ちはやふる神の心を知らぬ吾も乙女の行方サウナと読めり(玉木宏)
【解釈】神々のなさることは人知でははかりしれないけれど小川先生には乙女心を理解することも難しい。それなのに家出少女が温泉サウナにいることを言い当てるなんて本当に偶然っておそろしいことだなあと藤原先生は思いました。
・・・しかし・・・①「だいすき!」↗12.8% ②「鹿男」↘*8.8%・・・苦しい展開に・・・。
キッドはどちらもエンターティメントとして面白いと思うのだが・・・どちらかと言えば・・・鹿男が好み・・・キッドが好む部分だけ・・・分が悪い・・・のかな・・・。
まあ・・・ストレートにやれば深夜アニメの題材・・・やはりストーリー展開にいくつか工夫が必要だったのかもしれない。「雲をつかむような話」だけに・・・メインストーリーを軸に枝葉を広げるとか・・・ううん・・・しかし・・・「喜多善男」のことを考えると・・・さらに下がった可能性もあるよな・・・。残念なことだ。
で、『鹿男あをによし・第七話』(フジテレビ080228PM10~)原作・万城目学、脚本・相沢友子、演出・河野圭太を見た。ヴェテラン演出家の投入である。ま・・・ちょっと敗戦処理気味ですが・・・。ますます・・・オーソドックスに磨きがかかって・・・よどみない展開なのだが・・・もうどうしていいか・・・わからなくなっている気配もある。・・・仕方ないよねえ・・・充分面白いのだから・・・。でも・・・やはり・・・なんとかしてお茶の間に合わせないとなぁ・・・。
まず・・・今回は謎だった堀田イト(多部未華子)の行動・言動の秘密が明かされる。その直前に不登校・・・さらに家出があり・・・担任教師として小川先生(玉木宏)が窮地に追いやられる。新任教師であり・・・いきなり・・・自分とトラブルを起した生徒・・・失踪前に「ひどい顔だ」で泣かした・・・普通に考えれば教師として凄いピンチである。しかし・・・大前提として日本が滅亡するピンチなので・・・そのあたりのピンチがお茶の間にピンと来ないのかもしれない・・・それよりも日本がピンチというのがピンと来てないのか・・・。
実際・・・世の中は食料依存率60%の国で毒を混入され・・・エネルギーのライフラインを防衛中の自衛艦がつまらぬ交通事故を起こし、そんなささいな事故に対してくだらない野党が重箱の隅をつつくような無為な論戦を重ねる。そして・・・社会保障の不備も・・・官僚腐敗も・・・その場その場で棚上げされていく。そして、刻一刻と増える債務。ピンチでございますよ・・・もう・・・とりかえしのつかないレベルでね。そんな現実の危機を前にのんびりファンタジーなんて見ている場合じゃないのかもしれないが・・・。そういう時にこそ・・・教養あるドラマを見て・・・視野を拡げてもらいたいのですれどねえ。・・・無理なのか。
で・・・唐突に初代ローマ皇帝アウグストゥスとアグリッパ将軍のお話挿入である。もう・・・どれだけの人が話についてこれなかったか・・・想像するのも恐ろしい。解説の達人ラクダ・・・いや・・・福原先生(佐々木蔵之介)をもってしても・・・説明しきれないだろう・・・。
もちろん・・・福原先生は・・・何かに悩む生徒・堀田にアドバイスする意味で・・・二人のローマ人の話をするわけだが・・・そこもピンと来ないのではないか・・・。ふぅ・・・。
ちなみに・・・アウグストゥスはオクタビアヌスと言った方が・・・馴染みのある人は多いかもしれない。皇帝になろうとして果たせず暗殺されたカエサル(シーザー)の甥っ子である。この後・・・ローマはいくつかの動乱を経て・・・紀元前と紀元後をまたいでいく。つまりおよそ2000年前の人である。
オクタビアヌスはカエサルを暗殺したブルータスたちをアントニウスと協力して倒し・・・クレオパトラと同盟したアントニウスを打ち破って・・・ついにローマ帝国を生み出すのである。
そして・・・その片腕となったのがアグリッパ将軍なのである。いわば・・・虚弱体質だけど抜群の知性を持つオクタビアヌスと戦争大好き連戦連勝のアグリッパ・・・二人は幼馴染で親友という・・・「相棒」的な名コンビの話なのである。いわばローマは一人ではならず・・・というエピソードなのだ・・・たとえ話が壮大すぎるだろう。
