと思われるのは断固拒否なのである。じゃあ・・・なんで・・・のだめにキスを許したり、抱きしめたり、一緒にヨーロッパに来たりしたのだ・・・と言われたら・・・女としてではなく音楽家として放置できないからだ・・・とオレ様は言うのだ。そうでありながら・・・オレ様がのだめを愛していることをのだめだけは理解するべきだし、そのことをのだめは感謝しなければならないともオレ様は思っているのだ。えーっ・・・勝手ですよ・・・勝手ですがそれがオレ様ですからーっ。・・・しかし・・・そんなのだめがオレ様を見捨てるなんてことはあってはならないことだしーっ・・・もしもそんな事態になったらオレ様メロメロですからーっ・・・このあたりのオレ様的オレ様の心情を理解していないと・・・二人がなぜに変態の森に誘われることがハッピーエンドなのか理解できないだろうがっ。・・・さて・・・上を目指す・・・ということはシビアな話である。幸福になるのではなく・・・上を目指す話なのだから。しかし、同時に幸福も目指すとなると話はもっとシビアになるのである。では上を目指すとはどういうことなのか・・・。それは登山をするということなのである。音楽という山に登り・・・そして昇ったものだけが見ることのできる景色を見る・・・ただ・・・それだけのことだ・・・。しかし・・・高尾山に登るのとチョモランマに登るのでは難易度も違うし・・・見える景色も違うのである。さらにいえば・・・登り続ければ非現実の山も登り・・・宇宙に届く頂点にさえ立たなければならない。そして・・・場合によってはエレベーターであがったり、スペースシャトルであがったりもするのだが・・・登山家はやはり自力で登るしかないのだ・・・。そして人々は同じ過ちを繰り返す・・・なぜならば登り路はらせんを描いているからである。オレ様やのだめがなぜ乗り越えたはずの壁にまたぶつかるのだろう・・・と考える幼い人々はいるだろう。しかし・・・登り路はらせんなのであって登り続ければやがて同じ景色は廻ってくるのである。たとえば・・・のだめは音楽家の家に生れなかった異端児だ・・・。そのための不利はなかなかに拭うことができない。もちろん・・・音楽家の家に生れても才能に恵まれない場合もあり・・・それはそれで不利だが・・・音楽家の家に生まれ才能がある者に比べればハードルは高いのである。登り路にはそういう景色が見える場所があり・・・らせんを登る以上・・・一度、克服した景色はまた廻ってくるのである。だから・・・「気ままに音楽をしたい」というのだめの・・・傲慢な指向は「それでは高みには入らせない」という景色に出会う度に何度でも躓くのである。これはオレ様が「オレ様も愛しているけどお前を愛しているそぶりはしないからでも愛しているって理解してしかもオレ様にお前は愛を捧げてくれ」というオレ様の恋愛のらせんもまた躓きますよ。仕方ないじゃないかっ。だが・・・らせんで登るので・・・同じ景色のように見えて・・・実は・・・景色は変わっている・・・同じような悩み・・・同じような辛さを乗り越えたとき・・・より音楽の高みにのだめは登り・・・より愛の深みにオレ様は溺れていくのである。だから・・・調教しようとしたオレ様が調教されてしまうのは・・・SもMも愛に変わりはないってことなのだ・・・なんじゃ、そりゃあああああああ・・・のだめは音楽が好きで・・・オレ様が好きで・・・オレ様の音楽が好きで・・・音楽のオレ様が好きで・・・というようなアナリーゼ(分析・解釈)はできない・・・ただ・・・本能的にオレ様と音楽を愛し求めていく・・・だから・・・オレ様に裏切られたと感じたとき・・・音楽にも裏切られたと感じ・・・オレ様に見捨てられたと感じれば音楽に見捨てられたような気になるのである・・・その絶望感・・・その焦燥感・・・うちひしがれて卒塔婆小町に・・・。ああ・・・のだめ・・・のだめ・・・愛しくて切なくて思わず抱きしめちゃうじゃねえかーっ。ところがオレ様の愛より高く、オレ様の音楽より深く・・・のだめの求めるところは留まるところをしらないのである。のだめの愛はオレ様の命を奪うほどの熱烈さなのだーっ。わははははは・・・殺したくなるほど愛されるなんてオレ様って罪つくりな男だぜ・・・ひぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ・・・生きててよかった。そして・・・絶望と苦悶の果てにのだめがたどり着いたのはうっとりするほどの音楽の高み・・・。ふっ・・・沙悟浄と萌の色恋沙汰なんてまだまだだぜ・・・だから意味ないネタバレをするなって・・・オレ様はリストの「鬼火」を乗り越えたのだめのオレ様に捧げる二人で合奏した縁結びのモーツァルト(曲は「二台のピアノのためのソナタ」)の「きらきら星変奏曲」そして・・・「ピアノソナタ第18番」・・・Dカッ・・・Dmajorか・・・そしてオレ様と暮らし始めたパリでオレ様のために弾いたラヴェル(原作では「水の戯れ」)の「組曲『鏡』より第4曲・道化師の朝の歌」・・・無邪気から知性へ・・・そして優美へ・・・のだめはオレ様の心をメロメロに・・・そりゃ、サティの「君が欲しい」もかかるわな・・・ジュ・テームだぜ~。・・・そして・・・オレ様はルビーのネックレスと「ブラ1」とほっぺにうずまきサインを返礼するのだった・・・そうさ・・・オレ様とのだめはらせん階段を登っていくのだもの・・・歌いながら踊りながら・・・死が二人を別つまで・・・」

関連するキッドのブログ『第一夜のレビュー

Hcinhawaii0301 ごっこガーデン。変態の森セット。お気楽ついに来たのね。ここに来たのねー。キラキラ星はモーツァルトだったのねシャブリのだめはやはり北島マヤですね・・・ブツブツより通電の方がより・・・恐ろしい子度が高いのですみのむし感動!楽しい!素晴らしい!そしてスチャラカ・・・そしてせつない・・・お正月にこんないいもの見せられて・・・今年・・・大丈夫?のだめ復活万歳!・・・もう、お、終わりデスカ~、第三夜はナシデスカーっ、もっと見せないとボギャ~ンデスヨまこセイン・カミュはどこですかーっ!!!アンナ千秋先輩がいっぱいのところのアナリーゼの先生だぴょん・・・アンナは三回リピりましたぴょーんエリ砂漠のプロメテウス作戦ごっこはまだ~。まこちゃん・・・玉木ロイドをどこにしまったのでスーっ?・・・とにかく続編は絶対にやってくれないとオシオキでスーっ!

