みじかくも美しく萌え・・・微笑んだ。(宮﨑あおい)
ああーっ・・・ラブである。処女妻伝説である。プラトニック・ラブである。もはやラブコメではない。
しかし・・・もはや・・・大河ドラマとしての斬新さはまったく違う方向に脱線している。
しかし・・・裏番組・・・プロ野球、女子バレー、ジャンクSPORTS、男子サッカーである。
よってたかって・・・スポーツだったのだな。一応、3次予選首位突破のかかるサッカー16.4%が「篤姫」↘22.6%と一矢報いたか・・・。内田のポテンゴールと巻のエアアシストのコンビプレーはボケとしては素晴らしかったですけどね。日本 1-0 バーレーンでした。それにしても俊介はPKが苦手みたいなイメージが・・・あるよね。
で、『篤姫・第25回』(NHK総合080622PM8~)原作・宮尾登美子、脚本・田渕久美子、演出・渡邊良雄を見た。折り返し地点でございます。ここまでの主な死者・・・調所広郷(自害)、菊本(自害)、島津忠剛(寿命)、セクスィー家老(過労死)、阿部正弘(過労死)、島津斉彬の子供たち(不審死)・・・穏やかだ・・・嵐の前の静けさでありますように。例によってシナリオにそったレビューはikasama4様を推奨します。今回は篤姫(宮﨑)と家定(堺雅人)のラブロマンス・・・家定の母・本寿院(高畑淳子)と大久保利通の母・福(真野響子)の二人の母物語をたっぷりと総力特集でございます。ついに薩摩の維新立役者の二枚看板・・・大久保どんと西郷どんのイラスト書き下ろし・・・草原西郷降板です。大久保どんが実物より二枚目になっているような気がします。今回・・・いい演技だったからか。
で、今回は薩摩藩くぐり衆の目付け・西郷吉之助と隠し目付け・大久保正助の密書お届け旅始末を妄想したい。もちろん・・・みじかくも美しく燃える江戸城のお二人についても・・・限界ギリギリまで妄想しているのだが・・・世間の限界とキッドの限界の境界線がとても定かではないのでほんのちょっぴりは明かしてみるのである。
・・・灯明の灯に照らされて・・・童顔の篤姫にも陰影が生じる。それがまた家定の欲望をしたたかに刺激するのである。女を知って・・・二十年・・・子を生さぬ家定とて・・・性については欲望のままに探求してきた。女の体には飽きたと思えるほどだった。しかし・・・篤姫の魅力は家定に再び・・・男を蘇らせていた。幼げな表情が変転して・・・苦悩に満ちた顔・・・恍惚とした顔を見せる。声もまた子供のようでもあり大人のようでもあり変化に富んでいる。そしてなによりも家定の男のものを包み込む篤姫の下腹部はまるで別の生き物のように家定を刺激するのである。収縮したかと思うと弛緩し・・・熱さに満ちたかと思えば激しく痙攣する・・・もはやその動きは美しい舞で家定を翻弄しているようだった・・・。
「やるのお・・・」
「なにがでございます・・・」
「いや・・・それは言えぬ・・・」
「・・・・・・・」
「時に・・・姫よ・・・後継者の件だがな・・・」
「はい」
「なぜにそなたの父・・・斉彬は・・・慶喜を推すのだと思う?」
「それは・・・国難に際して・・・将軍として相応しいお方だからでしょう」
「慶喜と実際に会って・・・姫もそう思うか・・・?」
「・・・まあ・・・確かに・・・少し・・・危うき傾きもある方だと思いますばってん」
「結局・・・薩摩は開国したくないのじゃ」
「は?・・・しかし・・・父上は・・・諸外国と付き合い・・・諸外国から学ばねば・・・国が滅ぶと申しております」
「鎖国のままでもそれは可能であろう・・・現に奥医師にも蘭学のものが来ておる・・・子ができぬは私に子種がないからだなどと申しおった。阿部は神戸に海軍伝習所というものを作った。これは鎖国のままでも西洋の事物を学べる証じゃ・・・。幕府にも諸大名にも蘭学好きはいまでもたくさんいる。どうじゃ・・・忍びの者にも科学忍者などという西洋かぶれがおるほどではないか・・・」
「それではなぜ・・・父上が開国に反対などと・・・」
「幕府は出島で海外の貿易を独占しているように見える・・・しかし・・・薩摩は琉球と密貿易しておるし・・・長州は朝鮮と密貿易しておる。これは美味いのじゃ。たとえば日本では金一枚に銀三枚・・・清国では金一枚に銀六枚じゃ・・・。薩摩は琉球で金一枚を銀四枚に換え・・・めりけん(米国)やえげれす(英国)が清国でその金を銀に換えれば・・・な・・・双方ボロ儲けじゃろう・・・」
「・・・」
「鎖国といっても・・・薩摩や・・・長州にとっては密貿易で大儲けする仕組みに過ぎぬ」
「・・・」
「それを開国ともなれば・・・幕府がその密貿易のうま味まで全部吸い上げるということになる・・・そこで・・・攘夷なのじゃ・・・外国人を表面上・・・追い払い・・・密貿易を継続したい・・・薩摩の狙いはそこじゃ・・・」
「そんな・・・父上は・・・そこまで金に目がくらんだ人間ではありませぬ・・・」
「ふふふ・・・斉彬はのう・・・そうかもしれん・・・しかし・・・国とかの・・・藩とかの・・・組織というものは理想通りには動かぬもの・・・たとえば・・・水戸の老人だ・・・倹約倹約と口うるさいが・・・自分の妾の数はまったく減らそうとはせんじゃろ・・・組織というものはそういうものが寄り集まってあくせくしているものだからな・・・見よ・・・御台所・・・この大奥を・・・」
「・・・では公方様は・・・どうせよ・・・とおっしゃるのです」