ここに来て・・・ようやく・・・「鹿の使い番」の存在が明らかになる。鹿の説明では「キツネからシカへシカからネズミへネズミからキツネへ」と儀式は進行するのであり・・・キツネの使い番がいれば・・・シカの使い番がいることは自明の理なのである。
しかし・・・藤原先生が「女の子を無理に問い詰めちゃダメですよ」と言われる側から「昨日はどこでどうしていたのだ・・・」と堀田に質問し・・・「バカっ」と言われても「悩みは恋愛問題か?」と禁句を口にする小川先生だけに・・・そういう推理はしないのだな。
そういうのもなかなか巧みな構成なのだが・・・。
たとえば・・・藤原先生が・・・小川先生をバカだと思いながらも・・・「サウナにいるかもしれない」という言葉を大切にして・・・一応・・・サウナを覗き・・・堀田を発見する件も・・・藤原先生のせつない恋心の表現としておしゃれだと思うのだが・・・温泉サウナを覗く前に「サウナにいるかもしれない」という小川先生の言葉を回想し・・・まさかね・・・でも一応・・・という藤原先生の演技を挿入しないため・・・このくだりのおかしみがきっと伝わりきれていないのだな。低視聴率はこういう余裕のなさを生み、それがまた低視聴率を呼ぶのである。
ともかく・・・小鹿のイトが参加することによって・・・暗礁にのりあげた「目」の行方に・・・少し希望が見えてくるのだった。
「キツネの使い番」が長岡先生(柴本幸・・・真野響子の娘で一家は変な自家製健康ジュースを愛飲しているらしい・・・そんなミニ情報はいらないだろっ)であるとすると・・・彼女はなぜ・・・キツネと言われて・・・怒ったのか・・・それは・・・「目」を横取りした・・・ネズミの運び番が何かを彼女に伝えたからではないか・・・と小川先生もようやく頭を使い始めるのだ。鹿トリオの結成である。・・・まあ・・・今のところ・・・藤原先生は人間。
そして・・・ネズミの使い番として・・・頼りがいのある司会者・・・ではなくてリチャードこと・・・小治田教頭(児玉清)が浮上したのである。
神無月の終わりまであと何日か・・・くらい示せばいいのに・・・と思うのだが示さないのだ。
さて・・・ローマ帝国が勃興して・・・およそ・・・200年後に卑弥呼の時代がやってくる。1800年前には卑弥呼はまだ若々しい乙女時代だったはずである。まあ・・・巫女なので死ぬまで乙女なんですが・・・建前上は・・・。
そして・・・卑弥呼は神功皇后であるとされたりヤマトトトトヒモモソヒメノミコトであるとされたり、クマソの女王であるとされたり、・・・その他いろいろあるのだが・・・キッドとしては何人かいるアマテラスの一人という立場(妄想)に立っている。
アマテラスは日本における聖母のようなものだが・・・その主体は三種の神器によって現される。「剣」と「鏡」と「勾玉」である。
予告では・・・「勾玉」が・・・「目」ではないか・・・と匂わせていた。しかし・・・勾玉は母からの贈り物なので・・・今のところ・・・辻褄はあわない・・・。「目」が物質ではなく・・・たとえば「何者かの視線」であったりして・・・呪術的なものとすれば・・・そういう場合もありえるが・・・勾玉だとしても別の勾玉なのかもしれない。
ちなみに「勾玉」は「月」の象徴であり、「水」の象徴であり、「食物の種」の象徴である。そういう意味では・・・鎮めの「目」としては相応しくない気がする。
ついでに「鏡」は「太陽」の象徴であり、「火」の象徴であり、「この世」の象徴である。つまり・・・すべてを映すという意味から・・・世界を統一する情報というシンボルなのである。「三角縁神獣鏡」という・・・いかにも怪しい名前の「宝」もあるわけで・・・「目」っぽいのである。
しかし・・・そう思わせておいて・・・「剣」という手はある。なにしろ・・・ナマズの尾を封印する道具だ・・・剣こそがイメージとしては相応しい気もする。ただし・・・最初の「サンカク」は「八橋」(食べ物)、次の「サンカク」は「トロフィー」(剣道の賞品)である。順番から言うと「鏡」こそが本命なのか・・・。だが、「勾玉」→「剣」→「勾玉」→「鏡」→「剣」・・・このぐらいの道程があってもおかしくない・・・。