で、『ガンダムOO・第13話・聖者の帰還』(TBSテレビ080105PM6~)脚本・黒田洋介、演出・長崎健司を見た。いよいよ・・・トーンダウンしてきたSBの作戦行動。今回はガンジー作戦。オレは丸腰だ・・・撃たれても平気だし・・・である。何なんだ・・・それは。しかも任務は紛争の原因となっている人質の奪還・解放である。戦争の根絶と戦争の抑止は対立する概念ではないのか?

結局は権力闘争である政治・・・オレの取り分はこれだけか?が基本なのである。そのために狂信者を利用して階級闘争をするのが政治だし、あうんの呼吸で妥協点を見出すのも政治だ。政治家が「私たちはどうして憎しみの連鎖を止められないの?」などとつぶやいている場合ではない・・・それが政治なのだから。

もちろん・・・愚衆が見つめているから選択肢は限定されると考えることもできるが・・・国益を優先させればユニオンは強硬手段を取る可能性は高い。

第一・・・無防備な姿をさらしたところで狙撃しない手はないだろう。

ちぐはぐな作戦でちくはぐに解決・・・まさにご都合主義である。

もちろん・・・改革派を支援するユニオンと国連の官僚機構、保守派を指示する人革連。そして対立を煽る傭兵組織と裏にあるEU。三つ巴のハイエナ的利益争奪戦にSBが一枚噛んだところで大勢に影響はない・・・という狙いだったとしたら・・・まあ・・・理解できるのだが・・・そうすると・・・この物語はもう終わりですか・・・?

無抵抗が究極の結論だとしたら・・・戦争なんてとっくに根絶されているし・・・まして・・・無敵の兵器である必要もない・・・。

改革派と保守派の馴れ合い・・・まあ・・・武装解除され・・・ずーっと降伏中の某国なら・・・かりそめの平和を謳歌することも実際できたわけですが・・・。時のないホテルの中で。

撃たれたら撃ち返す・・・どころか・・・撃たれる前に撃ってもらう王女様と・・・剣を持たない剣士の茶番劇・・・とってつけたような「神」の文言。見せ場といえば傭兵VS刹那の鍔迫り合いのみ・・・ガンダム正月休戦か・・・。

関連するキッドのブログ『第12話のレビュー

で、『栞と紙魚子の怪奇事件簿・第一話』(日本テレビ080106AM0150~)原作・諸星大二郎、脚本・渡辺雄介、演出・井口昇を見た。

ま、「このドラマ・・・ヤバくね?」「ヤバイ、ヤバイ」というニュアンスではかなり来てる・・・とりあえず主演女優がカミカミでも軽くスルーしてオンエアである。

美少女度ではゲストのピースをしながら埋まっていた死体の淳子(長谷部瞳)・・・第三のキャスト・美食家の鴻鳥友子(松山メアリ)の方が高いようにも思える栞(南沢奈央)と紙魚子(前田敦子)なのだが・・・ま・・・段々可愛くなる可能性もあるからな・・・。

ストーリーはほぼ原作通り・・・純愛小説が殺された女の怨念で書き換えられ・・・加害者が読者の紙魚子を狙い・・・最後は死体発見者の栞が怨霊をおぶってきて・・・ストーカーは殺した女に地中深く引きずりこまれる・・・というおとぼけホラーである。

まあ・・・紙魚子の演技がまあまあなのと・・・紙魚子のおじの古本屋が橋本じゅんで・・・近所のすぐに固まるホラー作家が井上順で韻が踏まれている点など・・・そそるポイントもあるのだが・・・クトゥルー系に行った場合・・・やや不安な第一回だったよぉぉぉぉぉ。とにかく・・・土曜日は「SP」もあるし・・・レギュラーでレビューはしませんが・・・結局・・・毎週・・・見てしまいそうではある。もちろん・・・キッドはトイレでお弁当は食べたくないのです。

関連するキッドのブログ『ハリ系

『ちりとてちん・14-2・第79回』そして・・・ついに結婚式・・・どんどん季節に関係なく進行していたこのドラマ・・・何故か・・・変則のこの二回だけはズバリ・・・お正月なのである。そして20歳になったばかりの若狭(貫地谷しほり)は三々九度で初めてのお酒なのであった。当然・・・初めての夜になるわけだが・・・朝ドラマなのでさすがに描写はないのだった。ついに・・・ちやほやされましたーっ・・・若狭の晴れ舞台・・・でもおばあちゃんが来て・・・ちょっとメロウな気分になり・・・順子・和田兄の恋の浮上に青緑色に染まる若狭・・・そしていいところはやっぱり・・・母(和久井映見)が持っていきましたーっ・・・このあたり・・・のだめよりも陽のあたらない若狭・・・。しかし・・・いざとなれば爆発・・・ねえ。ムキャーなのでしょう。やっぱりムキャーなのですよねーっ。しかし、若狭のらせんはへ、平面・・・なのかも。→14-1

月曜日に見る予定のテレビ『銀座旋風児』(日本テレビ)おいおい・・・そこかよ・・・洞口依子の『十津川警部』でもいいけどね・・・『あんみつ姫』・・・月曜日にやればよかったのに・・・なにも大河の初回にケンカ売らなくても・・・。

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2008年1月 5日 (土)

上野樹里とDの・・・とアムロと綾波とベッキーとウエンツ瑛士と小出恵介と瑛太と水川あさみとダルビッシュとジャンとオレ様。(玉木宏)

ふふふ・・・一年ぶりにこのパターン。なつかしいなあ・・・。サエコ以外はほぼみんな元気なのだなあ。

それにしても・・・「スウイングガールズ」の二人が・・・そろい踏みである。しかも・・・構造的にかなり類似した役柄で・・・。

どちらかといえば「のだめ」も「ちりとてちん」も主人公が美少女キャラではない・・・。しかし・・・ただのドジでグズな女の子でもない。二人とも芸の神に見初められ・・・特殊な世界に生きる宿命を背負った女子。そして・・・そのパートナーは特殊な世界のガイドであり・・・そして王子様キャラである。のだめ(上野)と千秋(玉木)・・・若狭(貫地谷しほり)と草々(青木崇高)・・・音楽と落語・・・担当する神は違えど似たものカップルである。

