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2008年6月30日 (月)

冥くなるまでこの恋を・・・(宮﨑あおい)出会いは運命すれちがいはうっかり(田中麗奈)

・・・練習か。「Tomorrow」体制の練習なのか。

ちなみに「篤姫」↗24.7% 「猟奇的な彼女」↘*7.2%である。

この「日曜劇場」のどうしようもない低迷はひとえにスタッフのダメダメさにあると思うが「Tomorrow」はプロデュース・演出が・・・「猟奇的な彼女」つながりなのである。・・・不安だ。一縷の望みは「だいすき!!ゆずの子育て日記」で木10ドラマ最後の対決において「鹿男あをによし」を倒した脚本家・篠崎絵里子の起用。もう・・・藁にもすがりたいよ。

まあ・・・コメディーよりもシリアスの方が簡単っていえば簡単だからな。大丈夫かもな。

一方・・・大河ドラマは・・・家定・篤姫のラブラブぶりにお茶の間悩殺なのである。・・・小松帯刀(瑛太)はもはや「ラスフレ」のタケルとキャラ一緒じゃないか・・・。

で、『篤姫・第26回』(NHK総合080629PM8~)原作・宮尾登美子、脚本・田渕久美子、演出・渡邊良雄を見た。例によってシナリオに沿ったレビューはikasama4様を推奨します。今回は将軍・御台所の仲良し→ケンカ→仲直りと陰謀渦巻く京都のあれやこれや徹底追及。「外様大名譜代大名浮具海釣始末図」イラスト大公開です。生まれ変わったセクスィー家老と英姫は色恋とビジネスのボーダーラインでフラダンスです。家定・篤姫愛の軌跡シリーズもあとわずか・・・はたして・・・遺影はあるのかーっ・・・まあ夏休み直前ですしね。マイペースでお願いします。

Atuhime1857f さて・・・今回はいよいよ京都を舞台とした幕末のドタバタの幕が開くのである。あまり妄想しすぎると危険な領域はある・・・たとえば・・・大久保正助をあまりひどく書くと子孫の麻生太郎が怒るかもしれないなどと無駄な心配もするのである。・・・ま・・・知ったことじゃないか・・・。しかし・・・忍びの歴史は闇の歴史であり・・・真実はそこそこあるのである。

江戸城の本丸・大奥。最近・・・家定は篤姫と夫婦の間を作り・・・そこに入り浸っている。奥女中たちは・・・家定の豹変をいぶかしんだり・・・薩摩の女の夜の技をあれこれ噂したりするのであった。

