メールするますっ。(ミムラ)・・・するますって。(観月ありさ)
水曜日は相棒の連鎖なのだが、「杉下くんと亀山くん」→「斉藤さんと真野さん」の視聴率を比較すると・・・。
「相棒」16.9%↗17.7%↘15.9%
「斉藤」15.3%↗17.4%↘15.5%
なかなかのパートナーぶりである。
「相棒」はいつもレビューするわけではないが・・・「斉藤さん」が「園ママ版相棒」的な要素を持つことは今回、明白なので・・・たまたまレビューがナイスだったと思うのである・・・自画自賛かっ。
で、『相棒・6-12』(テレビ朝日・080123PM9~)脚本・古沢良太、演出・和泉聖治を見た。今回は前回の「ついている女」の続編である。前回が2005年の「ついていない女」の続編なので・・・足掛け四年の三回連続である。フィクションだが・・・時の流れがリアルっぽさをかもし出している。この面白さを堪能するためには「相棒」を継続視聴している必要があり、「つづき」でも視聴率は下がるのである。その分、見ていた人は濃い目を味わう。
さて・・・今回の結末はまたしても警察の前代未聞の不祥事なのである。
警察が押収した麻薬の横流しをする。これはスキャンダルとしては古典だが・・・今回は取引相手がネット系の一流企業であるというのが新味。 公務員と企業の癒着は恐ろしいことだが・・・それが悪の癒着ともなるとさらに恐ろしいのだ・・・なんで・・・こんなことになってしまったのかしら・・・大人の責任だわ・・・と斉藤さんなら言うであろう。
強制脱獄させられた女囚90番(鈴木杏樹)と303番(MEGUMI)。最初は「303番こと台日混血児の春麗の父が台湾マフィアのボスで娘を脱獄させて・・・90番こと殺人未遂犯の月本幸子が巻き込まれた」と見せかけて実は「月本が殺そうとした相手(暴力団組長)の月本への復讐が目的だった」・・・と見せかけて本当は「偶然、警察の刑事と企業の社長との取引現場を目撃した売春婦の春麗を消すための陰謀」だったのである。・・・手のかかることを・・・。そのために女子刑務官を1000万円で雇い、死に体の暴力団を5000万円で雇った悪い人々・・・本当に本当に手のこんだことを・・・なのである。
夫殺しの男を殺しそこなって服役中の幸子と恋人の悪事を手伝って服役中の春麗・・・「ついていない女」から「ついている女」に生まれ変わろうとしている幸子は「私はいらない女、私は邪魔な女」と自分を蔑む春麗に「人は生まれ変われる」と励ます。「がんばれ」ではなく「一緒にがんばろう」なのである。逃亡中の二人の女囚もまた「相棒」なのだった。
二人の女囚を射殺して自分たちの悪事を隠蔽しようとする二人組の悪い刑事。彼らもまた・・・相棒なのである。犯行直前・・・杉下(水谷豊)・亀山(寺脇康文)の本家・相棒チームが二人を逮捕。
「お前たちがいるから警察官が・・・」と殴りかかる勢いの亀山刑事。「お前たちだって似たようなものだろ・・・紙一重だろう」と嘯く悪い刑事に杉下が「確かにそうですが・・・たった一枚の紙をのりこえた者とそうでない者はまったく違います。一緒にしないでください」と冷静に怒鳴りつけるのだった。その頃・・・警察上層部の悪い人は飛び降り自殺をしようと屋上の柵を越えようとして越えきれず・・・逮捕されて生き恥をさらすのである。
その頃、春麗の父はマフィアを辞めて来日・・・中華料理店で下働きをしながら・・・娘の出所を待っていたのだった。
関連するキッドのブログ『先週の水曜日のレビュー』
で、『斉藤さん・第三話』(日本テレビ080123PM10~)原作・小田ゆうあ、脚本・土田英生、演出・岩本仁志を見た。復讐、逆恨み、お礼参りがこわくて不正を正せない一般市民。法を遵守するだけではなく法を守護しなければ市民の資格はない・・・という貴族としての市民感覚を要求するこのドラマ。いわば・・・民間警察官・・・あるいはルール指導員・・・あるいは保安官の物語なのである。その人がたまたま筋の通らないことに我慢ができない園ママ・斉藤(観月)だったのである。その園ママの行動に・・・眉をひそめる事なかれ主義の園ママのボス三上(高島礼子)・・・「事を荒立てないでちょうだい・・・頭のおかしな人につける薬はないのよ・・・刺激するのはやめて・・・君子危うきに近寄らずでしょ」・・・なのである。しかし・・・「君子を君子たらしめる法が無法では君子もクソもないだろう」というのが「斉藤さん」なのだ。
そんな「斉藤さん」に一目惚れしてしまった・・・ちょっと頭のネジが緩めの園ママ・真野(ミムラ)・・・。「斉藤さんとお友達になるます」なのである。しかし・・・一匹狼の保安官は「保安官助手はいらない・・・ケガでもされたら責任とれないし・・・」とつれない態度なのである。
しかし・・・「斉藤さん」は筋が通っているが「普通のおばさん」である・・・頭のおかしな不良高校生に囲まれては・・・なす術もないのだった・・・。