実はある意味・・・この二組のカップルはエリートなのだが・・・同時に変態(おタク)の宿命も背負っていて・・・だから庶民に簡単には反感を買わないのである。

このバランス感覚・・・野暮なドラマに満ち溢れた昨今では本当に輝いているなあ・・・。

で、『のだめカンタービレ in ヨーロッバ・第一夜』(フジテレビ・080104PM9~)原作・二宮知子、脚本・衛藤凛、演出・武内英樹を見た。そうそう・・・岩佐真悠子も不在だったな・・・。そして・・・実写版はあいかわらず由衣子不在である。だから「王女」=「由衣子」といった陰影は欠くのだが・・・そういうのをまったく忘れさせるほど・・・「のだめ」」の世界が展開されていく。すごいよ・・・スタッフ・・・ノリノリだよ・・・スタッフ。なのだな。

「で、オレ様とのだめはクラッシック音楽の聖地ヨーロッパへ・・・旅立ったのである。もちろん、オレ様は仔犬のように震えてのだめにすがったのだが・・・とにかく・・・禁断の空を越え、オレ様の心のふるさと・・・ヨーロッパへ。オレ様はついにやってきた。着陸してしまえばこっちのもんだ。オレ様はパリの下宿で荷物を解き・・・そして魂を解き放ち、鼻歌なんかもフレンチで歌ってしまうのだっ。一方、のだめはたちまちホームシックだが、たちまち立ち直り、たちまち観光三昧なのである。日本人の能力下降が叫ばれる時代だが・・・フレンチおタクだのロシアンギャルなどはもちろん・・・オレ様の敵ではない。あいつらときたらのだめにさえ太刀打ちできない根性なしだ・・・。のだめは母ヨーコの怪しい仏語手引き書とプリごろ太式仏語習得術により、久しぶりの通電もして・・・一夜にしてフランス語ペラペラになり、ドラマも字幕版から日本語吹き替え版にスムーズに移行したのだった。オレ様はついでにロシアンギャルの腐った根性をたたきなおしてやった。日本男児ここにありなのだっ。それにしてもロザンナのアンナ・・・愛の奇跡だな。こうしてオレ様は本場で己の力を試すという機会を・・・ようやく・・・得たのだった。目指すは権威あるプラティニ国際指揮者コンクール。プラティニといってもフランス出身の欧州サッカー連盟会長ではないのだ。そしてオレ様は宿命のライバル・・・花形・・・ではなかったジャンにめぐり合うのだった。コンクールは一次→二次→三次の予選を勝ち抜き・・・本選に進むのであるが・・・あろうことか・・・のだめはオレ様の予選ではなくハラヒロシ(温水洋一)を選びやがった。ぬ、ぬくみずめ~。のだめ・・・何が「ジュ スイ サ ファム(私は妻です)」だ~。・・・しかし、解き放たれたオレ様はのだめなどには頼らずとも軽々と予選を突破していく。オレ様がクジで引き当てた最初の課題曲はハイドンの交響曲104番ニ長調「ロンドン」だ・・・考えればDの呪縛はこの時から始まっていたのだな。ニ長調はD majorだからな。とにかくハイドンのロンドンをズドーンとオレ様はかましてやった。聞け、交響曲の父ちゃんよ・・・オレ様が輝く音楽の巨人の星を掴むために重厚に解釈したロンドンを。オレ様のヨーロッパ初指揮を。そして次はドヴォルザークの交響曲第八番ト長調「イギリス」で間違い探しである。間違いだらけのオーケストラを指揮してきたオレ様にとって正常の中の間違いを捜索することなどお茶の子さいさいだからーっ。無論パーフェクト(全問正解)で突破なのである。それにしてもGカップだと・・・キューティーハニーかっ。さらにいえばロンドンの後にイギリスとは・・・どんだけフランスなんだっ。こうして・・・第三次に進んだオレ様・・・。のだめが合流してさらにいいとこ見せようとしたオレ様に・・・陥穽が潜んでいた。ジャンを意識しすぎて墓穴を掘ったのだ・・・のだめ・・・疫病神なのか。大体、ヨハン・シュトラウス(オーストリア)と紛らわしいリヒャルト・シュトラウス(バイエルン)の交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」が課題曲というあたりがすでに罠の匂いがする。シュピーゲル、シュピーゲル、シュピーゲル、スリー、ツー、ワン、ゼロ。ソレ行け、キャプテンウルトラ~かっ。・・・失礼。ティル・オイレンシュピーゲルは14世紀のドイツが生んだ偉大なトリックスター、さすらいの道化師、要するに風来坊である。得意技はクソ食らえではなくクソ食らわせだが・・・これ以上書くと記事がスパム扱いになるので書かない。続きは岩波文庫で・・・。つまり、のだめそのものじゃねーかっ。最後は捕まって絞首刑である。本当は病死だけどな。縛り首になるほどのいたずらものってある意味凄いな。ティルが世界を敵に回すのは失恋が原因だが・・・それが人間の業というものなのか・・・のだめの青白い炎・・・ブルブルガクガクだぞっ。ともかく・・・傍若無人なカズオシンドロームに冒されたオレ様は・・・この曲でもっとも重要なホルン奏者と対立・・・ついにはコンマスをはじめ・・・オーケストラ全部と敵対関係に・・・。悪夢の再来である。そして・・・オレ様としたことが・・・振り間違えをしてしまうのだった・・・。のだめ風に言えばギャボーンである。白目だ。白目だ。白目だ。とにかく白目なのだ・・・。そして・・・のだめに慰められるオレ様。ジャンの恋人並木ゆうこはこれまでのキャリアのすべてがこの役にあったような山口紗弥加のはまり度抜群でナメクジに塩をすりこむ・・・32歳で結婚するのだがな・・・無意味すぎるだろう・・・そのネタバレは・・・しかし・・・のだめに慰められたオレ様は酒によって浄化され緊縛放置プレーによって完全に癒される。そして・・・R☆Sオケの愉快な仲間たちにも励まされ・・・やはり最終的にはオレ様の実力の底力で予選を突破するのだった。こうなればこっちのものだ。オレ様は心からの笑顔をふりまいて音楽の神に身を捧げるのだった。そしてティルを楽しく絞首刑にすると・・・最後はオレ様の幸運の女神・・・なのか・・・のだめが値千金で引き当てたリズムの天才チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲二長調で有終の美を飾るのだった。なにしろ・・・Dカッ・・・D majorなのである。ベートーベンもブラームスもみんなDカッ・・・D majorが好きだったのだ・・・。そして・・・オレ様は最初のトロフィーを手にしたのだった・・・。そして・・・D・・・オレ様とのだめの謎の夜の後・・・話は第二夜につづくのである」