まあ・・・好みにもよるが・・・「卑弥呼」を出すなら最初から「三種の神器」も提示して・・・このぐらいの謎の含みを持たせた方がキッドとしてはさらにワクワクである。本当はキツネからシカで三話、シカからネズミで三話、ネズミからキツネで三話・・・ナマズとの最終決戦で最終回の全十話くらいの濃い展開の方が良かった気がする・・・小川先生モタモタしすぎですからーっ・・・まあ・・・その場合はお茶の間が完全に引いてしまう場合も大いにありえるとは思いますです。
関連するキッドのブログ『第六話のレビュー』
ごっこガーデン。鹿男亜空間セット。お気楽「でも・・・リチャードが返さないし・・・やはり目は勾玉だと思うのね。鹿・・・女の子の方にいろいろとたくさんしゃべってるよね・・・オスだから?」まこ「イトになってみました・・・乙女のカンで小川先生とはうぅんなことが待っている気がシマス・・・なんてったって鹿同志だし・・・」くう「あらら・・・私が長岡先生に・・・マドンナとしては・・・ハード系だから?・・・とにかく・・・女の子を鹿にしちゃうのはちょっと可哀想だったよ・・・」mari「イエーイっ。キツネは動物園にいますよーっ。くうさん・・・婆なのはネズミの使い番じゃなくてネズミさんだと思いますよーっ」ikasama4「シカです。シカは原作を読んでしまったので・・・あれこれ言いたいのですが・・・言えないのです・・・う・・・く、苦しいーっ」結城美里「若いけどネズミでーすっ。ってゆーか、鹿男レビューしてませーんっ。真央ちゃーんっ、優勝万歳っ、イエーィ・・・ヒック」
ごっこガーデン。鹿ロイド開発室。アンナ「じいやーっ・・・アンナはおネムですーっ。ここにベッド運んでーっ。それから・・・鹿男・・・ちょっと大きいよーっ。またサイズ間違えてるーっ。とにかくーっ。。。。。( ̄、 ̄*)zzz。o○ 」ミマム「夢の中でも鹿男・・・目が覚めても鹿男・・・この二人のツーショットを・・・また夢に見るのです~~」シャブリ「さて・・・座席表もほぼコンプリートできたし・・・イトの手ぬぐいから・・・栄光武道具店もリサーチできたし・・・後は・・・地震のニュースでインタビューされてたのが誰か・・・勾玉・・・目かな~?・・・もう一ひねり?」あんぱんち「来週・・・リチャードがネズミの運び番だったら・・・その通り!・・・って言うかしら?・・・4/3(木)アテンションプリーズもよろしくどうぞーっ」
『ちりとてちん・22-4・第125回』・・・やはり・・・来てしまいましたーっ・・・そしてボロボロに言われましたーっ・・・なにしろ・・・友情の記念品を投げ捨てて・・・拾われて・・・つっかえされる・・・ヒロインでございますからーっ・・・ま・・・しかし・・・そういうことでも・・・できるようになったのがヒロインの証・・・順ちゃんもそれを見越して言っている風もあり・・・そうですよ・・・相手がダメな時に友達でいられる・・・それが・・・マブダチってもんだ・・・ってキッドのマブダチも言ってましたからーっ・・・二人ともダメだと・・・もうグダグダになりますけどねーっ。・・・一方・・・草々を見つめる四草は意味ありげな算段の気配・・・それを見て取る草原・・・いやーっ・・・いい一門でございます・・・。それもこれも若狭のおかげと思えば・・・若狭って本当は凄いのだよなぁ・・・。→22-3
土曜日に見る予定のテレビ『機動戦士ガンダム00』(TBSテレビ)『1ポンドの福音』(日本テレビ)『ロス:タイム:ライフ』(フジテレビ)『栞と紙魚子の怪奇事件簿』(日本テレビ)
ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。
皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。
| 固定リンク
コメント
そうか。。。「ばばぁ」はネズミの使い番じゃなくて
ネズミなの(?_?)
。。。と未だにサッパリ使い番、運び番さえ理解しきれない
マドンナくうです。
でも、面白い~♪
視聴率悪いのが理解できません。
でも、確かに私の周りの人たちもみんな裏の方を見ている(^.^;)
投稿: くう | 2008年2月29日 (金) 19時17分
うーん、最近のコメント、ちょっと裏読みしすぎてません?
