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2008年6月30日 (月)

冥くなるまでこの恋を・・・(宮﨑あおい)出会いは運命すれちがいはうっかり(田中麗奈)

・・・練習か。「Tomorrow」体制の練習なのか。

ちなみに「篤姫」↗24.7% 「猟奇的な彼女」↘*7.2%である。

この「日曜劇場」のどうしようもない低迷はひとえにスタッフのダメダメさにあると思うが「Tomorrow」はプロデュース・演出が・・・「猟奇的な彼女」つながりなのである。・・・不安だ。一縷の望みは「だいすき!!ゆずの子育て日記」で木10ドラマ最後の対決において「鹿男あをによし」を倒した脚本家・篠崎絵里子の起用。もう・・・藁にもすがりたいよ。

まあ・・・コメディーよりもシリアスの方が簡単っていえば簡単だからな。大丈夫かもな。

一方・・・大河ドラマは・・・家定・篤姫のラブラブぶりにお茶の間悩殺なのである。・・・小松帯刀(瑛太)はもはや「ラスフレ」のタケルとキャラ一緒じゃないか・・・。

で、『篤姫・第26回』(NHK総合080629PM8~)原作・宮尾登美子、脚本・田渕久美子、演出・渡邊良雄を見た。例によってシナリオに沿ったレビューはikasama4様を推奨します。今回は将軍・御台所の仲良し→ケンカ→仲直りと陰謀渦巻く京都のあれやこれや徹底追及。「外様大名譜代大名浮具海釣始末図」イラスト大公開です。生まれ変わったセクスィー家老と英姫は色恋とビジネスのボーダーラインでフラダンスです。家定・篤姫愛の軌跡シリーズもあとわずか・・・はたして・・・遺影はあるのかーっ・・・まあ夏休み直前ですしね。マイペースでお願いします。

Atuhime1857f さて・・・今回はいよいよ京都を舞台とした幕末のドタバタの幕が開くのである。あまり妄想しすぎると危険な領域はある・・・たとえば・・・大久保正助をあまりひどく書くと子孫の麻生太郎が怒るかもしれないなどと無駄な心配もするのである。・・・ま・・・知ったことじゃないか・・・。しかし・・・忍びの歴史は闇の歴史であり・・・真実はそこそこあるのである。

江戸城の本丸・大奥。最近・・・家定は篤姫と夫婦の間を作り・・・そこに入り浸っている。奥女中たちは・・・家定の豹変をいぶかしんだり・・・薩摩の女の夜の技をあれこれ噂したりするのであった。

冬の気配が立ち込めていた。家定にとっては最後の年の瀬が近い。篤姫は土鍋のふたをあけた。

家定「これはなんじゃ?」

篤姫「・・・関東炊きなるものを半蔵から教わりましたので・・・作ってみました。またの名をおでん・・・と申すとか」

家定「醤油の香がそそるのう・・・」

篤姫「これは薩摩名物のお揚げですが・・・この汁によくあいまする。他には蒟蒻なども美味しゅうございます」

家定「オンエア的には季節はずれじゃの」

篤姫「いえいえ・・・夏の海辺ではこれが定番なのでごわす」

家定「この黄色いものはなんじゃ」

篤姫「ハリスから届いた南蛮渡来の西洋辛子と申します。お皿にとったさつま揚げにこのように塗るようにつけまして・・・どうぞ」

家定「・・・ひーっ・・・これは効くのう・・・山葵のようなものじゃな・・・ふふふ・・・篤姫は蘭癖じゃな」

篤姫「父譲りでございます・・・」

家定「ふふふ・・・蘭癖といえば・・・慶喜が・・・こんなものを届けてきたぞ・・・」

篤姫「・・・まあ・・・これは・・・」

家定「ぽるのぐらふぃーとか申す・・・西洋浮世絵じゃ・・・どうじゃ・・・まるで写真のようであろう・・・」

篤姫「・・・写真でございます・・・まあ・・・こんな破廉恥な・・・」

家定「慶喜め・・・この間の詫びに夫婦写真を撮るなどと申しておる」

篤姫「えーっ・・・こんなところを・・・ですか・・・」

家定「・・・馬鹿を申すな・・・まあ・・・春が来たらな・・・ほれ・・・庭の亀池にかかる橋のたもとあたりで・・・並んでの・・・撮ってもらおうかと思う・・・」

篤姫「・・・公方様・・・」

家定「・・・そうじゃ・・・これにはもちもあいそうじゃの・・・もちじゃ・・・もちを持て」

そのはるか西・・・京都・清水寺の小さな院で・・・西郷吉之助は忍僧・月照に会っていた。月照は西郷の土産のあじの開きを囲炉裏であぶっている。

月照「・・・ふふふ・・・それにしても・・・薩摩のお殿様も・・・なかなか・・・妖しいお方やなあ」

西郷「・・・と申すと・・・」

月照「聞けば・・・開国に賛成しなはるとか・・・それでいて・・・次の将軍さんに攘夷派の慶喜さんを推すとは・・・面妖やおまへんか」

西郷「殿は・・・この国の将来を憂いておいでですから・・・」

月照「・・・さあ・・・そこや・・・先見の明がありすぎると・・・周囲は不安になりますさかいにな」

西郷「しかし・・・めりけんの使者ハリスが申すには・・・今・・・清国と戦をしているエゲレスとフランスが清国を打ち滅ぼして後は・・・この神州に攻め入るは必然とか・・・その前に・・・めりけんと和を結べば・・・抑えになるとのこと・・・」

月照「ふふふ・・・異人さんの言うこと・・・信用できますかいな・・・かの国では・・・太閤秀吉さんが・・・奴隷狩りを恐れて禁じた耶蘇の教えを守り・・・暗黒大陸の黒人を売り買いしているそうではおまへんか」

西郷「・・・ですから・・・泰平の夢を破らねば・・・危ういと・・・主君・斉彬はお考えなのでごわす」

月照「・・・まあ・・・よろしおます・・・もらうものもらえば・・・お上の周りは動きますよって・・・せやけどなあ・・・」

西郷「・・・」

月照「左大臣の近衛さんは抑えても・・・関白の九条さんがなあ・・・最近・・・冬だと言うのに猫がよう鳴きはるので・・・」

西郷「・・・近江の忍びが・・・」

その頃・・・京の都の場末・・・ひなびた岩倉の里。京都の町衆が熱く博打を交わす・・・屋敷があった。この賭場を仕切るのは・・・侠客貴族と異名を持つ侍従・岩倉具視である。種目はサイコロによる丁半博打である。貧乏貴族として代々岩倉家の糊口をしのいできたこの鉄火場(賭博場)だが・・・具視の代で大きく成長していた。中納言・堀河家からの養子である具視はコネを利して客層を拡大し・・・いわば闇の公営ギャンブル場として・・・岩倉博打村を発展させていたのである。その収益金は・・・貧乏貴族の輪を作り・・・具視を中心とした派閥の形成に役立っていた。

また・・・賭場に集う・・・様々な身分の人間が・・・具視の視野を拡げていったのである。

慶喜派の筆頭大名・松平春獄の腹心・橋本左内はその動向を窺うために・・・山城商人に化けて・・・暮の鉄火場で小銭を賭けていた。その夜・・・左内にはツキがないようだった。懐はさびしくなる一方である。

「・・・越前屋さん・・・」

それが・・・自分の偽名だと覚る前に左内は振り向いた。笑みを浮かべた猿・・・というような小男が背後に立っていた。

「ふふふ・・・わては・・・猿の文吉です・・・」

左内は表情に緊張を出さないために・・・咄嗟に西郷吉之助になりきった。吉之助はいつも泰然としている。なりきりは左内の得意技だった。

「有名な親分はん・・・手前に何か・・・」

「ふふふ・・・少し・・・回銭しまひょうか・・・と言いたいところですが・・・ウチの旦那が御用があると申しますので顔かしておくんなはれ」

左内は周囲に目を配る・・・すでに囲まれているようだ・・・覚悟を決めた左内はひょいと立ち上がる。案の定・・・背を向けて先導する文吉の前後左右には・・・賭場の若い衆が連動して動く。

左内は屋敷の外にある納屋の前に連れ出された。

そこには・・・二人の忍びが待っていた。赤い装束は長野主膳・・・井伊直弼の腹心。黄色い装束は島田左近・・・九条尚忠の家令であると・・・左内は一瞬で見抜く。

「今頃・・・こんなところに来ても・・・手遅れでっせ」

黄色い忍者が嘲るように笑う。左内は間合いをとりながら・・・死中に活の機会を待った。

「江戸はまだまだ・・・呑気なものだが・・・京ではもはや・・・政治が動いておるのよにゃあ」

赤い忍者がネコナデ声を出す。

「なるほど・・・勉強になりますな・・・」

その刹那・・・卍手裏剣が両者の間の地面に突き刺さった。樹上に卍党の忍者・由利槍之助が潜んでいたのだ。その一瞬の隙に・・・左内は姿を消していた。残された忍者たちは驚愕する。樹上の忍者も消えている。

「足利流秘術・・・卍隠れ・・・これにて退散つかまつる」

どこからか・・・声が聞こえてくる・・・島田左近はちっと思わず舌打ちをした・・・(つづく)

関連するキッドのブログ『第25話のレビュー

で、『猟奇的な彼女・最終戦』(TBSテレビ080629PM9~)原作・キム・ホシク、脚本・坂元裕二、演出・土井裕泰を見た。ついに最後まで・・・実験が失敗に終った意欲作・・・というところでしょうか・・・。豪華なゲストや豪華な配役が・・・散華でございました。

まあ・・・これで・・・「私教」に続いて・・・脚本家視聴率二連敗。次は月9か・・・ここで帳尻あわせる気だな。内容的にも・・・「私たちの教科書」より・・・買えないキッドだった。シリアスと違ってコメディーは笑えないとにっちもさっちもいかないからな。

最終回で言えば・・・「一年後の再会・・・すれちがったのは・・・恋人岬が二つあったから・・・という『トリック』のようなトリック」なのだが・・・まあ・・・ガチョーンと言って欲しかった。

で・・・この後・・・その思い違い・・・相手が約束を破ったと互いに思っていた・・・に先に気がついた凛子(田中麗奈)が・・・偽りの結婚式という手のこんだ罠を三郎(草彅剛)に仕掛けていくというのである。

まあ・・・キッドが三郎だったら・・・自殺の危険性があるので・・・こういうことはよくないと思うのである・・・まあ・・・真似する人はいないと思うけどね。

まあ・・・お笑いって・・・紙一重なんですよね。

一応・・・最後は・・・おすましした凛子も見られて・・・ファンはホッとしたかもね。

で・・・最後は結婚式場を飛び出して指輪を取りにいく。

ウェディングドレスを着たまま・・・恋人岬の海岸へダイビング。衣装がチェンジしてダイビングスーツへ・・・そして三郎が投げ捨てた指輪発見である。・・・見つかるかっ。

しかし・・・ここがポイントである。この見つかるかっ・・・というお笑いの前につまずくのである。

三郎が投げたのは・・・指輪のケースだったのだ。タイムカプセルに入った指輪のケースではなかったのである。

それは・・・容器が違うっという別のお笑いなのである。

まあ・・・おしゃべりなら・・・こういうボケてボケてボケまくる・・・というのはアリなのだが。

日曜劇場のエンターティメントとしては失格だと思う。お茶の間にお笑いを届けてナンボだからだ。

「結婚指輪が海から発見される」「衣装がチェンジ」「ケースがチェンジ」この三つのボケは一つに絞らないとダメだな。それは躓くからである。スムーズさというものは軽視できないものだ。「ドレスのまま海底探索」「ケースを発見」「呼吸困難になりながらキヤッチ」・・・「ぶっ殺されるかと思った・・・」でいいと思うよ。

ま・・・奇跡のハッピーエンドで・・・死して屍拾う者なし・・・でございますけど。

関連するキッドのブログ『第二回のレビュー

火曜日に見る予定のテレビ『モンスターぺアレント』(フジテレビ)・・・早い。

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2008年6月29日 (日)

今のは冗談だ(佐藤隆太)命はスペアがない(仲間由紀恵)頭おかしいんとちゃう?(安田美沙子)

「勝つためだ」(佐藤)「逃げるんだ」(仲間)「アマリリスの花言葉は臆病」(仲里依紗)でもよかったのだが・・・とにかく・・・安田の一言が「ハチワンダイバー」のすべてを語っているし、仲間は最終回だし、平塚(桐谷健太)に敬意を表してバカな方をタイトルにしてみました。

今のは冗談だ・・・リリーフを告げにいった平塚を呼び戻す。勝つためだ・・・代打・平塚をナインに納得させる。ま・・・いずれにせよ・・・平塚がらみだ。

健太というと「高倉健の健に菅原文太の太で健太」(ドラマ「傷だらけの天使」より)を思い出す。

ともかく土曜の夜のヤンキーナイトは・・・今夜・・・対立集団が解散するのでいったん散会なのだが・・・新番組は元ヤンキーが主人公である。いいんだよ。土曜の夜はいつだってヤンキーたちのパラダイスで・・・。

そして・・・「ハチワンダイバー」はアキバっぽくて頭おかしいと思うし・・・。

で、『ROOKIES・第8回』(TBSテレビ080628PM0756~)脚本・いづみ吉紘、演出・平川雄一郎を見た。夢を笑うものは絶対に許さない・・・川藤(佐藤隆太)である。エリート集団なのに・・・ワガママが過ぎて不良化した目黒川高校はチームの和を忘れたかっての自分たちの亡霊だ・・・と二子玉川学園ナインプラスワンを激励するのだった。

二子玉川のメンバーは以下の通り。

1 センター 関川

2 セカンド 御子柴

3 キャッチャー 若菜

4 ピッチャー 安仁屋

5 サード 新庄

6 ショート 桧山

7 レフト 湯舟

8 ファースト 岡田

9 ライト 今岡

代打 平塚(秘密兵器)

これに川藤監督、部長先生、そしてマネージャー八木(村川絵梨)を加えた13人(平塚を含む)の夢・・・それは甲子園だ。

しかし・・・実力のある目黒川高校はたかが練習試合と本気を出さないのだった。

そんな・・・目黒川を叱咤するのは・・・川藤だった。

1 松本 

2 岡崎

3 庄司

4 中畑

5 山倉

6 淡口

7 柴田

8 河埜

9 江夏

試合相手の顔と名前が一致している川藤に・・・不良はちょっとビビるのだった。匿名社会の病巣である。「あいつオカシイぞ」「ビビってんじゃねえよ」そして・・・仲間割れの乱闘に発展。

これを笑って見守る目黒川の名将・沢村監督(織本順吉)・・・。貫禄である。

そして・・・ついに本気となった目黒川ナイン。

この試合を見つめる学生服の男たち(実は元野球部の先輩たち)を見つめる真弓先生(吹石一恵)・・・出番確保できましたーっ。

しかし・・・本気の目黒川に立ちはだかる安仁屋(市原隼人)のカーブ。

ちなみにストレート(直球)とカーブ(変化球)はバッター(打者)のタイミング(一、二の三)を崩すために有効なテクニック(技術)です。

これはカラオケの歌いだしと一緒でタイミングがいかに大切かということです。

いっせーのせのところをいっせーのせのせとかやられるとどうしていいのかわからなくなるわけです。・・・たとえとしてどうかな。

ま・・・おぎやはぎの漫才ネタと同様ということです。

もう・・・説明しなくていいよ。

ま・・・打者は直球のタイミングで待って・・・カーブが着たら対応するか・・・一か八かカーブで待ってみるとか・・・いろいろ頭をひねるわけです。

しかし・・・カーブが来るのが分っていたら・・・打つのは簡単ということなのです。

そして・・・ついに安仁屋はクセを見抜かれてしまうのです。直球とカーブではボールの握り方が違うので・・・カーブを投げるときは・・・じっくり確認しながら・・・握る・・・バカです。

このため・・・勝利の寸前にホームランの連打を食らう安仁屋。

         1    2  3    4    5    6    7    8     9     計

二子玉川    0     0    0    1    1    0    0    0            2

目黒川       1     0    0    0    0    0    0    8            9

大ピンチ・・・。たちまち・・・弱気になる湯舟(五十嵐隼士)を鉄拳で叱咤する新庄(城田優)・・・「にゃーっ」って言ってみろです・・・言いました・・・にゃーっ。

打者一巡の猛攻で五点とって二死満塁。打順は当たってない桧山(川村陽介)・・・。ここで代打・平塚という決断・・・。「桧山に意地を通させろ」というナインですが・・・岡田(佐藤健)は「しょうがないよ・・・勝つためだ・・・それがチームプレイだろう・・・」

目黒川の江夏(上地雄輔)は爪を割り・・・血染めのボールも限界に来ていました。悪球打ちの平塚にノー・コントロールのチャンスありなのです。

八木「平塚くん、打って~」

「男・岩鬼」(ドカベンより)ではなくて「ランディー・バース」打法で・・・逆転満塁ホームラン。

いよいよ・・・最終回の守備・・・目黒川高校の不良たちが集まり不穏なムードが漂いますが・・・勝負の面白さに目覚めた男の子たちには・・・もはや・・・部外者は単なる邪魔者です。

安仁屋VS江夏の真っ向勝負。軍配は・・・安仁屋にあがりました。

         1    2  3    4    5    6    7    8     9     計

二子玉川    0     0    0    1    1    0    0    0     9     11

目黒川       1     0    0    0    0    0    0    8     0       9

勝ちました。格下の二子玉川が・・・実力派の目黒川に勝利したのです・・・練習試合ですけど。

江夏「公式戦で・・・待ってるぜ」

さて・・・その試合をじっと見守っていた・・・元野球部の先輩たち。

暴力にあけくれる安仁屋たちの野球部に嫌気がさしてやめていったメンバーです。

御子柴(小出恵介)が言い出します。「わびをいれよう・・・けじめをつけるんだ」

こうして・・・先輩たちのヤキ入れに無言で耐えるナインプラスワン。・・・由緒正しいかわいがりです・・・日本の伝統です・・・何が悪い・・・と思う川藤は武道派体育会系。

そして・・・先輩たちは「お前らは・・・最後までがんばれ・・・」という美しい言葉を残して去って行くのでした。・・・もう七月である。甲子園まで行くとしたら・・・どんだけ駆け足なんだよ。(つづく)

で、『ごくせん・最終回』(日本テレビ080628PM9~)原作・森本梢子、脚本・江頭美智留、演出・佐藤東弥を見た。この美智留がいるから美知留が美智留になっちゃうんだよな。・・・楽屋オチ禁止。まあ・・・最終回なのだが・・・卒業式はヤンクミ(仲間)の夢の世界だけである。

夏休み直前・・・期末テストで赤点とったら補修だよ大作戦を展開する教頭(生瀬勝久)・・・。ヤンクミと教頭よりも・・・たまには山田とヅラを見たいよ。テレ朝は時々、土曜ワイドで新作やればいいのにな。

「ごくせん」に集中せんかっ。

卒業生の郷田(松田悟志)の犯罪(窃盗)に巻き込まれた3年D組の生徒たち。刑事たちの捜査に協力したために・・・郷田のお礼参りを受けるのだった・・・どこのアジアの国だ。

報復を叫ぶ生徒たちに・・・「やられたらやりかえす・・・それじゃ・・・キリがない・・・やられそうになったら逃げろ」と諭すヤンクミ。

しかし・・・逃げられない場合はどうするのかは教えてくれない・・・郷田の執拗な報復攻撃でついに廉(三浦春馬)は重態に。

復讐に出かけた大和(高木雄也)は待ち伏せ攻撃で壊滅の危機に陥る。

救出に来たヤンクミは暴力を行使しながら平和を説くのだった。「過去は変えられない・・・でも未来は作れる・・・ターミネーターだってそう言ってた・・・だけどな・・・死んだら・・・未来は作れない・・・命を粗末にするんじゃない・・・ターミネーターは自ら溶鉱炉に落ちていったけど・・・あれはそういうプログラムだからな・・・」

そういう・・・理屈を越えた理屈で・・・郷田の自首を決心させたヤンクミ。

「生徒全員の退学」を求めるモンスターペアレンツも全員半殺しにして沈黙させるのだった。(たぶん・・・おそらく・・・きっと卒業スペシャルにつづく)

で、『ハチワンダイバー・第8話』(フジテレビ)も見た。「プロをアマが倒す・・・なんて夢(ロマン)なんだ」(袴田吉彦)「夢を応援するそれが私の仕事だ」(佐藤隆太)「そのために命を賭けるので毒を飲む」(忍成修吾)「だから命を大切にしろって・・・」(仲間由紀恵)

早い時間の両教師の正論も虚しく・・・深夜になると人々のオツムのネジはこりゃまたバッチリ狂っていくのだった。

しかし・・・春日兄弟の野望もCGたっぷりの主人公グルーブの前にあっさり崩れ去るのだった。

そして・・・妹(大政絢)はやはり・・・敵だったのだ。

残念・・・新垣結衣がラスボスというキッドの夢は虚しく潰えるのか・・・しかし・・・それでも・・・期待はしたい・・・「コード・ブルー」の番宣がらみでいいから・・・出せばいいのに・・・もうCGでちゃっちゃっと。できれば変なコスプレで。

関連するキッドのブログ『先週の土曜日のレビュー

今週の鬼将会のコスプレ模様を確認したい方はコチラへ→お気楽様のハチワンダイバー

月曜日に見る予定のテレビ『CHANGE』(フジテレビ)

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2008年6月28日 (土)

Lだよ・・・LOVEのL・・・(松本潤)

つ、つ、つ、つられました~っ・・・まあね。

・・・というわけで・・・映画で描かれなかったアナザーストーリー『花より男子・特別編』(TBSテレビ080627PM10~)を見たわけだが・・・まあ・・・つくし(井上真央)の司法試験突破のお祝いに集まったF4(松本・小栗旬・松田翔太・阿部力)が軽くトークしながら・・・テレビシリーズ1・2を駆け足で振り返り・・・「花より男子」主題歌メドレーを歌う嵐のライブに突入・・・映画「花より男子F(ファイナル)」を宣伝するという番組でした・・・ゴールデンでこれをするのかっ。ある意味・・・すごいな。

一方・・・深夜の「マクロスF(フロンティア)」には・・・ついに第一世代マクロスが謎の登場。ランカ・リー(中島愛)が歌いまくるというマクロスモード全開の展開である。

まあ・・・こっちを久しぶりにレビューしてもいいのだが・・・もう一つモチベーションに欠けるのだな。

それより・・・渋井陽子だな・・・なんていうか・・・死んだと思っていたのに奇跡の復活っていうか。「北京五輪代表選考会・陸上競技・日本選手権・女子一万メートル」で優勝。初めての五輪代表に決定である。・・・感動したっ。福士、赤羽、渋井の三つ巴のレース。福士、赤羽の順でスパートしてゴール前で渋井が赤羽を抜き去る展開である・・・ドラマかっ。

で、「夏ドラマを考える」ことにしました。しかし・・・キッドの場合・・・その日暮らしなので・・・七月のことなんか・・・考えられないのだよな。今は未来っていうと・・・年末にあると噂されるアニソン三昧が一番の楽しみだしな。

そこで・・・H☆Cメンバー&スタッフたちの「夏ドラマ視聴計画」によりかかることにしましたーっ。

まずは くう様の【7月期ドラマ】何見ます?である。

(火10)は深田恭子(日テレ)と米倉涼子(フジ)の学校対決ですが・・・くう様は「モンスターペアレント」を選択。ううん・・・深キョンと米倉クン・・・これは迷う。キッドとしては「シバトラ」を含めた火曜日三本立てだけは・・・死んでも回避したい・・・と考えます。

次に ikasama4様の2008年 第3クールのドラマに思うこと あれこれ である。

(水9)の「ゴンゾウ」(テレ朝)かあ・・・内野聖陽と前田亜季・・・「父上」「リツっ」でございますね・・・「マーくん」「奈央っ」もあるんだな。「コード・ブルー」は医療ものでおなじみの脚本・林宏司ね。ま・・・これは・・・もう・・・見逃すことが許されない作品なのでございます。

そして まこ様の2008夏クール ドラマチェック である。

(日9)の「Tomorrow~陽はまたのぼる~」でございますね。最近・・・低調の「日曜劇場」・・・お願いだから・・・普通にドラマを作って欲しいのですが・・・今回は・・・菅野美穂、緒川たまき、黒川智花、永島暎子・・・と実に渋い女優陣のチョイス・・・大丈夫なのか・・・。脚本はドラマ・映画「クロサギ」の篠崎絵里子。「だいすき!!」もやってるのか。オーソドックスならいいかもな・・・。

それから みのむし様の2008年夏ドラマ一覧 である。

「コード・ブルー」と「Tomorrow」というある意味絶対拘束をのぞくとお花マークみっつは(金10)の「魔王」でございますね。ドロドロですか・・・ドロドロが欲しいのですな。大野智初主演というところが・・・ものすごく暗黒面の気配がございますからねえ。

さてさて aki様は2008年夏(7月~)のドラマチェック である。

やはり「魔王」でございますか。まあ・・・得意のフィールドからの要チェック作品ということで期待が高まりますね。予告でのリーダーのクールな目つきね・・・クールなのか・・・ツッコミを待って挙動不審なのか判断が難しい感じもいたしますがね。「魔王」人気・・・高いな。

最後に・・・改めて紹介するまでもないですが ちーず様のどらまのーと七月期一覧表 もございます。

ちーず様の◎は(月9)「太陽と海の教室」・・・「モンスターペアレント」・・・(木9)「四つの嘘」・・・「魔王」・・・「Tomorrow」の5作品・・・渋い。

さて・・・どうなることでしょうか。

ちょっと考えて見る。

(月)「CHANGE」とにかく残り三回。で「太陽と海の教室」へ。悪魔情報では天使テンメイ様がこれに来そう。もげっの北川景子がいてそそられるが・・・「あんどーなつ」(TBS)は貫地谷しほり主演である・・・。

(火)「シバトラ」はニコの大後寿々花だ。

(水)「正義の味方」は志田未来である。

(木)「コード・ブルー」どうぞ。

(金)「魔王」は吉瀬美智子である。

(土)「ヤスコとケンジ」は多部未華子である。

(日)「Tomorrow」デス。

絶対に避けたいこと・・・月曜日の二本立て。火曜日の三本立て。水曜日の二本立て。木曜日の三本立て。金曜日の四本立て。土曜日の三本立て。日曜日の・・・う・・・「篤姫」と「Tomorrow」か・・・翠様とまこ様のどちらかを選べと言われたら・・・これは切腹するしかないな。お志賀・・・千羽鶴攻撃なのか。・・・そんなikasama4様にしか分らないネタを・・・。

ザク・・・グフ・・・ふっかーつ。

関連するキッドのブログ『花より男子2(リターンズ)最終回のレビュー

日曜日に見る予定のテレビ『コードギアスR2』(TBSテレビ)・『篤姫』『サラリーマンNEOシーズン3』(NHK総合)『猟奇的な彼女』(TBSテレビ)

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2008年6月27日 (金)

この世界じゃ神様は持たざるものに優しい(蟹江敬三)ハングリー精神ですね(山崎静代)・・・(錦戸亮)

もうひとつの別の「ラスト・フレンズ」もやろうと思えばできたはずだが・・・表面的な物語で充分に満足した人々を裏切るのも難しい・・・結構・・・悩ましいアンコール特別編だったな。

しかし・・・過酷な現実に生きる庶民の逃避の娯楽としてのテレビドラマにそれ以上を求めるのは過酷とも言える。

だから・・・詐欺に欺かれる人間は根絶できないし、詐欺師にとっては都合がいいのである。

木曜日のドラマ対決は「乙女のパンチ」↗10.2% 「ラスト・フレンズ・SPアンコール特別編」↘17.4%。

多くの人々は暴力を否定する。しかし・・・否定が過ぎれば・・・「娘を誘拐された母親」が「誘拐犯人が分っていても何もできないのは何故か」と嘆くことになるし、ショッピングに来た繁華街で突然殺されることになるし、親兄弟を殺した相手と微笑みながら付き合うことになることもあるということを指摘しておきたい。

暴力は他人に危害を及ぼすこともできるし自分の身を守ることもできる自然のシステムに過ぎないのだ。

で、『乙女のパンチ・第二話・デビュー戦』(NHK総合080626PM8~)脚本・半澤律子、演出・木下高男を見た。ある意味で宗佑(錦戸亮)と同じ境遇に育った早乙女ひかる(山崎静代=南海キャンディーズのしずちゃん)が主人公の女子プロ・ボクサー物語である。

ひかるは親の離婚で養護施設育ち。高校卒業後・・・テレフォンオペレーターをしていたが客とのトラブルで失職。虎の子のお金は盗られる・・・失恋はする・・・というふんだりけったりの人生を過ごしていた。しかし・・・ひょんなことからボクシングに出会い・・・その虜になっていくのである。

まあ・・・こういう前フリの第一回。映画『フラガール』(2006)の熊野小百合役である意味主役と並ぶ存在感を示したしずちゃんが・・・今回は主役である。もちろん・・・ゲテものという考え方もあるが・・・少なくとも・・・第二回でキッドは泣かされました。

第一回についてもう少し知りたい方はコチラへ→ikasama4様の乙女のパンチ

すぐに山下智久の「コード・ブルー」が始まるので・・・レビューはこれが最後となるかもしれないが・・・春のシーズンの「バッテリー」&「ラスフレ」二本立ては激しく消耗しましたから。しかし、あまりにも胸にしみたのでレビューしておきます。

ひかるの通うジムの会長でトレーナーが森田(蟹江敬三)である。女には似合わない職業の先輩で指導者にこの人の右に出るものはいない。今までどれだけの女刑事とか女のクルマのセールスマンがこの人にたたきあげられたことか・・・たとえとしてどうかな。

もちろん・・・「女のボクシングなんてクソだ」という姿勢で・・・ひかるをジムから追放する気満々である。

しかし・・・「ボクシング」を愛してしまったひかるには森田の忠告など耳に入らない。

入門料を稼ごうとキャバクラの面接を受けるひかる。もちろん・・・丁重にお断りされるのだが・・・お金を盗んだキャバクラ嬢の亜樹(岩佐真悠子)と再会。亜樹の部屋に居候することに成功する。

そして・・・プロテストもなんなくパスし・・・その時・・・放ったパンチで森田の気持ちをひきつけることにも成功するのである。

さて・・・ひかるには目標とする女子プロボクサーがいて・・・これが森田夏子(黒谷友香)である。米国で活躍していた彼女が帰国。森田ジムのライバルである三國ジムに所属する。実は森田会長の実の娘だった。娘がボクシングをやることに反対したため・・・もつれた親子関係なのだった。

それを知ったひかるは・・・「夏子さんがうらやましい・・・生れた時から・・・ボクシングがすぐ側にあって・・・強いお父さんを見て育って・・・私は24才になるまでボクシングなんて知りもしなかったし・・・親もいないし・・・」

しかし・・・いやだいやだといいながら・・・結局・・・女子を育てる名人・森田は「・・・お前は恵まれているんだよ・・・この世界じゃな・・・何も持っていない奴が神様に愛されるんだ」と核心をついたアドバイスをしてしまうのだった。ああーっ・・・蟹江敬三が・・・しずちゃんに惚れましたーっ。またしてもーっていう感じでーっ。

ムダな展開一切なし。ラーメン屋のアルバイト中に減量と生理のダブルで貧血になるものの計量に成功。故郷では養護施設の園長(加賀まり子)と仲間の子供たち・・・リングサイドではすでにルームメイトになった亜樹たちの見守る中・・・三國プロが有望選手のかませ犬として選んだひかるのデビュー戦のゴングがなるのです。

その日の試合組合せ。

ヒートアップバトル

六回戦 濱田恵子VSキラー杉田

四回戦 松竹ウメコ(吉岡奈都美)VSジャイアント乙女(しずちゃん)

同    スパーク奈緒VSカタビラミキ

同    延山冴美VS小島ようこ

なのであった。ちなみに吉岡奈都美は美人スイマーである。第1ラウンド、美人のパンチを浴びて鼻血を出してダウン・・・するひかるだが・・・第2ラウンドは森田会長の支持通りにガードをあげて防御に徹し・・・第3ラウンドは猛攻撃・・・美人をノックアウトするのであった。これは一部ファン熱狂か。

試合中・・・打たれても微笑んでいたひかるだが・・・相手が試合後も意識を回復しないと知ると・・・突然・・・恐怖に襲われて震えが止まらない。

「私・・・私のパンチって・・・凄いの?・・・殺人パンチなの・・・?」

ああーっ・・・ボクサーが一番想像してはいけないことを想像してしまいましたーっ。

しかし・・・ひかるのパンチに感動して・・・キッド涙で前が見えません。

森田会長「とにかく・・・体を休めろよ・・・」(つづく)

来週は・・・おそらく・・・ボクサーはなあ・・・敗者の痛みも引きずってリングに上がるんだ展開です。

で、『ラスト・フレンズ・スペシャルアンコール特別編』(フジテレビ080626PM10~)脚本・浅野妙子、演出・遠藤光貴を見た。とにかく・・・天使テンメイ様がレビューしているので悪魔キッドも少し書いてみる。

基本的にこの話は①暴力でしか愛を表現できない宗佑(錦戸)と同性愛なので愛を告白できない瑠可(上野樹里)が一人の智恵遅れの美少女・美知留(長澤まさみ)をめぐって争奪戦をくりひろげるサスペンスドラマである。

しかし・・・②見方によっては悪魔の宗佑から正義の使者である瑠可が優柔不断のダメな娘・美知留を救い出すラブ・ロマンスであるとも言える。

そのため・・・瑠可の本質である・・・自分の愛する人間を奪い取ることには手段を選ばない邪さは隠蔽され・・・宗佑の暴力行為と・・・それを完全に否定しきれない美知留を「悪」として前面に押し出す演出によって・・・見事なほどに二重構造のドラマになっている。

その一例が瑛太の演ずるタケルである。タケルは幼少時代における義姉(伊藤裕子)の性的虐待で性的不能者になっており・・・異性を肉体的に愛せない異常者であるが・・・唯一・・・女性として留可を愛する。しかし・・・心理的に自分を男性と感じている瑠可はタケルを異性として愛することはできない。あくまで同性としての友情を感じるだけである。

瑠可はタケルの自分への好意を利用して・・・美知留と宗佑のカップルに介入させ、宗佑から美知留を奪い取ることに成功する。

このあたりのニュアンスが演出で巧妙に隠されていて甘口に仕上がるのである。

タケルは自分にはその気がないのに・・・美知留を「愛している」ようなそぶりを見せ、美知留が宗佑の元に戻ることを妨害する。少なくとも・・・美知留に誤解を与え・・・宗佑に「私には好きな人ができた」と言わせるのはタケルの「ウソ」の仕業である。

タケルに対する宗佑の暴力が過激すぎるという意見もあるが・・・キッドはある意味・・・愛を弄んだものへの当然の報いであると思う。いわば・・・男しか愛せない女を女として愛した女を愛せない男の歪んだ欲望の自業自得なのである。

宗佑の命を賭けた謝罪で一度は宗佑の元へ戻る美知留。

しかし・・・瑠可に気に入られたい一心でタケルが表面上は「宗佑に暴力を振るわれた可哀想な美知留を無心で救助する」という印象的なタクシーのシーン(第六話)。

本編では緊張感を強調するB.G.M.が使用され・・・あたかも・・・「悪い怪物の手からお姫様を救出する王子様」という演出が成されていたのだが・・・特別編では・・・レクイエム(鎮魂曲)と言っていい悲しい曲調の音楽に変更されていたことに気がついた人も多いだろう。

これは・・・ある意味・・・狡猾で悪賢いシェアハウス教のメンバーに・・・最愛の恋人を奪い取られた宗佑の心情を・・・少なくともスタッフは意識しているという証拠である。

しかし・・・そこを拡大して・・・お茶の間の解釈を裏切るような真似をしないところが・・・なかなか渋いところでした。

あくまで・・・もちろん・・・二重構造です・・・というヒントなのである。

冒頭で・・・宗佑の命日に墓参りをする美知留と遺児の瑠美。及川家の墓には・・・花は添えられていない。宗佑の家族については幼少時に母親に捨てられたこと・・・親戚をたらいまわしになったこと・・・しか明らかではないが・・・墓の真新しさから考えて・・・宗佑の父の代からの墓とは考えにくい。キッドは宗佑の葬儀は美知留と宗佑の同僚である役所の人間・・・そして・・・直也(渋谷武尊)などの児童福祉の関係者によってもっとも安価な葬儀が営まれたと考える。妄想上の安い焼き場は裸電球である。

その焼き場のイメージとはかなり印象の異なるいい感じの墓所と墓石。おそらく・・・宗佑には貯金がいくらかあったはずである。宗佑がいなくなれば・・・美容師の資格を持っている腕のいい美容師として食い扶持にはそれほど不安を感じない美知留は・・・その貯金をすべて・・・宗佑のための新墓の購入に投じたのであろう。もちろん・・・キッドは死後に喜怒哀楽が存在するのか・・・どうかは知らないが・・・少なくとも・・・美知留や・・・瑠美が死ぬまでは・・・宗佑は墓の中でも一人ぼっちなのであろう。

もちろん・・・瑠可が異常な嫉妬心を燃やして・・・この墓に美知留や瑠美が参ることを快く思っていないことは言うまでもない。

とってつけたようなタケルと姉の電話だが・・・本来・・・タケルは・・・ほとんど気がふれているのであり・・・何を言っているのかわからない言動をしてもまったく問題はない。視聴者はタケルと姉がどのようなプレイをしたかは知らされていないし・・・それがいつ終ったのかも知らない。ひょっとしたら・・・プレイはまだ続いているのかもしれないし・・・姉が結婚していることから・・・タケルが怒っているのは・・・プレイそのものではなく・・・姉がプレイをしてくれなくなったことにあるのかもしれない・・・という想像の余地は充分にあると思う。

関連するキッドのブログ『最終回のレビュー

Hcinhawaii0396 ごっこガーデン・宗佑のお墓セット。まこ・・・宗佑、安らかに・・・

・・・(* ̄ノ ̄)/Ωチーン(* ̄- ̄)人i~合掌・・・って・・・じいや・・・また発注ミスデスか・・・どんだけのスケール?・・・大体・・・ここ・・・どこデスかーっ。」

じいや「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

土曜日に見る予定のテレビ『ごくせん(終)』『2クール(終)』・・・1クールかよっ・・・(日本テレビ)『ROOKIES』(TBSテレビ)『ハチワンダイバー』(フジテレビ)『監査法人』(NHK総合)

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2008年6月26日 (木)

カラオケでは大塚愛の『大好きだよ。』Every Little Thingの『Time goes by』aikoの『初恋』をよく歌います(真木よう子)

春の水曜日は結局・・・上戸彩の中に山口百恵を視る妄想に偏ってしまったわけだが・・・テレビ東京・深夜の『週刊真木よう子』も見ていました。

企画者・大根仁の設定通り・・・千差万別のオムニバスだったので・・・まあ・・・好みも分かれると思いますが・・・キッドとしては『第四号・中野の友人』と『第12号・チー子とカモメ』が良かった・・・。

深夜のテレビ東京は・・・密かな暗がりで宝探しをするようなワクワク感があります。そういう意味では期待に答えた番組でした。まあ・・・ガッカリしても楽しめるということです。

最終号は「特別編集・メイキング週刊真木よう子」・・・総集編とインタビュー構成。真木よう子に対するアンケート形式の一問一答。「音楽とは?」・・・癒し。に付属して「カラオケで歌うのは?」に対して・・・「思い切りウソつこう・・・」とテレながら・・・あげたのがタイトルの三曲です。

