「酒席秘書官・・・?」「首席秘書官っ!」でも良かったのだが・・・「苦しみを見て見ぬフリをするくらいなら破産しますっ」という総理大臣の心意気を考慮して・・・このタイトルにしました・・・どうでもいいわっ。
それにしても・・・ワールドカップの瀬戸際予選・・・で日本ほぼ完勝で・・・15.2%しか獲得できないなんて・・・サッカー大丈夫かっ・・・それよりも日本大丈夫かっ・・・?
本題に入る前に・・・恒例の週末の視聴率チェック。「パズル」↗*9.5%(杜夫・・・フタケタならず)、「アラ40」↘14.3%(ぬるま湯につかるのは健康によし)、「キミ犯」↗*9.3%(ささやき・・・惜しい)、「ヴィレッジ」10.8%(どこまでいっても第六感)、「ひみつ奥さん3」*8.5%(もういいわ)、「ごくせん」↗21.9%(疲れを知らない子供のように)、「トップセールス」↗*7.1%(時が二人を追い越してゆく)、「県庁の星」15.3%(まだまだとれるのか)、「篤姫」↗24.8%(阿部様・・・散華)、「猟奇的」↘*6.9%(作品が・・・散華)、「アサルト13」11.2%(汚職警官が大量に・・・散華)・・・ついでに「CHANGE」↘19.3%・・・ちなみに「中田のぶらり一人旅」12.9%・・・以上。
で、『CHANGE・第四回』(フジテレビ080602PM9~)脚本・福田靖、演出・平野眞を見た。ザ・テレビジョン・・・今週も澤田演出になってます。・・・もうその手にはのりませんぞ・・・。っていうか・・・いつも自分でチェックしろよっ・・・失礼しました。
さて・・・いよいよ・・・内閣総理大臣・朝倉啓太(木村)の始動でございます。本来・・・木村拓哉の演ずるヒーローとして・・・総理大臣がチョイスされているわけですから・・・ここからが本番ということになります。
任命直後・・・外国軍隊が北海道に上陸して侵略中とか・・・よほどのことがない限り・・・総理大臣の初仕事は組閣です。
つまり・・・自らが率いる内閣を作ることです。具体的には国務大臣を任命する・・・ということになります。総理大臣が首相の名に相応しいのはこの人事権にあると言ってもいいでしょう。
行政府の長として・・・各省庁のすべての官僚を率いて国家を運営していくのです。それはまさにピラミッドの頂点です。しかし・・・総理大臣は全知全能の神ではないので・・・分業を必要とします。そのため・・・各省庁の長を配下として任命することが総理大臣の初仕事となるわけです。
総務省に総務大臣、外務省に外務大臣、財務省に財務大臣・・・というように行政機関のトップを決めていくわけです。その中には内閣府特命担当大臣という特殊な大臣もあります。これは特に大きな政治課題や・・・省庁のワクを越えた問題などを担当する大臣で・・・ドラマ内では食品安全大臣や・・・少子化大臣などが設定されています。そして内閣の中の内閣とも言える内閣官房の長官も国務大臣の一人です。
ある意味・・・総理大臣は大臣の任命権が最大の武器と言えます。それは権力を分け与えるのと同じ意味だからです。各大臣は・・・総理に服従を誓い・・・各省庁の監督権を握るということになります。
人事におけるただ一つのルールは・・・内閣の半数は国会議員でなければならないということです。よく・・・在野からの登用という言葉が使われますが・・・内閣の半分は民間人でもいいということになります。
さて・・・もちろん・・・朝倉は・・・自分の意思で組閣もできるのですが・・・自分を総裁選挙に押し出してくれた・・・神林(寺尾聰)がアドバイスしてくれる組閣のプランに素直に同意します。なにしろ・・・朝倉は・・・政治には素人で・・・おまかせする以外にはなかったのです。
尊敬する神林と・・・信頼する秘書・理香(深津)が申し分のない人事だというからには反対する理由がありません。
何よりも・・・啓太には代案がないのです。もちろん・・・これはドラマ上の問題で・・・総裁選の間の駆け引きでは・・・派閥のボス同士の交渉で・・・権力(大臣のポスト)をやりとりする票集めがあったわけです。いくら選挙運動に専念していたとはいえ・・・このやりとりを啓太がまったく知らないわけにはいかないのですが・・・ここはある意味劇化しているわけです。
そういう裏面工作は神林が行い・・・結果としての権力配分も神林に一任したということになります。
そして・・・神林は・・・派閥を超えた・・・自分の子分たちで大臣のポストをすべて手中に収めたということです。