もっと純粋に物語世界を楽しめばいいのに・・・。
ちなみに私はそのやりすぎない演出が好きなので、視聴率を取りやすい分かりやすい演出をしたら、こんなには楽しめないなあ。
投稿: くま | 2008年2月29日 (金) 19時33分
❀❀❀☥❀❀❀~くう様、いらっしゃいませ~❀❀❀☥❀❀❀
ふふふ・・・ネズミもネズミの使い番も「ばばぁ」の
可能性もございます。
ただ今のところ「ネズミの使い番」については
正体不明とじいやは記憶しております。
整理すると
春日大社(剣の神)の使いは奈良公園の鹿
鹿の使い番 イト
鹿の運び番 小川
伏見稲荷(勾玉の神)の使いは京都動物園の狐
狐の使い番 マドンナ?
狐の運び番 ?
大阪の?神社(?の神)の使いは?の鼠(ばばぁ)
鼠の使い番 ?
鼠の運び番 リチャード?
という段階。
儀式は「目」を
①京都から奈良 ②奈良から大阪 ③大阪から京都
に移転させておこなうらしい。
ただし・・・順序は不明ですので
すでに②や③は終っている可能性もあります。
その場合は使い番はそれぞれもう一人いる可能性も。
つまり・・・送る使い番と迎える使い番です。
それは複雑すぎるので・・・やはり最初の段階か
③が終っている場合が考えられます。
しかし・・・その場合は
マドンナはリチャードの正体を知っていることになるのです。
ふふふ・・・裏番組もそれなりに
面白いですからね・・・。
頭を使わなくても楽しめますし・・・。
今回はいい勝負でございます。
投稿: キッド | 2008年3月 1日 (土) 07時44分
▽鹿男大好きベア△くま様、いらっしゃいませ▽鹿男大好きベア△
うーん、最近とは・・・昨日今日?
一週間前?
一ヶ月前?
ここ半年?
裏読みとは
ストーリーの予想のこと?
それとも妄想一般でございましょうか?
このブログはテレビ番組に対するラブレターで
作り手もしくは作り手志望の人へのアドバイス
そしてキッドの趣味の妄想が主成分です。
キッドは人生のおよそ2/3をテレビの中で
過ごしているので「修羅場」には
些少・・・同情的でもございます。
今シーズン・・・ほぼ非の打ち所がないのは
「キューティーハニーTL」だけのキッドですが
「鹿男」も充分に楽しんでおりますよ。
「やりすぎない演出」がどの部分なのか
わかりませんが・・・
「わかりやすい演出」=「視聴率をとりやすい」
とは限りません。
しかし・・・
「そこに面白さがあること」を「わかりやすく伝える」
のは基本でもっとも大切なことだと考えています。
また、遊びに来てくださいね。
投稿: キッド | 2008年3月 1日 (土) 07時57分
今期はどうも裏読みばかりしてしまうこの頃(苦笑)
次週、「目」の正体がわかるみたいなので妄想解禁です(笑)
素晴らしきこのドラマの世界観。
その妄想には三種の神器もしっかり含まれてございます。
中盤あたりからかなり暴走します(; ̄∀ ̄)ゞ
しかも日に日に妄想が増大していっております。
妄想のよる私のイラストで
あんぱんちさんが結構、大変な事になって
お気楽さんがかなりブラックな感じに仕上がっております。
改めて歴史というものは
事実の積み重ねと直感と妄想で成り立っているという事を
実感しているところです(笑)
投稿: ikasama4 | 2008年3月 2日 (日) 01時01分
✥✥✥ピーポ✥✥✥ikasama4様、いらっしゃいませ✥✥✥ピーポ✥✥✥
ふふふ・・・キッドは原作も予想も
すべて妄想のうちと開き直ってしまいますが
きちんと他人の楽しみを奪わない姿勢を
維持するikasma4様、素晴らしいことでございます。
まあ・・・裏読みをしなかったら
見る楽しみなんて半減してしまいますものね。
視聴者を選んでしまう番組こそが
素晴らしいとは
限りませんが
このドラマはがんばっているけど
報われない・・・というところがいたいけないです。
ふふふ・・・ikasama4様の妄想が
楽しみでございますね。
妄想×妄想=大爆発妄想
でございましょうねーっ。
歴史は過ぎ去った過去なのに
未来に行くにつれ
どんどん新事実がわかっていく・・・。
ここがもうたまらないほど
妄想の証拠です。
卑弥呼も
あたし・・・そんなこと言ってないし・・・
って草葉の陰で
つぶやいていることはガチ!
こんなに楽しませてもらって
すみません・・・
とキッドは祈るのでございます。
投稿: キッド | 2008年3月 4日 (火) 09時42分