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2008年3月29日 (土)

幽霊です。(夏未エレナ)幽霊ごっこです。(高部あい)

・・・金曜の夜の幽霊祭りです・・・。こういうかぶり方はなんとなく・・・笑う。もちろん・・・「ちりとてちん」にも幽霊は出ているので朝からずーっと幽霊なのである。

「幽霊」というのは「生まれいずる悩み」というか「死への恐怖」に対するひとつの答えである。

「死んで・・・何もかもが終わりではない」というのはそれはそれで恐怖なのである。悪人にとって・・・本当に地獄があったときの恐ろしさは格別であろう。もちろんどMの人はこの限りではない。

で、『未来遊園地Ⅱ~馬泥棒とメリーゴーランド』(テレビ朝日080328PM1115~)脚本・朝倉寛、演出・常廣丈太を見た。去年・秋の第一作「幽霊少女と観覧車」に続く続編である。達也(田中直樹)の生前の母が・・・松永京子から松田美由紀に交替している。

ココリコ・田中はとてもいい演技をしているのだが・・・主演の器ではない。そこがネックになっているのだなあ・・・いつもいつも。「ロスタイムライフ」もそこで失敗しているのである。これはタレント戦略がちょっと間違っているということになるのだが・・・目先の利を考えると・・・そんなことも言ってられんしなぁ。

昇天した母の幽霊は若い時の姿(夏未)なので・・・幽霊少女なのである。天国で彼女は何事かを・・・命じられ・・・地上に戻ってくる。

そして、昔・・・メリーゴーランドの前で父親(北村有起哉)に置き去りにされた過去を持つ従業員・真由(片瀬那奈)を中心とした幽霊譚である。しかし・・・幽霊譚であることがわかるのは最後の最後という趣向だ・・・。

アイディアは素晴らしいのだが・・・脚本にも演出にも・・・穴があって残念な感じ。

たとえば・・・「何者かによって盗まれたメリーゴーランドの木馬」を捜すために・・・捜索ポスターを貼るシーン・・・壁一面にペタペタ貼るのだが・・・無意味だし・・・美観をそこねるだろうと思う。

いくつもの伏線がはられ・・・「実は幽霊の仕業だった」というオチを隠すためにさりげない演出を多用するのだが・・・それが逆にわざとらしいのである。

父親は最初から死んでいたとしたら・・・入園料は誰が払ったのか・・・とか・・・いろいろと問題のある脚本。犯人が「アンティーク価値のある木馬」を盗んだということを知らずに網をはる従業員たち・・・詰めが甘いのである。

幽霊少女と幽霊父親を軸に練り直せばもっと・・・ぐっと感動できる作品になったと考える。

死者たちが・・・生者を見守っているという幻想。ま・・・キッドは「未来遊園地」というより・・・「幽霊遊園地」というタイトルにするべきだと思うし・・・それならいっそ「幽園地」でいいじゃないか・・・と思ったりする・・・後先考えない人間なので・・・まあ・・・気にしないでもらいたいと思う。ドラマの中にCMが侵入してくるという発想が我慢できないタイプなので。

関連するキッドのブログ『未来遊園地

で、『コスプレ幽霊 紅蓮女・最終回』(テレビ東京・080329AM0012~)原作・上甲宣之、脚本・田中江里夏、演出・木内健人を見た。主人公の史代・紅蓮女(高部)はニセ幽霊なのだが・・・本物の幽霊が続々登場するのが・・・この物語の特徴である。ニセ幽霊は本物の幽霊に祟られるのが相場だが・・・この物語は感謝されたりしてしまうのである。

もう・・・幽霊を恐れぬ時代なのだな・・・。

第10話では・・・史代の姉・珠代(寉岡萌希)がセーラーさんとして登場。幼い頃に姉妹ケンカの後で事故死して以来・・・地縛霊となっていた姉との和解が史代のトラウマを解消したりするのである。

そして・・・前回の第11話では紅蓮女のモデルとなったストーカーに燃やされた女・有香(原絵里 )とストーカー殺人犯(羽場裕一)が登場する。

そして・・・今回・・・当然の如く・・・有香の幽霊が登場して・・・紅蓮女のピンチを救い・・・さらには「ありがとう・・・」と感謝の言葉を贈られるのだった。

まあ・・・いろいろな霊界があってもいいと思うが・・・恐怖を与えられない幽霊は存在意義を問われますな・・・。

まあ・・・甘い時代に育てば・・・幽霊もまた甘い香りを漂わせるのかもしれません。

さて・・・幽霊もいれば・・・天使もいるということで・・・「恋愛を成就させる」大天使ラブリエル(我修院達也)も登場・・・。史代の恋の願いが叶えられそうになるのだが・・・史代はあえてそれをキャンセルする。物理攻撃でタジタジになる天使・・・。敬虔なクリスチャンなら目を覆うような展開だが・・・まあ・・・大天使ガブリエルのバッタもんで・・・妖精の一種と考えて笑ってすませるべきだろう。

史代は失恋して・・・そして初めて人間の友達(熊井幸平)が出来たりするのである。

人間的に少し・・・成長した史代だが・・・紅蓮女に変身することだけは・・・やめられないのだった・・・。

ふふふ・・・こうしてテレビ東京の「キューティハニーTL」「ネギま!」「紅蓮女」という実写特撮ものはすべて・・・最終回を迎えたのだった。格闘ロボットアクション、魔法世界、火炎使用の幽霊と・・・ファンタジーに彩られたテレビ東京の深夜・・・何だったんだ・・・。

もちろん・・・「ハニー」と他の二作品では好みが激しく分かれるが・・・ジャンルとしては嫌いとは言えない・・・分野である。急に全部終ってしまうと・・・なんだか・・・心に穴が開いたみたいなんですけど・・・。

深夜の美少女アンドロイド、深夜の美少女魔法使い、深夜の美少女幽霊・・・もう少し・・・バラしてオンエアできなかったのか・・・っていうより・・・春からなぜ・・・ないのさ?