この組閣は・・・二つの側面を持っています。神林以外のボスたちは・・・自分の派閥から大臣が出ているために・・・不満そうな素振りは見せますが・・・「あくまで暫定的・・・過渡的な・・・捨石内閣だから・・・次期政権は皆さんで・・・」と説得されれば納得せざるを得ない側面。そして実際には神林のイエスマンで構成された・・・神林の意のままになる内閣という側面です。
つまり・・・啓太はもっとも重要な権利から疎外された・・・蚊帳の外の総理大臣ということになります。
しかし・・・啓太は・・・とぼけた顔してババンバーンなのです。
啓太はきっと・・・のぼりがいのありそうな山を前にした登山家・・・新学期を迎えた教師のような期待と希望でワクワクしていたのです・・・どんな悪路が待っているか・・・どんな問題児がやってくるか・・・楽しみにできる・・・それが・・・世にも稀な啓太という総理大臣であるからです。
さて・・・おそらく・・・どのような人間も・・・新しい局面では有効な手段は限られます。その基本は「様子見」です。それは「観察すること」そして「とりあえずやってみること」です。
「観察」には二つの視点が要求されます。
一つは木を見て森を見ないこと。
一つは森を見て木を見ないことです。
よく・・・「木を見て森を見ず」と言いますが・・・「森を見て木を見ないこと」も正しいとは言えません。「森も見て木も見て森林を認識することが要求される」のです。
しかし・・・いきなり・・・「森林」を認識するのは無理であることが多いので・・・森にとらわれず木を見ること・・・木にとらわれず森を見ることを交互に繰り返すことが有効となります。
そしておぼろげでも全体像をつかみ・・・ゆっくりと個々の問題を探っていく・・・これが「様子見」の基本です。
啓太は・・・素人ではありますが・・・ただものではありません・・・何しろ・・・素人のくせに総理大臣になってしまうほどなのです。
啓太が・・・神林の組閣を受け入れたのは・・・他には手がなかったということもありますが・・・さらにいえば・・・様子見をしていたといえるでしょう。神林は自分の意のままに行動しているようで・・・実は啓太にじっくりと観察されていたのです。こういう場合を「お手並み拝見」と言うのです。
森(内閣)の中の木々(大臣たち)は・・・キャスティング的には・・・スター満載ではありません・・・厚労大臣・長山明美と金融担当大臣・三島恵を除くとすべて男性・・・すべて高齢の脇役人事です・・・これは後に紹介する事務担当秘書官の豪華な顔ぶれからすると・・・地味です。大臣たちの中で唯一の「顔役」は内閣官房長官・神林・・・つまり・・・この森は通過点であることがわかるのです。それは森総理が通過点であったことよりも明らかです。
つまり・・・当面・・・総理のドラマは閣外で起きていく・・・という見通しができるのです。
時には・・・木を見れば森が分るのです。
さて・・・ここでストーリーに戻りましょう。実は・・・総理大臣の秘書官は五人が基本です。
理香は政務秘書官で・・・言わば総理の身内です。総理のスケジュール管理の統括者で俗に首席秘書官と呼ばれます。これに対し・・・残りの四人は事務担当秘書官になっています。省庁からエリート官僚が出向してきます。省庁も決まっていて・・・外務省、財務省、経済産業省、警察庁から各一名です。
彼らはその他の省庁も関係に応じて分担して・・・省庁と総理大臣との事務連絡・調整を行うわけです。つまり・・・総理大臣直属の事務官僚チームになるのですが・・・考えようによっては・・・官僚側から・・・総理大臣に送られた目付け・・・つまりスパイであるということになります。
官僚機構は権力機構です。ものすごい金額のお金を集めて・・・ものすごい金額の予算配分を行うわけですから・・・ものすごい権力が発生します。そうなると必ず金に目がくらむ人間が出てくるので・・・そうならないように・・・国民の代表である政治家が統治するわけですが・・・そんなに簡単にコントロールされてたまるかよ・・・というのが官僚システムというものなのです。財務省の百坂哲也(西村雅彦)、経産省の郡司敏夫(平泉成)、外務省の西誠二(矢島健一)、警察庁の秋山太郎勘助(鈴木浩介)・・・この顔ぶれ・・・ヒトクセもフタクセもあります。もう・・・いろいろな悪いこと・・・性格が悪かったり、小指を噛んだり、性格が陰険だったり、キノコと呼ばれたりを含む・・・を仕掛けてくる気満々です・・・楽しみですね。