関連するキッドのブログ『Last Lessonのレビュー

Hcinhawaii0300 ワールドツアー中の専用機ごっこガーデン・のだめ劇場セット。お気楽70のDって大きいの?・・・楽しみでしゅ・・・いつもより回されていますまこ待ちに待っていましたのデスーっ。もう回して回して回すのデスーっ。ムキュー・・・アンナいつの間にか好きになったドラマぴょん。音楽ってステキぴょんエリDで充分なのよね。ほどほどでいいのよね。Eとか、Hとか・・・すぎたるはおよばざるが如しでスー。Dは巨乳の基本でスー。はう~~~んあんぱんち凧なのねikasama4凧なのです

『ちりとてちん・14-1・第78回』正月早々・・・マジでスピード結婚なのである。それなのに・・・この期におよんで及び腰になる若狭・・・。もう・・・天邪鬼と言えるレベルだ・・・。ある意味ビビリの女王様である。元旦に婚約・・・三日に挙式なので・・・2日でマリッジ・ブルーである。どんな・・・速攻なんだっ。それにしてもA子・・・一体何をしているのですかーっ。ま・・・とにかく・・・のだめも若狭も・・・ある意味・・・理想の女子なんですな。→13-5

日曜日に見る予定のテレビ『篤姫』(NHK総合)『ドラマスペシャル怨み屋本舗』(テレビ東京)

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2008年1月 4日 (金)

仇の娘と生まれしは因果の縁と思いきり恋しいお方の目の前で熱き血潮の流出をお見せたてまつる・・・。(戸田恵梨香)

・・・かって美輪明宏先生も演じた雪之丞・闇太郎の二役をタッキー(滝沢秀明)が演じたのである。

もちろん・・・フィクションなのであるが・・・原作小説は昭和9年の作品。

今で言う売れっ子作家だった原作者がもう当時の娯楽小説の様々な要素を詰め込んだエンターティメントである。

もはや、擬似歴史的様相を呈していて様々な解釈が可能なのであるが・・・まあ・・・オーソドックスなものに仕上がりました。

で、『正月時代劇・雪之丞変化』(NHK総合・080103PM9~)原作・三上於菟吉、脚本・中島丈博、演出・黛りんたろうを見た。

ざっとあらすじを述べる。長崎の海産物商人・松浦屋清右衛門(大杉漣)は役人・土部三斎(中尾彬)や商人・長崎屋(本田博太郎)、広海屋(石井愃一)たちの陰謀により財産を失い失意のうちに自害する。残された遺児は復讐の誓いを胸に秘め・・・上方歌舞伎の花形役者・中村雪之丞となって・・・三人の仇の住む江戸に現れる。そうとは知らずに徳川家斉の側室で三斎の娘である浪路(戸田)は雪之丞に心を奪われてしまう・・・。仇の娘と知り浪路を利用して三斎への接近を目論む雪之丞。何故か、雪之丞に瓜二つの義賊・闇太郎(滝沢・二役)やその手下のお初(高岡早紀)は雪之丞の目的を知って肩入れする。やがて雪之丞は広海屋をそそのかし長崎屋を破産させ、長崎屋に広海屋を殺させ、浪路に長崎屋を殺させ、浪路を自害させ・・・その亡骸を三斎に見せつけてついに仇討ちを成し遂げるのである。すべての復讐を終えた雪之丞は華麗に舞うのだった・・・。

まあ・・・そういう筋書きです。もちろん・・・浪路サイドから見るととんでもない悪党なのですが・・・そういう悪党に惚れる女の性がまた哀愁なのですね・・・。

しかし・・・まあ・・・現代ではこの物語の心情というのは理解されがたい・・・のではないか・・・とキッドはふと思うのですね。

まず・・・復讐・・・これが美徳ではないとされる・・・敗戦国的洗脳教育が完了している我が国では・・・まあ・・・本音はともかく・・・雪之丞を建前で賛美できない。だから・・・現代において「雪之丞変化」をやろうとすると・・・問題作になるか・・・骨抜きになるか・・・どちらかでございます。今回がどちらであったかは・・・それぞれがご確認いただきたい。

ま、もちろん・・・雪之丞の魅力はストーリーだけではありませんから・・・タッキーの女形ぶりを堪能できればそれでいいという考え方もあります。まあ、殺陣もそこそこ楽しめます。

さて・・・問題は原作的な困ったところでございますな。まず・・・将軍の寵愛する側室が役者に惚れてほいほい実家に戻ってこられるのか・・・どうか・・・というあたり。

浪路は第11代将軍家成斉の側室という設定ですが・・・15才で将軍になった家斉は天明、寛政、享保、文化、文政、天保とおよそ50年に渡って君臨したモンスターな将軍。確認されているだけで16人の妻妾を持ち、男子26人、女子27人、あわせて53人という子を成した大奥大繁盛将軍でもあります。ま・・・時には一人を溺愛ということもあるでしょうが・・・まあ、フィクションの姫が一人くらい紛れ込んでもわからない・・・というムードはありますね。

おそらく・・・原作者の頭には7代将軍・家継の時代の「江島生島事件」がよぎったのだと思いますが・・・大奥御年寄(女中)江島と生島新五郎(役者)と浪路(側室)と雪之丞(役者)では立場違いすぎます。

