はっきり言いましょう・・・伝説の番長・・・弱すぎ・・・。(仲間由紀恵)
緒方大和(高木雄也)「・・・伝説の番長・・・なぜ・・・オレのケータイ番号を・・・」
風間廉(三浦春馬)「スパイが・・・いるな・・・」
緒方「・・・先輩だしな・・・誰かつながりがあるかも・・・」
風間「・・・いや・・・牛島豊作(佐藤二郎)先生が怪しいと思う・・・名前からして山おんな壁おんなのキャラ引きずってるし」
緒方「・・・それに何の意味が・・・?」
風間「とにかく・・・オチてないしな。・・・牛島先生をちょっとダメな教師にしておいて・・・あくまで・・・悪ではなくてちょいダメね。番長に情報流したことをくやんでいる・・・みたいな・・・で・・・クライマックスの後のエピローグではヤンクミのうっかりで・・・ケーキの餌食になるのは牛島・・・みたいなら落ちる」
緒方「・・・まあ・・・最後はパイ投げ合戦でドタバタがいいと思うけど・・・」
風間「・・・高視聴率にあぐらをかいて・・・オチもつけないドラマなんだぜ・・・そんな収録後の後片付けが大変なシーン撮るはずないじゃん」
緒方「・・・それもそうかーっ」
風間「それより・・・伝説の番長・郷田(松田悟志)は仮面ライダーナイトでヴァンパイアホストなのに・・・弱すぎないか・・・」
ヤンクミ「こらーっ・・・お前ら・・・何をコソコソ話してるーっ・・・先生にも教えろーっ」
風間「・・・郷田(29)ってヤンクミ(28)より年上なんだなーって・・・」
ヤンクミ「実年齢の話禁止・・・郷田は23才くらいだから・・・アタシより年下なんだよーっ」
で、『ごくせん・第7回』(日本テレビ080531PM9~)原作・森本梢子、脚本・松田裕子、演出・佐藤東弥を見た。毎回、毎回・・・現れては消える街のチンピラたち・・・。ついに・・・赤銅学園の伝説の番長登場である。しかも・・・卒業生らしい。
番というのは・・・順番の番である。番人の番で・・・牢屋番の番だ。つまり・・・番人とは見張る役人・・・。番長とは侍従長の別名なのである。
では・・・番長は・・・何を見張り・・・何を守るのか・・・という問題が起きる。
もちろん・・・建前は・・・「法と秩序」を守るのである。そして本音は・・・「無法者を暴力をもって制する」のである。つまり・・・番長とは私設警察の長であり・・・早い話が暴力団組長なのである。
当然・・・警察とは犬猿の仲です。・・・競合組織ですから。国が税金をとっているのに・・・別にみかじめ料を摂るなんて・・・不届きと・・・お上は考えます。
しかし・・・人間はどこでもいい子ではいられないので・・・ちょっと悪いこともしてみたい。まあ・・・男の場合だと・・・女遊びとか・・・ギャンブルとか・・・ですね。しかし・・・そういう危険な領域でも・・・それなりに安全でいたい・・・そのために・・・悪いことをしているときに・・・お守りをしてくれる人がいると都合がいいのです。
まあ・・・矛盾しているようですが・・・そもそも・・・善人でもあり悪人でもある人間が矛盾しているのでそれでいいのです。
需要があるから供給がある・・・それがビジネスですから。
「若い男の子にチヤホヤされてみたい」有閑マダムがいて「イケメン・カフェ」が成立するということです。もちろん「ごくせん」というドラマも成立します。
この国では・・・ほとんどの子供が学校に通うという習慣が定着しています。当然・・・学校に番長がいることも暗黙の了解です。番長ともなると・・・人の上に立つわけですから・・・バカではつとまらないし・・・軟弱でもつとまらない・・・そして人気も必要です。
その職務は激務でございます。しかも・・・ある程度・・・勉学は犠牲にしなければなりません。当然・・・落ちこぼれる可能性もあるのです。まさに・・・自己犠牲の心がなければ勤まらないポシションです。
だから・・・やがて・・・番長の力は衰え・・・校内問題への抑制力も弱まります。いじめで自殺が発生するのは・・・こういう場合です。番長が深刻ないじめを見て見ぬフリをするようになると・・・なにしろ・・・番長がいじめられる可能性があるので・・・素人衆が暴走して悲劇が起こったりするのです。
何より・・・それだけ・・・学校のために尽くしたのに・・・卒業すると・・・ただの人になってしまう場合があります。これはキツイです。そうなると・・・もう・・・チーマーになるとか・・・暴走族になるとか・・・暴力団の構成員になるとか・・・芸能人になるとか・・・しかありません。
今は・・・どうか・・・知りませんが・・・昔は番長あがりのスターはたくさんいました。なにしろ・・・芸能界は本来・・・女衒・人買い・興行の世界。昔の親は悪いことする子には「サーカスに売るぞ」と脅しつけたものです。番長たちにとって・・・適材適所の世界なのです。
よく・・・芸能人がヤバイ薬をやっていた・・・とか・・・集団で暴行した・・・とか・・・黒い組織とつながりがあるとか・・・売春だとかギャンブルだとかが・・・噂やニュースになるのですが・・・これは・・・構造的に当然のことでございます。
まあ・・・それが良いとか悪いとか・・・言っても仕方ないのです。世の中にはそういう風にしか生きられない奴らがいて・・・それが時には人を楽しませたり・・・喜ばせたり・・・面白がらせたりする・・・それが現実というものです。
それが「ごくせん」の人気の秘密です。
なにしろ・・・学校に部外者が侵入したり・・・破壊工作をしたり・・・生徒に暴行したりしても国家権力が介入しないのです。もちろん・・・クラスター爆弾を禁止して平和に貢献したつもりになったり・・・竹島を武力占領されても泣き寝入り・・・他国に国民を拉致されても知らん顔の・・・ことなかれ主義者の国ですから・・・これが常識というものでしょう。
ちなみに・・・我が国にとって・・・安全保障上の重要な国は・・・ほぼ五ヶ国に絞られるでしょう。米国、ロシアと中国、そして韓国と北朝鮮です。日本を加えて六ヶ国協議をするほどです。そしてクラスター爆弾禁止の協議には・・・日本以外の五ヶ国は参加すらしていないのです。つまり・・・この辺りでは日本だけが「特定のクラスター爆弾を使わない」というお約束をしたということです。
そんなことに・・・一体何の意味が・・・?