「分らぬ・・・私はのう・・・いっそ・・・どこかの森に棲んでお前とひっそり暮らしたい・・・」
「・・・公方様」
家定のしなやかな手が・・・篤姫の腿をまた這い登りはじめた・・・。
はるか・・・南西・・・薩摩の国。鹿児島城。斉彬は目付け・西郷吉之助を庭先に呼んでいた。
「・・・篤姫からの・・・報告・・・吟味を終えた・・・もはや・・・猶予ならんと見た・・・」
「・・・はっ・・・」
「第一に・・・家定英明のこと・・・第二に・・・慶喜後継者に相応ぜずのこと・・・何れも是非もないことじゃ・・・それでも・・・後継者は攘夷派の慶喜でなければならぬのだ・・・分るな・・・西郷・・・そこで・・・家定が・・・将軍が・・・紀州慶福を選ぶならば・・・篤姫には家定の寝首をかいてもらわねばならぬ・・・」
「・・・じゃ・・・じゃっどん・・・それでは姫があまりにも・・・」
「西郷・・・忍びに情けは無用・・・そうであろう」
西郷は密書を拝し頂き・・・御前から下がった・・・。月明かりの下に・・・旅支度の大久保が待っている。
「暗殺指令書か・・・殿もむごいお方よ・・・」
「おいどんたちは・・・忍びでごわす」
「ふふふ・・・くぐり党も精忠組も・・・国境の警護は万全だ・・・しかし・・・そこからは・・・どうやら・・・命懸けになる気配だ・・・」
「細川家も今のまま薩摩のおこぼれに預かるか・・・足利堺商人の血を騒がせて・・・開国にのるか・・・そろそろ算盤をはじきはじめておりもそう」
陸路・・・肥後の国を抜け・・・肥前の国への街道を昼夜を別たずに進む・・・西郷と大久保。九州にも秋の気配が漂い始めている。
闇によからぬ気配があった。その時には二人は街道をはずれ・・・森の中に身を潜めている。木陰に潜んだ西郷は空中から殺到する忍び猫の毒牙を交わしながら忍び刀にしつらえた小刀を居合いで一閃させる。声もなく両断される忍び猫の体が地面に落ちるよりも早く「ちぇすとー」と西郷は気合を発する。無数の猫が頭上にあった。
一方、大久保はすでに・・・忍び猫の操り手と対峙している。大久保は匂いから相手をくのいちと察する。大久保の嗅覚は異常に発達している。
「ふふふ・・・山猫さんよ・・・このましら(サル)の正助と森の中で戦うなんて・・・ものを知らぬのにもほどがあるよ・・・」
豪胆にも声を発する・・・大久保に・・・伊賀十字手裏剣が殺到する。
しかし・・・すでに正助の姿はない。近江に棲む伊賀忍者の流れであるくのいち衆の一人あのじは・・・虚をつかれて・・・息を乱す・・・その首がすでに・・・胴体から離れていた。それを見て・・・身を翻したののじとかのじの二人のくのいち。しかし・・・逃げ飛んだ木の枝に大久保が微笑んで立っているのを見たのがののじのこの世の見納めだった。
さらに上方の梢に逃れたかのじは背後からがっちりと押さえ込まれたことを感じるとすでに体は虚空で落下していた。
衝撃があり・・・即死である。
寸前に跳躍した正助は・・・すでに刀を鞘に納めている。正助は唇をゆがめる。
「秘術・ましら落し・・・ま・・・死人耳なしじゃろうが冥途の土産じゃ」
その頃・・・西郷はお近調合のまたたび爆弾でとろけてしまった猫の群れを後に残し・・・街道に戻っていた。(つづく)
関連するキッドのブログ『第24話のレビュー』
火曜日に見る予定のテレビ『絶対彼氏』(フジテレビ)『おせん』(日本テレビ)
ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。
皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。
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コメント
流石に「大人の夜」を
描くのはなかなか難しいみたいです(; ̄∀ ̄)ゞ
斉彬の開国反対論、面白い限りですねぇ。
たしかに双方ボロ儲けにはなりますからねぇ。
まぁでも開国が反対されていれば
クリムトのような芸術家の色彩も
生まれていなかったかもしれない訳で。
その事実を知っている自分としては
開国賛成です( ・ω・)∩
それにしても
「あのじ」と「かのじ」と「ののじ」が
出てきたのでどうなる事かと思いきや
こんな事になってしまうとは
忍の宿命とはいえ哀れよの(-人-)ナムー
こうなると
あんぱんち忍軍がやってきそうな予感(笑)
投稿: ikasama4 | 2008年6月23日 (月) 19時51分
✥✥✥ピーポ✥✥✥ikasama4様、いらっしゃいませ✥✥✥ピーポ✥✥✥
ふふふ・・・スン止めが難しいのですねえ。
キッドは昔・・・ポルノ小説を書くように
求められたり
AVのプロデューサーになるように
求められたり
した経験があるのですが
なんだか恥ずかしいので
断ったことがあります。
ところが年齢を重ねると
そういうものにも味があるように
思えてきて
最近・・・ちょっと習作をしたりしているのですが
これが・・・なかなか・・・。
やはり・・・若いときに
なんにでも興味を持ってやることが
大切なんだなあ・・・と思うのです。
攘夷主義者たちが
なぜ倒幕の後は開国主義者になるのか・・・
すべての答えはここにあると
考えております。
ふふふ・・・ゲスト出演の
忍者は散るのが定めでございます。
豪華・・・豪華でございます。
投稿: キッド | 2008年6月25日 (水) 23時27分