さて・・・この頃の歌舞伎役者は「早替わり」で人気を博し、五代目岩井半四郎などは「お染久松浮名読販」で七役三幕三十四度の早替わりをしたのである。雪之丞変化には当然、そういうニュアンスもあるはずで・・・今回はちょっとものたりなかった。

ついでに闇太郎と雪之丞が瓜二つという設定もまったく未消化で・・・意味不明の視聴者も多かったのではないか・・・。

闇太郎はもちろん、鼠小僧次郎吉をモデルとしているのは明らかで・・・鼠小僧は天保3年(1832)に松平家の屋敷で捕縛され江戸市中引き回しのすえ、磔、獄門になっているのである。次郎吉は総額一万二千両を盗んだとされているが・・・ほとんど遊興費で散財したという。まあ・・・賭場としては上客で・・・恵まれないヤクザ者にとっては義賊であったのだな。

悪い役人、悪徳商人、浮気なお姫様、義賊、女盗賊・・・そして暗殺者・・・実は登場人物が全員・・・ワルというのが・・・「雪之丞変化」の醍醐味であるのだが・・・もはや・・・お茶の間はこのような悪を楽しめない時代になっているのでは・・・とニュースの「万引きGメン」ものを見ていて・・・ふと思うキッドなのだった。

関連するキッドのブログ『ロミオとジュリエット~すれちがい

土曜日に見る予定のテレビ『機動戦士ガンダム00』(TBSテレビ)『のだめカンタービレinヨーロッパ第二夜』(フジテレビ)『栞と紙魚子の事件簿』(日本テレビ)・・・なので・・・『鹿鳴館』(テレビ朝日)とか『ファイブ』(NHK総合)とか・・・パスだな・・・三島にも平山譲にも悪いけど・・・無理だから・・・。

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2008年1月 3日 (木)

狼の毛皮を着た相撲レスラーとは気が合いそう・・・。(クルエラ・デ・ビル)

原点であるアニメ「101匹わんちゃん(大行進)」(1961)の頃から・・・悪役(ヴィランズ)の中でも抜群の存在感を見せるクルエラ・・・。なにしろ・・・名前にデビル(悪魔)が含まれているのである。

映画「101」(1996)はほぼ原作に忠実な実写化であったが・・・「102」では善玉キャラがオリジナルになっている。にもかかわらずクルエラはそのままで・・・「その後のクルエラ物語」なのである。いわばクルエラが主役の企画と言っていいだろう。

「犯罪者の更生」の問題については年末に「手紙」がオンエアされた・・・。犯罪者の家族の苦渋を描いた作品だが、「102」はもう少し超絶的な技巧でその問題に足を踏み入れていると言っても過言ではないだろう。

で、『102(2000年公開)』(TBSテレビ・080102AM0830~)原作・ドディ・スミス、脚本・クリステン・バックリー、監督・ケビィン・リマを見た。日本語吹き替え版でクルエラ(グレン・クローズ)の声は山田邦子が担当している。

善悪というものは不可分なもの・・・というのは東洋的な考え方だが・・・表向きは世界標準になっている。だから・・・イラクで米軍が捕虜を虐待したことが問題になるのである。しかし、実際には悪の基準にはダブルスタンダードが発生しやすいし・・・正義の名のもとに悪が為されることはままある。

「101」でダルメシアンのコートを作ろうとしたクルエラは「犬誘拐の罪」で投獄されてしまう。服役中にやや実験的な精神医学の治療により・・・善人に生まれ変わったクルエラ。東洋的にはその治療行為そのものにすでに悪の影を感じるのだが・・・映画の中で問題になるのは医師がその「善の呪縛」が「時計の音」で解けてしまうという弱点を隠蔽したことである。・・・もうこのあたりからこの映画はお子様向けとは言いがたい毒々しさを持っている。

善玉は女性保護司のサイモン(アリス・エヴァンス)で愛犬家である。だからクルエラは彼女にとって極悪人なのである。

治療によって悪を封じられたクルエラは仮釈放され彼女の保護観察下に入る。

そして「セカンドチャンス」という捨て犬救済施設でボランティアとして働き始めるのだ。

つまり・・・彼女の第二の人格による第二の人生が始まったのである。

この施設の長は二枚目で・・・お人好しである。彼は過去に「実験用の犬を強奪した前科者」だが・・・愛犬家のサイモンにはそれは好印象の犯罪である。このあたりは「クジラの問題」で肉食人種と軋轢のある我が国の知識人には苦笑の対象だろう。

ともかく・・・「彼」はサイモンが信用しない「生まれ変わったクルエラ」を信用する愚かな善人となる。そのためにやがて「時計の音で目覚めた本来のクルエラ」のために「犬泥棒の濡れ衣」を着せられ・・・冤罪で逮捕されてしまう。

一方、その頃にはサイモンも「クルエラに騙され」・・・「彼」を見捨てる。

面白いのは「善の仮面をかぶったクルエラ」を信用しなかったサイモンが「悪に目覚めたクルエラ」にはあっさりと騙されるという点だ。

とにかく・・・善玉の人間はまったくの戦力外なので・・・正義を為すのは動物たちである。

サイモンにはブチがないことが心理的な障害になっているダルメシアンの仔犬・オッド・ボール。「彼」には自分を犬だと思いこんでいる上にヒト語も動物語も解する天才インコがついている。

彼らの大活躍で・・・事件は解決して・・・つまりクルエラがひどい目に遭うのだが・・・何しろ、最後はオーブンで焼かれてしまうのだ・・・それでも、死なないのだからクルエラは一種のダークヒーローなのであろう。

これは犬たちの自衛戦闘として行われる行為である。その残虐ぶりを見る限り、戦場でこの国の兵士がとる行動は充分に想像がつくのだな。

今回は「フード付のコート」を作るために「102匹」の犬獲得を目指したクルエラ。そして最後は動物たちの餌食になりかけるクルエラ。・・・キッドは人間よりも犬の味方をしたい人格と・・・善人よりも悪人を応援したい人格に分裂し・・・複雑な葛藤を感じる作品なのである。