ちなみに気になるゴールデンタイムは「課長・島耕作」10.0% 「レッドカーペットSP」20.1%でした。

で、『週刊真木よう子・第12号・あまりパッとしない話~チー子とカモメ』(テレビ東京080619AM0120~)脚本・演出・三木聡を見た。

スケッチだって鑑賞者に見せる以上・・・丁寧に描きたい。そういう職人気質が伝わってくるのである。

スーパーマーケットの店内・・・監視カメラでマークされるチー子(真木)・・・駄菓子「ねるねるねるね」を万引きする。いきなり息詰まる展開である。店を出るなり呼び止められるチー子。しかし・・・次の場面ではチー子に平謝りする警備員。

消えた「ねるねるねるね」・・・しかし・・・店を出るなり謎の女がチー子にぶつかったのを視聴者は知っている。

その女は出口から死角になっているペンチで・・・首をかしげながら去りかけるチー子を呼び止めるのであった。

「あぁ、ああーっ」・・・カモメ(永作博美)である。もちろん・・・彼女は練れば、練るほど面白い・・・じゃなかった美味しい「ねるねるねるね」を試食中なのだった。

こうなるともう・・・三木聡の得意な世界に突入である。「亀は意外と速く泳ぐ」の上野樹里と蒼井優、「ダメジン」の市川実日子と伊東美咲・・・美少女二人の友情は男の見果てぬ夢なのである。・・・そうなのか。

二人は元キャバクラ嬢・・・。カモメの得意技は「犬神家の一族の助清」である。カモメの方がやや先輩格らしい。

チー子「助かりました」

カモメ「私も万引きしにきたんだけどあんたを見て止めたの。怒っている人見ていると怒れないみたいな・・・」

後に分るがチー子はカナリアなのでカナリア色のジャケット。カモメは白に近いグレイのジャケットを着用。パステルカラーの色調がくだらなくおしゃれなのだ。

身の上話をすると・・・二人とも・・・最近・・・愛人をクビになったことが分る。似た者同志なのである。

カモメとかウミネコとかアホウドリとか・・・そういう鳥は海鳥で・・・女としては蓮っ葉だ。一方、カナリアとか文鳥とかウグイスとかは愛玩鳥で籠の鳥なのである。二人は似ているが微妙に違うのであった。

カモメの愛人はヤバイ筋の人だったらしいが・・・チー子の愛人は仏具店の主人クワタ(山崎一)である。妻は「防衛庁で汚職をした役人の妻」に似ているらしい。

別れを切り出すクワタはファブリーズをしながら・・・「お前の愛情表現ってレストランのサンプルみたいで醒めるとウザい」と愛人宅ごと契約解除をしたのだ。

スパゲティ・ナポリタンのポーズを決めるチー子。

こうして・・・二人はナポリタンを食べるのであった。

チーズのケースは万華鏡に似ているというこだわりを持ち・・・ダス・ノートに書かれると何でも出してしまうというジョークがお気に入りのカモメ。

チー子は食品サンプル風の相槌を打ちながら・・・愛人生活の虚しさを語る。

「結局・・・愛人ってコンビニのアルバイトと同じみたいな・・・」

しかし、カモメは「いや・・・愛人は自分で仕事をみつけるのが仕事だから違う」

チー子「人間関係面白げかと思うとそうでもないみたいな・・・」

と不毛の会話を繰り広げるのだった。

そして・・・ついに・・・二人は・・・このモヤモヤをチー子の愛人にぶつけることにした。・・・ま・・・ヒマだったからかな。

三者会談の喫茶店ではハムサンドを頼むのだが・・・テーブルが狭い上にハムサンドは皿にベッタリと寝てムダに場所をとる。しかも・・・片側が切れていないのだった。

しかし・・・お構いなく食す・・・カモメ。クワタが「万華鏡」に理解を示したのでカモメは「メールをくださいませませ」と愛人契約をチー子に内緒で持ちかけたりもする。

結局・・・二人は愛人宅でチー子の飼っていたカナリヤを手切れ金の代わりにもらうのだった。

青空の広がる波止場で・・・カナリアを空に放つチー子。しかし・・・カナリアは猛禽類に秒殺である。

こわくなったチー子は全力疾走で防波堤の上を逃亡する。

スパゲティーを食べたくらいでは気持ちの収まらない二人は大八車に謎の物体をのせてクワタの自宅へ。巨大な投石器で窓ガラスを破壊し・・・近所の女の子(高瀬瑠花)を驚かせるのだった。

こうして・・・元キャバクラ嬢で元愛人の女友達の旅は終った。

エピローグ。海辺の町へ引っ越してきたチー子。取り出した写真はどこかの工場で投石車を製作中のチー子とカモメのスナップである。ふと「カモメにぬってやると約束していたバンテリンの試供品」を発見するチー子。しかし・・・カモメは「昔交際していた男に刺されて他界」していた。カオスも混沌も知らぬチー子の顔を優しい風が通り過ぎていくのだった。

チー子はちょっと気持ちが良くなるのである。

・・・ああ・・・もう・・・ダラダラといつまでも見ていたいこの世界。これを見るために毎週深夜の30分を捜索していたのかと思うと・・・複雑な気分になるが・・・まあ・・・それが人生というものなのだ。

そして・・・メイキング・・・真木よう子は・・・「謎で・・・役者で・・・芸術的な青である」・・・と自らを語ったのだ。

ついでに「第三号・おんな任侠筋子肌」で共演した阿部サダヲは「真木よう子に二年ぶりにあったけどますます声が低くなっているので将来が案じられる」と語っていた。

関連するキッドのブログ『第四話のレビュー

金曜日に見る予定のテレビ『花より男子・特別編』(TBSテレビ)『秘書のカガミ』(テレビ東京)

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2008年6月25日 (水)

愛するために生れてきました(速水もこみち)VSケチャップさん最強伝説でやんす(蒼井優)

まあ・・・謎に包まれたままドラマは終っても構わないと思う。

「絶対彼氏」は今季ここまででは最高に泣かせる最終回。「おせん」は今季ここまででは最高にもやもやとした最終回だった。

火曜日のドラマ対決は①「絶対彼氏」↗13.6% ②「おせん」↗10.0%

似ているといえば・・・二つのドラマとも「儚い感じのする最終回」だった。

「絶対彼氏」は永遠の愛が幻想にすぎないというオチだし・・・「おせん」は美味しいものもいつかは腐るというオチである。それでも人間は誰かを愛するし・・・美味しいものを食べるのである。それでいいのだ。

で、『絶対彼氏・完全無欠の恋人ロボット・最終回』(フジテレビ080624PM9~)原作・渡瀬悠宇、脚本・根津理香、演出・土方政人を見た。愛とはメモリーなので・・・結局・・・消去できない記録ばかりになったナイト(速水)はメイン・コンピューターの空き容量がなくなってパンクした・・・ということでよろしいでしょうか。

「忘れん坊」システムを搭載すればよかったのではないか。・・・まあ・・・それを言ったら野暮なんですけどね。

こうしてみると・・・脚本家は力量あるな・・・原作に回帰していくストーリーで・・・梨衣子(相武紗季)のキャラ設定のプランもそれなりにできている。・・・いや・・・本当はもっと要求したい部分もあるが・・・最後は悲恋物語として王道の展開・・・後半はお涙頂戴ありがとうという・・・涙なくして見れない最終回だったので素晴らしかったと言わざるを得ない。

まあ・・・なんといっても・・・ロボットが好きなのである。

以前に・・・初期化に失敗しているので・・・今回も初期化は不能なのである。

強制終了できない・・・自立的な人工頭脳なのである。

人間の脳にも寿命があるように・・・あらゆるものには耐用年数がある。かって・・・ロボットは人間に比べると永遠の命を持つ・・・象徴のようなものであったが・・・すでに機械化文明の中に住む人間はそうでもないことを知っている。電子部品たちのモロさ・・・メンテナンスの限界・・・そして消耗である。

そういう意味では・・・ロボットの存在の解釈について・・・かなり超現実的な部分のあるこのドラマだったのだが・・・「ロボットは年を取らない」とか「ロボットは疲れない」とかそういうメルヘンはあってもいいと思う。金属疲労とか無視したって愛は語れるものな。

ともかく・・・ナイトは「愛を忘れないこと」と「正常に機能すること」の矛盾に悩み・・・作動不良に陥っていたのである。

ナイトへの愛に目覚めた梨衣子は廃棄処理寸前のナイトを回収。開発者・並切の協力もあって自我に目覚めたナイトを危険物扱いするクロノスヘヴン社の説得にも成功する。まあ・・・「今後・・・ナイトが行う行為についての責任は一切所有者が負う」くらいの一筆は書かされたはず。気になるのは「支払い責任」の問題だが・・・まあ・・・クロノスヘヴン社は良心的な経営をしているのだと思う。

同じ研究者のikasama4博士は・・・これだけ高機能なら・・・もっと収益率の高い分野はいくらでもあるはず・・・と強く主張しているようですしね。

さて・・・ナイトにはセンサー(感覚器)がついているのだが・・・初期起動スイッチになっている唇周辺のセンサーは特殊な回路であったことが推定される。開発者自身が奇跡と言ってしまうナイトの特殊な機能「自我」は伊藤美加(上野なつひ)がキスしてしまったあたりから発生するので・・・再現性を重視する科学者ならば当然、着眼するポイントである。しかし・・・並切は技術者なので・・・そうは考えない。このあたり・・・サイエンティストとテクニシャンの間に断絶があるのだな。

そして・・・今回も・・・「愛を失うよりも死を選ぶ」という「意志」の発動はやはり・・・梨衣子のキスによって発動するのである。

それにしても・・・最初のキスから・・・ナイトが何度も「梨衣子・・・キスしよう・・・」とおねだりしているのに・・・梨衣子のキスは久しぶりなのである。これは恋人型ロボットとしては致命的なのではないか・・・ま・・・放置プレーにも対応しているのかもしれません。

しかし・・・このキスによって・・・「梨衣子との愛を貫く」と「メモリー不足」による相克によって起きた作動不良は一挙に解決してしまう。

つまり・・・「梨衣子との思い出最優先・・・機能停止は無視」というコマンドが入力されたのであった。

この時から・・・ナイトは一挙一動がすべて・・・活動時間の短縮につながるという・・・「キミのためなら死ねる機械」と化したのであった。

そのために・・・作動は安定し・・・電子頭脳・・・メインICの機能稼動率は刻々と低下していくのであった・・・ナイト・・・ナイト・・・馬鹿なロボット・・・。

メインIC機能稼働率52%・・・ナイトは今後のスケジュールを計算した。推定稼動残り時間算定。48時間25分29秒。梨衣子のためにできることのデータをリストアップ。①朝食を作ること。メニュー・ケチャップでハートマークを作るオムレツ。②お姫様抱っこ。愛情表現としてセリフを選択・・・・・・・・・・・・・・・・。

翌朝、愛のひとときを過ごすナイトと梨衣子の元へ・・・並切と大家・鉄子(峯村リエ)がお邪魔虫に現れる。

メインIC機能稼働率46%・・・大家と梨衣子のオムレツ争奪戦を「これは愛のしるし・・・」「違います桃です」「・・・なんと愛はウソだったの・・・」こういうジョークも人工頭脳には大きな負担であることは間違いないのだった。奇跡のようなナイトの作動良好ぶりに・・・並切は「なんと素晴らしい朝なんだ!」と勝利宣言をするのだった。

メインIC機能稼動率28%・・・自分の死後のことを創志(水嶋ヒロ)に託す手紙を書く。「・・・創志さんに最初で最後のお願いがあります。創志さん・・・もしも梨衣子が泣いてしまったら・・・どうかそばにいてあげてください。梨衣子がずっとずっと笑顔でいてくれるのが俺の幸せです。パリへ行って梨衣子の夢のパティシエになる応援をしてあげてください。梨衣子を幸せにしてください・・・」

メインIC機能稼働率22%・・・鏡を使って梨衣子への遺言を撮影する。「俺は今・・・梨衣子と待ち合わせをしています。梨衣子は遅刻。だけどきっと俺のためにお洒落をしているから遅れているんだよね。梨衣子・・・ごめんね・・・ずっと一緒にいるって言ったのに・・・」

メインIC機能稼働率18%・・・梨衣子とピクニック。一緒にお弁当を食べる。梨衣子は「100年たったら私は生きていないけど・・・高い空の上に行っても・・・ナイトを見守っててあげる」と言ってくれた。梨衣子の笑顔がとてもキュートだった。

メインIC機能稼働率10%・・・創志と会話。「創志さんもきっと梨衣子を幸せにできるでしょう。創志さんもオレと同じように梨衣子を愛しているから」

メインIC機能稼働率5%・・・梨衣子をおんぶする。梨衣子はナイトに手編みのマフラーをプレゼント・・・梨衣子・・・重いよ・・・梨衣子・・・季節はずれだよ・・・梨衣子・・・ナイトのNだね・・・梨衣子・・・可愛いよ・・・梨衣子・・・ありがとう。

メインIC機能稼働率3%・・・流れ星を観測。願い事をする。梨衣子が幸せになれますように・・・。

メインIC機能稼働率2%・・・梨衣子に最後のキスをする。さようなら梨衣子・・・。

メインIC機能稼働率1%・・・並切に梨衣子への遺言となるICメモリーを託す。「俺を作ってくれてありがとうございました。俺は梨衣子を愛せて幸せでした・・・」・・・お前泣いているのか・・・涙、汗などの排泄物は一切発生しま・・・・。

メインIC機能稼働率0%・・・さようなら・・・ナイト・・・さようならぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ。

慎んでNIGHTLY #01・通称・天城ナイトのご冥福をお祈りします。

Hcinhawaii0395 H☆C情報。みのむし様プロデュースの新曲「キーボード♥キーボード」リリース。まこナイト……ゥワァァ━。゚(゚´ω`●゚)゚。━ン!!・・・もう涙でぐじゃぐじゃデスよ・・・ナイト・・・見ているの・・・いい夢見ているの・・・?」アンナ愛とはすべての奇跡の始まりなのぴょん。でもね・・・。゚(゚´Д`゚)゜。ウァァァン・・・もう少し奇跡は永くてもいいのぴょん・・・もう少し永い愛でもよかったのぴょーんエリ・・・ふふふ・・・みのむし先輩の作った新曲でやんす・・・マヨラーでも良かったけど味の素がスポンサーだから・・・ケチャップ・・・カゴメは黙っているのかしら・・・資本金的には・・・みのむし夏ドラマもよろしくお願いしまするるる

Newimagekeyboard ←クリックするとH☆C&みのむしプロデュース「キーボード♥キーボード」のTVスポットCM版がご覧いただけます。H☆Cに関する情報はこちらでチェックできます。→お気楽様のお気楽プロダクション第三ビル

で、『おせん・最終回』(日本テレビ080624PM10~)原作・きくち正太、脚本・神ひとえ(他)、演出・南雲聖一を見た。かつお節編・・・後編なのだが・・・再開発業者であり・・・かつお節作りの名人の息子である矢田(加藤雅也)は・・・名人の域にようやく到達した西岡(夏八木勲)の渾身のかつお節であっさり陥落・・・。開発計画の黒幕である金池社長(内藤剛)がラスボスとして登場するのである。

これが・・・また・・・ものすごい・・・合理主義者で・・・金の亡者のうえ・・・契約に横槍を入れたおせんに対して意趣返しをするかのように・・・一升庵の買収に乗り出すという・・・ミもフタもない展開である。それにしても中国だって富裕層がブランド志向なのである。付加価値の乗るような高級品戦略は想定にないのか?

まあ・・・基本的に日本テレビも・・・読売新聞も・・・大企業である。現在の大企業ということは財閥であり・・・巨大系列企業グループであり・・・当然・・・再開発企業も含まれたりしているわけで・・・再開発デペロッパー(土地開発業者)を批判することは自己批判である。さらには広告収入で成立している民放としてはお得意さんを腐すという・・・危険な領域に手を伸ばすことになるわけだ・・・当然・・・腰くだけである。

だから・・・おせんの勝負も・・・あくまで常識の範囲内になる。

エンプール(円プール=金池か・・・)の社長の息子(小林廉・・・はだしのゲンである)は味覚音痴で・・・ある意味、発達障害の小学生である。学校の成績は良好だが・・・大根が野菜であることを知らないのだった。

そして・・・必殺技がマイ・ケチャップである。開封後は要・冷蔵ではないのか。亀有なら携帯冷蔵庫で持参だよな。

そして・・・まぐろの刺身にケチャップ・・・とろろいもにケチャップ・・・風呂吹き大根にケチャップである。まさに・・・調理人泣かせなのであるが・・・それのどこが悪いという問題はあるよな。だって嗜好の問題だからな。

もちろん・・・まぐろにケチャップはかけたくないが・・・それで本人が美味しいと感じるならそれでいいではないか。

・・・と言われるとおせんに返す言葉はないのである。

それよりも・・・こういうパターンはマヨネーズにも多いのだが・・・マヨラーではなく・・・ケチャッパーにしたところが・・・スポンサーの味の素への配慮が透けて見え・・・キッドはだしの素の味が分からないので・・・かつお節問題がフェイドアウトしていくのもさもありなんと思うのである。化学調味料の会社から金もらってできるテーマではないのだな。

しかもだ・・・今回のメインディシュは・・・大根である。大根にケチャップはとりあわせとしてはそれほどおかしくはないのだ。ケチャップはトマトソースであり・・・野菜との相性が悪いわけではないのである。ただし・・・ミソで食べたい人が多いだけなのだ。

さらに言えば・・・キッドの家では豚肉を焼く時に弟はケチャップ焼き・・・キッドはしょうが焼きが好きだったが・・・だからといって・・・キッドが正しくて弟が間違っているとは言えないのである。

だから・・・一体・・・このドラマは何が言いたいのか・・・混沌としてくるのである。

もちろん・・・キッドが自然保護よりも・・・自然淘汰を愛好し・・・北極グマはもとより人類が滅んでも別にいいのではないか・・・という思想の持ち主だとしてもである。

贅沢とか・・・食道楽とか・・・究極の味とかは・・・基本的には・・・趣味の問題である。趣味に命を賭けてしまうのは非常に愚かなことだという考え方もある。しかし・・・趣味とは人間の欲望の繊細な発露であり・・・人間生活を豊かにするという考え方もある。

そうなると・・・もはやバランスの問題なのだなあ。

かつお節を削るほど余裕があればかつお節を削る。

カップラーメンしか食べられなければカップラーメンで満足する。

もう・・・そうとしか言えまい。

まあ・・・浅草なのに裏に農園があり・・・すぐ近くには山が見切れたり・・・ちょっとアングルに失敗すると海が映りこむような・・・幻の立地条件にある一升庵である。もう・・・なんだっていいやと思えばなんだっていいよね。

ついに・・・子供に一升庵の味を堪能してもらえなかったおせんたちおもてなしのプロ。老舗の味がケチャップに完敗である。つまり・・・美味という点では・・・自家製ケチャップで勝負という展開もあったわけだが・・・ハンバーグとかオムライスでな・・・それでも・・・親しんでるいつものケチャップに勝てない可能性は充分である。

エンディングの後・・・とってつけたように「元女将による放火炎上を免れた一升庵」が再登場するわけだが・・・「大根の味も分らぬようで社交的に困る」と考えた社長が改心したために再開発中止になったのか・・・それとも残り少ない営業日程をこなしているだけなのかも不明な状況・・・腰くだけで底が浅いのにも程があるな。

「企業が不正をしていてもすぐに内部告発するのはまずい・・・内部からコツコツと改革していくことが大切だ」という企業姿勢が絶対に不正を改善しないことだけは断言できると思う。この番組は一体・・・どんな悪事をしているのだろうか・・・。まあ・・・脚本家がプロデューサーのペンネームなら脚本料の水増し請求とか・・・まあ・・・かわいいものか。自分宛の請求書っていいよね。なんか・・・得した気分だよね。

関連するキッドのブログ『先週の火曜日のレビュー

木曜日に見る予定のテレビ『乙女のパンチ』(NHK総合)・・・あれ?『ラスフレ』は総集編?特別編?・・・「アンコール特別編」(フジテレビ)で追加エピソードあり・・・か・・・つるなあ。

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2008年6月24日 (火)

北極星が・・・見えません・・・(木村拓哉)・・・総理は泣かないっ!(深津絵里)

・・・青いフリスビーと赤いルビーに挟まれて・・・悩める深津っちゃん。「金色夜叉」状態です・・・たとえが古典すぎるっ。

「正しいことをするために悪いことをする」や「悪いことをするために正しいことをする」はこの世にはよくあることで・・・この世の不条理の証明。

「ウソをつくこと」や「秘密にすること」も善悪の境界は不鮮明です。

その境界線で苦悩する・・・総理と総理の秘書・・・急にどシリアスなのかいっ。

まあ笑わせといて泣かす・・・王道でございます。

本題に入る前に恒例の週末の視聴率チェック。「パズル」↗10.0%(平均も10.0%である・・・ある意味パズル)、「Around40~注文の多いオンナたち」↘15.1%(先週の視聴率誤報は予言だったのか)、「ごくせん」↗18.1%(先週の相棒・古畑攻撃が後をひいているか)、「ハチワン」↗*9.5%(やはり萌え賭博要素が強し)、「猟奇的な彼女」↗*7.4%(最終回でもないのに一年後であるが微上げ・・・がちょーん)、「篤姫」↘22.6%(まあ・・・民放はスポーツチャンネルみたいだったからな)・・・ついでに「和田アキ子物語」12.0%(女番長!野良猫ロック)・・・ちなみに「CHANGE」↗20.9%・・・以上。

で、『CHANGE・第7回』(フジテレビ080623PM9~)脚本・福田靖、演出・平野眞を見た。全10回予定らしいので残り三回。そうすると七月は二回放送があり・・・山下智久「コード・ブルー」(木10)と竹野内豊「Tomorrow」(日9)とアンナお嬢様、エリお嬢様、まこお嬢様のダーリンそろい踏みである。・・・ひーっ。

・・・プライベートな言動で失礼いたしました。

さて・・・ここまで・・・政治問題を織り交ぜながら・・・基本的に一話完結のラブコメを展開してきた「CHANGE」だったのだが・・・ここへきて明らかに転調である。

一番の驚きが・・・「小児科医不足解消対策を含む補正予算」は衆議院で承認されていなかった・・・ということです。もちろん・・・政権与党が反対している議案を野党と与党の造反グループが賛成して可決という流れの後は大混乱必至だとは思うが・・・神林・官房長官(寺尾聰)の怒りはその結果ではなかったのだなあ。いかにも議決を終えて国会議事堂を後にした朝倉総理(木村)というムードの演出にしてやられました。

で・・・とにかく・・・その件(補正予算案をめぐる総理と官房長官の攻防)は「つづく」だったわけで・・・今回はゲーム的には神林のターンという感じになりました。もう・・・神林が攻めて攻めまくるので朝倉啓太・防戦一方です。そして・・・ドラマが転調している証拠に15分拡大して・・・さらにその件は「つづく」のです。今回は老獪な悪人が無垢な若者の身包み剥がす展開。・・・そして・・・二人の間で揺れ動く首席秘書・美山(深津)はおそらく・・・内なる善と内なる悪の葛藤に人格崩壊寸前まで追い込まれます。・・・これは面白い。

さて・・・今回は戦略の基本である・・・ゲームというものについて漠然と考えてみたいと思います。

まず・・・ゲームとは何かということです。キッドはゲームとは「何かを得ること」だと思っています。つまり「獲物」がゲームなのです。

たとえば・・・ゲームには勝敗がつきものですが・・・これはつまり「勝利」を得たり、「敗北」を得たりするということになるでしょう。「敗北」を得るとはおかしい言い回しかもしれませんが、人間は時には「勝利よりも敗北に学ぶことが多い」と考えたりしますからね。

時にはクイズもゲームだと考えられます。「質問と答え」というゲームです。で・・・正解を答えても不正解でも・・・人々はクイズを楽しめるし・・・そして何かを得るわけです。

で、ゲームに参加する人をプレイヤーと呼びます。ゲームによってはプレイヤーの役割は様々ですが・・・時にはホスト・プレイヤー、ゲスト・プレイヤーと違うニュアンスの役割をすることがあります。たとえば・・・クイズでは・・・出題者がホスト・プレイヤーで・・・回答者がゲスト・プレイヤーだという場合があります。ゲームとして主となるのは複数のゲスト・プレイヤーでホスト・プレイヤーは審判をする・・・などという形式もありますね。

さて・・・「CHANGE」の中では啓太首相と神林官房長がゲームをプレイしています。しかし・・・このゲームはいささか複雑な様子を見せています。まず・・・ゲームは擬似現実(ドラマ世界)で行われていますから、シンプルとは言いがたい内容を持っています。

しかし・・・あえてシンプルに考えてみましょう。複雑なものを分解して・・・部品にしてみるのです。つまり・・・森を見ずに木を見るやり方です。

そうすると目につくのは「小児科対策を含む補正予算を成立させるゲーム」です。そうすると啓太は「成立に賛成するプレイヤー」だということが分ります。そして・・・神林は「成立に反対するプレイヤー」です。しかし・・・お茶の間的にはそれがはっきりと分りますが・・・啓太は「神林が敵プレイヤーである」ことは知らないという設定です。もちろん・・・ゲームの進行を見ていると・・・啓太が神林が敵であることに気がつかないのはあまりにもうかつすぎる・・・と思えますが・・・そこには大前提である「啓太は素人」という設定が効いています。

素人=初心者というものはものすごく簡単なことが分らないものですから。

一方、神林は玄人ですから・・・啓太が「敵プレイヤー」であることは百も承知ですし・・・さらには相手が自分が敵であることを知らないことを利用して・・・次々に攻撃を仕掛けていきます。もちろん・・・こっそり動くのでこの攻撃は「罠」と呼んでもいいでしょう。

その最初の一手は「美山秘書の奪還」です。本来・・・神林の秘書だった美山を啓太の秘書として送り込んでいたのは神林が玄人である証明です。ゲームでは予見(先を見通すこと)が重要な要素になります。先を読むものがゲームを有利に進めることができるのです。

つまり・・・神林は啓太が敵になる前から・・・敵になった場合のことを考えていたということです。

神林が敵であることをまだ気がつかない啓太と比べてみてください。玄人と素人の差は歴然としていますね。

そして・・・以前にも述べたように・・・秘書の美山は玄人側の人間です。「啓太が総理大臣になれるように協力する」ことは神林の命令によるものだったのです。

もちろん・・・美山も人間ですから・・・啓太に接するうちに・・・啓太の可能性や魅力というものを理解するようになります。そして神林・美山・啓太が同じチームにいる間は玄人の神林と素人の啓太の潤滑油として機能するプレイヤーだったのです。つまり・・・いつしか・・・美山は神林の黒と啓太の白にはさまれて灰色になっていたわけです。

ところが・・・黒と白が敵対するゲームが始まりました。美山は選択を迫られます。黒につくのか・・・白につくのか・・・美山は黒を選択します。

もちろん・・・表面上は「朝倉についても未来はない」と「美山の将来性」をエサにする神林が裏では「女ってやつは厄介だ」などと発言をしており・・・お茶の間的にはいかにも危うい美山の選択ですが・・・玄人としては「勝つ方につく」のがゲームの基本であるので仕方のないことのようです。

そして・・・「秘書を辞任する」と美山に告げられた啓太は途方に暮れて質問をします。

「何か・・・不満があるのですか?」

これに対する美山の答えは「一身上の都合」という逃げ口上です。

ここではミニ・ゲームが始まっているのです。つまり啓太と美山の「首席秘書・辞任・続行ゲーム」です。啓太としては「美山が秘書を継続することが勝利」ですが・・・美山としては「啓太が最終的な勝利者となれば継続・その確信がもてない場合は辞任を選択するのが勝利」という複雑なゲームをしています。もちろん・・・啓太の勝利は厳しいのです。なにしろ・・・二人は違うゲームをしているのですから。

このミニ・ゲーム一回戦は「美山の辞任の決意は変わらない」ということで啓太の敗北です。

さて・・・「先手必勝」というゲームの一つのセオリーがあります。たとえば戦争を考えてみましょう。最初の攻撃で敵を全滅させる先制攻撃を仕掛けた場合・・・どうなるでしょうか。つまり・・・反撃する敵はもはやいないわけですから・・・先手必勝ということになります。

もちろん・・・実際の戦闘では敵を全滅させるのは中々難しいのですが。たとえば・・・100対100の対決だった場合・・・もしもどちらかが先制攻撃をして・・・100対50になったとします。つまり・・・一回の攻撃で相手を自分の数の半数減できるのです。しかし・・・相手が反撃してきても・・・75対50です。二回目が同時攻撃なら・・・75対25になる場合もあります・・・交互だった場合は次が75対13・・・相手の反撃で69対13・・・次の攻撃で69対0・・・となります。最初に作った有利が最後まで続くわけです。

しかし・・・ゲームには先手必敗というものがあります。何か思いつきますか?

そうですね・・・たとえば「じゃんけん」なんてどうでしょう。

あなたが先手で・・・グーを出したとします。私はおそらくパーを出すので・・・あなたは必ず負けますね。・・・え・・・インチキだって・・・しかし・・・じゃんけんの同時攻撃は暗黙のルールですが・・・憲法には書いてませんからねえ。

まあ・・・それはともかく・・・じゃんけんで先手を取ることがいかに愚かなことか・・・は皆さんにもお分かりでしょう。

では・・・前回、「キャスティング・ボートをにぎるゲーム」で朝倉の行動はどうだったでしょうか。

衆議院議会で479VS1という圧倒的少数だった啓太が・・・与党の味方38人と野党230人を味方につけ・・・212VS268という逆転をしたわけです。

これが・・・そのまま・・・投票となれば・・・啓太は勝利できたのです。

しかし・・・言わば・・・時間的猶予があったということになると・・・これは・・・啓太がじゃんけんで相手より先に手を出してしまったということになるわけです。

啓太は・・・何を失敗したのでしょうか。もちろん・・・「自分の手を秘密にしなかった」ということに尽きるでしょう。それはつまり・・・啓太がじゃんけんについて深く考えたことがなかったということになると・・・キッドは思います。

さて・・・神林がじゃんけんについて深く考えたことがあるかどうかは別にして・・・玄人は時間さえあれば「奥の手」を出すことができるのです。

神林は「美山」という啓太の武器を平和的にとりあげつつ、買収工作をして・・・啓太についた小野寺派の議員を切り崩しにかかります。使途不明金であることが許される機密費15億円の流用というとんでもない荒技です。そんなことしたら・・・スパイが困るではないですか・・・ともかく・・・与党の味方のうちのおよそ2/3である22人が神林側に寝返ってしまいます。一人あたり・・・およそ6800万円です。領収書のいらないお金ですから一票の値段としてはなかなかですね。

これでも・・・啓太は234VS246でまだ勝っています。しかし・・・いかなる方法を使ったのか・・・神林は小野寺派を解散させてしまうのです。小野寺と生方は最後まで残ったとして与党の味方は三人・・・。

現在は反対234・・・賛成233・・・不明13人。もしも・・・この13人が反対に回れば・・・・・・247VS233で「小児科医不足解消対策を含む補正予算案」は否決されてしまいます。

さあ・・・もう・・・お分かりですね・・・とにかく・・・勝負はまだついていないわけです。まあ・・・脚本の仕掛けなのか・・・神林の意図なのかは知りませんが・・・賛成か反対か・・・秘密にされている部分があるわけです。

ところで機密費の使い道が秘密であることに腹を立てられている方も多いかもしれないのですが・・・少なくともゲームにおいては秘密であることが時に強い手・・・「カード」になることは考慮しなければなりません。もちろん・・・情報公開は重要なポイントですが・・・現実の世の中に虚実の駆け引きがなくなることもないということです。

かって・・・小泉内閣で人気を二分した田中議員(女)が「戦争中に味方司令部の位置を発表する」というとんでもない単純ミスですべての功績が帳消しになるという出来事がありました。もちろん・・・それは様々な敵対勢力(汚職中の官僚やら敵対する派閥政治家)が仕掛けた罠であったことも考えられるわけですが・・・世の中には「うっかり言っていいことといけないことの区別」が必要だということです。

さて・・・とりあえず・・・今回は圧倒的な劣勢を強いられる啓太ですが・・・それでも・・・啓太は全くお手上げをしたわけではありません。

たとえばミニ・ゲームである啓太と美山の「首席秘書・辞任・続行ゲーム」は二回戦に突入します。ここにいたるまでには・・・啓太は・・・同居人二人(阿部寛・加藤ローサ)に明太子と赤ワインで酔わせて・・・何かいけないことを美山にしたのではと疑われたり・・・SP(大倉孝二)からは「女心はウエットとドライ・・・ホットとクールだから・・・総理のことを好いているから苦しい・・・いっそ離れたい・・・馬場と猪木みたいに・・・愛しているけど離れるみたいな・・・だから・・・なるようになっちゃえば」とそういう関係をそそのかされ・・・母親(富司純子)からは「お父さんならきっと必要な人材は絶対に断固として手放さなかった」と発破をかけられます。

啓太は・・・こういう意見を真摯に受け止めて再チャレンジをするのです。

「僕は立場を利用して・・・人に押し付けるのが嫌だったのです・・・しかし・・・一人の人間としてお願いしたいと思います・・・どうか・・・側にいてください」

・・・それは・・・プロポーズじゃないのか・・・?

とにかく・・・それに対して美山の答えは・・・「もう一度考えさせてください」

ミニ・ゲームとしては一回戦の完全拒否から・・・二回戦は譲歩の余地あり・・・ということになり・・・一歩前進しています。

何度も言いますが・・・啓太の最大の武器は「初志貫徹」です。それは別の言葉で言えば「けしてあきらめない・・・けしてくじけない」ということ。

しかし・・・啓太の心をさらに衝撃が襲うのです。

一方・・・美山もゲームをしているのです。美山のゲームは「総理を支え・・・自分の理想の政治の実現」でしたが・・・今回は「総理を裏切り・・・自分の将来に備える」という別のゲームに強制参加させられます。もちろん・・・参加するかどうかは・・・美山の決断ひとつなのですが・・・美山にとって問題は複雑です。「尊敬し・・・実力も高く評価する神林」につくか・・・「敬愛し・・・人柄を高く評価する朝倉」につくか・・・二者選択を迫られるのです。

美山は第三の選択を模索し・・・「神林に朝倉の再評価」を持ちかけますが・・・どうやら・・・美山の情報分析は間違っているように・・・お茶の間には見えます。このまま・・・神林を選択するようだと・・・美山は・・・自己保身の塊という評価をもらいそうな気配。「啓太を総理にした責任をこれっぽっちも感じないの?」と同僚になじられる始末です。

そして・・・ついに・・・神林が啓太に牙を剥き・・・その神林と密会している現場を啓太に目撃されるという最悪の事態に・・・会社で言うとイケメン新入社員と交際しているのにやりての部長とラブホテルから出てくるのを目撃されたOLみたいな感じですね。

さて・・・もう・・・かなりショックな朝倉啓太にさらなる試練が訪れます。

「小児科医不足解消対策を含む補正予算」のきっかけをあたえてくれた・・・少年の病死です。もちろん・・・シビアに言えばこの犠牲は追い風になる可能性を含んでいます。しかし・・・素人である啓太にとって・・・この死は重くのしかかるでしょう。実は・・・啓太は実の父と兄を失って・・・この世界に入ったのですが・・・二人の死も克服できていないニュアンスが母親との会話などからも明らかです。

親しいものの死が心に作る傷は個人差はあっても小さなものではありません。「多くの国民の代表として・・・総理大臣になる」というゲームをしている啓太。そのゲームの実行を継続するための最大の危機がやってきます。

もちろん・・・最大の鍵は・・・今のところ・・・美山が握っている模様。

なにしろ・・・神林の総辞職要求に対して・・・啓太が解散総選挙に撃って出るという展開になるにしてもそういう仕組みを解説してくれる美山が絶対必要なわけですから。

さて・・・与党・野党・官僚・・・敵味方入り乱れるこのゲーム・・・はたして「国民」は啓太の敵か味方か・・・一つだけ言えることはここまでくれば残り三回は絶対面白いということです。

関連するキッドのブログ『第6回のレビュー

Hcinhawaii0392 ごっこガーデン。朝倉邸食堂セット。お気楽ちょぇいーす。明太子追加持ってきましたー。衝撃の結末って・・・つづくってこと? 最終章サギは流行なのね。神林は口のまげ方が宇野重吉くりそつくうもう何本ワインあけたか覚えてませーん。政治家はみーんな悪い奴なのかーっ。もう夢も希望もないのかーっ。目覚めよっ。美山ーっ・・・ひっくミマムうふふ・・・今日も明太子ワイン目当てできましたーっ。じいやーっ。デザートは白くまアイスねーっaki風邪を引きましたーっ。天使の美山、悪魔の美山・・・ずーっともううろたえてますねー・・・裏切られたあとの啓太の表情抜群でしたよーっまた・・・間に合わなかった・・・先週の記事ですみませーん・・・啓太の告白は・・・プロポーズじゃなかった・・・のかなぼぎゃーん。遅刻どころか・・・更新拒否ご意見無用デス。でもじいやが淋しがるので遊びに来たのデス。中学生なのでぶどうジュースしか飲みませんっ・・・ひっくシャブリ今回はじっくりと見せましたね・・・評価割れそう・・・でも速報です・・・答えはCなのでありました~面接・・・少人数で良かった・・・あんぱんち・・・やはり・・・恋の告白だったのでは・・・ぐっすり・・・すっきり・・・しゃっきり・・・なんか・・・危ないクスリもあつかっていそうな・・・女医さんなのね

Hcinhawaii0393 ごっこガーデン・事務秘書官執務室セット。エリ「今日はH☆C THE MOVIEブルーレイ発売イベントなのに・・・まだアンナちゃんは総理の秘書ごっこしてるのね。ルビーの指輪・・・悪辣でスー。上に立つものとしてはあのあくどさは見習うべきですか?・・・でも啓太の涙にもらい泣きですyon・・・コードブルーどうぞmariうーん・・・神林・・・悪すぎる・・・もう・・・飲まずにいられませーん。痛い・・・重い・・・辛いです・・・でも・・・きっと啓太はこのままじゃ終らないーっアンナそうだーっまこむきゅーっ・・・mariさん乱入です。でもこの国の議員さんとか・・・実際情けない人盛りだくさんデス・・・もう・・・情けないことこの上なしデス。みんな母ちゃんデベソデスかーっ・・・はうぅんTomorrow

Hcinhawaii0394 ごっこガーデン・啓太のお部屋セット。アンナ今回は延長に気がつかないほどあっという間だったぴょん。もうね・・・ドキドキで・・・ワクワクの展開ぴょん。今までで一番ぴょん。でもね・・・啓太の涙が辛かったのーっ。アンナも泣いたーっ。そしたらダーロイドの涙が止まらなくなったぴょーん。博士ーっikasama4・・・う・・・これは・・・空中元素固定装置が・・・オーバーヒートして・・・このままでは地球上の塩水がここに貯水・・・前回のまとめ・・・グラフにしているところだったのに・・・こんなところで地球的危機が・・・みのむしるるる・・・神林大活躍のドロドロ展開に大興奮して・・・ちょっとイタズラしただけなのに・・・なんか・・・すごいことに・・・ここは・・・ルビーオヤジ式でしらんぷりで失礼つかまつるるる

水曜日に見る予定のテレビ『週刊真木よう子』(テレビ東京)『課長 島耕作』(日本テレビ)・・・これは嵐の前の静けさ・・・。

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2008年6月23日 (月)

みじかくも美しく萌え・・・微笑んだ。(宮﨑あおい)

