地獄の門をくぐる者は一切の望みを捨てよと言われます。(大野智)・・・弱すぎる(沢木ルカ)
さて・・・目力のある子役の登場である。「打撃天使ルリ」に登場する謎の美少女・片桐唯の沢木ルカ(1997年生まれ)である。「Tomorrow」にもぜんそく持ちの患者マコト役で登場し・・・まあ・・・お披露目的な連続登場だ。
ボーイッシュなタイプが好きな人は魅了されること疑いなしである。森本慎太郎、森迫永依、桑島真里乃と同世代になる。
「打撃天使ルリ」は主人公のルリ(菊川怜)がなんちゃって女子高校生を体当たりで演じた方が笑えたと思うが・・・原作の女子高校生からOLに設定変更である。おバカなレベルの暴力描写はなかなかだがセクスィーは控え目になっている。昨日詐病の人だった井田國彦が弱者代表で登場・・・「いい人だけど・・・弱すぎる・・・」とルリに断言される。まあ・・・妻子をコンクリート詰めにされて泣いて謝るだけって・・・まあ・・・一般人はそういうものかもしれませんのですな。拳の打撃でぶっとばされたチンピラが天井突き破り・・・間を置いて墜落の描写はなかなかでした。・・・でも「キューティーハニーTL」の壁は越えられないかな・・・。片桐唯の活躍次第か・・・。でも10才の子役にできることの限界はあるよな。
で、『魔王・第四回』(TBSテレビ080725PM10~)原作・キム=ジウ、脚本・西田征史、演出・坪井敏雄を見た。うわあ・・・記憶喪失でなくて・・・ただ忘れてただけだったのかよ・・・直人(生田斗真)・・・まだ・・・事件の全容は明らかではないが・・・つまり・・・殺意の有無とか・・・少なくとも・・・正当防衛か・・・過失による殺人か・・・の審判を受けた少年が罪を償うためとは言え・・・正義感まるだしで刑事やってたら・・・釈然としないだろう。
少なくとも・・・同僚の刑事たちが・・・すぐに納得しないよな・・・。
とにかく次々と繰り出される妖しい展開で・・・お茶の間を煙に巻く展開だな。
夏休みだからいいかもな・・・お子様向きと言う意味で。
この後は二宮和也・錦戸亮・戸田恵梨香で「流星の絆」・・・原作・東野圭吾・脚本・宮藤官九郎というかなり妖しいコンビネーションで復讐劇である。なんか・・・路線ですか。
とにかく・・・怪しい記者・池畑(六平直政)・・・怪しい領(大野)の怪しい姉・真紀子(優香)登場である。池畑はターゲットであり・・・追跡者であるという複雑で間抜けなポジション。麻里(吉瀬美智子)と葛西(田中圭)・・・不倫・・・隠す気あるのか・・・?
さて・・・どこまでスーパーナチュラルしてくるのだ・・・巨大モニターに映る赤い目はただのシンボルなのか・・・それともエコエコアザラクな眼なのか・・・謎をはらんで次回へ・・・。
まあ・・・中身・・・まったくなかった気がするのは暑さのせいでございますよね。
さて・・・来週は「塔」のカードが登場するようですが・・・今回はダンテの「神曲」からの引用のみ。まあ・・・一応・・・「神曲」について・・・妄想しておきます。ちなみに「地獄の門」は「神曲」に霊感を得たロダンの彫刻です。国立西洋美術館で見られます。
さて・・・ダンテの「神曲」は永遠の淑女ベアトリーチェ(ダンテ憧れの人)が夭逝したためにダンテが妄想の中で・・・「迷いの森」から「地獄」へ・・・「地獄」から「煉獄」へ・・・「煉獄」から「天国」へ・・・と放浪する物語です。
「地獄編」はプロローグの「迷いの森」1章と33章、「煉獄編」33章、「天上編」33章から構成された全100章構成。原題は「喜劇」です。邦訳は「神聖喜劇」となる場合もあります。キッドは密かにダンテの「お笑い」と呼んでいます。
ここで3にこだわっているのは3がダンテにとって聖なる数字だからです。
「魔王」に登場する333「イタリア文学」はこのこだわりに対応しているようです。
ま・・・とにかく・・・キリストが登場する前に死んだ古代ローマの詩人・ウェルギリウスの霊に導かれて・・・ダンテは地獄の門をくぐるのです。もちろん・・・死んだベアトリーチェが恋しいからです。
「地獄篇」第三章冒頭で・・・地獄の門に黒く記された文字をダンテは見上げます。
地獄の門をくぐると憂鬱な都市がそこにある
地獄の門をくぐると終ることのない苦しみが待っている
地獄の門をくぐると滅亡した人々に逢える
聖なる戦の後に大いなる愛によって
地獄の門は造られた
戦いの後に最初に造られたゆえに
次なる戦いの始まりまで地獄の門はここにある
地獄の門をくぐるものは
一切の望みを捨てよ
・・・まあ・・・ここに入ると「死ぬよ」ということです。
もちろん・・・ダンテはこの門をくぐり・・・地獄めぐりの旅に突入するわけです。
地獄は九層構造になっていて第一階から第九階まで・・・罪の軽重によって・・・死者たちが地獄の刑を受けています。そこには(当時の)死んだ有名人たちがうじゃうじゃいて・・・地獄の苦しみを受けているのでございます。なにしろ・・・地獄ですから。その罪は「邪淫」やら「貪欲」やら「欺瞞」やら「暴力」やら・・・もうありとあらゆる罪の百科事典になっています。まあ・・・爆笑ものです。
もちろん・・・罪は地の底へ深く落ちるほど・・・重いということになります。
地獄の最下層・・・第九層はコキュートス(嘆きの氷河)と呼ばれており・・・そこには・・・かって天上界で最高の天使・・・神を継ぐもの・・・神と戦をしたもの・・・光の源・・・ルシファーが幽閉されています。神との戦いに敗れ墜落したその姿のまま・・・氷漬けにされていらっしゃるのです・・・おいたわしや・・・。
もちろん・・・その痛ましいお姿こそが・・・魔王サタンです。
そして・・・その罪名は・・・「神に対する裏切り」でございます。
もちろん・・・魔王は時を待っているのです。地獄の門を開き・・・神への復讐を果たす・・・その日を・・・永遠の闇に包まれて・・・。その神への呪詛・・・憤怒・・・怨恨が・・・地下から芳香のようにたちのぼり・・・地上に悪を生じさせていることは言うまでもありません。ちなみにダンテがベアトリーチェと再会できたのかどうかは・・・自分の目でお確かめくださいませ・・・。(つづく)
関連するキッドのブログ『第三話のレビュー』
日曜日に見る予定のテレビ『コードギアスR2』(TBSテレビ)『篤姫』(NHK総合)『Tomorrow』(TBSテレビ)
ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。
皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。
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