もちろん・・・この作品のストーリーは一種の狂気で構成されている。それはクルエラの執事が主人にちっとも忠実ではない結末からも明らかだ・・・。

キッドにとっては魅力的な作品だが・・・これを見て育つ子供は恐ろしいものに成長する気がしないわけではない。

この作品シリーズの魅力である・・・動物たちはひっそりと連絡をとりあっている・・・はそこそこ再現されているし・・・劇中アニメとして「わんわん物語」(1955)が登場したりして・・・オールド・ファンがニヤリとする場面も用意されているが・・・まあ・・・この世には狂人しか存在しないということを実感するにはまあまあの作品だ・・・ということなのです。

関連するキッドのブログ『バットマン

               『バットマン・リターンズ

Hcinhawaii0296 H☆C情報。合衆国ラスベガス空港に着陸したH☆Cメイク専用機と機材輸送機・・・。お気楽ガリレオのスピンオフのユンゲルまで見たのにマッハの速度で渡米・・・くうさん・・・ろーじーさん・・・お疲れでーすろーじー久しぶりに紅白のレビューで更新したんですけどね・・・。さすがに正月から太平洋横断はきついでんな・・・鶴瓶の頭のアップくらい・・・くう2007年は次から次へと悪夢のような出来事が・・・しかし・・・今回のフライトですべてを忘れて・・・幸運を呼び込むっ・・・なにしろ・・・受験生がいますからーっ

Hcinhawaii0297 ラスベガスのメインストリート。 まこ眠っている間に気がついたら・・・賑やかなところに着いてましたーっ・・・なんだか・・・悪の匂いがしますーっエリ私は発熱でーっ・・・朦朧としていたのでスー。そうしたら飛行機がブーンと来てーっ・・・これは夢かもしれないのでスーアンナまこちゃん、エリちゃん、しっかりするぴょん。これはミサトデビルの陰謀かもしれないぴょん結城美里アナ皆さん、何言ってるんですかっ。今日からH☆Cはワールドツアーでしょっ。私・・・そのために追っかけ取材してるんですよーっ

Hcinhawaii0298 ラスベガスシアター・ステージ・リハーサル中。まこ「今回はディナー・ショーなのデスーっ。みんながおいしいものを食べてるのに歌なんか歌ってられマスカーッ」エリ「こら、こら・・・アイドルがそんなこと言っちゃダメでスー」アンナ「それにしても・・・ツアー初日がなんでラスベガスなのかしら・・・ニューヨークか・・・ロスなら分かるけど・・・やっぱり・・・なんだか陰謀の匂いがするぴょん

Hcinhawaii0299 カジノ・ロワイヤル店内。ads(あず)「ふふふ・・・ラスベガス・・・ギャンブルの都・・・私に何故かお似合いの街ですな・・・スタッフの特権でツアーをここから始めることにしたのは・・・私です・・・さあーっ・・・・賭けて賭けて賭けまくるのだーっ・・・ちーずギャンブルのあらすじは倍々プッシュなのです。天才子役の私には年齢制限は無関係。さあーっ・・・ドラマ開始の一瞬の隙をついてーっ、倍々プッシュまたプッシュですーっ。勝負ですーっ

金曜日に見る予定のテレビ『のだめカンタービレin ヨーロッパ・第一夜』(フジテレビ)

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2008年1月 2日 (水)

被害者の体温が二℃下がっているので死亡推定時刻は30分~1時間前ということにしましょう。(水谷豊)

・・・一体どこで・・・体温を測ったのか・・・腋の下・・・舌の奥・・・それとも・・・と昨日の記事がいきなりスパム認定なので具体的には書かないが・・・いろいろと妄想の膨らむ場面だった。

「カシオペアで殺しだ」(特命係の亀山をライバル視する刑事)「カシオペア?」(その同僚刑事たち)「・・・カシオペア」(杉下右京の頭脳を狙う監察官)・・・とおなじみの脇役たちも大活躍・・・恒例の正月スペシャルである。

・・・っていうか・・・大晦日に笑ってはイケナイシリーズを見て元旦に相棒スペシャルを見る・・・去年とまったく同じ行動パターンだな・・・しかも年賀状をまだ・・・書いていないのも同じだ。・・・おいおい。

で、『相棒 元日スペシャル(2008)』(テレビ朝日080101PM9~)脚本・戸田山雅司、演出・和泉聖治を見た。去年が『グランドホテル』だったので今年は『オリエント急行殺人事件』である。主な舞台となるのは寝台特急カシオペアだが・・・もう事件のお雑煮展開である。

で、一年の計は元旦にあるのでキッドのブログについての注意書きを。

①ネタバレなんて気にしない。

②記事には妄想が含まれる。

以上です。つまり、読者の迷惑を考慮しないし、いざとなったら全部妄想ですと開き直るという姿勢であります。どうかご容赦くださいますように・・・。

というわけで・・・今回は複雑な構成のこのドラマの事件を分解しておく。

①泥酔者凍死事件・・・警視庁捜査一課の三人組が現場にかけつけると・・・事件はなかった。単に酔っ払いが寝込んで冬の寒さで凍死・・・。死体が赤いペンキを生前に蹴っていたので発見者が誤解をしたのである。警視庁特命係の右京(水谷)と亀山(寺脇康文)も鑑識課の米沢(六角精児)の勇み足でお呼ばれをしてしまう。

②夜の遊園地爆死事件・・・その夜、偶然に三人組は広域指名手配のテロリストで「赤いトナカイ」のメンバーを目撃して尾行する。遊園地内で清掃員とお金のやりとりをしていると無関係の男(柏原収史)が介入して・・・取引が失敗・・・。密会場所でテロリストと清掃員(実は趣味と実益を兼ねた爆弾のネット通販業者)が爆弾の受け渡しでもめ・・・起爆装置が発動・・・二人は爆発で死亡する。・・・ま・・・素人の悲しさといえばそれまでだが・・・お金の受け渡しに失敗したのにのこのこと姿を見せる爆弾業者・・・脚本的にはやや甘し。

③重要証人を北海道まで護送する特命係が新年の宴の女性陣をすっぽかす事件・・・お約束である。ちなみに爆死事件に無関係な男が証人であり・・・彼は「拳銃密売事件の目撃者」であったのだが・・・不審な行動をとるのである。