ああーっ・・・ラブである。処女妻伝説である。プラトニック・ラブである。もはやラブコメではない。

しかし・・・もはや・・・大河ドラマとしての斬新さはまったく違う方向に脱線している。

しかし・・・裏番組・・・プロ野球、女子バレー、ジャンクSPORTS、男子サッカーである。

よってたかって・・・スポーツだったのだな。一応、3次予選首位突破のかかるサッカー16.4%が「篤姫」↘22.6%と一矢報いたか・・・。内田のポテンゴールと巻のエアアシストのコンビプレーはボケとしては素晴らしかったですけどね。日本 1-0 バーレーンでした。それにしても俊介はPKが苦手みたいなイメージが・・・あるよね。

で、『篤姫・第25回』(NHK総合080622PM8~)原作・宮尾登美子、脚本・田渕久美子、演出・渡邊良雄を見た。折り返し地点でございます。ここまでの主な死者・・・調所広郷(自害)、菊本(自害)、島津忠剛(寿命)、セクスィー家老(過労死)、阿部正弘(過労死)、島津斉彬の子供たち(不審死)・・・穏やかだ・・・嵐の前の静けさでありますように。例によってシナリオにそったレビューはikasama4様を推奨します。今回は篤姫(宮﨑)と家定(堺雅人)のラブロマンス・・・家定の母・本寿院(高畑淳子)と大久保利通の母・福(真野響子)の二人の母物語をたっぷりと総力特集でございます。ついに薩摩の維新立役者の二枚看板・・・大久保どんと西郷どんのイラスト書き下ろし・・・草原西郷降板です。大久保どんが実物より二枚目になっているような気がします。今回・・・いい演技だったからか。

Atuhime1857e で、今回は薩摩藩くぐり衆の目付け・西郷吉之助と隠し目付け・大久保正助の密書お届け旅始末を妄想したい。もちろん・・・みじかくも美しく燃える江戸城のお二人についても・・・限界ギリギリまで妄想しているのだが・・・世間の限界とキッドの限界の境界線がとても定かではないのでほんのちょっぴりは明かしてみるのである。

・・・灯明の灯に照らされて・・・童顔の篤姫にも陰影が生じる。それがまた家定の欲望をしたたかに刺激するのである。女を知って・・・二十年・・・子を生さぬ家定とて・・・性については欲望のままに探求してきた。女の体には飽きたと思えるほどだった。しかし・・・篤姫の魅力は家定に再び・・・男を蘇らせていた。幼げな表情が変転して・・・苦悩に満ちた顔・・・恍惚とした顔を見せる。声もまた子供のようでもあり大人のようでもあり変化に富んでいる。そしてなによりも家定の男のものを包み込む篤姫の下腹部はまるで別の生き物のように家定を刺激するのである。収縮したかと思うと弛緩し・・・熱さに満ちたかと思えば激しく痙攣する・・・もはやその動きは美しい舞で家定を翻弄しているようだった・・・。

「やるのお・・・」

「なにがでございます・・・」

「いや・・・それは言えぬ・・・」

「・・・・・・・」

「時に・・・姫よ・・・後継者の件だがな・・・」

「はい」

「なぜにそなたの父・・・斉彬は・・・慶喜を推すのだと思う?」

「それは・・・国難に際して・・・将軍として相応しいお方だからでしょう」

「慶喜と実際に会って・・・姫もそう思うか・・・?」

「・・・まあ・・・確かに・・・少し・・・危うき傾きもある方だと思いますばってん」

「結局・・・薩摩は開国したくないのじゃ」

「は?・・・しかし・・・父上は・・・諸外国と付き合い・・・諸外国から学ばねば・・・国が滅ぶと申しております」

「鎖国のままでもそれは可能であろう・・・現に奥医師にも蘭学のものが来ておる・・・子ができぬは私に子種がないからだなどと申しおった。阿部は神戸に海軍伝習所というものを作った。これは鎖国のままでも西洋の事物を学べる証じゃ・・・。幕府にも諸大名にも蘭学好きはいまでもたくさんいる。どうじゃ・・・忍びの者にも科学忍者などという西洋かぶれがおるほどではないか・・・」

「それではなぜ・・・父上が開国に反対などと・・・」

「幕府は出島で海外の貿易を独占しているように見える・・・しかし・・・薩摩は琉球と密貿易しておるし・・・長州は朝鮮と密貿易しておる。これは美味いのじゃ。たとえば日本では金一枚に銀三枚・・・清国では金一枚に銀六枚じゃ・・・。薩摩は琉球で金一枚を銀四枚に換え・・・めりけん(米国)やえげれす(英国)が清国でその金を銀に換えれば・・・な・・・双方ボロ儲けじゃろう・・・」

「・・・」

「鎖国といっても・・・薩摩や・・・長州にとっては密貿易で大儲けする仕組みに過ぎぬ」

「・・・」

「それを開国ともなれば・・・幕府がその密貿易のうま味まで全部吸い上げるということになる・・・そこで・・・攘夷なのじゃ・・・外国人を表面上・・・追い払い・・・密貿易を継続したい・・・薩摩の狙いはそこじゃ・・・」

「そんな・・・父上は・・・そこまで金に目がくらんだ人間ではありませぬ・・・」

「ふふふ・・・斉彬はのう・・・そうかもしれん・・・しかし・・・国とかの・・・藩とかの・・・組織というものは理想通りには動かぬもの・・・たとえば・・・水戸の老人だ・・・倹約倹約と口うるさいが・・・自分の妾の数はまったく減らそうとはせんじゃろ・・・組織というものはそういうものが寄り集まってあくせくしているものだからな・・・見よ・・・御台所・・・この大奥を・・・」

「・・・では公方様は・・・どうせよ・・・とおっしゃるのです」

「分らぬ・・・私はのう・・・いっそ・・・どこかの森に棲んでお前とひっそり暮らしたい・・・」

「・・・公方様」

家定のしなやかな手が・・・篤姫の腿をまた這い登りはじめた・・・。

はるか・・・南西・・・薩摩の国。鹿児島城。斉彬は目付け・西郷吉之助を庭先に呼んでいた。

「・・・篤姫からの・・・報告・・・吟味を終えた・・・もはや・・・猶予ならんと見た・・・」

「・・・はっ・・・」

「第一に・・・家定英明のこと・・・第二に・・・慶喜後継者に相応ぜずのこと・・・何れも是非もないことじゃ・・・それでも・・・後継者は攘夷派の慶喜でなければならぬのだ・・・分るな・・・西郷・・・そこで・・・家定が・・・将軍が・・・紀州慶福を選ぶならば・・・篤姫には家定の寝首をかいてもらわねばならぬ・・・」

「・・・じゃ・・・じゃっどん・・・それでは姫があまりにも・・・」

「西郷・・・忍びに情けは無用・・・そうであろう」

西郷は密書を拝し頂き・・・御前から下がった・・・。月明かりの下に・・・旅支度の大久保が待っている。

「暗殺指令書か・・・殿もむごいお方よ・・・」

「おいどんたちは・・・忍びでごわす」

「ふふふ・・・くぐり党も精忠組も・・・国境の警護は万全だ・・・しかし・・・そこからは・・・どうやら・・・命懸けになる気配だ・・・」

「細川家も今のまま薩摩のおこぼれに預かるか・・・足利堺商人の血を騒がせて・・・開国にのるか・・・そろそろ算盤をはじきはじめておりもそう」

陸路・・・肥後の国を抜け・・・肥前の国への街道を昼夜を別たずに進む・・・西郷と大久保。九州にも秋の気配が漂い始めている。

闇によからぬ気配があった。その時には二人は街道をはずれ・・・森の中に身を潜めている。木陰に潜んだ西郷は空中から殺到する忍び猫の毒牙を交わしながら忍び刀にしつらえた小刀を居合いで一閃させる。声もなく両断される忍び猫の体が地面に落ちるよりも早く「ちぇすとー」と西郷は気合を発する。無数の猫が頭上にあった。

一方、大久保はすでに・・・忍び猫の操り手と対峙している。大久保は匂いから相手をくのいちと察する。大久保の嗅覚は異常に発達している。

「ふふふ・・・山猫さんよ・・・このましら(サル)の正助と森の中で戦うなんて・・・ものを知らぬのにもほどがあるよ・・・」

豪胆にも声を発する・・・大久保に・・・伊賀十字手裏剣が殺到する。

しかし・・・すでに正助の姿はない。近江に棲む伊賀忍者の流れであるくのいち衆の一人あのじは・・・虚をつかれて・・・息を乱す・・・その首がすでに・・・胴体から離れていた。それを見て・・・身を翻したののじとかのじの二人のくのいち。しかし・・・逃げ飛んだ木の枝に大久保が微笑んで立っているのを見たのがののじのこの世の見納めだった。

さらに上方の梢に逃れたかのじは背後からがっちりと押さえ込まれたことを感じるとすでに体は虚空で落下していた。

衝撃があり・・・即死である。

寸前に跳躍した正助は・・・すでに刀を鞘に納めている。正助は唇をゆがめる。

「秘術・ましら落し・・・ま・・・死人耳なしじゃろうが冥途の土産じゃ」

その頃・・・西郷はお近調合のまたたび爆弾でとろけてしまった猫の群れを後に残し・・・街道に戻っていた。(つづく)

関連するキッドのブログ『第24話のレビュー

火曜日に見る予定のテレビ『絶対彼氏』(フジテレビ)『おせん』(日本テレビ)

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2008年6月22日 (日)

私の怒りで沈みなさい(仲間由紀恵)・・・泥棒・・・(大政絢)濡れ衣だけどね(黒川芽以)

土曜の夜のヤンキーナイト・・・またしても片肺飛行である。

その分・・・「ハチワンダイバー」で見た目ヤンキーのみさき(木下優樹菜)が活躍である。

そして・・・主人公の妹・歩美(大政絢)登場である。ケータイ刑事・銭形海である。海は雷の妹だ。

ちなみに土曜ワイド劇場「刑事殺し」シリーズ②には溝口刑事の娘・沙織(黒川芽以)登場である。誘拐されて緊縛・監禁である。ケータイ刑事・銭形泪である。銭形四姉妹の次女である。つまり・・・篤姫の妹と従姉妹が土曜の夜に登場である。篤姫の人気の影響なのか・・・それはどうだろうか。

ちなみにハチワンダイバーは「告白を賭ける」「もう告白してるじゃないか?」的に大爆笑の上・・・主人公の周りに女性キャラがハーレム状態で湧いて出て・・・仲里依紗、木下、大政、安田美沙子、さらにもう一人「姫」がいるらしく・・・もう少年マンガのグラビアみたいな展開である。もう鼻血ブーなのである。ある意味・・・今季一番楽しいぞ。しかし・・・あえてレビューはしない。佐伯日菜子→柴咲コウ→大政絢だーっとか思っても書かない。主題歌が新垣結衣だけどシカトだ。でも「姫」が新垣だったらダブル鼻血ブーである。ありえるか?

詰めろ逃れの詰めろ逃れの詰めろ・・・なんのこっちゃと言いながらケータイ刑事(TBSテレビ)とケータイ7(テレビ東京)の区別があえてつかないあなたはコチラへ→お気楽様のハチワンダイバー

で、『ごくせん・第10回』(日本テレビ080621PM9~)原作・森本梢子、脚本・松田裕子、演出・松田裕子を見た。話が毎回同じということでは空前絶後の現代劇だが・・・それは真剣に見ているある程度の記憶力の持ち主の話である。世の中には・・・一週間前のことなんか何一つ覚えていないという人間は多いのであり・・・そういう人にとっては極道の跡取り娘が高校教師で・・・世の中の悪い奴をぶっとばすという刺激的な話が毎週楽しめるのである。それでいいのだ。

来週、最終回スペシャルである。まだ卒業式までは遠いので・・・ひょっとしたら・・・もう1シーズンくらい・・・やるつもりか・・・とにかく・・・メイン生徒の主役回である。

大和(高木雄也)の父親(名高達男)はエリート高校の教師・・・優秀な兄たちと違い・・・三流高校に進学した大和を口汚くののしるダメ親父である。妻(床嶋佳子)との離婚も息子のせいにするほどのダメ人間なのである。そんな父親でも父親になじられるのはつらいものだ。

大和は「お前のような負け犬は一生幸せになれない」と父親に言われ、心に深い傷を負い父親を殴ってしまう。

ヤンクミは「あんな父親、もっと蹴りとか入れて、根性たたきなおし、それでもダメなら簀巻きにして大川へ流しちまっても構わないが・・・そんなことより・・・お前はその傷を抱えて生きていくことが大切なんだよ。心に傷がない奴なんていない。その傷を乗り越えてたくましく生きていく奴だけが生き残るんだ」と説教するのだった。

大和は弱いものいじめをしている街の不良を注意し・・・乱闘に発展・・・ひょんなことから傷害罪の濡れ衣を着せられてしまう。しかし・・・大和のクラスメートたちは目撃者を探し出し・・・大和の濡れ衣を晴らすのだった。

まあ・・・大江戸一家は組織暴力団ではなくてあくまで任侠の一家なので・・・どんなに極道に見えて・・・いかにも親分が・・・極道の会合に出席したりしていても・・・生徒に組のおごりでスキヤキ食べさせても・・・問題ありま・・・グエっ。

さて・・・武をもって武を制す。こんな真理の中の真理を真っ当にお伝えする良質なドラマである。最後まで高視聴率を維持してもらいたい。

星野監督も「オリンピックでの日本のライバルは韓国だ」と言っている。「優勝すると徴兵免除とかご褒美があるので命懸けで戦ってくる」と言っている。オリンピックで日本野球が勝つためには徴兵制度の復活を早急にしなければならないのである。

かって日本は全世界と戦争して敗北し・・・最低の落ちこぼれ国家となったわけだが・・・それから臥薪嘗胆し・・・ついに・・・列強諸国と肩を並べるまでになったのである。まさに「傷をかかえて懸命に生きてきた」のである。

しかし・・・それは落ちこぼれだけに許された様々な特権があったからだ。

たとえば「戦争放棄」である。しかし・・・もはや・・・そういう「甘え」は許されない。世界の平和秩序を維持するために日本が血と汗を流す時代が来たのである。それなのに「憲法見直し」のための国会論議は休止中である。まさに立法責任者の怠惰と言うほかはないだろう。

ごくせんで生徒たちは暴力で口封じをされようとする・・・その時・・・ヤンクミ(仲間由紀恵)が暴力で立ち向かわなかったとしたら・・・生徒たちは悪に敗北してしまうのである。

今・・・東アジアでは北朝鮮をめぐる戦略的交渉がひとつの局面を迎えている。北朝鮮は核武装、ミサイル、日本人の拉致奴隷化など・・・悪逆の限りを尽くしているのだが・・・核問題を重要視する日本以外の五カ国は合意に向けて動き出した。もちろん・・・同盟国である米国は日本に充分に配慮してくれているわけだが・・・それはあくまで・・・子分に対する配慮である。なにしろ・・・この国は自分の国民さえも自分で守ろうとしないのだ。そんな国家とは対等なパートナーシップは組めないのである。

一方・・・四川大地震の支援物資を詰め込んだ日本海軍(自称・海上自衛隊)の護衛艦「さざなみ」は中国広東省へ向った。日本と中国とが「戦略的互恵関係」にあることのひとつの証明であり・・・日本は海上国境問題でも中国と和解しつつあるという。しかし・・・「日中」が「共同開発」で合意したと外務省が発表する「東シナ海ガス田」問題は・・・その日のうちに「ガス田・白樺」は「協力開発・・・主権は中国にあり・・・日本はあくまで協力者」と「共同開発」を完全否定するのである。中国は「これはオレのもの」とはっきりと宣言し、日本は「これは日本と中国が仲良くごにょごにょ・・・」と言葉を濁す。

なぜなら・・・日本は軍事力を行使しない無力国家と認識されているからだ。

そして・・・中国の属国であり・・・半独立国である・・・台湾だか中華民国だか・・・国名さえ定かでない・・・仮称・台湾との尖閣諸島の周辺の領海問題では領海に不法侵入した台湾船舶を撃沈したことを謝罪する始末である。「泥棒に入られた家の人間が泥棒の車を破壊してごめんなさいと言っている」のである。そんなバカな話が実際にあるのである。現在進行形でだ。

なぜなら・・・日本は現在・・・「どんなことをされても抵抗しません」という法律を後生大事に守っているからである。

もちろん・・・知性と教養があれば・・・それが間違いであることは明白なのだが・・・なかなか・・・人々はそれほど知性も教養もない場合が多いのである。

もちろん・・・「徴兵制なんて乱暴じゃん」・・・とか・・・「平和憲法がないと戦争に巻き込まれる」・・・とか・・・いかにももっともらしい意見を述べるものがいる。もちろん・・・そういう人々は外国からワイロをもらっているのである。そういう人を昔から「売国奴」と言うのだが・・・今は言わないのだろうか? とにかく・・・刻一刻と日本国の国民は財産を略奪されているのだ。そして食卓には毒を乗せられても文句のひとつも言えないのである。

とにかく・・・武をもって武を制す・・・このどうしようもない真実を・・・真正面から伝え続けるドラマ「ごくせん」をキッドは面白いとか面白くないという次元では語れないのであります。

関連するキッドのブログ『第9回のレビュー

月曜日に見る予定のテレビ『CHANGE』(フジテレビ)

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2008年6月21日 (土)

ハッピーエンドはエンドレスで終わり良ければすべて終わりです。(藤木直人)

・・・まあ・・・やや悲観的な「禍福は糾える縄の如し」である。

つまり・・・「災厄と幸福は背中あわせでよじれている」ということですな。

もっと・・・簡単に言うと・・・空腹の後には満腹が・・・でもやがて腹はへったり出たりするということ。

「いいことばかりはありゃしねえ」とか「悪いことばかりは続かないよ」とかも言いますね。

まあ・・・戒めだったり・・・慰めだったりするわけですが・・・時には・・・幸福が幸福を呼び込み・・・災厄が災厄を呼び込むこともあるわけです。ま・・・しかし・・・幸福だろうが・・・不幸だろうが・・・最後の時は必ず訪れるらしいのです。キッドはまだ経験がないので分らないんですけど。

さて・・・『パズル』も最終回を迎えたのだが・・・なにしろ・・・第一回から最終回まで同じ話だから・・・あえてレビューを必要としないのである。もちろん・・・石原さとみも「ポスト百恵」の一人なので・・・充分、注目に値するのだが・・・今回はまあ・・・ドラマそのものが「イミテイション・ゴールド」だったのでお茶を濁したいのである。ごめんね・・・「トリック」とか「ケイゾク」とかとまた比べている・・・。

ごくせんよりコチラの方が好きという方はコチラへ→くう様のパズル

さとみちゃんがかわいいからね(岩田さゆりもありがとうございました)という方はコチラへ→お気楽様のパズル

で、『Around40~とうもろこしの多いとうもろこし畑・最終回』(TBSテレビ080620PM10~)脚本・橋部敦子、演出・吉田健を見た。さて・・・お分かりのようにタケコプターである。いや・・・まあ・・・アイディアとしては基本中の基本であるプラスアルファという奴。組合せといってもいい。つまり・・・黒いウサギで・・・・「不思議の国のアリス」(ルイス・キャロル)をパロディーしておいて・・・最後は「注文の多い料理店」(宮沢賢治)なのである。

言うならば「不思議の国の料理店」である。あるいは宮沢ルイスとか・・・ケンジ・キャロルなのである。まあ・・・双方共に著作権が自然権に帰していて・・・弄び放題というところがミソだな。ただし・・・ディズニーとか・・・ジブリとかが・・・オリジナルを主張する場合があるので注意しないといけない。

ルイスについては・・・前回触れたので・・・賢治について述べておきます。

「注文の多い料理店」は童話でオーナーが山猫の西洋料理店「WILDCAT HOUSE」が舞台のお話しです。この店ではオーナーが客にいろいろと注文をつけるのですが最後の注文が・・・「どうかからだ中に、壷の中の塩をたくさんよくもみ込んでください」・・・というもの。キッドなら塩コショーにします。

つまり・・・料理されるのは客なのです。

まあ・・・この場合・・・主軸は聡子(天海祐希)と恵太郎(藤木)ではなくて・・・奈央(大塚寧々)と貞夫(筒井道隆)になるのでしょう。奈央はネズミの運動器具の中で走ってますから・・・まあ・・・山猫の相手としては相応しいですね。

そして・・・貞夫に食べられちゃった・・・のです。まあ・・・どっちが食べたといえるのか・・・男女の機微は判別不能ですけど。まあ・・・黒(ブラックユーモア)はなかったがエロ(妄想上の)はあった・・・と言うところでしょうか。

さて・・・そうなるとアリス的な連想はやはり聡子のものに。「不思議の国の聡子」・・・もう一声・・・「藤木の国のアリス」・・・いやいやそうじゃなくて・・・「不思議ちゃんの恵太郎の聡子」ということになりますか・・・。

さて・・・いきなりエピローグですが・・・このしまりのない結末は賢治を連想させないこともありません。もちろん牽強付会(こじつけ)の類ですが・・・まあ・・・妄想に限度なしですからご容赦ください。

青いけむりで唐黍(とうきび=トウモロコシ)を焼き

ポンデローザ(トマトの品種)も皿に盛って

・・・(中略)・・・

強いてもひとつ

ふさふさ紅いたうもろこし(トウモロコシ)の毛をもぎり

その水いろの莢(さや)をむけば

熱く苦しいその仕事が

百年前の幽かなこと(暗くかすかに秘められた情事)のやうでもある

()内はキッドのサービス。『春と修羅 第三集』からの引用です。

まあ・・・ルイスが幼女趣味なら・・・賢治は妹萌えですから・・・東西のある趣味の愛好家二大巨匠そろい踏みのドラマだったということになりましょう。

まあ・・・トウモロコシ畑で愛し合う男と女がすることは・・・愛し合うことだと思うのであります。髪の毛つかんで裸に剥いて熱く・・・苦しいあれやこれやむふふでございます。そんな子供たちの見ている前で・・・。

一途な人間とちゃらんぽらんな人間は同じ人間です。

そして・・・同じ人間でも一途だったり・・・ちゃらんぽらんだったりします。

まあ・・・このドラマでは・・・男たちはどちらかといえば一途。

女たちはちゃらんぽらんです。

たとえば・・・奈央は・・・仕事に恋を利用したり・・・恋を仕事に利用したりしています。で・・・自分に都合が悪くなると・・・仕事と恋を一緒にしちゃダメだ・・・とか・・・思い通りにならないなら恋も仕事もいらない・・・なのです。このちゃらんぽらんなところが魅力。

一方・・・奈央のお相手は・・・夫の高史(丸山智己)は「ビジネス一筋」ですし・・・幼馴染の貞夫(マーくん)は「初恋の人一筋」です。二人とも一途で・・・見方によっては二人とも壊れていますが・・・ちゃらんぽらんな奈央としてはその時、その時都合のいい方に流れていけばいいわけで・・・一途とちゃらんぽらんはある意味相性がいい・・・まあ・・・奈央にとっては都合がいいと言えます。まあ・・・貞夫が釣った魚にエサをやるほど一途かどうかはわかりません。イメージとしては・・・リリース(釣った魚をあえて逃がす)はしそうです。

瑞恵(松下由樹)は「愛してくれない夫なんかいらない」とちゃらんぽらんに離婚を決意するわけですが・・・夫(神保悟志)は「家庭を守れないようなら夫失格」と一途です。一途と一途なら・・・離婚です。でも・・・瑞恵がちゃらんぽらんだから「やりなおせる」という考え方もあるわけです。

キッドには求道者をこよなく・・・愛する気持ちがあります。幼女が好きで好きで「不思議の国のアリス」を書いたルイスや・・・妹が好きで好きで「銀河鉄道の夜」を書いた賢治を熱烈に親愛するからです。

しかし・・・「クジラ肉を盗むグリーンピース」のような狂信者はもう一つ好みではありません。

天才がバカなのは素敵なことですが・・・バカがバカなのは面白みに欠けますからね。

そして・・・逆に瑞恵のようなちょっとおばかさんが・・・一生懸命考えて・・・大切なものを大切にしようと努力する姿にはちょっとホロッといたします。

ああ・・・人間は一途のように見えてちゃらんぽらん・・・博愛主義のようで偏愛・・・もう・・・本当にとらえがたいものですねえ。

それもすべては「時間」のなせるワザなのでしょう。

「別れ」があって「出会い」がある。まあ・・・聡子が「恵太郎は待っているはず」と信じることも恵太郎が「聡子の信頼に応える」ことも・・・メルヘンといえばメルヘンなのでございます。

まあ・・・「不思議の国のアリス」と「注文の多い料理店」なら「アリスのレストラン」(1969)で・・・そこには懲兵拒否のヒッピーたちが脳天気に集っているわけですけどもね。泥棒国家の中国に譲歩し・・・泥棒半国家の台湾に謝罪し・・・誘拐拉致監禁暗殺国家の北朝鮮を擁護するフラワーな人々の集会所なんてランボーが爆破しちゃえばいいのに・・・と思いますけどね。

天才博士のご一行・・・冒険の旅を終えて・・・我が家にご帰還・・・ところが留守の間に・・・家はネズミが大量発生・・・天才娘がニコッと笑ってスイッチ押せば・・・機械の家が応じます・・・「すべての扉と窓はシャットアウトしました。ミッション終了までは解除できません。ネズミ除去装置始動・・・殺鼠剤注入開始・・・」・・・この時博士の奥さんが夫ににこやかに尋ねます・・・「防毒マスクはどこかしら・・・」博士が答えて言うことにゃ・・・「おっとしまったクルマの中だ」・・・(昨日見た夢の童話)

関連するキッドのブログ『第10回のレビュー

日曜日に見る予定のテレビ『コードギアスR2』(TBSテレビ)・『篤姫』『サラリーマンNEOシーズン3』(NHK総合)・・・『猟奇的な彼女』(TBSテレビ)・・・まだやってたのか。

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2008年6月20日 (金)

こうして私は欲しいものを手にいれた。(上野樹里)

衝撃の最終回だったな。・・・どこがじゃ・・・と思う人は妄想してみてください。

生き残ったのは自虐的なタケル(瑛太)・・・少し鈍い美智留(長澤まさみ)・・・部外者のエリ(水川あさみ)とオグリン(山崎樹範)・・・そして・・・瑠可(上野)と瑠美(宗佑・錦戸亮と美智留の娘)です。

この後・・・タケルと美智留をコントロールして・・・瑠美を自分の理想の恋人に育て上げようとする瑠可の野望がはっきりと見えるではありませんか。

・・・見えないのか・・・みんなにはこの瑠可の邪な心が見えないのか・・・宗佑・・・お前には分るよな。

しかし・・・死者にできることは何もないのだ。宗佑・・・お前は瑠可に負けたのだ。もちろん・・・それがお前の愛ならば・・・お前が満足だと言うのなら・・・それもよかろう。しかし・・・どちらかといえば奪われた愛を奪い返すガッツのある奴の方がキッドは好きだな。ま・・・好みの問題だけどな。

で、『ラスト・フレンズ・最終回』(フジテレビ080619PM10~)脚本・浅野妙子、演出・裕将を見た。それにしても・・・宗佑の遺書は短かったな・・・温もりへの異常な執着がなせるワザだな。とにかく・・・暴力でしか愛を表現できない宗佑のメカニズムはほとんど解明されないまま・・・まあ・・・それがテレビドラマの限界と言ってしまえばそれまでか。しかし・・・育児放棄された子供に対する異常なまでの献身的態度とか・・・結局・瑠可の陰謀に屈して美智留の洗脳を許してしまうところとか・・・証拠が残らないようにシェアハウス教を殲滅してしまわないところとか・・・甘さの残るキャラクターだったな・・・結局・・・ただの弱い・・・哀れな男だったのか・・・宗佑。

それに対して最後まで己が欲望のままに生きる野獣のような美智留の母(倍賞美津子)・・・実は・・・母性という虚構を否定したこの母親と・・・幻影の母親を求める宗佑のやるせない愛の物語だったのかもしれません。美智留の母親にとって美智留は単なる金づる・・・美智留の子供は・・・自分の対抗者だった・・・という描写もかなりスリリングでした。

こういう・・・隠されて・・・けしてはっきりと解説しない部分と・・・いわゆる吊りドラマとしてお騒がせしていく部分の落差が同じドラマとは思えない激しさなのである。

美智留を見て・・・イライラするという人が多いのだが・・・美智留は・・・あの母親に育てられて・・・明らかな発達障害を抱えた娘である。突然・・・おかしな英語を話し出すような・・・娘なのである・・・この娘の哀れさも・・・ほとんど伝わっていないところが・・・このドラマの恐ろしいところだな・・・。誤解を恐れずに言えば・・・知的障害者に「バーカ」と言って石を投げ・・・盲人を「なんで見えないんだ」と罵倒するようなもので・・・さすがの悪魔にも憚られる・・・心無いリアクションでございます。

さて・・・以前にも述べたが・・・このドラマの売りはサスペンス(吊り)である。いまは・・・吊りと釣りという二つのニュアンスがあるつり・・・なのだが・・・単純に言えば・・・吊りというのは釣り上げられた魚がバタバタと宙吊りになっているときの気持ちである。人間が針にエサをつけ魚に食べさせてエサごと獲得し・・・食用として確保する一連のシステムを釣りというのである。釣りと吊りは・・・実は微妙に違うわけだが・・・つまり・・・魚の気持ちを考えるかどうかの問題です。

で・・・とにかく・・・吊りの部分は充実していました。

冒頭・・・血まみれの亮介・・・本当に死んでいるかどうか・・・一度偽装自殺があったので・・・お茶の間的には・・・ガバっとくるのか・・・とドキドキします。

遺書発見・・・美智留がそれを読み・・・宗佑の死を鈍い頭で受け止める・・・ショック。

この後の・・・とぼとぼとした・・・足取り・・・アレを見て・・・美智留を非難する人は・・・きっと・・・優しくて優しくて優しすぎてかわいそうな人間を見るとバカヤローってぶんなぐっちゃうタイプなんですよね。宗佑気質です。

もちろん・・・美智留が後追い自殺をする吊りです。

しかし・・・天が頭の悪い子に美しさを与えた場合は・・・何かしら救いの手が差し伸べられるというシステムです。銚子のおばさんは善人ではなく・・・タコ部屋の管理人であることを理解してください。最後に・・・旅館を出てシェアハウスに戻る美智留が恩知らずという人は・・・きっとこの世の冷徹な搾取のシステムを知らないのだと思います。もちろん・・・おばさんはタコ部屋の管理人としては情の篤い善人なのでございますけれど。

さて・・・どうでもいいオグリンとエリですが・・・ここも一部ファンのための吊りです。

エリ・・・捨てられるのか・・・捨てられない・・・です。

まあ・・・オグリンが捨てる立場というのが最後まで納得できませんでしたが・・・まあ・・・山崎ではなく・・・本当は小栗旬がキャスティングされていてたと妄想しておきます。

ちなみに・・・オグリン死亡説を唱えていた悪魔ですが・・・見事に的中したと申し上げておきます。昔から・・・結婚は人生の墓場だと申しますから。オグリンは再婚なので・・・二度死んだと言えます。

さあ・・・ここからはもう・・・吊って吊って吊りまくりです。

女の仮面をつけた男である瑠可とセックスができない男であるタケルが・・・裸で抱き合うのか・・・抱き合いません。

ついに義理の姉との幼児虐待体験をタケルが赤裸々に語り出す・・・語りません。

バイクに二人乗りの瑠可とタケルがトラックと衝突・・・大惨事発生・・・しません。

病院で三人がニアミス・・・すれちがってしまうのか・・・すれちがいません・・・。

三人でこれまでのことを反省・・・宗佑を自殺に追い込んだことを瑠可が美智留にわびるのか・・・わびません。

早産で母体の危機・・・苦しむ美智留・・・美智留出産と同時に死亡・・・瑠可とタケルが変則両親になるのか・・・なりません。

そして・・・生れた子供は・・・宗佑の面影が・・・よくわかりません。

子供の名前に宗佑の宗とか佑は・・・入りません。

初めての授乳・・・あるわけありません。

今度こそ・・・本当に決別の時・・・決別しません。

シェアハウスに宗佑の亡霊が・・・出ません。

総集編の予告編が・・・ありません。

見事だ・・・見事な・・・吊りだ・・・完璧だ。

納得の視聴率↗22.8%でございますね。ちなみに・・・宙吊りの魚はアップアップしながら・・・自分のこれからを不安に感じてドキドキなのですがそれを見つめる釣り師は残酷で暗い喜悦に包まれているものです。

結論・・・女性の同性愛者が・・・女性の異性愛者に「気持ち悪い」と云われずに受け入れてもらえる夢のようなお話です。だれの願望なのかは不明。キッドはそこがあまりにもご都合主義でちょっと気持ち悪いと思いました。

関連するキッドのブログ『第10話のレビュー

Hcinhawaii0388 平成財閥本家・まこ様スペース・マコちゃんハウス。まこ瑠可や・・・タケルにひどいことしたのに・・・反省や謝罪の言葉がなくて・・・美智留への愛のことばかり・・・遺書に書いて・・・本当にガッカリな宗佑・・・だけど・・・いいのデス・・・宗佑が・・・可哀想な男の子だって・・・まこだけは知っていますから・・・さあ・・・宗佑ロイド・・・ケーキをお食べ・・・まこが一生かわいがってあげますからーっ・・・ここがお前のお家デスからーっ

テンメイ様に久しぶりに先着→テンメイ様の宗佑の遺書レポート

土曜日に見る予定のテレビ『ごくせん』『2クール』(日本テレビ)(NHK総合)『ハチワンダイバー』(フジテレビ)『監査法人』(NHK総合)

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2008年6月19日 (木)

きれいななみだ色に輝く大切なもの。(上戸彩)

・・・しまった。「美・サイレント」が最終回だったな・・・。予見するべきだったのに・・・。この脚本家なら当然・・・責任放棄は・・・う、撃たないで~。

主文・サイレント・・・結論・サイレント・・・結末・サイレント・・・オチ・サイレント・・・かよっ。

ってタイトルにしたかったーっ。

ここまでのホカベンを振り返る。

①「青い果実

②「いい日旅立ち

③「美・サイレント

④「冬の色

⑤「横須賀ストーリー

⑥「ちっぽけな感傷

⑦「プレイバックPART2

⑧「謝肉祭

⑨「春風のいたずら

そして最終回「ひと夏の経験」である。まあ・・・名曲がそろったかな・・・もちろん・・・10曲じゃ・・・百恵のすべてをお伝えすることはできないのである。・・・レビューの主旨が根本的に間違っている。

さて・・・水曜日のドラマはダンスがテーマなのだが・・・。

「警視庁捜査一課9係」↗15.4%

「ホカベン」↘*8.9%

・・・・・・・フィニッシュがーっ。フィニッシュがーっ。ヒロインの身内だったら・・・そっと肩を抱きしめたい気持ちになりました。

で、『ホカベン・最終回』(日本テレビ080618PM10~)原作・中嶋博行、脚本・秦健日子、演出・佐久間紀佳を見た。もう少し・・・人情というものをしっとりと見せるテクニックがあるとさらによかったかなあ・・・。たとえば・・・灯(上戸)と母親(かとうかず子)の配置なんかはいい感じなのだが・・・「秋桜(コスモス)」をとりあげる気分にならなかったのが残念なのである。そのため・・・「冬」「春風」「ひと夏」があるのに・・・「秋」がないのだ・・・だからレビューの主旨が違うんじゃないのか・・・。

それは・・・やはり・・・脚本家に・・・「言葉」という道具を・・・宝物に変える力量がなかったということに尽きるのだな。

堂本親子の会話は・・・ドラマ「ありがとう」(1970~74・TBテレビ水前寺清子・山岡久乃)のような名場面になった可能性もあったのに・・・。

春・・・希望に燃えた新人弁護士が・・・熱い夏・・・淋しい秋・・・辛い冬を乗り越えて・・・再出発の春を迎える・・・そういう人間ドラマの萌芽は感じられたのに・・・如何せん実力が及ばないというのは悲しいことなのである。

でも・・・まあ・・・奇想天外なことをやって・・・世間をあっと言わせたいだけの脚本家だからな・・・そんなこと期待してもムダか・・・。

しかし・・・そうで・・・ありながら・・・主演・上戸彩は・・・ほんの少し・・・大人の階段を昇ったような気がします。これも杉崎(北村一輝)の「お前は声がデカイっ」という指導のたまものでしょうか。

それとも・・・森岡弁護士(大杉漣)の「私はこれからもキミのムネの成長を見守りたい」という優しい眼差しのためでしょうか・・・ハチワンダイバーと混線してるぞ。

ま・・・もう・・・終ったものにアレコレいってもなーっ・・・じゃ・・・レビューの根本が・・・。

とにかく・・・なんとなくカーペンターズの「シング」とか「イエスタデイ・ワンス・モア」を連想するB.G.M.を聞きながら・・・最終回を振り返ってみよう・・・。

杉崎は・・・過去の性犯罪者の弁護士としての活動が原告(性犯罪の被害者であり自殺に追い込まれた女性の遺族)にとって不当な不利益を生じさせたとして「弁護士倫理に基づく損害賠償訴訟」の被告となったのである。

被告には「杉崎本人」と「所属するエムザ法律事務所」が含まれる。

しかし・・・それは・・・「犯罪者の更生や・・・被害者への慰謝という・・・善意に基づかない・・・ただ裁判に勝てばいいという功利的な行為だった」と・・・自責の念にかられた杉崎と・・・志を同じくする原告側弁護士・不破(勝村政信)の出来レース裁判であり・・・自爆テロ裁判だったのだ。

しかし・・・闇の弁護士である不破の上司はヒットマンを送り込み・・・不破に重傷を負わせる・・・自爆のための拳銃を失った杉崎は・・・信頼を寄せる部下の灯に「お前がオレを撃ってくれ・・・」と哀願するのだった。

所属する弁護士事務所を裏切り・・・自虐的心情に陥った上司の弁護士生命を奪うために・・・灯は・・・すべてを奉げるのだった。

あなたに・・・女の子の・・・いちばん・・・大切なものをあげるわ・・・だからです。

もう・・・この利害を超越した・・・灯と杉崎の思想的無理心中に・・・酔っているのか・・・と疑いの目を向けるしかありません。

まあ・・・キッドは「不条理こそこの世の理」の信奉者なので・・・「不条理にのみこまれ・・・汚れていくのが我慢できない・・・すっきりしたいのです」という灯の気持ちは・・・不条理な・・・「汚れてもいい・・・泣いてもいい・・・正義は尊いわ」という・・・女の子的心情として理解するしかないのです・・・愛する人が喜ぶなら・・・それで幸せよ・・・なのですから・・・まったくもって・・・女の子というのはいたいけない存在でございますね。

さて・・・当然の如く・・・灯を襲う・・・闇の弁護士のヒットマン・・・しかし・・・原告弁護士を被告本人がガードするという・・・所詮・・・裁判遊戯なのか・・・的アクロバットによってピンチを脱出します。まあ・・・脚本家はオレって天才と叫びながら・・・この件を書いたのかもしれませんが・・・お茶の間は脱力しています。

クライマックスは・・・「性犯罪者・富田(大倉孝二)の本心」を「原告・杉崎」が「認知していたかどうか」という・・・実証不可能な領域に突入します。

「弁護士はあなたが・・・本当に反省していると・・・信じていましたか」

「わかりません」

わかったら・・・超能力者だろうが・・・。

この世のすべてはギャンブルなのである。

たとえば・・・保険や年金は・・・長寿や・・・健康をめぐるギャンブルだ。

そして・・・人間としての医師という不確かな要素が関係する以上・・・医療行為もギャンブルだ。

あたり・・・はずれがあるのである。

もちろん・・・弁護士だって・・・ギャンブルなのである。

相手がある以上・・・結婚だって・・・出産だって・・・子育てだってギャンブルなのだ。

教育だってギャンブルだし・・・人を信じるのもギャンブルなのである。

天窓に小学生が飛び乗るかどうかもギャンブルだろう・・・。

ギャンブルのキライな人間は・・・屋上の鍵をあけてはいけないし・・・耐震強度の低い学校に子供を通わせてはいけないし・・・秋葉原で横断歩道を渡れないのである。

しかし・・・それではすべての不完全な人間は生きていけません。

まあ・・・だから・・・愛する人に捧げるため・・・守ってきたもの・・・人を信じる心を・・・誰でも一度くらいは・・・賭けてしまう・・・でしょう。それが人間っていうものなのではないでしょうか。(素早くフェイド・アウト)