ま・・・「ゴルゴ13」を実写版でとか・・・ありえない方向に行かないのは分る。

関連するキッドのブログ『紅蓮女・第三回

『ちりとてちん・26-5・第150回』・・・森本アナも思わず声をあげるほどの・・・感動のクライマックスである。最終回はエピローグになるので・・・ここが物語の核心だったと言えるだろう・・・。最後の最後まで・・・自分のことしか考えられない若狭だが・・・バカな子・・・という設定なので仕方ないのである。珍しい女流落語家の引退興行ともなれば・・・かなり算盤がはじけるはずだ・・・と邪に考えてはいけないのだ。なにしろ・・・若狭の祖父の幽霊が見守っているのである。とにかく・・・この時点では・・・「おかあちゃんはすごい人だった・・・それに今まで自分は気がつかなかった」という衝撃で若狭の心はいっぱいいっぱいなのであり・・・そうと決めたら梃子でも動かないのがバカな子の特徴なのである。とにかく・・・若狭は新しい目標に向かい・・・関係者に多大な迷惑をかけつつ・・・静かに高座に扇子を置いたのです・・・さよならの代わりに・・・置いてないぞーっ。26-4

日曜日に見る予定のテレビ『タイヨウのうた』(TBSテレビ)・『篤姫』(NHK総合)『あずみ2』(TBSテレビ)・・・春休みか・・・。

ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。

皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。

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コメント

寉岡萌希……『緋の十字架』『ウルトラQセカンドファイル』『紅蓮女』と、私の視聴行動と良く交差します(^^;。

そいで『ちりとてちん』。先週の土曜が実質的な最終回と受け取っているのでまぁいいんですけど、『風のハルカ』での「友情篇最終回」「仕事篇最終回」などのカテゴリー別最終回の波状攻撃や、『純情きらり』の放送80周年記念ラジオ全国放送のスバラシき世界(ラスト前)と動画映像社会につながる8ミリフィルムのスバラシキ世界(最終回)みたいなことはなくて「ほなこのへんで」的のものだったのでちょっと肩すかしというか、それならそれで『てるてる家族』の最終回と比べてしまうというか、小草々君と落太郎(仮名)との草々跡目争いが心配だとか、来週からダンドリによる『こころ』の焼き直し(偏見)みたいなのかあとか(ロケには期待)。しかし『都の風』が"女性の社会進出浄土"というトンデモラストシーンだったその日に、「自分探し?のゴールはおかあちゃんになることやった!」かぁとか。いや私は「仕事もプライベートも充実していますが二人でいるのも楽しいかなと最近思い始めました」とうそぶく30代女性よりもおかあちゃんになれる人のほうが好みですけどねって、言いつつ、脚本的に一番気になってしまったのは上沼恵美子のナレーションが「20年近くたった今」という明確な時間軸上のポイントを指し示してしまったことが蛇足だったと思えたことでした。長文多謝。

投稿: 幻灯機 | 2008年3月29日 (土) 15時47分

マジックランタン~幻灯機(すいか好き)様、いらっしゃいませ~マジックランタン

寉岡萌希・・・緋の十字架に出ていたのは気がつきませんでした・・・。
「偽りの花園」では遠山景織子の娘役でしたよね。
「怪奇大作戦セカンドファイル」では天才美少女ハッカーでした。
独特のオーラのあるタイプで・・・まだ16歳なので楽しみです。

事務所が小さいからなぁ・・・。

「ちりとてちん」はある意味・・・変態朝ドラマ。
とにかく・・・キッドが
半年に渡り・・・メモをとりたくなるほどの
異臭がしていましたよ。

キッドとしては最後まで上沼にチェンジしなかっただけでも
ありがたいことだと思っています。

最終回の上沼のナレーションは
思いっきりくどかったですけど。

四草の子供を育てあげた時点で・・・
A子と新・草若の
春・・・永過ぎる・・・
と思ったのですが
最後に20年ときて
もう・・・どれだけ永い春なんだ・・・
と思いましたよ。

まあ・・・そういうことを含めて
特異な朝ドラマでした。

「都の風」かあ・・・。
再放送しているのですね。
20年前と言えば朝ドラマの視聴率が
40%とかあった時代ですからね。

できれば明日・・・まとめレビューをしたいところですが・・・土曜日ですので・・・。

とにかく最終回は
最後まで変態だったなあ・・・
と思うばかりのキッドなのです。

投稿: キッド | 2008年3月29日 (土) 17時23分

すみません。間違えました。『偽りの花園』ですね。なぜか混同しがちです。罰のボランティア活動として赤ウミガメの産卵地域の清掃をしてきます。

投稿: 幻灯機 | 2008年3月29日 (土) 21時17分

✪マジックランタン✪~幻灯機様、いらっしゃいませ~✪マジックランタン✪

いえいえ・・・どうぞお気兼ねなく。
キッドなんて間違いだらけですが
基本的に妄想とことわって
全部チャラにしているぐらいですから。

特に・・・最近・・・記憶があいまいで
事実と妄想の区別がつかないときが多いです。ヽ(゚∀゚)ノ

投稿: キッド | 2008年4月 1日 (火) 10時35分

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