« 校長は学校のキャプテンだ(佐藤隆太)VS今のママはピカピカに光って(仲間由紀恵) | トップページ | もしも土星の輪がドーナツだったら・・・(木村拓哉)ダイエットによろしくないっ。(深津絵里) »

2008年6月 9日 (月)

五目ならべは先手必勝なのです。(宮﨑あおい)

 メンテナンス情報

 2008年6月10日(火)9:00~15:00

 トラックバック/コメントの受けつけができません。

ご迷惑をおかけします。 

神田川は井の頭公園の井の頭池に源を発し・・・江戸城周辺を流れ・・・両国橋付近で隅田川に合流する。この川は徳川家康によって半人工的に作られた川である。江戸城の東には伊勢神宮の御田があり・・・これが神田の名残であるという。

神田明神といえば・・・将門の首塚であり・・・江戸城の鬼門除けなのである。

江戸時代・・・神田川の北に張り出した部分を外神田と言ったが・・・現在はほぼ秋葉原である。

秋葉原は・・・明治維新後に・・・生れた地名である。

その名は秋葉神社に由来するが・・・秋葉山は静岡県にある火防の神だ。秋葉山から・・・火事が出たのである。

で、『篤姫・第23回』(NHK総合080608PM8~)原作・宮尾登美子、脚本・田渕久美子、演出・岡田健を見た。例によってシナリオに沿ったレビューはikasama4様を推奨します。今回は家定後継者大特集・・・一ツ橋様、紀州様新作描き下ろし二代イラスト付でございます。そして・・・他に候補はいなかったのか・・・徳川家系図を検証する図説。徳川だらけの跡取り選び「なんじゃこりゃ」大図解です。もう・・・頭の中が「家」とか「斉」とか「慶」とかで漢字だらけになるので注意しましょう。

Atuhime1857c で、今回は・・・もはや・・・残り一年を切ったとは思えない・・・穏やかな家定と篤姫のつかの間の新婚生活に影を落とす・・・将軍後継者レースたけなわの安政四年・・・秋である。忍び犬・獅子丸の決死の活躍も虚しく・・・老中・阿部正弘は毒殺されてしまい・・・改革派は窮地に追いやられ始めるのだった。そして・・・保守本流の波は高まり・・・高まりすぎていくのである。保守派現実路線の首魁・井伊直弼は・・・赤忍者によって・・・改革派虚構路線の人々に圧力を加えていく。

保守のシンボルは家定の祖父・・・徳川家斉の孫・・・紀州藩主・徳川慶福11才である。

一方・・・家定の母方の従弟・・・徳川慶喜20才もまた・・・父・水戸斉昭の執念によって・・・将軍後継者レースから下りられないのだった。

神田佐久間町・・・材木問屋・佐久間屋の材木置き場がその名残・・・安政の大地震の後・・・材木が底をつき・・・空き地が点々と見られる。十三夜である。月明かりの下で野良犬が遠吠えをしている。

そこに現れる影法師が一つ。黒装束にネズミの面・・・鼠小僧次郎太夫(実は家定)である。すっと・・・装束に手をかけるとたちまちいなせな遊び人に変化する。ふと・・・背後の気配に気がついた鼠小僧は唇をゆがめる。