ともかく・・・こうして啓太内閣の人事は終了しました。
ちなみに「日本は法治国家である」という言葉はよく耳にします。これは日本の国家機関がすべて法についての機関であることが端的に示しています。
立法機関である「国会」は法を作るシステムですし、司法機関である「裁判所」は実際の法が適正かどうかを審査する機関です。そして・・・国家を運営する「政府」機関は法に基づいてすべてを実行していきます。
「自由」と「平等」は対立する概念ですが・・・なるべく自由であるように・・・なるべく平等であるように・・・バランスをとっているのが「法」というものなのです。
そして・・・当然のこととして時には「法」は国民に不自由や・・・不平等を感じさせるものとなります。
そうした「法」の支配を前提としながら・・・絶えず変化する世界に国家として適応する・・・その司令塔が・・・内閣総理大臣です。
これは・・・凄い激務です。なにしろ・・・一億人以上の人々の命を預かっているのです。普通の神経ではやっていられません。
また・・・内閣総理大臣は交替しても・・・政治的空白を作るわけにはいきません。啓太が総理大臣になって・・・日本という国家が誕生したわけではなく・・・日本はすでにそこにあるのです。そして・・・数え切れない問題が発生し・・・それに対処する策略が絶えず作動しています。その中には・・・すでに解決間近の問題もあれば・・・考慮し始めた問題もあり・・・緊急性のあるものから・・・長期的展望を必要とするものまでさまざまです。
小学校で言えば・・・「最近、児童の遅刻が多い」「近所で不審者が目撃された」「父兄の一部が給食費を滞納」「ウサギが淋しくて死んだ」「図書館の本がブックオフに大量流出」「となりの中学でケータイ保持生徒と不保持生徒が乱闘」「教頭先生が一年生の男の子のお尻を触った」「保健室で麻薬が売買されている」「持ち物検査でトカレフが押収された」「学校裏サイトで前の校長先生の恥ずかしい写真が公開されている」・・・など・・・いろいろな問題があるということです。もし・・・啓太が新任の校長先生なら頭をかかえてもおかしくありません。
しかし・・・総理大臣ともなると・・・もはや・・・次元のことなる質と量の問題が山積みです。まさしく・・・大森林を前にしていると言っていいでしょう。
もちろん・・・聖徳太子のように・・・10人の言葉を一度に聞き・・・対処する能力があっても独裁するのはもはや無理なのです。
そこで・・・神林たちが言うところの・・・「どんな無能な人間でも総理大臣が務まる」・・・システムが作られているのが行政府だという見識もあるわけです。
それは・・・試験制度による選抜で集められた頭脳優秀な官僚たちと・・・選挙制度で選出された手腕抜群の政治家たち・・・いわゆる政・官により構成されています。
そうなると・・・「総理大臣」は・・・行政システムの命ずるままに「役割」を演ずることも可能なのです。
しかし・・・啓太はそうはしないのです。なぜなら・・・彼は・・・「約束を守る男」なのです。
啓太は・・・「素人としてできることをする」と約束したので・・・「玄人の操り人形になる」つもりはこれっぽっちもありません。
そして・・・啓太は・・・「玄人たちの指導に従うフリをしながら・・・てがかりを求めている」のです。それは・・・「素人の目線にひっかかる・・・なにか・・・おかしなこと」です。
啓太はただものではありませんから・・・たちまち・・・その存在を発見します。
「八ツ島湾ではクラゲの大量発生で漁民が大損害・・・原因は国土交通省の開発したダムにあるとして・・・裁判となり一審で敗訴・・・国はこれを不服として・・・控訴するので総理大臣に承認してもらいたい」というものです。
これを簡単に言うと・・・「国土交通省が無計画に作ったダムのために環境が激変・・・漁師さんの生活がピンチになって文句をいってきたので・・・生意気だから黙らせる」ということです。
もちろん・・・「ダムを作ったからクラゲが発生したとは限らない」「魚がとれなればケーキを食べればいい」「文句をいってくる人にいちいちつきあっていたらキリがない」「今、家計が苦しいのでない袖はふれない」など・・・行政システムにも言い分はあります。
しかし・・・「素人目線の総理大臣」には・・・「いいきっかけ」だったのです。
さて・・・組織の長は・・・組織のすべての決定に責を負いますが・・・すべての決定を独断で行うのは無理があります。巨大組織になればなるほど個人のできることは限られているのです。