それでも人道派弁護士灯の誕生と杉崎しおりを祝福したい優しいあなたはコチラへ→エリお嬢様のホカベン

金曜日に見る予定のテレビ『パズル』(テレビ朝日)『Around40・注文の多い女たち』(TBSテレビ)

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2008年6月18日 (水)

ねこまんまでやんす(蒼井優)VS内藤くんゴー内藤くんゴー内藤くんぜぇぇぇっとっ(相武紗季)

それは・・・相武でなくて峯村リエのセリフだろう・・・と思うがタイトルなのでご了承ください。

今回は大家さん(峯村)はチューのおねだりをするのだが・・・職場にいる安達さん(猫背椿)とキャラがかぶっていることを逆手にとって・・・もっともっとナイトをめぐる場外乱闘をくりひろげてもよかったな・・・。

なにしろ・・・ラブコメなのに・・・もはや笑えるポイントがそこしかなくなっているのである。

後は・・・もう・・・ひたすら・・・ナイト(速水もこみち)が哀れなのである・・・それはロボットが好きだからぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ。

火曜日のドラマ対決は①「絶対彼氏」↘11.9% ②「おせん」↘*7.8% ③「無理な恋愛(終)」↗*7.7%

・・・・・・あっ・・・「無理恋」・・・最終回はチェックしようと思ってたのに・・・忘れましたーっ・・・ま・・・いいか。

かえで(夏川結衣)が誰を選択したか・・・どうしても知りたい人はこちらへ→ikasama4様の無理な恋愛

で、『絶対彼氏・第10回』(フジテレビ080617PM10~)原作・渡瀬悠宇、脚本・根津理香、演出・佐藤源太を見た。来週・・・最終回なので・・・物語は整理され始めている。今回の整理ポイント①伊藤美加(上野なつひ)がナイトがロボットだったと知る。猜疑心の塊のような美加が梨衣子の話を信じるかどうかも疑問だが・・・「二人はお似合いだ」という一言を言わせたいがための再登場である。ナイトは超先端技術でかなり軽量化されていると推測できるのだが・・・一般人代表として美加は「ロボットは重そう(重量が)」と考え・・・「梨衣子は重い(恋愛に関する考え方)から」とひっかけたのである。まあ・・・そこそこオチたかな。

②浅元将志(中村俊介)は弟思いのツンデレである。梨衣子の将来設計までして・・・しかも有名パティシェに強力なコネクションを持っている将志。審査員にそんなこと頼めるっていうことがコンテストの権威をものすごく下げているのだが。ちなみにとっくに誰か言っていると思うが・・・浅元創志には・・・創元(SF文庫の老舗出版社)のアーサー・C(SF作家の巨匠)・・・・が潜んでいる。クラークは行方不明である。

それにしても・・・ふじ子(真矢みき)にばれ、美加にばれ、創志にもばれた・・・ナイトは実はロボット・・・守秘義務違反による罰金はどうなったのだ・・・ま、いいか。

ナイト・・・発熱である。キッドのPriusくんも熱気を帯びる季節になってまいりました。

冷却システムで処理できる問題なのかーっ。しかし・・・エイトマンは煙草型冷却材吸引という画期的なシステムだったよな。沈静効果があるからなーっ。酒乱はあっても煙草乱はないのに・・・なぜ・・・タバコばかりが責められるのかーっ。タバコ吸って死なないのにクルマの排気ガス吸えば死ぬのになーっ。・・・いえ・・・けしてキッドは愛煙家ではないのですよ。けして嫌煙バカに敵意むき出しではないのです・・・ふと思っただけですから。

とにかく・・・ナイト発熱である。看病する梨衣子・・・。まあ・・・全員がツッコムと思いますが・・・保温してどうするーっ。

とにかく・・・ナイト・・・作動不良しまくりである・・・ああ・・・全国の・・・パソコンおタクたち・・・が・・・過去に味わった・・・悲しい愛機との別れを彷彿したに違いないのです。・・・ああ・・・vaioよ・・・お前の末期のトラブルの連続よ・・・などと追憶にひたっている場合ではないのですなーっ。

創志(水嶋ヒロ)と相思相愛になり・・・お菓子職人になるためにパリ留学が決まり・・・人生薔薇色のはずの・・・梨衣子が・・・ついに・・・ナイトと恋におちました。

おちたのか・・・どうだ・・・おちているんだろ・・・ちがうのか・・・もう・・・脚本も演出・・・分りにくいよ・・・。ま・・・ある意味・・・本当の恋愛ってなんだか分らない・・・っていう考え方もあるけどさー・・・ドラマなんだから・・・そこはもう・・・恋でいいだろう・・・。

しかし・・・意志を持ったロボットを・・・初期化するのは・・・殺人に匹敵する悪事ではないのかという・・・ラクダ博士(佐々木蔵之介)の説明っぽい観念論にするのはどうなんだろう・・・。キッドはもっともっと・・・「ロボットなんか」を好きになってしまった自分をもてあます・・・梨衣子を楽しみたかったのです。

まして・・・「プログラムでなくてなんだかわからないものなのです」と梨衣子が説明されちゃうってのもなんだかなー・・・その部分を感じ取るのが愛じゃないのか・・・。

まあ・・・ナイト本人が・・・「これはプログラムじゃないよ・・・わかるでしょ」って梨衣子に言うのは許します。だって・・・ロボットが好きだからぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ。

とにかく・・・なんだかわからないもので動くロボットが・・・なんだかわからないものを感じるようになり・・・なんだかわからないものを求めるようになる。

それは・・・恐ろしいことだ・・・と白鷺部長(篠井英介)は考えるのです。

まあ・・・ようするに・・・アトムは10万馬力でいいというお茶の水博士と・・・100万馬力になりたいならなればいいさという天馬博士。

鉄人28号で・・・考えるロボットなんて作ってもろくなことにならないという牧村博士と・・・考えるロボット素晴らしいじゃないかという不乱拳・・・科学者たちの論争は果てることがないということでございます・・・例が前世紀すぎる・・・。

蔵之介と英介の葛藤・・・これは物質万能社会に対する鋭い警句なのです・・・なわけないだろうが。

だって・・・ナイトが梨衣子の夢の成功を祈って・・・梨衣子がナイトの修理の無事を祈って・・・贈りあうのは四つ葉のクローバーなのですよ・・・。

め、迷信じゃねえか・・・なんてロマンチックなんだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁうわ・・・初期化・・・クリックしたらキャンセルできないですよね?(つづく)

で、『おせん・第9話』(日本テレビ080617PM10~)原作・きくち正太、脚本・神ひとえ、演出・南雲聖一を見た。だから・・・先代・千代(由希さおり)の英才教育を受ける・・・女将ロボットおせん(蒼井)の生い立ち秘話・・・なんで・・・ここなんだよーっ・・・ここはまず・・・最初に提示するポイントだろうがーっ・・・。構成の基本に立ち返ってもらいたい・・・。

そして・・・「時代の流れには泣き寝入りするしかないんですかね」なんて・・・おせんが言うか?・・・そんなロボットとして・・・ナイトみたいなこと・・・言わないだろう。なんて・・・キャラを未整理なまま・・・脚本書いているのか・・・人物造形の基本に立ち返ってもらいたい。

まあ・・・いいか・・・もう・・・来週最終回だし・・・。

でも・・・若い頃の過ちで・・・遠回りした若者の再生作品としては見事に・・・機能しているからいいのか・・・よっちゃんさん(内博貴)に関して言えば・・・好感度アッブ間違いなしだからな・・・そういう意味では・・・素晴らしい脚本・演出だったと思います。

ま・・・それが・・・お茶の間とは無関係だったことは・・・視聴率に反映しているのです。

本当は・・・両方を満足させることが目標ですけどね。まあ・・・限界ありますけどね。

なぜなら・・・世の中はあちらをたてればこちらがたたず・・・これが基本ですからーっ。

おせんが悩まなければ・・・よっちゃんさんが助け舟を出せませんからーっ。

ま・・・いいんですけどねーっ。

さて・・・鰹節の話である。酒盗とあわせて考えると・・・カツオへのこだわりがありますな。

北島たちが・・・スピード社の水着で好記録を出したってことで考えると・・・国内のメーカーはダメな水着を開発した・・・と考える人も多いですが・・・キッドはそれは違うと思います。

つまり・・・大リーグボール養成ギブスです。その原点である鉄ゲタです。

つまり・・・トレーニング用として・・・国内の水着は素晴らしかった・・・これで鍛えて・・・本番はスピード社の水着を着用。すると・・・「ああ・・・体が軽い」ということになるのでしょう・・・違うのかなーっ。

そういう意味で・・・いつも不味いものを食べていれば・・・ちょっと美味しいものを食べるとものすごい極上の味になるはず。・・・違いますか・・・。

キッドはカツオのシーチキンとマグロのシーチキンではマグロの方が好きですな。カツオ・カツオときてマグロと来ると・・・すごく美味しく感じます・・・ち、違うのか。

とにかく・・・おせんの世界では・・・マグロでなくてカツオなのである。

キッドの竹馬の友に・・・食道楽の人がいる。とにかく・・・食道楽の人というのは親が食道楽なのである。「舌に刻みつけ・・・伝統をつなぐ」ためにはやはり三歳児の魂100才まで・・・が必要なのである。実は・・・キッドの家の近所には・・・老舗の味の店がゴロゴロしているのだが・・・キッドはそれについては・・・ほぼ知らないで幼少時代を過ごしているのである。親が食道楽ではなかったからだった・・・。で・・・成人してから・・・件の竹馬の友に「なんだ・・・この店も知らないの・・・あの店も行ったことないの」といろいろ手ほどきしてもらったのである。はっきり言うが・・・子供の頃に刻み付けられていようが・・・いまいが・・・美味いものは美味いのである。もう・・・美味いものだらけなのである。そして・・・子供の頃からこの美味いものを食っていた竹馬の友をキッドは激しく逆恨みするのであった。しかし・・・ある時期から・・・おせんのような体験は日常茶飯事になるのである。「味が変わった・・・」と竹馬の友とキッドは顔を見合わせるのである。すると・・・大体・・・先代が死んだとか・・・隠居したとか・・・老人ホームに行ったということなのだなあ。もう・・・そんなこと・・・慣れ親しんでいるのですよーっ・・・それでも・・・二代目、三代目、四代目たちがつなぐところはつなぐのですよー・・・そんなもんですよーっ。

さて・・・鰹節である。自慢じゃないが鰹節削り器を持ってます。だってぇ・・・パックの鰹節ってぇ・・・味ないじゃないですか・・・・禁句。

実は・・・キッドは幼少の頃・・・父方の祖父母や・・・母方の祖父母に預けられていたことがあり・・・この鰹節の味だけは母方の祖父母の家で刻み付けられているのです。もうね・・・みそ汁の味がね・・・パックと削りたてじゃね・・・全く違うのです。ウソだと思ったら削ってみてください。

でもねえ・・・おせんの腿に挟まれた削り器のセクスィー鰹節・・・しかも枯節かい・・・シャカ・・・シャカ・・・シャカ・・・ソーレ・・・シャカ・・・シャカ・・・シャカ・・・そりゃあ・・・食ってみたいねぇ・・・食いたいねぇ・・・ちなみにねこまんまはパックの鰹節でもかなり美味しいです・・・おい。とにかく・・・来週につづく必要あったのか・・・つづくからには凄く美味しい結末お願いします。

関連するキッドのブログ『先週の火曜日のレビュー

木曜日に見る予定のテレビ『ラストフレンズ』(フジテレビ)

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2008年6月17日 (火)

スイカ・・・種も食べちゃうんだ・・・(木村拓哉)種?(深津絵里)

「ガッツ・・・とか」「ガッツだね!」でもよかったのだが・・・ウルフルズよりスイカだな。

今朝・・・「春雨サラダ」を買ったコンビニの帰り道、歩道で背後から来た自転車に右腕をチップされた。

そのまま・・・若い男の乗った自転車はすごいスピードで走り去って行く。

キッドが傷みと驚愕と失態に我を失った一秒後・・・切れました。全力疾走で敵・自転車を追跡です。

通勤時間である。日光街道沿いの歩道を自転車と全力疾走のキッド。周囲に迷惑をかけつつ二つ目の信号が赤に変わりました。キッドの非常電源も限界に達していたので危ないところでした。三ノ輪駅前の交差点で相手が直進を選択・・・停止したのを確認して・・・スピードを緩めます。

背後から足を忍ばせて接近し・・・襟首つかんでやりました。ギクッと振り返ると推定年齢18~22才の眼鏡クンでした。

「てめえ・・・ぶつかっといて挨拶なしかよ・・・」

「・・・え・・・」

「ぶつかっといて挨拶なしかって言ってんだよ」

「・・・・・・・・・・・・・・すみませんでした」

いい子です。きっとこわかったにちがいありません。交差点は全員が成り行きを注視の状態です。はっきりいってどうみても若者にインネンつけてるヤクザなジジイですから・・・。

「よし」・・・キッドは頭を軽くなぜてやりました。

朝飯前の腹をへらしたじじいでも全力疾走することがあるので気をつけましょう。キッドは今、軽く太腿にダメージを感じています。とはいえ・・・信号の神様・・・ありがとうございました。

で、本題に入る前に恒例の週末の視聴率チェック。「パズル」↗*8.4%(初恋殺人事件が好きだーっ)、「Around40」↗15.6%(期待ほどではないので残念だがまあよく出来ています)、「キミ犯人じゃないよね?」↗*9.4%(結局ささやき刑事がメイン・・・で最終回って)、「インディ・魔宮」14.1%(にょろにょろしすぎ)、「古畑イチロー」14.1%(異母兄弟)、「ROOKIES」↘14.2%(つづく・・・二回休み・・・つづく・・・一回休み・・・って登校拒否か・・・)、「相棒SP」16.9%(とったな)、「古畑中学生」13.3%(まゆまゆ~)、「古畑菜々子」14.1%(松嶋二役)、「ごくせん」↘17.6%(刑事二人にヤンクミ逮捕か)、「監査法人」*7.7%(アニ視聴率があって良かった)、「ハチワン」↘*7.8%(録画作品視聴タイムだよな)、「篤姫」↗25.7%(五目ならべブーム到来)、「猟奇的な彼女」↘*5.9%(ほぼ20%の人が寝た)、「インディ・聖戦」17.1%(ジュニアって言うな)・・・ちなみに「CHANGE」↘19.1%・・・以上。

で、『CHANGE・第6回』(フジテレビ080616PM9~)脚本・福田靖、演出・平野眞を見た。英雄は孤独である。責任者も孤独だし、単身赴任も孤独だ。Madonnaの歌う主題歌「Miles Away」は遠く離れた恋人に甘えてすねる遠距離恋愛の歌だが・・・会えない時間が愛を育てるとは限らないというニュアンスを含んでいる。

夢の中であなたに会ったの

あなたは鏡の向こうで私を見てた

電話の向こうであなたは

愛をささやくけれど

遠すぎてなんだかなんだわ

一人ぼっちの時には

声だけじゃ満足できないの

あなたが遠すぎて

あまりにも遠すぎて

さよならって言いたくなる

そしたらあなたははるか彼方で

泣くのかしら・・・

ってな感じである。最高責任者が真摯であるほど・・・彼が責任を持っている人々からは遠く離れた場所で・・・孤独と戦うことになるのである。どんな場所でも・・・楽しんでやっている・・・ように見える朝倉啓太(木村)がエンディングで暗がりの中に沈んでいるのは・・・ヒーローの孤独というものを暗示しているように思えるのだ。だって・・・総理大臣には実際はものすごいプレッシャーがかかっていますから・・・。

福田総理の支持率はおよそ25%。支持しないは60%越えである。七千万人に「お前なんかいらないっ」って言われているのである・・・それでも国民のために尽くさねばならない人間が孤独でなくて誰が孤独と言えるだろうか。

しかし・・・そんな朝倉啓太はただ一人・・・というわけではない。孤独とは幼くて親のない状態を指す「孤」と年老いて子供のない状態を指す「独」の合体で・・・つまり身内のないことを示すのだが・・・少なくとも朝倉総理には彼を支える身内がいるのである。

その一人・・・首席秘書官・美山理香(深津)と・・・スキャンダル疑惑発生である。もちろん・・・お互い独身だから・・・恋愛したって何の問題もないわけだが・・・国会王子だけに・・・というか・・・もはや首相王子である・・・恋愛禁止なのかもしれない。

まあ・・・東大出身の美人アナウンサー議員と慶應ボーイの御曹司議員の結婚だと・・・どう考えても勝ち組すぎてジェラシーストームはさけられないのだが・・・元・小学校教師の総理大臣と元・官僚の美人秘書なら・・・いい感じじゃないのかな・・・きっと。

しかし、自称・第二秘書の官邸事務員のひかる(加藤ローサ)はちょっと面白くなかったりなんかして・・・もう男女の機微は複雑怪奇でございます。

もちろん・・・お茶の間的には・・・この醜聞の仕掛け人が誰であるかは分かります。官房長官の神林(寺尾聰)です。犯行動機は・・・「総理の人気がねたましかった」というところでしょう。同性間の嫉妬・・・これはまた中々に恐ろしいものでございます。また・・・利害関係からも「単なる操り人形にならない啓太」にそろそろ不満爆発寸前の神林先生なのです。

さて・・・そういう朝倉総理の周辺ですが・・・総理大臣としては重要な仕事である「予算」の仕事が今回の任務です。

政治を行う行政は・・・泥棒のボスが子分に分け前を配るのに似ています。集めた税金を「予算」として各省庁に分配するのです。各省庁はその予算を国民のために使うわけです。これを本予算といいます。基本的には財務省が作成します。かって大蔵省と呼ばれた時代から・・・財務官僚は他の官僚よりえばっていたと云われます。なにしろ・・・誰にいくら与えるかというサイフのヒモを握っているわけです。

財務大臣は翌年度の予算を閣議に提出します。これを予算案と言います。内閣がこれを決定とすれば・・・予算案は国会に提出され国会が承認すると予算となるのです。

予算案提出→財務省→内閣→国会→予算成立。

こういう流れです。

さて・・・本予算に問題があった場合にさらに補正予算が組まれる場合があります。

まあ・・・景気が予想以上に悪くなったので経済対策の実施を追加するというようなことです。

今回、啓太が取り組むのはこの「補正予算」なのです。今回の場合は基本的に「1兆3000億円の増額」が補正部分となります。

これもまた本予算と同様の手続きで進みます。

補正予算案→財務省(作成)→内閣(決定)→国会(承認)→補正予算

となるわけです。もちろん・・・財務省が総力を結集して・・・各省庁と協議してバランスのとれた配分になるように考慮して作ります。

もちろん・・・啓太にとっては理解するのが困難な代物ですが・・・そこは身内です。

特別補佐官の韮沢(阿部寛)がじっくり読んで解説してくれます。「ばらまき型の可もなく不可もない案だ」と言うわけです。

しかし・・・そこへ・・・素人総理の直感冴え渡る現実が飛び込んできます。

さて・・・実は・・・美山は財務省出身です。彼女は仕事と結婚したので独身の上、財務省も飛び出してしまったのですが、現役財務官僚で既婚者で子供もいる松井(高橋由美子)と偶然再会をします。そして・・・彼女の息子が直面した困難を耳にするのです。

それは「急病なのに受け入れてくれる小児科病院が見つからず子供が症状を悪化させてしまった」という実話でした。

実は・・・医者不足が深刻という現代日本なのですが・・・厚生労働省の判断は「医者は不足していないが偏在している」というものです。つまり・・・数は足りているが偏ったところに集まっているということです。

偏り方はいくつもありますが・・・①大都市などに集中 ②病院によって不足 ③外科・産科・小児科は不足・・・というように・・・楽ができない・儲からない・損だ・・・というところに医師が足りなくなるわけです。まさに人情のなせるわざといえましょう。

これで分るように・・・医師不足を解消する必要があるのは・・・小児科には限らないのですが・・・啓太にはピンとくるのです。啓太は小学生教師・・・たくさんの教え子たちの顔が見えています。あの教え子たちが病気になって苦しむ・・・耐えられないのです。しかも・・・小児科不足で・・・たらいまわしになったらとか・・・想像したら泣いちゃいそうなのです。

「小児科医不足解消のための特別予算300億円」これが啓太が総理大臣として補正予算に「必要」と感じたものだったのです。

さて・・・とにかく・・・すでに充分に相談されて・・・できあがった補正予算案・・・そこに割り込みをかけるわけですから・・・作成者の財務省はいい顔しません。

啓太の事務秘書官であり、財務省から出向している百坂(西村雅彦)にもそのあたりの事情は充分分っていますから・・・後輩である美山に「お前も財務省出身なら分るだろ・・・総理の気まぐれをなんとかしろっ」なのです。

しかし・・・思い込んだら一直線・・・初志貫徹が啓太の武器なのです。

自ら・・・調整に乗り出すのです。もちろん・・・この「小児科医不足を解消しよう」という予算は医療問題ですから厚生労働省から原案としては提出されていたと考えられます。予算は分捕りあいですから・・・必要性・緊急性が薄いと判断されたものは除外されるわけです。啓太は忙しく・・・電話をかけたりするわけですが・・・まずは・・・この原案の担当者と連絡を取り合ったでしょう。そして・・・どういう内容で・・・どういう理由でボツになったかなどを聞いたはずです。次に厚労省の中での予算配分について担当者から説明を聞いたのでしょう。そして次に財務省の厚生省担当者と・・・次々に事情を聴取したはずです。もちろん・・・啓太一人では不可能です。しかし・・・前回の日米外交問題で・・・総理に惚れて身内になった郡司秘書官(平泉成)が・・・他の秘書官の尻をたたくのです。

「あの人はなあ・・・あの人はオレにドーナツをくださったんだ・・・」

郡司秘書官は啓太に餌付けされていたのでした。

さて・・・実は・・・ことの発端は・・・財務省官僚の子供です・・・ひょっとしたら・・・母親の松井と・・・百坂の間には・・・何か関係があったのかもしれません・・・しかし・・・ここはお茶の間的に・・・総理がまたもや寝ないで働いている・・・そして自分がそれにつきあっていることを充分に感じてくれている・・・という意気に感じるシステムの作動です。

ついに「補正予算案の修正」について・・・百坂は財務省に叛旗を翻すのです。

「総理を・・・バカにするな・・・総理はしっかり働いている・・・オレをハゲと呼んでも総理をバカって言うなっ」

こうして・・・朝倉総理主導の予算案が出来上がりました。

さあ・・・面白くないのは神林先生です。もちろん・・・補正予算案にも神林先生は一枚噛んでおり・・・いろいろと自分に都合のいい予算配分をしていたのです。

それを1兆3000億円のおよそ*2.3%の300億円とはいえ・・・表のボスのいいようにされては裏のボスの面目丸つぶれです。第一・・・裏だけに本当にボスなのか・・・と疑いだす子分がでてきたらコトなのです。ここはなんとしても・・・閣内不一致で「補正予算案の修正」をなかったことにしようと画策します。

しかし・・・財務エリートである・・・百坂にはお見通しでした。

「反対するような奴がいたらクビきっちゃいなさい」とアドバイスするのです。もちろん・・・素人である啓太はそれを大切な儀式のように実行するのでした。もちろん・・・啓太の内閣は神林のイエスマンという根性なしぞろいですから・・・ちょっと脅しをかけられるとたちまち全員賛成にまわります。もちろん・・・そうなると神林は笑うしかないのです。

「ふはっ・・・むははは・・・もはははは・・・・」

もちろん・・・神林としては腸煮えくり返っております。もう・・・冷静な判断力がなくなったと言っていいでしょう。その狂気の結論とは・・・与党が一致団結して内閣の決定に反対するという・・・意味不明の展開です。まあ・・・それよりも・・・神林の決断にほぼ全員の党員が従うというのは・・・ある意味・・・神林の実力はもはや魔物のレベルと言ってもいいです。もちろん・・・ある意味・・・政権与党である政友党は腐り果てていると考えることができるわけです。

さて・・・ここで・・・今回はキャスティング・ボートが問題になってきます。

キャスティング・ボートは英語で「議長の投票」の意味で・・・議案をめぐり・・・採決が賛成・反対が同数になった場合・・・議長が一票を投じることで多数決が決まることです。そういう意味で・・・さまざまな物事の決定権を少数派が持つことをキャスティング・ボートを握るなどという表現をするわけです。

ボートをボードと覚えてドラマや映画のプロデューサーがホワイトボードにキャスティングを書き込むことかな・・・と連想するのは・・・はっきりいって間違いです。

今回の場合・・・「補正予算案」は国会の承認を得るため、衆議院の過半数の賛成を得る必要があります。

「CHANGE」の世界の日本では現在・・・480議席のうち・・・与党・政友党が250議席。野党・革新党が230議席を占めているようです。与党の連立や・・・野党の同盟があるかどうかは不明ですがほぼ拮抗した二大政党というムードになっているのです。

与党が賛成すれば・・・啓太予算案は承認されるわけですが・・・与党が反対なら当然否決です。再度の修正を余儀なくされるわけです。

ここでキャスティング・ボートについて簡単に説明しておきましょう。

たとえば三つの政党があったとします。

全議席が100だったとします。

政友党が60議席。革新党が20議席。正大党が20議席。

ここで選挙があったとします。

政友党が49議席、革新党が41議席、正大党が10議席となりました。

さて・・・正大党は議席が半減して・・・影響力が低下したでしょうか・・・いいえ・・・実は選挙前よりも・・・影響力が増大したのです。

それは政友党も革新党も両者が連立するか・・・正大党と連立するかしないと・・・過半数を占める与党になれなくなってしまったのです。

逆に・・・正大党はどちらと組んでも与党になれるというボジションを得たのです。

つまり・・・正大党(少数派)はキャスティングボート(決定権)を握ったのです。

さて・・・ここで・・・しかし・・・仲間はずれにされたら意味がないという考え方があります。

けれど・・・政友党と革新党が組むと90人です。仮に与党にはご褒美として総額100万円のボーナス(ワイロとも言う)が出るとしましょう。これを90人で分けると一人、11111円になります。仮に革新党が正大党と組めば総勢51人で一人、19607円。政友党と正大党が組めば総勢59人で一人、16940円。とにかく・・・政友党も革新党も・・・正大党と組みたがることは間違いないのです。つまり・・・正大党は選べるポジションになったのです。

さて・・・神林の異常な悪意のために・・・窮地に立った啓太ですが・・・ここで孤独なヒーローのために味方がかけつけます。

一人は議員友達の生方(石黒賢)です。もう・・・いつか裏切るはずのこの人がもう・・・ものすごい友達っぷりです。なにしろ・・・479VS1のところに応援に駆けつけ、478VS2になるというど根性です。命知らずと言っても過言ではありません。しかし・・・この無謀な二人に政友党幹事長・小野田先生(中村敦夫)が手勢35人を引き連れて合流したのです。

それでも442VS38・・・状況変わらない・・・いいえ・・・実は・・・啓太はキャスティングボートを握ったのです。

この時の勢力比は 政友党神林派212人。政友党朝倉派38人。革新党230人。

つまり・・・212VS38VS230・・・朝倉派がついた方が多数派なのです。

もちろん・・・現実の政治では・・・神林や・・・革新党の野呂代表(高橋英樹)のように独裁者みたいな票まとめはなかなか困難ですがまったくありえない話ではないわけです。

さて・・・そうなると・・・後は・・・野呂代表の説得だけです。

この夜の密会はカラオケの密約として・・・後世に語り継がれるのでしょう。

隠し切れない二枚目心がいつしか二人に染み付いたのです。何があってももういいの・・・裏切り・・・手切れ・・・根回し・・・駆け引き・・・もういいの・・・あなたと越えたい・・・予算案・・・なのです。

もちろん・・・啓太に対する最終解答は「ボクと美山さんはロマンチックな関係じゃないのです。ボクは皆さんに選ばれた政治家ですから・・・皆さんの責めを負いますが・・・彼女は皆さんと同じ国民です・・・どうか・・・誤解によって嫌な思いをさせないでください。そして・・・もしも・・・ボクたちが将来的にロマンチックになれたら・・・まあ・・・ボクとしてはそうなったらステキだと思うのですが・・・これ・・・セクハラじゃないですよね・・・その時はもうすごくザックバランにお話ししますから・・・よろしく」という啓太の二枚目な記者会見を野呂が見たことに決定点があります。

啓太のスキャンダルに対するこのスマートさ・・・ここに二枚目として野呂代表が共感したことは間違いありません。

「オレも昔はああいう感じだったもんなあ・・・」

なのでございます。

こうして・・・「小児科医不足解消対策を含む補正予算」は衆議院で承認されたのです。

もちろん・・・神林は脳の血管が数本切れた模様でつづくです。

関連するキッドのブログ『第五回のレビュー

Hcinhawaii0389 ごっこガーデン・朝倉邸食堂セット。お気楽とりあえずスイカの季節なのね。フランス大使のくせに日本の総理が独身かどうかも知らないの・・・まあ・・・フランス式の冗談だったのかなあ・・・啓太と理香は最後までキスしないの?」mari今回は百坂確保・・・残り二人はもう落ちたも同然かしら・・・それにしてもルビーの指輪先生・・・不気味・・・そこがステキくう夢を叶えるために政治家になった・・・でも夢を忘れた・・・それってみんなを幸せにするって夢だよね・・・忘れるなよっみのむしううん・・・生方・・・本当にいい人なのか・・・しかし・・・これでやはり神林のスパイだったりしたら・・・もうもうドロドロのコテコテでありまするるるakiそうそう・・・西も秋山ももう落ちてるっていうか・・・時間節約?・・・木枯らし紋次郎も島津斉彬も味方か・・・SP(大倉孝二)さんにもスイカ食べさせてあげたい・・・ミマムふふふ・・・またしてもCHANGEパスの私・・・でもスイカは食べに来た・・・エヘ・・・私も間に合いませんでしたーっ。じいやより遅いとはーっ・・・でもスイカはいただきまーすっ・・・翠ちゃん・・・どうしてるのかなーあんぱんちあのプールには・・・一体・・・何人の俳優が落ちたのかしら・・・そして・・・実際に風邪をひいたのかしら・・・イェイイェイのウォウウォウなのよね

Hcinhawaii0390 ごっこガーデン・いつものプールセット。アンナ・・・先週は・・・些細な数字のことで・・・卓袱台を投げまくったぴょん。でもikasama4画伯から新型卓袱台をたくさんもらってご機嫌になったぴょん。今回は・・・野呂代表に見つめられて・・・おとぼけの啓太がツボりましたぴょーん。プールサイドはロマンチックでお願いするぴょん・・・えー・・・啓太・・・泣いてるのー・・・何があったのーシャブリ今日は・・・スミレを忘れなかったのに・・・レビューは速報です・・・このプールの底に配役表落ちてないかな・・・答えはBですikasama4プールに落ちたときよりフランス大使にツッコミを入れてた大倉さん・・・しみじみします・・・やや・・・小泉総理になりつつある朝倉総理・・・奇想天外ではいい勝負なのか・・・次回は大変なことになりそうです・・・

Hcinhawaii0391 スマスマスマ・スタジオ。スマH☆C収録中。アンナスマ全曲メドレーできまーす」まこアンナちゃん・・・それはいくらなんでも無理デス・・・それよりみのむし先輩の新曲覚えてきたデスか?・・・桃太郎のようなCHANGEに本物の桃太郎キター・・・デスエリふふふ・・・さすがはアンナちゃん・・・この番組だけは遅刻しなかったのでスー。最初は?だったCHANGEだんだん好きになってきたのでスー・・・さすがはアンナちゃんのダーでスー・・・しかし・・・そろそろP先輩の季節なのでスー。じいやよろしくねーっ・・・コードブルーどうぞっ

水曜日に見る予定のテレビ『ケータイ捜査官7』『週刊真木よう子』(テレビ東京)『警視庁捜査一課9係』(テレビ朝日)『ホカベン』(日本テレビ)

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2008年6月16日 (月)

おねだりしてみた・・・オーケーだった・・・涙が出た。(宮﨑あおい)

マジメな顔をするべきところでできない。これは人としてアルマジロ・・・あるまじきことである。

厳粛なムードに弱い。これも空気が読めない証明のようでアロマオイルである。

しかし・・・日本で二番目に偉い人(一番はミカド)として将軍職にある家定(堺雅人)としては・・・もう我慢できないのであった。辛抱たまらんのであった。アステロイドベルトは寒いのだった。

とにかく・・・キッドにはすごくよく分かる気持ちなのだった。

ああ・・・もう・・・ずっと家定・篤姫・五目ならべ物語でいいよ。時が止まって欲しいよ。

で、『篤姫・第24回』(NHK総合080615PM8~)原作・宮尾登美子、脚本・田渕久美子、演出・岡田健を見た。例によってシナリオに沿ったレビューはikasama4様を推奨します。今回は「しげの」書き下ろしイラスト・・・公式は重野ですが・・・滋野一族の関係者であること疑いなしなので・・・くのいちです・・・あっさりだが似てる。蛍よお・・・蛍。今回は井伊直弼のルーツを探る戦国姫武将物語付・・・シビレがきれましたか・・・まあ・・・篤姫も戦国の世に生れたならきっと立派な姫武将になること間違いなしでございます。

Atuhime1857d で、今回は家定史上最大のイベント・・・ハリスと会見をめぐる妄想なのである。徳川家康が江戸に幕府を開いた頃・・・影も形もなかった国家が波濤を越えて来日し・・・幕府の終焉の扉を開いたのだな。ちなみにこの四年後・・・米国は南北戦争(1861-1865)に突入する。ある意味で日米はほとんど同時に新生し・・・そして太平洋戦争で雌雄を決するのである。家定とハリスの出会いは一期一会であったが・・・幕府将軍と全権委任の初代駐日領事としてまさに歴史に残る会見だったのである。ちなみにアメリカの大統領はすでにフランクリン・ピアース(民主党)からジェームス・ブキャナン(民主党)に代わっている。

安政四年の夏・・・下田に米国蒸気外輪フリゲート・ポーハタンが来航した。下田一の芸者であるお吉は16才である。お吉は師匠である三日月おせんの異名を持つ武家の愛妾に育てられた・・・もちろん・・・くのいちである。

おせんはお庭番の流れを組むフリーの忍者だが・・・今は一ツ橋家の支配を受けている。つなぎ役は新門の辰という侠客である。異国船の来航で不穏な空気の漂う下田界隈だったが・・・本来は江戸・大阪間の重要な湊の一つである。旅人目当ての歓楽街も発達し・・・賑わいを見せている。

おせんの妾宅は地元の網本の別宅を借り受けたもので・・・風情のある一軒屋だった。

蝉時雨の中を歩いてきた辰は小用を足すそぶりで道をはずれ・・・裏手からおせんの家に上がりこむ。

おせんはすでに姥桜だが・・・隙はない。辰に濡れた手ぬぐいをそっと渡す。

「江戸じゃあ・・・だいぶ派手なことになってるようで・・・」

「ふん・・・すっかり・・・形勢は不利だよ」

「まあ・・・いったりきたりは道中の風情でやんすからね」

「ところで異人どもにかわりはねえか・・・」

「大将のハリスはほとんど玉泉寺に篭りっきりですよ。なにしろ・・・おっかねえドン(大砲)をたんと積んだ黒船が来てるもんだから・・・奉行所のお役人が日参しているような始末でさ。町へ出てくるのは手下のヒューストンだかヒュースケンだとかいう毛唐でやんす」

「そうか・・・実は・・・ハリスの身の丈を知りてえんだが・・・」

「身の丈を・・・なんでまた・・・」

「とにかく・・・上の方のお達しだ・・・俺らは知らねえよ・・・」

おせんは思案顔だったが・・・ふと笑いを浮かべた。「・・・なら・・・わちきの養い芸妓にお吉ってえのがいるから・・・そいつに探らせてみるか・・・」

唐人お吉の誕生である。

・・・江戸城大奥主殿の間。宵の口。白い寝間着に着替えた家定と篤姫がイカの干物を肴に寝酒を楽しんでいる。

「蒸すな・・・」と家定が言うので篤姫は扇で風を送る。熱帯夜である。

「薩摩の夏はもっとお熱うございますぞ」篤姫はすました顔で応じる。

「ふふふ・・・なんじゃ・・・こうして・・・床の間などにいると・・・妙じゃの。第一、姫が女子のようじゃ・・・」

「女子ですから・・・夫婦ですし・・・公方様と御台所でございます」

「・・・おっ・・・」

家定の視線が天井に向いた。かすかなもの音がする。

やや離れたところで・・・猫の断末魔の叫びが短く聞こえた。

「御主の猫の勝ちじゃな」

「サト姫は薩摩一の忍び猫ゆえ・・・それに・・・井伊様のところの忍び猫は阿部様のところで大分・・・命を落としたようです」

「ふふふ・・・阿部かあ・・・阿部が存命であったらのう・・・夜な夜な鼠小僧で遊び暮らせたものを・・・それより・・・あれだな・・・御主のところのアレ・・・な」

「幾島でございますか・・・」

「そうそう・・・かなり暗躍しておると・・・母上がこぼしておったぞ・・・なにしろ・・・母上は・・・慶喜がお嫌いなのじゃ。いつも書物ばかり読んでおって・・・時々・・・ニヤリと笑うそうなのだが・・・キモいっと申しておった。まったく・・・うっかり・・・笑うこともできんのじゃな」

「まあ・・・慶喜様は・・・根暗というか・・・おタクというか・・・ひきこもりというか・・・大奥受けは悪いタイプでごわすね」

「そうだろう・・・そこ行くと慶福はさあ・・・なんてったって美少年だからな・・・カワイイの連打なんだよなあ。この前・・・城中の亀の池で蝶を追いかけて転んだだけど・・・転び方がカワイイって評判なんだ・・・転び方にカワイイもクソもないだろう」

「殿・・・はしたないっ・・・では殿は慶喜様を跡つぎに?」

「・・・うーん・・・何しろ・・・あやつは殺気立ってるからなあ。ちょっと将軍にしちゃうとヤバイ感じなんだよなあ。この間だってあんなことしといてケロリとしてるしさ・・・不気味なんだよなあ・・・御主の魔眼で睨まれるよりゾクっとするもんね。そういや・・・姫はアレで操りまくればイチコロだろうに・・・なぜしない・・・」

「それは・・・公方様を・・・」

「うん?・・・なんじゃ・・・」

「・・・お慕いしてしまったからです・・・」

「・・・姫・・・」

二人の見交わす目と目・・・思わず・・・家定が目を閉じる。篤姫は夢中で口を吸う家定に応じながら部屋の隅に目をやった。

(折鶴?)・・・刹那・・・篤姫は寝具の横に無造作に置かれた碁石に手を伸ばす。石を数個握りこむと・・・親指とひとさし指の間に一石ずつ送り込み・・・指がしなう度に驚くべき速度で石を発射する。指弾の妙技である。

真紅の紙で折られた鶴が数羽・・・篤姫に向って飛翔してくるが・・・またたくまに碁石の餌食となる。鶴のくちばしにはキラリと光るものがある・・・毒針だ。

すべての鶴が床に落ちたとき・・・家定は本格的に篤姫を床に組み敷いた。

廊下をすべるようにお志賀が去って行く。顔に浮かぶは嫉妬の炎か・・・般若の形相である。

(ふふふ・・・小笠原流地獄鶴・・・通じぬか・・・)