冬の気配が立ち込めていた。家定にとっては最後の年の瀬が近い。篤姫は土鍋のふたをあけた。

家定「これはなんじゃ?」

篤姫「・・・関東炊きなるものを半蔵から教わりましたので・・・作ってみました。またの名をおでん・・・と申すとか」

家定「醤油の香がそそるのう・・・」

篤姫「これは薩摩名物のお揚げですが・・・この汁によくあいまする。他には蒟蒻なども美味しゅうございます」

家定「オンエア的には季節はずれじゃの」

篤姫「いえいえ・・・夏の海辺ではこれが定番なのでごわす」

家定「この黄色いものはなんじゃ」

篤姫「ハリスから届いた南蛮渡来の西洋辛子と申します。お皿にとったさつま揚げにこのように塗るようにつけまして・・・どうぞ」

家定「・・・ひーっ・・・これは効くのう・・・山葵のようなものじゃな・・・ふふふ・・・篤姫は蘭癖じゃな」

篤姫「父譲りでございます・・・」

家定「ふふふ・・・蘭癖といえば・・・慶喜が・・・こんなものを届けてきたぞ・・・」

篤姫「・・・まあ・・・これは・・・」

家定「ぽるのぐらふぃーとか申す・・・西洋浮世絵じゃ・・・どうじゃ・・・まるで写真のようであろう・・・」

篤姫「・・・写真でございます・・・まあ・・・こんな破廉恥な・・・」

家定「慶喜め・・・この間の詫びに夫婦写真を撮るなどと申しておる」

篤姫「えーっ・・・こんなところを・・・ですか・・・」

家定「・・・馬鹿を申すな・・・まあ・・・春が来たらな・・・ほれ・・・庭の亀池にかかる橋のたもとあたりで・・・並んでの・・・撮ってもらおうかと思う・・・」

篤姫「・・・公方様・・・」

家定「・・・そうじゃ・・・これにはもちもあいそうじゃの・・・もちじゃ・・・もちを持て」

そのはるか西・・・京都・清水寺の小さな院で・・・西郷吉之助は忍僧・月照に会っていた。月照は西郷の土産のあじの開きを囲炉裏であぶっている。

月照「・・・ふふふ・・・それにしても・・・薩摩のお殿様も・・・なかなか・・・妖しいお方やなあ」

西郷「・・・と申すと・・・」

月照「聞けば・・・開国に賛成しなはるとか・・・それでいて・・・次の将軍さんに攘夷派の慶喜さんを推すとは・・・面妖やおまへんか」

西郷「殿は・・・この国の将来を憂いておいでですから・・・」

月照「・・・さあ・・・そこや・・・先見の明がありすぎると・・・周囲は不安になりますさかいにな」

西郷「しかし・・・めりけんの使者ハリスが申すには・・・今・・・清国と戦をしているエゲレスとフランスが清国を打ち滅ぼして後は・・・この神州に攻め入るは必然とか・・・その前に・・・めりけんと和を結べば・・・抑えになるとのこと・・・」

月照「ふふふ・・・異人さんの言うこと・・・信用できますかいな・・・かの国では・・・太閤秀吉さんが・・・奴隷狩りを恐れて禁じた耶蘇の教えを守り・・・暗黒大陸の黒人を売り買いしているそうではおまへんか」

西郷「・・・ですから・・・泰平の夢を破らねば・・・危ういと・・・主君・斉彬はお考えなのでごわす」

月照「・・・まあ・・・よろしおます・・・もらうものもらえば・・・お上の周りは動きますよって・・・せやけどなあ・・・」

西郷「・・・」

月照「左大臣の近衛さんは抑えても・・・関白の九条さんがなあ・・・最近・・・冬だと言うのに猫がよう鳴きはるので・・・」

西郷「・・・近江の忍びが・・・」

その頃・・・京の都の場末・・・ひなびた岩倉の里。京都の町衆が熱く博打を交わす・・・屋敷があった。この賭場を仕切るのは・・・侠客貴族と異名を持つ侍従・岩倉具視である。種目はサイコロによる丁半博打である。貧乏貴族として代々岩倉家の糊口をしのいできたこの鉄火場(賭博場)だが・・・具視の代で大きく成長していた。中納言・堀河家からの養子である具視はコネを利して客層を拡大し・・・いわば闇の公営ギャンブル場として・・・岩倉博打村を発展させていたのである。その収益金は・・・貧乏貴族の輪を作り・・・具視を中心とした派閥の形成に役立っていた。

また・・・賭場に集う・・・様々な身分の人間が・・・具視の視野を拡げていったのである。

慶喜派の筆頭大名・松平春獄の腹心・橋本左内はその動向を窺うために・・・山城商人に化けて・・・暮の鉄火場で小銭を賭けていた。その夜・・・左内にはツキがないようだった。懐はさびしくなる一方である。

「・・・越前屋さん・・・」

それが・・・自分の偽名だと覚る前に左内は振り向いた。笑みを浮かべた猿・・・というような小男が背後に立っていた。

「ふふふ・・・わては・・・猿の文吉です・・・」

左内は表情に緊張を出さないために・・・咄嗟に西郷吉之助になりきった。吉之助はいつも泰然としている。なりきりは左内の得意技だった。

「有名な親分はん・・・手前に何か・・・」

「ふふふ・・・少し・・・回銭しまひょうか・・・と言いたいところですが・・・ウチの旦那が御用があると申しますので顔かしておくんなはれ」

左内は周囲に目を配る・・・すでに囲まれているようだ・・・覚悟を決めた左内はひょいと立ち上がる。案の定・・・背を向けて先導する文吉の前後左右には・・・賭場の若い衆が連動して動く。