「なんだ・・・お前もついてまいったか・・・」

若侍の衣装を着込んだ・・・色男が一人。しかし・・・どこか・・・たおやかだ。幕府・同心・勝之進(実は篤姫)である。

「お子もできないのに・・・夜遊び三昧・・・大概になさいませよ」

「ふふふ・・・まったく女房気取りじゃな」

「正真正銘女房です。正室です。御台所です」

「・・・じゃな」

「今宵はどちらへ・・・吉原なんてダメですよ・・・」

「ふっ・・・女遊びなど・・・それなら・・・そちと枕ならべをしている方がまだ面白い」

「では・・・お城にお戻りください。たっぷりとぱふぱふしてさしあげます」

「今日は野暮用があるのじゃ・・・」

「なんです?」

「・・・ま・・・博打じゃな・・・」

「もう・・・公方様・・・それなら・・・奥でなさればいいいのに・・・滝山も幾島も嫌いな方ではありませんよ・・・」

「今夜は・・・立会人じゃ・・・大勝負のな・・・」

「どんな勝負ですか?」

「ズバリ・・・将軍職跡目勝負じゃ・・・」

「公方様は・・・勝負事がお嫌いなのでは・・・」

「博打は別じゃ・・・血を見ぬからな・・・ま・・・時々は血の雨も降ったりするがな・・・」

二人の前に・・・商家の若旦那と言う風情の町人が現れた。お庭番の半蔵である。

提灯をかざした半蔵の案内で・・・二人は川沿いの小道を進みとある寺の門をくぐる。

名のある大寺である。その本堂の扉から灯がもれている。

そこは座主から請け負って渡世人・新門の辰が仕切る・・・賭場だった。種目はあとさきである。花札をもちい・・・三枚の合計が九なら最高というセットを二組。客はふせられたあと組、さき組のどちらかに賭ける。札の強い方に賭けたものが勝ちというシンプル極まるゲームだった。

賭場は辰の子分が胴を勤め・・・本物の遊び人たちで熱気を帯びている。

鼠小僧はその列には加わらず・・・ちょっとした肴を用意した溜まりに腰をすえる。持参の酒を飲みつつ様子見の構えである。

鼠小僧の右に・・・痩せた浪人がフラリとすわる。知的だがどこか・・・冷たい顔立ちである。ふところから草双紙を取り出す。黄表紙(大人向けの絵本)である。

「ふふふ・・・七郎殿は本の虫じゃの」

「金がかからぬといえばかからぬものでございますゆえ」

「なるほど・・・」

「それに書に向っておりますれば親父殿はご満悦ですから・・・」

「それはなんじゃ・・・」

「ふふふ・・・これは英国の戯作の翻訳ものです。女人の戯作者だそうですが・・・」

「エゲレスの紫式部かの」

「なかなかのホラ話です。バテレンの医者が・・・しかばねを縫い合わせ・・・エレキテルの秘術で・・・仏を生き返らせるという趣向です」

「なんじゃ・・・怪談じゃな・・・」

「しかし・・・生き返ったものは・・・もうこの世のものではない妖怪変化というか・・・仁王様というか・・・化け物なんです」

「ふふふ・・・ちょっと恐ろしいのう・・・」

黙って聞いていた篤姫が口を挟む。

「面白そうではありませんか。なんというお題目ですか」

「志襟女房腐乱死体伝」

「今度・・・貸してくださりませ・・・」

「ふふふ・・・汚さないでくださいませよ・・・」

痩せた浪人(実は慶喜)は神経質そうに顔をしかめた。

そこへ・・・小坊主がひとりやってきた。可愛らしい顔立ちである。

「お菊坊・・・着たか・・・大分大きくなったな」

小坊主(実は慶福)はこまっしゃくれた顔で答えた。まだ変声期前のボーイソプラノである。

「育ちざかりですから・・・」

「では・・・勝負と参ろうか・・・一本勝負じゃ・・・」

四人が座に加わると・・・胴元が変わった・・・鼠小僧である。

「ここは・・・慶喜有利の場だからのう・・・オレが札を配る・・・それがフェアープレイというものじゃ」

慶喜はうっすらと笑い・・・「年の功じゃ・・・菊坊がつければいい」

小坊主はまったく・・・臆せずに頷くと・・・「では先・・・」

先の札は・・・3・2・3と出て・・・8である。後は・・・8・9・3と開いて20・・・ブタだ。

鼠小僧が・・・小坊主の勝ちを告げようとした瞬間。それまで無表情だった慶喜の顔に朱が差した。

「八百長だっ」

慶喜・・・根が切れやすいのだった。ロウソクの炎が消えて・・・闇となる。

篤姫は家定を庇い・・・抱きかかえて天井に飛んだ。猫の鳴き声がする。突然・・・火柱がたった。轟音が鳴り響く。地雷火が仕掛けられていたらしい。たちまち・・・本堂は火の手に包まれる。

どうやら・・・慶喜は・・・家定と慶福を焼殺するつもりだったらしい。

しかし・・・篤姫と家定はすでに・・・半蔵の操る川船に移っていたし・・・少年は二人のくのいちに背負われてすでに橋を渡っている。燃え上がる炎を眺めながら慶喜は嬉々としてつぶやく。

「ちっ・・・しくじったか・・・」(つづく)

関連するキッドのブログ『第22回のレビュー

火曜日に見る予定のテレビ『絶対彼氏』(フジテレビ)『おせん』(日本テレビ)

ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。

皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。

|

« 校長は学校のキャプテンだ(佐藤隆太)VS今のママはピカピカに光って(仲間由紀恵) | トップページ | もしも土星の輪がドーナツだったら・・・(木村拓哉)ダイエットによろしくないっ。(深津絵里) »

コメント

>「では・・・お城にお戻りください。たっぷりとぱふぱふしてさしあげます」

天才の仕業(笑)。私もぱふぱふされたいです。

投稿: piyomarimo | 2008年6月 9日 (月) 19時30分

❆生活の為魂秤売り~piyomarimo様、いらっしゃいませ~毒体質蓄積中❆

ふふふ・・・古き良き時代でしたな。
萌えもほのぼのとして・・・。

謎もシンプルなのに眠れないほど難解で。

壁と壁の間をすりぬけることで
ときめいた時代。

ああ・・・ユーミンが聞こえます・・・。
あの日に帰りたい・・・が・・・。
勇者たちのトコトコと共に・・・。
時間の扉のかぎはありませんかーっ。

投稿: キッド | 2008年6月11日 (水) 10時21分

篤姫にぱふぱふする程の胸があるの・・・・


ザクッ


グフッ……ヤラ・・・レタ


復活(・∀・)!

バンビには折を見て
7月辺りにでもロイドを計画しております。

それにしても
いつの時代も権力争いはつきものですねぇ。

ここから家定と慶福の死を画策した
慶喜と篤姫がどう向き合うのか気になりますねぇ。


ちなみに「志襟女房腐乱死体伝」
ヤフオクとかにないでしょうかね。
ちょっと見てみたいです(〃▽〃)

にしても斉彬公はここでの権力争いに負けた事で
どうも月9にタイムスリップして
やっぱり政治の真っ只中に飛び込んでいくようで

外務大臣には井伊の腹心が
総理の秘書には松平慶永公も一緒に来てるようで

人の思いはサイボーグに限らず時空を超えます(笑)

投稿: ikasama4 | 2008年6月14日 (土) 12時18分

✥✥✥ピーポ✥✥✥ikasama4様、いらっしゃいませ✥✥✥ピーポ✥✥✥

ふふふ・・・ぱふぱふこそは
妄想の原点でございますからね。

もちろん・・・
「ハチワンダイバー」で
表現される正当な世界から

欲望のおもむくままに
妄想炸裂するアブノーマルなぱふぱふまで・・・
龍玉も龍謎も
はるかに超越した
男(一部女を含む)の見果てぬ夢で
ございます。

もう・・・どんだけぱふぱふなのか
ナニをぱふぱふするのか
どのようにぱふぱふするのか
もう・・・頭に血が登ったり下がったり
するのでございます。

隠し砦バンビなんかも楽しみです。

ふふふ・・・シェリー夫人は1851年没
「フランケンシュタイン」は1818年初版。
でございます。
慶喜は幕末のオタッキー忍者なので
当然読んでいると妄想いたします。

とにかく
大河出番終了→民放登場は
なんとなくもはやお馴染みの展開でございますね。

まあ・・・昔もある程度はそうだったんですけど
最近はなんとなく「見本市」なのか・・・
という感じです。

まあ・・・「お下がり」感は否めませんが
しかし・・・チャンスを生かすも殺すも
本人しだいですからね。
まあ・・・斉彬公は
そういう次元の方ではありませんけれど。

それにしても・・・
本編・・・まったく
殺陣がありません。
こんな大河・・・記憶にない・・・。
まあ・・・妄想は毎回バトルしてるから
いいのでございますけどーっ。

投稿: キッド | 2008年6月15日 (日) 10時14分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 五目ならべは先手必勝なのです。(宮﨑あおい):

» 一方を聞いて沙汰するな!! [函館 Glass Life]
亡くなった老中・阿部正弘に続き水戸斉昭までが幕政から離 れた為、篤姫は四面楚歌状態ですね{/cat_3/} これで、一橋慶喜を次期将軍にするのは絶望的になりました{/kaeru_shock1/} どうやら紀州の慶福(家茂)が次期将軍に当確ですね{/face_fight/} 次期将軍選考会も幕引きが近づいています。 最後の悪足掻きなのでしょうか、篤姫は慶喜と慶福に直接会い その器量を確かめようとするのです{/kuri_5/} 覇気のない慶喜、りりしい姿の慶福、その差は歴然としていま したね。 しか... [続きを読む]