お志賀は般若の面をとり・・・いつもの笑顔に戻ると・・・少し肩を落として自分の居室に戻って行った。(つづく)

関連するキッドのブログ『第23回のレビュー

火曜日に見る予定のテレビ『絶対彼氏』(フジテレビ)『おせん』(日本テレビ)

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2008年6月15日 (日)

ケンカなら他所でやっとくれ(佐藤隆太)VSはいっ(仲間由紀恵)VSぱふぱふ(仲里依紗)

土曜の夜のヤンキーナイトに刑事祭りが乱入・・・もう・・・ダメ・・・。

「デスパレートな妻たち2」だって見たいし・・・。「Around40」もこのくらいキレてもらいたいよな。

とにかく・・・男子サッカーは敵地タイで3-0である。バーレーンVSオマーンが1-1だったので最終予選進出決定である。ヒヤヒヤさせやがって・・・。

というころ・・・「相棒」「古畑中」「古畑」「監査法人」「ごくせん」「ROOKIES」が団子になってオンエアである。もう・・・何が何やらなのである。

で、『ROOKIES・第7回』(TBSテレビ080614PM0756~)原作・森田まさのり、脚本・いずみ吉紘、演出・中前勇児を見た。出たーっ。暴力教師・川藤(佐藤隆太)・・・暴力をもって暴力を制すです。この後・・・川藤は孟子を引用するのだが・・・基本的に川藤は性善説を唱えていることが分る。

天の時よりも地の利、地の利よりも人の和だという川藤だが、天の時、地の利、人の和はどれも大切である。ヴァンパイアと戦うなら白昼、河童と戦うなら陸上、ゾンビと戦うならなるべくたくさんの仲間でということだ。

とにかく・・・かって二子玉川学園高校野球部に在籍していた江夏(上地雄輔)・・・暴力事件の主犯・・・が名門目黒川高校に在籍していることが分り・・・「過去の亡霊と戦う」ために川藤は目黒川に練習試合を申し込む。

しかし・・・相手は都大会ベスト16の強豪・・・岡田(佐藤健)たちはちょっとビビってしまうのだった。

偵察に出かけた川藤は・・・目黒川の監督・沢村(織本順吉)に発見され・・・妙に気に入られるのである。織本さんはすっかりジイジだが・・・相変わらず見事な存在感・・・川藤がユニフォームを洗濯して選手たち一人一人の個性を語る見せ場では聞き手として・・・場面のありえない選手全員立ち聞き状態を緩和していた。

とにかく・・・その沢村監督の誇る目黒川高校のメンバーは

1 松本 

2 岡崎

3 庄司

4 中畑

5 山倉

6 淡口

7 柴田

8 河埜

9 江夏

である・・・つまり・・・なんていうか・・・地味目のジャイアンツ。

しかし河埜(阿部亮平)を始めメンバーは中学時代のスター級・・・全員が安仁屋(市原隼人)クラスらしい。どうでもいいが・・・マネージャー八木(村川絵梨)はともかく真弓先生(吹石一恵)・・・出番を作るのが大変だな。それに藤村校長(大杉漣)・・・ハチワンダイバーと落差ありすぎだし・・・ホカベンにも出てるし・・・ま・・・いいか。

しかし・・・あくまで前向きな川藤のマジックにかかり・・・心に火のついたメンバーたちは猛練習で一致団結し・・・試合に臨むのだった。どうでもいいが・・・平塚(桐谷健太)、早弁してもいいけどカップラーメンはうるさいと思うぞ。

二子玉川のオーダーは次の通り。

1 センター 関川

2 セカンド 御子柴

3 キャッチャー 若菜

4 ピッチャー 安仁屋

5 サード 新庄

6 ショート 桧山

7 レフト 湯舟

8 ファースト 岡田

9 ライト 今岡(リリーフ)

代打 平塚(スーパーポジティブ)

・・・平塚・・・ずっと八木を見つめていたり・・・どんどん面白くなっていくな。もはやイケメンの面影ないぞ・・・。

試合開始直前・・・乱闘モードになる両校選手。

川藤「ケンカしたい奴はグラウンドから出て行け。ユニフォームを脱いで二度と戻ってくるな!」

沢村「盛り上がってきたな・・・」

沢村監督・・・好々爺なのだが・・・なんだか・・・ちょっと不気味です。まあ・・・名将なのだな。

そして・・・。ノーアウト満塁のチャンスもむなしく・・・安仁屋は三球三振。しかし・・・選手たちは自信満々なのだった。

         1    2  3    4    5    6    7    8     9     計

二子玉川    0   

目黒川 

・・・つづくかよっ。しかも次週お休みって・・・どんな編成なんだ・・・。甲子園への道は果てしなく遠いな・・・。

で、『ごくせん・第9回』(日本テレビ080614PM0930~)原作・森本梢子、脚本・横田理恵、演出・佐藤東弥を見た。就職問題ネタである。もう・・・きわどいタイミングだったな。しかも・・・落ちこぼれに世間の目が冷たい展開である。

グローバル化された経済というものが・・・どれほど深刻なものかは・・・落ちこぼれてみないと分らないのである。

自由と平等は対立する概念だが・・・シンプルに言えば自由とは競争主義で・・・平等とは序列主義である。もちろん・・・競争主義の方が強い。強いから競争するのである。

競争をすればするほど・・・強者は強くなるのであって・・・強者としてはなるべく競争相手を拡大したい・・・というのが強者の望みである。ヨーロッバはこうしてユーロになるのであり、米国は日本に毎年「もっと自由に」と要求する。

こうして・・・生れつつある競争社会世界。かっては豊かな国に生れれば・・・それだけで約束された最低限の保障が底抜けになったのである。

なぜなら・・・世界は連結されたのだ。

日本の中に・・・世界でも有数の富者が誕生する代わりに・・・日本の中に世界的な貧者が誕生することになるのである。

もはや・・・日本の中流なら・・・インドにいけばお金持ちという時代ではなくなりつつある。

想像してみよう・・・日本で・・・アジアアフリカなみの極貧・・・これは恐ろしいです。

チョコレートを食べたことのないガーナの貧民のように・・・日本茶を飲んだことのない日本人が誕生する日はそこまで来ているのである。

基本的に・・・テレビでコメントしているような人たちの言うことは何を言っても勝ち組の論理ですから・・・けして信用しないように。

ヤンクミだって・・・極道の娘に生れたくせに・・・贅沢にも教師をやっている。そのために教員試験に落ちた人がいるわけです。

日本で最低なら・・・上に1億人ぐらいいるわけですが・・・世界で最低になると上に66億人です・・・もうこれ以上なく底辺な気持ちになります。

しかし・・・競争社会はいきつくところまでいくしかないのです。

そして・・・レースをするなら・・・楽しまないと損なのです。

えーと・・・ごくせんの方はいつもと一緒ってことで。落ちこぼれの中から落ちこぼれかかった生徒たちを仲間が救います。まあ・・・相互扶助・・・貧しい人たちは昔からこれで乗り切ってきたという大切な教訓がここにあります。

それでも小泉孝太郎の学生服姿を見たい人はこちらへ→お気楽様のごくせん

で、『ハチワンダイバー・第6回』も見た。とにかくそよ(仲)はぱふぱふでお姫様だっこで白でケース入りなのである。ぱふぱふ以外はこちらで確認できます。ぱふぱふもあればよかったのに・・・ああ・・・先週の回想だからないのか(ヒント#5を選択)→お気楽様のハチワンダイバー

関連するキッドのブログ『先週の土曜日のレビュー

月曜日に見る予定のテレビ『CHANGE』(フジテレビ)

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皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。

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2008年6月14日 (土)

犯人です(高橋かおり)VSプロポーズです(藤木直人)犯人です(横山めぐみ)

岩手・宮城内陸地震発生である。朝ドラマの後・・・そのままになっていたテレビから緊急地震速報が発せられ・・・ほどなく・・・揺れた。東京23区は震度3であった。凄い科学の力なのか・・・どうか・・・とにかく・・・読者の中には被災地の方もいらっしゃるかもしれない・・・ご無事をお祈り申し上げます。

様々な情報が毎日・・・現れては消える。今朝の地震は日朝交渉についての報道の途中であった。

人々にとって・・・もっとも大切な情報は人それぞれで違う。

今週は・・・「人と人は違うという認識」を伝えるドラマ「CHANGE」もあったし・・・「被害者も加害者も第三者も同じ人間だという認識」と主張するドラマ「ホカベン」もあった。

どちらも間違いではない以上、人は「人は違うし同じだ」ということを認識しなければならない。

もちろん・・・なんだか・・・わからない・・・ことになるのだが・・・なんだか・・・わからないのが人間なのである。

だから・・・ドラマは皆くだらないと言えばくだらないし・・・面白いと言えば面白いのである。

で、『パズル・第9話』(テレビ朝日080613PM9~)脚本・蒔田光治、演出・木村政和を見た。山奥の神社に伝わる呪いの数え歌と宝探し・・・そして連続殺人・・・おなじみの展開である。犯人は巫女の京子(高橋かおり)である。

もう一つの軸としては「初恋殺人事件」がある。もちろん・・・珍しいアイディアではないが・・・京子中心で行けば・・・もう少し・・・味わい深い作品になったと思う。

クラスで一番かわいい女の子・・・という概念は・・・人によってはあってはならないものだろう。とくにそうでなかった女の子にはなかったことにしたい概念である。しかし・・・そうなるとクラスで一番かっこいい男の子もなかったことになってしまう。

また記憶力というものは個人差の激しいものだ。また個人によっても印象に残る記憶と残らない記憶があるし・・・日記などの外部記憶を持つものと持たないものでも違う。

小学生時代のとある日を鮮明に覚えているものも・・・自分に小学生時代があったことをまったく覚えていないものも・・・存在するのだな。

初恋は・・・一度ではない。つまり・・・人は忘却するからだ。逆に記憶に残る最初の恋を人は初恋と呼ぶ。

小学生たちも恋をするし・・・淡い恋もあれば・・・一生を燃やし尽くす激しい恋もある。

小学生時代の京子は・・・マドンナであり・・・四人の男の子たちに好意を寄せられていた。そのうちの一人と・・・京子は相思相愛となり・・・そして悲劇は起きた。

それは・・・事故だったのかもしれないし・・・いじめだったのかもしれない・・・しかし・・・恋敵たちの殺意の賜物だったのかもしれない。

そういうことがうやむやになる人もいるし・・・そうでない人もいる。

とにかく・・・恋人を殺された京子は・・・数十年の時を経て・・・真相にたどり着き・・・復讐を遂げるのである。

この小学生時代をもっと幻想的にとらえた作品を見てみたかったなあ。

ちなみに・・・たがみよしひさのコミック『NERVOUS BREAKDOWN』(1988~)にもこういう匂いのエピソードがあった・・・恋の内容はもう少し複雑だが・・・幼い恋と殺人・・・というテーマでは同系列になるだろう・・・その時・・・ヒロインとなるキャラクター名が京子だった。発想の関連性ということではなかなかに奥ゆかしいネーミングだと考える。

高橋かおりといえば大林監督の『あした』(1995)がある。ノスルタルジックな香が似合うのはいい女優の一つの条件だと思うが・・・そういう意味ではナイスキャスティングだった。

で、『Around40~チューのカットの多いオンナたち・第10話』(TBSテレビ080613PM10~)脚本・橋部敦子、演出・川嶋龍太郎を見た。そういうカット(場面)が多いのではなく・・・そういうシーン(場面)をカット(排除)することが多いのである。まあ・・・ほとんどありません。まあ・・・天海祐希と藤木直人・・・大塚寧々と筒井道隆あるいは丸山智己・・・松下由樹と神保悟志・・・という組合せのそういうシーンなんていらない・・・と言えばそれまでだが。

しかし・・・前日にラスフレで・・・長澤まさみの母と愛人を見ていると・・・聡子(天海)と聡子の父(林隆三)と後妻(加賀まりこ)のあまりにもエレガンスで・・・ハートウォーミングで・・・きれいごとのやりとりが・・・長澤まさみのために泣けてくるのである。

しかも・・・ある意味・・・この・・・どうでもいいやりとりが・・・つまり「実子の遺産相続に気を使い入籍をさけて事実婚していた後妻が夫や子供たちに説得されて遺産相続の手続を承認する」ということです・・・延々と続くのである・・・もう倍速で送りそうでした。

まあ・・・人々は様々ですが・・・実子と後妻の愛憎関係なんてクールじゃないじゃんというのが・・・ともかく押し付けがましいです。

とにかく・・・天海は藤木にプロポーズされ承認。すると勤務先の病院が倒産。

松下は家庭を修復。すると夫がリストラ。

大塚は自己中心的なのでまったく罪悪感がないらしい離婚達成。すると妊娠。

まあ・・・見事に波乱の最終回を迎えたのですが・・・もちろん・・・もうどうでもいいですよ。

でも・・・そういうヒューマニズムって捨てがたいじゃないというあなたはコチラへ→テンメイ様のAround40

で、『キミ犯人じゃないよね?・最終回』(テレビ朝日080613PM1115~)脚本・林誠人、演出・都築淳一を見た。後提供ベースで「森田さくら(貫地谷しほり)このヤマ(事件)いただきっ」というフレーズのフラッシュカットが入るのだが・・・前々作の「モップガール」の北川景子の「もげっ」連発にくらべたら・・・まったく破壊力がなかった。もうそれがすべて。

もちろん・・・貫地谷にそういう魅力がないということでは断じてない。今回で言えば囁き刑事(升毅)とのツーショットで相手を見上げた眼力などはなみなみならぬ萌え力である。

もう・・・スタッフが・・・その力をもてあました・・・ということに尽きるだろう。

今回の犯人は女医の千葉美由貴(横山めぐみ)である。真珠夫人である。夏川結衣の一個下である。彼女は高校時代の初恋をめぐって・・・事件にまきこまれ・・・それがさくらの幼女時代の誘拐事件に結びつくというなかなか凝った手なのであるが・・・まったく・・・しみじみするところがない・・・ただ・・・そうだったというだけなのである。

もう横山めぐみの魅力ももてあましているのだな。

ようするに・・・マイナーなボジションで・・・未知数の新人女優相手に・・・お手軽なことばっかりやっているうちに染み付いたものはシャワーでは拭えないのである。

ものすごく・・・もったいない気持ちでいっぱいです。

なぜ・・・もっとチャレンジをしないのだ。ま・・・最終回だったんですけど。

犯人の名前が千葉県の市の名前で統一されているとか・・・そんなことどうでもいいじゃん。いや・・・内容があってのコネタじゃん。

ま・・・ルーティンワークなのだということですか。楽だからな。

関連するキッドのブログ『先週の金曜日のレビュー

日曜日に見る予定のテレビ『コードギアスR2』(TBSテレビ)・『篤姫』『サラリーマンNEOシーズン3』(NHK総合)『猟奇的な彼女』(TBSテレビ)

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2008年6月13日 (金)

オレのタマはお前だけのものだ(中山優馬)VS私は勝った・・・と思う(上野樹里)

ついに・・・恋敵を自殺に追い込んだ瑠可(上野)・・・ついに・・・世界に押しつぶされた宗佑(錦戸亮)・・・しかし・・・美智留(長澤まさみ)は神様からの贈り物をもらうのだった。

そして・・・ようやく・・・中学生の凄いタマの物語は大団円を迎え・・・来週からのんびりと「新・科捜研の女」を視聴できるのである。

ちなみに木曜日のドラマ対決は①「ラスト・フレンズ」↗20.7% ②「新・科捜研の女」↗17.1% ③「渡る世間は鬼ばかり」↗12.9% ④「7人の女弁護士」↗11.7% ⑤「バッテリー」↗*8.1%

新旧東宝シンデレラのワンツーが続いているのだった。それにしても・・・トップとラストをレビューし続けているのだな・・・これは・・・偶然なのか・・・そんなワケないだろっ。

まあ・・・本当は釈にだって触れたいのだな・・・残された答えは一つです・・・って毎回言いたいのに・・・。「渡鬼」の低視聴率だって分析したいのに・・・とにかく・・・今シーズンの木曜日は充実してました・・・。TBS木10の撤退も気がつかないほどだーっ。ちなみに「ひみつのアラシちゃん」*7.4%・・・動物ネタの時は面白いけどなーっ・・・動物がマニアックすぎるからなーっ。

で、『バッテリー・最終回』(NHK総合080612PM8~)原作・あさのあつこ、脚本・相良敦子、演出・田中健二を見た。しつこいようだが・・・ラブ・ストーリーとしては第8回がクライマックスである。だから・・・前回も今回も・・・お茶の間はハッピーエンドを迎えたカップルのイチャイチャぶりを見せ付けられるだけだが・・・まあ・・・こういうご時勢だけに・・・ほのぼのとしていいのではないか。

とにかく・・・Mr.Childrenの「少年」という主題歌が・・・ボクの中の少年が・・・とばしてくる・・・どんなタマでも・・・受け止めてみせるさ・・・という思わせぶりなタイトルなのである。だから・・・レビューもこうなりますよ。なにしろ・・・妄想こそがわが命ですからーっ。

さて・・・突然・・・ノーコン・ピッチャーとなった・・・巧(中山)・・・豪(高田翔)はちょっぴり不安になって監督(千原ジュニア)に相談します。

「お前たちは・・・思春期だ・・・ホルモンのバランスが崩れておかしなことになるときもある・・・カラダがどんどん・・・大きくなってな・・・巧のカラダだって・・・いろいろな部分が大きくなってるだろう・・・」

顔をあからめる豪。「じゃあ・・・ボクは巧に何をしたらいいんですか?」

「何もせんでええ・・・ただ・・・見守ってやることじゃ・・・バランスの崩れたカラダを・・・ココロがコントロールできるようになることを・・・ただ信じてあげるのだ」

豪は目を輝かせる。「待つんですね。凄いタマが来るのを・・・うん・・・それならボクは得意じゃもん・・・」

同じ頃・・・巧は祖父(石橋蓮司)に悩みを打ち明けていた。

「オレ・・・タマがはいらなくなっちゃった・・・」

祖父は遠い日を見つめてアドバイスをするのだった。「巧・・・お前はなあ・・・これからどんどん凄いタマになってくる。自分でもびっくりするくらいの凄いタマじゃ。しかし・・・お前はいつだって・・・仲間を信じて・・・最高のタマを見せてやればいいんじゃ。いつも必ず仲間はお前のタマを受け止めてくれる。お前がそれを信じれば・・・新しいタマを・・・もっと凄いタマを必ず自分のものにできるのじゃ」

そして・・・病院のベッドでは・・・誰よりも巧を愛する弟の青波(森本慎太郎)が・・・「兄ちゃんはきっと勝つよ。兄ちゃんはタマとトモダチだし・・・タマは兄ちゃんが大好きじゃもん。タマって・・・握っていると・・・トクットクッて心臓みたいに脈打つよ・・・タマは生きとるんじゃ・・・だから兄ちゃんのタマはきっともっともっと凄くなるんじゃ・・・兄ちゃんのライバルはボクじゃ・・・だから・・・兄ちゃんのタマはボクのもんじゃ・・・だから・・・それまで誰にも渡したらあかんよ・・・」

巧と豪は幼い少年の言葉に目と目を見交わしてうふふ・・・となるのだった。

豪「もしも・・・お前が今のお前じゃなくなっても・・・オレは一緒だ」

巧「オレだって・・・お前が今のお前じゃなくなっても・・・ずっと一緒だ」

豪「・・・気持ちいいか」

巧「うん・・・気持ちいい・・・」

こうして・・・バッテリーは強敵・門脇(中村隆太)との新たなる対決に臨む。

フィナーレの野球場には・・・巧を愛する家族・・・巧を愛するが尺八を吹く娘・・・巧を愛して嫉妬に狂ったムチうち男・・・そして法螺貝を愛する娘たちが集う・・・二回の表・・・横手二中の攻撃・・・ノーアウトランナーなし・・・カウントワンボール・・・バッターは四番門脇・・・ピッチャーふりかぶった・・・投げました・・・凄いタマか・・・凄いタマなのか・・・(おわり)

で、『ラスト・フレンズ・第10話』(フジテレビ080612PM1020~)脚本・浅野妙子、演出・西坂瑞城を見た。瑠可(どうした・・・やらないのか・・・ほら・・・オレの体は男を知らないぞ・・・やれよ・・・欲望のままに・・・お前には・・・オレをやれるモノがついているんだろう・・・オレが欲しくて欲しくてたまらなかったもの・・・だけど・・・神様がオレにくれなかったもの・・・お前はそれでオレをやればいい・・・そうすれば・・・お前はオレが美智留をあきらめると思うのか・・・オレがプライドを傷つけられて・・・何か・・・別のモノになると思うのか・・・さあ・・・やれよ・・・お前がしたいようにしろ・・・そうすれば・・・オレはお前に勝つ・・・)

宗佑(こいつは・・・強い・・・こいつは・・・賢い・・・こいつは・・・オレから・・・美智留を奪っていく・・・男でもないくせに・・・女でもないくせに・・・こいつの歪んだ心は・・・オレのタイトロープを切り刻む・・・オレはなす術もなく・・・暗闇に落ちていく・・・辛うじて・・・しがみつく・・・生きたいと願うシステムに・・・容赦なく水をかけ・・・さび付かせ・・・そうだ・・・お前はもう一人の自分・・・だが・・・お前は愛されているじゃないか・・・充分・・・愛されているのに・・・ただお前はそれを受け取らない・・・お前はもっともっとと欲しがるのか・・・そうか・・・これは罠なんだ・・・オレにお前を犯させて・・・オレの不実を・・・美智留に伝え・・・オレを完全に葬る気なのか・・・その手にはのらない・・・オレが愛しているのは美智留なんだから・・・オレが抱きしめたいのは・・・ココロの醜いお前じゃない)

瑠可(くそ・・・のらないのか・・・お前の不実の証拠を残せ・・・オレの体に証拠を残せ・・・いいさ・・・それならそれでいい・・・お前はもう・・・罠にはまった・・・お前はもはや・・・美智留を失ったも同じだ・・・オレが永遠に手に入れられないものを・・・お前なんかに渡せるものか・・・お前は運命を呪うがいい・・・オレの愛した女を愛した自分の運命を・・・)

こうして・・・宗佑の浮気を誘った・・・瑠可の攻撃は失敗に終った。その不完全な首尾に悔し涙を流す・・・瑠可・・・しかし・・・状況証拠として・・・美智留のお守りを残すことは忘れない。どんな・・・言い訳をしたって・・・もはや・・・宗佑を信じる美智留はいないのだ。少なくとも・・・宗佑が美智留を肉体的にも裏切った・・・そういう可能性が残ればいい。これはほとんどトドメの一撃になっただろう。あはは・・・宗佑・・・哀れな奴・・・もう少し・・・穏やかな心を持っていれば・・・まだ・・・望みはあっただろうに・・・お前の心を満たした・・・毒の水・・・その最後の飲料水を・・・オレはすっかり・・・干上げてやった。これでいい・・・お前は自分の毒で息絶える・・・親なしのお前が・・・まんまと生きている方が不自然なのだ・・・お前なんか・・・親に捨てられた時に死んじまうべきだったのさ。

その頃・・・シェアハウス教の虜になった美智留は・・・悶々とした時を過ごす。

豊かに育った人々の・・・豊かで幸福な暮らし・・・クリーニング屋に下着を出す贅沢さ。そうした一つ一つがまぶしくて・・・憧れに美智留の心は焼けるのだ。

でも・・・しかし・・・タケル(瑛太)は自分のために・・・大切な人生に傷を負った。ただ・・・タケルの愛する・・・瑠可の友達に過ぎない・・・私のために・・・。

私を悪い王様から・・・救い出してくれた・・・王子様ではなかったのだ。

そんな・・・夢のような話があるわけない。

ただの・・・恵まれた人々が・・・不憫な私に手を差し伸べてくれただけ。私は出て行くべきなのだ。私が彼らを不幸にするのだから。しかし・・・出て行くと言えば・・・きっと引き止めてくれるだろう。黙って出て行けない私。なんて貧しい女だろう。しかし・・・貧しい女が貧しい女以外の何者になれると言うのだろう。

しかし・・・友情は幻だった。瑠可は私に性的欲望を抱いていたのだ。ただの友達ではなかったのだ。それは・・・どうしても好きになれない男に「抱かせろ」と迫られるのより・・・もっともっと気持ちの悪いこと・・・でもそんな気持ちの悪いことを言うのが・・・一番大切な女友達だなんて・・・母親の愛人に悪戯されても・・・耐えた・・・私・・・初めて愛した男になぐられる私・・・そして・・・無二の親友に・・・愛を求められる私・・・私は走る・・・私は走る・・・走る以外にどうすればいいの・・・。

不倫妻と付かず離れずの男(オグリン・・・山崎樹範・・・最終回死亡確率上昇中・・・理由・予告編にいない)と不倫中のエリ(水川あさみ)は宗佑と遭遇。もっとも闇から遠い女は・・・それゆえに闇に心ひかれるので・・・宗佑にも心を動かされている。エリは男たちを愛しているが・・・もちろん・・・憎んでいるのである。

エリ「本当に愛しているなら・・・潔く身を引くことだってできるでしょう(死ね)、パンがなければケーキを食べればいいのよ(死ね)・・・自分のことより相手のことを考えなさい(死ね)」

宗佑の心は坂を転がり始めている。そうだよね・・・ボクはママに捨てられた。それはボクが悪い子だから。だって悪い子じゃなかったら・・・ママがボクを捨てるわけないものね。いいや・・・違う・・・悪いママだから・・・お前を捨てたんだ・・・いいや・・・違う・・・ボクが悪い子だからだ・・・ボクが悪い子・・・ボクなんか生きている資格がない・・・ボクなんか・・・死ねばいい・・・だっていい子ならパンがなければケーキを食べられるからね・・・ケーキなんか・・・ないけどね。

しかし・・・神様は捨て子が幸せになることをけして許さないわけでない。ただし・・・あえて手はさしのべないのである。

シェアハウスに居場所のなくなった美智留はまったく居場所のない家に戻り・・・そして本当の居場所だった宗佑の部屋へやってきた。

美智留がもっと賢い子なら・・・宗佑の心の闇を取り除けたのかもしれない。心のケアを受けさせて・・・豊かな世界への階段を身を寄せ合って登ることもできたのかも。宗佑は薬物常用者でもなければ怠け者でもない。ただ・・・愛を失うことをおびえる不幸な子供に支配されているだけだ。しかし・・・貧しい二人には・・・その心を消去するスイッチが見つからない。心のケアの扉への案内図が目に入らない。なぜなら・・・それは・・・もっともっと豊かな人々専用だからだ。貧しいものは・・・心に闇など抱えてはいけないのである。そんなの贅沢な悩みに決まっている。甘いものも食べないのに虫歯になるなんて・・・許されないことなのだ。

賢くない美智留と・・・狂った宗佑は・・・瑠可の作った罠にまんまとはまるだけだ。

宗佑「もう・・・あの女の正体が分っただろう」

美智留「瑠可に何をしたの・・・」

宗佑「何もしないさ・・・」

美智留「うそ・・・浮気したんでしょ・・・」

宗佑「そんなことしないよ・・・」

美智留「ウソばっかり・・・ついて・・・信用できない」

宗佑「ウソなんてついていない」

宗佑は自分の潔白を証明するために・・・愛の行為に突入するが・・・猜疑心でいっぱいになった美智留の心には届かない・・・。

美智留「約束して・・・もう・・・瑠可に・・・手を出さないで・・・私だけを愛して」

宗佑(ああ・・・ああ・・・疑われた・・・僕の愛は疑われた・・・そうだ・・・ボクは悪い子だもん・・・誰もがボクを捨てて当然・・・ボクは悪い子だから・・・どんなに好きだと叫んでも・・・ウソをついたと言われるだけ・・・悪い子だから・・・悪い子だから・・・誰も幸せにできない・・・ホラ・・・ごらん・・・あんなに愛した美智留だって・・・ボク抜きならばこんなに幸せそうじゃないか・・・ボクがいなければ楽しそうに笑っているじゃないか・・・それなのにボクは美智留をあきらめきれない・・・だから美智留はもっともっと不幸せに・・・ボクがいなくならない限り・・・美智留は幸せになれないの・・・そうか・・・そうだよね・・・美智留はお行き・・・美智留には帰る場所がある・・・輝かしい喜びにあふれた場所が・・・足を引っ張ってごめんなさい・・・ボクが悪い子だからいけないんだ・・・ボクが悪い子だから・・・こんなに愛している美智留を苦しめて・・・ああ・・・もう・・・終わりにするよ・・・僕の愛を終わりにするよ・・・僕が終わりにしなければ・・・きっと終らないこの愛を・・・)

こうして美智留が目を覚ますと・・・一つの世界が終息していた。(つづく)

「犯人はこんなことをするのなら勝手に一人で死ねばよかったんだ」・・・かって・・・「どんなことがあっても自殺はよくない」と言っていたコメンテーターがテレビで・・・。まあ・・・人々の気持ちは変わる・・・それを忘れないでいられたら・・・少しは不幸が減るのかしら・・・いや・・・今・・・幸せな奴がいる限り・・・いつだって神はイーブンを用意しているのだ。来週の宗佑が遺書の存在であることに肉一ポンド。

関連するキッドのブログ『第9回のレビュー

✞✞✞✞✞✞今週の悪魔の懺悔✞✞✞✞✞✞

わが主よ・・・またしてもまたしてもまたしても天使テンメイ様に遅れをとりました・・・お慈悲を・・・グエッ・・・ヒーッ。しかし・・・悪のサイドの瑠可が綿密な計算に基づき・・・哀れな宗佑を自殺に追い込んだことは明白・・・テンメイ様の読み通りではございませんか・・・もちろん・・・タケルと美智留が哀れな宗佑の子を養うことはいかにも安易な神の思し召し・・・卓袱台ターゲットかもしれませんが・・・まあ・・・本当の最終回・・・天使の本命であるタケルと悪魔の本命であるオグリンが天寿を全うできるかどうか・・・まだまだ勝敗は決しておりませんのですよ・・・。どうか・・・「ラスト・フレンズ」をお見捨てなさらぬように・・・。茶番劇にだって・・・お楽しみはあるものでございましょう?

どうしてもマグカップが割れない人はコチラへ→お気楽様のラスト・フレンズ

土曜日に見る予定のテレビ『ROOKIES』(TBSテレビ)『ごくせん』『2クール』(日本テレビ)(NHK総合)『古畑中学生』(フジテレビ)『相棒緊急SP』(テレビ朝日)『監査法人』(NHK総合)もう・・・何が何やら・・・。

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2008年6月12日 (木)

夕暮れの街の中・・・私は迷子になりそう。(上戸彩)

・・・フィナーレの前編である。

前回から今回の間に・・・秋葉原・日曜日の惨劇があって・・・どんなドラマも色褪せてしまう勢いなのだが・・・このドラマの場合・・・すでにかなり退色していて・・・ほとんど透明に近くなっている。

ある大学教授が「この犯罪を・・・善悪の判断能力や・・・殺人の是非・・・などでアプローチすれば解読を誤る」と述べていた。また「自己顕示というありふれた言葉では示しがたい・・・有終の美を飾るような・・・最後の一花を咲かせるような・・・思いがあったと考えられる」とも語っていた。

これに対し・・・意見を求めたニュースキャスターは「共感できない」と不快感を表情で示していた。

別のコメンテーターは「犯人はあまりにも的確に自己分析をしすぎた・・・そんなことをしても得にならないのに」と述べた。

とにかく・・・社会の底辺でひっそりとうずくまっていた人間が「時の人」になったのである。

もちろん・・・この犯人に共感する人は多いはずだし・・・同情する人も多いだろう。しかし・・・そういう発言を公式にできる人間はけしてそういう発言をしないのである。・・・あまりにお得でないからだ。

なにしろ・・・まったく偶然に命を奪われた人間が七名もいて・・・それぞれに突然・・・家族を失った遺族の皆さんがいるわけで・・・とてもじゃないが・・・犯人を肯定する方向に言動することはできないのである。

しかし・・・「彼」が「自分」を分析したように・・・「世間」も「彼」を分析せずにはいられない。

キッドは「しでかしたなぁ・・・」と思うのだが・・・そういう言葉を使うことにもいささか躊躇する。

しかし・・・「彼」が・・・土浦の無差別殺人を想起したように・・・次なる模倣犯出現は否定できないので・・・「でかけるときは忘れずに・・・」ということは言えるのである。・・・交差点では青信号でも安心してはいけないし・・・背後は時々振り返らなければならない。どんなに「彼」を否定しても・・・世界の受けた打撃は大きいのだ。その証拠に今週の秋葉原の歩行者天国は中止だ。ニューヨークでも「規制緩和が日本の安心を破壊した」と報道されるのである。経済的なマイナス効果は計り知れないのである。

自社のカメラマンが現場を抑えた日本テレビは万歳しながら誘惑的な映像をリピートする。

ある評論家は・・・警官の打撃により額に巨大なたんこぶを作り・・・惨めに逮捕される姿を示すことは・・・予備軍に対して抑制力があると言う。

しかし・・・「どんな姿であれ・・・無視されるより・・・見つめられたい」と願うものにとってはまったくの無意味であろう。

人々は膨大な虚しい言葉を積み上げる。「彼」を裸にしようとあがく。「彼」のすべてを知りたいと願う。

まさに・・・「彼」は何かを成し遂げている。もちろん・・・それはこういう底辺でひっそりとうずくまったメディアだから言える言葉である。たとえば・・・世界新記録を達成した水泳選手と・・・「彼」を同じ次元で語ることさえ憚りつつできるのである。それはニュースの構成を見ても明瞭だ。「加藤」「加藤」「北島」「加藤」である。

少なくとも・・・「彼」を一切肯定しないワイドショーは・・・彼の夢を実現させ・・・「彼」でほぼ独占されているのである。

とにかく・・・キッドは「彼」はフィナーレの前半を「ホカベン」より華やかに実行したと感じてしまうのだった。たとえ・・・拘束された「彼」が・・・すっかり後悔し始めているとしても。

で、『ホカベン・第9回』(日本テレビ080610PM1030~)原作・中嶋博行、脚本・秦健日子、演出・佐久間紀佳を見た。これまでも何度か書いたことだが・・・すべては肯定から始まる。たとえば存在である。「ある」のである。「生きている」のである。「問題がある」のである。もちろん・・・「改善」などの場合・・・「現状の否定」が必要になるわけだが・・・この場合も「現状」があり、「現状の否定」があるのである。

そういう意味ではキッドは「ホカベン」を肯定します。

そして・・・「ダメ」とか「死ね」とか「劣った」とか「弱い」とか「悪い」とか「幼い」などの否定的な態度を克服しようとするわけです。しかし・・・もしも「彼」が幼いなら・・・「ホカベン」も幼いと思うし・・・「彼」が「道を誤った」のなら「ホカベン」も「道を誤っている」と考えるわけです。

ケンカして泣きながら誰かと別れて帰る道は・・・悲しいつらい道だよなあと思いながら。

さて・・・優秀すぎる弁護能力で・・・「婦女暴行犯」という憎むべき犯罪者の罪を軽減し・・・そのために・・・被害者を自殺させてしまった杉崎(北村)はそのショックで自我が崩壊し・・・そのトラウマから・・・正常な判断力を失っています。

彼は優秀な自分と・・・罰せられるべき自分に分裂し・・・覚醒していても夢を見ているような状態なのです。

しかし・・・非常に知能が高いので・・・危うい精神状態を抱えたまま・・・弁護のプロとして社会生活をするという離れ業を演じています。

新人弁護士・堂本灯(上戸彩)が信じられないほどの苦境に会うのは全てこの限りなく発狂者に近い上司の部下だからだったのです。

・・・なるほどそうだったのか。

しかし・・・ついに・・・彼にも限界の時が訪れました。

「苦しい・・・苦しい・・・ボクはいい子だったのに・・・すごい弁護士になれたのに・・・仕事も生活もバッチリだったのに・・・ボクは何にも悪いことをしていないのに・・・あの女の人が自殺なんかしたりして・・・まるでボクが殺したみたいに思えてきて・・・人は死ぬの・・・死体は冷たくてこわいの・・・筋肉が弛緩すると体の中の汚いものが・・・ドンドン流出するの・・・すごくいやな匂いがするの・・・それが・・・ボクのせいに・・・ボクが悪いことしたみたいに・・・ボク自身がそう思うの・・・イヤだ・・・イヤだ・・・自分で自分を責めるのはイヤだ・・・どうして・・・どうして・・・弱い奴・・・悪い奴よりも・・・いい子のボクが苦しめられるの・・・分ってる・・・それは社会が悪いからだ・・・悪い奴が多すぎるんだ・・・仕事のできない警察官が多いから・・・犯罪者は野放しになるし・・・政治家が変な法律作るから・・・悪い奴が許されちゃう・・・ボンクラな裁判官は悪い奴らを見逃しちゃう・・・ようし・・・ボクがそういう奴らをやっつけちゃうよ・・・ボクがそういう奴らの罪を背負って・・・十字架にかかっちゃうよ・・・ボクが罪を背負って・・・世の中のすべての犯罪を撲滅するのだ・・・あはは・・・こんなこと・・・他の誰にできる・・・ボクが重力に縛られた悪しき人類を粛清するのだぁぁぁぁぁぁぁ」

まあ・・・ある意味ものすごい精神年齢の低い正論ですが・・・

これをこれだけまくしたてる脚本家の精神年齢の低さが・・・う、撃たないで~。

もちろん・・・ヒロインは灯ですから・・・。

女の子の胸の中・・・なんにも分ってくれないの・・・と春風のいたずらのような上司の心にガツンと一発入れてくれるはずです・・・入れないのか・・・まあ・・・前編だからな。

ところで・・・上司は最後に上戸に二つのアドバイスをします。

一つは「質問して答えが得られるのは小学生までだ」

二つは「オレに構うな」です。

キッドはこれは順番間違いだと考えますね。

「一つ目はなんですか?」「オレに構うな」「二つ目は?」「質問するな」が

「流れ」としては「正解」です。こういう点ひとつとってもこの脚本家の適正が・・・う、撃たないで~。

まあ・・・とにかく・・・どうやら・・・「法曹界を粛清するために」・・・原告と被告が手を組んだ出来レース展開。不破(勝村政信)は「私はあなたには興味がない・・・」と工藤(りょう)を完全否定・・・「あなたには興味津々だ・・・」と灯をいやらしい目で見るのだった。・・・違うと思うぞ。

さらに弁護士が敵対弁護士を暗殺という・・・稚拙な妄想展開。

そして「裁かれたい被告」杉崎と「裁きたくない原告側弁護士」灯のアクロバットモードに突入。

もう・・・この脚本家は・・・自分の腕前に酔いしれることだけがしたいのだなあ・・・。

寒いわ・・・寒いわ・・・寒いわ・・・。

お茶の間の胸の中・・・少しも察してくれないのであるな。

来週が・・・こわいわ・・・こわいわ・・・こわいわ・・・・。

こんなとき・・・佐藤嗣麻子(アンフェアの脚本家)にいてほしい・・・。

関連するキッドのブログ『第8話のレビュー

金曜日に見る予定のテレビ『パズル』(テレビ朝日)『Around40・注文の多い女たち』(TBSテレビ)『キミ犯人じゃないよね?』(テレビ朝日)

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2008年6月11日 (水)

ハートが壊れそう(速水もこみち)VS屋根は燃やさないでください(杉本哲太)

バカは高いところが好き・・・と言うのだが・・・何故なのか。

もちろん・・・地位の話で言えば・・・トップなんて・・・リスクが大きいのでデメリットが大きいからクールでない。

ということも言える。

また・・・娘さんが惚れてはいけない・・・山男はバカだ・・・という伝説もある。

なぜ、山に登るのか・・・そこに山があるからだ・・・というセリフはじっくり考えるとかなりバカの気配はある。

しかし・・・神輿の上に乗ってはしゃいでる人は・・・もう説明抜きでバカに見える。

もちろん・・・神という目に見えないものを・・・畏れ畏みて・・・それを不敬とすることの方がバカだという考え方もあるだろう・・・しかし・・・神という存在も不存在も証明できないものを単純に否定することもバカっぽいのである。

誰がバカで・・・誰がバカではないのか・・・そんなことにばかり熱中していることも・・・ま・・・バカなのかもーっ。

火曜日のドラマ対決は①「絶対彼氏」↗13.0% ②「おせん」↗*8.6% ③「無理恋」↘*6.3%

おせんは・・・最初から・・・今の路線だったら・・・どうだったのかなあと思う。

で、『絶対彼氏・完全無欠の恋人ロボット・第9話』(フジテレビ・080610PM9~)原作・渡瀬悠宇、脚本・根津理香、演出・北川学を見た。完全無欠の恋人ロボットのナイト(速水)なのだが・・・「オレ・・・故障ばっかしていますね・・・」と自嘲気味である。

不調になったバッテリーを交換してもらい自嘲するロボット・・・ああ・・・切ない。

まあ・・・現実から逃避するためのドラマでなんなのだが・・・。

この物語はヒロインはハケン社員の梨衣子(相武紗季)である。梨衣子は所属する会社は謎に包まれているが・・・ハケン先はお菓子の老舗メーカーだ。しかし・・・その業務内容はほとんど謎に包まれている。

梨衣子はたまたま作ったお菓子を上司の御曹司に拾い食いされ・・・お菓子作りの才能を見込まれたために・・・最近はお菓子ばっかり作っている。

まあ・・・御曹司・創志(水嶋ヒロ)が上司だった時はまだいいのだが・・・御曹司が辞表を提出した今・・・立場としては非常に剣呑なのではないのか・・・どうなのかっ?