そのため・・・組織の長の基本戦略は・・・「範を示す」というのが古典です。一つの事例をとりあげ・・・対処の仕方を実行してみるということです。
たとえば・・・毒ギョーザが発見されても・・・すべてのギョーザを事前に検査するのは無理ということになればサンプリングを行うわけです。確率計算に基づいて・・・ある程度の安全を確保できる抜き取り調査を行うということです。「絶対安全」は不可能でも「より安心」は可能ということになります。
玄人たちの決断に疑問を投げかける・・・啓太の総理大臣としての最初の一歩が踏み出されたのです。
玄人たちを全面的に否定するのではなく・・・一石を投じてみる。啓太が用心深く「様子見」をしていることが明らかになるのです。その用心深さが・・・はっきり見られるのが・・・自宅への帰宅です。「敵地」では「監視」されている恐れがあることを感じ「自分のテリトリーで安全を確保する」・・・啓太の帰宅はそういう意味があります。
そして・・・自宅には少なくとも・・・信頼できる腹心・・・自称・甥っ子の韮沢(阿部寛)と自称・姪っ子のひかる(加藤ローサ)がいるのです。何より・・・彼らは啓太のやろうとしていることに理解を示し・・・手助けをしてくれるのです。
表面上はとぼけていますが・・・理香に対しても・・・啓太が心を許していないのが・・・分りますね・・・・啓太は素人の代表・・・理香はまだ玄人の一派なのです。
韮沢と理香が論争するのは・・・韮沢が啓太の心情を代弁しているからということになります。さすがは最後の弁護士です。
「お前はどっちの味方なんだ・・・」韮沢の指摘は容赦がないのです。もちろん・・・理香は理香の常識の範囲で・・・啓太の味方をしているつもりですが・・・そういう玄人の常識が及ばない相手というものを認識し始めます。もちろん・・・これまでも度々・・・理香はそういう考え直しをしてきているのですが・・・一度身に付いた常識というものは洗っても洗っても再生してくるものなのです。これからも理香は「覚醒」と「まどろみ」を繰り返すことになるでしょう。
さて・・・「不利な戦い」を強いられたものの定番の戦略に「漁夫の利」というものがあります。実力差のあるものに戦いを挑むものの常套手段であります。
これはハードボイルド小説ではよくある手口で・・・黒沢明監督の映画「用心棒」がその好例です。二つの巨大なヤクザ組織の支配する町にやってきた流れ者のヒーローが両方の組織にちょっかいを出し・・・やがて・・・両方の組織を抗争させて・・・壊滅的な打撃を与えるというセオリーです。
漁夫の利は中国戦国時代の縦横家の策略書「戦国策」に記された戦略で「鴫と蛤が争っているのを見て両方を捕らえた漁師の伝承」に基づき・・・二つの勢力が争う隙につけこんで利益を横取りするというものなのです。
まさに・・・巨大な官僚機構と・・・強力な政治家グループの前に徒手空拳で立ち向かう啓太にとって無視できない考え方です。
そして・・・啓太が・・・実行したのは・・・「この問題について・・・関係者に説明を求める」ことでした。官僚たちは通り一遍の説明で啓太が納得しないと見ると・・・「膨大な資料」を提示し・・・問題を把握したいなら・・・どうぞご自由にという態度をとります。
これは「無理を通せば道理が引っ込む」という戦法です。
それに対して啓太は「プライベート・タイム・返上」という無理で答えます。
「膨大な資料の解読」に私的にチャレンジしたのです。同時に・・・現地での情報を収集するため・・・臨時で内閣総理大臣特別補佐官に韮沢を任命します。これは・・・首席秘書官や事務秘書官とは別に総理が腹心を持つことができる正式なシステムです。もちろん・・・このあたりの智恵は韮沢本人が啓太に指南していることはガチです。
「こんな・・・有能な補佐官を・・・任命できるのは・・・誰のおかげだ・・・」
と韮沢が念を押したのもガチだと思われます。
さて・・・この「啓太の反逆」に違和感を感じたのは官僚機構だけではありません・・・啓太を影でコントロールしているつもりの政治家グループも・・・人形の自由行動に不快感を示します。国交省の仁村大臣は・・・「総理が独断で動いている」と国交省の官僚から苦情を申し立てられ・・・親分の神林にその旨を伝えます。「総理は傀儡ではなかったのですか・・・」
ここで・・・神林が選択するのもまた「漁夫の利」戦法なのです。つまり・・・直接・・・総理大臣にクレームをつけるのではなく・・・第三者を巻き込んでいくわけです。