受信: 2008年6月 9日 (月) 14時49分

» 「篤姫」第23話 [日々“是”精進!]
第二十三回「器くらべ」家定は、篤姫の前では愚か者のふりをすることをやめたが、ほかの人々の前では奇行を繰り返していた。家定から慶喜を将軍にする意思はないと言われた篤姫は、慶喜を将軍に推したい斉彬のことを考え、苦悩する。そんな折、アメリカ総領事のハリスが家...... [続きを読む]

受信: 2008年6月 9日 (月) 16時16分

» 篤姫・第23話 [ブルー・カフェ]
「篤姫」オリジナルサウンドトラックTVサントラ,吉俣良ポニーキャニオンこのアイテムの詳細を見る ただいま⇒バレーボール世界最終予選中ですが、こちらも(あっつーも)目が離せない状況になってきました・・・。(バレーは北京五輪の出場決めたしね) いや〜先週は面白かったですね!スイマセン、正直に申し上げますと、篤姫が始まって以来、初めてホントに「面白い」と思いました(><)☆ 前半は「ワケあり」「ネクラ」な慶喜が斜に構えて、影背負って登場し、疲労困憊の「可哀相な」阿部っちの悲しい「愚痴」と「死」。 後半は「... [続きを読む]

受信: 2008年6月 9日 (月) 19時18分

» 篤姫#23 [MEICHIKUえんため・ぶろぐ]
来年の大河ドラマの主要キャストの発表と、再来年の大河ドラマの作品が発表されたが、こちらは相変わらず大河ドラマらしくない雰囲気で、マイペースを貫いて進んで行きます。時代は幕末の動乱期であり、この時代を描いたドラマでも、本作のようにのんびりとしたドラマが見ら..... [続きを読む]

受信: 2008年6月 9日 (月) 19時30分

» 篤姫 2008/06/08 第23回「器くらべ」 [piyomarimoのよろよろ日乗]
3でございます!それはさておき、今回のおさらいです。・「一橋は好かぬ。好かぬものは好かぬ。」のおさらい・「わしは誰も信じぬ。この世の誰一人としてもな。」のおさらい・なんか「お渡り回想シーン」が多くない?・沸騰系斉昭、幕政から身を引く。これで一橋派は壊滅...... [続きを読む]

受信: 2008年6月 9日 (月) 19時31分

» 『篤姫』第23回「器くらべ」 [strの気になるドラマ 気になるコト]
うつけのまねをしていることを明かした家定。。一橋派と紀州派の激しい争いの中に、篤姫は巻き込まれていた。安政四年7月。篤姫が大奥に入って半年ほど。相変わらず、うつけのふりをする家定。「今朝は皆に良きものをみせてやろう」と線香で火薬に火をつけて皆を驚かす家...... [続きを読む]

受信: 2008年6月 9日 (月) 19時55分

» 大河ドラマ:篤姫第23回「器くらべ」 [山南飛龍の徒然日記]
安らぎに満ちた回でしたね。今回の見所は、次期将軍候補との呼び声が高い慶喜と慶福との器比べだったはずなのですが、気がつけば家定様と篤姫に持って行かれた感じがします(^^ゞその家定様。あいかわらず家臣の前ではウツケを演じているようですが、ここにきての篤姫との...... [続きを読む]

受信: 2008年6月 9日 (月) 20時10分

» 篤姫 二十三話 [Simple*Life]
家定から真実を告げられた篤姫。 うつけの振りをしていたのは、小さなころから命を狙われ そして、今の政治を見ていく上で、自分がやれることなど ないのだと判断しての行動だったようです。 そして篤姫は家定が言った「一橋派好かぬ」ということを 幾島に言います...... [続きを読む]

受信: 2008年6月 9日 (月) 20時19分

» 【篤姫】第二十三回 [見取り八段・実0段]
水戸斉昭が執政から遠のいたのを喜ぶ本寿院たち。昼から祝い酒。。。慶喜を後継ぎにしてはならぬ、と誓い合う。夜のお渡りの時、篤姫は家定に言われる。では問うが、そちは慶喜に会うた事があるのか?それはありませんが。何ともあきれた話じゃ。会うてもない者をワシに薦...... [続きを読む]

受信: 2008年6月10日 (火) 15時19分

« 校長は学校のキャプテンだ(佐藤隆太)VS今のママはピカピカに光って(仲間由紀恵) | トップページ | もしも土星の輪がドーナツだったら・・・(木村拓哉)ダイエットによろしくないっ。(深津絵里) »