もちろん・・・遠いヨーロッパの文化的で先進的な国々・・・英独仏・・・とのおつきあいも大切ですし・・・「不発弾で・・・罪もない子供たちが傷ついている」ことに心を痛める人々を慰めることも必要でしょう。
でも・・・近所が全員・・・拳銃で武装しているのに・・・「ほら・・・自分のところは素手でーす」と言って・・・大丈夫なのでしょうか・・・。
「大丈夫・・・日本に上陸して攻めてくる悪い国なんか・・・ありません」と福田の親分は言うわけです。
もちろん・・・米国はすでに我が国に進駐しているので・・・その危険はないでしょう。しかし、竹島を武力制圧してそのまんまの韓国・・・北方領土に侵略して返却してくれないロシア・・・拉致加害者の北朝鮮・・・チベットを武力制圧し日本に助けられるなら死んだ方がマシだという中国・・・こういう国が悪いことしない・・・と心から信じられる根拠はなんなんだ。
もの凄く・・・理解不能だ・・・もしかして・・・そういうことをして気味が悪いと思わせてうかつに手出しできなくさせる作戦か・・・まあ・・・そういう手はあるか・・・ねえよっ。
しかし・・・大丈夫です。日本にはヤンクミがいるんだもん。もしも・・・悪い国の人たちが・・・来て・・・悪いことしても・・・とにかく・・・安全保障は保たれているのです。
もちろん・・・赤銅学園の生徒である・・・間だけですけどね。なんだって地域限定・期限限定でございますからーっ。
関連するキッドのブログ『先週の土曜日のレビュー』
月曜日に見る予定のテレビ『CHANGE』(フジテレビ)
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皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。
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コメント
キッドさん、どうもこんばんは。
明日のCHANGEが楽しみで仕方がありません。
「世の中にはそういう風にしか生きられない奴らがいて・・・それが時には人を楽しませたり・・・喜ばせたり・・・面白がらせたりする・・・それが現実というものです。それが「ごくせん」の人気の秘密です。」
このご指摘・・・とても真っ当だと思いました!
確かに「ごくせん」は・・・その辺りのことを表現してるドラマですよね。実際中高生とかにも受けてるみたいですし。和田秀樹が日経誌で「不良を美化するな」とわめいていましたが、それはちょっと考えすぎだと思うんですよね。あくまで、良くある“現実”を描いているだけなわけで、決して不良の美化では無い気がするのです。
もっとも、脚本の内容としては、あんまりにもパターン化しすぎていて(特にヤンクミの殴りこみシーン・・・「こいつらの担任だ」→「ばっかじゃねえの!」→ヤンクミ乱闘→不良を説教→「お前らって奴は・・・」)。げんなりしているのですがっ・・・!
投稿: ys_maro | 2008年6月 1日 (日) 22時42分
♬♬♬のだめデスヨ♬♬♬ys_maro様いらっしゃいませ♬♬♬のだめデスヨ♬♬♬
ふふふ・・・ようやくCHANGE・第四話の
レビューが仕上がりました。
視聴率は少し下がりましたが
安心して見られるドラマで良かったです。
そういう意味ではこちらも
安心ドラマ。
しかし・・・考えようによっては
これほど公序良俗に反するドラマもないわけで
そのタイトロープさ加減が
素晴らしいと思うのです。
不良の概念も年代によって変わります。
塾帰りの子供が
夜更けに歩いているのを
見ると・・・
キッドの目には不良にしか見えません。
番長が伝説の存在になって・・・
もう数十年はたっていますからね。
子供たちが子供の時代を過ごす学校で
未来をみんなが同じように
夢見ることは
健全な社会にとって不可欠のように考えます。
まあ・・・紋切り型のドラマには
長所も短所もありますが・・・
型を知ってこその
変化の面白みという考え方もありますしね。
もちろん・・・筋立てには
もう少し工夫の余地はあると思いますが
銃弾をヤンクミが素手で叩き落すのは
さすがに無理があると思うので
これはこれでいい・・・と考えるキッドでございます。
投稿: キッド | 2008年6月 4日 (水) 06時35分