④走る密室殺人事件・・・さて、たまたまキャンセルの出た寝台特急カシオペアに乗って16時間かけて東京から北海道に向かう証人護送の相棒チーム。乗客たちは右京さんの目に最初から怪しく映る。問題を抱えた大学教授(永島敏行)と気位が高く依存型で子供を溺愛する・・・明らかに困ったタイプの夫人。そしていかにも出来の悪い子息「ヒロくん」である。何故か「ヒロくん」を「ヒロキ」と本名で呼ぶ初対面のクラブ経営者。有名女性モデルとその女友達。似てない兄弟。鉄オタらしくない鉄オタ。いかにも犯人な翻訳家で豪華ゲストの長山藍子・・・そうね、椿の勝夫人の役は長山藍子でお願いしたかった。

実はクラブ経営者は麻薬の売人で・・・ヒロくんはその顧客だった。その関係を知った父親は断交交渉に失敗・・・売人の振りかざすナイフで逆に売人を刺殺してしまう。息子の名を記した顧客名簿の始末に困る犯人。隠し場所を求めて空き室に・・・しかし・・・そこでは似てない兄弟の弟・・・実は売れっ子俳優と有名モデルの火遊びの現場。実はモデルに嫉妬している女友達が隠しカメラを仕込んでいる小事件をはさんで・・・さらに始末に困るのである。ここで・・・翻訳家が・・・犯人にゴミ処理に関係したトリックを示唆し・・・さらに右京さんにそのトリックのヒントを伝えるという謎の行動をする。彼女は身体検査をされると困る何かを所持しているのである。とにかく、男性ゲストの格的に犯人間違いなしの大学教授は無事逮捕される・・・ダメな息子でもかばう親バカの美しさ・・・美談だ。

⑤目撃証言妨害事件・・・せっかく送り届けた証人が行方不明に・・・。実は彼は暴力団と癒着した実業家(ハヤタ隊員=黒部進)を結びつける証言をする予定だった。暴力団の飼い犬となった道警の刑事が・・・証人を誘拐したのである。彼は鉄オタのくせに警察の隠語をもらすという相棒をテレビで見ていないとしか思えない迂闊さで正体をつきとめられ・・・お縄になるのである。

⑥女の復讐で実業家爆殺未遂事件・・・三人組と監察官の分析によって・・・爆弾がもう一つ取引されていたことが判明。右京さんの推理によって・・・女流翻訳家の悲しい過去が明らかになっていく・・・。三十三年前の政治の季節・・・未熟なテロリストに脅迫されて・・・彼女の恋人である理工学部の学生は爆弾を製作・・・しかし・・・誤爆によって死亡・・・巻き添えになった彼女は胎内に宿っていた愛の結晶を失い・・・足に古傷を負い・・・心の時計が止まってしまった・・・そして・・・爆弾発注者が件の実業家と気がついた彼女は復讐のために爆弾を発注したのである。・・・間一髪・・・二人がかりで復讐を抑止する相棒チーム。

⑦相棒チームを争う官房室長と監察官の口舌事件・・・「テロ対策チーム」の発動を狙う監察官(神保悟志)は「あの二人をくれ」と頼むのだが官房室長・小野田(岸部一徳)は「ノーォォォォォォォォォォォォ」と拒絶するのだった。

ま・・・お正月特番としては申し分ないおせちてんこ盛りミステリ。お土産が毛ガニだったのかタラバガニだったのかは・・・謎である。そして・・・紅白をまだ見ていない人のためにどっちが勝ったかはけして言ってはいけないのだな。たとえ・・・こんなネタバレレビューであってもだ・・・・。

それはさておき・・・今回はサブタイトルを「女王カシオペア」とでもすればいいのに・・・。

関連するキッドのブログ『相棒 元日スペシャル バベルの塔

Hcinhawaii0293 H☆C情報・・・東京湾・平成財閥邸・上空。お気楽何度来ても馬鹿馬鹿しいゴージャスさなのね・・・かくし芸と同じくらい・・・紅白のアイドルもミルクティーかと思ったらテケテケだったりするし・・・何度乗ってもお気楽気球はビビルノデス。しつこいようデスが、中学生は忘年会でも新年会でも飲んで酔ってゲロッピーしてはイケマセン・・・ボギャーン

Hcinhawaii0294 ごっこガーデン・姫遊びセット。みょうがの芯皆様、あけましておめでとうございます。あんみつ姫でも篤姫でもカニ三昧には弱いはずなのですまこじいや~。芯ちゃんがさり気にカニをリクエストしてマスーっ。裏の港の専属カニ漁船から直送カモーンみのむし視聴率ワースト二位でも紅白は紅白らしく・・・カニはカニらしく・・・しかしっ。今年のお正月はマジシャン控え目でしたよ・・・エリゲション・・・ゲション・・・じいやーっ。熱出ましたーっ。カニおじやに梅干入れてーっアンナかりん姉、大丈夫?・・・それにしても・・・うーん・・・困るのよねえ~。紅白でえ~、H☆Cの瞬間がダーリンの瞬間より高くてえ~。でも即行展開の今度の新曲は期待するのぴょん

Hcinhawaii0295 ごっこガーデン。のだめ(再)セット。シャブリあけましておめでとうござ・・・う・・・皆さん・・・もはや・・・のだめだかホタルノヒカリだか不明なことに・・・akiビール飲んでワイン飲んで爆睡の大晦日・・・迎え酒飲んで御屠蘇飲んで爆睡のお正月・・・初日の出は見たけど・・・夢?」ミマムレコ大は泣けるっしょっ。蕾で泣けるっしょ。でも夫の実家で寝正月・・・これは・・・(爆)mariそれではーっ、引越しも無事に終わりーっ、新年を迎えましてーっ。ドラマシーズン到来でーす。のだめオケのコンサートにも行ったし、準備万端でーす。というわけで乾杯ーっ、あけおめーっ」シャブリ「・・・・・・・

木曜日に見る予定のテレビ『雪之丞変化』(NHK総合)『ミラクルボイス』(TBSテレビ)『鬼龍院花子の生涯』(テレビ朝日)戸田恵梨香→木下あゆ美→夏目雅子の豪華リレーである・・・殺す気かっ。

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2008年1月 1日 (火)

尻を1日に259回叩かれる職業をしています・・・。(松本人志)