さて・・・主人公のナイトはハケン会社にも所属しない・・・清掃のバイト君である。

格差社会・・・的には・・・創始の兄で副社長(中村俊介)>現室長(正社員・佐戸井けん太)>ハケン・梨衣子>バイト・ナイト・・・ということになります。

まあ・・・ハケンだってピンからキリまであるわけですがーっ・・・ものすごくシンクロしていると思うキッドは異常なのですかーっ。

なぜなら・・・ロボットの語源は・・・奴隷労働・・・なのですから・・・。

そして・・・プログラムされているから・・・一途に・・・梨衣子に愛を捧げ・・・全身全霊を打ち込んだあげく・・・回路の異常という・・・意志のようなものを獲得してしまったナイト。

そんなナイトが・・・不細工だからではなく・・・ただロボットだから・・・という理由で恋人に愛されることがない・・・ここまでは・・・こういうストーリー展開なのです。真矢姉さんの言う通り・・・ロボットなんて愛する価値はないというロボット差別のまかり通るそんな世の中だから。

そして・・・「好きな人には好きと言いましょう」とナイトがアドバイスした創始は・・・ナイトの好きな人(梨衣子)に「好きだーっ」と言い・・・ナイトの好きな人(梨衣子)も・・・「創始がずっと好きでした・・・」

ああ・・・ナイトのエンジンが燃え出しそうです。オーバーヒートしそうです。ハートが焦げています。そもそも・・・ナイトの「意志」とは・・・回路の短絡のようなもの。そして・・・システムの空転のようなもの・・・正解のない解を求めて・・・終わりなき計算をし続けるようなもの。

おそらく・・・バッテリーの消耗が激しいのは・・・これが負担になっているのではないか・・・と思われ・・・。

いつか・・・梨衣子が・・・ナイトの真の愛に気がついて・・・。

ロボットでもいい・・・愛があれば・・・と決意した時・・・。

そこに・・・もう・・・ナイトはいないのでは・・・というものすごい・・・クライマックスが接近中の予感。

もう・・・それはエンディングのチビロボ物語的に「おかえり」ロボットの帰る場所は無機質的に・・・。

まあ・・・それで・・・人間を幸せにできたなら・・・アトムは幸せと感じるようにプログラムされています。

で、『おせん・第8話』(日本テレビ080610PM10~)原作・きくち正太、脚本・高橋麻紀、演出・茂山佳則を見た。今回は・・・藁で飯を炊かせたら日本一のテル子(鈴木蘭々)が主軸である。これに下町の祭りと・・・神輿かつぎの荒くれ者・・・そして雑誌編集者の藤木(六角精児)がからんでくる。

実は・・・この話はテル子の生い立ちが隠されているので・・・破壊力にかけている。こずえ鈴とか鈴木蘭々が決定力に欠けたように・・・インパクト不足なのである。

ああ・・・フェアリーだったのになあ・・・という感慨とともにそう思う。

秋田の中学だか・・・高校を出て・・・32歳(実年齢)の今日まで・・・テル子がどんな人生を送って来たのか・・・いつ・・・飯炊きの達人になったのか・・・そういうことが謎のままなのである。まあ・・・若松ひかるの妹・きらりだったりとか・・・安室奈美恵とシスターラビッツだったりとか・・・それなりに派手なこともあっただろうし・・・恋をしてふってふられて青春なこともあったりしてビタミンレモンで元気回復して「魔方陣グルグル」の主題歌を歌ったりなんかしてそうこうする間に先代女将(由紀さおり)に拾われて・・・米農家の血の中に・・・米に対する天性の素質を見出され・・・磨きぬかれて現在に至る・・・とかそういうのである。

これがあると・・・「時代」から取り残されたり・・・逆行したり・・・温暖化どこ吹く風の贅沢三昧の筋を通す・・・老舗料亭・一升庵の調理場にあって・・・なくてはならない存在でありながら・・・同窓会に顔を出せば・・・妙に疎外感を味わうという・・・テル子の悲哀がもっともっと胸に来るのである。

そして・・・さらには・・・「変わらないことの喜び」・・・「仲間の一員である充足感」・・・がぐっとうらやましい感じに仕上がると思う。

途中のエビーソードの間に・・・こういうことを少しずつ埋めていく展開になっていないのが残念なのだなあ。

コトコト飯も・・・かつお節わさび茶漬け・・・もモーニングサービスとかランチサービスでお願いします・・・。

で・・・とにかく・・・神輿の上にいなせな姉ちゃんを乗せるのは滅相もないことですが・・・極道おやじを乗せるのはもうなんか・・・本末転倒的しくじりと存じます。

飲みくらべ展開はややグダグタだったかな。まあ・・・タバコを1000円にするならカンビールも1000円。クルマは1000万円にするがいいや・・・的に。

関連するキッドのブログ『先週の火曜日のレビュー

木曜日に見る予定のテレビ『バッテリー』(NHK総合)『ラストフレンズ』(フジテレビ)

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2008年6月10日 (火)

もしも土星の輪がドーナツだったら・・・(木村拓哉)ダイエットによろしくないっ。(深津絵里)

・・・「割り込みはするけど善意はある」「特権を生かすも殺すも特権者しだい」でも良かったのだが・・・ご時勢を考えて・・・ファンタスティックにしておきました。

同じ人間だと思うと・・・腹が立つが・・・人それぞれだと思えば・・・という論理が通じる人もいれば・・・通じない人もいるだろう・・・そこが面白いところである。

たとえば・・・このドラマでは・・・素人に何ができる・・・という批判が虚構の内外にあるわけである。こういう時・・・主に男たちは・・・同じ人間として「彼」を考えるのだが・・・「彼」は木村拓哉なのである。・・・そこが違うのだな。

本題に入る前に恒例の週末の視聴率チェック。「パズル」↘*8.0%(中山忍・・・白石美帆もたまには見たい)、「Around40」↘13.3%(内容の複雑さが女性への媚で胡散臭くなっている)、「キミ犯人」↘*7.7%(結局・・・メジャーというものがわかっていない)、「ナウシカなんどめだ」↘15.3%(マイナーくさいメジャー)、「僕の島/彼女のサンゴ」*5.4%(どマイナー)、「ROOKIES」↘15.4%(不連続ドラマになっているな)、「ごくせん」↘21.3%(本当はものすごく問題作だがメジャー)、「男子バレーVSアルゼンチン」21.2%(マイナーっぽいメジャー)、「深川真理子」11.9%(菊川としてはメジャー)、「篤姫」→24.8%(→は基本メジャー)、「猟奇的な彼女」↘*6.3%(マイナースパイラル)、「地下鉄(メトロ)に乗って」12.9%(地下鉄はメジャーだがメトロはマイナー)・・・ちなみに「CHANGE」↗19.5%、「NANA」*9.3%・・・以上。

で、『CHANGE・第5回』(フジテレビ080609PM9~)脚本・福田靖、演出・澤田鎌作を見た。どれほど・・・不眠不休だったのか・・・不明なのだが・・・おそらく・・・総理大臣になって初めての休日らしい・・・朝倉啓太(木村)である。しかも・・・キャンセルが偶然重なって・・・ポッカリあいたオフである。もちろん・・・総理のスケジュールは基本的に・・・取捨選択がなされているはずであり・・・キャンセルがあっても・・・その気になれば・・・優先されていなかったスケジュールが舞い込むのが普通である。しかし・・・言葉は厳しくても・・・首席秘書官の理香(深津)は「総理にもオフは必要だ」と優しい気持ちになっているのである。

総理は「では東京見物がしたい」と言い出す。これは「交渉術」の初歩である。「交渉」には「獲得目標」がつきものだ。で「獲得目標」よりも「上の目で交渉を開始する」のは常道である。「お小遣いの10%アップを目指す」場合も「お小遣いを倍増して」と切り出すというテクニックだ。

「東京名所めぐり」→「せめてビバリーヒルズドーナツ」→「家でDVD」である。ただし・・・「ドーナツは秘書が行列に並んで買ってきてくれる」のである。「自分で並びたい総理」だったが「総理はわがままを言わないっ」なのであった。

しかし・・・「休日に家でゴロゴロできてドーナツも買ってもらえるなら」言うことなしではございませんか。

こうして・・・「総理の休日」は始まるのである。

さて・・・官僚で構成される秘書官たちからは白眼視される・・・特別補佐官・韮沢(阿部寛)の任命が報道されることにより・・・総理の休日は波乱に富んだものになっていく。

また・・・伏線としては「日米構造協議」という主に貿易における両国の国益の調整会議の日程が終了する・・・というものがある。

今回は・・・「交渉」というものが・・・複雑に絡まっていくのである。

さて・・・前回は「国益」をめぐり・・・「政府」と「国民」が衝突するという話だった。結果は「弱者救済」という聞こえのいい話と・・・「国家の財政危機」という難問の提示に終わったのだが・・・基本的には内政問題である。これに対応する形で今回は外交問題になるのですね。

ともかく・・・朝倉邸は千客万来となり・・・三つの交渉が展開していく。

①「朝倉の要望が受け入れられる」・・・理香が警察庁の官僚である秋山(鈴木浩介)に掛け合い、緊急に警備計画を変更・・・「総理、行列に並んで、ホットなビバリーヒルズドーナツ購入」が実行可能となった。理香は前回の結末から・・・少なくとも総理への愛情には覚醒しているようなのだ。・・・なにしろ・・・エリートなのである。後は・・・出かけるだけである。

②韮沢のケータイに電話があり・・・「離婚した妻の元にいる子供が面会に来る」ことが判明する。血圧の上がった韮沢のために総理付の医師・月丘(堀内敬子)が往診に来ます。さらに・・・娘(上原美佐)が来て親子喧嘩の果てにたてこもり・・・娘の恋人(忍成修吾)も「ちぇぃす」と来て・・・てんやわんやです。

③そして米国通商代表のハリー・ビンガム(ニコラス・ペタス)がアポなしで直談判にやってきます。日本政府との公式な交渉会議は終了しているのですから・・・ルール無用のスタンドプレイです。しかし・・・ハリーは「強国」の大使です。通商代表は大統領の直属で外交交渉権限を与えられているので・・・総理大臣とは「二国間」の重要な話し合いが可能なのです。「弱国」としては無碍にはできません。つまり・・・啓太は日本の代表として・・・米国の代表であるハリーと交渉のテーブルに着かざるを得ないのです。そこで・・・私設秘書のひかる(加藤ローサ)は粗茶を出しました。まあ・・・美味しいBad teaでございます。

①については・・・「行列をしたい啓太」と「行列をさせたくない理香」のゲームです。ゲームには様々な種類や・・・類別に関する考え方がありますが・・・その一つに協力ゲーム・非協力ゲームという分類があります。

たとえば・・・将棋や碁などは非協力ゲームと言ってよいでしょう。少なくともプロはそうです。しかし・・・時には協力ゲームとなります。負けそうになったプレイヤーが「ちょっと待ってくれ」と言ったりするのです。勝ちを目の前にしたプレイヤーは「いやだ」と言ったりします。キッドの家庭では父と祖父がこれをよくやっていました。二人は深夜に及んで戦ったりするのですが・・・夜中に「待った」「待てない」が始まるといい迷惑でした。

まあ・・・この場合・・・「待つ」ことによって双方にとって「ゲームがより面白くなれば」交渉の余地があることになります。まあ・・・将棋や碁も時には協力ゲームになるわけです。

裁判も基本的には非協力ゲームですが・・・交渉の余地があれば協力ゲームになり・・・示談が成立するわけです。

基本的に・・・人間社会は協力ゲームで成立しています。そして「交渉」は常に重要な要素です。

しかし・・・時には協力ゲームが非協力ゲームになることがあります。こういう場合は・・・個人が孤立化し・・・非合法になり・・・他方にその意図があろうとなかろうと非協力ゲームに突入することになります。国家がそれをやれば「戦争」と呼ばれることもありますし・・・個人がそれをやれば「犯罪」となったり・・・狂っているとしか思えない行動・・・になることもあるわけです。しかし・・・いかに理不尽に見えてもすべては因果応報なのです。ただ・・・すこし複雑系だったというだけです。

さて・・・ビジネスにおける競争は基本的には非協力ゲームです。いろいろなゲームがありますが・・・二つの国による同じ商品の販売競争を考えてみましょう。

一つの国を金持ち国・・・一つの国を貧乏国としましょう。二つの国ではどちらが有利でしょうか。もちろん・・・貧乏国なのです。なぜなら・・・貧乏国は人件費が安いのです。金持ち国で一万円のコストが・・・貧乏国では千円しかかからなかったりします。そうなると競争になりません。金持ち国は価格競争で圧倒的に不利ですね。

そこで・・・金持ち国は非協力ゲームを協力ゲームに「ルール変更」してくるわけです。

たとえば・・・千円しかかからないコストをあえて一万円にしろ・・・と言ってきます。それでこそフェアな競争ができるから・・・ということです。

しかし・・・貧乏国だって・・・儲けてお金持ちになりたいのです。そこで交渉です。たとえば・・・「お金持ちの国のお金で貧乏国に工場を作ってくれ・・・儲けは山分けで・・・」といった条件を提示して・・・お互いに歩みよったりするわけです。もちろん・・・交渉が決裂すれば戦争という場合もあります。しかし・・・戦争中は一銭も儲からないので・・・なるべく戦争は避けたいと考えるのが普通です。ただし・・・武器商人は例外です。

啓太と理香も・・・交渉を展開します。

「ビバリーヒルズドーナツを行列して食べたい」啓太に「ドーナツは買ってあげます・・・ただし行列はダメ」と理香・・・ここで・・・啓太は妥協します。交渉が決裂して「ドーナツを食べられなくなる」を回避したのです。決裂するより妥協して・・・協議を継続することの利というものがここにあります。状況が変わり・・・「警備問題」がクリアになったため・・・最終的には「特別に行列して食べる許可」が出たりすることもあるわけですから・・・。

しかし・・・結局・・・啓太の夢は叶いませんでした。それは・・・②や③のゲームが次から次へと啓太を誘うからです。まさに「予定は未定」状態です。

②の韮沢の家庭問題。それは「母親が娘の結婚に反対している・・・父親として母親を説得してくれ」というものでした。娘は父親を「人間失格」とまで言い切るのですが・・・総理の補佐ができるのだから・・・娘の補佐もできるだろうと甘えます。韮沢は甘えられて悪い気はしないのですが・・・娘の交際相手が・・・ストリートミュージシャン=無職と知ると・・・交渉決裂です。しかし・・・娘は退出せずに・・・総理私邸の書斎に立てこもります。一種の引きこもりで・・・親としては・・・食事を作って・・・廊下に置かなければならない状況ですが・・・ここも・・・決裂よりも協議継続が望ましい・・・という設定になっています。

立てこもり犯人説得のプロであるSP(大倉孝二)も説得に失敗しますが・・・娘の彼氏の登場で状況が変わります。愛の勝利です。・・・まあ・・・基本的には・・・娘のヒモ候補であるという事実や・・・ろくなもんじゃねえ・・・という状況にあまり変化はないのですが・・・ここであまり強く出ると・・・若い二人が自暴自棄になり心中とか・・・最悪の事態も予想されるので・・・韮沢としても・・・協議を続けるしかないのです。韮沢は娘の恋人の路上パフォーマンス視察を約束させられてしまいます。負け組はいつでも勝ち組より有利なのです。なぜなら・・・失うものが少ないからです。勝ち組がそれを忘れると・・・とんでもないことが起こる可能性があるのです。

たとえば・・・いじめです。いじめられっ子が自殺しているうちはまだいいですが・・・自爆を始めたりすれば・・・いじめっ子は勝ちすぎたことを後悔したり・・・後悔する暇もなく吹っ飛ばされたりすることがあるので注意が必要です。あるいは反省が。

③さあ・・・こういう些細な問題にも親身に取り組む啓太ですが・・・いよいよ・・・総理として外交問題に取り組む時が来たのです。まあ・・・基本は同じです。交渉です。交渉継続あるのみなのです。

さて・・・日本の総理大臣と・・・米国の通商代表・・・その力関係はどうなっているでしょうか。

立場で言えば・・・日本の総理はトップですが・・・米国の通商代表はトップ代理です。日本の方がやや・・・上か・・・まあ・・・ほとんど対等です。

それでは国力はどうでしょうか。これは米国が強者で日本が弱者であることは明白です。

なにしろ・・・日本は核爆弾を一発も持っていないのに・・・米国は地球を滅ぼすくらい朝飯前の核武装をしています。とてもケンカにならないのです。

そこで・・・基本的には・・・日本は服従するしかありません。

しかし・・・ゲームは協力ゲームなのです。核は持ってないけど・・・いざとなったらホワイトハウスにカローラで突っ込む覚悟はあるという啓太。なにしろ運転免許は持っています。

「で・・・そういう・・・お互いに不幸なことがお望みですか・・・」

というチキンゲームの開始です。これは「そっちがその気ならこっちだってやる気はあるよ」という協力ゲームと非協力ゲームの境界線的手段です。

もちろん・・・経済活動は複雑なものです。たとえば・・・日本はクルマを売って大儲けしているわけですが・・・飛行機は買いまくって相手に大儲けさせています。協力ゲームではお互いにどこまで利益を分け合うか・・・という妥協点が常に問題になるのです。

もちろん・・・そこには汚職も存在します。

ハリーは・・・貿易交渉で・・・日本の農産物の輸入拡大を求めてくるのです。これは・・・アメリカの農家がもっと商品を売りたいと言うことです。アメリカの政府はアメリカ国民の利益の代弁者ですから・・・そういう国益を守ろうとするわけです。一方・・・食糧需給率の低い日本では・・・おいそれと輸入を増やすわけには行きません。日本の農家の商売が成立しなくなり・・・日本の農家が壊滅すると・・・最悪・・・米国に法外な値段で農産物を売りつけられる事態になります。

もちろん・・・交渉ですから・・・妥協の余地はあるわけです。まあ・・・米国が一万円分は買ってくれと言っているところをなんとか・・・3000円分で勘弁してください・・・と言って・・・それ以上は無理なんですよ・・・勘弁してくださいよ・・・と官僚たちは合意を求めているわけです。

今回・・・ハリーはニワトリのえさ用のトウモロコシ業者からかなり・・・ワイロを積まれているらしく・・・交渉が終っても・・・啓太のところに直談判に来たわけです。

日本の総理大臣は過去に飛行機を買うにあたってピーナッツをもらったりして・・・汚職をしているので・・・場合によってはなんとかなるかな・・・とやってきたわけです。まあ・・・タフな交渉人ですが・・・体育会系なので・・・ちょっと無理強いも手のうちなのです。

しかも・・・米国の大統領は「朝倉はバカだから・・・なんとかなるかもしれんぞ」とハリーに入れ知恵をしていた気配がありました。

しかし・・・お茶の間はすでに知っているのですが・・・朝倉はバカではありません。特に「官僚からレクチャー」を受けなくても・・・資料を精読し・・・問題点を整理し・・・小学生でも分るように理解する・・・スーパー素人なのです。

「あなたにとって米国が大切なように・・・私にとっても日本が大切です。お互いに大切なものを傷つけない・・・これが一番大事でしょう。今回に限っていえば・・・もうオマケもオミヤゲもないのです。せめて・・・ドーナツの一つも買ってくれば・・・コーラの一つもお返しできたわけですけどね・・・」

しかし・・・ハリーも世界一の超大国アメリカを代表する男です。啓太の魅力を見逃すことはしないのです。

「いや・・・私は・・・今日は・・・良いお茶をご馳走になったよ・・・いい思い出ができて・・・うれしかった・・・武士道、最高」

そして・・・日本と米国はとりあえず友情をさらに深めたのです。まあ・・・もう半世紀以上も深めているのですから・・・ズブズブなわけですが。

さて・・・ここで隠された交渉があったことが明らかになるのです。

ハリーが来たのは・・・大統領の命令。そして大統領はある情報を基にハリーを派遣したわけです。

それは「朝倉総理はおバカさん」という情報です。もちろん・・・それは誤った情報なのですが・・・発信源は・・・お茶の間的には・・・神林官房長官(寺尾聰)であることは明白です。

ハリーの朝倉邸襲撃を知った神林は・・・理香を呼寄せるのですが・・・それは・・・玄人の理香に余計なアドバイスをさせないようにという配慮だった疑いがあります。

もちろん・・・事務秘書官である経産省の官僚・郡司(平泉成)もいるのですが・・・ひょっとしたら・・・何か言い含められていたのかもしれません。

神林としては・・・そろそろ・・・朝倉総理には失点してもらいたい模様です。

今回は・・・総理の妥協で・・・日本の国益にそぐわない結論をしたり・・・総理が無理な対応で米国通商代表を怒らせたりしてもいい・・・と神林は考えていたようです。それは・・・ポスト朝倉への布石なのか・・・場合によっては米国大統領となんらかの密約をして・・・売国的行為で私腹を肥やそうとしているのか・・・そのあたりはまだ謎に包まれているのです。

すべての交渉が終わり・・・ようやく・・・ドーナツにありつけそうになった朝倉総理。

しかし・・・そこに天変地異が発生します。国内で竜巻が発生・・・大きな被害が出ているとのこと。啓太はドーナツを捨て・・・ツイスターを選びました。現地に飛ぶことにしたのです。

こうして・・・総理の休日は終りました。仕事に向う総理の元へ・・・理香が超法規的措置で入手したドーナツが届きました。もちろん・・・朝倉は「ちゃんと並ばなきゃダメだろ」と叱るべきですが・・・ここは素直に受け取ります。このあたり・・・啓太がタダものではないところでございますね。そして・・・すでに掴みかけた官僚・郡司の心をドーナツ攻撃でダメ押しです。もう・・・郡司も啓太にメロメロになったのは間違いないでしょう。啓太は素人ですが「交渉」の達人の模様です。

関連するキッドのブログ『第4話のレビュー

Hcinhawaii0384 ごっこガーデン・ビバヒルドーナツセット。お気楽どうも騙された気がするんだよね。ドタバタしているうちに・・・。でも・・・あんな事件があったんじゃ・・・総理を行列に並ばせるなんて・・・警備の責任者嫌がるだろうなくうとにかく・・・ドーナツだけは無理。口の中パサパサになっちゃうもん。ジュースも買わないと秘書失格みのむしうんうん・・・ちょっとドタバタしすぎかも・・・ま・・・神林がドロドロになれば・・・はっ・・・生方・・・いた?」ミマムふふふ・・・レビューはしてないけど・・・ドーナツは食べに来ました・・・うまいっしょあんぱんち食券専用・・・じゃなくて・・・職権濫用よ・・・でも並んでまでドーナツ食べたくないし・・・本官にもイゥイイェイのウォウウォウでドーナツくれたまえーっ

Hcinhawaii0385 ごっこガーデン朝倉邸セット。まこ第一回わさびドーナツロシアンルーレット大会ッ。う~ん・・・総理のチューもかわいいけど・・・ちーずちゃんのチューも捨てがたい・・・(* ̄0 ̄*)ノヤッホォーエリ同じ人間だから分りあえる・・・違う人間だと理解することがその第一歩なのでスー。分かり合うのって難しいのでスーシャブリしまった・・・スミレ人形忘れてきました・・・ここでお披露目しようと思ったのに・・・でもレビューはまにあいましたーっ・・・答えはアメリカ」mariまさに説得総理・・・総理にすべてを説得してもらいたい・・・そして納得したいのですakiチェンジさぼってたら・・・ぎっくり背中になっちゃいました・・・じいや・・・消炎剤出して~ついに最後の一個まで・・・アタリなし・・・コレを食べる人はコメディー路線まっしぐら・・・なのでは・・・?」ikasama4今回は・・・韮沢ファミリーイラスト展開です・・・ついでに青い目のサムライもモノクロですけど・・・なんと・・・来週は斉彬登場なのです・・・ちーず理香が農産物受け入れの増加要求の数字を理解していたのは・・・啓太との絆の証・・・二人はこっそり愛を育てているあらすじなのです。SPの上司(報告先)のリアクションも見てみたいあらすじです・・・このドーナツは不審なあらすじ・・・?」

Hcinhawaii0386 ごっこガーデン。アンナ専用機発着場。ろーじーCHANGEじゃなくて・・・ROOKIESなんですけど・・・もう・・・また遊覧飛行ですか・・・じいや・・・もう交替してほしいねんアンナ今回はコミカルで面白かったーっ・・・美山さんも総理大臣はワガママ言わない!・・・って素敵ぴょ~ん。でもね・・・最後はメット渡してお見送りじゃなくて・・・郡司さんを置き去りにして・・・夜の遊覧飛行でも良かったぴょん。とりあえず・・・アンナはそうします。じいや・・・給油遅い~><ドーナツも補給するのぴょんぴょんナイト・フライト・ロマンチックぴょん

水曜日に見る予定のテレビ『週刊真木よう子』(テレビ東京)『警視庁捜査一課9係』(テレビ朝日)『ホカベン』(日本テレビ)

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2008年6月 9日 (月)

五目ならべは先手必勝なのです。(宮﨑あおい)

 メンテナンス情報

 2008年6月10日(火)9:00~15:00

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ご迷惑をおかけします。 

神田川は井の頭公園の井の頭池に源を発し・・・江戸城周辺を流れ・・・両国橋付近で隅田川に合流する。この川は徳川家康によって半人工的に作られた川である。江戸城の東には伊勢神宮の御田があり・・・これが神田の名残であるという。

神田明神といえば・・・将門の首塚であり・・・江戸城の鬼門除けなのである。

江戸時代・・・神田川の北に張り出した部分を外神田と言ったが・・・現在はほぼ秋葉原である。

秋葉原は・・・明治維新後に・・・生れた地名である。

その名は秋葉神社に由来するが・・・秋葉山は静岡県にある火防の神だ。秋葉山から・・・火事が出たのである。

で、『篤姫・第23回』(NHK総合080608PM8~)原作・宮尾登美子、脚本・田渕久美子、演出・岡田健を見た。例によってシナリオに沿ったレビューはikasama4様を推奨します。今回は家定後継者大特集・・・一ツ橋様、紀州様新作描き下ろし二代イラスト付でございます。そして・・・他に候補はいなかったのか・・・徳川家系図を検証する図説。徳川だらけの跡取り選び「なんじゃこりゃ」大図解です。もう・・・頭の中が「家」とか「斉」とか「慶」とかで漢字だらけになるので注意しましょう。

Atuhime1857c で、今回は・・・もはや・・・残り一年を切ったとは思えない・・・穏やかな家定と篤姫のつかの間の新婚生活に影を落とす・・・将軍後継者レースたけなわの安政四年・・・秋である。忍び犬・獅子丸の決死の活躍も虚しく・・・老中・阿部正弘は毒殺されてしまい・・・改革派は窮地に追いやられ始めるのだった。そして・・・保守本流の波は高まり・・・高まりすぎていくのである。保守派現実路線の首魁・井伊直弼は・・・赤忍者によって・・・改革派虚構路線の人々に圧力を加えていく。

保守のシンボルは家定の祖父・・・徳川家斉の孫・・・紀州藩主・徳川慶福11才である。

一方・・・家定の母方の従弟・・・徳川慶喜20才もまた・・・父・水戸斉昭の執念によって・・・将軍後継者レースから下りられないのだった。

神田佐久間町・・・材木問屋・佐久間屋の材木置き場がその名残・・・安政の大地震の後・・・材木が底をつき・・・空き地が点々と見られる。十三夜である。月明かりの下で野良犬が遠吠えをしている。

そこに現れる影法師が一つ。黒装束にネズミの面・・・鼠小僧次郎太夫(実は家定)である。すっと・・・装束に手をかけるとたちまちいなせな遊び人に変化する。ふと・・・背後の気配に気がついた鼠小僧は唇をゆがめる。

「なんだ・・・お前もついてまいったか・・・」

若侍の衣装を着込んだ・・・色男が一人。しかし・・・どこか・・・たおやかだ。幕府・同心・勝之進(実は篤姫)である。

「お子もできないのに・・・夜遊び三昧・・・大概になさいませよ」

「ふふふ・・・まったく女房気取りじゃな」

「正真正銘女房です。正室です。御台所です」

「・・・じゃな」

「今宵はどちらへ・・・吉原なんてダメですよ・・・」

「ふっ・・・女遊びなど・・・それなら・・・そちと枕ならべをしている方がまだ面白い」

「では・・・お城にお戻りください。たっぷりとぱふぱふしてさしあげます」

「今日は野暮用があるのじゃ・・・」

「なんです?」

「・・・ま・・・博打じゃな・・・」

「もう・・・公方様・・・それなら・・・奥でなさればいいいのに・・・滝山も幾島も嫌いな方ではありませんよ・・・」

「今夜は・・・立会人じゃ・・・大勝負のな・・・」

「どんな勝負ですか?」

「ズバリ・・・将軍職跡目勝負じゃ・・・」

「公方様は・・・勝負事がお嫌いなのでは・・・」

「博打は別じゃ・・・血を見ぬからな・・・ま・・・時々は血の雨も降ったりするがな・・・」

二人の前に・・・商家の若旦那と言う風情の町人が現れた。お庭番の半蔵である。

提灯をかざした半蔵の案内で・・・二人は川沿いの小道を進みとある寺の門をくぐる。

名のある大寺である。その本堂の扉から灯がもれている。

そこは座主から請け負って渡世人・新門の辰が仕切る・・・賭場だった。種目はあとさきである。花札をもちい・・・三枚の合計が九なら最高というセットを二組。客はふせられたあと組、さき組のどちらかに賭ける。札の強い方に賭けたものが勝ちというシンプル極まるゲームだった。

賭場は辰の子分が胴を勤め・・・本物の遊び人たちで熱気を帯びている。

鼠小僧はその列には加わらず・・・ちょっとした肴を用意した溜まりに腰をすえる。持参の酒を飲みつつ様子見の構えである。

鼠小僧の右に・・・痩せた浪人がフラリとすわる。知的だがどこか・・・冷たい顔立ちである。ふところから草双紙を取り出す。黄表紙(大人向けの絵本)である。

「ふふふ・・・七郎殿は本の虫じゃの」

「金がかからぬといえばかからぬものでございますゆえ」

「なるほど・・・」

「それに書に向っておりますれば親父殿はご満悦ですから・・・」

「それはなんじゃ・・・」

「ふふふ・・・これは英国の戯作の翻訳ものです。女人の戯作者だそうですが・・・」

「エゲレスの紫式部かの」

「なかなかのホラ話です。バテレンの医者が・・・しかばねを縫い合わせ・・・エレキテルの秘術で・・・仏を生き返らせるという趣向です」

「なんじゃ・・・怪談じゃな・・・」

「しかし・・・生き返ったものは・・・もうこの世のものではない妖怪変化というか・・・仁王様というか・・・化け物なんです」

「ふふふ・・・ちょっと恐ろしいのう・・・」

黙って聞いていた篤姫が口を挟む。

「面白そうではありませんか。なんというお題目ですか」

「志襟女房腐乱死体伝」

「今度・・・貸してくださりませ・・・」

「ふふふ・・・汚さないでくださいませよ・・・」

痩せた浪人(実は慶喜)は神経質そうに顔をしかめた。

そこへ・・・小坊主がひとりやってきた。可愛らしい顔立ちである。

「お菊坊・・・着たか・・・大分大きくなったな」

小坊主(実は慶福)はこまっしゃくれた顔で答えた。まだ変声期前のボーイソプラノである。

「育ちざかりですから・・・」

「では・・・勝負と参ろうか・・・一本勝負じゃ・・・」

四人が座に加わると・・・胴元が変わった・・・鼠小僧である。

「ここは・・・慶喜有利の場だからのう・・・オレが札を配る・・・それがフェアープレイというものじゃ」

慶喜はうっすらと笑い・・・「年の功じゃ・・・菊坊がつければいい」

小坊主はまったく・・・臆せずに頷くと・・・「では先・・・」

先の札は・・・3・2・3と出て・・・8である。後は・・・8・9・3と開いて20・・・ブタだ。

鼠小僧が・・・小坊主の勝ちを告げようとした瞬間。それまで無表情だった慶喜の顔に朱が差した。

「八百長だっ」

慶喜・・・根が切れやすいのだった。ロウソクの炎が消えて・・・闇となる。

篤姫は家定を庇い・・・抱きかかえて天井に飛んだ。猫の鳴き声がする。突然・・・火柱がたった。轟音が鳴り響く。地雷火が仕掛けられていたらしい。たちまち・・・本堂は火の手に包まれる。

どうやら・・・慶喜は・・・家定と慶福を焼殺するつもりだったらしい。

しかし・・・篤姫と家定はすでに・・・半蔵の操る川船に移っていたし・・・少年は二人のくのいちに背負われてすでに橋を渡っている。燃え上がる炎を眺めながら慶喜は嬉々としてつぶやく。

「ちっ・・・しくじったか・・・」(つづく)

関連するキッドのブログ『第22回のレビュー

火曜日に見る予定のテレビ『絶対彼氏』(フジテレビ)『おせん』(日本テレビ)

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2008年6月 8日 (日)

校長は学校のキャプテンだ(佐藤隆太)VS今のママはピカピカに光って(仲間由紀恵)

帰ってまいりました土曜の夜のヤンキーナイト。・・・地元も夏祭り中。まあ・・・祭囃子がうるさくて眠れないと思う人も・・・頭痛がするのに頭痛薬ガリガリ噛みながら半被着こんで繰り出す人も・・・まあ・・・人はそれぞれでございます。

で、『ROOKIES・第6回』(TBSテレビ080607PM0756~)原作・森田まさのり、脚本・いずみ吉紘、演出・武藤淳を見た。・・・いきなりクライマックスである。っていうか・・・最終打席開始まで三週間って・・・待たせすぎだろう。だから・・・ツーストライクからの代打・新庄(城田優)への三球目が長い回想シーンに入っても気にならなかったぞ。どうせなら30分くらいダイジェスト挿入でも良かったくらいだ。

カキーンと外野への大飛球。一塁から一気に本塁を狙った関川(中野明慶)だったが好返球でタッチアウトである。

         1    2  3    4    5    6    7    8     9     計

用賀第一     0    0    4    0    2    2    0    0     1     9

二子玉川     0    1    0    0    0    0    7    0     0     8

でゲームセット。しかし・・・苦難を乗り越えて・・・10人で野球ができた喜びに・・・ニコタマメンバーはうれしくてうれしくてたまらないのだった。

この後・・・川藤(佐藤隆太)は授業で宮沢賢治の「永訣の朝」に慟哭する。

この詩は宮沢賢治の最愛の妹トシが結核のために24歳で早世した衝撃によって生れた。

すきとほるつめたい雫にみちた

このつややかな松のえだから

わたくしのやさしいいもうとの

さいごのたべものをもらつていかう

そういう繊細さとは無縁の用賀高校・二軍監督・国松(田口浩正)は「川藤の暴力に対する抗議」を行うのだった。これに対し・・・自らの辞職で川藤と野球部を守る村山校長(伊武雅刀)。ザトペック教育法かっ。「やめるのは私だ」はフォークボールのようにストンと落ちました。

「ありがとうございました」と一同。そして池辺教頭(浅野和之)の惜別の叫びは・・・。

「キャプテーンっ」・・・でした。

そして・・・再出発した・・・野球部は・・・喫煙濡れ衣事件で・・・真弓先生(吹石一恵)のおじさんで新校長・藤村(大杉漣)にいじめられつつ・・・関東大会ベスト8のツワモノ・ニコタマ・ソフトボール部と対戦するのだった。

メンバーは

1 センター 関川

2 セカンド 御子柴

3 キャッチャー 今岡

4 ピッチャー 平塚

5 ライト? 新庄

6 レフト 岡田

7 ファースト 湯舟

8 ショート 桧山

9 ライト? 若菜

である。・・・平塚(桐谷健太)的には。

試合結果は

                1    2  3    4    5    6    7         計

ソフトボール部     5    1    0    5    2    3    2         18      

野  球   部     0    0    0    0    0    0    0          0 

でした・・・どういうルールだったのかとか・・・ソフトボール部のメンバーとか

もう少し・・・見せてくれてもいいと思う。

ま・・・いいか・・・そして目黒川高校の江夏卓(上地雄輔)登場である。乱闘事件の発端となり・・・転校した問題の人なのだが・・・江川卓なのか江夏豊なのか・・・はっきりしろっというネーミングである。・・・まあ・・・全メンバーそうですが・・・。 ちなみに敵対チームはどこでも巨人軍です。

それにしても八木(村川絵梨)と「ハチワンダイバー」のそよ(仲里依紗)はなかなかそろわないな・・・。二人とも地味にいいのに・・・。

関連するキッドのブログ『第5話のレビュー

で、『ごくせん・第8話』(日本テレビ080607PM9~)原作・森本梢子、脚本・江頭美智留、演出・山下学美を見た。熊井(脇知弘)に女児誕生。若松(阿南健治)がヤンクミにオシメ指南。生徒はケンカが弱い神谷(三浦翔平)が主軸。神谷の母親(宮崎美子)・・・まだまだ寝顔がかわいい・・・である。

まあ・・・大切な人を守るための力とは何か?・・・という話である。

もちろん・・・それは腕力で暴力で武力に決まっているのだが・・・それだけではないという話。

ケンカッ早いがケンカは弱い神谷はデート中に不良にインネンつけられて敗退・・・。ああ・・・強くなりたいと空手道場に通い始めず・・・ヤンクミ(仲間)に勝負を挑むのだった。

「ケンカのやり方・・・教えてくれよ」

しかし・・・伝家の宝刀をそんなに簡単に教えられないヤンクミは「ケンカだけが・・・すべてじゃない・・・土下座外交だって価値はある・・・」

と腕力で説得するのだった・・・まあ・・・この世は矛盾だらけってことでございます。

・・・昔の映画で・・・「お金だけがすべてじゃない」と美人のお嬢様が言うと・・・貧乏なジェームス・ディーンが・・・「お金持っている人はみんなそういうね」というのと・・・基本線は同じです。

・・・土下座外交をしたくなかったら・・・憲法九条改正、核武装、宇宙兵器開発、徴兵制度、食料自給率100%はセットでお願いします。

関連するキッドのブログ『第7話のレビュー

月曜日に見る予定のテレビ『CHANGE』(フジテレビ)

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2008年6月 7日 (土)

不可解な女心をわからないと言われて・・・。(藤木直人)

一喜一憂するのが世の中というものである。

水泳の選手たちは「すげえっ」と思い国内水着メーカーは「ひどいっ」と思う。男子バレーボールの監督は王手で泣き伏し応援する女子選手はもう泣きそうなのである。今夜の男子サッカー・オマーン戦ではどんな一喜一憂が繰り広げられるだろう。

よく・・・人間は一人では生きていけないというが・・・そんなことはない。一人でも生きて一喜一憂はできる。

もちろん・・・人間関係を構築することで・・・その一喜一憂の質は大きく変わるだろう。

たとえば・・・心の通いあう家族がいれば・・・喜びを分かち合い・・・憂いを癒しあうことも可能である。

もちろん・・・家族がいることが・・・喜びに水を差し・・・憂いを増幅する場合もあるのだが。

今回・・・『パズル』は犯人・中山忍、『キミ犯人じゅないよね?』は犯人・酒井彩名である。

この犯人を演ずる俳優名を明かしても・・・ちっともネタバレにならないミステリもどきにさすがに辟易してきました。

もう少し・・・知りたい人はこちらへ。

石原さとみのアディダスのウィンドブレーカーがなつかしい人は→お気楽様のパズル

酒井彩名はこういう役だとイキイキするなと感じる人は→お気楽様のキミ犯人じゃないよね?