ここで・・・神林が選んだのは・・・政友党幹事長で・・・問題が発生した時の国交大臣だった小野田です。党の長老の一人で・・・ボスの一人です。
「国家のために・・・総理大臣を説得してください」と頭を下げる神林・・・これに対し・・・小野田は「まったく・・・面倒な後始末を押し付けて・・・しかし・・・国家のためとあらば仕方ない」と承諾します。もちろん・・・神林は見えないように舌を出しているわけです。
長老と・・・新米総理を戦わせて・・・漁夫の利を得ようとしているからです。
しかし・・・総理の不屈の闘志はそれを上回りました。なにしろ・・・啓太は「初心貫徹」というもっとも強い手を持っているのです。
「国家の財政の危機を乗り切るためには犠牲を伴うのだ」と説得する小野田に対し・・・「目の前で苦しんでいる人を見捨てて・・・国家に何の意味があるのでしょう」と切り替えします。そして・・・啓太のしていることは・・・政治的決断を下すための情報収集の努力をしているだけなのです。
小野田は・・・たちまち・・・情に溺れます・・・資料の山と格闘する啓太の中に若かりし頃の自分を見てしまったのです。そして・・・握りつぶしていた情報を啓太に伝えるのです。この問題のキーとなる名前を即答する小野田・・・彼が・・・この問題に対して深く葛藤していたことがこの発言で分るのです。
そして・・・啓太の勝利を確信した・・・理香は何度目かの覚醒を果たします。
「親分の言う通りにしなさいよっ」とかっての上司に下克上です。
この理香の態度に・・・ドアの内側で啓太の示した喜びは・・・かなり深い意味があるわけです。素人が玄人に一矢報いた・・・わけですから。
キーマン・東大教授の久野博士(森本レオ)が登場し・・・その学術的な裏づけから・・・確信を持った・・・啓太。この裁判を上告すれば・・・国は負ける・・・それならば・・・ここで負けを認めた方が・・・短期的にも・・・長期的にも・・・政府にとって利があるという結論です。
これが刑事事件なら・・・おそらく・・・最初の判決を出した・・・地裁にはどんな問題にも真剣に取り組む国家を相手に対して一歩もひかない腕のいい検事がいたのでしょう。
もちろん・・・表面上は・・・啓太は「国のミスによって国民が苦しむことはあってはならないことです」とマスメディアに表明するのです。もちろん・・・支持率はさらに急上昇。87.2%の上って・・・どこまで・・・。さらには・・・景色のいいところにいって・・・おいしい焼き魚を堪能するのです。さりげない間接キスも前総理がすることならセクハラですが朝倉総理がすればサービスです。
こういう・・・啓太の行動に・・・周囲の人物たちはどんどん感化されるに決まってます。韮沢とキスするのに背伸びしなくてもいい長身を誇るSP檀原(大倉孝二)も・・・もうすっかり啓太にお熱なのです。
「総理・・・あなたのためなら・・・身を挺して死ねる・・・おつかれなさい」
(おつかれなさい・・・お疲れ様ですとおやすみなさいやお帰りなさいがまじった言葉・・・受験にはおそらく出ない)
そして・・・総理はシートベルトを法令通りにしめて爆睡・・・「朝倉ぁぁぁぁぁぁぁ・・・朝倉くん・・・寝てなかったんだ・・・」で理香に肩枕です。膝枕でないところが・・・青島刑事と朝倉総理の格の違いというものです。
こうして・・・朝倉総理は最初の小さな勝利を収めたのです。
この氷山の一角に対する軽い一撃に・・・全体がどう反応するか・・・啓太の戦いはまだ始まったばかり・・・でございます。
もちろん・・・それだけでも黒幕・神林の面目は丸つぶれです・・・しかし・・・それによって・・・まったく実害は受けない神林・・・まだまだ・・・その魂胆は謎につつまれています。
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水曜日に見る予定のテレビ『週刊真木よう子』(テレビ東京)『警視庁捜査一課9係』(テレビ朝日)『ホカベン』(日本テレビ)
ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。
皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。
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