あけましておめでとうございます。キッドの知る限り年末には夫婦ではなかった夫婦が夫婦として登場し虚構と現実の狭間を漂っていたような気がするのだが・・・まあ・・・人生・・・いろいろありますから・・・。

この番組については去年もレビューしているので・・・簡単な感想に止めたい・・・。

なにしろ・・・レッドカーペットとか・・・間宮兄弟とか・・・アイドル?だらけの新年会とか・・・もう・・・見るだけで寝不足のお正月番組開催中なのである。

で、『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!! 大晦日年越しスペシャル!! 絶対に笑ってはいけない病院24時』(日本テレビ071231PM9~)企画・松本人志、浜田雅功、構成・高須光聖(他)、総合演出・斉藤敏豪を見た。ダウンタウンとココリコ、そして腸炎からの病み上がりの山崎邦正が笑わせる罠の仕掛けられた時空間で24時間、笑う度に黒子に尻バットされるという擬似ドキュメンタリーである。今回の舞台は「ガースー付属黒光り記念病院」である。ちなみに途中で登場する菅氏がプロデューサーだし。総合演出の人はヘイポー氏である。

いくつか典型的なひねりが入っているのでメモしておく。

①新人ナースという設定で更衣室で着替える五人・・・浜田だけがミニスカートである。これは普通にボケなのだが・・・ここで浜田はノーストッキングなのにガーターベルトを着用している。これがいわばひねりであり・・・基本である。

この場合はボケ→ボケという構造として理解してもいい。

お笑いとしてはくどいが・・・くどくならないようにスマートに仕上げるねばりが決め手になる。

ミニスカート→ノーストッキング→ガーターベルトのみ着用。これがスマートなのだな。

②病院の入り口に立て看板が裏向きに置かれていて・・・ココリコ遠藤が何が書かれているか確かめてくるように指示される。ここでメンバーは「看板に笑わようとする言葉が書いてあると予想して身構える」のだが・・・立て看板に向かって小走りに近寄る遠藤は落とし穴に落ちる。立て看板の内容は「落とし穴に注意」である。もちろん・・・さらに実際に面白い言葉が書いてあってもいいのだが・・・そこで笑わせる言葉は相当に至難だし・・・くどいおそれもある。「看板の文句」→「無関係に落とし穴」のひねりで充分なのだな。

③「白い巨塔」のパロディーとして教授の総回診とすれ違う。教授が江守徹である。ここで意外な大物登場はすでにこのシリーズでは必然なので・・・メンバーはこらえることができる。しかし、とりまきの医師の一人に松本の実兄が混じっていてアウトになる。意外な大物→意外な素人(主に家族)というひねりだ。このお笑いはリフレインとして千秋の登場でさらに面白いのだが、実社会のプライベートな展開と収録時空間とのタイムラグがさらに違和感をもたらしている。

④今年の大河ドラマで最大のスターは千葉真一だったのだが、院長が千葉真一であり、これ以上ない意外な大物のキャスティングなのである。しかし、笑いのポイントは彼のメールアドレスであり、「Hollywood」のダブルがひねりの部分だ。

まあ、キリがないのでこのあたりにしておく・・・。ベタなお笑いとそうでないお笑いの区別はなかなか主観的なものだが・・・少なくともこの番組がベタからひねった構造を持っていると理解しておくと楽しいと思う。

ついでに・・・松本はお笑いをつい解説してしまうのだが・・・そこに人情というか・・・ある種の優しさを感じることもできる。

たとえば・・・③のお笑いの中で主成分が「松本の兄」(人志、覚えているかとキャッチコピーのあるエッセイの著者でもある)である以上・・・大物俳優の江守徹が前座扱いになっている。そこで・・・「江守さんでもうこらえきれないところに・・・アレだ」などとフォローをしているのである。さらに浜田はそこを逃さず「確かにそうだ・・・」と相槌を打っていく。こうした気配りは自然発生的なもののようで・・・やはり・・・スターをスターたらしめる重要な能力だろう。

後半で2007年の寵児である小島よしおがお笑い芸人としては前座としてあつかわれた時も「これでは小島がかわいそう」とさりげなくフォローしている。お笑いに対する敬虔さが窺われるポイントだ。

キッドとしてはジミー大西ネタとか、大島の半ケツとか生理的に苦手なネタもあるのだが、兄貴(水木一郎)のゼェットォォォ的医龍だとか、医療行為そのものの偽善を皮肉った募金ソングのパロディーとか、娘姉妹的なニュアンスの板尾的ブラックジャックとか、オタッキーなネタもバランスよく散りばめられていて・・・気がつくと2008年になっていた・・・。

今年・・・何度笑うことができるのか・・・ひとつひとつの笑いを大切にしていきたい・・・そう思える恒例番組なのである。

関連するキッドのブログ『絶対に笑ってはいけない警察24時(2006)』

Hcinhawaii0290 H☆C情報。・・・さて裏番組では「紅白」にH☆Cが初登場である。司会者「初出場のH☆Cの三人でーす。今の気持ちは?」エリこの後のジャニのカウントダウンが楽しみでスーアンナダーリンと楽屋でお話してもいいのかぴょん。リーダーお許しお願いぴょんまこもう一人の司会の人のお尻とか・・・見せてはいけないモノをお見せします・・・はまだデスカーッ! それだけが気がかりナノデスーッ!

Hcinhawaii0291 新曲「ピョリリズム」を無事披露。

Hcinhawaii0292_2 お気楽さあ、ここからカウントカウントダウンダウンライブライブに即移動なのね・・・もう、ブログの更新ができないほどの過密スケジュール・・・さぼりたい翠「この時間・・・中学生は働いてはいけないのデス。まして酔ってゲロゲロなんて・・・翠はしません・・・ボギャーッikasama4H☆Cお正月衣装アップしております。冬の私服もご用意しました。若狭も・・・あんぱんち元旦から仕事なのに最前列にいた私・・・

水曜日に見るテレビ『102』(TBSテレビ)・・・まあ、『箱根駅伝』→『のだめ(再)』→『未来少年コナン』→『徳川吉宗』→『愛エプ』→『ぷっすま』→『民主主義』→『怨み屋本舗(再)』とまあ・・・死ぬかもしれない視聴ルートはあるわけですが・・・。

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