左内は屋敷の外にある納屋の前に連れ出された。

そこには・・・二人の忍びが待っていた。赤い装束は長野主膳・・・井伊直弼の腹心。黄色い装束は島田左近・・・九条尚忠の家令であると・・・左内は一瞬で見抜く。

「今頃・・・こんなところに来ても・・・手遅れでっせ」

黄色い忍者が嘲るように笑う。左内は間合いをとりながら・・・死中に活の機会を待った。

「江戸はまだまだ・・・呑気なものだが・・・京ではもはや・・・政治が動いておるのよにゃあ」

赤い忍者がネコナデ声を出す。

「なるほど・・・勉強になりますな・・・」

その刹那・・・卍手裏剣が両者の間の地面に突き刺さった。樹上に卍党の忍者・由利槍之助が潜んでいたのだ。その一瞬の隙に・・・左内は姿を消していた。残された忍者たちは驚愕する。樹上の忍者も消えている。

「足利流秘術・・・卍隠れ・・・これにて退散つかまつる」

どこからか・・・声が聞こえてくる・・・島田左近はちっと思わず舌打ちをした・・・(つづく)

関連するキッドのブログ『第25話のレビュー

で、『猟奇的な彼女・最終戦』(TBSテレビ080629PM9~)原作・キム・ホシク、脚本・坂元裕二、演出・土井裕泰を見た。ついに最後まで・・・実験が失敗に終った意欲作・・・というところでしょうか・・・。豪華なゲストや豪華な配役が・・・散華でございました。

まあ・・・これで・・・「私教」に続いて・・・脚本家視聴率二連敗。次は月9か・・・ここで帳尻あわせる気だな。内容的にも・・・「私たちの教科書」より・・・買えないキッドだった。シリアスと違ってコメディーは笑えないとにっちもさっちもいかないからな。

最終回で言えば・・・「一年後の再会・・・すれちがったのは・・・恋人岬が二つあったから・・・という『トリック』のようなトリック」なのだが・・・まあ・・・ガチョーンと言って欲しかった。

で・・・この後・・・その思い違い・・・相手が約束を破ったと互いに思っていた・・・に先に気がついた凛子(田中麗奈)が・・・偽りの結婚式という手のこんだ罠を三郎(草彅剛)に仕掛けていくというのである。

まあ・・・キッドが三郎だったら・・・自殺の危険性があるので・・・こういうことはよくないと思うのである・・・まあ・・・真似する人はいないと思うけどね。

まあ・・・お笑いって・・・紙一重なんですよね。

一応・・・最後は・・・おすましした凛子も見られて・・・ファンはホッとしたかもね。

で・・・最後は結婚式場を飛び出して指輪を取りにいく。

ウェディングドレスを着たまま・・・恋人岬の海岸へダイビング。衣装がチェンジしてダイビングスーツへ・・・そして三郎が投げ捨てた指輪発見である。・・・見つかるかっ。

しかし・・・ここがポイントである。この見つかるかっ・・・というお笑いの前につまずくのである。

三郎が投げたのは・・・指輪のケースだったのだ。タイムカプセルに入った指輪のケースではなかったのである。

それは・・・容器が違うっという別のお笑いなのである。

まあ・・・おしゃべりなら・・・こういうボケてボケてボケまくる・・・というのはアリなのだが。

日曜劇場のエンターティメントとしては失格だと思う。お茶の間にお笑いを届けてナンボだからだ。

「結婚指輪が海から発見される」「衣装がチェンジ」「ケースがチェンジ」この三つのボケは一つに絞らないとダメだな。それは躓くからである。スムーズさというものは軽視できないものだ。「ドレスのまま海底探索」「ケースを発見」「呼吸困難になりながらキヤッチ」・・・「ぶっ殺されるかと思った・・・」でいいと思うよ。

ま・・・奇跡のハッピーエンドで・・・死して屍拾う者なし・・・でございますけど。

関連するキッドのブログ『第二回のレビュー

火曜日に見る予定のテレビ『モンスターぺアレント』(フジテレビ)・・・早い。

ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。

皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。

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