で、『Around40~中年の多いオンナたち・第9回』(TBSテレビ080606PM1015~)脚本・橋部敦子、演出・坪井敏雄を見た。そろそろ・・・タイトルバックについて考えてみたい。黒いウサギである。ルイス・キャロルの『不思議の国のアリス』の白ウサギのパロディーであることは明白である。

当然・・・聡子(天海祐希)はアリスということになるのである。もちろん・・・ルイス・キャロルは幼い少女をこよなく愛したのであり・・・聡子はまったく対象外であるが・・・心情としてはいくつになっても幼い少女らしくありたい・・・と願うのは自由なのである。

しかし・・・世の中には・・・幼い少女が実在するため・・・もはや幼い少女でないものがそうでありたいと願うことは・・・いささか無理があり・・・恥ずかしいことなのである。

だから・・・ウサギは黒いのだ。

で・・・ウサギはもちろん・・・過ぎ去る時のシンボルである。聡子/アリスは過ぎ去る時を追いかけて冒険を繰り広げる。ルイスのアリスは冒険を終えても少女のままだが・・・聡子/アリスは自分を少女とは言わないし・・・大人の女性として認識していることは明白なのだが・・・それなのに・・・ウサギを追いかけるのだった。

気がつけば・・・聡子/アリスの手に入れられなかったものを持っているものがいる。その幸せそうな洗濯女に意地悪したい衝動がある。気がつけば・・・弟にさえ追い越された自分がいる。ウサギの耳を切ってしまえばいいと願うが叶わない。気がつけば・・・自分と似たような駆けているつもりで足踏みしているものがいる。その賢しらな姿を嘲笑したい自分がいる。気がつけば自分はどんどん卑小になってく。花嫁衣裳に憧れても鏡に映るのは仕事着の白衣である。そして・・・老いた父親とその愛人が自分の行方を案じていることもしっていて・・・無性に腹立たしいのである。しかし・・・いいじゃないか・・・私にも素敵な恋人ができて・・・おいしいものが食べられる。

こうして・・・聡子/アリスは黒いウサギの腹の中なのである。

まあ・・・本当は残酷な不思議の国のアリスかっ。

もちろん・・・男の愛するアリスと・・・少女たちの愛するアリスは違うのだ。

この違いこそが・・・「男と女には深い谷間がある」と恵太郎(藤木直人)が語る部分なのだった。

そして聡子/アリスと恵太郎は「コミュニケーションが大切だ」とレクチャーするのである。

しかし・・・本当は・・・それは・・・そういう場合もある・・・という一例にすぎない。

語り合うことでは解決できない問題の方が多いのである。

たとえば・・・「不思議の国のアリス」を知らない人もいるし・・・「不思議の国のアリス」を読んだことのない人もいる・・・そして・・・「不思議の国のアリス」から何を学び取ったかも千差万別なのである。

そんな人間同志が語り合ったところで知れている・・・というのが大前提である。

阿佐田哲也は「麻雀放浪記」の中で人間関係を「敵」と「親分」と「子分」の三種類に定義する。その中では・・・「友」という曖昧な関係は・・・不純物である。だから・・・夫婦にも三つの関係しかないのだ。妻と夫が敵同士か、妻が主で夫が奴隷か、夫が主で妻が奴隷か・・・である。

場合によっては・・・主が奴隷に反乱されないように我慢することも必要だし、奴隷が奴隷であることに喜びを見出すことも必要だろう。そういう場合にも実はコミュニケーションはある。それは内なるコミュニケーションだ。

必殺技は奴隷が主と思い込み、主が奴隷と信じることなのだが。

瑞恵(松下由樹)の中学生の息子(木村遼希)は・・・両親の不和によって自傷行為をするのだが・・・それは・・・親分同士の戦争に巻き込まれた悲しい子分の宿命なのだった。

しかし・・・もちろん・・・そこには・・・「友なる気持ち」が含まれているという考え方もある。しかし・・・単なる縄張りの譲り合いにすぎないという考え方もあるのである。

夫婦関係や・・・親子関係は・・・特に普遍的なものでもないし・・・絶対的なものでもない。

親の顔など見たこともない子もいるし・・・一生親にならない人もある。

あくまで・・・夫婦関係や・・・親子関係にコミュニケーションがあると・・・円滑かもしれないよという話なのだが・・・ギクシャクしているくらいが・・・味があっていいかもしれないのである。

とにかく・・・こうして・・・食糧危機や無差別殺戮や地球温暖化と同じように・・・聡子/アリスのささやかな冒険は続いていくのである。黒いウサギの走り去る時の流れの中で。

とにかく・・・夫を殴った男を庇うような妻・・・こっちから願い下げだと思わない夫(丸山智己)・・・人間って複雑だよね。そして可哀想だよね。

マーくん(筒井道隆)は一生独身でいいよ・・・と思うあなたはコチラへ→まこお嬢様のAround40~注文の多い女たち

新庄が一番気持ち悪いよ・・・と思うあなたはコチラへ→くう様のAround40~注文の多い女たち

関連するキッドのブログ『第8話のレビュー

Hcinhawaii0383 H☆C情報。世界ツアー08打ち上げ記念。あんぱんち様プロデュース第2弾シングル。「どらまちっくが~る」リリース。

Newimagedramaticgirl ←クリックすると『DRAMATIC GIRL』のTVスポットCM版をご覧いただけます。

H☆Cの最新情報はコチラで→お気楽プロダクション

男子サッカーアジア3次予選 日本VSオマーン~オマーン 1VS1

一喜・・・遠藤コロコロPK 一憂・・・大久保悶絶レッドカード

日曜日に見る予定のテレビ『コードギアスR2』(TBSテレビ)・『篤姫』『サラリーマンNEOシーズン3』(NHK総合)『猟奇的な彼女』(TBSテレビ)

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2008年6月 6日 (金)

愛なんて心の歪みみたいなものと君は思ってるのかな?(上野樹里)VS女の子のくせに凄いタマが好きなのか?(中山優馬)

・・・まあ・・・とにかく盛り上がってるようです。

お茶の間を妄想してみましょう。

宗佑がタケルを待ち伏せして重傷を負わせる・・・そして自宅療養展開になる。

真紀子「えー・・・なんでなんで警察いかないの」

広「そーだよなー・・・いくら警察が頼りになんなくても行くよな・・・ここまでやられると」

洋三「立派な障害事件じゃからな・・・」

真紀子「巧もなんか言いなさいよ・・・」

巧「・・・興味ないね」

青波「・・・きっと・・・みんな警察・・・嫌いなんじゃないのかな・・・オグリンは会社の金使い込んだりしていて・・・エリはもう宗佑の子供妊娠していて・・・タケルはお姉さんと実は祖父殺してたりして・・・瑠可はヤバイクスリ常用していて・・・美智留は警察があるっていう認識がない知的障害者で・・・」

一同「・・・青波・・・」

で、『バッテリー・第9回』(NHK総合・080605PM8~)原作・あさのあつこ、脚本・相良敦子、演出・中島由貴を見た。まあ・・・前回がいわゆるひとつのクライマックスだったのだな。もう王子様とシンデレラは結ばれちゃいましたーっ・・・て言う感じ。だから・・・今回は二人の幸せな新婚生活とちょっとしたエピローグって感じ・・・?

そして・・・報われない愛を生きる矢島繭(宮崎香蓮)のコミカルでちょっと悲しい恋の番外編なのだった。

なにしろ・・・好きな男の子から・・・尺八って呼ばれる女の子である。

近所のおばあちゃんから手作りのお守りをもらった繭は「好きな人にプレゼントするといいよ」とそそのかされ・・・頭に血が登って原田家に突入。

巧(中山)を除く家族から大歓迎を受けるのだった。特に巧の母(斉藤由貴)は「ああーっ・・・お願い・・・巧を普通の男の子にしてちょうだい・・・私だって孫を抱いてみたいし・・・結婚は無理でも赤ちゃんだけ生んでくれないかなー」的な歓迎を受けるのだった。

繭は「そこまでは・・・ちょっと・・・」と思うのだが・・・家族は期待に胸をふくらませ・・・巧と繭を二人きりにするのだった。

おりしも・・・近所の高校の文化祭で夜空を彩る花火満開。

繭は巧の横顔に見とれて・・・トロトロである。

「大好きーっ」なのである。告白なのである。もちろん・・・巧はノーリアクションだ。

青波(森本慎太郎)「ふふふ・・・バカなお姉ちゃん・・・巧兄ちゃんは・・・ボクのものだもの・・・ボクがちょっといなくなったら・・・兄ちゃんは泣いちゃうんだからね・・・ボクがコンコンとせきをしたりしたら・・・すごく心配で心配で・・・飛んでくるんだからね・・・」なのだった。

いよいよ・・・来週は最終回・・・宿敵との対決に萌える巧だったが・・・その投球に変調が・・・。

豪(高田翔)「巧・・・まさか・・・お前・・・ちかいの魔球をあみだそうとしているのか・・・?・・・肩こわすぞ・・・」(つづく)

で、『ラスト・フレンズ・第9回』(フジテレビ・080605PM10~)脚本・浅野妙子、演出・西坂瑞城を見た。まあ・・・吊りドラマなので開き直って・・・最終章予告である。全11回予定なので・・・おそらく・・・後二回はあるのだろう。まあ・・・衝撃のラストシーンが衝撃すぎて・・・ニコロボ状態にならない限りは・・・。

まあ・・・最終章・前編・・・最終章・後編・・・そして新・最終章とかもあるかもしれん。

とにかく・・・この物語は・・・美智留(長澤まさみ)をめぐる・・・束縛することでしか愛を表現できない男・宗佑(錦戸亮)と・・・見守ることでしか愛を継続できない性別不明者・瑠可(上野)のいささか奇妙な三角関係の物語である。とにかく・・・主役が長澤である以上・・・そうあるべきなのである。

お茶の間にはあまり・・・伝わっていないようなのだが・・・たとえばタケル(瑛太)は瑠可にとってコマにすぎない。とにかく・・・宗佑から美智留を奪うために・・・性的不能者のタケルをエサに美智留を引き止めておく・・・それが瑠可の愛の策略なのである。

この狡猾な瑠可に追いつめられて・・・宗佑は手詰まりになり・・・破綻に陥りつつある。

・・・というのが現状なのである。

宗佑が暴力を振るうので・・・お茶の間は一切・・・拒絶なのであるが・・・愛する人を洗脳されて・・・奪われる男の身になって考えると・・・本当に悪逆非道なのが誰であるかは明白なのだな。宗佑は今回・・・「仕組まれた」と瑠可を非難するのだが・・・すべては明白なのにまるで・・・それが宗佑の妄想でもあるように感じる・・・それが世間というものである。

もちろん・・・愛する人に暴力をふるう人間の精神状態や道徳観は・・・常識的ではないのであるが・・・美智留の母(倍賞美津子)が言うように・・・それが珍しいことではない感性もまたあるのである。

さて・・・そういうわけで・・・タケルは・・・物語の主軸ではない。単に瑠可に都合のいい性癖を持つ異常者にすぎないわけだが・・・非暴力主義者なので・・・飼いならされたブタであるお茶の間受けはいいのである。

その・・・無抵抗主義者ぶりは徹底していて・・・電車に轢かれて片足が不自由な宗佑を相手に大切な手を叩き潰されても我慢なのである。ここまでくると・・・いたぶられることに快感を感じているのは間違いないだろう。タケルはあえて・・・宗佑に・・・苦痛を与えられるのを待ち望んでいた・・・と断言しておく。

それは・・・おそらくバナナブレッドに隠された秘密と関係しているのだが・・・この謎ときを真剣にやろうとすると・・・「ラスト・フレンズ外伝・最終姉妹編」が必要となると考える。視聴率がよければ・・・これをやるかもしれんな。まあ・・・性的な暗示としては大島弓子『バナナブレッドのプディング』(1977)の時代から明らかだが。しかも同性愛的に。

とにかく・・・美智留は・・・最初から・・・愛の囚人なのである。

おそらく・・・母の愛人から性的暴行も受けているだろうし・・・宗佑から暴行を受けても・・・それが愛の別の形であると・・・一度は受容もしている。友人である瑠可には友情も感じているが・・・愛の牢獄の外にいる瑠可(と美智留には見えている)には嫉妬も感じている。自分には最初から・・・与えられていない・・・心の許せる家族・・・を持ち・・・自分の夢を追いかける自由なお嬢様・・・それが瑠可なのである。美智留が瑠可を頼ることができるのはその不公平感から生じる甘えなのだ。

それでも・・・美智留は分別も持っているのである。・・・自分はどうせ・・・檻の中の存在だという分別である。だから・・・タケルから・・・「瑠可と自分はずっとずっとトモダチ・・・それだけなんだ」と聞かされても・・・瑠可から・・・「タケルと自分はただのトモダチだよ」と聞かされても・・・簡単には信じないし・・・瑠可との関係である・・・友情面をおろそかにできないのである。

牢獄に時々・・・娑婆の楽しいことを届けてくれる瑠可は・・・憎みきれないのだ。

だから・・・どこまでも・・・自分に優しく・・・まるで愛してくれているように思えるタケルの温もりをシャットダウンするのである。

雨の中で・・・相合傘になり・・・自然に肌が触れ合うことにも耐えられないのである。

抑えていた・・・感情・・・見果てぬ牢獄の外にある幸せそうな愛への欲望が・・・爆発しそうだから。

予期せぬ負傷により・・・身動きのとれなくなった宗佑は・・・美智留に傾斜する自分の心を制御不能になりつつある。

平和的な・・・手紙は・・・瑠可にとって焼き尽くされ・・・瑠可の巧妙な誘導によって・・・美智留の心は別の男に移りつつある。

「美智留・・・美智留・・・美智留・・・君はだまされている・・・」

しかし・・・シェアハウス教に洗脳された美智留を奪還するには・・・宗佑はあまりにも無力なのであった・・・。

ついには美智留の母もタケルによって・・・「あんたがジョン・レノンならアタシはミック・ジャガー」とビートルズ&ローリングストーンズ的にとりこまれつつあるのである。

なぜ・・・タケルたちが警察に通報しないのか・・・と言えば・・・悪いのが自分たちであると・・・少なくとも本人たちは・・・感じているということなのである。

そして・・・ついに・・・不毛な愛の三角は・・・頂点と頂点の直接対決へと向うのである。

宗佑「もう・・・いい加減・・・オレと美智留から手を引いてくれ・・・」

瑠可「それはできない・・・お前は美智留を幸せにしないから・・・」

宗佑「お前が・・・チョッカイ出すまでは・・・オレと美智留は幸せだったよ・・・」

瑠可「そんなことはない・・・お前の愛は単なる心の歪みだよ・・・」

宗佑「それじゃあ・・・告白もできない・・・くせに・・・オレから美智留を奪い・・・性的不能者を美智留にあてがっている・・・お前の行為を・・・愛と呼べと・・・?」

瑠可「美智留を本当に愛しているのは私だけだ」

宗佑「それなら・・・オレが・・・お前の本当の姿を世界に知らしめてやるよ・・・正体を隠している愛が・・・お前の唯一の希望だろう・・・そこに愛があるのか・・・ないのか・・・わからないからな・・・お前はそれにすがっている・・・哀れな愛の幻の漂流者だ・・・お前の正体を知って・・・美智留がお前を受け入れるかどうか・・・分るかい・・・お前のは愛じゃない・・・それは恋なんだよ。お前は・・・ただ美智留に報われぬ恋をしているだけなのさ」

瑠可「・・・だが・・・お茶の間は・・・私の方を応援しているみたいだぞ・・・一部視聴者の希望通りに私とタケルが妥協して擬似恋愛しないので視聴率↘18.0%だけどな・・・微下げだし・・・」

宗佑「・・・ふふふ・・・愛なんて・・・誰かのためにあるわけじゃない・・・オレと美智留が愛しあっている・・・それがすべてさ・・・その愛をぶち壊した・・・・お前を・・・世間が許してもオレは許さない・・・」

瑠可「ふふふ・・・私はタケルとは違うぞ」

宗佑「本当の男を甘く見るなよ・・・それをオレが思い知らせてやる」(つづく)

関連するキッドのブログ『第8話のレビュー

✞✞✞✞✞✞今週の悪魔の懺悔✞✞✞✞✞✞

わが主よ・・・またしてもまたしても天使テンメイ様に遅れをとりました・・・お慈悲を・・・グエッ・・・ヒーッ。しかも・・・天使様は公式サイトの裏ゲームを楽しむほどの余裕ぶりなのです・・・やはり「ハンテッド」など見て・・・これも一種のランボーだよな・・・とか余裕かましていたりが・・・うぎぉぁぁぁぁぁ・・・納得いたしますーっ。

土曜日に見る予定のテレビ『ROOKIES』(TBSテレビ)『ごくせん』『2クール』(日本テレビ)(NHK総合)・・・昼下がりはダイジェスト大会だな・・・。

ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。

皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。

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2008年6月 5日 (木)

愛して・・・愛して・・・人よりたくさん血を流す・・・。(上戸彩)

・・・物騒な弁護士である・・・本当のことを言ってくれないと死にます・・・という恫喝か・・・もはや・・・やくざな弁護士・・・ヤクベンというタイトルの方が相応しい気がしてきました。

しかし・・・はっきり言って・・・気に入った・・・お姉ちゃん・・・度胸がいいねえ・・・と昔かたぎの親分さんに気に入られる展開である。

そして・・・とんでもないことだが・・・キッドはこういう筋立てがだ・い・す・き・だーっ・・・おいおい。

なんていうか・・・人間・・・締め切りがあると・・・いろんなことをしでかすよな。

しかし・・・スタッフ一同・・・開き直ったな。ま・・・「爆笑レッドカーペット」19.2%に妻夫木とか綾瀬とか深津とか・・・集団でゲストに来てるしな・・・↘*7.0%は仕方ないよ・・・。

で、『ホカベン・第8話』(日本テレビ080604PM10~)原作・中嶋博行、脚本・阿相クミコ(他)、演出・吉野洋を見た。もちろん・・・賛否否否否否・・・両論あるだろうが・・・残り三回で・・・最後は杉崎(北村一輝)の過去の総括で前後編やる気満々・・・この回は読みきりにしなければならない・・・そしてネタは医療ミスを訴える患者側の弁護・・・となれば・・・「太陽は沈まない」とか「白い巨塔」をダイジェストでお届けするしかないのである。

前回・・・見て見ぬフリで・・・依頼人の自白を引き出して敗訴した自爆弁護士・灯(上戸)としては・・・もうなりふりかまっていられないのだった。もう祭りは始まっているのである。祭りは短いのである。ジプシーと書いたら差別用語だと後ろ指さされた謝肉祭なのである。

だから・・・キッドは・・・なんだかしらないが・・・よくやった・・・灯・・・と抱きしめたくなってしまうのである。凶器は何だったんだ・・・ナイフなのか・・・それともペンなのかーっ。

それを自傷行為と呼べば・・・弁護士としての信用は著しく失墜するのではありませんか。

第一・・・痛かっただろうーっ・・・もう・・・涙でキーボードが見えません・・・ウソです。

前回の弁護失敗で・・・所属事務所エムザに大損害を与えた・・・杉崎・灯のプロボノチーム。プロボノチームの解散・・・あるいはメンバーの解雇を考えるエムザ経営陣だったが・・・バリスタチームの稼ぎ頭・工藤(りょう)は・・・「医療過誤の訴訟に成功すれば名誉挽回できる」と「敵対的病院の利益」という・・・かなり妖しいエサで杉崎を庇うのだった。

それは・・・秘書だかパラリーガルだか・・・今もって判別不明の倉木(戸田菜穂)の分析によれば・・・工藤が杉崎に抱かれたいのにそれを素直に口に出せないからだ・・・なのである。ちなみに倉木は杉崎に抱かれている・・・と妄想できる。

そういう・・・杉崎をめぐる大人の恋のあれこれに翻弄されて・・・新人弁護士・灯はまたしても手にあまる事件を抱えるのである。しかも・・・下手をすれば数年かかる医療訴訟を一時間で解決しなければならないのだ・・・テロップで・・・二年後とか・・・しようとすると後の事件がつかえていて渋滞が発生するらしい。

とにかく・・・難しい脳外科手術のできる名医・藤木(三上市朗)が簡単そうな手術に不成功・・・患者は脳に障害が残る結果に・・・。患者の娘(佐藤仁美)は病院内で・・・別の手術に藤木が立ち会ったことを知り・・・病院側を「医療過誤」で訴え・・・賠償金を得ようとするのである。

藤木は「不成功だったがミスではない」と全面対決姿勢である。

杉崎はこっそり証拠保全を行おうとするが・・・闘犬根性あふれる灯はいきなり藤木に噛み付くのだった。・・・だから・・・証拠隠滅されたらどうするんだよ。しかし・・・藤木はカルテ改ざんしなくても・・・大丈夫とタカをくくるのだった。医療処置と病状の因果関係の立証は困難と踏んだのである。

「医学知識のない弁護士」には「医療裁判」は難しいと・・・杉崎は言うのだが・・・「エムザの関係病院の医師にアドバイスをしてもらえ」というアドバイスさえ・・・灯に与えないのだった。灯は「悪いな・・・他をあたってくれよ」と云われながら協力してくれる医師を捜すのだった。もちろんハセケン・・・じゃなかった片瀬(加藤成亮)に「そんなことならオレが紹介してやったのに・・・」と出番を作るためである。灯も「ボクは今・・・悩んでいる・・・いい医者が見つからないんだ」とメールすればよかったのだ・・・ドラマが違うよ。

とにかく・・・カルテから・・・「未熟な医師による初歩的なミス」が手術中にあったことが浮かび上がる。そして・・・別の患者の証言から・・・藤木が別の手術に立ち会った空白の時間も浮かび上がる。

捜査線上には若い脳外科医・松岡(鳥羽潤)が浮かび上がるのである。もう・・・浮かび上がりの連打です。

しかし・・・医療ミスを犯した本人の自己申告がなければ・・・立証は不可能。

杉崎は・・・公証役場への出頭を要請し・・・宣誓供述書をつくる作戦を提案する。基本的には当事者の良心に訴えつつ・・・拒否されれば裁判での心証を悪くできるという深謀遠慮である。

しかし・・・患者の娘から「看護のために・・・仕事をやめました・・・今のままではまともなリハリビ私設に転院させるお金もありません・・・一刻も早く・・・勝訴して・・・大金を入手したいんです」と泣きつかれ・・・動揺する灯。

家に帰れば・・・元気な母親がいる自分の幸せが申し訳ないのである。

灯の脳裏には自分の母親(かとうかず子)が・・・医療ミスで寝たきりになった悪夢がよぎるのである。この元気で・・・能天気なバカ母が・・・身動きも出来ず・・・床ずれができ・・・無言で・・・やせ細っていく姿が・・・。

ああ・・・そんなの耐えられない。それに時間がないのだ・・・来週はもう杉崎の事件をやらなければならないのだ。

灯は追い詰められました。

今回・・・決意表明として・・・杉崎に電話をかけますが・・・このセリフは・・・抑制が効いて・・・良かったです。財津(篠井英介)に「やれば出来る子」と褒められて当然です。

「・・・今日は・・・お休みします」

「おいおい・・・まさか・・・直談判しようってんじゃないだろうな・・・相手も弁護士たててるのに・・・懲戒を申し立てられても知らねえぞ・・・」

しかし・・・すでに・・・灯の手にはケータイ電話ではなく・・・ドスが握られていたのです。

腕に突き刺さる白刃に・・・のけぞる背中・・・お見せできなくて残念です。

そして・・・ダラダラと流れる血を押さえつつ・・・灯は病院に駆け込みました。廊下に残る血液のあと・・・その形相の凄まじい美しさに・・・病院関係者は誰も手出しできないのです。

「誰か・・・誰か・・・助けてください・・・あ・・・先生・・・ちょうどいいところに・・・手当てしてくださいよ・・・だって・・・先生・・・あなたは・・・お医者さんでしょ・・・私は・・・弁護士なんですよ・・・私はね・・・先生・・・困っている人たちを助けたくて弁護士になったんです・・・その人たちの悩みを解決できたら・・・いいなあ・・・と思って・・・はあはあ・・・目の前がかすんできました・・・でもね・・・私・・・思うんですよ・・・悩みなんて・・・後から後から生れるんですよね・・・だけど・・・私は・・・目の前に苦しんでいる人がいたら・・・なんとか・・・その痛みをやわらげてあげたいって・・・そう・・・思うんです・・・私は・・・はあはあ・・・お母さん・・・はあはあ・・・先生・・・先生は・・・どうして・・・お医者さんに・・・なったの・・・れすか・・・」

若く根性のない・・・松岡医師は陥落しました。

恐怖のあまり・・・公証役場に出頭する松岡医師。「すべて私のミスが原因です」と白状するのです。そしてショックのために松岡医師の医師生命は終焉しました。

灯の放った真っ赤なバラは・・・松岡医師の心の潮騒を・・・これ以上なく怒涛に変えたのでした。

杉崎「・・・お前・・・やりすぎだろう・・・ま・・・オレはキライじゃないよ・・・そういうところ」

灯「人より・・・たくさん傷つけあって・・・人よりたくさん夢を見るのです」

工藤・倉木「若いわね・・・踊りつかれたら・・・どうなるの?」(つづく)

関連するキッドのブログ『第七話のレビュー

リアル感が乏しくてもいい・・・辻褄あってなくてもいい・・・本当のあらすじを知りたいあなたはコチラへ→シャブリ様のホカベン

さすがに今回はレッドカードじゃないの?というあなたはコチラへ→エリお嬢様のホカベン

金曜日に見る予定のテレビ『パズル』(テレビ朝日)『Around40・注文の多い女たち』(TBSテレビ)『キミ犯人じゃないよね?』(テレビ朝日)

ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。

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2008年6月 4日 (水)

男子も五輪に行きたいのでこらえてください。(蒼井優)VS迷惑かけてすみません。(相武紗季)

・・・「絶対彼氏」→「おせん」のコラボを楽しみにしている人には迷惑なのだが・・・男子バレーも瀬戸際である。韓国戦は視聴率も15.6%とれているので・・・ヨッシー&チャーミーに免じて許してあげたい・・・何様じゃっ。

火曜日のドラマ対決は①「絶対彼氏」↘12.1% ②「おせん」↘*8.4% ③「無理な恋愛」↗*7.0%

リアルタイムでおよそ200万人かぶってたのか・・・。しかし・・・マチャアキには救いの雨が・・・まあ・・・焼け石に水か・・・。

で、『絶対彼氏・第8話』(フジテレビ080603PM0940~)原作・渡瀬悠宇、脚本・根津理香、演出・土方政人を見た。恋人型ロボット02・トシキ(阿部力)の登場である。もちろん・・・1号機・ナイト(速水もこみち)のライバルとして登場するのである。

ここで・・・ストーリーは大波乱となる。ま・・・あくまで辻褄的にですが。

つまり・・・「ナイトの恋仇が優秀で・・・ナイトがピンチになる」というスジ立てと・・・「新型の性能テストを兼ねて梨衣子(相武)がモニターになる」という設定が・・・もう・・・矛盾しまくるのである。

そういうディティールが気になるタイプには・・・もう・・・耐え難い波乱である。

とにかく・・・「新型」が梨衣子に送り届けられる必然性がまったくないのである。

①梨衣子の好感度で比べるというのならば・・・梨衣子は最初からロボットとしてトシキを認知していなければ恋仇としてフェアではない。

②すでに梨衣子はナイトとトシキ抜きの時間を共有している・・・ナイト抜きのトシキの時間が時間経過的不能なので比較研究向きではない。

③ナイトの取得した情報がトシキにフィードバックされているということではナイトとトシキの単純な性能比較にもならない。

よって・・・このテスト結果には・・・何一つ説得力がないのである。

まあ・・・現代の技術水準をはるかに凌駕するテクノロジーを持つ・・・クロノスヘヴン社が技術屋バカの集まりで・・・ロボットを作る以外の全ての常識にうとい・・・という発想も可であるが・・・無理がある。

もう・・・そうなると・・・ナイトにいやがらせしているだけのストーリーテリングになってしまい・・・なんだかなあ・・・なのである。

もちろん・・・それをしたいならしたいで・・・クロノスヘヴン社の社内事情をもう少し・・・丁寧に描く必要があるだろう。少なくとも・・・開発者の波切のライバルが・・・波切にこのテストの不合理な部分を承諾させる論理武装をしていなければならない。

せめて・・・「波切さんには・・・勝つ自信がない・・・ということですか・・・」ぐらいは必要だろう。波切は開発者の意地と自信で勝負を受けて立つという展開である。

そういう部分がないので・・・グダグダなんだよなあ。「お目覚めキス」機能の削除はまだしも・・・ネーミング機能の削除はないだろう・・・そんなRPG楽しくないぞ・・・シミュレーションRPGだってオリジナルの登場人物・全員改名しないと気がすまないのに・・・誰がゲームの話をしろと言った。

・・・失礼しました。ともかく・・・このトシキのストーリーへの絡ませ方には・・・もう一工夫欲しかった・・・。しかし・・・登場してからの・・・一号機、二号機の対決はまあ・・・良かったと思います。

ロボットとは気づかれずに・・・梨衣子に接近するトシキ。周囲への気配りができるために・・・梨衣子も心を許しはじめる。そして・・・梨衣子の負の願いもストレートに受け止める。あくまでご主人様の意向を優先。そして・・・邪魔ものを排除するためにはエレガントな策略も使い・・・正確なシュミレートで目的を達成できないと予測すると・・・主人の救助よりも自己保全を優先・・・恋人型ロボットとしては失格である。

配役的には「花より男子」のF4の一人・美作あきらを演じた中国からの帰化日本人・阿部で・・・一応・・・イケメンテイストは維持しているのだが・・・やはり・・・松本潤、小栗旬、松田翔太と比較すると第4の男で弱かった・・・かな。

なにしろ・・・より高性能ということでは・・・容姿でもこみちを上回るキャスティングが要求されるのである。ここは意地でもそういうキャスティングをしないと・・・成立しない。

ここに・・・「ドラマ版・絶対彼氏」の最大の設定ミスがあるのである。

それは・・・クロノスヘヴン社のスタッフが・・・男だらけであるということだ。

女性向けの恋人型ロボットを開発しているのが・・・男ばかりというのは無理があるのである。

もちろん・・・それを否定する場合・・・クロノスヘヴン社は全員・・・男が好きな男で構成されている必要があります。もちろん・・・女と男が好きな男は微妙に違うっという考え方もあります。

しかし・・・まあ・・・少なくとも白鷺(篠井英介)は女心が分るタイプかな・・・。

もちろん・・・そんなこと言ったらホストクラブは成立しないという考え方もありますが・・・そういう問題じゃないだろう。

ま・・・とにかく・・・梨衣子とナイトの恋の物語に・・・ようやく・・・なってまいりました。

「どうして・・・ロボットなんて好きになってしまったの・・・」

という心境が・・・お茶の間に難しいと考える人と・・・別に人間なんて変なものに恋するのは普通でしょうと考える人のスタッフ的葛藤をそこはかとなく・・・感じるドラマ版。

梨衣子が・・・もっとどんどん・・・ロボットを好きになってしまって・・・人間の男の子を恋するのだけが人間の女の子のあるべき姿じゃない・・・というスリリングなテーマに接近しますように・・・とキッドは今日も流れ星に願うのでした。

自分を犠牲にして梨衣子を救ったナイト。波切さん・・・早く梨衣子に・・・「もはや・・・ナイトはプログラムを超えている・・・」って伝えてくださいよ・・・。

リモコン付のトシキはスイッチ・オフ・・・このまま・・・大人しく解体されてしまうのか。

それならそれで・・・分解バラバラで哀愁シーン演出じゃないのか。

強化された創志(水嶋ヒロ)の幼馴染(酒井彩名)とか・・・なんとなく・・・ものすごく・・・迷っているよな・・・スタッフが・・・。

美加(上野なつひ)も「私のキャラ設定・・・よく分かりません」気分だと思う。

で、『おせん・第七話』(日本テレビ080603PM10~)原作・きくち正太、脚本・高橋麻紀、演出・南雲聖一を見た。ここまで・・・第4回のスキヤキと大泉洋・・・第6回のハンバーグと小泉孝太郎・・・を担当した脚本家の登場で・・・今回は豚肉の塩麹漬けと向井理という趣向になっている。

好みの問題もあるが・・・おせんの性格設定・・・主役としてのキャラ立ち・・・物語の運び・・・すべてがこの脚本家の時には澱みがない・・・ようだ。もちろん・・・おせんをどう捉えるか・・・様々なアプローチがあっていいと思うのだが・・・この人以外のおせんは・・・どうも魅力的でなくなるのである。っていうか・・・ストーリーが主役を無視して運ばれる傾向があるのである。これはエンターティメントとしてはある意味致命的なのです。

だから・・・今回は・・・前回・・・ウザくなくなったよっちゃん(内博貴)の代理でウザくなった留さん(向井)が・・・ゲスト扱いになり・・・ピンチに陥って・・・おせんが救出する・・・そして一皮むけるという・・・ある意味・・・お決まりのストーリーがとても素敵に見えるのです。ここから・・・独自性を展開するべきなので・・・この脚本家以外は・・・最初から背伸びしすぎ。

まあ・・・スタートを切った大石静は・・・別格としてもね。

先代おかみ千代(由紀さおり)が忍ばせて行った塩麹のツボ。おせん(蒼井)はよっちゃんと塩麹を使った新しい料理を開発することに熱中します。

この二人になんとなく・・・面白くないものを感じる留さん。

前回はハンバーグで主役となったよっちゃんに何か・・・気後れするのです。

それは・・・女将おせんに対する恋心と・・・料理人としてのよっちゃんへの対抗心がミックスされた・・・なんともいえない・・・わだかまり(コンプレックス)を形成をしていったようです。

そういう・・・負の気持ち・・・もやもや・・・を晴らそうと酒に逃避する留吉。

しかし・・・間が悪く・・・酔った勢いで「一升庵」の板前を名乗り・・・行き着けの小料理屋で客に料理をふるまってしまうのです。

珍品堂の主人(渡辺いっけい)の口から・・・そのことが・・・板長の清二(杉本哲太)の耳に入り・・・清二は激怒・・・「店の看板に泥を塗ったことのけじめをつけろ」と留吉に申し渡します。

名実の伴わない留吉を叱咤したのですが・・・留吉は負の連鎖中・・・「もはや・・・やめるしかない」と半端な決意をします。

おせんに言えばひきとめてくれる・・・希望でいっぱいです。

それに対し・・・おせんは・・・。

「仕方ないですね・・・長いことおつかれさまでした・・・お元気で」

と来るものは拒まず去るものは追わずというポリシーを貫徹です。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・留さんはガックリと肩を落として店を去りました。

よっちゃんたち・・・店のメンバーはおせんの態度に動揺を隠せません。

よっちゃんが辞めるのを止めないのとはレベルが違うだろうというのです。

よっちゃんはそれはどうかと思いますが・・・最近・・・いい奴モードなので・・・とりなしたい気持ち満々です。

これを制止するのが・・・仲居頭のシズ(余貴美子)・・・「自分のケツもふけないガキがよけいなことをおしでないよ」です。

すっかり成長したよっちゃんは・・・「そうか・・・おせんちゃんを信じるしかないか」(タメ口)とちょっと身の程を弁えるようになってきたのです。どこもまで好感度をあげようというのか。

そして・・・「のりをのせたこんにゃくをまっすぐ切れれば包丁に迷いがないからえらい」というわかりやすい・・・料理人の心構えで・・・反省しても素直に戻れない留吉を釣り上げるおせん・・・。

もちろん・・・こんにゃくとのりは・・・糊付けしてあったと思われます。

しかし・・・技術的には未熟としても・・・「料理一筋・・・お客さまへのおもてなし一番」を忘れた留吉が・・・初心を取り戻したと見て取ったおせんは・・・留吉考案の「塩麹の豚肉漬けの炙り焼き」を土産に・・・板長の赦しを乞うのです。

「留さんのあとは・・・留さん・・・ということでいいでやんすね」

もちろん・・・元より・・・反省させるつもりで・・・退職まで追い込んでしまった清二に否応はありません・・・ほっとして改心の笑顔をもらすのでした。

あわてず・・・さわがず・・・壊れかけた・・・人間関係を修復・・・まあ・・・金接ぎもできるし・・・包丁も一流のおせんには・・・たやすいことだったかもしれません。

まあ・・・人生の最後に・・・おせんさんに「長い間・・・お疲れ様でした」と言ってもらえたら・・・死んでもいいのですな・・・だから死ぬんだろうがっ。っていうか・・・コレが自殺への示唆と判断されたら・・・このレビューは強制排除対象ですか・・・また・・・くだらない・・・頭の悪い規制を・・・「稲は刈っても言葉は刈るな」という理屈を理解できないバカはいつでも湧いて来るんだよな。

関連するキッドのブログ『先週の火曜日のレビュー

木曜日に見る予定のテレビ『バッテリー』(NHK総合)『ラストフレンズ』(フジテレビ)

ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。

皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。

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2008年6月 3日 (火)

放置・・・国家?(木村拓哉)・・・法治国家よっ。プレイじゃなくっ。(深津絵里)

「酒席秘書官・・・?」「首席秘書官っ!」でも良かったのだが・・・「苦しみを見て見ぬフリをするくらいなら破産しますっ」という総理大臣の心意気を考慮して・・・このタイトルにしました・・・どうでもいいわっ。

それにしても・・・ワールドカップの瀬戸際予選・・・で日本ほぼ完勝で・・・15.2%しか獲得できないなんて・・・サッカー大丈夫かっ・・・それよりも日本大丈夫かっ・・・?