もちろん・・・頭のおかしな人々が世に絶えることはない・・・それはシステム・エラーだからである。そして頭の故障にも程度問題があり・・・小学生を刃物で無差別に殺傷したり、女子高校生をコンクリート付けにして暴行して殺害したり、銃器を乱射して大量殺戮をしたりするようなものを相手にした場合には・・・斉藤さんの行動は無分別で愚かになってしまうのである。
ここが難しいところだ・・・しかし・・・悪を芽のうちに摘んでおくことは・・・確率的にいっても戦略的にいっても正しいのである。
まあ・・・キッドなら密かに山に埋めてしまうのがいいと思うが・・・園ママである斉藤さんには無理なので・・・ひたすら「注意」なのである。
警察力だけでは無理のあることを市民が手助けする・・・これは公務員の怠惰を助長する恐れもあるが・・・必要不可欠なことでもある。本当に社会が明るくなるかどうかは別にして・・・かっては悪い子を見たら・・・母親は誰の子でも叱っていた時代があって・・・社会を明るくする運動などと言っていたのである。
それは・・・様々な事情(主に貧困)によって子供を守れない家庭が多かった時代の苦肉の策だった。
そして・・・また・・・格差社会によって・・・法から落ちこぼれる子供が大量に発生する時代になったのである。いや・・・すでに・・・無法者となった子供が・・・そのまま成人し・・・大活躍を繰り広げているのは毎日のニュースで周知の事実なのだ。
そんな時代に孤軍奮闘する斉藤さん。しかし・・・真野も「自分にできることはにゃいの・・・いいや、きっとあるはず」と行動を開始するのだった。
幸い・・・阿久津高校の市会議員の息子(山田新太郎)は小粒な悪人だった。
彼はナイフも銃ももたず・・・殺傷力の低い着色スプレーで武装するのみである。ある意味・・・根性なしなのである。彼の行為はエスカレートするが・・・幼稚園にスプレーで悪戯描きしちゃえー・・・という低脳な部類なのだった。
しかし・・・それでも・・・小市民たちの怒りは「斉藤さん」に向かう。
「保安官・・・あんたが余計なことをするから・・・悪党どもがエスカレートするじゃねえか。あいつらには卑屈な態度で接して勘弁してもらうのが一番なのよ。保安官・・・あんたの勝手な行動でみんなが迷惑したのよ・・・謝って・・・みんなに土下座して・・・」
もう・・・理不尽このうえなしなのだが・・・この意見に説得力があったりするところがまた恐ろしいポイントだ。
しかし・・・そんな・・・弱いもの同士の中傷合戦も集結の時を迎える。
青いジャージに身を包み・・・騎兵隊が到着したのである。阿久津高校女子の皆さんは「斉藤さん」をマジ尊敬しているのである。真野がダチになった女子高校生・綾子(石橋杏奈)たちに「斉藤さんがピンチ助けてメールするます」したのだった。女子高校生曰く「高校生がみんな悪人だと思われたらいい迷惑だからあ」なのである。
やがて・・・女子の皆さんの協力で復活する「こばと幼稚園」・・・そして不良たちは熱血教師・石川ゴエモンの手でギャフンと言う目に逢うのだった・・・。ま・・・親に告げ口しただけですけど・・・。
こうして・・・「友人の斉藤さん」から「ありがとうメール」をもらった真野さんの喜びの歌が深夜の真野家に響き渡る。「私は正義のヒーローの斉藤さんのお友達~、だから、私も正義の真野若葉~クッキーも作る~」・・・その騒音に夫のラクダ(佐々木蔵之介)は今夜も眠れないのである。近所迷惑だしな。
そして・・・斉藤さんは早朝から「悩みがあるなら私に言って」と不良少年をナンパするのだった。イケメンだからか・・・そうなのか。
さあ・・・来週は斉藤さんの前にどんなならず者が登場するのか・・・そして真野さんの頭のネジはどこまで緩むのか・・・楽しみである。
『ちりとてちん・17-3・第94回』・・・夫婦落語会に向けて・・・稽古を続ける若狭と草々・・・そして出来すぎの弟は・・・「夢をあきらめたんじゃない・・・分相応というものを弁えただけや・・・そんなことで夫婦ゲンカせんといて」なのである。もう・・・若狭・母の心に北風がビュービュー吹きまくります。しかし・・・人間できることしかできませんからーっ・・・一体・・・若狭・弟の・・・知られざる過去にどんな過酷な体験があったのか・・・想像もつきません。一方・・・現実から底抜けに逃げまくる小草若に四草が・・・弟弟子として説教です。「女もとられ・・・草若の名跡もとられますよ」なのである。いたぶれるものはいたぶらずには気がすまない四草・・・それは愛ですかーっ、趣味ですかーっ?→17-2
金曜日に見る予定のテレビ『未来講師めぐる』(テレビ朝日)
ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。
皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。
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