本題に入る前に・・・恒例の週末の視聴率チェック。「パズル」↗*9.5%(杜夫・・・フタケタならず)、「アラ40」↘14.3%(ぬるま湯につかるのは健康によし)、「キミ犯」↗*9.3%(ささやき・・・惜しい)、「ヴィレッジ」10.8%(どこまでいっても第六感)、「ひみつ奥さん3」*8.5%(もういいわ)、「ごくせん」↗21.9%(疲れを知らない子供のように)、「トップセールス」↗*7.1%(時が二人を追い越してゆく)、「県庁の星」15.3%(まだまだとれるのか)、「篤姫」↗24.8%(阿部様・・・散華)、「猟奇的」↘*6.9%(作品が・・・散華)、「アサルト13」11.2%(汚職警官が大量に・・・散華)・・・ついでに「CHANGE」↘19.3%・・・ちなみに「中田のぶらり一人旅」12.9%・・・以上。

で、『CHANGE・第四回』(フジテレビ080602PM9~)脚本・福田靖、演出・平野眞を見た。ザ・テレビジョン・・・今週も澤田演出になってます。・・・もうその手にはのりませんぞ・・・。っていうか・・・いつも自分でチェックしろよっ・・・失礼しました。

さて・・・いよいよ・・・内閣総理大臣・朝倉啓太(木村)の始動でございます。本来・・・木村拓哉の演ずるヒーローとして・・・総理大臣がチョイスされているわけですから・・・ここからが本番ということになります。

任命直後・・・外国軍隊が北海道に上陸して侵略中とか・・・よほどのことがない限り・・・総理大臣の初仕事は組閣です。

つまり・・・自らが率いる内閣を作ることです。具体的には国務大臣を任命する・・・ということになります。総理大臣が首相の名に相応しいのはこの人事権にあると言ってもいいでしょう。

行政府の長として・・・各省庁のすべての官僚を率いて国家を運営していくのです。それはまさにピラミッドの頂点です。しかし・・・総理大臣は全知全能の神ではないので・・・分業を必要とします。そのため・・・各省庁の長を配下として任命することが総理大臣の初仕事となるわけです。

総務省に総務大臣、外務省に外務大臣、財務省に財務大臣・・・というように行政機関のトップを決めていくわけです。その中には内閣府特命担当大臣という特殊な大臣もあります。これは特に大きな政治課題や・・・省庁のワクを越えた問題などを担当する大臣で・・・ドラマ内では食品安全大臣や・・・少子化大臣などが設定されています。そして内閣の中の内閣とも言える内閣官房の長官も国務大臣の一人です。

ある意味・・・総理大臣は大臣の任命権が最大の武器と言えます。それは権力を分け与えるのと同じ意味だからです。各大臣は・・・総理に服従を誓い・・・各省庁の監督権を握るということになります。

人事におけるただ一つのルールは・・・内閣の半数は国会議員でなければならないということです。よく・・・在野からの登用という言葉が使われますが・・・内閣の半分は民間人でもいいということになります。

さて・・・もちろん・・・朝倉は・・・自分の意思で組閣もできるのですが・・・自分を総裁選挙に押し出してくれた・・・神林(寺尾聰)がアドバイスしてくれる組閣のプランに素直に同意します。なにしろ・・・朝倉は・・・政治には素人で・・・おまかせする以外にはなかったのです。

尊敬する神林と・・・信頼する秘書・理香(深津)が申し分のない人事だというからには反対する理由がありません。

何よりも・・・啓太には代案がないのです。もちろん・・・これはドラマ上の問題で・・・総裁選の間の駆け引きでは・・・派閥のボス同士の交渉で・・・権力(大臣のポスト)をやりとりする票集めがあったわけです。いくら選挙運動に専念していたとはいえ・・・このやりとりを啓太がまったく知らないわけにはいかないのですが・・・ここはある意味劇化しているわけです。

そういう裏面工作は神林が行い・・・結果としての権力配分も神林に一任したということになります。

そして・・・神林は・・・派閥を超えた・・・自分の子分たちで大臣のポストをすべて手中に収めたということです。

この組閣は・・・二つの側面を持っています。神林以外のボスたちは・・・自分の派閥から大臣が出ているために・・・不満そうな素振りは見せますが・・・「あくまで暫定的・・・過渡的な・・・捨石内閣だから・・・次期政権は皆さんで・・・」と説得されれば納得せざるを得ない側面。そして実際には神林のイエスマンで構成された・・・神林の意のままになる内閣という側面です。

つまり・・・啓太はもっとも重要な権利から疎外された・・・蚊帳の外の総理大臣ということになります。

しかし・・・啓太は・・・とぼけた顔してババンバーンなのです。

啓太はきっと・・・のぼりがいのありそうな山を前にした登山家・・・新学期を迎えた教師のような期待と希望でワクワクしていたのです・・・どんな悪路が待っているか・・・どんな問題児がやってくるか・・・楽しみにできる・・・それが・・・世にも稀な啓太という総理大臣であるからです。

さて・・・おそらく・・・どのような人間も・・・新しい局面では有効な手段は限られます。その基本は「様子見」です。それは「観察すること」そして「とりあえずやってみること」です。

「観察」には二つの視点が要求されます。

一つは木を見て森を見ないこと。

一つは森を見て木を見ないことです。

よく・・・「木を見て森を見ず」と言いますが・・・「森を見て木を見ないこと」も正しいとは言えません。「森も見て木も見て森林を認識することが要求される」のです。

しかし・・・いきなり・・・「森林」を認識するのは無理であることが多いので・・・森にとらわれず木を見ること・・・木にとらわれず森を見ることを交互に繰り返すことが有効となります。

そしておぼろげでも全体像をつかみ・・・ゆっくりと個々の問題を探っていく・・・これが「様子見」の基本です。

啓太は・・・素人ではありますが・・・ただものではありません・・・何しろ・・・素人のくせに総理大臣になってしまうほどなのです。

啓太が・・・神林の組閣を受け入れたのは・・・他には手がなかったということもありますが・・・さらにいえば・・・様子見をしていたといえるでしょう。神林は自分の意のままに行動しているようで・・・実は啓太にじっくりと観察されていたのです。こういう場合を「お手並み拝見」と言うのです。

森(内閣)の中の木々(大臣たち)は・・・キャスティング的には・・・スター満載ではありません・・・厚労大臣・長山明美と金融担当大臣・三島恵を除くとすべて男性・・・すべて高齢の脇役人事です・・・これは後に紹介する事務担当秘書官の豪華な顔ぶれからすると・・・地味です。大臣たちの中で唯一の「顔役」は内閣官房長官・神林・・・つまり・・・この森は通過点であることがわかるのです。それは森総理が通過点であったことよりも明らかです。

つまり・・・当面・・・総理のドラマは閣外で起きていく・・・という見通しができるのです。

時には・・・木を見れば森が分るのです。

さて・・・ここでストーリーに戻りましょう。実は・・・総理大臣の秘書官は五人が基本です。

理香は政務秘書官で・・・言わば総理の身内です。総理のスケジュール管理の統括者で俗に首席秘書官と呼ばれます。これに対し・・・残りの四人は事務担当秘書官になっています。省庁からエリート官僚が出向してきます。省庁も決まっていて・・・外務省、財務省、経済産業省、警察庁から各一名です。

彼らはその他の省庁も関係に応じて分担して・・・省庁と総理大臣との事務連絡・調整を行うわけです。つまり・・・総理大臣直属の事務官僚チームになるのですが・・・考えようによっては・・・官僚側から・・・総理大臣に送られた目付け・・・つまりスパイであるということになります。

官僚機構は権力機構です。ものすごい金額のお金を集めて・・・ものすごい金額の予算配分を行うわけですから・・・ものすごい権力が発生します。そうなると必ず金に目がくらむ人間が出てくるので・・・そうならないように・・・国民の代表である政治家が統治するわけですが・・・そんなに簡単にコントロールされてたまるかよ・・・というのが官僚システムというものなのです。財務省の百坂哲也(西村雅彦)、経産省の郡司敏夫(平泉成)、外務省の西誠二(矢島健一)、警察庁の秋山太郎勘助(鈴木浩介)・・・この顔ぶれ・・・ヒトクセもフタクセもあります。もう・・・いろいろな悪いこと・・・性格が悪かったり、小指を噛んだり、性格が陰険だったり、キノコと呼ばれたりを含む・・・を仕掛けてくる気満々です・・・楽しみですね。

ともかく・・・こうして啓太内閣の人事は終了しました。

ちなみに「日本は法治国家である」という言葉はよく耳にします。これは日本の国家機関がすべて法についての機関であることが端的に示しています。

立法機関である「国会」は法を作るシステムですし、司法機関である「裁判所」は実際の法が適正かどうかを審査する機関です。そして・・・国家を運営する「政府」機関は法に基づいてすべてを実行していきます。

「自由」と「平等」は対立する概念ですが・・・なるべく自由であるように・・・なるべく平等であるように・・・バランスをとっているのが「法」というものなのです。

そして・・・当然のこととして時には「法」は国民に不自由や・・・不平等を感じさせるものとなります。

そうした「法」の支配を前提としながら・・・絶えず変化する世界に国家として適応する・・・その司令塔が・・・内閣総理大臣です。

これは・・・凄い激務です。なにしろ・・・一億人以上の人々の命を預かっているのです。普通の神経ではやっていられません。

また・・・内閣総理大臣は交替しても・・・政治的空白を作るわけにはいきません。啓太が総理大臣になって・・・日本という国家が誕生したわけではなく・・・日本はすでにそこにあるのです。そして・・・数え切れない問題が発生し・・・それに対処する策略が絶えず作動しています。その中には・・・すでに解決間近の問題もあれば・・・考慮し始めた問題もあり・・・緊急性のあるものから・・・長期的展望を必要とするものまでさまざまです。

小学校で言えば・・・「最近、児童の遅刻が多い」「近所で不審者が目撃された」「父兄の一部が給食費を滞納」「ウサギが淋しくて死んだ」「図書館の本がブックオフに大量流出」「となりの中学でケータイ保持生徒と不保持生徒が乱闘」「教頭先生が一年生の男の子のお尻を触った」「保健室で麻薬が売買されている」「持ち物検査でトカレフが押収された」「学校裏サイトで前の校長先生の恥ずかしい写真が公開されている」・・・など・・・いろいろな問題があるということです。もし・・・啓太が新任の校長先生なら頭をかかえてもおかしくありません。

しかし・・・総理大臣ともなると・・・もはや・・・次元のことなる質と量の問題が山積みです。まさしく・・・大森林を前にしていると言っていいでしょう。

もちろん・・・聖徳太子のように・・・10人の言葉を一度に聞き・・・対処する能力があっても独裁するのはもはや無理なのです。

そこで・・・神林たちが言うところの・・・「どんな無能な人間でも総理大臣が務まる」・・・システムが作られているのが行政府だという見識もあるわけです。

それは・・・試験制度による選抜で集められた頭脳優秀な官僚たちと・・・選挙制度で選出された手腕抜群の政治家たち・・・いわゆる政・官により構成されています。

そうなると・・・「総理大臣」は・・・行政システムの命ずるままに「役割」を演ずることも可能なのです。

しかし・・・啓太はそうはしないのです。なぜなら・・・彼は・・・「約束を守る男」なのです。

啓太は・・・「素人としてできることをする」と約束したので・・・「玄人の操り人形になる」つもりはこれっぽっちもありません。

そして・・・啓太は・・・「玄人たちの指導に従うフリをしながら・・・てがかりを求めている」のです。それは・・・「素人の目線にひっかかる・・・なにか・・・おかしなこと」です。

啓太はただものではありませんから・・・たちまち・・・その存在を発見します。

「八ツ島湾ではクラゲの大量発生で漁民が大損害・・・原因は国土交通省の開発したダムにあるとして・・・裁判となり一審で敗訴・・・国はこれを不服として・・・控訴するので総理大臣に承認してもらいたい」というものです。

これを簡単に言うと・・・「国土交通省が無計画に作ったダムのために環境が激変・・・漁師さんの生活がピンチになって文句をいってきたので・・・生意気だから黙らせる」ということです。

もちろん・・・「ダムを作ったからクラゲが発生したとは限らない」「魚がとれなればケーキを食べればいい」「文句をいってくる人にいちいちつきあっていたらキリがない」「今、家計が苦しいのでない袖はふれない」など・・・行政システムにも言い分はあります。

しかし・・・「素人目線の総理大臣」には・・・「いいきっかけ」だったのです。

さて・・・組織の長は・・・組織のすべての決定に責を負いますが・・・すべての決定を独断で行うのは無理があります。巨大組織になればなるほど個人のできることは限られているのです。

そのため・・・組織の長の基本戦略は・・・「範を示す」というのが古典です。一つの事例をとりあげ・・・対処の仕方を実行してみるということです。

たとえば・・・毒ギョーザが発見されても・・・すべてのギョーザを事前に検査するのは無理ということになればサンプリングを行うわけです。確率計算に基づいて・・・ある程度の安全を確保できる抜き取り調査を行うということです。「絶対安全」は不可能でも「より安心」は可能ということになります。

玄人たちの決断に疑問を投げかける・・・啓太の総理大臣としての最初の一歩が踏み出されたのです。

玄人たちを全面的に否定するのではなく・・・一石を投じてみる。啓太が用心深く「様子見」をしていることが明らかになるのです。その用心深さが・・・はっきり見られるのが・・・自宅への帰宅です。「敵地」では「監視」されている恐れがあることを感じ「自分のテリトリーで安全を確保する」・・・啓太の帰宅はそういう意味があります。

そして・・・自宅には少なくとも・・・信頼できる腹心・・・自称・甥っ子の韮沢(阿部寛)と自称・姪っ子のひかる(加藤ローサ)がいるのです。何より・・・彼らは啓太のやろうとしていることに理解を示し・・・手助けをしてくれるのです。

表面上はとぼけていますが・・・理香に対しても・・・啓太が心を許していないのが・・・分りますね・・・・啓太は素人の代表・・・理香はまだ玄人の一派なのです。

韮沢と理香が論争するのは・・・韮沢が啓太の心情を代弁しているからということになります。さすがは最後の弁護士です。

「お前はどっちの味方なんだ・・・」韮沢の指摘は容赦がないのです。もちろん・・・理香は理香の常識の範囲で・・・啓太の味方をしているつもりですが・・・そういう玄人の常識が及ばない相手というものを認識し始めます。もちろん・・・これまでも度々・・・理香はそういう考え直しをしてきているのですが・・・一度身に付いた常識というものは洗っても洗っても再生してくるものなのです。これからも理香は「覚醒」と「まどろみ」を繰り返すことになるでしょう。

さて・・・「不利な戦い」を強いられたものの定番の戦略に「漁夫の利」というものがあります。実力差のあるものに戦いを挑むものの常套手段であります。

これはハードボイルド小説ではよくある手口で・・・黒沢明監督の映画「用心棒」がその好例です。二つの巨大なヤクザ組織の支配する町にやってきた流れ者のヒーローが両方の組織にちょっかいを出し・・・やがて・・・両方の組織を抗争させて・・・壊滅的な打撃を与えるというセオリーです。

漁夫の利は中国戦国時代の縦横家の策略書「戦国策」に記された戦略で「鴫と蛤が争っているのを見て両方を捕らえた漁師の伝承」に基づき・・・二つの勢力が争う隙につけこんで利益を横取りするというものなのです。

まさに・・・巨大な官僚機構と・・・強力な政治家グループの前に徒手空拳で立ち向かう啓太にとって無視できない考え方です。

そして・・・啓太が・・・実行したのは・・・「この問題について・・・関係者に説明を求める」ことでした。官僚たちは通り一遍の説明で啓太が納得しないと見ると・・・「膨大な資料」を提示し・・・問題を把握したいなら・・・どうぞご自由にという態度をとります。

これは「無理を通せば道理が引っ込む」という戦法です。

それに対して啓太は「プライベート・タイム・返上」という無理で答えます。

「膨大な資料の解読」に私的にチャレンジしたのです。同時に・・・現地での情報を収集するため・・・臨時で内閣総理大臣特別補佐官に韮沢を任命します。これは・・・首席秘書官や事務秘書官とは別に総理が腹心を持つことができる正式なシステムです。もちろん・・・このあたりの智恵は韮沢本人が啓太に指南していることはガチです。

「こんな・・・有能な補佐官を・・・任命できるのは・・・誰のおかげだ・・・」

と韮沢が念を押したのもガチだと思われます。

さて・・・この「啓太の反逆」に違和感を感じたのは官僚機構だけではありません・・・啓太を影でコントロールしているつもりの政治家グループも・・・人形の自由行動に不快感を示します。国交省の仁村大臣は・・・「総理が独断で動いている」と国交省の官僚から苦情を申し立てられ・・・親分の神林にその旨を伝えます。「総理は傀儡ではなかったのですか・・・」

ここで・・・神林が選択するのもまた「漁夫の利」戦法なのです。つまり・・・直接・・・総理大臣にクレームをつけるのではなく・・・第三者を巻き込んでいくわけです。

ここで・・・神林が選んだのは・・・政友党幹事長で・・・問題が発生した時の国交大臣だった小野田です。党の長老の一人で・・・ボスの一人です。

「国家のために・・・総理大臣を説得してください」と頭を下げる神林・・・これに対し・・・小野田は「まったく・・・面倒な後始末を押し付けて・・・しかし・・・国家のためとあらば仕方ない」と承諾します。もちろん・・・神林は見えないように舌を出しているわけです。

長老と・・・新米総理を戦わせて・・・漁夫の利を得ようとしているからです。

しかし・・・総理の不屈の闘志はそれを上回りました。なにしろ・・・啓太は「初心貫徹」というもっとも強い手を持っているのです。

「国家の財政の危機を乗り切るためには犠牲を伴うのだ」と説得する小野田に対し・・・「目の前で苦しんでいる人を見捨てて・・・国家に何の意味があるのでしょう」と切り替えします。そして・・・啓太のしていることは・・・政治的決断を下すための情報収集の努力をしているだけなのです。

小野田は・・・たちまち・・・情に溺れます・・・資料の山と格闘する啓太の中に若かりし頃の自分を見てしまったのです。そして・・・握りつぶしていた情報を啓太に伝えるのです。この問題のキーとなる名前を即答する小野田・・・彼が・・・この問題に対して深く葛藤していたことがこの発言で分るのです。

そして・・・啓太の勝利を確信した・・・理香は何度目かの覚醒を果たします。

「親分の言う通りにしなさいよっ」とかっての上司に下克上です。

この理香の態度に・・・ドアの内側で啓太の示した喜びは・・・かなり深い意味があるわけです。素人が玄人に一矢報いた・・・わけですから。

キーマン・東大教授の久野博士(森本レオ)が登場し・・・その学術的な裏づけから・・・確信を持った・・・啓太。この裁判を上告すれば・・・国は負ける・・・それならば・・・ここで負けを認めた方が・・・短期的にも・・・長期的にも・・・政府にとって利があるという結論です。

これが刑事事件なら・・・おそらく・・・最初の判決を出した・・・地裁にはどんな問題にも真剣に取り組む国家を相手に対して一歩もひかない腕のいい検事がいたのでしょう。

もちろん・・・表面上は・・・啓太は「国のミスによって国民が苦しむことはあってはならないことです」とマスメディアに表明するのです。もちろん・・・支持率はさらに急上昇。87.2%の上って・・・どこまで・・・。さらには・・・景色のいいところにいって・・・おいしい焼き魚を堪能するのです。さりげない間接キスも前総理がすることならセクハラですが朝倉総理がすればサービスです。

こういう・・・啓太の行動に・・・周囲の人物たちはどんどん感化されるに決まってます。韮沢とキスするのに背伸びしなくてもいい長身を誇るSP檀原(大倉孝二)も・・・もうすっかり啓太にお熱なのです。

「総理・・・あなたのためなら・・・身を挺して死ねる・・・おつかれなさい」

(おつかれなさい・・・お疲れ様ですとおやすみなさいやお帰りなさいがまじった言葉・・・受験にはおそらく出ない)

そして・・・総理はシートベルトを法令通りにしめて爆睡・・・「朝倉ぁぁぁぁぁぁぁ・・・朝倉くん・・・寝てなかったんだ・・・」で理香に肩枕です。膝枕でないところが・・・青島刑事と朝倉総理の格の違いというものです。

こうして・・・朝倉総理は最初の小さな勝利を収めたのです。

この氷山の一角に対する軽い一撃に・・・全体がどう反応するか・・・啓太の戦いはまだ始まったばかり・・・でございます。

もちろん・・・それだけでも黒幕・神林の面目は丸つぶれです・・・しかし・・・それによって・・・まったく実害は受けない神林・・・まだまだ・・・その魂胆は謎につつまれています。

関連するキッドのブログ『第三話のレビュー

Hcinhawaii0380 ごっこガーデン・首相応接室セット。お気楽すだちです。ポン酢サイコーっ・・・じゃ・じゃ・じゃっ・・・後・・・秘書官たちは踊るエヴァもどきでだんだんだん・・・レオ・・・やはり二人きりにはなりたくないタイプ・・・一発でアタリを引くのは・・・うらやましいけど・・・はまれないのねmari「うーん・・・空回りしないのでインパクト弱いのかしら・・・でもじ~んとしたけどくうまあ・・・謝ってばかりだと・・・税金・・・足りなくなる・・・どうするの?朝倉総理を断固支持しますよっ。それにしても・・・すだち・・・こんなにいっぱい・・・メンチカツを酢橘で食べてみますか・・・まこダンダッダッダダンデス。スダチはたたき売ります・・・それにしてもまこたちをスタンバらせておいて・・・アンナちゃん待ちデスかーっ・・・ごっこ徹夜でおねぼうさんデスかーっ」

Hcinhawaii0381 ごっこガーデン・朝倉邸セット。シャブリまたまた八ツ島湾問題のホワイトボードに悪戯書きがーっ・・・習性ですかっ・・・そして・・・例によって・・・答えは・・・C・・・なのです・・・脇役地獄・・・だけどそこがイイikasama4今回は・・・秘書官をイラスト化・・・はるかロイドついに完成です・・・ダーロイドの新作・・・髪型付ですか・・・なるほど・・・アンナ様のクラスメートから・・・クレームが・・・じいや・・・加工がすぎましたな・・・みのむしううん・・・小野田・・・早くも寝返り・・・でも生方は最後の最後は神林に寝返るるるる~。ドロドロ希望るるる~akiおでんアツアツ・・・阿部ちゃん・・・顔超近接・・・阿部ちゃん・・・見所です・・・ミマムえっとー・・・眠いのね・・・睡魔なのね・・・春眠暁を覚えず・・・北海道の春は遅い・・・ウソですエリうーん・・・山P先輩が総理大臣だったら・・・焼き魚大量発注でスー、肩枕で肩こり確実でスー、ニンニク注射打ちまくりでスー、はうぅん、こういう夢のようなドラマがあってもいいと思うのでスー

Hcinhawaii0382 ごっこガーデン・総理公用車ドライブコース。あんぱんちあんぱんちを捜せっ・・・て・・・これ・・・まさかマスコット・・・いや・・・ひょっとしてあんぱんち特製ティッシュ・ボックス扱いって・・・青島く~ん・・・いやぁぁぁぁぁぁぁアンナああ・・・ダーリンの総理は素敵・・・でも一つの仕事にこだわりすぎて・・・時間配分が心配・・・秘書の気持ちでスケジュールが心配・・・みんなが上手く行きすぎとか言うのが心配・・・でね・・・ぴょんぴょんぴょ~んでぴょん。じいや~次・・・海辺でお魚残酷焼きアンコール~そんでリピでね、リピで感想変わるの。そんでまたリピるの・・・そしたら月曜になるのびょん・・・それがアンナの一週間ぴょんーっ

水曜日に見る予定のテレビ『週刊真木よう子』(テレビ東京)『警視庁捜査一課9係』(テレビ朝日)『ホカベン』(日本テレビ)

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2008年6月 2日 (月)

心のままに生きよ・・・やがて尽きる命ならばこそ。(宮﨑あおい)

阿部ちゃんが・・・阿部ちゃんが死んじゃう・・・全国の一部愛好家の願いも虚しく・・・死亡フラグ立ちまくりの老中・阿部正弘(草刈正雄)は史実通りに逝去したのだった。

老中生活14年・・・老中首座として10年・・・である。ちなみに・・・阿部が老中となったのは1943年・・・アヘン戦争で清国が英国に敗れ・・・植民地化が本格化した翌年である。当時の超大国である清帝国が・・・はるかな遠国に敗れ・・・香港を割譲する・・・。

日本の心あるものは震撼したのである。

二の舞になってはならぬ・・・と冷や汗をかいたのである。

しかし・・・心無いものは・・・結局・・・権力闘争に明け暮れたのだった。

ゆっくりと・・・幕末の騒乱は幕を開き始めていた。老中・阿部の死は・・・まさに風雲急を告げ・・・試合開始のゴングとなったのだった。

で、『篤姫・第22回』(NHK総合080601PM8~)原作・宮尾登美子、脚本・田渕久美子、演出・堀切園健太郎を見た。例によってシナリオに沿ったレビューはikasama4様を推奨します。今回は幕末老中在籍期間早見表付。1841年から1860年までの幕府老中が一目で分るすぐれものです。さらに・・・権力闘争の相関図特集。将軍継承問題における一ツ橋派と紀州派・・・外交問題における尊皇攘夷派と開国派が入り乱れる人間模様の理解にはうってつけでございます。親藩・譜代・外様が入り乱れ・・・老中と大奥がせめぎあう・・・複雑な人間関係・・・ここに倒幕派と佐幕派が発生すると・・・もう何が何やらになっていく・・・幕末の混迷を復習したい方はぜひ・・・ご一読を。

Atuhime1857b で、今回は当然のことながら・・・幕末の隠れた英雄とも言うべき・・・阿部侍従正弘の最後を妄想してまいります。安政四年の夏・・・江戸・辰の口・阿部屋敷。城から戻った老中・阿部は・・・奥の間に篭っていた。冬に引いた風邪の気が春になっても抜けず・・・体がたえず熱っぽい。気がつけば・・・梅雨もあける気配である。・・・何か・・・悪い病にかかったかもしれぬな・・・と阿部は思う。まだ・・・四十前だというのに・・・疲れが抜けぬ・・・しかし・・・もう何年も・・・体を休めておらぬからな・・・疲れが溜まりに溜まっておるのかもしれぬ・・・。

異国の脅威とともに・・・始まった・・・阿部の老中生活であった。そして・・・その脅威は減ずるどころか・・・ますます増幅してきたのだった・・・ロシアが・・・イギリスが・・・そしてアメリカが・・・虎視眈々と・・・日本を狙っているのである。それに加えて・・・将軍の継承問題があった。家慶から家定も難儀だったが・・・その家定の後継者についてはさらに困難があるのである。・・・疲れた・・・と阿部は思わず口に出しそうになった。・・・その時・・・風が動いた。書見のための灯明が揺らぐ。

部屋の暗がりに・・・忍びのものが控えている。

「・・・麟太郎か・・・」

忍びのものは旗本勝家の養子である。文武において才能を見せ・・・西洋兵学を研究していたために・・・阿部が目を留めたのだった。科学忍者・佐久間象山との親交があり・・・阿部が使うにはやや危険な部類に属するものだったが・・・そういうものをあえて使うところが・・・阿部の懐の広さなのだ。

「神戸より・・・戻りましてございます・・・」

阿部は素早く勝麟太郎の来意を見抜く。

「清国の情勢じゃな・・・」

「御意・・・草よりの報せを吟味しましたので・・・お耳にいれようと・・・」

「東海道を駆けたか・・・で・・・どうなのじゃ」

「この冬に始まりました・・・英国と仏国の・・・清国への高圧的な態度はすでに・・・戦へと発展しております・・・」

「やはりな・・・華北や・・・広西での賊徒の動き・・・裏には欧米の手引きありしと思うていたが・・・」

「英国は広州を艦隊により砲撃・・・仏国もナポレオンⅢ世がこれに同調せし模様・・・。英仏両艦隊は・・・沿岸部を中心に・・・各地で威嚇の砲撃を加えております。おそらく・・・上海、天津と歩を進め・・・北京を陥落せしめる意図ありかと・・・。早ければ・・・来年にも北京は侵略を許すことになろうかと・・・」

阿部は脳裏に・・・清で荒れ狂う欧米列強の・・・近代兵器の・・・猛威を思い浮かべる。

「アヘン戦争の再来じゃな・・・つまり・・・欧米列強の欲望に限りはないということか」

「弱みを見せれば・・・どこまでもつけこんでくる・・・輩と存じまする」

阿部はふっと顔を歪めた。

「ふふふ・・・そういうことは洋の東西を問わぬがな・・・。麟太郎・・・科学忍法の時代が迫っておる・・・異国とつきあいつつ・・・異国から盗まねばならぬ・・・神戸のこと・・・頼んだぞ・・・」

「御意にござりまする・・・しかし・・・まだまだ時がかかりまする」

「ふふふ・・・その時間は稼いでみせる・・・鬼のような異人たち・・・愚かな大名たち・・・もの知らぬ公家たち・・・なかなかに・・・手ごわいがのう・・・なに・・・これまでも・・・なんとかやってきたけん・・・やるしかないんじゃ・・・」

「阿部様・・・お顔の色が優れぬようですが・・・医師を・・・」

「ふふふ・・・医師など・・・危なくて・・・呼べんもんね・・・自分の体のことはわかっとるもんね・・・ぐふ・・・」

「阿部様・・・む・・・春花の術か・・・」

阿部を介抱しつつ・・・勝は忍び笛を鳴らした・・・。

しかし・・・すでに・・・屋敷内では・・・忍びと忍びの暗闘が始まっていた。

阿部家には影の流れとして・・・安倍晴明の陰陽師系忍びが付属している。京都の土御門とは反目する・・・裏安倍家なのである。それは阿部が科学忍法を受け入れる土壌なのだった。そして・・・その武装は短筒であった。

忍び筒(消音器)を備えた・・・短筒を構え裏陰陽師たちは襲撃者に対して・・・発砲を繰り返す。しかし・・・襲撃者たちの体術はその予想をはるかに越えた速力にあった。

「・・・弾丸より・・・速いのか?」

裏陰陽師たちは来襲者が春花の術によって・・・感覚を鈍化させる麻薬を周囲に散布していることに気がつく。

「ちっ・・・術に落ちたか・・・」

しかし・・・裏陰陽師たちも薬物は得意分野である・・・それぞれが秘薬によって対処する。ついに銃弾が・・・敵をとらえた・・・しかし・・・。

「む・・・赤い鉄甲か・・・彦根の赤忍者・・・」

鎧を着込んだ赤忍者と裏陰陽師たちは肉弾戦に突入した・・・その乱戦に勝麟太郎が参戦する・・・勝は直心影流の奥義で連弾短筒射撃をする。鎧の隙間の急所を射抜かれ次々に倒れ伏す・・・赤忍者たち・・・。

勝は思わずつぶやく・・・「バカ野郎・・・お国の一大事に・・・てえげえにしやがれえ」

その時・・・黒い風が阿部の部屋に突入する。黒猫・・・もちろん忍び猫である。その口から無数の針が噴出される・・・刹那・・・阿部の体の前に新たな黒い影が出現する。影は阿部を針の嵐から守りつつ・・・黒猫を襲撃する・・・獣たちの交錯・・・黒猫の屍骸を咥え・・・立ち上がったとき・・・すでに全身ハリネズミとなった忍びの犬・・・獅子丸は針の毒が回り・・・絶命していた・・・。

「・・・篤姫様の・・・忍犬か・・・おかげで・・・しばらくは・・・寿命がのびたようじゃ・・・ほんのしばらくじゃがの・・・」

阿部は解毒剤を飲みつつ・・・何割かは刺さった毒針を静かに抜き始めた。体にはゆっくりと毒の回る気配がある。

「ふふふ・・・愚かよ・・・愚かなことよ・・・」

阿部は誰にともなく囁いた。

関連するキッドのブログ『第21回のレビュー

火曜日に見る予定のテレビ『絶対彼氏』(フジテレビ)『おせん』(日本テレビ)

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2008年6月 1日 (日)

はっきり言いましょう・・・伝説の番長・・・弱すぎ・・・。(仲間由紀恵)

緒方大和(高木雄也)「・・・伝説の番長・・・なぜ・・・オレのケータイ番号を・・・」

風間廉(三浦春馬)「スパイが・・・いるな・・・」

緒方「・・・先輩だしな・・・誰かつながりがあるかも・・・」

風間「・・・いや・・・牛島豊作(佐藤二郎)先生が怪しいと思う・・・名前からして山おんな壁おんなのキャラ引きずってるし」

緒方「・・・それに何の意味が・・・?」

風間「とにかく・・・オチてないしな。・・・牛島先生をちょっとダメな教師にしておいて・・・あくまで・・・悪ではなくてちょいダメね。番長に情報流したことをくやんでいる・・・みたいな・・・で・・・クライマックスの後のエピローグではヤンクミのうっかりで・・・ケーキの餌食になるのは牛島・・・みたいなら落ちる」

緒方「・・・まあ・・・最後はパイ投げ合戦でドタバタがいいと思うけど・・・」

風間「・・・高視聴率にあぐらをかいて・・・オチもつけないドラマなんだぜ・・・そんな収録後の後片付けが大変なシーン撮るはずないじゃん」

緒方「・・・それもそうかーっ」

風間「それより・・・伝説の番長・郷田(松田悟志)は仮面ライダーナイトでヴァンパイアホストなのに・・・弱すぎないか・・・」

ヤンクミ「こらーっ・・・お前ら・・・何をコソコソ話してるーっ・・・先生にも教えろーっ」

風間「・・・郷田(29)ってヤンクミ(28)より年上なんだなーって・・・」

ヤンクミ「実年齢の話禁止・・・郷田は23才くらいだから・・・アタシより年下なんだよーっ」

で、『ごくせん・第7回』(日本テレビ080531PM9~)原作・森本梢子、脚本・松田裕子、演出・佐藤東弥を見た。毎回、毎回・・・現れては消える街のチンピラたち・・・。ついに・・・赤銅学園の伝説の番長登場である。しかも・・・卒業生らしい。

番というのは・・・順番の番である。番人の番で・・・牢屋番の番だ。つまり・・・番人とは見張る役人・・・。番長とは侍従長の別名なのである。

では・・・番長は・・・何を見張り・・・何を守るのか・・・という問題が起きる。

もちろん・・・建前は・・・「法と秩序」を守るのである。そして本音は・・・「無法者を暴力をもって制する」のである。つまり・・・番長とは私設警察の長であり・・・早い話が暴力団組長なのである。

当然・・・警察とは犬猿の仲です。・・・競合組織ですから。国が税金をとっているのに・・・別にみかじめ料を摂るなんて・・・不届きと・・・お上は考えます。

しかし・・・人間はどこでもいい子ではいられないので・・・ちょっと悪いこともしてみたい。まあ・・・男の場合だと・・・女遊びとか・・・ギャンブルとか・・・ですね。しかし・・・そういう危険な領域でも・・・それなりに安全でいたい・・・そのために・・・悪いことをしているときに・・・お守りをしてくれる人がいると都合がいいのです。

まあ・・・矛盾しているようですが・・・そもそも・・・善人でもあり悪人でもある人間が矛盾しているのでそれでいいのです。

需要があるから供給がある・・・それがビジネスですから。

「若い男の子にチヤホヤされてみたい」有閑マダムがいて「イケメン・カフェ」が成立するということです。もちろん「ごくせん」というドラマも成立します。

この国では・・・ほとんどの子供が学校に通うという習慣が定着しています。当然・・・学校に番長がいることも暗黙の了解です。番長ともなると・・・人の上に立つわけですから・・・バカではつとまらないし・・・軟弱でもつとまらない・・・そして人気も必要です。

その職務は激務でございます。しかも・・・ある程度・・・勉学は犠牲にしなければなりません。当然・・・落ちこぼれる可能性もあるのです。まさに・・・自己犠牲の心がなければ勤まらないポシションです。

だから・・・やがて・・・番長の力は衰え・・・校内問題への抑制力も弱まります。いじめで自殺が発生するのは・・・こういう場合です。番長が深刻ないじめを見て見ぬフリをするようになると・・・なにしろ・・・番長がいじめられる可能性があるので・・・素人衆が暴走して悲劇が起こったりするのです。

何より・・・それだけ・・・学校のために尽くしたのに・・・卒業すると・・・ただの人になってしまう場合があります。これはキツイです。そうなると・・・もう・・・チーマーになるとか・・・暴走族になるとか・・・暴力団の構成員になるとか・・・芸能人になるとか・・・しかありません。

今は・・・どうか・・・知りませんが・・・昔は番長あがりのスターはたくさんいました。なにしろ・・・芸能界は本来・・・女衒・人買い・興行の世界。昔の親は悪いことする子には「サーカスに売るぞ」と脅しつけたものです。番長たちにとって・・・適材適所の世界なのです。

よく・・・芸能人がヤバイ薬をやっていた・・・とか・・・集団で暴行した・・・とか・・・黒い組織とつながりがあるとか・・・売春だとかギャンブルだとかが・・・噂やニュースになるのですが・・・これは・・・構造的に当然のことでございます。

まあ・・・それが良いとか悪いとか・・・言っても仕方ないのです。世の中にはそういう風にしか生きられない奴らがいて・・・それが時には人を楽しませたり・・・喜ばせたり・・・面白がらせたりする・・・それが現実というものです。

それが「ごくせん」の人気の秘密です。

なにしろ・・・学校に部外者が侵入したり・・・破壊工作をしたり・・・生徒に暴行したりしても国家権力が介入しないのです。もちろん・・・クラスター爆弾を禁止して平和に貢献したつもりになったり・・・竹島を武力占領されても泣き寝入り・・・他国に国民を拉致されても知らん顔の・・・ことなかれ主義者の国ですから・・・これが常識というものでしょう。

ちなみに・・・我が国にとって・・・安全保障上の重要な国は・・・ほぼ五ヶ国に絞られるでしょう。米国、ロシアと中国、そして韓国と北朝鮮です。日本を加えて六ヶ国協議をするほどです。そしてクラスター爆弾禁止の協議には・・・日本以外の五ヶ国は参加すらしていないのです。つまり・・・この辺りでは日本だけが「特定のクラスター爆弾を使わない」というお約束をしたということです。

そんなことに・・・一体何の意味が・・・?

もちろん・・・遠いヨーロッパの文化的で先進的な国々・・・英独仏・・・とのおつきあいも大切ですし・・・「不発弾で・・・罪もない子供たちが傷ついている」ことに心を痛める人々を慰めることも必要でしょう。

でも・・・近所が全員・・・拳銃で武装しているのに・・・「ほら・・・自分のところは素手でーす」と言って・・・大丈夫なのでしょうか・・・。

「大丈夫・・・日本に上陸して攻めてくる悪い国なんか・・・ありません」と福田の親分は言うわけです。

もちろん・・・米国はすでに我が国に進駐しているので・・・その危険はないでしょう。しかし、竹島を武力制圧してそのまんまの韓国・・・北方領土に侵略して返却してくれないロシア・・・拉致加害者の北朝鮮・・・チベットを武力制圧し日本に助けられるなら死んだ方がマシだという中国・・・こういう国が悪いことしない・・・と心から信じられる根拠はなんなんだ。

もの凄く・・・理解不能だ・・・もしかして・・・そういうことをして気味が悪いと思わせてうかつに手出しできなくさせる作戦か・・・まあ・・・そういう手はあるか・・・ねえよっ。

しかし・・・大丈夫です。日本にはヤンクミがいるんだもん。もしも・・・悪い国の人たちが・・・来て・・・悪いことしても・・・とにかく・・・安全保障は保たれているのです。

もちろん・・・赤銅学園の生徒である・・・間だけですけどね。なんだって地域限定・期限限定でございますからーっ。

関連するキッドのブログ『先週の土曜日のレビュー

月曜日に見る予定のテレビ『CHANGE』(フジテレビ)

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